JP3171296B2 - 埋込ゲート型半導体素子とその製造方法 - Google Patents

埋込ゲート型半導体素子とその製造方法

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JP3171296B2 JP15095594A JP15095594A JP3171296B2 JP 3171296 B2 JP3171296 B2 JP 3171296B2 JP 15095594 A JP15095594 A JP 15095594A JP 15095594 A JP15095594 A JP 15095594A JP 3171296 B2 JP3171296 B2 JP 3171296B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、埋込ゲート型半導体素
子とその製造方法に関し、特に電力用半導体スイッチと
して好適な高耐圧の埋込ゲート型静電誘導サイリスタと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電力用半導体スイッチとしてサイ
リスタ、トランジスタ等が広く使用されているが、最
近、ゲート領域を外側から囲むフィールド・リミッティ
ング・リング(ガードリングとも呼ばれる)を形成し、
電界集中を緩和して高耐圧化を図った埋込ゲート型静電
誘導サイリスタが開発され、多くの改善提案がなされて
いる。これについては、例えば、特開平1−29146
2号公報、特開平4−206574号公報等に開示され
ている。
【0003】図6は従来の埋込ゲート型静電誘導サイリ
スタの第1の例の断面図である。
【0004】これは、上記特開平4−206574号公
報に開示されたもので、N- 型ベース領域61の下面に
+ 型アノード領域62を設け、上面にN+ 型カソード
領域66を設ける。アノード領域62とカソード領域6
6との中間のN- 型ベース領域61にP+ 型ゲート領域
63と複数個のP+ 型埋込ゲート領域64と少なくとも
一つのP+ 型フィールド・リミッティング・リング65
を設ける。フィールド・リミッティング・リング65
は、ゲート領域63の隣に間隔をおいてかつ前記ゲート
領域63の外側を囲むように設ける。カソード領域66
の表面を選択的にマスクしておき、カソード領域66側
から選択エッチしてゲート領域63の一部およびフィー
ルド・リミッティング・リング65を露出させる。熱酸
化によるSiO2 膜68を形成し、選択エッチングして
電極形成領域を窓あけした後、アノード電極71、カソ
ード電極72、ゲート電極73を形成する。しかる後、
パッシベーション膜として化学的気相成長(CVD)法
によりSiO2 膜69を形成する。なお、N- 型ベース
領域61の不純物濃度は約1×1012〜1×1014原子
/cm3 、P+ 型アノード領域62の不純物濃度は約1
×1018〜1×1019原子/cm3 、N+ 型カソード領
域66の不純物濃度は約1×1018〜1×10 20原子/
cm3 、P+ 型ゲート領域63、P+ 型埋込ゲート領域
64およびフィールド・リミッティング・リング65の
不純物濃度は約1×1018〜1×1019原子/cm3
ある。
【0005】埋込ゲート型静電誘導サイリスタにおい
て、ゲート領域63の外側にフィールド・リミッティン
グ・リング65を設けると、ゲート電極73に近い側の
フィールド・リミッティング・リング65から順にピン
チオフされることによって、ゲート領域63ノ外側の表
面の電界集中が緩和され、耐圧が向上する。このような
構造をもった埋込ゲート型静電誘導サイリスタは、例え
ば次のようにして製造される。
【0006】図7は図6に示す埋込ゲート型静電誘導サ
イリスタの製造方法を説明するための工程順に示した断
面図である。
【0007】まず、図7(a)に示すように、N- 型単
結晶シリコン基板61aの裏面に拡散またはイオン注入
によりP+ 型アノード領域62を設け、表面に熱拡散ま
たはイオン注入によりP+ 型ゲート領域63と複数個の
+ 型埋込ゲート領域64とP+ 型フィールド・リミッ
ティング・リング65を間隔をおいて設ける。
【0008】次に、図7(b)に示すように、N- 型シ
リコン基板61aの表面にN- 型シリコン層61bをエ
ピタキシァル成長させる。このN- 型シリコン層61b
とN - 型シリコン基板61aと合わせてN- 型ベース領
域61とする。これによりP + 型ゲート領域63とP+
型埋込ゲート領域64とP+ 型フィールド・リミッティ
ング・リング65とがN- 型ベース領域61の中に埋込
まれる。熱拡散またはイオン注入によりN- 型ベース領
域61の表面にN+ 型カソード領域66を設ける。
【0009】次に、図7(c)に示すように、カソード
領域66の表面を選択的にマスクし、アノード領域62
の全表面をマスクして、カソード領域66側から選択エ
ッチしてゲート領域63とフィールド・リミッティング
・リング65を露出させる。しかる後、熱酸化して表面
にSiO2 膜68を形成し、選択エッチングして電極形
成領域に窓をあける。
【0010】次に、図7(d)に示すように、アルミニ
ウムなどでカソード電極72、ゲート電極73をそれぞ
れ形成する。そして、図6に示すように、アノード電極
71形成した後、パッシベーション膜として表面にCV
D法によりSiO2 膜69を形成する。このようにし
て、図6に示す埋込ゲート型静電誘導サイリスタが得ら
れる。
【0011】このような埋込ゲート型静電誘導サイリス
タの製造方法において、フィールド・リミッティング・
リング65を形成してからシリコン・エッチングを行う
工程にすると、図8に示すように、エッチング深さのば
らつきによりフィールド・リミッティング・リング65
の形状が変化してしまう。すなわち、図8(a)に示す
ように、断面卵形のフィールド・リミッティング・リン
グ65の最大短径が露出する所が適正エッチングである
ように設計される。このときの一つのフィールド・リミ
ッティング・リング65と隣のフィールド・リミッティ
ング・リング65との距離をd1 とする。図8(b)に
示すように、過剰エッチングであると、フィールド・リ
ミッティング・リング間距離d2 はd1 より大きくな
る。また、図8(c)に示すように、過小エッチングで
あっても、フィールド・リミッティング・リング間距離
3 はd1 より大きくなる。このように、エッチング量
の大小によってフィールド・リミッティング・リング間
距離dが変わるので、設計通りの耐電圧が得られないと
いう問題がある。この問題を解決するため、フィールド
・リミッティング・リングをエッチングの後に形成する
方法が特開平1−291462号公報で提案された。
【0012】図9は従来の埋込ゲート型静電誘導サイリ
スタの第2の例の製造方法を説明するための工程順に示
した断面図である。
【0013】まず、図9(a)に示すように、N- 型単
結晶シリコン基板81aの裏面に熱拡散またはイオン注
入によりP+ 型アノード領域82を設け、表面に熱拡散
またはイオン注入によりP+ 型ゲート領域83と複数個
のP+ 型埋込ゲート領域84を間隔をおいて設ける。
【0014】次に、図9(b)に示すように、CVD法
などによりN- 型シリコン基板81aの表面にN- 型シ
リコン層81bをエピタキシァル成長させる。このN-
型シリコン層81bとN- 型シリコン基板81aと合わ
せてN- 型ベース領域81とする。これによりP+ 型ゲ
ート領域83とP+ 型埋込ゲート領域84がN- 型ベー
ス領域81の中に埋込まれる。
【0015】次に、図9(c)に示すように、シリコン
層81bの表面にN+ 型カソード領域86を形成し、次
にシリコン層81bの表面を選択的にマスクし、アノー
ド領域82の全表面をマスクして、上方からメサ・エッ
チしてゲート領域83の一部を露出させる。
【0016】次に、図9(d)に示すように、熱酸化し
て表面にSiO2 膜(図示せず)を形成し、選択エッチ
ングしてフィールド・リミッティング・リング形成領域
に窓をあける。P型不純物を熱拡散法により拡散してP
+ 型ゲート領域83の隣に間隔をおいてP+ 型フィール
ド・リミッティング・リング85を設ける。SiO2
を除去し、新しくSiO2 膜(図示せず)を形成し、選
択エッチングしてカソード形成領域に窓をあける。N型
不純物を熱拡散法により拡散してN+ 型カソード領域8
3を形成する。図示してないが第1の例と同様に、Si
2 膜を新しく付け直し、窓あけし、アルミニウムなど
でカソード電極、ゲート電極、アノード電極を形成した
後、パッシベーション膜を形成して保護する。このよう
な製造方法を採用すると、設計通りのフィールド・リミ
ッティング・リングを再現性良く形成できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱拡散
法を用いて上記第2の例の製造方法でフィールド・リミ
ッティング・リングを形成すると、図10(a)に示す
ように、埋込ゲート領域83より浅いフィールド・リミ
ッティング・リングしか得られず、十分な電界緩和がで
きないため、高耐圧が得られないという問題がある。そ
れは、不純物を熱拡散させると、その時の熱により埋込
ゲート領域83の不純物も同時に拡散して埋込ゲート領
域83が広がるからである。図10(b)に示すよう
に、フィールド・リミッティング・リング85を破線で
示すように深く拡散すると、埋込ゲート領域83も同時
に拡散して広がり、カソード・アノード間耐圧、ゲート
・カソード間耐圧、スイッチング特性が悪くなってしま
うという問題がある。
【0018】本発明の目的は、他の特性に影響を与え
ず、カソード・アノード間耐圧、ゲート・カソード間耐
圧を安定化させ、高い歩留りで製造することのできる埋
込ゲート型半導体素子とその製造方法を提供することに
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、一導電型の半
導体基板と、この半導体基板の下面に設けられた逆導電
型のアノード領域と、前記半導体基板の上面に設けられ
た逆導電型のゲート領域および埋込ゲート領域と、前記
ゲート領域と間隔をおいて前記ゲート領域の外側を囲む
少なくとも一つの逆導電型フィールド・リミッティング
・リングと、前記ゲート領域の一部と前記埋込ゲート領
域を覆い前記フィールド・リミッティング・リングを露
出せしめるように前記半導体基板の上面に設けられた一
導電型の半導体層と、この半導体層の上面に設けられた
一導電型のカソード領域とを有する埋込ゲート型半導体
素子において、前記フィールド・リミッティング・リン
グが前記ゲート領域と同じ深さを有する第1領域と、こ
の第1領域を内側に包含しかつ深さが前記第1領域より
浅い第2領域5bとで構成されていることを特徴とす
る。
【0020】本発明は、前記第2領域の幅が前記第1領
域の幅に前記一導電型半導体層の厚さに等しい寸法を加
算した値に等しいことを特徴とする。
【0021】本発明は、前記第1領域の不純物濃度が前
記第2領域の不純物濃度と同程度であることを特徴とす
る。
【0022】本発明は、一導電型の半導体基板の下面に
逆導電型のアノード領域を形成する工程と、前記半導体
基板の上面に逆導電型のゲート領域と逆導電型の埋込ゲ
ート領域と前記ゲート領域の外側を間隔をおいて囲む環
状の逆導電型第1領域を少なくとも一つ形成する工程
と、前記半導体基板の上面に一導電型半導体層をエピタ
キシァル成長させる工程と、前記半導体層の表面に一導
電型のカソード領域を形成する工程と、前記半導体層の
表面からエッチングして前記逆導電型第1領域と前記ゲ
ート領域の一部を露出させる工程と、前記第1領域を内
側に包含しかつ前記第1領域より深さが浅い逆導電型第
2領域を形成し、前記第1領域と第2領域とを合わせて
フィールド・リミッティング・リングとする工程とを有
することを特徴とする。
【0023】本発明は、前記第2領域の幅を前記第1領
域の幅に前記一導電型半導体層の厚さに等しい寸法を加
算した値に形成することを特徴とする。
【0024】
【作用】本発明では、フィールド・リミッティング・リ
ングをゲート領域と同じ深さを有する第1領域と、この
第1領域を内側に包含しかつ深さが第1領域より浅い第
2領域の2つの部分に分けて別々の製造工程で形成する
ようにしたので、エッチングの過不足に関係なく、常に
ゲート領域と同じ深さを有し、リング間隔も設計値通り
の間隔のフィールド・リミッティング・リングが得ら
れ、設計値通りの耐圧が得られる。
【0025】前記第2領域の幅を前記第1領域の幅に前
記一導電型半導体層の厚さに等しい寸法を加算した値に
すると、第1領域と第2領域との重ね合わせるときの位
置ずれ、一導電型半導体層の形成時に生じるパターンず
れなどに対するマージンが十分にとれ、第1領域が第2
領域の外側にはみ出すことがなくなる。
【0026】第1領域の不純物濃度を第2領域の不純物
濃度と同程度にすると、第1領域と第2領域とが一様濃
度となり、一つのフィールド・リミッティング・リング
として作用し、電界集中を緩和し、耐圧を向上させる。
【0027】本発明では、半導体基板の上面に第1領域
をゲート領域3、埋込ゲート領域と共に形成し、半導体
層をエピタキシァル成長させ、この半導体層をエッチン
グして第1領域5aを露出させた後、第1領域を内側に
包含するように第2領域を形成するようにしたので、エ
ッチングの過不足に関係なく、常にゲート領域と同じ深
さを有し、リング間隔も設計値通りの間隔のフィールド
・リミッティング・リングが得られ、設計値通りの耐圧
が得られる。
【0028】第2領域の幅を前記第1領域の幅に前記一
導電型半導体層の厚さに等しい寸法を加算した値にする
と、半導体層形成のためのエピタキシァル成長時に生じ
るパターンずれ、第1領域に第2領域を重ね合わせると
きのホトリソグラフィにおけるマスク目合わせずれに対
するマージンが十分にとれ、第1領域が第2領域の外側
にはみ出すことがなくなる。
【0029】
【実施例】図1は本発明の一実施例の断面図である。
【0030】N- 型シリコン基板1aの下面にP+ 型ア
ノード領域2を設け、上面にP+ 型ゲート領域3と複数
個のP+ 型埋込ゲート領域4とP+ 型第1領域5aを少
なくとも一つ間隔をおいてかつゲート領域3の外側を囲
むように設ける。P+ 型第1領域5aは、後でフィール
ド・リミッティング・リング5の一部となる領域で、フ
ィールド・リミッティング・リングの設計値と同じ深
さ、すなわち、ゲート領域3と同じ深さを有し、上面積
がフィールド・リミッティング・リングの設計値よりも
狭い面積を有する。シリコン基板1aの上にエピタキシ
ァル成長法によりN- 型シリコン層1bを形成し、N-
型シリコン基板1aとN- 型シリコン層1bを合わせて
- 型ベース領域1とする。N- 型ベース領域1の上に
+ 型カソード領域6を設ける。カソード領域6の表面
を選択的にマスクしておき、上方から選択エッチしてゲ
ート領域3の一部および第1領域5aを露出させる。露
出した表面にP型不純物を熱拡散してフィールド・リミ
ッティング・リング5の一部となるP+ 型第2領域5b
を形成する。第2領域5bは、上面積が設計値通りの大
きさ、すなわち、第1領域5aより大きくかつ第1領域
5aを内側に包含する大きさを有し、かつ第1領域5a
より深さが浅くなるように形成される。第1領域5aと
第2領域5bとを合わせてP+ 型フィールド・リミッテ
ィング・リング5とする。この点が図6、図9に示した
従来例と異なる点である。アノード電極9、カソード電
極10、ゲート電極11を形成する。しかる後、パッシ
ベーション膜8を形成して表面を保護する。なお、フィ
ールド・リミッティング・リング5の第1領域5aと第
2領域5bの不純物濃度は同程度で、約1×1018〜1
×1019原子/cm3 にする。
【0031】このように、フィールド・リミッティング
・リング5を2つの部分に分けて2回の熱拡散で形成す
ると、エッチングの過不足に関係なく、常にゲート領域
3と同じ深さを有し、リング間隔も設計値通りの間隔の
フィールド・リミッティング・リング5が得られ、設計
値通りの耐圧が得られる。
【0032】次に、この実施例の製造方法について説明
する。
【0033】図2は図1に示す実施例の製造方法を説明
するための工程順に示した断面図である。
【0034】まず、図2(a)に示すように、N- 型シ
リコン基板1aの裏面に熱拡散によりP+ 型アノード領
域2を設ける。表面にSiO2 などでマスクを設け、窓
あけし、熱拡散によりP+ 型ゲート領域3と複数個のP
+ 型埋込ゲート領域4と後でフィールド・リミッティン
グ・リング5の一部となるP+ 型第1領域5aを少なく
とも一つ間隔をおいてかつゲート領域3の外側を囲むよ
うに設ける。P+ 型第1領域5aの幅をw1 とする。P
+ 型第1領域5aは、P+ 型ゲート領域5と同時に形成
されるから、ゲート領域3と同じ深さを有する。また、
第1領域5aの上面積は、フィールド・リミッティング
・リングの設計値(後述のP+ 型第2領域5bの上面積
の大きさ)よりも狭い面積となるように形成する。
【0035】次に、図2(b)に示すように、マスクを
除去し、N- 型シリコン基板1aの表面にN- 型シリコ
ン層1bをエピタキシァル成長させる。エピタキシァル
成長時に基板表面からのオートドーピングによるP型反
転を防ぐため、SiH4 ガスを用い1000℃以下の温
度で6.7〜40kPa程度の減圧雰囲気で行う。この
- 型シリコン層1bとN- 型シリコン基板1aと合わ
せてN- 型ベース領域1とする。N- 型シリコン層1b
の厚さをw2 とする。N- 型シリコン層1bの不純物濃
度はN- 型シリコン基板1aの不純物濃度と同程度にす
る。これによりP+ 型ゲート領域3とP+ 型埋込ゲート
領域4とP+ 型第1領域5aがN- 型ベース領域1の中
に埋込まれる。エピタキシァル成長時の熱によりP+
ゲート領域3とP+ 型埋込ゲート領域4とP+ 型第1領
域5aのP型不純物も拡散してP + 型ゲート領域3とP
+ 型埋込ゲート領域4とP+ 型第1領域5aは全方向に
広がる。
【0036】次に、図2(c)に示すように、N- 型ベ
ース領域1の表面にN+ 型カソード領域6を設け、次に
- 型ベース領域1の表面に選択的にマスクを設け、ま
たアノード領域2の全表面をマスクして、ゲート領域5
が露出するまでカソード領域6側からエッチングする。
エッチングの深さは、元のシリコン基板1aの表面が露
出する深さが最も適当であるが、多少ばらついても差し
支えない。
【0037】次に、図2(d)に示すように、マスク1
4を設け、窓をあけ、P型不純物を拡散してフィールド
・リミッティング・リング5の一部となるP+ 型第2領
域5bを形成する。第2領域5bは、第1領域5aより
深さが浅く上面積が設計値通りの大きさ、すなわち、第
1領域5aより大きくかつ第1領域5aを内側に包含す
る大きさに形成される。
【0038】次に、図1に示すように、マスク14を除
去し、カソード電極10、ゲート電極11、アノード電
極9を設けた後、表面にSiO2 膜どのパッシベーショ
ン膜8をCVD法などにより形成して保護する。このよ
うにして、本発明の埋込ゲート型半導体素子が製造され
る。
【0039】図3は図2のフィールド・リミッティング
・リング形成工程における問題点を説明するための断面
図である。
【0040】P+ 型第2領域5bをP+ 型第1領域5a
に重ね合わせて形成した場合、常に真ん中で重ね合わせ
られると限らず、多少ずれることがある。どの程度まで
許容されるかというと、図3(a)に示すように、P+
型第2領域5bの端が第1領域5aの端にかかる所ま
で、すなわち、第1領域5aが第2領域5bの外側には
み出さない所迄である。
【0041】図3(b)に示すように、もし第1領域5
aが第2領域5bの外側にはみ出してしまうと、第1領
域5aの表面が露出し、第1領域5aと第2領域5bと
を合わせたフィールド・リミッティング・リング表面積
が設計値よりも大きくなってしまう。さらに、第2領域
5bがずれると、隣の第1領域5aとの間隔が大きくな
るか小さくなるかのどちらかになり、設計値からずれて
しまう。このため、予定した耐圧が得られないことにな
る。しかし、第1領域5aを相対的に小さく形成してお
けば、少々ずれても図3(b)に示すようなずれは起こ
らず、余裕をもって製造することができる。
【0042】図4は図1のフィールド・リミッティング
・リングの第1領域と第2領域の寸法関係を説明する断
面図である。
【0043】図2(a),(b)に示したように、フィ
ールド・リミッティング・リングの第1領域5aの幅を
1 、N- 型シリコン層(エピタキシァル層)1bの厚
さをw2 とする。このとき、第2領域5bの幅をw1
2 に設定する。これがフィールド・リミッティング・
リングの設計基準である。第1領域5aと第2領域5b
の幅をこのように定めておけば、ずれに対するマージン
が十分にとれ、図3(b)に示すようなずれは起こらな
い。
【0044】図5は図4のフィールド・リミッティング
・リングの第1領域と第2領域の寸法関係を設定する理
由を説明する断面図である。
【0045】単結晶シリコン基板1aの上にエピタキシ
ァル成長法によりシリコン層1bを形成すると、N-
シリコン層1bは真上に伸びず、少し傾いて成長する。
また、N- 型シリコン基板1aの上に熱拡散によりP+
型第1領域5aを形成した場合、SiO2 のマスク形
成、窓あけ、熱拡散、マスク除去エッチングの工程によ
り第1領域5aの表面が僅かであるが段差ができ、第1
領域5aの表面がメサ状に盛り上がったパターンが形成
される。この上にN- 型シリコン層1bをエピタキシァ
ル成長法させると、図示するように、N- 型シリコン層
1bの表面にもメサ状に盛り上がったパターンが形成さ
れる。シリコン基板1a上のパターンとN - 型シリコン
層1b上のパターンとのずれをs、N- 型シリコン層1
bの厚さをw2 、傾角をθとすると、 s=w2 sinθ …(1) で表される。通常θ≪90°であるからsinθ≪1と
なり、s≪w2 となる。従って、エピタキシァル成長に
よるパターンのずれを考慮に入れても、第2領域5bの
幅をw1 +w2 にとれば、ずれに対するマージンは十分
である。
【0046】上記説明は、熱拡散を用いて行ったが、本
発明はイオン注入法を用いた場合にも適用できることは
明らかである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、フィ
ールド・リミッティング・リングを埋込ゲート領域と同
じ深さを有し設計値より少し小さい上面積を有する第1
部分と、この第1部分より深さが浅く設計値通りの上面
積を有する第2部分とに分け、エッチングの前と後の2
回に分けて形成するようにしたので、エッチングの過不
足に関係なく、常に設計値通りの耐圧を有する埋込ゲー
ト型半導体素子を安定に高い歩留りで製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の断面図である。
【図2】図1の実施例の製造方法を説明するための工程
順に示した断面図である。
【図3】図2のフィールド・リミッティング・リング形
成工程における問題点を説明するための断面図である。
【図4】図1のフィールド・リミッティング・リングの
第1領域と第2領域の寸法関係を説明する断面図であ
る。
【図5】図4のフィールド・リミッティング・リングの
第1領域と第2領域の寸法関係を設定する理由を説明す
る断面図である。
【図6】従来の埋込ゲート型静電誘導サイリスタの第1
の例の断面図である。
【図7】図6の埋込ゲート型静電誘導サイリスタの製造
方法を説明するための工程順に示した断面図である。
【図8】図6の埋込ゲート型静電誘導サイリスタの問題
点を説明するための断面図である。
【図9】従来の埋込ゲート型静電誘導サイリスタの第2
の例の製造方法を説明するための工程順に示した断面図
である。
【図10】図9の埋込ゲート型静電誘導サイリスタの問
題点を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 N- 型ベース領域 1a N- 型シリコン基板 1b N- 型シリコン層 2 P+ 型アノード領域 3 P+ 型ゲート領域 4 P+ 型埋込ゲート領域 5 P+ 型フィールド・リミッティング・リング 5a P+ 型第1領域 5b P+ 型第2領域 6 N+ 型カソード領域 8 SiO2 膜 9 アノード電極 10 カソード電極 11 ゲート電極
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板と、この半導体基
    板の下面に設けられた逆導電型のアノード領域と、前記
    半導体基板の上面に設けられた逆導電型のゲート領域お
    よび埋込型ゲート領域と、前記ゲート領域と間隔をおい
    て前記ゲート領域の外側を囲む少なくとも一つの逆導電
    型フィールド・リミッテド・リンクと、前記ゲート領域
    の一部と前記埋込ゲート領域を覆い前記フィールド・リ
    ミッテイング・リングを露出せしめるように前記半導体
    基板の上面に設けられた一導電型の半導体層と、この半
    導体層の上面に設けられた一導電型のカソード領域を有
    する埋込型半導体素子において、 前記フィールド・リミッティング・リングが前記ゲート
    領域と同じ深さを有する第1領域と、この第1領域を内
    側に包含しかつ深さが前記第1領域より浅い第2領域と
    で構成すると共に、前記第2領域の幅を、前記第1領域
    の幅に前記一導電型半導体層の厚さに等しい寸法を加算
    した値に等しくすることを特徴とする埋込型ゲート型半
    導体素子。
  2. 【請求項2】 前記第1領域の不純物濃度が前記第2領
    域の不純物濃度と同程度であることを特徴とする請求項
    1に記載の埋込型ゲート型半導体素子。
  3. 【請求項3】 一導電型の半導体基板の下面に逆導電型
    のアノード領域を形成する工程と、 前記半導体基板の上面に逆導電型のゲート領域および埋
    込型ゲート領域とゲート領域と間隔をおいて囲む環状の
    逆導電型第1領域を少なくとも一つ形成する工程と、 前記半導体基板の上面に一導電型半導体層をエピタキシ
    ャル成長させる工程と、 前記エピタキシャル成長で形成した半導体層の表面に一
    導電型のカソード領域を形成する工程と、 前記半導体層の表面からエッチングして前記逆導電型第
    1領域と前記ゲート領域の一部を露出させる工程と、 前記ゲート領域と同じ深さを有する第1領域を内側に包
    含しかつ前記第1領域より深さが浅い逆導電型第2領域
    を形成すると共に、前記第2領域の幅を、前記 第1領域
    の幅に前記一導電型半導体層の厚さに等しい寸法を加算
    した値に形成し、前記第1領域と第2領域とを合わせて
    フィールド・リミッティング・リングとする工程とを有
    することを特徴とする埋込型ゲート型半導体素子の製造
    方法。
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