JP3161885U - 姿勢矯正具 - Google Patents
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Abstract
【課題】手軽に使用でき、簡単な構造で、コンパクトで、低コストである姿勢矯正具を提供する。【解決手段】上面に使用者の臀部が載せられる座板12と、座板12に一体的に設けられ、座板12を椅子の座面又は床面(L)に対して不安定に支持する不安定支持体14と、を備えたことを特徴とする姿勢矯正具10から構成される。これにより、姿勢矯正具10を既製の椅子や床に載せ置くだけでよく、使用することができる。さらに、使用後には、姿勢矯正具10を椅子又は床から簡単に取り去ることができる。【選択図】図1
Description
本考案は、椅子や床に手軽に設置して、姿勢の矯正を行える姿勢矯正具に関する。
姿勢が悪いと腰痛や肩こり、背骨の歪み等健康に様々な問題が生じるおそれが指摘されている。正しい姿勢を保つには腹筋、背筋、腰部や臀部周りの筋肉を含む体幹部等の筋肉をバランスよく維持する必要がある。しかしながら、腰部や臀部周りの筋肉は、特に骨盤に囲まれている内部の筋肉(底筋肉群等)は動かしにくく、普段の生活であまり使用されることがないことから衰えやすい。例えば、特許文献1には、着座者が腰部周辺を揺動運動して、鬱血や腰痛の防止を図ろうとする揺動椅子が開示されている。特許文献1の揺動椅子は、座部と受部の間に凸部を設け、弾性体で結合して構成されており、揺動椅子に座った際に座部が揺動して、腰部周辺の揺動運動を行うものであった。
しかしながら、特許文献1のような揺動椅子では、椅子の一部である座部を揺動させるように設けられ、椅子と一体的に組み付けられた構成であるから、全体構造が複雑化して大掛かりなものであった。よって、製造コストが高くつくとともに、場所をとって持ち運びや保管が不便であり、使い勝手に劣るといった問題があった。
本考案は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、既製の椅子や床等に手軽に設置して利用することができると同時に、シンプルかつコンパクトな構造で、低コストである姿勢矯正具を提供することにある。
上記課題を解決するために本考案は、上面に使用者Mの臀部が載せられる座板12と、座板12に一体的に設けられ、座板12を椅子Chの座面L又は床面に対して不安定に支持する不安定支持体14と、を備えたことを特徴とする姿勢矯正具10から構成される。
また、不安定支持体14は、座板12の下面側から座板面12aに対して交差方向に突設された突部18を含むこととしてもよい。座板12と突部18とは、一つの部材で一体形成してもよいし、それぞれ別部材で構成したものを接合して一体的に組み付けてもよい。
また、突部18は、椅子Chの座面又は床面に対して面で当接する平面底部22を含むこととしてもよい。平面底部22の椅子の座面又は床面と当接する面の大きさは、座板12を椅子の座面又は床面上でぐらつかせて不安定状態を維持し得る程度に比較的小さく設けられる。
また、突部18は、座板面に対して直交方向に中心軸18aを向けた円柱体20からなることとしてもよい。
本考案の姿勢矯正具によれば、上面に使用者の臀部が載せられる座板と、座板に一体的に設けられ、座板を椅子の座面又は床面に対して不安定に支持する不安定支持体と、を備えたことから、既製の椅子や床等に載せ置くだけで手軽に設置して姿勢矯正を行うことができる。使用する際には、座板が椅子の座面又は床面に対して不安定でぐらつきやすいので、使用者は不安定な座板上でバランスがとれるように意識して姿勢を伸ばして正しい姿勢を安定的に保持しようとすることにより、自然と動かしにくい腰部や臀部周辺の筋肉を含む体幹部の筋肉を鍛えながら正しい姿勢への矯正を行える。さらに、姿勢矯正具は、シンプルかつコンパクトな構造で低コストで製造できるとともに、持ち運び、保管も便利である。
また、不安定支持体は、座板の下面側から座板面に対して交差方向に突設された突部を含む構成とすることにより、不安定支持体を簡単な構造で具体的に実現できる。
また、突部は、椅子の座面又は床面に対して面で当接する平面底部を含む構成とすることにより、姿勢矯正具を椅子や床に設置しやすいと同時に、使用者は座板に座りやすいうえ、使用者がバランスが取れる正しい姿勢の状態を把握しやすく、使い勝手がよい。
また、突部は、座板面に対して直交方向に中心軸を向けた円柱体からなる構成とすることにより、突部を簡単な構造で具体的に実現できる。
以下、添付図面を参照しつつ本考案の姿勢矯正具の実施の形態について説明する。本実施形態の姿勢矯正具は、椅子又は床等とは別体で構成され、椅子や床等に手軽に設置して利用できる健康器具である。図1ないし図8は、本考案の姿勢矯正具の一実施形態を示している。図1、図2、図3に示すように、本実施形態において、姿勢矯正具10は、座板12と、不安定支持体14と、を備えている。
座板12は、設置対象となる椅子又は床の上に支持され、上面に使用者の臀部が載せられる座部である。座板12は、例えば、杉、檜等の木材からなり、平面視略横長四角形状で厚みがある長方形状板材からなる。座板12は、例えば、長辺長さが約24cm程度、短辺長さが約14cm程度、厚みが約2.5cm程度となっている。なお、座板の大きさは、使用者の臀部を載せるようにある程度の面積で形成されればよく、使用者の体格等に応じて任意に設定されるとよい。また、座板12は、使用者の体重に耐えうるようにある程度の強度で設けられる。座板12は、短辺方向が前後方向となり、長辺方向が左右方向となっており、長辺方向の左右中央線で左右に分けられる部位に左右臀部が載せられる。さらに、座板12には、例えば、長辺方向の左右中央線として短辺方向に沿って長い浅底の長溝16が凹設されている。この長溝16を目印として座板12上に臀部を正確に安定した位置に載せて、安全に正しい姿勢への矯正を行える。なお、座板12の形状は、本実施形態のような平面視長方形状のものに限らず、例えば、図9に示すように、円形(図9(a))、楕円形状(図9(b))、六角形(図9(c))や三角形、五角形等の多角形板状、8の字板状(図9(d))等、その他臀部を載せることができる構造であれば任意の形状でもよい。また、座板12には、左右臀部を載せる位置を判別できる目印として、例えば、座板上面に分割線やマーク等の表示を施したり、座板の外辺側から内側に向けて切欠き等を設けたりしても良い。
図1、図2、図4に示すように、不安定支持体14は、座板12と一体的に設けられており、座板12を設置対象となる椅子Chの座面L又は床面に対して不安定に支持させる不安定支持手段である。不安定支持体14は、例えば、座板12の中間位置で座板12の面積よりも十分に小さい面積で集中的に椅子の座面L又は床面と当接しつつ、座板12の下面及び外形輪郭部位の一部を椅子の座面等から上方側に離隔する位置で支持して、姿勢矯正具10全体として椅子の座面又は床面等の平面上でぐらつきやすい不安定な支持状態を形成している。これにより、使用時には使用者Mが座板12に臀部を載せると、図6、図7に示すように、使用者の姿勢に応じて座板12がぐらつき揺動する。使用者の姿勢が悪かったり動いたりするとぐらぐらした不安定な状態となるので、使用者は背筋を真っ直ぐに伸ばしてバランスがとれるような正しい姿勢を保持しようとする。その結果、腰部や臀部周辺の筋肉等の体幹部の筋肉等をバランス良く運動させて鍛えて、姿勢の矯正を図ることができる。
不安定支持体14は、例えば、座板12の下面側から座板面12aに対して交差方向に突設された突部18を含む。本実施形態では、姿勢矯正具10は、座板12と突部18とのみで組み付けられて構成されており、極めて単純でコンパクトな構造となっている。図1、図2、図4、図5に示すように、突部18は、例えば、杉材、檜材等の木材で形成され、使用者の体重に耐えうる強度の一つの円柱体20からなる。本実施形態では、円柱体20は、例えば、円形状の底面の直径が約6cm程度、高さが約2cm程度に設けられている。なお、円柱体20の直径や高さのサイズは、座板を不安定支持させ、かつ強度を維持できるものであれば任意のサイズでもよい。円柱体20は、座板12の略中心位置に該円柱体の一方の底面を当着させながら、円柱中心軸20aを座板12の座板面12aに対して直交方向に向けて配置され、釘や接着剤等の固定手段を介して一体的に固定されている。よって、円柱体20は、座板12に対して正面視及び側面視でともに略T字状に伸びており、下端側の底面側を椅子の座面L又は床面上に支点として当接させて座板12を支持する。円柱体20の椅子の座面L又は床面に当接する下端側の底面は平面で形成されているので、使用者が臀部を載せずに、単に椅子等の上に設置した状態では、座板12と円柱体20からなる姿勢矯正具は、座板12を略水平にして椅子の座面L又は床面上で略T字状に自立するようになっている。すなわち、突部18である円柱体20は椅子の座面L又は床面に対して面で当接する平面底部22を含む。図6、図7に示すように、座板12が任意の方向に傾倒する際には、円柱体20は、平面底部22の輪郭縁部分の傾倒内側部分を椅子の座面L又は床面に当接させつつ、底面底部22の平面を該椅子の座面L又は床面に対して傾けて離隔させて、座板12を傾倒状態で支持する。円柱体20の底面は円形状であるので、座板の傾倒方向が制限されることなく、座板12を前後左右、斜め方向等を含む全方向に向けてスムーズに傾倒するように揺動させうる。さらに、円柱体20は、中心軸20a方向の長さが短いすなわち高さが低いので、支持する座板12の椅子の座面L又は床面からの支持高さが比較的低い位置とし、姿勢矯正具10全体が低重心構造で支持している。これにより、例えば、座板12の傾倒角度が約20°〜40°程度でいずれの方向へも比較的低い角度で設定される。さらに、使用者が臀部を載せない状態では、図6の仮想線のように座板が傾倒していても、低重心により図6の実線で示すように椅子の座面又は床面上で略T字状に座板12を略水平となるように自立状態に復帰するようになっている。なお、突部18は、図10(a)に示すように、例えば、円柱体20の平面底部側の隅部をアール状に形成すると座板12をよりスムーズに揺動させることができる。また、突部18は円柱体に限らず、例えば、半球体(図10(b))、座板側から突設先端側に向けて次第に小さくなる逆円錐台体(図10(c))や、多角柱体や中空の筒体、または縦軸周りに回転対称な回転対称体あるいは非対称体等、その他不安定支持を実現できる構成であれば任意の構成でもよい。また、図10(d)に示すように、不安定支持体14は、座板12の下面を次第に山状又は丘状に隆起させて設けられていても良い。また、座板12の広さ、円柱体の高さ及び平面底部の面積が協働して、座板の傾倒角度が設定される。なお、座板や突起の素材は木材に限らず、例えば、プラスチック、金属、紙類等、ある程度強度のある素材であれば任意でもよい。
次に、図6、図7、図8を参照しつつ、本実施形態に係る姿勢矯正具10の作用について説明する。本実施形態では、姿勢矯正具10を、例えば、椅子に設置した場合について説明する。本実施形態では、椅子の座面は、姿勢矯正具10の突部18を支持できるようにある程度の硬さで形成されている。なお、椅子の座面Lの上に木製や金属製等の硬い素材からなる板を敷設し、その上に姿勢矯正具を載置してもよい。また、椅子は、肘掛けが設けられたものや、背もたれが無い椅子、座椅子、長椅子等その他任意の椅子でもよい。姿勢矯正具10を使用する場合には、図7、図8に示すように、突部18側を下方に向けた状態で椅子の座面Lに載せ置く。この際、姿勢矯正具10は、座面L上で自立しており、使用者は座板の上に座りやすい。そして、使用者Mが座板12の上に臀部Hを載せて座ると、使用者の姿勢や動きに応じて座板12が不安定にぐらついて自在に揺動する。不安定な座板12に座った状態で、使用者M自身がバランスを取りながらまっすぐな姿勢をとり、かつその真っ直ぐな正しい姿勢を保持しようとすることにより、例えば、腹筋、背筋、及び腰部や臀部周りの筋肉を含む体幹部等の筋肉を運動させて鍛えながら、正しい姿勢への矯正を行うことができる。この際、自分の体重のみを利用して座板が動くので、電気や機械的に強制的に運動させるものに比べて危険性が少なく安全に利用できる。さらに、例えば、骨盤底筋群のように骨盤に囲まれた内部の筋肉を含む腰部周りの筋肉を運動して鍛えることができるので、姿勢の矯正に加えて、血行促進、尿漏れ防止、便秘の改善効果等を期待できる。使用後には、姿勢矯正具は椅子の上に載っているだけなので、簡単に取り去ることができる。また、場所をとることなく簡単に保管することができる。なお、本実施形態では、姿勢矯正具10を椅子に設置して使用した場合で説明したがこれに限らず、例えば、室内の床面や、ベッド等の寝床面等に設置して略同じ様に使用することもできる。
以上説明した本考案の姿勢矯正具は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載した本考案の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本考案の姿勢矯正具は、椅子や床の上に置くだけで簡単に設置して、姿勢の矯正を行える。
10 姿勢矯正具
12 座板
14 不安定支持体
18 突部
20 円柱体
22 平面底部
Ch 椅子
L 椅子の座面
12 座板
14 不安定支持体
18 突部
20 円柱体
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Ch 椅子
L 椅子の座面
Claims (4)
- 上面に使用者の臀部が載せられる座板と、
座板に一体的に設けられ、座板を椅子の座面又は床面に対して不安定に支持する不安定支持体と、を備えたことを特徴とする姿勢矯正具。 - 不安定支持体は、座板の下面側から座板面に対して交差方向に突設された突部を含む請求項1記載の姿勢矯正具。
- 突部は、椅子の座面又は床面に対して面で当接する平面底部を含む請求項2記載の姿勢矯正具。
- 突部は、座板面に対して直交方向に中心軸を向けた円柱体からなる請求項2又は3のいずれかに記載の姿勢矯正具。
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JP2014000252A (ja) * | 2012-06-19 | 2014-01-09 | Nagayoshi Yoshitake | 骨盤底筋群押圧具 |
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