JP3172802U - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】X線検査装置10は、X線を用いて物品の検査を行うX線検査装置であって、X線源ユニット20と、フレーム25bと、筐体と、を備える。X線源ユニットは、物品にX線を照射するX線源を含む。フレームは、X線源ユニットの背面と対向する第1の面25cを有し、第1の面が支持部25bを中心として水平な状態に回動可能である。筐体は、X線源ユニットおよびフレームを内部に収納する。
【選択図】図5
Description
X線検査装置10は、食品等の商品Gの生産ラインに組み込まれ、商品GにX線を照射し、商品Gを透過したX線の透過量を計測し、その計測結果を解析することで、商品Gの異物検査を行う装置である。
(2−1)筐体
筐体11は、伸縮自在の脚部により支持される略直方体形状のケーシングである。筐体11のサイズは、後述する前面部材11a側から見た時に、幅450mm、奥行き450mm、高さ1080mm(脚部を含めない)である。
上部空間Suは、図3および図4のように、筐体11内上部に形成される空間である。上部空間Suには、主に、X線源ユニット20、基板部材25などの第1群の電装品が配置される。
基板部材25は、基板部材25を保持するフレーム25aと、フレーム25aを回動する際にフレーム25aを支持するヒンジ部25bとを有する。さらにフレーム25aは、X線源ユニット20の背面と対向して配置される平坦な第1面25cと、第1面25cの裏側に位置し、電装部品の配置される第2面25dとを有する。基板部材25は、図3のように、後面部材11dに隣接して配置されると共に、X線源ユニット20の後面部材11d側の背面とも隣接する。フレーム25aは、装置運転時には立設状態にあるが、メンテナンス時には、ヒンジ部25bを中心として、X線源ユニット20の背面から遠ざかる方向に、すなわち筐体11の外側に向けて倒れるように回動可能である。フレーム25aを回動させることで、後面部材11dの方向からX線源ユニット20にアクセス可能となる。
検査空間Siは、上部空間Suの下方に配される空間である。検査空間Siでは、後述するコンベア30が配置され、コンベア30により搬送される商品Gに対して、後述するX線源ユニット20内のX線源21から発生するX線が照射され、検査が行われる。
メンテナンス空間Smは、検査空間Siの下方に位置する空間である。メンテナンス空間Smは、商品Gに由来してコンベア30に付着した汚れやごみ等が床面に落ちるのを防止する。また、図示しない外付けコンベアの設置等にも利用される。
下部空間Sdは、筐体11内の下方に形成される空間である。下部空間Sdには、主に、CPU51を含む制御コンピュータ50などの第2群の電装品が配置される。制御コンピュータ50の上側には、上方に向けて排気するコンピュータ排熱ファン57が配置されている。
X線源ユニット20は、上部空間Suに配置され、内部に設けられたX線源21が、下方に向かってX線を照射する。X線源ユニット20のサイズは、おおむね幅310mm、奥行き200mm、高さ200mmの略直方体形状である。
コンベア30は、商品Gを搬送する搬送部であり、図4に示すように、検査空間Siの右側面部材11bおよび左側面部材11cに形成された検査空間開口15を貫通するように配置されている。コンベア30は、コンベアモータ31によって駆動される駆動ローラによって無端状の搬送ベルト32を回転させながら、搬送ベルト32上に載置された商品Gを搬送する。コンベア30による物品の搬送速度は、作業者の設定した速度になるように、制御コンピュータ50により制御される。具体的には、コンベアモータ31に設けられたロータリーエンコーダ31aにより計測された搬送速度が制御コンピュータ50に送信され、制御コンピュータ50の指示により、コンベアモータ31のインバータ制御によって搬送速度が細かく制御される。なお、商品Gの搬送方向は、作業者の指示に基づいた制御コンピュータ50の制御により、右側面部材11bから左側面部材11cの方向へ、もしくは、その反対方向へ自在に切り替え可能である。
X線検出部であるX線ラインセンサ40は、図4に示すように、コンベア30の搬送ベルト32の下方にある第2仕切り部材14内の空間に設けられている。つまり、第2仕切り部材14は、X線ラインセンサ40を支持するラインセンサフレームとして利用されている。
制御コンピュータ50は、図9に示すように、CPU51とともに、このCPU51によって制御される記憶部としてROM52、RAM53、およびメモリカード54を有している。
商品Gが、図8のように扇状の照射空間SSを通過する際に、X線ラインセンサ40によりX線透視像信号が細かい時間間隔で取得され、制御コンピュータ50に送信される。制御コンピュータ50のCPU51は、それらのX線透視像信号を基にして商品Gの2次元画像を作成する。なお、商品Gが扇状の照射空間SSを通過するタイミングは、光電センサ42からの信号により判断される。
制御コンピュータ50のCPU51は、上記のようにして得られたX線画像を画像処理して、複数の判断方式によって商品の良・不良(異物が混入していないかどうか)を判断する。判断方式には、例えば、トレース検出方式、2値化検出方式、マスク2値化検出方式がある。例えば、2値化検出方式では、X線画像に対して2値化処理を施すことにより実行される。透過するX線を大きく減衰させる異物は、X線画像上に暗く写るため、X線画像上に予め設定した閾値よりも暗く現れる領域が存在する場合に、異物の混入を検出できる。
モニタ60は、液晶ディスプレイであり、X線画像等の各種データの表示を行う。また、モニタ60は、タッチパネル機能を有しており、コンベアの駆動方向の切り替え等の指示や、検査パラメータ等の各種データの入力を受け付ける。
冷却ユニット70は、図3のように、筐体11の後面部材11dに設けられており、第3ファン72により給気口71から筐体11外部の空気を取り入れ、排気口73から空気を排出する。冷却ユニット70の内部には、図10のように間接冷却式の熱交換器74が配置されており、外部から筐体11内に空気を取り入れることなく、筐体11内部の冷却が行われる。熱交換器74は、筐体11の外部の空気が通過する空間と筐体11の内部の空気が通過する空間とを隔てる隔壁を有し、隔壁の両表面には伝熱面積を増大させるための複数のフィンが設けられている。
以下に、筐体11内部の空気の流れおよび冷却について図10を用いて説明する。
(4−1)
本実施形態に係るX線検査装置10では、X線源ユニット20の背面に対向して配置される第1面25cを有するフレーム25aを備え、そのフレーム25aが第1面25cが水平な状態になるように回動する。フレーム25aが回動する結果、第1面25cが存在するために困難であった、作業者のX線源ユニット20へのX線源ユニット20の背面方向からのアクセスが、容易となる。つまり、X線検査装置10の小型化を図るために、部品等の配置のために使用するフレーム25aがX線源ユニット20の背面に対向して配置されても、メンテナンス時等にフレーム25aを回動させることで、作業者のメンテナンス性が確保される。また、水平になった第1面25cは、X線源ユニット20を搬出入するための仮置き場として利用され、メンテナンスを行いやすい。
本実施形態に係るX線検査装置10では、フレーム25aが、第1面25cがX線源ユニット20から遠ざかる方向へ、すなわち、メンテナンスを行う作業者から見て手前に倒れるように回動する。そのため、作業者は筐体11の内部深くまで手を差し入れることなくフレーム25aを回動させることが可能で、メンテナンス性が高い。また、フレーム25aがX線源ユニット20に隣接して配置されるため、X線検査装置10の余分なスペースを減らすことが可能で、小型化が可能である。
本実施形態に係るX線検査装置10では、フレーム25aの第2面25dに、電装部品が配置される。フレーム25aの第2面25dが有効利用されることで、筐体11内のスペースの有効活用が図られる。さらに、フレーム25aに、X線を遮蔽する機能を有する電装部品が配置されることで、X線の防護部品数を削減することができ、X線検査装置10の小型化が可能となる。
本実施形態に係るX線検査装置10では、筐体11の後面部材11dを開けることで筐体11の内部へのアクセスが可能である。後面部材11dと、電装部品が配されたフレーム25aの第2面25dとは隣接している。そのため、作業者は後面部材11dを開ければすぐに第2面25dに配される電装部品にアクセス可能で、メンテナンス性が高い。また、電装部品が配された第2面25dと後面部材11dとを隣接させることで、装置の小型化が図られる。さらに、本実施形態に係るX線検査装置10では、フレーム25aが回動して第1面25cが水平な状態になったときに、第1面25cの全部が筐体11からはみ出すように配置される。これにより、第1面25cをX線源ユニット20の仮置きに利用する際にさらに利用しやすくなり、メンテナンス性が高い。
本実施形態に係るX線検査装置10では、筐体11は直方体形状であり、フレーム25aの第1面25cと垂直な筐体11の右側面部材11bと左側面部材11cとの距離、すなわちX線検査装置10を正面から見た幅が450mmである。このようにX線検査装置10の小型化が図られ、筐体11内部のメンテナンススペースが確保できない場合にも、上記の特徴を有するフレーム25aを用いることで、メンテナンス性が確保される。
(5−1)変形例A
上記実施形態において、X線を用いた検査の内容は、異物検査に限られない。例えば、X線を用いて、商品Gの欠品検査や重量検査等の品質検査が行われてもよい。また、一種類の検査ではなく、複数の種類の検査を併せて実行するものであってもよい。
上記実施形態において、フレーム25aの回動時には、水平な状態となった第1面25cの全部が筐体11の外部に配置されるが、水平な状態となった第1面25cの一部のみが筐体11の外部にはみ出して配置されてもよい。水平な状態となった第1の面の一部が筐体11の外部にはみ出して配置されれば、メンテナンスを行うことが容易となる。
上記実施形態において、筐体11内に配置されるX線源ユニット20の下面の高さと、フレーム25aが回動することで水平な状態となった第1面25cの高さとは異なるが、両高さは同一であることがさらに望ましい。両高さをあわせることで、作業者がX線源ユニット20をスライドして移動させることが可能となり、メンテナンスがさらに行いやすい。
11 筐体
11b 右側面部材(右側面)
11c 左側面部材(左側面)
11d 後面部材(開閉部)
20 X線源ユニット
21 X線源
25a フレーム
25b 基板部材ヒンジ部
25c 第1面(第1の面)
25d 第2面(第2の面)
G 商品(物品)
Claims (8)
- X線を用いて物品の検査を行うX線検査装置であって、
前記物品にX線を照射するX線源を含むX線源ユニットと、
前記X線源ユニットの背面と対向する第1の面を有し、前記第1の面が支持部を中心として水平な状態に回動可能なフレームと、
前記X線源ユニットおよび前記フレームを内部に収納する筐体と、
を備えるX線検査装置。 - 前記フレームは、前記第1の面が前記X線源ユニットから遠ざかる方向へ回動し、前記第1の面が前記水平な状態になる、
請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記フレームは、前記X線源ユニットに隣接して配置される
請求項2に記載のX線検査装置。 - 前記フレームは、前記第1の面の裏側に第2の面を有し、
前記第1の面は、平坦な面であり、
前記第2の面には、電装部品が配置される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のX線検査装置。 - 前記筐体は、内部へのアクセスを可能にする開閉部を有し、
前記第2の面は、前記開閉部に隣接して配置される
請求項4に記載のX線検査装置。 - 前記第1の面は、前記水平な状態にあるときに、その一部もしくは全部が前記筐体の外部に配置される、
請求項5に記載のX線検査装置。 - 前記筐体内に配置される前記X線源ユニットの下面の高さと、前記水平な状態にあるときの第1の面の高さとが同一である
請求項1から6のいずれか1項に記載のX線検査装置。 - 前記筐体は直方体形状であり、
前記第1の面と垂直な前記筐体の右側面と、前記右側面に対向する前記筐体の左側面との距離が450mm以下である、
請求項1から7のいずれか一項に記載のX線検査装置。
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JP2015526701A (ja) * | 2012-06-14 | 2015-09-10 | シーメンス アクティエンゲゼルシャフト | 溶接接合部を製造し、冷却x線管を用いて溶接接合部の画像を形成する方法 |
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