JP3172902U - 自然気化式加湿器用の揚水性シート固定具および、これを用いた自然気化式加湿器 - Google Patents
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Abstract
【課題】水の自然蒸発によって室内などを加湿する揚水性シートの外観形状の自由度を高め、揚水性シートの色々な美観を簡単に楽しめる自然気化式加湿器に用いられる揚水性シート固定具を提供する。
【解決手段】揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シート11を立ち上げ状態で固定する揚水性シート固定具10であって、ベース板と、該ベース板の上部に設けられ、前記揚水性シートの下端部を掛止することで、前記揚水性シートを立ち上げる凹凸掛止部とを有することを特徴とする揚水性シート固定具および、これを用いた自然気化式加湿器A。
【選択図】図1
【解決手段】揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シート11を立ち上げ状態で固定する揚水性シート固定具10であって、ベース板と、該ベース板の上部に設けられ、前記揚水性シートの下端部を掛止することで、前記揚水性シートを立ち上げる凹凸掛止部とを有することを特徴とする揚水性シート固定具および、これを用いた自然気化式加湿器A。
【選択図】図1
Description
本考案は、揚水性シート固定具、詳しくは水の自然蒸発によって加湿する自然気化式加湿器に用いる揚水性シートを立ち上げ状態で固定する揚水性シート固定具に関する。
従来、紙、不織布などが有する毛細管現象を利用し、加湿容器内の水を自然気化することで、室内や車内の乾燥を防ぐ自然気化式加湿器が知られている(例えば、特許文献1など)。特許文献1の加湿器は、揚水性シートを所定形状に折り曲げて複数の加湿片を形成する。具体的には、特許文献1の図1および図2に示すように、揚水性シートを、その中央折曲げ部を中心に二つに折り曲げ、中央折曲げ部の両端を除いた中間部に中央スリットを形成し、中央折曲げ部に直角方向に平行な複数の区画折曲げ部を中心にしてこれを折り曲げることで、複数の加湿片を形成している。得られた加湿器は、水を入れたコップやトレイなどの容器に立てて使用していた。
しかしながら、特許文献1の加湿器は、このように水を入れたコップやトレイなどに下部を差し込んで立てて使用するため揚水部が不安定で、せっかく加湿器を所望の形状に付形しても、使用中、手が触れるなどのわずかな衝撃で変形していた。しかも、その形状に可変性が少なく、変化に乏しく飽きやすかった。
本考案は、上記問題点に鑑みてなされたもので、水の自然蒸発によって室内などを加湿する自然気化式加湿器において、これに用いる揚水性シートの並べ替えによる外観形状の自由度を高め、揚水性シートの色々な美観(形状デザイン)の変化を簡単に楽しめる揚水性シート固定具を提供することを目的とする。
また、本考案は、揚水性シートの外観形状の自由度を高めた自然気化式加湿器を提供することを目的とする。
また、本考案は、揚水性シートの外観形状の自由度を高めた自然気化式加湿器を提供することを目的とする。
本考案は、揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シートを立ち上げ状態で固定する、自然気化式加湿器用の揚水性シート固定具であって、ベース板と、ベース板の上部に設けられ、揚水性シートの下端部を掛止することで、揚水性シートを立ち上げる凹凸掛止部とを有することを特徴とする揚水性シート固定具である(第1の考案)。
また、本考案は、凹凸掛止部が揚水性シートの上面に立設された多数本の掛止ピンである揚水性シート固定具である(第2の考案)。
また、本考案は、凹凸掛止部が揚水性シートの上面に多数本の掛止ピンが所定間隔で立設された剣山状のものである揚水性シート固定具である(第3の考案)。
また、本考案は、掛止ピンが、千鳥足状に配列されている揚水性シート固定具である(第4の考案)。
また、本考案は、凹凸掛止部に掛止されるのが、揚水性シートの下端部の折り曲げ部分である揚水性シート固定具である(第5の考案)。
また、本考案は、掛止ピンの上部には、凹凸掛止部に揚水性シートを傾斜固定する際、揚水性シートの垂直方向を基準とした傾斜方向を規定する傾斜カット部が形成された揚水性シート固定具(第6の考案)である。
また、本考案は、ベース板と掛止ピンが一体的に形成されている揚水性シート固定具である(第7の考案)。
また、本考案は、凹凸掛止部は、揚水性シートの上面に形成された複数本の掛止溝である揚水性シート固定具である(第8の考案)。
また、本考案は、ベース板が貯水用の容器の底面の少なくとも一部を兼ねており、貯水用の容器が一体成形されている揚水性シート固定具である(第9の考案)。
また、本考案は、前記揚水性シート固定具と、揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シートとを備える自然気化式加湿器である(第10の考案)。
また、本考案は、揚水性シート固定具と、揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シートと、前記揚水性シート固定具が収納される貯水用の容器とを備える自然気化式加湿器セットである(第11の考案)。ただし、ベース板が貯水用の容器の底面の少なくとも一部を兼ねており、貯水用の容器が一体成形されている揚水性シート固定具を用いる場合には、重ねて貯水用の容器を用いる必要はない。
また、本考案は、揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられ、かつ前記揚水性シート固定具に立ち上げ状態で固定されることを特徴とする揚水性シートである(第12の考案)。
また、本考案は、揚水性シートが揚水性シート固定具に固定される部分として、該揚水性シートの下端部に折り曲げ部分を有する揚水性シートである(第13の考案)。
本考案によれば、ベース板の凹凸掛止部に揚水性シートの下端部を掛止することで、水の自然蒸発によって室内などの空気を加湿する揚水性シートを、揚水性シート固定具に立ち上げ状態で固定する。この構成から、固定具に揚水性シートを掛止したり、取り外すのが容易となる。そして、これにより、揚水性シートの外観形状の自由度を高めることができ、揚水性シートの色々な美観(形状デザイン)の変化を簡単に楽しむことができる自然気化式加湿器を提供する。
揚水性素材、揚水性シート
(揚水性素材)
ここで、揚水性素材とは、毛細管現象により、水を継続的に揚水できる素材を示し、例えばセラミックス、木などの剛体の他、軟質発泡性合成樹脂などの軟体を採用することができる。
(揚水性素材)
ここで、揚水性素材とは、毛細管現象により、水を継続的に揚水できる素材を示し、例えばセラミックス、木などの剛体の他、軟質発泡性合成樹脂などの軟体を採用することができる。
(揚水性シート)
また、揚水性シートとは、毛細管現象により、水を継続的に揚水できるシートを示し、例えば紙、布帛(織布、不織布、編布)、スポンジシートなどを採用することができる。具体的には、ポリエステル繊維、レイヨン繊維、ポリオレフィン系繊維、芯―鞘型あるいはサイド・バイ・サイド型の熱接着性複合繊維などからなる乾式不織布にカレンダー加工、エンボス加工、プレス加工あるいは樹脂加工を施した厚手のシートなどを好適に採用することができる。揚水性シートには、水を吸着したままでも雑菌やカビ等が発生しないように抗菌カビ剤を不織布繊維に混合することが望ましい。シートの繊維構造は、不織布に限定されるものではなく、例えば織物に樹脂加工を施した揚水性のシートであってもよく、いずれにせよ、毛細管現象により、水を継続的に揚水できるものであれば限定されない。
また、揚水性シートとは、毛細管現象により、水を継続的に揚水できるシートを示し、例えば紙、布帛(織布、不織布、編布)、スポンジシートなどを採用することができる。具体的には、ポリエステル繊維、レイヨン繊維、ポリオレフィン系繊維、芯―鞘型あるいはサイド・バイ・サイド型の熱接着性複合繊維などからなる乾式不織布にカレンダー加工、エンボス加工、プレス加工あるいは樹脂加工を施した厚手のシートなどを好適に採用することができる。揚水性シートには、水を吸着したままでも雑菌やカビ等が発生しないように抗菌カビ剤を不織布繊維に混合することが望ましい。シートの繊維構造は、不織布に限定されるものではなく、例えば織物に樹脂加工を施した揚水性のシートであってもよく、いずれにせよ、毛細管現象により、水を継続的に揚水できるものであれば限定されない。
揚水性シートとしては、上部には加湿部が設けられ、かつ下部には浸水部が設けられた自然気化式加湿器に用いられるものを採用することができる。この揚水性シートは、固定具に立ち上げ状態で固定される。また、揚水性シートの固定具に固定される部分は、単板でもよいが、揚水性シートの下端部に折り曲げ部分(後述参照)を有していてもよい。より詳しくは、揚水性シートのある部分を折り曲げることにより、揚水性シートの下端部に折り曲げ部分が形成され、当該折り曲げ部分が、固定具に固定される。折り曲げ部分の揚水性シートは、通常2重であるが、それ以上であっても構わない。
揚水性シートとしては、板状のものでも、板状のものを用いて立体的な構造体としたものでも構わない。
揚水性シートとしては、板状のものでも、板状のものを用いて立体的な構造体としたものでも構わない。
<区画型>
この自然気化式加湿器としては、例えば、揚水性シートを、その中央折曲げ部を中心に二つに折り曲げ、中央折曲げ部の両端を除いた中間部に中央スリットを形成し、中央折曲げ部に直角方向に平行な複数の区画折曲げ部を中心にしてこれを折り曲げることで、複数の加湿片を形成したものを採用することができる。
この自然気化式加湿器としては、例えば、揚水性シートを、その中央折曲げ部を中心に二つに折り曲げ、中央折曲げ部の両端を除いた中間部に中央スリットを形成し、中央折曲げ部に直角方向に平行な複数の区画折曲げ部を中心にしてこれを折り曲げることで、複数の加湿片を形成したものを採用することができる。
<ループ型>
また、別の自然気化式加湿器として、加湿部が複数のループ体からなり、浸水部が各ループ体と同一素材で一体的に設けられたものなどを採用することができる。このタイプの自然気化式加湿器としては、例えば、揚水性シートが1枚の矩形状のシート体であり、かつ揚水性シートは、揚水性シートの長さ方向の両端部に配置された一対の浸水シート片と、揚水性シートの両浸水シート片間に配置された加湿部に、揚水性シートの長さ方向へ延びるスリットを、揚水性シート片の幅方向へ所定ピッチで形成することで得られた複数本の帯紐形状の加湿シート片とからなるものとし、自然気化式加湿器を組み立てる際には、各加湿シート片の長さ方向の中間部を中心にして揚水性シートを曲げることで、各加湿シート片を各ループ体に付形するとともに、両浸水シート片を層状に重ね合わせ、その後、重ね合わせた両浸水シート片を平面視して環状に曲げることで浸水部とするように構成したものなどが挙げられる。
また、別の自然気化式加湿器として、加湿部が複数のループ体からなり、浸水部が各ループ体と同一素材で一体的に設けられたものなどを採用することができる。このタイプの自然気化式加湿器としては、例えば、揚水性シートが1枚の矩形状のシート体であり、かつ揚水性シートは、揚水性シートの長さ方向の両端部に配置された一対の浸水シート片と、揚水性シートの両浸水シート片間に配置された加湿部に、揚水性シートの長さ方向へ延びるスリットを、揚水性シート片の幅方向へ所定ピッチで形成することで得られた複数本の帯紐形状の加湿シート片とからなるものとし、自然気化式加湿器を組み立てる際には、各加湿シート片の長さ方向の中間部を中心にして揚水性シートを曲げることで、各加湿シート片を各ループ体に付形するとともに、両浸水シート片を層状に重ね合わせ、その後、重ね合わせた両浸水シート片を平面視して環状に曲げることで浸水部とするように構成したものなどが挙げられる。
<平面型>
その他、折り曲げたりしない平坦な1枚シート(板)の揚水性シートでもよい(シート型)。ただし、揚水性シートの浸水部の下端部を少し折り返し、シートの下部のみ二重にした方が好ましい。このように構成すれば、揚水性シート固定具の精密性によるが、この折り返した二重部分は、元の形状に戻ろうとする力が作用し、凹凸掛止部の特に掛止ピン間に固定されやすい。または、揚水性シートの折り返し部分は厚みが2倍になるので、凹凸掛止部の特に掛止溝に挿入するとき、若干の抵抗が作用し、固定しやすい。また、二重折り状態とすれば、その分だけ揚水性シートの表面積が大きくなり、加湿効果も高まる。
その他、折り曲げたりしない平坦な1枚シート(板)の揚水性シートでもよい(シート型)。ただし、揚水性シートの浸水部の下端部を少し折り返し、シートの下部のみ二重にした方が好ましい。このように構成すれば、揚水性シート固定具の精密性によるが、この折り返した二重部分は、元の形状に戻ろうとする力が作用し、凹凸掛止部の特に掛止ピン間に固定されやすい。または、揚水性シートの折り返し部分は厚みが2倍になるので、凹凸掛止部の特に掛止溝に挿入するとき、若干の抵抗が作用し、固定しやすい。また、二重折り状態とすれば、その分だけ揚水性シートの表面積が大きくなり、加湿効果も高まる。
揚水性シート固定具
ここでいう揚水性シート固定具とは、室内や車内などの空気を加湿する揚水性シートを、凹凸掛止部を介して、簡単に固定(掛止)または固定解除(外す)することができる部材をいう。揚水性シート固定具は自然気化式加湿器に用いられるものであり、揚水性シートの下端部を揚水性シート固定具の凹凸掛止部に掛止(固定)することにより自然気化式加湿器として使用することができる。また、揚水性シート固定具を容器(後述)の中に入れてから、揚水性シートをこの固定具に掛止してもよい。揚水性シートは、揚水性シート自体を曲げ、全部または一部を円弧状や波状として、固定具に掛止(固定)することができる。揚水性シート固定具は、1枚または2枚以上の複数枚の揚水性シートを任意の位置に着脱可能に掛止(自分の好みでレイアウト)することができる。
ここでいう揚水性シート固定具とは、室内や車内などの空気を加湿する揚水性シートを、凹凸掛止部を介して、簡単に固定(掛止)または固定解除(外す)することができる部材をいう。揚水性シート固定具は自然気化式加湿器に用いられるものであり、揚水性シートの下端部を揚水性シート固定具の凹凸掛止部に掛止(固定)することにより自然気化式加湿器として使用することができる。また、揚水性シート固定具を容器(後述)の中に入れてから、揚水性シートをこの固定具に掛止してもよい。揚水性シートは、揚水性シート自体を曲げ、全部または一部を円弧状や波状として、固定具に掛止(固定)することができる。揚水性シート固定具は、1枚または2枚以上の複数枚の揚水性シートを任意の位置に着脱可能に掛止(自分の好みでレイアウト)することができる。
揚水性シート固定具は、貯水用の容器と一体的に成形してもよい。この自然気化式加湿器は、通常、貯水用の容器に入れて使用されるが、貯水用の容器が一体成形された揚水性シート固定具を用いる場合には、重ねて貯水用の容器を用いる必要はない。なお、
ここでは、少なくとも揚水性シート固定具と揚水性シートとを含むものを「自然気化式加湿器」という。
さらに、少なくとも揚水性シート固定具と揚水性シートと貯水用の容器とを含むものを「自然気化式加湿器セット」という。前述のとおり、貯水用の容器が一体成形されている揚水性シート固定具を用いる場合には、重ねて貯水用の容器を用いる必要はない。
さらに、少なくとも揚水性シート固定具と揚水性シートと貯水用の容器とを含むものを「自然気化式加湿器セット」という。前述のとおり、貯水用の容器が一体成形されている揚水性シート固定具を用いる場合には、重ねて貯水用の容器を用いる必要はない。
(ベース板)
ベース板の素材としては、例えば各種の合成樹脂(アクリロ二トリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂など)、各種の金属(ステンレス、真鍮など)、各種のセラミックスを採用することができる。ベース板は、揚水性シート固定具を水が入った容器に載置した際、水に浮かず、容器の底面等に設置できることが必要である。よって、ベース板の素材は、容器に入れられる水の量にもよるが、好適には水より比重が大きいものである。
ベース板の形状としては、例えば平面視して円形、楕円形、三角形または四角形以上の多角形などを採用することができる。その他、任意形状でもよい。
ベース板の素材としては、例えば各種の合成樹脂(アクリロ二トリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂など)、各種の金属(ステンレス、真鍮など)、各種のセラミックスを採用することができる。ベース板は、揚水性シート固定具を水が入った容器に載置した際、水に浮かず、容器の底面等に設置できることが必要である。よって、ベース板の素材は、容器に入れられる水の量にもよるが、好適には水より比重が大きいものである。
ベース板の形状としては、例えば平面視して円形、楕円形、三角形または四角形以上の多角形などを採用することができる。その他、任意形状でもよい。
(凹凸掛止部)
ここでいう「凹凸掛止部」とは、上部には加湿部が設けられ、かつ下部には浸水部が設けられた例えば上述した各種形状の揚水性シートの下端部を掛止するための凹凸部(連続した凹凸部)ををいう。この凹凸掛止部は、ベース板の上部の一部分またはその全域に形成してもよい。ベース板が貯水用の容器の底面を兼ねている場合には、該底面の上部(容器の内側)の一部分またはその全域に形成してもよい。凹凸掛止部は、ベース板と一体形成されても、別体として形成されてベース板に固定したものでもよい。凹凸掛止部は、例えば、ベース板の上面に形成された多数本の掛止ピンまたは複数本の掛止溝を有するものが挙げられる。
ここでいう「凹凸掛止部」とは、上部には加湿部が設けられ、かつ下部には浸水部が設けられた例えば上述した各種形状の揚水性シートの下端部を掛止するための凹凸部(連続した凹凸部)ををいう。この凹凸掛止部は、ベース板の上部の一部分またはその全域に形成してもよい。ベース板が貯水用の容器の底面を兼ねている場合には、該底面の上部(容器の内側)の一部分またはその全域に形成してもよい。凹凸掛止部は、ベース板と一体形成されても、別体として形成されてベース板に固定したものでもよい。凹凸掛止部は、例えば、ベース板の上面に形成された多数本の掛止ピンまたは複数本の掛止溝を有するものが挙げられる。
<掛止ピン>
凹凸掛止部としては、例えば、ベース板の上面に多数本の掛止ピンが所定間隔で立設された剣山状のものを採用することができる。掛止ピンの素材は、ベース板の素材と同様のものを用いることができる。掛止ピンの長さ方向に直交する断面形状は任意である。例えば、円柱状でも、角を丸めた四角柱状でもよい。また、掛止ピンの上部には、凹凸掛止部に揚水性シートを傾斜固定する際、揚水性シートの垂直方向を基準とした傾斜方向を規定する傾斜カット部を形成してもよい。傾斜カット部は、掛止ピンの上部の周方向の一部に形成しても、その全周に形成してもよい。傾斜カット部の傾斜角度は任意である。傾斜カット部は、長さ方向の断面図において、通常、逆三角形状であるが、逆台形状であってもよい。傾斜カット部の角度(垂直線を基準とした傾斜角度)は特に制限はないが、例えば15°〜65°である。掛止ピンの先の形状は、花を刺す剣山とは異なり、何らかをピンに刺すものではなく、また安全性の面からも、鈍角であることが好ましい。
凹凸掛止部としては、例えば、ベース板の上面に多数本の掛止ピンが所定間隔で立設された剣山状のものを採用することができる。掛止ピンの素材は、ベース板の素材と同様のものを用いることができる。掛止ピンの長さ方向に直交する断面形状は任意である。例えば、円柱状でも、角を丸めた四角柱状でもよい。また、掛止ピンの上部には、凹凸掛止部に揚水性シートを傾斜固定する際、揚水性シートの垂直方向を基準とした傾斜方向を規定する傾斜カット部を形成してもよい。傾斜カット部は、掛止ピンの上部の周方向の一部に形成しても、その全周に形成してもよい。傾斜カット部の傾斜角度は任意である。傾斜カット部は、長さ方向の断面図において、通常、逆三角形状であるが、逆台形状であってもよい。傾斜カット部の角度(垂直線を基準とした傾斜角度)は特に制限はないが、例えば15°〜65°である。掛止ピンの先の形状は、花を刺す剣山とは異なり、何らかをピンに刺すものではなく、また安全性の面からも、鈍角であることが好ましい。
掛止ピンの径と掛止ピンの間隔は、例えば揚水性シートの厚さや、揚水性シートの下端部を折り曲げ部分とするか否か等に応じて、適宜調整することができる。例えば、掛止ピンの幅方向で最も長い径は5.2mm〜5.5mmであり、その間隔は2.5mm〜3.6mmである。「幅方向で最も長い径」とは、ピンの形状に関わらず、最も広い幅方向(水平方向)の断面または端面において、最も長い部分(幅がある部分)の長さをいう。
掛止ピンの配列は、特に制限はなく、碁盤目状でも、千鳥足状でも構わない。千鳥足状とした場合には、板状の揚水性シートを斜めにも配置できる利点がある。
<掛止溝>
別の凹凸掛止部としては、例えば、固定具板ベース板の上面に形成された複数本の掛止溝を採用することができる。溝幅は充分に固定できる幅が好ましい。溝幅は、例えば揚水性シートの下端部の厚さと略同一またはこの下端部を二重折りした厚みと略同一とすることができる。掛止溝の本数や掛止溝の形成方向などは任意である。直線的な溝でも湾曲した溝でもよい。このような剣山タイプや掛止溝タイプの凹凸掛止部の場合には、複数枚の揚水性シートを平面視して湾曲させて並べた状態で掛止(固定)することができる。
別の凹凸掛止部としては、例えば、固定具板ベース板の上面に形成された複数本の掛止溝を採用することができる。溝幅は充分に固定できる幅が好ましい。溝幅は、例えば揚水性シートの下端部の厚さと略同一またはこの下端部を二重折りした厚みと略同一とすることができる。掛止溝の本数や掛止溝の形成方向などは任意である。直線的な溝でも湾曲した溝でもよい。このような剣山タイプや掛止溝タイプの凹凸掛止部の場合には、複数枚の揚水性シートを平面視して湾曲させて並べた状態で掛止(固定)することができる。
容器
ここでいう「容器」とは、揚水性シート固定具を収納する貯水用のものである。前述のとおり、貯水用の容器が一体成形されている揚水性シート固定具を用いる場合には、重ねて貯水用の容器を用いる必要はない。容器の素材としては例えば各種の金属、各種の合成樹脂、各種の木材、各種のセラミックスなどを採用することができる。また、容器を上面視した形状は、例えば円形、楕円形、三角形および四角形以上の多角形など任意である。自然気化式加湿器を使用する場合、容器または揚水性シート固定具と一体成形された容器に貯水され、揚水性シート固定具に固定された揚水性シートの浸水部が水と接触する。
ここでいう「容器」とは、揚水性シート固定具を収納する貯水用のものである。前述のとおり、貯水用の容器が一体成形されている揚水性シート固定具を用いる場合には、重ねて貯水用の容器を用いる必要はない。容器の素材としては例えば各種の金属、各種の合成樹脂、各種の木材、各種のセラミックスなどを採用することができる。また、容器を上面視した形状は、例えば円形、楕円形、三角形および四角形以上の多角形など任意である。自然気化式加湿器を使用する場合、容器または揚水性シート固定具と一体成形された容器に貯水され、揚水性シート固定具に固定された揚水性シートの浸水部が水と接触する。
本考案によれば、さらに以下の効果を奏する。例えば、自然気化式加湿器として使用する際、消費者が自ら固定具に揚水性シートを掛止したり、揚水性シートの美観に飽きてきたら、自ら揚水性シートを外し、他の揚水性シートを掛止することが可能となる。また、固定具の凹凸掛止部が一定の面積に存在すれば、固定具を任意位置に掛止することができる。
また、例えば、揚水性シート固定具の手前に人物や建物の揚水性シートを配置し、奥に木々の揚水性シートを配置することができる。また、揚水性シート固定具の奥に大きい揚水性シートを配置し、手前に小さい揚水性シートを配置すれば、より立体的(3D状)に揚水性シートのモニュメントを観せることができる。さらに、揚水性シート固定具の中央部に大きい揚水性シートを配置し、手前と奥とに小さい揚水性シートを配置すれば、側面視して揚水性シートのモニュメントを立体的に観せることができる。具体的には、木、花、池を模した複数枚の揚水性シートを作成し、揚水性シート固定具を地盤としてこれらを庭、林、森のように飾り付けることができる。また、同じ揚水性シートでも並べ替えることで、違ったデザインとすることができる。例えば、木々が手前にあるデザインや、木々が奥にあるデザインなどに並び替える。
また、揚水性シート固定具は、揚水性シートの下端部が掛止される凹凸掛止部を有しているため、これにより揚水性シートの固定場所を容易に変更することができる。その結果、シートを一度、固定した後でも、簡単に外して再配置することができ、揚水性シートの多様なアレンジメントを楽しめて飽き難い。
さらに、揚水性シートはシート状であるため、簡単に様々な形状のものを作成することができ、大量生産が可能である。揚水性シートとしては、例えば、木、花、池などからなる庭園、林、森のセット、アニメキャラクター、車などが挙げられる。
揚水性シートは、シートに穴をあければ、後ろから太陽光などを当てることで、光が前方に漏れ、きれいに見える。また、揚水性シートの並べ方により、後ろから太陽光などを当てることで、一部のみ光が若干透けて見えるように構成することができる。
さらに、揚水性シートはシート状であるため、簡単に様々な形状のものを作成することができ、大量生産が可能である。揚水性シートとしては、例えば、木、花、池などからなる庭園、林、森のセット、アニメキャラクター、車などが挙げられる。
揚水性シートは、シートに穴をあければ、後ろから太陽光などを当てることで、光が前方に漏れ、きれいに見える。また、揚水性シートの並べ方により、後ろから太陽光などを当てることで、一部のみ光が若干透けて見えるように構成することができる。
特に、凹凸掛止部に掛止されるのが、揚水性シートの下端部の折り曲げ部分(二重折り部分)である場合には、揚水性シート固定具の精密性にもよるが、凹凸掛止部の例えば掛止ピン間に差し込まれた際、この折り曲げ部分に元の形状に戻ろうとする力が作用し、揚水性シートは掛止ピン間に固定し易い。また、揚水性シートの折り返し部分は厚みが2倍になるので、凹凸掛止部の例えば掛止溝に差し込むとき、若干の抵抗が作用し、固定しやすい。また、二重折り状態とすれば、その分だけ揚水性シートの表面積が大きくなり、加湿効果も高まる。
また、凹凸掛止部として掛止ピンを採用した場合、掛止ピンの上部に傾斜カット部を形成すれば、凹凸掛止部に揚水性シートを傾斜固定するにあたって、揚水性シートの垂直方向を基準とした傾斜方向を規定することができる。
さらに、凹凸掛止部を、揚水性シートの上面に形成された複数本の掛止溝とした場合には、シート下端部を溝に差し込むことで揚水性シートを立ち上げ状態で掛止することができる。
さらに、凹凸掛止部を、揚水性シートの上面に形成された複数本の掛止溝とした場合には、シート下端部を溝に差し込むことで揚水性シートを立ち上げ状態で掛止することができる。
実施例1
以下、本考案の実施例1に係る揚水性シート固定具を説明する。
図1〜図3において、10は本考案の実施例1に係る揚水性シート固定具(以下、固定具)である。ここでは、凹凸掛止部として、多数本の掛止ピンが所定間隔で立設された剣山状のものを採用している。
この固定具10は、揚水性シート11を立ち上げ状態で固定するものであり、揚水性シート11とともに自然気化式加湿器Aを構成する。揚水性シート11は、揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部11aが設けられ、下部には浸水部11bが設けられている。自然気化式加湿器として使用する際、揚水性シート11を固定した固定具10は、貯水用の容器12の底板上に載置される。
以下、本考案の実施例1に係る揚水性シート固定具を説明する。
図1〜図3において、10は本考案の実施例1に係る揚水性シート固定具(以下、固定具)である。ここでは、凹凸掛止部として、多数本の掛止ピンが所定間隔で立設された剣山状のものを採用している。
この固定具10は、揚水性シート11を立ち上げ状態で固定するものであり、揚水性シート11とともに自然気化式加湿器Aを構成する。揚水性シート11は、揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部11aが設けられ、下部には浸水部11bが設けられている。自然気化式加湿器として使用する際、揚水性シート11を固定した固定具10は、貯水用の容器12の底板上に載置される。
以下、これらの構成部品を詳細に説明する。
図1に示すように、揚水性シート11は、表裏面がエンボス加工されたポリエステル繊維不織布(揚水性素材)からなり、アニメのキャラクタ、家、木などの形状にカットされた厚さ0.7mmの複数枚のシートである。
図2〜図5に示すように、固定具10は、アクリル製でかつ平面視して楕円形のベース板13と、ベース板13の上部の全域に設けられ、揚水性シート11の下端部を掛止することで、揚水性シート11を立ち上げる凹凸掛止部14とを有している。ベース板13(楕円形の円柱)の上面で最も長い径は、例えば130mm〜160mmである。
図1に示すように、揚水性シート11は、表裏面がエンボス加工されたポリエステル繊維不織布(揚水性素材)からなり、アニメのキャラクタ、家、木などの形状にカットされた厚さ0.7mmの複数枚のシートである。
図2〜図5に示すように、固定具10は、アクリル製でかつ平面視して楕円形のベース板13と、ベース板13の上部の全域に設けられ、揚水性シート11の下端部を掛止することで、揚水性シート11を立ち上げる凹凸掛止部14とを有している。ベース板13(楕円形の円柱)の上面で最も長い径は、例えば130mm〜160mmである。
凹凸掛止部14は剣山状のもので、ベース板13の上面に、縦方向(X方向)および横方向(Y方向)に向かって、それぞれ揚水性シート11の厚さの約2倍の長さの隙間をあけて千鳥足状に配列された多数本の掛止ピン(凹凸掛止部)15から構成されている。各掛止ピンとしては、例えば長さ方向の全長にわたって直径が一定の円柱ピン(ここでは長さ7.5mm、直径5.2mm)を採用することができる(図4)。ただし、ここでは、図2、図3および図5(a)、(b)に示すように、各円柱ピンの上部に、その上縁から下部わたって、揚水性シート11の垂直方向を基準とした傾斜方向を規定する傾斜カット部15aが形成されたものを採用している。傾斜カット部は無くても構わない。また、各円柱ピンの間隔は3.6mmである。
図2および図3(図2のS3−S3断面図)において、ベース板13の上面の左側部分に群配置された掛止ピン15に係る傾斜カット部15aの形状は、下方へ向かって徐々にカット幅が短くなる右向きの逆三角形状(例えば、垂直線を基準とした傾斜角度30°)である。また、ベース板13の上面の右側部分に群配置された掛止ピン15に係る傾斜カット部15aの形状は、下方へ向かって徐々にカット幅が短くなる左向きの逆三角形状(例えば、垂直線を基準とした傾斜角度30°)である。また、ベース板13の上面の中央部分に群配置された掛止ピン15の傾斜カット部15aは、掛止ピン15の全周にわたって徐々に先細りに形成されている(例えば、垂直線を基準とした傾斜角度10°)。
容器12は、平面視して楕円形状の深めの陶器からなる皿である。この容器12は自然気化式加湿器Aとともに自然気化式加湿器セットBを構成する。
図2および図3(図2のS3−S3断面図)において、ベース板13の上面の左側部分に群配置された掛止ピン15に係る傾斜カット部15aの形状は、下方へ向かって徐々にカット幅が短くなる右向きの逆三角形状(例えば、垂直線を基準とした傾斜角度30°)である。また、ベース板13の上面の右側部分に群配置された掛止ピン15に係る傾斜カット部15aの形状は、下方へ向かって徐々にカット幅が短くなる左向きの逆三角形状(例えば、垂直線を基準とした傾斜角度30°)である。また、ベース板13の上面の中央部分に群配置された掛止ピン15の傾斜カット部15aは、掛止ピン15の全周にわたって徐々に先細りに形成されている(例えば、垂直線を基準とした傾斜角度10°)。
容器12は、平面視して楕円形状の深めの陶器からなる皿である。この容器12は自然気化式加湿器Aとともに自然気化式加湿器セットBを構成する。
次に、図1〜図6を参照して、本考案の実施例1の固定具10につき、自然気化式加湿器として使用する際の方法を説明する。
ベース板13の上部に設けられた多数本の掛止ピン15の間に各揚水性シート11を垂直に掛止する。具体的には、森の中にアニメのキャラクタの家があるモニュメントのイメージで、キャラクタ、家、木などの形状にカットされた複数枚の揚水性シート11を、固定具10の前後方向へ奥行きをつけて差し立てる。このとき、揚水性シート11を二重に折り曲げられることにより厚みが増した、各揚水性シート11の下端部の折り曲げ部分が、その折り曲げ部分と略同一幅の掛止ピン15間に嵌入される。シート厚と掛止ピンの間隔によっては、揚水性シートの下端部は二重に折り曲げる必要はない。このうち、キャラクタの下部は波型に付形されており、これを二重に折り曲げて掛止ピン15間に差し込むことで、この下部は上方に折り返され、キャラクタの足元の草花を表現する。このとき、二重折りされた揚水性シート11の下部は、掛止ピン15の傾斜カット部15aの斜面に沿って傾斜し、自然気化式加湿器Aのモニュメントが前後方向に広がって観える(図6参照)。掛止ピン15の傾斜カット部15aは無くても構わない。各掛止ピン15の間において、掛止ピン15間に差し込まれた揚水性シート11の折り曲げ部分には、元の形状に戻ろうとする力が作用し、揚水性シート11は掛止ピン15の間で固定され易くなる。しかも、二重折りの状態とすれば、その分だけ揚水性シート11の表面積が大きくなり、加湿効果も高まる。
ベース板13の上部に設けられた多数本の掛止ピン15の間に各揚水性シート11を垂直に掛止する。具体的には、森の中にアニメのキャラクタの家があるモニュメントのイメージで、キャラクタ、家、木などの形状にカットされた複数枚の揚水性シート11を、固定具10の前後方向へ奥行きをつけて差し立てる。このとき、揚水性シート11を二重に折り曲げられることにより厚みが増した、各揚水性シート11の下端部の折り曲げ部分が、その折り曲げ部分と略同一幅の掛止ピン15間に嵌入される。シート厚と掛止ピンの間隔によっては、揚水性シートの下端部は二重に折り曲げる必要はない。このうち、キャラクタの下部は波型に付形されており、これを二重に折り曲げて掛止ピン15間に差し込むことで、この下部は上方に折り返され、キャラクタの足元の草花を表現する。このとき、二重折りされた揚水性シート11の下部は、掛止ピン15の傾斜カット部15aの斜面に沿って傾斜し、自然気化式加湿器Aのモニュメントが前後方向に広がって観える(図6参照)。掛止ピン15の傾斜カット部15aは無くても構わない。各掛止ピン15の間において、掛止ピン15間に差し込まれた揚水性シート11の折り曲げ部分には、元の形状に戻ろうとする力が作用し、揚水性シート11は掛止ピン15の間で固定され易くなる。しかも、二重折りの状態とすれば、その分だけ揚水性シート11の表面積が大きくなり、加湿効果も高まる。
その後、複数枚の揚水性シート11が立ち上げ状態で掛止された固定具10(自然気化式加湿器Aの使用状態)を、水を入れた容器12の底板上に載置し、自然気化式加湿器セットBとする。このとき、水面は、少なくとも固定具10のベース板の高さより高く、揚水性シート11の浸水部11bの一部または全部が浸水した状態となる。水面下の浸水部11aから毛管現象によって吸い上げられた水は、水面上に露出した加湿部11aの表面から自然気化し、室内の空気を加湿する。
このように、揚水性シート11を、固定具10の多数の掛止ピン15を利用して立ち上げ状態で固定するように構成したので、自然気化式加湿器Aの一部を構成する揚水性シート11の外観形状の自由度を高めることができ、揚水性シート11の様々な美観(形状デザイン)を簡単に楽しむことができる。具体的には、木、花、池を模した複数枚の揚水性シート11を作成し、固定具10を地盤としてこれらを庭、林、森のように飾ることができる。また、同じ揚水性シート11でも並べ替えることで、例えば木々が手前にあるディスプレイ、木々が奥にあるディスプレイなどにすることもできる。
また、各揚水性シート11は、固定具10の奥に大きい揚水性シート11を配置し、手前に小さい揚水性シート11を配置している。そのため、より立体的(3D状)に複数枚の揚水性シート11によって組み立てられたモニュメントを鑑賞することができる。
さらに、固定具10の中央部に大きい揚水性シート11を配置し、その揚水性シート11の手前と後ろに、他の小さい揚水性シート11を配置すれば、側面視して揚水性シート11のモニュメントを立体的に鑑賞することができる。
また、各揚水性シート11は、固定具10の奥に大きい揚水性シート11を配置し、手前に小さい揚水性シート11を配置している。そのため、より立体的(3D状)に複数枚の揚水性シート11によって組み立てられたモニュメントを鑑賞することができる。
さらに、固定具10の中央部に大きい揚水性シート11を配置し、その揚水性シート11の手前と後ろに、他の小さい揚水性シート11を配置すれば、側面視して揚水性シート11のモニュメントを立体的に鑑賞することができる。
また、固定具10は、揚水性シート11の下端部が掛止される凹凸掛止部14を有しているため、揚水性シート11の固定場所を容易に変更することができる。その結果、揚水性シート11を一度、固定した後でも、簡単に外して再配置することができ、揚水性シート11の多様なアレンジメントを楽しむことができ、デザイン的に飽き難くなる。
さらに、揚水性シート11はシート状であるため、簡単に様々な形状のものを作成することができ、大量生産が可能である。さらにまた、揚水性シート11は、シートに穴をあけ、後ろから太陽光などを当てることで光が漏れ、モニュメントがきれいに見える。また、揚水性シート11の並べ方により、後ろから太陽光を当てることで、一部のみ光が若干透けて見えるようにすることもできる。
また、各掛止ピン15の上部に傾斜カット部15aを形成したので、凹凸掛止部14に揚水性シート11を傾斜固定する際、揚水性シート11の垂直方向を基準とした傾斜方向を規定し、各揚水性シート11を前後方向に傾斜させるようにすれば、複数枚の揚水性シート11からなるモニュメントを外方へ広げて大きく観せることができる(図8)。これに対して、図7は、傾斜の無い掛止ピンを使用し、固定した揚水性シート11が前後に広がらず、ほぼ直立している状態を示している。
さらに、揚水性シート11はシート状であるため、簡単に様々な形状のものを作成することができ、大量生産が可能である。さらにまた、揚水性シート11は、シートに穴をあけ、後ろから太陽光などを当てることで光が漏れ、モニュメントがきれいに見える。また、揚水性シート11の並べ方により、後ろから太陽光を当てることで、一部のみ光が若干透けて見えるようにすることもできる。
また、各掛止ピン15の上部に傾斜カット部15aを形成したので、凹凸掛止部14に揚水性シート11を傾斜固定する際、揚水性シート11の垂直方向を基準とした傾斜方向を規定し、各揚水性シート11を前後方向に傾斜させるようにすれば、複数枚の揚水性シート11からなるモニュメントを外方へ広げて大きく観せることができる(図8)。これに対して、図7は、傾斜の無い掛止ピンを使用し、固定した揚水性シート11が前後に広がらず、ほぼ直立している状態を示している。
実施例2
次に、図9〜図11を参照して、本考案の実施例2に係る揚水性シート固定具を説明する。ここでは、凹凸掛止部として、複数本の掛止溝を採用している。
本考案の実施例2に係る固定具10Aの特徴は、実施例1のベース板13に代えて、平面視して矩形状の厚さ15mmのアクリル板からなるベース板13Aを採用し、凹凸掛止部として実施例1の多数の掛止ピン15に代えて、ベース板13Aの表面に、多数本の平行な掛止溝(凹凸掛止部)30を、縦方向および横方向に45°で交差配置したものを採用した点である。各掛止溝30の幅は1〜2mm、各掛止溝30のピッチは10〜15mmである。
使用時には、揚水性シート11の厚さと同等またはそれより若干狭い溝幅の掛止溝30の場合には、揚水性シート11の下端部を所望の掛止溝30に差し立てる。特に、溝幅が揚水性シート11の厚さと同等またはそれより若干狭い場合には、抵抗力を受けながらシート下端部を掛止溝30に押し込む(図10)。また、溝幅が揚水性シート11の厚さの2倍以上の場合には、シート下部を折り曲げ、その折り曲げ部分を掛止溝30に挿入して揚水性シート11を、折り曲げが若干開いた状態で立ち上げる(図11)。図11の場合、図10と比して、揚水性シート11の表面積を増やし、揚水性シート11に角度をつけて固定できるという利点がある。
次に、図9〜図11を参照して、本考案の実施例2に係る揚水性シート固定具を説明する。ここでは、凹凸掛止部として、複数本の掛止溝を採用している。
本考案の実施例2に係る固定具10Aの特徴は、実施例1のベース板13に代えて、平面視して矩形状の厚さ15mmのアクリル板からなるベース板13Aを採用し、凹凸掛止部として実施例1の多数の掛止ピン15に代えて、ベース板13Aの表面に、多数本の平行な掛止溝(凹凸掛止部)30を、縦方向および横方向に45°で交差配置したものを採用した点である。各掛止溝30の幅は1〜2mm、各掛止溝30のピッチは10〜15mmである。
使用時には、揚水性シート11の厚さと同等またはそれより若干狭い溝幅の掛止溝30の場合には、揚水性シート11の下端部を所望の掛止溝30に差し立てる。特に、溝幅が揚水性シート11の厚さと同等またはそれより若干狭い場合には、抵抗力を受けながらシート下端部を掛止溝30に押し込む(図10)。また、溝幅が揚水性シート11の厚さの2倍以上の場合には、シート下部を折り曲げ、その折り曲げ部分を掛止溝30に挿入して揚水性シート11を、折り曲げが若干開いた状態で立ち上げる(図11)。図11の場合、図10と比して、揚水性シート11の表面積を増やし、揚水性シート11に角度をつけて固定できるという利点がある。
このように、凹凸掛止部14として、揚水性シート11の上面に形成された複数本の掛止溝30を採用したため、揚水性シート11の下端部を掛止溝30に差し込むだけで揚水性シート11を簡単に立ち上げ状態で掛止(固定)することができる。また、各揚水性シート11が掛止される掛止溝30を適宜変更することで、さまざまなバリエーションの揚水性シート11からなるモニュメントを創出することができる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能な範囲であるので、説明を省略する。
本考案は、ホテルの客室や楽器の保管場所などの空間を加湿するための揚水性シートを立ち上げ状態で保持する揚水性シート固定具として有用である。本考案の揚水性シート固定具は、揚水性シートとともに、自然気化式加湿器として用いられる。
10,10A 揚水性シート固定具
11 揚水性シート
11a 加湿部
11b 浸水部
12 容器
13,13A ベース板、
14 凹凸掛止部
15 掛止ピン
15a 傾斜カット部
30 掛止溝
A 自然気化式加湿器
B 自然気化式加湿器セット
11 揚水性シート
11a 加湿部
11b 浸水部
12 容器
13,13A ベース板、
14 凹凸掛止部
15 掛止ピン
15a 傾斜カット部
30 掛止溝
A 自然気化式加湿器
B 自然気化式加湿器セット
Claims (13)
- 揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シートを立ち上げ状態で固定する、自然気化式加湿器用の揚水性シート固定具であって、
ベース板と、
前記ベース板の上部に設けられ、前記揚水性シートの下端部を掛止することで、前記揚水性シートを立ち上げる凹凸掛止部とを有することを特徴とする揚水性シート固定具。 - 前記凹凸掛止部は、前記揚水性シートの上面に立設された多数本の掛止ピンである、請求項1に記載の揚水性シート固定具。
- 前記凹凸掛止部は、前記揚水性シートの上面に多数本の掛止ピンが所定間隔で立設された剣山状のものである請求項2に記載の揚水性シート固定具。
- 前記掛止ピンが、千鳥足状に配列されている請求項2または請求項3に記載の揚水性シート固定具。
- 前記凹凸掛止部に掛止されるのは、前記揚水性シートの下端部の折り曲げ部分である請求項1から4のいずれか1項に記載の揚水性シート固定具。
- 前記掛止ピンの上部には、前記凹凸掛止部に前記揚水性シートを傾斜固定する際、前記揚水性シートの垂直方向を基準とした傾斜方向を規定する傾斜カット部が形成された請求項2から5のいずれか1項に記載の揚水性シート固定具。
- 前記ベース板と前記掛止ピンが一体的に形成されている、請求項2から6のいずれか1項に記載の揚水性シート固定具。
- 前記凹凸掛止部は、前記揚水性シートの上面に形成された複数本の掛止溝である請求項1または請求項5に記載の揚水性シート固定具。
- 前記ベース板が貯水用の容器の底面の少なくとも一部を兼ねており、該貯水用の容器が一体成形されている、請求項1から8のいずれ1項に記載の揚水性シート固定具。
- 請求項1から9のいずれか1項に記載の揚水性シート固定具と、
揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シートとを備える自然気化式加湿器。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の揚水性シート固定具と、
揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられた揚水性シートと、
前記揚水性シート固定具が収納される貯水用の容器とを備える自然気化式加湿器セット。 - 揚水性素材からなり、かつ上部には吸い上げた水を表面から自然気化する加湿部が設けられ、下部には浸水部が設けられ、かつ前記請求項1から9のいずれか1項に記載の揚水性シート固定具に立ち上げ状態で固定されることを特徴とする揚水性シート。
- 前記揚水性シートは、揚水性シート固定具に固定される部分として、該揚水性シートの下端部に折り曲げ部分を有する請求項12に記載の揚水性シート。
Priority Applications (1)
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JP2011006352U JP3172902U (ja) | 2011-10-27 | 2011-10-27 | 自然気化式加湿器用の揚水性シート固定具および、これを用いた自然気化式加湿器 |
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