JP3171690U - 地中埋設用のステンレス鋼管継手 - Google Patents

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【課題】水道配管において用いるステンレス鋼管の管継手について、地震や地盤沈下などの発生時に接続配管の脱離を防止できる耐震型のステンレス鋼管継手を提供する。【解決手段】地中埋設用の管継手は、それぞれ環状突起を管端よりも後方に設けた2本のステンレス鋼管と、2本のステンレス鋼管の管端部とそれぞれ液密に接触する筒型の弾性ガスケットと、該弾性ガスケットを固定し且つ2本のステンレス鋼管の管端部を保持する半割り型のハウジングとで構成する。【選択図】図1

Description

本考案は、水道配管において用いるステンレス鋼管の管継手に関し、地震や地盤沈下などの発生時に接続配管の脱離を防止できる耐震型のステンレス鋼管継手に関する。
地中に埋設する水道配管には、従来から石綿管、コンクリート管、鋳鉄管などが使用されているが、最近では、耐久性、強度、衛生面の観点に基づいて、ダクタイル鋳鉄管、炭素鋼鋼管、プラスチック管が主流になっている。これらの水道管の中で、耐震型の管継手を使用できるダクタイル鋳鉄管の使用実績が急上昇している。一方、ステンレス鋼管は、優れた耐蝕性で衛生的であるので工業用配管として多用されており、地中埋設の水道配管の分野でも、主に小口径の給水管部分に採用されている。ステンレス鋼管の場合には、呼び径75A以上の中口径から大口径の水道管の分野において、直管を接続する耐震型の管継手が開発されていないため、耐震型の管継手が介在しない全溶接接続の水道配管としてのわずかな採用実績しかない。
地中埋設のダクタイル鋳鉄管として、特開平11−2374号、特開平11−63328号、特開2001−330185号、特開2002−188773号などが提案されており、これらは鋳鉄製の差し込み管を鋳鉄製の受け口管に押し込んで接合する構造を有する。ダクタイル鋳鉄管には、受け口管に抜け出し防止用のロックリングおよび水封用のガスケットを作業現場における管接合時に装着するタイプと、該ロックリングおよびガスケットを工場出荷時に装着完了させたタイプとがある。ダクタイル鋳鉄管は、地震や地盤沈下などの大きな地盤変動に対して直管部分が順応でき、使用中における地震など拘束力を超えた大きな引き抜き力に対しては、最終的に離脱防止機能が働いて管路の通水を維持している。
特開平11−2374号公報 特開平11−63328号公報 特開2001−330185号公報 特開2002−188773号公報
ダクタイル鋳鉄管は、大きな地盤変動に対して直管部分が順応できる反面、一般に肉厚が大きく、しかも内周面にモルタルライニングを施しているので非常に重く、鋳鉄管の接合時にはクレーンなどの揚重機で吊り上げた状態で施工しなければならない。差し込み管を受け口管に押し込んで接合する際に、ガスケットと鋳鉄管との間の摩擦力が大きく、人力では接合不可能なため、レバーホイストや油圧シリンダなどの補助機具を必要とするうえに、この接合の際にロックリングやガスケットの装着位置がずれやすく、正しく装着されているか否かのチェックも難しい。また、ダクタイル鋳鉄管では、内周面のモルタルライニングやエポキシコーティングが経年変化によって剥離するという問題もある。
一方、ステンレス鋼管を水道管として適用できれば、従来のダクタイル鋳鉄管に対して、配管の呼び径75〜300mmの範囲において管重量を約40〜60%削減でき、軽量化によって配管施工性を向上させることができる。ステンレス鋼管は、その表面が酸化クロムの不動態被膜によって保護されているので錆びにくくて耐蝕性が優れ、土壌環境などの使用環境が適していれば百年単位の耐久性が期待できるのに対し、従来の鋳鉄管にはそのような耐久性は期待できない。また、ステンレス鋼管は、鋳鉄管と比べてクリーンで衛生的であり、常に水質の良し悪しが課題になる水道管として好適である。
本考案は、従来のダクタイル鋳鉄管に関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、接続対象のステンレス鋼管が比較的軽量で配管施工性が向上し且つ錆びにくくて耐蝕性が優れており、これを接続して水道管として地中に埋設できるステンレス鋼管継手を提供することを目的としている。本考案の他の目的は、伸縮可能であるので地中埋設の水道配管において長い直管部分を接続し、耐圧性および離脱防止力が良好な耐震型のステンレス鋼管継手を提供することである。
本考案に係る地中埋設用のステンレス鋼管継手は、2本のステンレス鋼管を伸縮可能に接続するものである。本考案の管継手は、それぞれ環状突起を管端よりも後方に設けた2本のステンレス鋼管と、2本のステンレス鋼管の管端部とそれぞれ液密に接触し且つ内周にガスケットプロテクタを装着した筒型の弾性ガスケットと、該弾性ガスケットを固定し且つ2本のステンレス鋼管の管端部を保持する半割り型のハウジングとで構成する。前記弾性ガスケットは、前後周端部が内方へ屈曲して小径になり、その小径部の内周面が各ステンレス鋼管の管端部の周壁と当接し、前記ハウジングの内周面には、一方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝と、弾性ガスケットと嵌合する矩形横断面の環状溝と、他方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝とを形成する。
本考案に係る他のステンレス鋼管継手は、それぞれ環状突起を管端よりも後方に設けた2本のステンレス鋼管と、2本のステンレス鋼管の管端部とそれぞれ液密に接触する2本のリング状の弾性ガスケットと、2本の弾性ガスケットを固定し且つ2本のステンレス鋼管の管端部を保持する半割り型のハウジングとで構成する。前記弾性ガスケットは、その内周面が各ステンレス鋼管の管端部の周壁と当接し、前記ハウジングの内周面には、一方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝と、2本の弾性ガスケットとそれぞれ嵌合する2個の環状溝と、他方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝とを形成する
本考案に係るステンレス鋼管継手において、両ステンレス鋼管に設ける環状突起は、ステンレス鋼管の外表面に塑性加工で設けるかまたはリング材を溶接で取り付けて形成すればよい。ガスケットプロテクタは、筒型または半割り型であると好ましい。また、ガスケットプロテクタは、ステンレス鋼、プラスチックコーティングを施した炭素鋼製またはプラスチック製であると好ましい。
本考案に係るステンレス鋼管継手は、比較的接続作業が容易であるのに伸縮長さが比較的大きい。オーステナイト系ステンレス鋼管を接続した際に、該鋼管の熱伝導性が低いうえに熱膨張率が大きくても、両ステンレス鋼管が比較的容易に前後動可能であることにより、その伸縮と曲げ性能および離脱防止力に優れ、地中埋設における高温環境下での使用が可能である。また、オーステナイト系ステンレス鋼管は伸びが良くて張り出し成形性も高いので、塑性加工によって管端よりも後方に環状突起を容易に設けることができ、加工機を現場へ持ち込めば、管埋設の作業現場において加工および組み立てが容易に可能である。
本考案に係るステンレス鋼継手は、ステンレス鋼管を水道管として地中に埋設することを可能とし、接続対象のステンレス鋼管は、鋳鉄管に比べて比較的軽量で配管施工性が向上し且つ錆びにくくて耐蝕性が優れている。本考案のステンレス鋼管継手は、比較的大きい伸縮可能性を有するので水道配管における長い直管部分を接続すると、阪神大震災のような相当に強い地震や地盤沈下の発生時にも接続配管の脱離を確実に防止できる。本考案のステンレス鋼管継手は、水圧6MPaをかけて5秒以上保持しても水漏れおよびその他の異常がなく、耐圧性が良好である。
本考案に係るステンレス鋼管継手の一例を示す縦断面図である。 一方のステンレス鋼管を横断面で示すハウジングの側面図である。 本考案の変形例を示す縦断面図である。
本考案に係る地中埋設用の管継手1は、図1に示すように、それぞれ環状突起6,7を管端よりも後方に設けたステンレス鋼管3と5とを接続する。管継手1は、環状突起6を設けたステンレス鋼管3と、環状突起7を設けた同じまたは異なるステンレス鋼管5と、ステンレス鋼管3,5とほぼ均等に液密に接触する筒型の弾性ガスケット8と、該弾性ガスケットの内周に装着したガスケットプロテクタ9と、ステンレス鋼管3,5を摺動可能に保持しおよび弾性ガスケット8を固定する半割り型のハウジング10とで構成する。ガスケットプロテクタ9は、弾性ガスケット8と管内部の流体との接触面積を小さくして該ガスケットを保護し、ステンレス鋼管3,5が伸縮摺動する際にガスケット8の変形を防止する。
ステンレス鋼管3,5は、種々の肉厚および口径のものを使用できる。管3,5の呼び径は、80A〜300A程度であるが、より口径の大きいサイズも可能である。一方、例えば、ハウジング10はステンレス鋳鋼製であり、締め付け用のボルト24とナット26もステンレス鋼製であると好ましい。ハウジング10には、鋳鉄や炭素鋼などにプラスチックコーティングまたはライニングを施した部材も使用可能である。管継手1は湿潤状態の土壌中に配管されるので、該管継手における各部材が同じ材質のステンレス鋼製またはプラスチックコーティングまたはライニングを施した鋳鉄や炭素鋼製であると、地中において異種金属の接触腐食を防ぐことができる。
環状突起6,7は、ステンレス鋼管3とステンレス鋼管5が脱離するのを防止するために設け、ステンレス鋼管3,5において、その外表面に塑性加工で環状突起6,7を設けるか、またはこれらの環状突起の代わりにリング材(図示しない)を溶接で取り付けて形成してもよく、該リング材も管3,5と同様のステンレス鋼製である。
筒型の弾性ガスケット8は、通常、耐塩素性のエチレン・プロピレンゴム(EPDM)などの比較的硬い合成ゴム製またはプラスチック製である。EPDMは、耐オゾン性、耐熱老化性がブチルゴムよりも若干良く、耐候性、耐寒性、耐極性、溶剤性、耐無機薬品性も良好であり、さらにブチルゴムに比べて反発弾性が高い生産量の多い合成ゴムである。弾性ガスケット8の表面には、さらに耐熱性または低摩擦性などの樹脂コーティングを施してもよい。この素材については、図3に示すリング状の弾性ガスケット36,38も同様である。
弾性ガスケット8は、前後周端部が内方へ屈曲して小径になり、その小径部12,14の内周面が各ステンレス鋼管3,5の管端部の周面と当接する。弾性ガスケット8がプラスチック製である場合には、管内部が負圧になった時に変形しないように、圧縮強さと曲げ強さが大きい素材を比較的肉厚にすると好ましく、所望に応じてガラス繊維などを充填してもよい。
弾性ガスケット8は、前後周端部において小径部12,14を有し、非圧縮状態で小径部12の内径はステンレス鋼管3,5の外径よりもわずかに小さい。弾性ガスケット8は、ステンレス鋼管3,5の外周面に対応した小径部12,14を有し、該小径部の内周面を比較的幅広に定めることにより、ハウジング10を締め付けると直径方向内方へ押圧されて水封状態を確実に達成する。
ガスケットプロテクタ9は、弾性ガスケット8を保護するために、該ガスケットの内周に装着し、この際に接着剤を介して固着してもよい。ガスケットプロテクタ9は、薄肉のステンレス鋼、プラスチックコーティングを施した炭素鋼製であるか、または金属製よりもやや厚いプラスチック製である。ガスケットプロテクタ9は、通常、円筒形であるけれども、所望に応じて、半割り型(図示しない)にしてもよい。ガスケットプロテクタ9にプラスチックコーティングを施す場合には、通常、該プロテクタの全周面に施すけれども、接液部である内周面だけに施してもよい。
長寸のハウジング10は、通常、ステンレス鋳鋼製であり、且つ締め付けボルト24とナット26はステンレス鋼製である。ハウジング10およびボルト24とナット26、鋳鉄や炭素鋼などにプラスチックコーティングまたはライニングを施した部材も使用可能である。これらの部材が、ステンレス鋼管3およびステンレス鋼管5であるステンレス配管と直接接触しないことによって接触腐食を防止できる。
ハウジング10は、通常、図2に示すような半割り型であり、半円環状体20,22の両側を図示のようにボルト・ナット24,26で固定しても、一方の側をヒンジ接続にしてその反対側だけをボルト・ナットで固定してもよい。このハウジングについて、三割り型またはそれ以上にすることも可能である。
ハウジング10の内周面には、ステンレス鋼管3の環状突起6と軸方向に緩く嵌合する環状溝28と、弾性ガスケット8と嵌合する矩形横断面の中央環状溝30と、ステンレス鋼管5の環状突起7と軸方向に緩く嵌合する環状溝32とを形成する。環状溝28と32は、いずれも環状突起6,7をほぼ均等に軸方向に緩く嵌合するけれども、実質的に一方の環状溝だけを緩く嵌合し、他方の環状溝においては環状突起が軸方向に一部または殆ど移動しないように構成することも可能である。
次に、本考案を実施例に基づいて説明するが、本考案は実施例に限定されるものではない。図1には、水道管として地中に埋設すると好適な耐震型のステンレス鋼管継手1を断面で示している。
管継手1は、通常、同径である2本のステンレス鋼管3,5を接続する。ステンレス鋼管3,5には、塑性加工によって環状突起6,7をそれぞれ管端よりも後方に設ける。例えば、呼び径100Aのステンレス鋼管であると、管3,5は肉厚3mmで外径114.3mmである。環状突起6,7は、例えば、ステンレス鋼管3,5の管端から約100mmの位置に設ける。環状突起6,7は、高さ約6mm、幅10mmである。
筒型の弾性ガスケット8は、比較的硬いEPDM製であり、その内面に薄肉ステンレス鋼製のガスケットプロテクタ9を装着する。弾性ガスケット8は、前後周端部が内方へ屈曲して小径になり、その小径部12,14の内周面が各ステンレス鋼管3,5の管端部の周面と当接する。両端小径部12,14の内周面は、ステンレス鋼管3,5の周面と密に当接できるように軸方向幅14mmとやや広くなっている。例えば、呼び径100Aの管用であると、筒型の弾性ガスケット8は、幅198mmであり、小径部12、14の内径を114mm未満に定める。
半割り型の長寸ハウジング10は、図2に示すように、直径方向に外向きに1対の延長部16,18を有する半円環状体20,22からなる。例えば、呼び径100Aの管用であると、ハウジング10は、外径を158mmおよび軸方向幅を426mmに定める。各延長部16,18には、それぞれ3個のボルト貫通孔(図示しない)を軸方向に等間隔に刻設し、該ボルト貫通孔は円孔であっても共回り防止の角孔でもよい。ハウジング10の締め付けボルト24とナット26について、該ボルトは通常のボルトであっても、共回り防止の半根角ボルトでもよい。
ハウジング10は、ステンレス鋳鋼製であり、延長部16,18に通すボルト24とナット26はステンレス鋼製である。地中埋設管の場合には、湿潤状態の土壌中に配管されるので、配管本体のステンレス鋼管3,5と接触するハウジング10やボルト24,ナット26の材質は、異種金属の接触腐食を防ぐために、配管本体と同じ材質のステンレス鋼製であることが望ましい。
ハウジング10つまり半円環状体20,22の内周面には、ステンレス鋼管3の環状突起6と軸方向に緩く嵌合する環状溝28と、弾性ガスケット8と密に嵌合する矩形横断面の中央環状溝30と、ステンレス鋼管5の環状突起7と軸方向に緩く嵌合する環状溝32とを形成する。例えば、呼び径100Aの管用のハウジング10であると、その前端面から12mmの位置に幅90mm、内径116.3mmの環状溝28を設け、その前端面から114mmの位置に幅198mmの中央環状溝30を設け、その後端面から12mmの位置に軸方向幅90mm、内径116.3mmの環状溝32を設ける。
継手組み立ての前に、ステンレス鋼管3,5には、それぞれ管端よりも後方に環状突起6,7を設けることを要する。これらの加工は、いずれも塑性加工によってできるから一般的には工場で加工するが、加工機を管埋設の作業現場へ持ち込んで加工することも可能である。管継手1を組み立てるには、通常、弾性ガスケット8を一方のステンレス鋼管3または5に嵌め込んでおき、他方のステンレス鋼管5または3の位置決めが完了してから、弾性ガスケット8を摺動させてステンレス鋼管3,5の中央位置にセットする。次に、ハウジング10の半円環状体20,22を外側から嵌め、6本組のボルト24とナット26でハウジング10を締結する。この結果、ハウジング10は、弾性ガスケット8を固定し且つステンレス鋼管3,5を前後方向に摺動可能に保持する。
管継手1では、各部材がステンレス鋼以外の金属と接触することがなく、地中においてステンレス鋼特有の接触腐食を起こすことがない。管継手1では、ステンレス鋼管3,5が前後動可能であることにより、継手部分において地震、地盤沈下、地熱発生などによる配管の伸縮を吸収できる。管継手1は、ボルト24とナット26だけでハウジング10を締め付け且つ開放可能であるから、止め金具部が継手本体と一体に鋳造されたダクタイル鋳鉄管に比べて施工性が遙かに良好である。
実施例1の管継手1に関して、下記の確性試験を行った。この確性試験において、試料はJIS−G3459に準拠の呼び径100Aの配管用ステンレス鋼管(SUS304,Sch10S)であり、これをステンレス鋼管3,5として用いる。
(1)耐圧試験
試験要領は、ステンレス鋼管3およびステンレス鋼管5の端部をフリー支持するとともに、管継手1内に空気が残らないように水を満たし、水圧6.0MPaを掛けて5秒以上保持して、水漏れなどをチェックする。この試験結果では、管継手1において、水漏れ、その他の異常は発生しなかった。
(2)離脱防止力試験
試験要領は、ステンレス鋼管3およびステンレス鋼管5を管継手1を接合した状態で、3×D(呼び径)KNの引張り荷重を加えたときに、脱管などをチェックする。この試験では、D(呼び径)は100であるから、引張り荷重F=3×100=300KNである。この試験結果では、管継手1において、脱管、その他の異常は発生しなかった。
(3)伸縮試験
試験方法は、管継手1に空気が残らないように水を満たし、最高使用圧力の3.0MPaを掛けた状態で、管を管長の±1%(定尺:4000mmの場合=±40mm)を1往復として、20往復の伸縮を繰り返し行なったときに、水漏れなどをチェックする。この試験結果では、管継手1において、水漏れ、その他の異常は発生しなかった。
(4)曲げ試験
試験方法は、管継手1に空気が残らないように水を満たし、最高使用圧力の3.0MPaを掛けた状態で、許容曲げ角度4°(屈曲角度=8°)に曲げたときに、水漏れ、脱管などをチェックする。この試験結果では、管継手1において、水漏れ、脱管、その他の異常は発生しなかった。
管継手1の性能は、財団法人・国土開発技術研究センター「地下埋設管路耐震継手基準(案)」(1977年)によれば、耐震型の継手としての性能を満たしている。つまり、性能項目の伸縮量は、その基準性能が管長の±1%(S−1類)である。性能項目の離脱防止力は、その基準性能が3D(呼び径)KN(A級)である。性能項目の許容曲げ角度は、呼び径80A〜300Aにおいて4°である。
図3は本考案の変形例を示し、実施例1と同じ部品には同じ図番を付している。ステンレス鋼管継手34は、環状突起6,7をそれぞれ形成した2本のステンレス鋼管3,5を接続し、実施例1の筒型の弾性ガスケット8の代わりにリング状の弾性ガスケット36,38を使用する。比較的硬いEPDM製である弾性ガスケット36,38は、ハウジング40において、実施例1の弾性ガスケット8の小径部12,14と対応する位置に配置し、その断面形状も小径部12,14と対応する。
弾性ガスケット36,38を締め付ける半割り型のハウジング40は、実施例1とほぼ同様の長さと外観を有する。ハウジング40の内周面には、ステンレス鋼管3の環状突起6と軸方向に緩く嵌合する環状溝28と、弾性ガスケット36,38とそれぞれ嵌合する2個の矩形断面の環状溝42,44と、ステンレス鋼管5の環状突起7と軸方向に緩く嵌合する環状溝32とを形成する。管継手34を組み立てるには、弾性ガスケット36,38をステンレス鋼管3,5にそれぞれ嵌め込んでおき、両方のステンレス鋼管3,5の位置決めが完了すれば、ハウジング40の半円環状体を外側から嵌め、6本組のボルトとナットでハウジング40を締結する。
1 地中埋設用の管継手
3,5 ステンレス鋼管
6,7 環状突起
8 筒型の弾性ガスケット
9 ガスケットプロテクタ
10 ハウジング
12,14 ガスケット小径部
24 ボルト
26 ナット

Claims (5)

  1. 2本のステンレス鋼管を伸縮可能に接続するための地中埋設用の管継手であって、それぞれ環状突起を管端よりも後方に設けた2本のステンレス鋼管と、2本のステンレス鋼管の管端部とそれぞれ液密に接触し且つ内周にガスケットプロテクタを装着した筒型の弾性ガスケットと、該弾性ガスケットを固定し且つ2本のステンレス鋼管の管端部を保持する半割り型のハウジングとで構成し、前記弾性ガスケットは、前後周端部が内方へ屈曲して小径になり、その小径部の内周面が各ステンレス鋼管の管端部の周壁と当接し、前記ハウジングの内周面には、一方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝と、弾性ガスケットと嵌合する矩形横断面の環状溝と、他方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝とを形成する地中埋設用のステンレス鋼管継手。
  2. 2本のステンレス鋼管を伸縮可能に接続するための地中埋設用の管継手であって、それぞれ環状突起を管端よりも後方に設けた2本のステンレス鋼管と、2本のステンレス鋼管の管端部とそれぞれ液密に接触する2本のリング状の弾性ガスケットと、2本の弾性ガスケットを固定し且つ2本のステンレス鋼管の管端部を保持する半割り型のハウジングとで構成し、前記弾性ガスケットは、その内周面が各ステンレス鋼管の管端部の周壁と当接し、前記ハウジングの内周面には、一方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝と、2本の弾性ガスケットとそれぞれ嵌合する2個の環状溝と、他方のステンレス鋼管の環状突起と軸方向に緩く嵌合する環状溝とを形成する地中埋設用のステンレス鋼管継手。
  3. 両ステンレス鋼管に設ける環状突起は、ステンレス鋼管の外表面に塑性加工で設けるかまたはリング材を溶接で取り付けて形成する請求項1または2記載のステンレス鋼管継手。
  4. ガスケットプロテクタは、筒型または半割り型である請求項1記載のステンレス鋼管継手。
  5. ガスケットプロテクタは、ステンレス鋼、プラスチックコーティングを施した炭素鋼製またはプラスチック製である請求項1記載のステンレス鋼管継手。
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