JP2755073B2 - 溶接ロボットの溶接ガンの位置決め装置 - Google Patents

溶接ロボットの溶接ガンの位置決め装置

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JP2755073B2
JP2755073B2 JP4305265A JP30526592A JP2755073B2 JP 2755073 B2 JP2755073 B2 JP 2755073B2 JP 4305265 A JP4305265 A JP 4305265A JP 30526592 A JP30526592 A JP 30526592A JP 2755073 B2 JP2755073 B2 JP 2755073B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶接ロボットに装着さ
れ、溶接作業を行なうスポット溶接用の溶接ガンをワー
クの所定の位置に位置決めする溶接ロボットの溶接ガン
の位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パネル材等のワークを溶接するために使
用されるスポット溶接用の溶接ロボットにあっては、近
年、溶接ガンの作動を迅速に行なうために、溶接ガンを
サーボモータにより作動させるようにしたタイプの溶接
ガンが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようにサーボモー
タにより作動するサーボガンを有する溶接ロボットにあ
っては、サーボモータによる溶接チップの移動距離を正
確に制御することができるという利点がある半面、従来
の溶接ロボットでは、ガン駆動用のサーボモータと溶接
ロボットとが連動しておらず、溶接チップの位置決め精
度が低くなる。また、溶接ガンを駆動させた時に溶接ロ
ボットが変位しないと、ワークに対して溶接チップが変
位することになり、溶接チップとワークとに不要な外力
が加わることになり、高精度の溶接ができないだけでな
く、チップの寿命も短くなるいという問題点があった。
【0004】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてな
されたものであり、溶接ロボットのロボット軸に装着さ
れた溶接チップを高精度でワークの所定の位置に位置決
めし得るようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、溶接ロボットのロボット軸に装着され、固
定溶接チップと当該固定溶接チップとによりワークを溶
接する可動溶接チップとが設けられたガンアームと、前
記ガンアームに取付けられ、前記可動溶接チップを前記
固定溶接チップに向けて前進移動するサーボモータと、
当該サーボモータの電流値を検出する電流値検出手段
と、前記両溶接チップにより前記ワークを加圧した時に
おける前記ガンアームの変形による前記ロボット軸の変
位量を記憶する変位量記憶手段と、前記両溶接チップに
より前記ワークを加圧した時における前記可動溶接チッ
プ駆動量を記憶する駆動量記憶手段と、前記溶接ロボッ
トの前記ガンアームを前記ワークの位置に位置決めする
際に、前記固定溶接チップと前記可動溶接チップとが前
記ワークに接触するゼロタッチ位置に、前記変位量記憶
手段と前記駆動量記憶手段とから呼び出された補正値を
加えて前記それぞれの溶接チップの目標位置を算出する
演算手段と、前記サーボモータを駆動して前記両チップ
により前記ワークを加圧した時に、当該加圧力が所定の
加圧力となったか否かを前記電流値検出手段からの検出
信号に基づいて判別する加圧力判別手段とを有する溶接
ロボットの溶接ガンの位置決め装置である。
【0006】
【作用】上記構成の本発明においては、溶接ガンにより
ワークをスポット溶接する際には、まず、溶接ロボット
によりガンアームはそれぞれの溶接チップがワークに接
触する位置つまりゼロタッチ位置となるように移動され
る。そして、サーボモータが駆動されて可動溶接チップ
が固定溶接チップに向けて前進移動することになるが、
このときの溶接チップによるワークに対する加圧力に起
因してガンアームが変形すると共に、溶接チップも弾性
収縮変形することを考慮して、まず、変位量記憶手段に
記憶されガンアームの変形によるロボット軸の変位量を
変位量記憶手段から読み出すと共に、サーボモータによ
る可動溶接チップの駆動量が読み出される。これらの読
み出された補正値に応じてロボット軸が駆動されると共
に、サーボモータが駆動される。これにより、両溶接チ
ップのワークに対する接触姿勢は、変化することなく、
静止位置となって溶接位置が位置決めされる。
【0007】両溶接チップが所定の加圧力となったか否
かは、サーボモータの電流値を検出する電流値検出手段
からの電流値が所定の電流値となったか否かを、加圧力
判別手段により判別することにより自動的に判別され
る。
【0008】
【実施例】以下、図示する本発明の一実施例に基づいて
本発明を詳細に説明する。図1はサーボガンを有する溶
接ロボットRの一例を示す図であり、図示しない基台部
に取付けられた台座10には、矢印J1方向に旋回自在
に旋回台11が設けられており、この旋回台11にはロ
ボット軸12が矢印J2の方向に揺動自在に装着されて
いる。そして、このロボット軸12には、ロボット軸1
3が矢印J3で示される方向に揺動自在かつ矢印J4で
示される方向に回転自在に装着されている。このロボッ
ト軸13の先端には、サーボガンつまり溶接ガン14が
矢印J5で示される方向に揺動回転自在かつ矢印J6方
向に回転自在に取付けられている。したがって、図示す
るロボットRは合計6軸の機能を有している。
【0009】溶接ガン14は、C字形状となったガンア
ーム15を有し、このガンアーム15には固定溶接チッ
プ21と、この固定溶接チップ21とによりワーク(図
示省略)を溶接する可動溶接チップ22とが設けられて
いる。この可動溶接チップ22を固定溶接チップ21に
向けて進退移動させるためのサーボモータ23が、ガン
アーム15に取付けられている。このサーボモータ23
の作動を含めて、合計7軸の制御が、図1に示されたロ
ボット制御装置24により制御される。
【0010】図2は図1に示されたガンアーム15の詳
細を示す図であり、先端に可動溶接チップ22が装着さ
れる駆動ロッド25は、ガンアーム15に取付けられた
軸受26に軸方向に摺動自在に支持されている。ガンア
ーム15に取付けられたサーボモータ23の主軸に設け
られたプーリ27と駆動ロッド25の外側に形成された
ボールねじの部分に嵌合されたナット部28とがタイミ
ングベルト29により連結されている。したがって、サ
ーボモータ23を駆動するとベルト29を介してナット
部28が回転し、このナット部28と噛合うボールねじ
の部分により駆動ロッド25が軸方向に摺動することに
なる。
【0011】図3は、図1に示された溶接ロボットRを
用いてワークWを溶接する場合の溶接チップ21、22
の作動状態を示す図であり、図3(A)に示されるよう
に、まず、溶接ロボットRによりガンアーム15がワー
クWに対して所定の位置まで搬送される。この状態で溶
接ロボットRによりロボット軸12、13が駆動される
と共に、図3(B)に示されるように、固定溶接チップ
21がワークWの表面に接触し、可動溶接チップ22が
サーボモータ23により駆動されてワークWの反対側の
表面に接触する。この状態はゼロタッチ状態つまりそれ
ぞれのチップ21、22がワークWの表面に接触しただ
けであり、ワークWに対しては加圧力が付勢されていな
い。この状態におけるそれぞれのチップ21、22の先
端の位置つまりゼロタッチ位置を示すと、P1、P2と
なり、ガンアーム15の姿勢は図4において実線で示さ
れるようになる。この状態において、サーボモータ23
が駆動されると、図3(C)に示されるように、両方の
チップ21、22によりワークWには加圧力が加えられ
る。
【0012】このようにして両チップ21、22により
ワークWが加圧されると、図4において変形状態を明瞭
に示すために誇張して二点鎖線で示されるように、ガン
アーム15自体が弾性変形することになると共に、両チ
ップ21、22自体も軸方向に収縮する方向に弾性変形
することになる。したがって、図3(B)に示されるよ
うにゼロタッチ状態のままで、サーボモータ23により
可動溶接チップ22を前進移動させたのみでは、ガンア
ーム15によりワークWが上下方向に不要な外力が加え
られることになるので、両チップ21、22がワークW
に対して変位した状態で加圧されることになり、ワーク
Wに対するチップ21、22の加圧点が移動してしまう
ことになり、高精度の溶接作業を行なうことができな
い。
【0013】そこで、ガンアーム15が図4において二
点鎖線で示されるように弾性変形することを考慮して、
加圧終了時にワークWに対しては見掛上では加圧前と同
じ位置となるように、加圧されない場合におけるゼロタ
ッチ位置P2から仮想上の加圧終了位置P4まで、図3
(C)に示される距離XR 移動するようにロボット軸を
移動させる。更に、両チップ21、22に加圧力が作用
していない場合には、可動溶接チップ22の先端がXG
だけ進んで仮想上の加圧終了位置P3となるようにサー
ボモータ23を駆動する。これにより、両チップ21、
22の間にワークWが存在していなければ、それぞれの
チップ21、22は、図3(C)において二点鎖線で示
される位置となるが、ワークWが存在していることによ
り、両チップ21、22が弾性収縮変形すると共にガン
アーム15が弾性変形することにより、それぞれのチッ
プ21、22のワークWに対する相対位置は変化せず、
ワークWには不要な外力が作用することなく、両チップ
21、22は図3(C)に示されるようにワークWの両
表面に密着した状態となる。
【0014】このようにして、この発明にあっては、両
チップ21、22によりワークWに対して加圧力を付勢
した状態のときに、両チップ21、22の加圧点がワー
クWに対してずれないで、いわば加圧点が静止状態とな
るようにしている。そのために、この本発明にあって
は、加圧時における固定溶接チップ21自体の弾性変形
による収縮変形をも含めて、ガンアーム15の弾性変形
に伴なう固定溶接チップ21のワークWに対する接触点
の変位をロボット軸を補正することにより、いわば静止
状態での溶接を行なうようにしている。この補正データ
は予め後述するようにして求めて変位量を記憶手段に格
納しておく。また、可動溶接チップ22自体の加圧終了
後における弾性収縮変形量についても、ゼロタッチ位置
から加圧終了までに要するサーボモータ23による駆動
力の補正値を予め求めておくことになる。
【0015】次に、ガンアーム15の加圧時における補
正データの求め方について説明すると、ガンアーム15
の変形量とサーボモータ23による加圧力との関係は、
図5の通りに所定の関係があり、ワークWに対する加圧
力を所望の加圧力Faに設定した場合におけるガンアー
ム15の変位量δaを求めることができる。これを溶接
されるワークWの材質や厚み等に応じて予め求めてお
き、制御装置内の変位量記憶手段に変位量XR として記
憶させておく。同様に、ゼロタッチ位置から前記加圧力
Faを加えるまでにサーボモータ23を駆動するための
駆動量補正値を駆動量補XG として駆動量記憶手段に記
憶しておく。
【0016】可動溶接チップ22が所定の加圧量となっ
たか否かは、サーボモータ23の電流値を検出すること
により検知される。溶接チップ21、22はワークWの
溶接作業を繰り返して行なうに従って先端が摩耗するこ
とになる。上述のように、溶接チップ21、22を高精
度でワークWに対してゼロタッチ位置決めした後に、溶
接チップ21、22がワークWに対して変位しないしよ
うに、つまりワークWに対しては溶接チップ21、22
が相対的に静止状態となって加圧するように設定するに
は、それぞれの溶接チップ21、22の先端部の位置を
高い精度で位置決めする必要がある。そこで、溶接チッ
プ21、22の先端の位置を常に把握するために、定期
的に溶接チップ21、22の先端の摩耗量を測定し、制
御装置内の記憶手段に摩耗量のデータを格納するように
している。
【0017】図6は、溶接チップ21、22の摩耗量を
測定する装置を示す図であり、固定ポスト29には、上
下に2つのリミットスイッチLS1とLS2とを設け、
図6に示されるように、可動溶接チップ22を後退させ
た状態でロボットを作動させてガンアーム15を移動さ
せることにより、まず、可動溶接チップ22を上方のリ
ミットスイッチLS1に向けて移動させる。これによ
り、このリミットスイッチLS1がオンしたときにおけ
るガンアーム15の移動量から可動溶接チップ22の摩
耗量が検出される。同様にして、下側のリミットスイッ
チLS2に固定溶接チップ21を接触させることによ
り、固定溶接チップ21の摩耗量が検出される。このよ
うにして検出された溶接チップ21、22の摩耗量のデ
ータを補正することにより、溶接チップ21、22のワ
ークWに対する位置決めが高精度で行なわれる。
【0018】図7は本発明の溶接ロボットの溶接ガンの
位置決め装置の制御回路を示すブロック図であり、マイ
クロプロセッサCPU30には、両溶接チップ21、2
2の摩耗量を検出するためのリミットスイッチLS1、
LS2が接続されており、摩耗量を測定する際に、図6
に示されたように、両溶接チップ21、22の先端をリ
ミットスイッチLS1、LS2に接触させることによ
り、これらがオンした時点におけるガンアーム15の移
動量とサーボモータ23の駆動量とからCPU30によ
り摩耗量が算出され、それぞれの摩耗量が摩耗量記憶媒
体31aに格納される。更に、上述したように、両溶接
チップ21、22によりワークWを加圧した時における
ガンアーム15の変形によるロボット軸の変位量XR を
記憶するための変位量記憶媒体31bがCPU30に接
続され、両チップ21、22によりワークWを加圧完了
するまでの可動溶接チップ22を駆動させるための駆動
量記憶媒体31cがUPU30に接続されている。これ
らの記憶媒体は不揮発性メモリーや外部記憶媒体により
構成される。それぞれの記憶媒体31b、31cには、
上述したように、ワークの厚み等に応じて種々の補正デ
ータが格納されており、溶接開始が指令される際に、操
作パネル33のキーを用いてワークの種類等を入力する
と、所定の補正データが指定されることになる。また、
ROM32は、ロボットの基本的動作の作動を制御する
ための制御データを格納するメモリーである。
【0019】CPU30には操作パネル33からの入力
指令信号が送られるようになっており、この操作パネル
33に設けられたキーを入力することにより、ロボット
の起動開始やティーチング操作の開始等が指令される。
また、CPU30にはサーボモータの電流値を検出する
検出器34が接続されており、前述した可動溶接チップ
22によるワークWへの加圧力が所定の加圧力となった
か否かがこの検出器34により検出されるようになって
いる。このCPU30からはロボットに組込まれた種々
のロボット軸駆動モータ35に対して制御信号が送られ
るようになっており、更に、可動溶接チップ22を作動
するためのサーボモータ23に対しても制御信号が送ら
れるようになっている。
【0020】次に、図8及び図9に示されるフローチャ
ートを参照しつつ、本発明の溶接ガンの位置決め装置の
作動手順について説明する。まず、溶接ロボットに電源
が供給された状態で、操作パネル33に設けられた溶接
スタートスイッチがステップS1でオンされると、摩耗
量記憶媒体31a内に予め格納された両溶接チップ2
1、22の摩耗量の補正値がステップS2で読み出され
る。それぞれの補正値に基づいて、両溶接チップ21、
22のゼロタッチ位置P1、P2がCPU30によりス
テップS3で演算される。この演算結果により、可動溶
接チップ21がゼロタッチ位置にまで移動するように、
可動溶接チップ21の移動距離データとして、PU が設
定されると共に、固定溶接チップ22がゼロタッチ位置
にまで移動するように、固定溶接チップ21を駆動する
ためのロボット軸の移動距離データとして、PL が設定
されることになる(ステップS4)。
【0021】それぞれの移動距離データに基づいてロボ
ット軸とサーボモータ23とをステップS5で駆動させ
ると、図3(B)に示されるように、両溶接チップ2
1、22はゼロタッチ位置にまで移動する。次いで、ス
テップS6においてゼロタッチ位置まで移動したことが
判断されたならば、ステップS7においては、駆動量記
憶媒体31cに格納されている加圧力発生用の補正値X
G を読み出して、これをステップS8においてP1の値
に加算することにより、可動溶接チップ22の目標位置
P3を求め、この目標位置P3を可動溶接チップ22の
位置PU としてステップS9で指令する。同様にして、
ステップS10においては、変位量記憶媒体31bに格
納されているガンアームの変形量補正値XR の値を読み
出して、これをステップS11においてP2の値に加算
することにより、固定溶接チップ21の目標位置P4を
求め、この目標位置P4を固定溶接チップ21の位置P
L としてステップS12で指令する。このように、CP
U30により、両溶接チップの目標位置が演算される。
【0022】前記ステップS9とS12の処理が終了し
たならば、ステップS13が実行され、ロボット軸が駆
動されると共に、サーボモータ23が駆動される。次い
で、ステップS14ではガン軸モータつまりサーボモー
タ23の電流値の検出が開始され、ロボット軸が所定の
距離移動したか否かを検出するためにロボット軸の移動
距離がステップS15でカウントされる。そして、ステ
ップS16ではサーボモータ23の電流値が所定の電流
値となったか否か、そして、ロボット軸が所定の移動距
離移動したか否かをステップS17で検出することによ
り、位置決め終了か否かが判断される。これらのステッ
プS16、S17でYESと判断されたならば、ステッ
プS18で位置決め完了信号が出力される。
【0023】このようにして、両溶接チップ21、22
のゼロタッチ位置からサーボモータ23を駆動させて両
溶接チップ21、22によりワークWに加圧力を加える
場合には、加圧力に起因したガンアーム15の変形量と
それぞれの溶接チップ21、22の収縮量を予め記憶媒
体31b、31cに格納された補正データを読み出して
サーボモータ23の加圧力とガンアーム15の変位量と
を加算してロボット軸及びサーボモータを駆動するよう
にしたので、溶接チップ21、22はワークWに対して
変位することなく、いわば静止位置においてワークWを
溶接することができることになる。これにより、溶接チ
ップ21、22はワークWに対して不要な外力が作用す
ることがなく、溶接品質が大幅に向上することになっ
た。
【0024】尚、溶接チップ21、22は溶接作業を行
なうに従って摩耗することになるので、所定の回数だけ
溶接作業が終了した後に、定期的に摩耗量を測定する作
業を行なう。この摩耗量の計測手順について、図10に
示されるフローチャートに基づいて説明する。ステップ
S20において摩耗量の測定動作の実行が、測定スター
トスイッチにより指令されたならば、図6に示された固
定ブロック29の測定位置までガンアーム15を位置決
めするために溶接ロボットRがステップS21で駆動さ
れる。所定の測定位置まで搬送されたならば、ガンアー
ム15をステップS22で低速で移動する。例えば、可
動溶接チップ22の摩耗量を測定するのであれば、ガン
アーム15を上昇移動させる。これにより、ステップS
23でリミットスイッチLS2がオンとなったことが検
知されたならば、ステップS24でガンアーム15の移
動を停止させて、その時のロボット軸の位置データをス
テップS25で取込み、新品の溶接チップ21との位置
決の差つまり摩耗量をステップS26で演算して、その
摩耗量のデータをステップS27で摩耗量記憶媒体31
aに格納する。
【0025】ステップS28でNOと判断された場合に
は、固定溶接チップ21の摩耗量を測定するために、ガ
ンアーム15は測定位置に再度戻されて、同様の操作が
実行される。固定溶接チップ21の摩耗量を測定するに
は、ガンアーム15は下方に向けて移動される。このよ
うにして、両溶接チップ21、22の摩耗量が測定さ
れ、補正データが摩耗量記憶媒体31aに記憶される。
【0026】摩耗量を測定する方式としては、図6に示
される方式以外に、固定部材の両側に両溶接チップを挾
み付けるようにして、そのときのサーボモータの電流値
の変化から、チップの摩耗量を測定するようにしても良
い。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、溶接ガ
ンによるワークに対する加圧力の発生と連動させてロボ
ット軸を移動させるようにしたので、高精度で所望の溶
接位置に対してスポット溶接を行なうことができると共
に、高速で溶接チップをワークの所定の位置に位置決め
することができ、生産性の向上とコストの低減を達成す
ることができた。また、パネル材等のワークに対しては
不要な外力が作用することがなくなり、チップの寿命を
長く維持させることができると共に、溶接品質の向上が
達成された。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の一実施例に係る溶接ロボットを示す
斜視図、
【図2】は図1に示されたガンアームの詳細を示す正面
図、
【図3】は本発明の溶接ガンの位置決め装置の作動状態
を示す要部拡大正面図、
【図4】はガンアームの変形状態を示す正面図、
【図5】はサーボモータによるワークへの加圧力とガン
アームの変形との関係を示すグラフ、
【図6】は溶接チップの摩耗量検出装置を示す正面図、
【図7】は本発明の溶接ロボットの溶接ガンの位置決め
装置における制御回路を示すブロック図、
【図8】は本発明の位置決め装置の作動状態を示すフロ
ーチャート、
【図9】は本発明の位置決め装置の作動状態を示すフロ
ーチャート、
【図10】は溶接チップの摩耗量を測定する場合の溶接
ロボットの作動状態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…10…台座、11…旋回台、12…ロボット軸、
13…ロボット軸、14…溶接ガン、15…ガンアー
ム、21…固定溶接チップ、22…可動溶接チップ、2
3…サーボモータ、30…CPU(演算手段、加圧力判
別手段)、31a…摩耗量記憶媒体、31b…変位量記
憶媒体、31c…駆動量記憶媒体、33…操作パネル、
35…ロボット軸駆動モータ、R…ロボット、W…ワー
ク。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−31462(JP,A) 特開 平5−261560(JP,A) 特開 平5−261558(JP,A) 特開 平6−31460(JP,A) 特開 昭61−30288(JP,A) 特開 平6−218554(JP,A) 実開 平5−24172(JP,U) 実開 平5−24171(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 11/10 - 11/11,11/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接ロボットのロボット軸に装着され、
    固定溶接チップと当該固定溶接チップとによりワークを
    溶接する可動溶接チップとが設けられたガンアームと、 前記ガンアームに取付けられ、前記可動溶接チップを前
    記固定溶接チップに向けて前進移動するサーボモータ
    と、 当該サーボモータの電流値を検出する電流値検出手段
    と、 前記両溶接チップにより前記ワークを加圧した時におけ
    る前記ガンアームの変形による前記ロボット軸の変位量
    を記憶する変位量記憶手段と、 前記両溶接チップにより前記ワークを加圧した時におけ
    る前記可動溶接チップ駆動量を記憶する駆動量記憶手段
    と、 前記溶接ロボットの前記ガンアームを前記ワークの位置
    に位置決めする際に、前記固定溶接チップと前記可動溶
    接チップとが前記ワークに接触するゼロタッチ位置に、
    前記変位量記憶手段と前記駆動量記憶手段とから呼び出
    された補正値を加えて前記それぞれの溶接チップの目標
    位置を算出する演算手段と、 前記サーボモータを駆動して前記両チップにより前記ワ
    ークを加圧した時に、当該加圧力が所定の加圧力となっ
    たか否かを前記電流値検出手段からの検出信号に基づい
    て判別する加圧力判別手段とを有する溶接ロボットの溶
    接ガンの位置決め装置。
JP4305265A 1992-11-16 1992-11-16 溶接ロボットの溶接ガンの位置決め装置 Expired - Lifetime JP2755073B2 (ja)

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