JP3173286U - 杖ホルダー - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な構造であって低コストで製造可能であるにも拘わらず、種々な直径の杖を確実に保持可能な杖ホルダーを提供すること。
【解決手段】 前方側に開口する溝が形成されたホルダー本体を具備し、上記溝内にて杖を縦に保持する杖ホルダーであって、3本の杖保持用弾性線を各々湾曲させて3つの湾曲部を形成し、上記溝内において3つの湾曲部の凸部側が各々内側方向を向いた状態で近接するように、上記各弾性線の各両端部を上記溝周囲の上記ホルダー本体下面に固定し、これにより3つの湾曲部で囲まれた杖保持用の空間を形成し、上記開口から上記空間内に挿入された杖の周側面の3箇所に、上記各湾曲部を弾性的に当接させることにより上記杖を上記溝内にて保持し得るように構成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 前方側に開口する溝が形成されたホルダー本体を具備し、上記溝内にて杖を縦に保持する杖ホルダーであって、3本の杖保持用弾性線を各々湾曲させて3つの湾曲部を形成し、上記溝内において3つの湾曲部の凸部側が各々内側方向を向いた状態で近接するように、上記各弾性線の各両端部を上記溝周囲の上記ホルダー本体下面に固定し、これにより3つの湾曲部で囲まれた杖保持用の空間を形成し、上記開口から上記空間内に挿入された杖の周側面の3箇所に、上記各湾曲部を弾性的に当接させることにより上記杖を上記溝内にて保持し得るように構成する。
【選択図】 図2
Description
本考案は、病院、福祉施設等において、机、ベッド、車椅子等に容易に設置でき、杖を保持することが可能な杖ホルダーに関するものである。
従来、病院、福祉施設等において、杖を必要とする患者、入所者等は、個室等においては、杖をベッドのパイプ枠に掛けたり、食事中はテーブルに立て掛けており、車椅子の患者は杖を膝の上に置いていた。
しかしながら、これらの杖は床に落ち易いため、床に落ちた杖で躓く場合があるし、床に落ちた杖を拾う際に身体に負担を生じていた。また、車椅子で移動中に、杖が他人に当たる場合があり危険であった。
このような事態に鑑みて、従来、杖を保持するための杖ホルダーがいくつか提案されている(特許文献1,2,3,4)。
ところで、特許文献2,3の杖ホルダーは、一定幅の「コ」字状の保持部内にて杖を保持するものであるため、保持できる杖の直径が限定されており、よって、例えばより細い直径の杖は保持することができないとの課題がある。
また、特許文献1,4の杖ホルダーは、杖の保持部の幅が変化する構成であるため、ある程度の杖の直径の変化には対応可能であると考えられるが、保持部の可動部の構成が極めて複雑であるため、高コストになる、との課題がある。
本考案は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、非常に簡単な構造であって低コストで製造可能であるにも拘わらず、種々な直径の杖をも確実に保持可能な杖ホルダーを提供することを目的とする。
また、本考案は、色々な取り付け場所に確実に固定することができ、ホルダー本体を折り畳み可能であって邪魔にならない杖ホルダーを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するため本考案は、
第1に、前方側に開口する凹状の溝が形成された水平なホルダー本体を具備し、上記溝内にて杖を縦方向に保持する杖ホルダーであって、3本の杖保持用弾性線を各々湾曲させて3つの湾曲部を各々形成し、上記溝内において上記3つの湾曲部の凸部側が各々内側方向を向いた状態で、かつ若干下方に傾斜した状態で近接するように上記各杖保持用弾性線の各両端部を上記溝周囲の上記ホルダー本体に固定し、これにより上記3つの湾曲部で囲まれた杖保持用の空間を形成し、上記開口から上記溝内の上記空間内に挿入された上記杖の周側面の3箇所に、上記各湾曲部の凸部側を弾性的に当接させることにより、上記杖保持用弾性線によって上記杖を上記溝内に保持し得るように構成し、かつ上記ホルダー本体を被固定部材に固定する固定手段を設けたものであることを特徴とする杖ホルダーにより構成される。
第1に、前方側に開口する凹状の溝が形成された水平なホルダー本体を具備し、上記溝内にて杖を縦方向に保持する杖ホルダーであって、3本の杖保持用弾性線を各々湾曲させて3つの湾曲部を各々形成し、上記溝内において上記3つの湾曲部の凸部側が各々内側方向を向いた状態で、かつ若干下方に傾斜した状態で近接するように上記各杖保持用弾性線の各両端部を上記溝周囲の上記ホルダー本体に固定し、これにより上記3つの湾曲部で囲まれた杖保持用の空間を形成し、上記開口から上記溝内の上記空間内に挿入された上記杖の周側面の3箇所に、上記各湾曲部の凸部側を弾性的に当接させることにより、上記杖保持用弾性線によって上記杖を上記溝内に保持し得るように構成し、かつ上記ホルダー本体を被固定部材に固定する固定手段を設けたものであることを特徴とする杖ホルダーにより構成される。
従って、杖の周側面の3箇所に上記3つの杖保持用弾性線の各湾曲部の凸部が弾性的に当接するため、これら3つの杖保持用弾性線によって上記溝内において杖を確実に保持することができる。また、3つの杖保持用弾性線の3つの湾曲部で囲まれる杖保持用の空間内で上記各湾曲部の弾性力を利用して杖の周側面を保持するものであるから、上記杖の直径の大小は各杖保持用弾性線の弾性によって吸収することができるため、各種の直径の大きさの杖を確実に保持することができる。上記固定手段は例えば杖ホルダーの固定支持部(9)、当該固定支持部(9)の保持具(12)、上記保持具(12)を固定する取付板(13)及び結束バンド(16)等により構成することができる。
第2に、上記杖保持用弾性線はナイロン線であることを特徴とする上記第1の杖ホルダーにより構成される。
このように杖保持用弾性線をナイロン線とすることにより、各種の直径の杖を保持し得る杖ホルダーを低コストで実現することができる。
第3に、上記溝内の上記杖保持用弾性線の上記各湾曲部は、2つの湾曲部が両凸部を近接対向配置することにより両凸部間に近接対向部が形成され、該近接対向部が上記開口に向かうように位置しており、他の1つの湾曲部がその凸部が上記近接対向部に対向するように上記溝の後部側に配置されており、上記2つの湾曲部の上記近接対向部と上記他の1つの湾曲部との間に上記杖保持用の空間が形成されるように構成したものであることを特徴とする上記第1又は2記載の杖ホルダーにより構成される。
このように構成すると、上記開口から上記溝内に杖を挿入すると、杖は上記近接対向部の内側の杖保持用の空間内に3つの湾曲部の弾性力により保持され、当該杖は上記近接対向部の閉鎖によって開口方向への抜け止めがなされるため、当該杖を確実に保持することができる。
第4に、上記固定手段は、取付板と該取付板に対して上記ホルダー本体を上下方向に回動可能に接続する回動保持手段と、上記取付板を上記被固定部材に固定する固定部材とから構成したものである第1〜3の何れかに記載の杖ホルダーにより構成される。
このように構成すると、取付板を以って杖ホルダーを車椅子等の被固定部材に固定することができ、また固定状態において上下方向に角度調整が可能であり、各種の被固定部材に的確に取り付け可能である。上記回動保持手段は、杖ホルダーの固定支持部(9)、当該固定支持部(9)を水平回転軸(C1)を中心として上下方向に回動可能に支持する保持部(12)(水平回動用支持部(12b,12b))により構成することができる。
第5に、上記固定部材は、上記被固定部材に上記取付板を固定するための結束バンドである第4記載の杖ホルダーにより構成される。
上述のように、本考案によると、杖保持用弾性線の湾曲部の弾性力を利用することにより、非常に簡単な構造であって、各種の直径の杖を確実に保持可能な杖ホルダーを低コストで実現することができる。
また、杖ホルダーを上下方向に角度調節可能であるため、各種の被固定部材に確実に固定することができ、例えば杖ホルダーを上方に回動することにより、折り畳みも可能な杖ホルダーを実現することができる。
また、被固定部材が傾斜していたとしても、回動保持手段により杖ホルダーを適切な角度で固定することができる。
以下、添付図面に基づいて本考案の杖ホルダーを詳細に説明する。
尚、以下の説明において、図1においてホルダー本体2の開口2c’の方向を「前方」、ホルダー本体2のネジ10の方向を「後方又は背面」、前方から後方を向いた左右方向を「左右方向」、左右方向に直交する方向を「上下方向」という。
図1は本考案に係る杖ホルダー1の分解斜視図である。かかる図において、2はホルダー本体であり、厚み略5mmの硬質の樹脂製板を平面視アルファベットの略「C」字状に加工したものである。
より具体的には、当該ホルダー本体2には、その前方側に平行な対向面2a,2a’及び両対向面2a,2a’の後方側を連続する湾曲面2bにより略U字に近い凹状の溝2cが形成されており、当該凹状の溝2cを形成することによって本体2の左右には、前方突出部2d”,2d”を有する左右対称形状の腕部2d,2dが形成され、当該腕部2d,2dの外側は外方向に凸状の緩やかな湾曲面2d’,2d’が形成されている。尚、上記溝2cの前方側開口を開口2c’という。
上記ホルダー本体2の背面は、本体の湾曲面2d’, 2d’を左右方向にカットする直線部2eが構成されており、後述の取付板13前面との間に間隔t1が形成されるように構成されている(図3参照)。
上記溝2cは上記湾曲面2d’,2d’を曲率とする円の中心O(図3参照)よりも後方側まで切り込み形成されており、当該溝2c内において杖8を、上記円の略中心部に保持し得るように構成されている(図3中一点鎖線参照)。
上記ホルダー本体2の下面2fにおける上記溝2c周囲には、3本のナイロン線からなる杖保持用弾性線5,6,7が取り付けられている(図3参照)。より具体的には、上記溝2cの上記対向面2a,2a’に沿う上記下面2f側の各々2箇所(合計4箇所)に、杖保持用の弾性線固定孔4a,4a(2a’側)、4b,4b(2a側)が凹設されている。さらに、上記湾曲面2bより後方側の上記下面2fの左右2箇所に弾性線固定孔4c,4cが凹設されている。
ここで、上記弾性線固定孔4a,4bは、各々上記対向面2a,2a’側から外周方向(左右方向、矢印A,A方向、矢印A’,A’方向)に沿うように、かつ本体2内部には斜め上方向となるように(図4(a)参照)、上記下面2fに対して30度(=θ2)の角度で内部方向に凹設されている。従って、上記対向面2a側の弾性線固定孔4b,4bは、本体2内部の方向には、互いに同一角度(下面2fに対して30度(=θ2))の平行な斜め上方向に凹設されており(図4(a)参照)、上記対向面2a’側の弾性線固定孔4a,4aも、本体2内部の方向には、互いに同一角度(下面2fに対して30度(=θ2))の平行な斜め上方向に凹設されている(図4(a)参照)。また、上記各孔4b,4b(4a,4a)の左右方向の形成方向は各々矢印A,A方向(矢印A’,A’方向)であり、固定孔4a,4aは左右方向に互いに平行に、固定孔4b,4bにおいても左右方向に互いに平行となるように形成されている。
また図3に示すように、上記弾性線固定孔4aと4bの形成位置は中央水平二分割線Pから何れも等距離であり、かつ弾性線固定孔4a,4a間の距離と、上記弾性線固定孔4b,4b間の距離は同一であるから、上記固定孔4a,4aと上記固定孔4b,4bは上記二分割線Pに対して左右対称位置となるように構成されている。
上記弾性線固定孔4c,4cは、図3に示すように、互いに平行ではなく、各々上記湾曲面2bから後方側の、上記二分割線Pから左右方向に等距離の位置において、左右斜め後方(矢印B方向及び矢印B’方向)に沿って互いに所定の開き角度(二分割線Pに対して左右方向に各々30度(=θ1)の角度)を以って凹設されている。そして、この弾性線固定孔4c,4cは図4(b)に示すように、本体2の内部方向には、上記固定孔4a,4bと同様に、下面2fに対して30度(=θ2)の角度で斜め上方向に凹設されている。
そして、上記弾性線固定孔4b,4bには所定長さの上記杖保持用弾性線5の両端部5a,5aを挿入し接着固定することにより、当該弾性線5を対向面2a’の方向に湾曲した右向きの湾曲部5b(凸部)を形成した状態で、かつ当該弾性線5の湾曲部5b側が上記下面2fに対して下向き斜め方向に30度(=θ2)傾斜した状態で固定する(図5参照)。
さらに、上記弾性線固定孔4a,4aに所定長さ(上記弾性線5と同一長さ)の上記杖保持用弾性線6の両端部6a,6aを挿入し接着固定することにより、当該弾性線6を対向面2aの方向に湾曲した左向きの湾曲部6b(凸部)を形成した状態で、かつ当該弾性線6の湾曲部6b側が上記下面2fに対して下向き斜め方向に30度(=θ2)傾斜した状態で固定する(図5参照)。
ここで、上記杖固定用弾性線5,6の各湾曲部5b,6bは同一の曲率半径を有しており、何れの湾曲部5b,6bも、上記ホルダー本体2の中央水平二分割線Pを超えることがなく、上記湾曲部5b,6b間に若干の間隔(近接対向部)t2(図1参照)が形成されるように構成することが好ましい。尚、上記湾曲部5b,6bは接触しても良い。
さらに、上記弾性線固定用孔4c,4cには所定長さの上記杖保持用弾性線7の両端部7a,7aを挿入し接着固定することにより、当該弾性線7を上記溝2cの開口2c’の方向(前方)に湾曲した前向きの湾曲部7b(凸部)を形成した状態で、かつ当該弾性線7の湾曲部7b側が上記下面2fに対して下向き斜め方向に30度(=θ2)傾斜した状態で固定する。ここで、固定孔4c,4c間の距離は、上記固定孔4a,4a間(上記固定孔4b,4b間も同じ)の距離よりも長く、また、上記固定孔4c,4cは矢印B,B’方向に後方向きに一定の開き角度を以って設けられているので、上記弾性線7の湾曲部7bの曲率半径は上記湾曲部5b,6bの曲率半径よりも大きい湾曲部となっている。
上記構成により互いに対向する杖保持用弾性線5,6の後方側と上記杖保持用弾性線5,6とは直交する方向の杖保持用弾性線7の前方側によって形成された空間に杖保持用の空間Sが形成されるように構成されている。
このように、上記溝2c内において上記3つの湾曲部5b,6b,7bの凸部側が各々内側方向を向いた状態で、かつ若干下方に傾斜した状態で近接するように上記各杖保持用弾性線5,6,7の各両端部5a,6a,7aを上記溝2c周囲の上記ホルダー本体(下面2f)に固定し、これにより上3つの湾曲部5b,6b,7bで囲まれた杖保持用の空間Sを形成し、上記開口2c’から上記溝2c内の上記空間S内に挿入された杖8の周側面8aの3箇所に、上記各湾曲部5b,6b,7bの凸部側を弾性的に当接させることにより、上記杖保持用弾性線5,6,7によって上記杖8を上記溝2c内に保持し得るように構成する。
即ち、上記溝2c内の杖保持用弾性線5,6,7の上記各湾曲部5b,6b,7bは、2つの湾曲部5b,6bが両凸部を近接対向配置することにより両凸部間に近接対向部t2が形成され、該近接対向部t2が上記開口2c’に向かうように位置しており、他の1つの湾曲部7bがその凸部が上記近接対向部t2に対向するように上記凹部(溝2c)の後部側に配置されており、上記2つの湾曲部5b,6bの上記近接対向部t2と上記他の1つの湾曲部7bとの間に上記杖保持用の空間Sが形成されるように構成したものである。
上記各杖固定用弾性線5,6,7は上述のように、上記ホルダー本体2の下面2fから30度の角度下向きに傾斜した状態で固定されており、当該位置から下向きの力F(図4、図5参照)が作用すると、上記湾曲部5b,6b,7bの湾曲状態を保持したまま、上記各端部5a,6b,7aを支点として上記角度(θ2)を増大する方向(下向き)に変形し、当該変形状態においては、常時、上記傾斜角度θ2が30度の初期位置に復帰する方向(上向き)の弾性復帰力が作用するように構成されている。
そして、上記空間Sにおいて、各湾曲部5b,6b,7bに接する最小円I(図3参照)の直径よりも大きい直径の杖8を当該空間Sに挿入すると、上記各湾曲部4b,5b,6bの凸部側は上記杖8の周側面8aの周方向の略60度毎の3箇所に当接することで下向きの力Fを受け上記下方向に変形し、その結果、各湾曲部5b,6b,7bの凸部側の一部(r1,r2,r3、図6(a)参照)が上記杖8の周側面8aに弾性的に当接して当該杖8を保持し得るように構成されている。
上記杖保持用弾性線5は直径が約1.25mmのナイロン線であり、図3に示すように湾曲部5b,6b,7bを形成してその両端部5a,6a,7aを固定すると、各湾曲部5b,6b,7bはその外部から湾曲を変形させるような力が加わっても湾曲形状は容易に変形することがなく、ピンと張り詰めた緊張状態を維持している。そして、上記溝2cの前方側から上記空間S内に上記最小円Iより直径の大きい杖8を挿入したとき、上記各弾性線5,6,7は上記湾曲部5b,6b,7bの形状を殆ど変形することなく、各一対の両端部5a,5a、6a,6a、7a,7aを支点として下向きの傾斜角度θ2を平常時の30度より増大した状態で、各湾曲部5b,6b,7bの凸部側の一部r1,r2,r3が杖8の周側面8aに弾性的に当接した状態となり、上記杖8は上記3箇所の当接部にて上記弾性線5,6,7の弾性復帰力により確実に保持されるように構成されている。
尚、図1において上記ホルダー本体2の後方板面には上下方向の貫通孔2gが設けられている。
9は略立方体形状の固定支持部であり、上記ホルダー本体2の後端部の下面2fに固着されるものである。この固定支持部9は上下方向のネジ孔9aを有しており、上記ホルダー本体2を固定するためのネジ10を上記ホルダー本体2の上記貫通孔2gを介して上記ネジ孔9aに螺合することにより上記ホルダー本体2と一体化されるものである。この固定支持部9には左右方向の水平回転軸C1としてのネジ11を挿通するための左右方向の水平貫通孔9bが貫設されている。
12は金属製の保持具であり、後述の取付板13に固定するための直立基板12aと、該直立基板12aの両側から前方に向けて突出した一対の水平回動用支持部12b,12bとから構成されている。上記直立基板12aにはその中央部に前後方向の水平回転軸C2としてのネジ14を挿通するための前後方向の貫通孔12a’が貫設されており、かつ上記一対の水平回動用支持部12b,12bには左右方向の水平回転軸C1としてのネジ11を挿通するための左右方向の貫通孔12b’,12b’が貫設されている。
よって、図1に示すように、上記ホルダー本体2の後端の下面2fに上記固定支持部9の上面9cを宛がい、ネジ10を貫通孔2gを介して上記固定支持部9のネジ孔9aに螺合させることにより、上記固定支持部9を上記ホルダー本体2後部下面2fに固着することができる。
また、上記保持具12の水平回動用支持部12b,12bの間に上記固定支持部9を位置させ、水平回転軸C1としてのネジ11を上記貫通孔12b’、上記水平貫通孔9b、貫通孔12b’に挿通し、ナットNを以ってネジ11を締め付けることにより、上記保持具12を上記固定支持部9に固定することができる。この状態において、上記ホルダー本体2は上記保持具12に対して上記水平回転軸C1を中心として上下方向に角度調整し得るように構成されている(図8参照)。
13は取付板であり、前面側に左右方向の直線凹溝13aが凹設されると共に、上記水平回転軸C2としての上記ネジ14のネジ孔13bが前後方向に形成されている。上記直線凹溝13a内に結束バンド16を嵌合した状態で、上記保持具12の背面12cを上記取付板13の前面に宛い、その状態で上記ネジ14を上記貫通孔12a’を介して上記ネジ孔13bにネジ込むことで、上記保持具12を上記取付板13に固定することができる。このとき、上記直線凹溝13aの前面側は上記保持具12の背面12cによって閉鎖され、上記結束バンド14を上記直線凹溝13aに保持し得る。上記取付板13の背面には弾性体からなる衝撃吸収材15が固定され、被固定部材の傷付き等を防止し得るように構成されている。
そして、この状態においては、上記ホルダー本体2は水平回転軸C2を中心とした回転(左右)方向(矢印C,D方向、図5参照)に角度調整し得るように構成されている。
本考案に係る杖ホルダーは上述のように構成されているので、次にその機能について説明する。
まず上記杖ホルダー1の衝撃吸収材15を車椅子の縦方向支柱17に宛がい(図7参照)、その状態で結束バンド16を上記支柱17に巻き付けて強く結束し、当該ホルダー1を上記支柱17に固定する(図7参照)。
このとき、上記ホルダー本体2は取付板13に対して直交した水平状態となっているので、杖8を保持するには、当該杖8を立てた縦状態で、その周側面8aをホルダー1の開口2c’から溝2cの方向に押し込めば良い(図3、図7矢印E参照)。
すると、杖8の側面8aはまず杖保持用弾性線5,6の湾曲部5b,6bの前面部に当接するが、さらに杖8を矢印E方向(図7参照)に押し込んで行くと、杖8は図6(a)に示すように、上記杖保持用弾性線5,6,7の各湾曲部5b,6b,7bの3箇所(r1,r2,r3)が周方向に略60度の角度毎に略均等に弾性的に当接した状態で、上記空間Sの略中央部に保持される。尚、図6(a)において、杖保持前の杖保持用弾性線5,6,7の位置を二点鎖線、杖保持後の杖保持用弾性線5,6,7の位置を実線で示す。
より具体的には、杖8を矢印E方向に押し込んで行くと、上記各弾性線5,6は上記杖8の周側面8aによってその間隔(近接対向部)t2を押し広げられ、上記各両端部5a,5a、6a,6aを支点として一旦大きく下方に傾動するが、上記杖8が図6(a)に示す上記空間S内の中央部に至ると、上記杖保持用弾性線5,6は再度上方に若干傾動復帰し、その湾曲部5b,6bが上記杖8の周側面8aに当接した位置(図6(a)の実線位置)で停止する。
このとき、杖8の後方側の側面は上記杖保持用弾性線7に当接し、当該弾性線7も下方に傾動した状態でその湾曲部7bを上記杖8の後方側周側面8aに弾性的に当接した状態となっている。このときの杖保持用弾性線7の位置を図6(a)実線で示す。
このように上記杖8を保持した状態においては、上記各杖保持用弾性線5,6,7は上記ホルダー本体2の下面2fに対して30度傾斜した初期位置(図6(a)に二点鎖線で示す位置)から、上記角度θ2を増大する方向に下方に傾斜した状態(図6(a)の実線位置)となっており、当該位置における上方側への弾性復帰力を以って上記杖8の周側面8aに当接した状態となっている。
従って、上記杖8は、上記3つの杖保持用弾性線5,6,7によって周側面8aの均等間隔の3箇所(r1,r2,r3)を保持され、当該弾性線5,6,7によって安定的に支持される。また、上記杖8の前方側の周側面8aは左右方向から杖保持用弾性線5,6の湾曲部5b,6bによって確実に支持されているので、前方側に倒れることはなく、安定して保持することができる。よって、車椅子への乗車時等において、杖8の置き場に困ることはなく、杖8を安定して収納することができる。
従って、図7に示すように、ホルダー本体2を取付板13に対して直交した状態(水平状態)で使用する場合は、車椅子の支柱17(鉛直方向とする)に取付板13後面の衝撃吸収材15を宛がい、結束バンド16を支柱17の後方に回して当該バンド16を強く結束すれば良い(図3、図7の結束バンド16の二点鎖線参照)。このように構成することで、図3、図7に示すように、杖ホルダー1を上記支柱17に固定することができる。このとき、ホルダー本体2は、支柱17に対して直交方向、即ち水平となるように位置している。
この状態において、杖8を上記杖ホルダー1の開口2c’から溝2c内に矢印E方向に挿入すれば良い。
上記杖8の外周側面8aを上記溝2c内に挿入していくと、上記周側面8aは杖保持用弾性線5,6の湾曲部5b,6bの前方側に当接し、これらの断線線5,6間の間隔(近接対向部)t2を押し広げながら後方に押し込んで行く。このとき、上記弾性線5,6は初期位置(下面2fに対して30度の傾斜角度)から各両端部5a,6aを支点に下方にその傾斜角度を増大しながら上記間隔t2が押し広げられ、上記杖8が空間S内に位置したとき、上記弾性線5,6はその弾性復帰力によって上記各両端部5a,6aを支点に上方に回動復帰するが、上記初期位置に復帰することなく、各湾曲部5b,6bの一部r1,r2を上記杖8の周側面8aに所定の弾性復帰力で当接した状態となる。
また、このとき上記杖8の後方側の周側面8aが上記杖保持用弾性線7を後方側に押圧した状態であり、上記弾性線7は上記初期位置(下面2fに対して下向き30度の傾斜した状態)から下向きに押圧され、両端部7a,7aを支点に下方にその傾斜角度を増大した状態となっているので、上記弾性線7の湾曲部7bの中央部(r3)が当該弾性線7の初期位置への弾性復帰力を以って上記杖8の後方側の周側面8aに当接した状態となっている。
そして、上記弾性線5,6間の間隔(近接対向部)t2は一旦押し広げられるが、上記杖8が上記空間S内に収容された状態においては、再び上記杖8の直径より小の間隔(近接対向部)t2’まで閉じられて(図6(a))、上記杖8の溝2cの開口2c’から外側への脱落が阻止される(図6(a)参照)。
かかる状態においては、杖8はその周側面8aの周方向に均等の略60度毎の位置r1,r2,r3において、上記弾性線5,6,7の湾曲部5b,6b,7bが各弾性線5,6,7の弾性復帰力を以って当接した状態となっているので、上記杖8は上記各弾性線5,6,7によって確実に保持され、かつ溝2cの開口2c’方向は対向する弾性線5,6の湾曲部5b,6bがその間隔を杖8の直径より小さい間隔(近接対向部)t2’まで弾性復帰しているので、杖8は開口部2c’から前方側に倒れることはなく、安定して上記溝2c内に保持することができる。
また、杖8の直径は、図3の最小円Iより大であれば、図6(b)に示すように、図6(a)に示す杖8の直径よりも小さい直径の杖8であっても、上記と同様の作用によって、上記空間S内において安定して当該杖8を保持することができる。
従って、上記最小円Iの直径より大きい直径を有する杖8であれば、杖の直径の大小に拘わらず当該杖ホルダー1にて安定して杖8を保持することができる。
尚、図8に示すように、杖ホルダー1の被固定部材18が鉛直方向から傾斜している場合は、ネジ11を緩めて水平回転軸C1を中心としてホルダー本体2を矢印G方向(又はH方向)(上下方向)に角度調整することにより、上記ホルダー本体2を水平に位置させることができ、これにより被固定部材18の角度に拘わらず、杖8を鉛直方向に安定して保持することができる。勿論、図5に示すように、ネジ14を緩めてホルダー本体2を中心軸C2を中心として矢印C,D方向(左右方向)に角度調整して、最適な角度位置にて杖8を保持することができる。
図9に示すものは本考案に係る杖ホルダー1の他の実施形態であり、取付板13の面積を大きくして取付板19としたものである。この取付板19はその正面側に例えば「杖ホルダー」等の表示するものであり、当該取付板19を例えば老人ホームの壁面等に接着固定する。
このように構成すると、杖ホルダー1の存在を明確に表示することができ、老人等が容易に当該杖ホルダー1に杖8を保持することができる。
尚、本考案に係る杖ホルダー1の被固定部材として車椅子、壁面等を例示したが、被固定部材としてはこれらに限らず、テーブルの支柱、通常の椅子の支柱等、杖を保持する必要のある物、場所等が含まれることは勿論である。
また、本考案に係る杖ホルダー1は、保持する部材は「杖」に限定されず、例えば掃除用のほうき、モップ、ゴルフクラブ等、棒状部材の柄の部分を確実に保持することができる。
上述のように、本考案によると、非常に簡単な構造であって、各種の直径の杖8を確実に保持可能な杖ホルダーを低コストで実現することができる。
また、杖ホルダーを上下方向に角度調節可能であるため、各種の被固定部材に的確に固定することができ、例えば杖ホルダーを上方に回動することにより、鉛直方向に平行位置まで折り畳み可能な杖ホルダーを実現することができる。
また、被固定部材が傾斜していたとしても、回動保持手段により杖ホルダー8を適切な角度で固定することができる。
また、ホルダー本体2を水平回転軸C1,C2の周りに回転させることができるので、固定対象物の位置、傾斜角度に拘わらず、ホルダー本体2を最適の角度に固定できる。
本考案に係る杖ホルダーは、病院、老人施設、福祉施設等に限らず、杖を必要とする人が集まる場所(ホテル、ショッピングセンター等)及び自宅においても広く利用できるものである。また、杖に限らず、掃除用のモップ等、棒状部材のホルダーとしても用いることができる。
1 杖ホルダー
2 ホルダー本体
2c 溝
2c’ 開口
5,6,7 杖保持用弾性線
5a,6a,7a 両端部(端部)
5b,6b,7b 湾曲部
8 杖
8a 周側面
9 固定支持部
12 保持具
12b 水平回動用支持部
12b’ 貫通孔
13 取付板
16 結束バンド
17 縦方向支柱
18 被固定部材
19 取付板
C1 水平回転軸
t2 間隔(近接対向部)
S 杖保持用の空間
2 ホルダー本体
2c 溝
2c’ 開口
5,6,7 杖保持用弾性線
5a,6a,7a 両端部(端部)
5b,6b,7b 湾曲部
8 杖
8a 周側面
9 固定支持部
12 保持具
12b 水平回動用支持部
12b’ 貫通孔
13 取付板
16 結束バンド
17 縦方向支柱
18 被固定部材
19 取付板
C1 水平回転軸
t2 間隔(近接対向部)
S 杖保持用の空間
Claims (5)
- 前方側に開口する凹状の溝が形成された水平なホルダー本体を具備し、上記溝内にて杖を縦方向に保持する杖ホルダーであって、
3本の杖保持用弾性線を各々湾曲させて3つの湾曲部を各々形成し、上記溝内において上記3つの湾曲部の凸部側が各々内側方向を向いた状態で、かつ若干下方に傾斜した状態で近接するように上記各杖保持用弾性線の各両端部を上記溝周囲の上記ホルダー本体に固定し、これにより上記3つの湾曲部で囲まれた杖保持用の空間を形成し、
上記開口から上記溝内の上記空間内に挿入された上記杖の周側面の3箇所に、上記各湾曲部の凸部側を弾性的に当接させることにより、上記杖保持用弾性線によって上記杖を上記溝内に保持し得るように構成し、
かつ上記ホルダー本体を被固定部材に固定する固定手段を設けたものであることを特徴とする杖ホルダー。 - 上記杖保持用弾性線はナイロン線であることを特徴とする請求項1記載の杖ホルダー。
- 上記溝内の上記杖保持用弾性線の上記各湾曲部は、2つの湾曲部が両凸部を近接対向配置することにより両凸部間に近接対向部が形成され、該近接対向部が上記開口に向かうように位置しており、
他の1つの湾曲部がその凸部が上記近接対向部に対向するように上記溝の後部側に配置されており、
上記2つの湾曲部の上記近接対向部と上記他の1つの湾曲部との間に上記杖保持用の空間が形成されるように構成したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の杖ホルダー。 - 上記固定手段は、取付板と該取付板に対して上記ホルダー本体を上下方向に回動可能に接続する回動保持手段と、上記取付板を上記被固定部材に固定する固定部材とから構成したものである請求項1〜3の何れかに記載の杖ホルダー。
- 上記固定部材は、上記被固定部材に上記取付板を固定するための結束バンドである請求項4記載の杖ホルダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011006736U JP3173286U (ja) | 2011-11-15 | 2011-11-15 | 杖ホルダー |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017158713A (ja) * | 2016-03-08 | 2017-09-14 | 株式会社ポケッタブル | 傘立て装置 |
CN107736832A (zh) * | 2017-10-13 | 2018-02-27 | 杭州电子科技大学 | 智能如厕扶助器 |
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2011
- 2011-11-15 JP JP2011006736U patent/JP3173286U/ja not_active Expired - Fee Related
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