JP3173119B2 - 繊維強化プラスチック製補強筋の製造方法 - Google Patents

繊維強化プラスチック製補強筋の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリート等、特
に、プリストレストコンクリートにおいて好適に使用で
きる繊維強化プラスチック製補強筋の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】土木、建築等の分野におけるコンクリー
トの補強筋としては、鉄筋が一般的に使用されている
が、鉄筋は重いために輸送や施工に難があり、また、耐
食性に劣るために、特に塩害が発生するような地域での
使用は耐用年数を大きく下げる。そこで、近年、そのよ
うな心配のない繊維強化プラスチック(以下、FRP
いう。)製補強筋が検討されるようになってきた。
【0003】たとえば、特開昭50−3417号公報に
は、FRP製の丸棒状芯体に、未硬化の熱硬化性樹脂を
含浸した強化繊維のロービングをら旋状に巻き付けた
後、熱硬化性樹脂を硬化させて、芯体の表面に、FRP
によるら旋状の凸部を形成してなる補強筋が記載されて
いる。また、特公平3−30668号公報には、FRP
製の丸棒状芯体の表面に、樹脂を使用して無機質粉体を
担持し、その無機質粉体による凹凸を形成してなる補強
筋が記載されている。しかしながら、かかる従来の補強
筋には、以下において説明するような問題がある。
【0004】すなわち、前者の、ら旋状に延びるFRP
製凸部を形成してなるものは、芯体の長さ方向に対して
凸部の方向が斜めになるため、特にプリストレストコン
クリートにおいて、コンクリートに補強筋を埋め込み、
補強筋の緊張を解除したときにポアソン比との関係で凸
部が剥離しやすく、剥離するとプリストレスが解除され
てしまうという問題がある。また、後者の、無機質粉体
による凹凸を形成してなるものは、無機質粉体と樹脂と
の接着力が小さいために、力が加わると粉体が比較的容
易に脱離し、やはりプリストレスが解除されてしまう。
すなわち、これらの補強筋は、いずれも、定着力が小さ
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、コ
ンクリート等に対する定着力の大きいFRP製補強筋を
比較的簡単に製造する方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、FRP製棒状平板からなる芯体(
下、棒状平板芯体という。)の板面に、平均高さが0.
05〜1mmのFRP製メッシュ体をその脚部が上記平
板芯体の長さ方向および幅方向になるように貼り付け
体化することを特徴とする、繊維強化プラスチック製
補強筋の製造方法を提供する。
【0007】ここで、繊維強化プラスチック製メッシュ
体をその脚部が上記平板芯体の長さ方向および幅方向に
なるように一体化する手段としては、上記棒状平板から
なる芯体と上記メッシュ体との間に、未硬化の熱硬化性
樹脂を介在させ、上記熱硬化 性樹脂を硬化させる方法を
採用するのが好ましい。もっとも、この発明において
は、FRP製平板芯体に代えて、強化繊維と未硬化の熱
可塑性樹脂とを複合してなる棒状平板芯体を使用する
こともできる。
【0008】上記において、芯体は、強化繊維、すなわ
ち、炭素繊維やガラス繊維、ポリアラミド繊維等の高強
度、高弾性率繊維を一方向に引き揃え、未硬化のエポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂
等の熱硬化性樹脂を含浸し、硬化せしめてなるFRP製
の棒状平板からなる。芯体の大きさは、幅10〜200
mm、厚み1〜20mm程度である。長さは任意でよい。強
化繊維の含有率は、低すぎても高すぎても芯体の強度が
低下するので、40〜70体積%の範囲にするのが好ま
しい。そのような芯体は、周知の引き抜き成形法等によ
って容易に製造することができる。なお、芯体は、熱硬
化性樹脂が硬化していたほうが扱いやすいが、硬化して
いないものであってもよい。
【0009】この発明においては、上述した棒状平板芯
体の板面に、未硬化の熱硬化性樹脂を使用して、FRP
製のメッシュ体を、その脚部が芯体の長さ方向および幅
方向になるように貼り付ける。通常は、両板面に貼り付
ける。
【0010】メッシュ体は、所望の太さの、上述した強
化繊維のストランドを、たとえば平組織に製織し、これ
に未硬化の上述した熱硬化性樹脂を含浸し、硬化させた
ようなものである。ストランドの太さは、補強筋の凸部
の高さに関連し、凸部の平均高さが0.05〜1mmの範
囲になるよう選択する。もっとも、凸部の高さは、使用
するストランドが同じであっても、含浸する熱硬化性樹
脂の量によって多少は変わるし、熱硬化性樹脂の含浸、
硬化時にメッシュ体に面圧を加えて変えることもでき
る。また、メッシュ体の目の大きさは、あまり粗いと定
着力が小さくなるので、凸部の平均高さの5〜100倍
の範囲になるようにするのが好ましい。
【0011】メッシュ体は、上述したように、棒状平板
芯体に、脚部がその芯体の長さ方向および幅方向になる
ように貼り付ける。これは、補強筋に荷重が加わったと
きにおける芯体と凸部との伸びの挙動を合わせるためで
ある。
【0012】さて、平板芯体にメッシュ体を貼り付けた
後は、加熱してメッシュ体の貼り付けに使用した未硬化
の熱硬化性樹脂を硬化させる。これによって、芯体とメ
ッシュ体とが一体化され、芯体の板面に、平均高さが
0.05〜1mmの、芯体の長さ方向および幅方向に延び
る凸部を形成することができる。芯体に未硬化の熱硬化
性樹脂を使用している場合、その熱硬化性樹脂もこの加
熱と同時に硬化される。なお、メッシュ体の貼り付けに
も、上述した熱硬化性樹脂を使用できる。芯体とメッシ
ュ体とのより強固な接着力が得られるという意味では、
芯体に使用する熱硬化性樹脂と、メッシュ体に使用する
熱硬化性樹脂と、メッシュ体の貼り付けに使用する熱硬
化性樹脂とは同じものであるのが好ましい。
【0013】棒状平板芯体の板面に形成される凸部は、
コンクリート等に対する定着部として作用するが、その
凸部の平均高さは、0.05〜1mmの範囲にある。凸部
の平均高さが0.05mmよりも低いと、コンクリート等
に対する定着力が小さくなり、抜けを生じやすくなる。
また、1mmを超えると、剪断力によって凸部が脱離しや
すくなる。
【0014】
【実施例】実施例1 一方向に引き揃えた、380本の東レ株式会社製炭素繊
維“トレカ”T300−12K(平均単糸径:7μm、
単糸数:12,000本、太さ:0.12mm)を、硬化
剤と硬化促進剤とを添加した油化シェルエポキシ株式会
社製エポキシ樹脂“エピコート”EP−827を含浸し
ながら180℃に加熱されたダイから引き抜き、幅50
mm、厚み5mmのFRP製棒状平板芯体を得た。
【0015】次に、上記芯体の両板面に、上記炭素繊維
を織糸として製織した平組織体に未硬化の上記エポキシ
樹脂を含浸し、硬化させてなるメッシュ体を、未硬化の
上記エポキシ樹脂を使用して、メッシュ体の脚部が芯体
の長さ方向および幅方向になるように貼り付け、180
℃で5分加熱して貼り付けに使用したエポキシ樹脂を硬
化させ、この発明の補強筋を得た。なお、メッシュ体の
目の大きさは0.5mmである。
【0016】この補強筋について、凸部の平均高さと、
定着力の指標となる、コンクリートとの接着力を測定し
た結果を表1に示す。なお、凸部の平均高さと、コンク
リートとの接着力は、次のようにして測定した。
【0017】すなわち、凸部の平均高さは、補強筋をそ
の長さ方向に対して45゜の方向に切断し、切断面を研
磨した後、その研磨面を顕微鏡で写真撮影し、その写真
上で等間隔でとった8か所について凸部の高さを測定
し、単純平均して求めた。
【0018】また、接着力は、材令50日で圧縮強度が
480kgf /cm↑2 ↑になるようなコンクリートを想定
したセメントを使用し、それを、補強筋を底面に垂直に
立てた、縦、横がそれぞれ10cm、深さが20cmの容器
に高さが15cmになるように仕込み、50日間放置した
後、補強筋をその長さ方向に引き抜き、次式に基いて求
めた。
【0019】 接着力=引き抜き力(kgf )/コンクリートとの接着面積(cm2) なお、コンクリートとの接着面積は次式で求めた。
【0020】接着面積=(1/21/2)・L・d ただし、L:長さ方向に対して45゜の方向における切
断面の写真から求めた補強筋の周長(cm) d:コンクリートに埋まっている補強筋の長さ(cm) 実施例2 メッシュ体を構成する炭素繊維として、実施例1で用い
た炭素繊維を2本引き揃え、上撚りを付与したものを使
用した。また、メッシュ体の目の大きさを1.0mmとし
た。そのほかは実施例1と同様にして補強筋を得た。こ
の補強筋について、凸部の平均高さと、コンクリートと
の接着力を測定した結果を表1に示す。
【0021】実施例3 メッシュ体を構成する炭素繊維として、実施例1で用い
た炭素繊維を4本引き揃え、上撚りを付与したものを使
用した。また、メッシュ体の目の大きさを2.5mmとし
た。そのほかは実施例1と同様にして補強筋を得た。こ
の補強筋について、凸部の平均高さと、コンクリートと
の接着力を測定した結果を表1に示す。
【0022】実施例4 メッシュ体を構成する炭素繊維として、実施例1で用い
た炭素繊維を8本引き揃え、上撚りを付与したものを使
用した。また、メッシュ体の目の大きさを5.0mmとし
た。そのほかは実施例1と同様にして補強筋を得た。こ
の補強筋について、凸部の平均高さと、コンクリートと
の接着力を測定した結果を表1に示す。
【0023】
【比較例】比較例1 メッシュ体を構成する炭素繊維として、東レ株式会社製
炭素繊維“トレカ”T300−1K(平均単糸径:7μ
m、単糸数:1,000本、太さ:0.02mm)を使用
した。また、メッシュ体の目の大きさを1.0mmとし
た。そのほかは実施例1と同様にして補強筋を得た。こ
の補強筋について、凸部の平均高さと、コンクリートと
の接着力を測定した結果を表1に示す。
【0024】比較例2 メッシュ体を構成する炭素繊維として、実施例1で用い
た炭素繊維を16本引き揃え、上撚りを付与したものを
使用した。また、メッシュ体の目の大きさを8.0mmと
した。そのほかは実施例1と同様にして補強筋を得た。
この補強筋について、凸部の平均高さと、コンクリート
との接着力を測定した結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】この発明は、FRP製の棒状平板からな
る芯体の板面に、平均高さが0.05〜1mmの繊維強化
プラスチック製メッシュ体を、その脚部が上記平板芯体
の長さ方向および幅方向になるように貼り付けて一体化
するようにしたので、実施例にも示したように、また、
実施例と比較例との対比からも明らかなように、コンク
リート等に対する定着力の大きな補強筋を比較的簡単に
製造することができる。本発明の製造方法によって得ら
れた補強筋は、FRP製であるから、軽量で輸送や施工
が容易であり、また、塩害が発生するような地域で使用
しても腐食の心配がないのはもちろんである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04C 5/07 B29C 65/70 B29C 70/06 B29K 105:06 B29L 31:10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化プラスチック製棒状平板からな
    芯体の板面に、平均高さが0.05〜1mmの繊維強化
    プラスチック製メッシュ体をその脚部が上記平板芯体
    の長さ方向および幅方向になるように貼り付けて一体化
    することを特徴とする、繊維強化プラスチック製補強筋
    の製造方法。
  2. 【請求項2】繊維強化プラスチック製メッシュ体をその
    脚部が上記平板芯体の長さ方向および幅方向になるよう
    に一体化する手段は、上記棒状平板からなる芯体と上記
    メッシュ体との間に、未硬化の熱硬化性樹脂を介在さ
    せ、上記熱硬化性樹脂を硬化させる方法であることを特
    徴とする、請求項1に記載の繊維強化プラスチック製補
    強筋の製造方法。
  3. 【請求項3】繊維強化プラスチック製の棒状平板からな
    る芯体は、強化繊維と未硬化の熱硬化性樹脂とを複合し
    てなるものであることを特徴とする、請求項2に記載の
    繊維強化プラスチック製補強筋の製造方法。
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