JP3171450B2 - ロボット制御装置 - Google Patents

ロボット制御装置

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JP3171450B2
JP3171450B2 JP01643691A JP1643691A JP3171450B2 JP 3171450 B2 JP3171450 B2 JP 3171450B2 JP 01643691 A JP01643691 A JP 01643691A JP 1643691 A JP1643691 A JP 1643691A JP 3171450 B2 JP3171450 B2 JP 3171450B2
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周一 中田
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Toyoda Koki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に研磨作業を行うの
に適したロボット制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボットに加工軌跡を教示し、ロ
ウ付加工された工作物のビード部を研磨作業によって除
去する場合、次のような手段を用いていた。即ちロボッ
トの先端に砥石の押し付け量を検出するセンサを設け、
作成されたティーチングデータにより砥石を移動し、砥
石の押し付け量を検出し、所定のしきい値を越える場合
は、砥石の押し付け量が常に一定になるようにティーチ
ングデータを補正演算して砥石の移動軌跡を変更しなが
ら研磨作業を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の技術のよ
うな、ティーチングデータの補正によるロボットの制御
装置では、自動車ボディのルーフとピラーの接合部の様
な高い仕上がり状態が要求される加工では十分に対応で
きなかった。この理由は、図8に示すように工作物50
の上板50aと下板50bをビード部51によって接合
する場合、(a)に示すように上板50aの方が下板5
0bよりも上側に板合わせされている場合と、(c)に
示すように上板50aの方が下板50bよりも下側に板
合わせされている場合が生じる。ビード部51の除去作
業において工作物表面を傷付けないように(a)のよう
な場合では、(b)に示すように上板50aの高さを基
準としてビード部51を除去し、(c)のような場合で
は、(d)に示すように下板50bの高さを基準として
ビード部51を除去することが望ましい。即ち、接合さ
れる2枚の工作物の中から上側に板合わせされた板の高
さを基準としてビード部の除去を行う必要がある。
【0004】しかし、上述したような技術ではこのよう
に工作物の板合わせ状態を判断することはできず、例え
ば上板50aを基準としてビード部51の除去を行う
と、上記(c)の場合では工作物を傷付けてしまうとい
う問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した問題
点を解決するためになされたものであり、図1に示すよ
うにあらかじめ記憶された教示点から形成される加工軌
跡に従ってロボット10の手首部の先端に取り付けられ
た工具27を制御して2つの部材からなる工作物の接合
部の溶接ビード研削を行うロボット制御装置において、
基準工作物63および目的工作物50のそれぞれを構成
する2つの部材の接合部の上下関係を検出する変位セン
サ1と、前記基準工作物63上に設定された基準教示点
を記憶する基準教示点記憶手段2と、前記変位センサ1
により前記基準工作物63を形成する2つの部材の位置
を測定する基準位置測定手段3と、この基準位置測定手
段3における前記基準工作物63の測定位置に対応した
前記目的工作物50上の位置を前記変位センサ1により
測定しこの目的工作物50を形成する2つの部材の位置
を測定する目的位置測定手段4と、前記基準位置測定手
段3と前記目的位置測定手段4から得た値を比較するこ
とによって前記目的工作物50を形成する2つの部材の
板合わせ状態を判断する板合わせ状態判断手段5と、こ
の板合わせ状態判断手段5によって判断された板合わせ
状態に従って前記基準教示点記憶手段2によって記憶さ
れた基準教示点を補正する教示点補正手段6と、この教
示点補正手段6によって得た教示点に従って上側に板合
わせされている板の高さを基準として前記目的工作物5
0のビード部を研削する実行手段7と、を備えたもので
ある。
【0006】
【作用】上記のように構成されたロボット制御装置で
は、ロボット10は最初に基準教示点記憶手段2によっ
て基準教示点を記憶するとともに変位センサ1を用いて
基準位置測定手段3により基準工作物63を形成する2
つの部材の位置を測定する。次に目的工作物50上にお
ける基準工作物63上での測定位置に対応した位置を変
位センサ1により測定し、この目的工作物50を形成す
る2つの部材の位置を目的位置測定手段4によって測定
する。板合わせ状態判断手段5は基準位置測定手段3と
目的位置測定手段4から得た値を比較することによって
目的工作物50を形成する2つの部材の板合わせ状態を
判断し、この結果に基づいて教示点補正手段6は基準教
示点を補正する。加工実行手段7はこの補正された教示
点に従ってロボット10を制御して目的工作物50の加
工を実行する。
【0007】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図2は、ロボット10を示す斜視図である。この
ロボット10は6軸型のロボットであり、アームの先端
に取付けられた作業操作装置20の回転砥石27により
研磨作業を行う。工作物は自動車用フレームであり、ピ
ラーとルーフとをロウ付によって接合したロウ付溶接部
分を滑らかに仕上げる研磨作業を行うものである。
【0008】図3(a),(b)は作業操作装置20を
示す図である。作業操作装置20にはロボット10の手
首部17の先端には基板60を介してシリンダ21が取
付けられている。シリンダ21にはピストン25が嵌挿
され、圧縮空気によりピストンロッド23を押し出す方
向に付勢している。ピストンロッド23の一端には、中
間板62を介して工具ヘッド26およびブラケット70
が固定されている。工具ヘッド26には、回転砥石から
なる工具27が取付けられており、ブラケット70には
接触子71,72,73が並列に取り付けられている。
この接触子71,72,73の先端にはローラ81,8
2,83が回転可能に取り付けられている。接触子7
2,73は中間板62に対して上述したピストン25摺
動方向と同じ方向に移動変位可能に取り付けられてお
り、接触子71はブラケット70を介して中間板62に
固定されている。
【0009】上述した基板60には変位センサ91が取
り付けられ、レーザ光41を中間板62に対して照射
し、反射波を入力することにより中間板62の変位、即
ち、工具27および接触子71の変位を測定できるよう
になっている。また、上述した中間板62には変位セン
サ91と同様の変位センサ92,93が取り付けられ、
レーザ光42,43を接触子72,73に固定された測
定板12,13に対して照射することにより接触子7
2,73の中間板62に対する変位を測定できるように
なっている。
【0010】作業工具装置20は、自由状態では圧縮空
気の付勢力によりシリンダ21のピストンロッド23が
押し出されたストローク端にある。工具(回転砥石)2
7が加工物に押し付けられると、圧縮空気の付勢力に抗
してピストン25およびピストンロッド23が移動す
る。即ち、工具27が工作物を押圧する押圧力は圧縮空
気の付勢力で決定する。またシリンダ21は、工具27
が工作物を押圧した時の衝撃や、研磨作業中の振動を吸
収する作用を有する。
【0011】図4は制御装置30を示すブロック図であ
る。制御装置30は、主にロボットコントローラ35と
パーソナルコンピュータ39とからなる。ロボットコン
トローラ35は、CPU(中央処理装置)31、メモリ
32、オペレーティングボックス34、工具駆動ユニッ
ト37、および各軸のサーボ駆動ユニットD1〜D6か
らなる。これらの構成によりなるロボットコントローラ
35は主にロボットの動作軌跡を制御する部分であり、
CPU31ではオペレーティングボックス34により教
示された基準工作物上の基準教示点をメモリ32に記憶
し、それらの情報とパーソナルコンピュータ39から伝
送される補正量に基づいて補間演算等を行ってロボット
10の目標位置を算出し各軸のサーボ駆動ユニットD1
〜D6に目標位置θ1〜θ6を出力する。各軸のサーボ
駆動ユニットD1〜D6はそれぞれサーボ制御用のCP
Uを備え、パルスエンコーダE1〜E6からの位置信号
を検出して目標位置θ1〜θ6を実現すべく各軸駆動す
るサーボモータM1〜M6をフィードバック制御する。
また、CPU31は工具駆動ユニット37の制御を行
う。
【0012】パーソナルコンピュータ39は、ディスプ
レイ33、キーボード28、メモリ24、および変位セ
ンサ91,92,93の出力から変位量を演算する計測
制御部94からなり、ロボット制御用のCPU31との
間で基準教示点の補正量の演算を行うとともにデータの
授受を行う。以上の構成に基づき本実施例の作用を説明
する。
【0013】図5(a),(b),(c),(d)は基
準工作物63を示した図であり、(a),(c)は平面
図、(b),(d)は断面図である。図5(e),
(f)は実際に加工を行う目的工作物50を示した断面
図である。基準工作物63および目的工作物50は曲面
形状を有する板金部材であり、基準工作物63は上板6
3aと下板63bの表面が完全に一致した理想状態で接
合されており、目的工作物50はロウ付溶接工程での加
工誤差により上板63aと下板63bの接合部に高低差
が生じ、ロウ付溶接によるビード部51を残している。
このビード部51を工具(回転砥石)27による研磨作
業を行うことにより、目的工作物50に傷を生じさせな
いように除去し、滑らかな曲面を得ようというものであ
る。
【0014】図5(a)に示すようにあらかじめ基準工
作物63上には、上板63aと下板63bの接合部63
c上にN個の仮想教示点MP(1)〜MP(N)が設定
してあり、これらの点を直線補間で結ぶことによって加
工軌跡が形成されている。接合部63cは目的工作物5
0上ではロウ付溶接されビード部51となる。目的工作
物50のビード部51を研磨する前処理として、図5
(b)のようにまず、作業者がオペレーティングボック
ス34によってロボット10を操作しながら、作業工具
装置20のシリンダ21がストロークエンドとなるよう
に、工具27を基準工作物63に接触させる。作業者が
工具27の接触を確認すると、仮想教示点MP(k)
(1≦k≦N)の位置座標MP(k)=(Xmpk,Ympk,
Zmpk )を記憶する。この作業をMP(1)からMP
(N)までのN個の点で繰り返すことによって、加工軌
跡を設定する。この仮想教示点MP(1)〜MP(N)
は仮のものであり、作業者が目測により工具27と基準
工作物63との接触を確認しているために、各仮想教示
点毎に工具27の基準工作物63への押しつけ力に幾ら
かの誤差を包含している。従って、次に行う作業では、
仮想教示点MP(1)〜MP(N)から加工時の基準と
なる基準教示点MT(1)〜MT(N)を求める。
【0015】以下、基準教示点MT(1)〜MT(N)
を求める過程について述べる。作業者はロボット10を
自動運転とすることにより、仮想教示点MP(1)〜M
P(N)から形成された加工軌跡上を沿って工具27が
移動するようにロボット10を作動させる。ロボット1
0はこの加工軌跡上を工具27が移動する間に一定時間
間隔で工具27先端の座標を取り込み記憶する(この時
取り込まれるデータの数は仮想教示点の数より遙かに多
い)。これらのデータをスムージングすることにより補
正し、これらの補正データから形成された加工軌跡を求
める。次にこの加工軌跡を基準教示点MTの個数N個で
等分した距離を1ピッチとして、この1ピッチ毎に加工
軌跡を形成する点のデータを算出してこれらのデータを
基準教示点MT(1)〜MT(N)とする。
【0016】以上のようにして求めた基準教示点MT
(1)〜MT(N)が適切な値であるか否かを判断する
方策として、基準教示点が存在するべき範囲をあらかじ
め設定しておく。即ち、下式に示すように基準教示点M
T(k)が取り得る最小の値MT(min) と最大の値MT
(max) の範囲内に基準教示点MT(1)〜MT(N)の
全てが含まれる場合のみ、求められた基準教示点MT
(1)〜MT(N)が適切な値であると判断する。
【0017】MT(min) ≦MT(k)≦MT(max) もし、求めた値が1つでもこの条件に含まれない場合
は、仮想教示点MP(1)〜MP(N)上を再び工具2
7を移動させ、データの再入力を行い、求めた基準教示
点MTの全てが先に述べた設定範囲内に適合するまで繰
り返す。このようにして求められた基準教示点MT
(1)〜MT(N)はロボットコントーラ35中のメモ
リ32に記憶される。
【0018】次に図5(c),(d)に示すように、作
業者がオペレーティングボックス34によってロボット
10を操作しながら接触子71,72,73を基準工作
物63上を移動させ、上板63a、下板63b、および
この2つの板の接合部63cの変位量を記憶する。即
ち、接合部63c上に設定された仮想教示点MP(1)
〜MP(N)からなる加工軌跡上を接触子72を移動さ
せ、これにともなって、接触子71,73をそれぞれ上
板63aおよび下板63b上を移動させる。この時、作
業者は接触子72が仮想教示点MP上を通過する毎に接
触子71,72,73にそれぞれ対応する変位センサ9
1,92,93からの変位データをロボット10に記憶
させていく。即ち、図5(c)で示すように変位センサ
92は仮想教示点MP(k)(k=1〜N)と同じ位置
にある点HB(k)(k=1〜N)の変位量Dma
(1)〜Dma(N)を検出し、変位センサ91は仮想
教示点MP(k)(k=1〜N)から接触子71と接触
子72との間隔だけ上板63a側にオフセットした点H
A(k)(k=1〜N)の変位量Dmb(1)〜Dmb
(N)を検出する。変位センサ93は変位センサ91と
同様に仮想教示点MP(k)(k=1〜N)から接触子
73と接触子72との間隔だけ下板63b側にオフセッ
トした点HC(k)(k=1〜N)の変位量Dmc
(1)〜Dmc(N)を検出する。これらの変位量はパ
ーソナルコンピュータ39中のメモリ24に記憶され
る。また、この時ロボット10は上述した仮想教示点M
P(k)(k=1〜N)と同じ位置にある点HB(k)
(k=1〜N)の位置座標をメモリ32に記憶する。
【0019】以下、図6,図7に示すフローチャートに
より、実際に加工を行う目的工作物50の目的教示点M
S(1)〜MS(N)の算出方法および研削回数の設定
方法について説明する。ステップ100では、図5
(e)に示すように基準工作物63の時と同様に接触子
71,72,73を目的工作物50上を移動させ、上板
50a、下板50bおよび基準工作物63上の接合部6
3cに対応するビード部51の変位量を記憶する。即
ち、ロボット10はメモリ32に記憶された点HB
(k)(k=1〜N)を参照して接触子71,72,7
3を目的工作物50上に移動させる。この時、変位セン
サ91,92,93からはそれぞれN個の変位データD
a1(1)〜Da1(N),Db1(1)〜Db1(N),Dc1
(1)〜Dc1(N)が検出され、ロボット10はこれら
の値をパーソナルコンピュータ39中のメモリ24に記
憶する。
【0020】ステップ102では、ステップ100にお
いて記憶した変位データDa1(k)と前述した前処理過
程において記憶した基準工作物63の変位データDma
(k)より目的工作物50と基準工作物63の誤差、即
ち仮想教示点MPの補正量Sa(k)(k=1〜N)を
以下のようにして求める。 Sa(k)=Dma(k)−Da1(k) ステップ104では、目的工作物50の上板50aが下
板50bよりも上側に板合わせされているか、または上
板50aが下板50bよりも下側に板合わせされている
かを判断する。即ち、ステップ102と同様に変位デー
タDc1と基準工作物63の変位データDmcより目的工
作物50の下板50bと基準工作物63の下板63bの
位置誤差Sc(k)(k=1〜N)を以下のようにして
求める。
【0021】Sc(k)=Dmc(k)−Dc1(k) 上式において、工具27が基準工作物63または目的工
作物50に接近するほど変位センサ93が値がプラス方
向に変化すると仮定すると、Sc(i)≦0ならば上板
50aが下板50bよりも上側に板合わせされているこ
とを示し、Sc(i)>0ならば上板50aが下板50
bよりも下側に板合わせされていることを示している。
【0022】ステップ106では、ステップ104で上
板50aが下板50bよりも下側に板合わせされている
と判断された位置の補正量Saに修正を加える。これは
ロボット10が加工を行う時、上板50aを基準として
加工するためである。従って、下式に示すようにSc
(i)>0 (1≦i≦N)となる位置の基準教示点M
T(i)の補正量Sa(i)にSc(i)の値を加え、
この位置においては下板50bを基準として加工を行う
ようにする。
【0023】Sa(i)=Sa(i)+Sc(i) ステップ108では、基準教示点MT(k)(k=1〜
N)に対応したビード部51の位置のビード体積を次の
ようにして求める。即ち、まず最初にステップ104に
おいて上板50aが下板50bよりも上側に板合わせさ
れていると判断された場合は、ステップ100において
記憶した変位データDb1と前述した前処理過程において
記憶した基準工作物63の変位データDmbよりビード
部51の高さHb1(k)(k=1〜N)を下式のように
して求める。
【0024】Hb1(k)=Dmb(k)−Db1(k) また、ステップ104において基準教示点MT(i)の
位置の上板50aが下板50bよりも下側に板合わせさ
れていると判断された場合は、ステップ104で求めた
目的工作物50の下板50bと基準工作物63の下板6
3bの位置誤差Scを考慮してビード部51の高さHb1
(i)(1≦i≦N)を下式のようにして求める。
【0025】Hb1(i)=Dmb(i)−Db1(i)−
Sc(i) このようにして求めたビード部51の高さHb1(k)よ
り各基準教示点MT(k)に対応したビード部51の断
面積SHb1(k)(k=1〜N)を経験的に下式で近似
する(rは定数)。 SHb1(k)=r×Hb1(k)2 上式より求めた各基準教示点MT(k)のビード部51
の断面積SHb1(k)を総和し、平均を求めることによ
りビード部51の平均断面積SHbm1が決定される。
【0026】ステップ110では、必要研削回数J1を
求める。必要研削回数はビード部51を研削加工するた
めに工具27を加工軌跡に従って走らせる回数である。
必要研削回数J1は、ステップ108にて求めたビード
部51の平均断面積SHbm1〔mm2 〕と工具27に使用
する回転砥石の種類によって経験的に設定された砥石研
削能力値δ1〔mm2/PASS〕により下式のように求められ
る。
【0027】J1=SHbm1 /δ1 〔PASS〕 以上のステップ102からステップ110までの演算過
程は全てパーソナルコンピータ39内で行われる。ステ
ップ112では、これらの演算過程で求まった値の内、
基準教示点MT(k)の補正量Sa(k)および必要研
削回数J1をロボットコントーラ35に転送し、ロボッ
トコントーラ35では転送された必要研削回数がJ1=
0であるかを判断し、J1=0ならばビード部51のロ
ウ付加工状態に不具合があるとしてステップ114に移
行して加工を開始しないよう処理を終了する。
【0028】ステップ112においてJ1≠0と判断さ
れた場合は、ステップ115に移行して基準教示点MT
(k)と補正量Sa(k)より目的加工物50に適する
ように基準教示点MT(k)を補正し、目的教示点MM
(k)(k=1〜N)を求める。この目的教示点MM
(k)を求める方法は、工具27を目的加工物50に接
近させる方向に基準教示点MT(k)を補正量Sa
(k)だけシフトさせればよい。即ち、工具27を目的
加工物50に接近させる方向を示すアプローチベクトル
v をAv =(a,b,c)(ただし、a2 +b2 +c
2 =1)とすると、目的教示点MM(i)=(Xmmi,Y
mmi,Zmmi )は基準教示点MT(i)=(Xmti,Ymti,
Zmti )と補正量Sa(i)より以下のように表され
る。
【0029】MM(i)=(Xmmi,Ymmi,Zmmi ) =(Xmti +Sa(i)×a, Ymti +Sa(i)×b, Zmti +Sa(i)×c) ステップ116では、ステップ115において算出した
目的教示点MMに従って目的加工物50の加工を実行す
る。この時、ロボット10は必要研削回数J1の値だけ
工具27を加工軌跡上に走らせてビード部51の除去加
工を行う。
【0030】以上、ステップ100からステップ116
までの過程により1サイクル目の加工を終了する。以下
に示す過程は、この1サイクル目の加工によっ残ったビ
ード部51を除去する2サイクル目の過程である。ステ
ップ118では、ステップ100と同様に接触子71,
72,73を目的工作物50上を移動させる。この時記
憶される変位量はビード部51の変位量、即ち変位セン
サ92から検出される変位データDb2(1)〜Db2
(N)のみである。
【0031】ステップ120では、ステップ118で求
めた変位データDb2(1)〜Db2(N)を使用してビー
ド部51の高さHb2を求める。即ちステップ108と同
様に上板50aが下板50bよりも上側に板合わせされ
ていると判断された場合は、 Hb2(i)=Dmb(i)−Db2(i) 上板50aが下板50bよりも下側に板合わせされてい
ると判断された場合は、ステップ104で求めた位置誤
差Sc(i)を用いて Hb2(i)=Dmb(i)−Db2(i)−Sc(i) よりビード部51の高さHb2を求める。
【0032】ステップ122では、ステップ120で求
めたビード部51の高さHb2(k)よりビード部51の
断面積SHb2(k)(k=1〜N)を求めることによ
り、現在の砥石研削能力値δ2を求める。即ち、ビード
部51の断面積SHb2(k)はステップ108と同様に
下式より算出される。 SHb2(k)=r×Hb2(k)2 次にこのSHb2(k)とステップ108にて求めたSH
b1(k)との差SHb1(k)−SHb2(k)を算出し、
これらN個の断面積の差から1サイクル目の加工で除去
された平均面積SHbm2 を求める。この平均面積SHbm
2 を下式のように1サイクル目の必要研削回数J1で除
算することにより2サイクル目の砥石研削能力値δ2を
求める。
【0033】δ2=SHbm2 /J1 ステップ124では、2サイクル目の必要研削回数J2
を求める。このためには、まずステップ120にて求め
たN個のビード部51の高さHb2(k)(k=1〜N)
が設定値の範囲内に有るか否かを判断する(例えば0≦
Hb2(k)≦0.1〔mm〕)。この設定値の範囲内にH
b2(i)(1≦i≦N)の値が有る場合は、Hb2(i)
に対応した目的教示点MM(i)では加工が完了してい
るものと判断し、設定値の範囲内にHb2(k)の値が無
い場合は、対応した目的教示点MM(k)では加工が完
了していないものと判断する。この加工が完了していな
いものと判断されたものの中から最も値の大きいものを
選び出し、これをHb2(max) とする。この値よりビード
部51の残りの部分の最大断面積SSmax を経験的に下
式で近似する(sは定数)。
【0034】SSmax =s×Hb2(max) このようにして算出したSSmax より2サイクル目の必
要研削回数J2を下式より求める。 J2=SSmax /δ2 ステップ126では、ステップ124にて加工が完了し
たと判断された目的教示点MM(k)は、2サイクル目
で加工を行う必要がないため、工具27が目的工作物5
0から遠ざかるように1サイクル目のステップ102,
106で算出された基準教示点MT(i)の補正量Sa
(i)に経験値uを加算してSa(i)=Sa(i)+
uとして、2サイクル目の加工時には加工が完了したと
判断された目的教示点MM(i)に対しては加工を行わ
ないようにする。また、加工が完了していないと判断さ
れた目的教示点MM(i)に対しては1サイクル目の補
正量Sa(i)をそのまま2サイクル目でも用いる。
【0035】ステップ128では、これら2サイクル目
の演算過程で求まった値の内、基準教示点MT(k)の
補正量Sa(k)および必要研削回数J2をロボットコ
ントーラ35に転送し、ロボットコントーラ35では転
送された必要研削回数がJ2=0であるかを判断するこ
とによりビード部51の加工が完了しているかを再確認
する。J2=0ならばビード部51の加工が完了してい
るとしてステップ130に移行して加工を終了する。
【0036】また、J2≠0と判断された場合は、ステ
ップ132に移行して上述したステップ115と同様の
計算方法により基準教示点MT(k)、補正量Sa
(k)およびアプローチベクトルAV から目的加工物5
0に適するように基準教示点MT(k)を補正し、目的
教示点MM(k)(k=1〜N)を求める。ステップ1
34では、ステップ132において算出した目的教示点
MMに従って目的工作物50の加工を実行する。この
時、ロボット10は必要研削回数J2の値だけ工具27
を加工軌跡上に走らせてビード部51の除去加工を行
う。以上の2サイクル目の加工が終了した後は、ステッ
プ130に移行して全ての作業を終了する。
【0037】以上説明したように本実施例のロボット制
御装置は、目的工作物50の上板50aと下板50bの
板合わせ状態を検出するとともに、ビード部51の盛り
付け量に応じた必要研削回数を設定して加工を行うため
に、目的工作物50毎に変化する上板50aと下板50
bの板合わせ状態、設置位置のずれ、ビード部51の盛
り付け量のばらつき、目的工作物50の形状の誤差等に
影響されることなくビード部51の研磨加工を行うこと
ができる。
【0038】なお上述した実施例では、加工サイクルを
2つに分割して行っているが加工サイクルの数はこの2
回に限られたものではない。また、本実施例では接触子
71,72,73とこれらの接触子の変位量を検出する
変位センサ91,92,93を用いて目的工作物50の
上板50aと下板50bの板合わせ状態を検出する構成
としているが、図8に示すようにレーザスキャン方式等
の変位センサ94を上板50aから下板50bへとビー
ド部51を横切る形で走査することにより上板50aと
下板50bの高さの違いを検出する構成としても良い。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、目的工作物
の上板と下板の板合わせ状態を検出して、上側に板合わ
せされている板の高さを基準として加工を行うようにし
たために、目的工作物を傷つけることなく良好な加工を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本実施例のロボットの全体構成図である。
【図3】本実施例の作業操作装置を示す図である。
【図4】本実施例の制御装置の構成図である。
【図5】本実施例の作用を説明するための図である。
【図6】本実施例の作用を説明するためのフローチャー
トである。
【図7】本実施例の作用を説明するためのフローチャー
トである。
【図8】本実施例の応用変形例を説明するための図であ
る。
【図9】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1,91,92,93 変位センサ 2 基準教示点記憶手段 3 基準位置測定手段 4 目的位置測定手段 5 板合わせ状態判断手段 6 教示点補正手段 7 加工実行手段 10 ロボット 27 工具 50 目的工作物 63 基準工作物 71,72,73 接触子 MT 基準教示点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−59282(JP,A) 特開 平3−154758(JP,A) 実開 昭60−183154(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 13/08 B23Q 15/00 305 B23Q 15/00 309 B24B 49/10 B25J 9/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】あらかじめ記憶された教示点から形成され
    る加工軌跡に従ってロボットの手首部の先端に取り付け
    られた工具を制御して2つの部材からなる工作物の接合
    部の溶接ビード研削を行うロボット制御装置において、
    基準工作物および目的工作物のそれぞれを構成する2つ
    の部材の接合部の上下関係を検出する変位センサと、前
    記基準工作物上に設定された基準教示点を記憶する基準
    教示点記憶手段と、前記変位センサにより前記基準工作
    物を形成する2つの部材の位置を測定する基準位置測定
    手段と、この基準位置測定手段における前記基準工作物
    の測定位置に対応した前記目的工作物上の位置を前記変
    位センサにより測定しこの目的工作物を形成する2つの
    部材の位置を測定する目的位置測定手段と、前記基準位
    置測定手段と前記目的位置測定手段から得た値を比較す
    ることによって前記目的工作物を形成する2つの部材の
    板合わせ状態を判断する板合わせ状態判断手段と、この
    板合わせ状態判断手段によって判断された板合わせ状態
    に従って前記基準教示点記憶手段によって記憶された基
    準教示点を補正する教示点補正手段と、この教示点補正
    手段によって得た教示点に従って上側に板合わせされて
    いる板の高さを基準として前記目的工作物のビード部を
    研削する実行手段と、を備えたことを特徴とするロボッ
    ト制御装置。
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