JP3171061B2 - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JP3171061B2 JP19843895A JP19843895A JP3171061B2 JP 3171061 B2 JP3171061 B2 JP 3171061B2 JP 19843895 A JP19843895 A JP 19843895A JP 19843895 A JP19843895 A JP 19843895A JP 3171061 B2 JP3171061 B2 JP 3171061B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトエッチング
法によって、カラー受像管等に用いられるシャドウマス
クを製造する方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー受像管等に用いる矩形状の
シャドウマスクとして、図6に示すように、略長方形な
いしは長円形の開口5がシャドウマスク材1に貫通穿孔
された、スロット型シャドウマスク4を用いる場合が多
い。スロット型シャドウマスク4に穿孔された開口5
は、長手方向がシャドウマスクの短辺と平行になるよう
穿孔されるものである。以下に図7を用い、スロット型
シャドウマスクの製造方法の一例を簡単に説明する。な
お、図7は、開口5を長手方向から見た場合における断
面を表している。すなわち、シャドウマスク材1として
例えば板厚0.22mmの低炭素鋼板を用い、その両面を脱
脂、整面、洗浄処理した後、その両面にカゼインやポリ
ビニルアルコールと重クロム酸アンモニウムからなる水
溶性感光液を塗布乾燥して、フォトレジスト膜2を形成
する。次いで、図7(a)に示すように、シャドウマス
ク材1の一方の面に長方形の小孔パターン7a部を遮光部
とした小孔パターンマスク6aを、他方の面に長方形の大
孔パターン7b部を遮光部とした大孔パターンマスク6bを
各々相対する位置に密着して置き、両面より露光を行
う。その後、温水にて、未露光未硬化のフォトレジスト
膜を溶解する現像処理を行なった後、硬膜処理およびバ
ーニング処理を行えば、図7(b)に示すように、小孔
パターン7aおよび大孔パターン7bに対応した長方形の開
孔8を有する小孔レジスト膜2aと大孔レジスト膜2bが得
られる。
【0003】次いで、エッチングをシャドウマスク材1
の表裏両面から行ない、レジスト膜2より露出した部位
のシャドウマスク材1を溶解除去する。これにより、先
ず図7(c)に示すように、開孔8をもとに大孔凹部3b
および小孔凹部3aが形成された後、さらにエッチングを
続けることにより、図7(d)に示すように凹部3が拡
大貫通し開口5が得られる。なお、エッチングの際、図
8に示すように、搬送用ローラー11上を水平方向に搬送
されるシャドウマスク材1に対し、エッチングチャンバ
ー10内にて、エッチング液9として塩化第二鉄のボーメ
濃度35〜50を用い、スプレー圧 1.5〜3.5kg/cm2 のスプ
レーエッチングをシャドウマスク材1の上下方向より行
なうのが一般的となっている。また、レジスト膜2に形
成された開孔8が長方形であっても、シャドウマスク材
1へのエッチングの際に、開孔8の角部と辺部とでシャ
ドウマスク材1へのエッチング進度に差が出るため、シ
ャドウマスク材1に形成されるエッチングパターンの形
状は、略長方形もしくは長円形となるものである。
【0004】次いで、図7(e)に示すようにシャドウ
マスク材1よりレジスト膜2を剥膜し、水洗乾燥した
後、一枚毎への断裁、不用部位の除去等を行い、最終的
にスロット型シャドウマスク4を得るものである。
【0005】上述した製造方法で得られたシャドウマス
ク4は、カラー受像管に組み込まれるものであり、カラ
ー受像管はシャドウマスクの他に、電子銃、および、
赤、緑、青三色に塗り分けられた蛍光面から構成されて
いる。シャドウマスクは、電子銃と蛍光面との間に、蛍
光面より一定の距離をもち、かつ、大孔側を蛍光面に向
けて取り付けられるものである。ここで、電子銃から放
出された電子ビームは、上述した製造方法等で形成され
た開口5を通過し、開口5は所定のピッチに従ってシャ
ドウマスク上に規則正しく多数配列されている。
【0006】一つの開口5が赤、緑、青の蛍光体の一組
三個に対応しており、シャドウマスクは電子銃から放出
された赤、緑、青の三色に対応する三本の電子ビームを
それぞれの蛍光体に導く役目を果たしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、シャドウマスク
は、生産効率を上げるため、巻き取りロールより供給さ
れた長尺帯状のシャドウマスク材1上に、連続して形成
されるものである。また、近年、大型ワイドテレビに代
表されるように、シャドウマスクも逐次大型化してお
り、長尺帯状のシャドウマスク材1上には、矩形状のシ
ャドウマスクの長辺がシャドウマスク材1の搬送方向と
平行となるよう形成されている。
【0008】すなわち、大型化したシャドウマスクを製
造する際、シャドウマスクの短辺をシャドウマスク材1
の搬送方向と平行とした場合、シャドウマスクの長辺の
長さに合わせシャドウマスク材1の幅を大きくしなけれ
ばならないといえる。その場合、幅を大きくしたシャド
ウマスク材1を新たに製造したり、シャドウマスク材1
の幅変更に伴い、シャドウマスク材搬送手段の幅を変更
したり、エッチング装置の幅を変更する等、シャドウマ
スク製造装置も新たにしなければならない等の問題が生
じる。このため、シャドウマスクの長辺がシャドウマス
ク材1の搬送方向と平行となるよう形成するものであ
る。
【0009】次いで、前述した(従来の技術)の項で記
したように、シャドウマスク材1へのエッチングは、ス
プレーエッチングで行なうのが一般的となっている。す
なわち、搬送される長尺帯状のシャドウマスク材1の上
下に設けられたノズルからスプレー状にエッチング液を
噴射し、シャドウマスク材1へのエッチングを行うもの
である。
【0010】シャドウマスク材1の下面側より噴射され
たエッチング液は、シャドウマスク材1と接触後、速や
かに重力によりシャドウマスク材1より零れ落ちるもの
である。しかし、シャドウマスク材1の上面側より噴射
されたエッチング液は、シャドウマスク材1と接触後、
一旦シャドウマスク材1面にとどまった後、逐次、シャ
ドウマスク材1の搬送方向左右の両端部、すなわち、幅
方向の両端部より零れ落ちるものである。このため、シ
ャドウマスク材1上面の幅方向の両端部領域では、新鮮
なエッチング液と接触する割合が、シャドウマスク材1
の中心領域より低いといえる。すなわち、シャドウマス
ク材1に噴射されたエッチング液は、シャドウマスク材
1をエッチングしつつ、逐次疲労しながら、シャドウマ
スク材1の幅方向の両端部領域に至るものである。この
疲労したエッチング液がシャドウマスク材1の両端部領
域にある程度滞留することで、シャドウマスク材1の両
端部領域における、シャドウマスク材1への新鮮なエッ
チング液との接触を妨げるためである。
【0011】上記の理由等で、新鮮なエッチング液と接
触できるシャドウマスク材1の中心領域と、疲労したエ
ッチング液が溜まるシャドウマスク材1の幅方向の両端
部領域とでは、シャドウマスク材1へのエッチング速度
に差がでるといえる。
【0012】特に、スロット型シャドウマスクにおいて
は、上述したようにエッチングにより穿孔形成される開
口5が略長方形であり、開口5の長手方向がシャドウマ
スク材1の搬送方向と直角、すなわち、疲労したエッチ
ング液の流れと、開口5の長手方向の向きが一致してい
るため、上述したエッチング速度の差が顕著に現れると
いえる。なお、以下に記すシャドウマスクとは、スロッ
ト型のシャドウマスクを意味するものである。
【0013】このため、レジスト膜2に長方形の開孔8
が形成されていても、シャドウマスク材1の各部位でエ
ッチングにより穿孔形成される開口5の形状は、シャド
ウマスク材1の中心領域と端部領域とで異なるものであ
る。例えば、図3は、シャドウマスク材1の幅方向に2
面のシャドウマスク4を面付けした場合の、各部位にお
ける開口5の形状変化の例を数例拡大して示している。
図3に示すように、シャドウマスク材1の中心領域で
は、開口5が略長方形の、シャドウマスクの性能上所望
される形状となっていても、シャドウマスク材1の中心
から搬送方向左右の両端部領域に近づくにつれ、シャド
ウマスク材1の端部側の幅が狭くなった略台形状もしく
は雫状の開口5となるものである。
【0014】前述したように、シャドウマスク材1上を
流れるエッチング液の疲労度は、シャドウマスク材1の
中心側より端部側の方が大きく、かつ、長方形の開孔8
のシャドウマスク材1両端部側の短辺部に、エッチング
液が滞留しやすいため、端部側のエッチング進度が中心
側より遅れるといえる。このため、図3および図4に示
すように、シャドウマスク材1の端部領域の開口5は、
たとえシャドウマスク材1の中心側の幅D2 が所望する
値となっていても、シャドウマスク材1の端部側の幅D
1 は所望する幅より狭くなった、略台形状もしくは雫状
となるものである。ここで、図5は、図3のA−A’線
上に位置する個々の開口5における幅形状の変化を表し
たグラフである。なお、横軸はシャドウマスク材1の中
心からの開口5の位置を表し、縦軸は個々の開口5にお
いて、シャドウマスク材1の中心側の幅D2 からシャド
ウマスク材1の端辺側の幅D1 を引いた値を表してい
る。
【0015】従来、エッチングにより形成される個々の
開口5は、幅が一定、すなわち上述したD1 および D
2 の値が同一な略長方形状であることが要求されるもの
である。しかし、上述したように、シャドウマスク材1
の端部領域では、シャドウマスク材1の端部側の幅D1
が、所望される値となったシャドウマスク材1の中心側
の幅D2 より短くなった略台形状の開口となるものであ
る。例えば、端部領域で開口5の形状が所定の形状とな
っていないシャドウマスクをカラー受像管に組み込む
と、端部領域で開口5を通過する電子ビームの通過量が
規定を外れることになる。その結果、電子銃から放出さ
れた電子ビームを蛍光体ドットに正しく導けなくなり、
端部領域で色純度の劣化を生じる等カラー受像管として
の表示特性が劣化することになる。
【0016】この問題を解決するため、例えば特開平7-
34266号公報にあるように、エッチング装置を改良し、
シャドウマスク材1上に噴射されるエッチング液の流れ
を制御する方法等が提案されていた。
【0017】しかし、上記提案の方法は、エッチング装
置の改良に費用および時間が掛かるものである。また、
シャドウマスク材1上のエッチング液の流れを制御する
ことも、エッチング液の噴出圧、噴出量、および噴出角
度等各種の条件を考慮しなければならず非常に手間の掛
かるものといえる。
【0018】本発明は、以上のような事情に鑑み、シャ
ドウマスク、特にスロット型シャドウマスクの製造方法
において、シャドウマスク各部位の開口の形状を、所望
される形状とする方法を立案して、本発明に至ったもの
であり、得られるシャドウマスクに形状不良、および、
孔径不良の開口が生じないシャドウマスクの製造方法を
提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、所
定の配列に従って長方形パターンが多数形成された小孔
および大孔用のパターンマスクを用い、前記長方形パタ
ーンの長辺が、両面に感光性樹脂層を形成した長尺帯状
の金属素材搬送方向と直角をなすよう前記金属素材の両
面にパターン露光を行う工程と、前記金属素材に現像を
行い、一部金属素材面を露出したレジスト膜を前記金属
素材に形成する工程と、水平方向に搬送される前記金属
素材の両面よりエッチングを行い、前記レジスト膜より
露出した金属素材部位を溶解除去し、金属素材を貫通す
る開口を形成するエッチング工程と、前記レジスト膜を
剥離する工程と、前記金属素材を適当なる大きさに断裁
する工程とを少なくとも有するスロット型シャドウマス
クの製造方法において、前記エッチング工程の際に上面
となる金属素材面にパターン露光を行う前記パターンマ
スクの長方形パターンを、金属素材搬送方向左右の端部
側に行くに従い、金属素材搬送方向左右の端部側の短辺
の長さを逐次大きくし略等脚台形状のパターンとし、
前記エッチング工程の際に下面となる金属素材面にパタ
ーン露光を行うパターンマスクのパターンは長方形と
ることを特徴とするスロット型シャドウマスクの製造方
法を提供することで、上記の課題を解決するものであ
る。
【0020】前述したように、開口5は、エッチングに
より形成される大孔凹部3bおよび小孔凹部3aが貫通して
得られるものであり、開口5の形状および大きさは、開
口5の貫通前に予め形成される凹部3の形状および大き
さに左右されるといえる。
【0021】そこで、本発明者らは、凹部3、特に水平
方向に搬送されるシャドウマスク材1へのエッチングの
際、上面に位置する凹部3に着目したものである。すな
わち、エッチングの際、上面に位置する凹部3は、疲労
したエッチング液と新鮮なエッチング液との入替えがス
ムーズにいかないといえる。このため、前述した(発明
が解決しようとする課題)の項で記した、端部領域での
疲労したエッチング液の滞留の影響を、上面に位置する
凹部3は特に受けやすく、端部領域の凹部3の形状は、
所望した形状とはならないといえ、これにより、凹部3
が貫通して得られる開口5の形状が不良となるものと推
定したものである。
【0022】そこで、本発明者らは上記の課題を解決す
べく鋭意検討を行い、凹部3を形成するもととなるパタ
ーン7、特に、エッチングの際上面となるシャドウマス
ク材1面にパターン露光を行うパターンマスク6に設け
るパターン7を、以下のようにすることを提案するもの
である。すなわち、例えばエッチングの際上面となるシ
ャドウマスク材1面が小孔側であった場合、小孔側シャ
ドウマスク材1面へのパターン露光に用いる小孔パター
ンマスク6aに形成する小孔パターン7aのピッチは、従来
通りに所定のピッチとする。次いで、本発明においては
図1または図2の例に示すように、小孔パターン7aの形
状を、シャドウマスク材1の中心からシャドウマスク材
1の搬送方向左右の端部方向に向かうにつれて、従来の
長方形から、シャドウマスク材1の端部側の短辺の長さ
を逐次大きくし、かつ、シャドウマスク材1の中心側の
短辺の長さは従来通りのままとした、略等脚台形状とし
ていくものである。なお、図1は、シャドウマスク材1
の幅方向に1面付けする場合に用いる小孔パターンマス
ク6aの例を示し、図2は、シャドウマスク材1の幅方向
に2面付けする場合に用いる小孔パターンマスク6aの例
を示している。また、図1、図2とも、エッチングの際
上面となる面を記している。
【0023】なお、上記の場合、エッチングの際に下面
側となる大孔側では、エッチング液が速やかに零れ落ち
るため、常に新鮮なエッチング液と接触でき、疲労した
エッチング液の滞留の影響は小孔側より少ないといえ
る。このため、図1および図2の反対面に位置すること
になる大孔パターンマスク6bは従来通りの長方形パター
ンのものをそのまま用いるものである。
【0024】次いで、上述した本発明による小孔パター
ンマスク6aを用い、前述した(従来の技術)の項で記し
た製造方法に従ってシャドウマスクの製造を行えば、小
孔パターンマスク6aを介して形成される小孔レジスト膜
2aの開孔8a部の形状も、シャドウマスク材1の端部方向
に向かうにつれて、シャドウマスク材1の端部側の短辺
の長さが逐次大きくなった略等脚台形状となるものであ
る。
【0025】これにより、小孔レジスト膜2aの小孔開孔
8a部より露出したシャドウマスク材1に従来通りエッチ
ングを行うと、小孔開孔8aが大きくなった部位では、エ
ッチングが、効率良く行われるといえる。すなわち、小
孔開孔8aが従来より大きくなった部位では、エッチング
液と接触するシャドウマスク材1部位が増し、また、疲
労したエッチング液と新しいエッチング液との入替えが
従来より効率良く行われようになるものである。従来、
シャドウマスク材1の端部領域の小孔開孔8aの形状が長
方形パターンであった場合、シャドウマスク材1にエッ
チング形成される小孔凹部3aの形状は、前述した(発明
が解決しようとする課題)の項に記したように、シャド
ウマスク材1の端部方向の幅が狭くなった略台形状とな
る。しかし、本発明により、シャドウマスク材1の端部
方向の幅を広くした略台形状の小孔開孔8aとしたこと
で、小孔開孔8aが従来より大きくなった部位のエッチン
グが従来より進むといえる。これをもってエッチング形
状の補正が行われるものであり、得られる小孔凹部3aの
形状および大きさは、所望されるものとなる。これによ
り、小孔凹部3aおよび大孔凹部3bが最終的に貫通して得
られる開口5の形状および大きさも、所望されるものと
なる。
【0026】なお、上述した説明では、エッチングの際
上面となるシャドウマスク材1面が小孔側であった場合
を記したが、シャドウマスクの製造方法によっては、大
孔側を上面にしてエッチングを行う場合もある。その場
合、大孔パターンマスク6bに形成する大孔パターン7b
を、上述したのと同様に、シャドウマスク材1の端部方
向に向かうにつれて、シャドウマスク材1の端部側の短
辺の長さを逐次大きくした略等脚台形状とするものであ
り、また、小孔パターンマスク6aは従来通りの長方形パ
ターンのものをそのまま用いるものである。
【0027】なお、本発明のパターンマスク6の実施形
態として図1または図2に限定されるものではなく、本
発明の趣旨にもとづき種々の変形が可能であることは、
いうまでもない。
【0028】
【実施の形態】本発明の実施の形態を、以下に示す実施
例により説明する。 <実施例>本実施例では、上述したパターン形状とした
小孔パターンマスク6aを用い、図3に示したシャドウマ
スクを製造したときと同様の製造条件にて、シャドウマ
スクの製造を行なったものである。すなわち、シャドウ
マスク材1として、厚さ0.22mm、幅 710mmの長尺帯状の
低炭素鋼板(アルミキルド材)を用い、シャドウマスク
材1の幅方向にシャドウマスクを2面付けし、最終的に
一つ毎に断裁したスロット型シャドウマスク4を得た。
なお、図8に示すように、小孔側を上面にして搬送され
るシャドウマスク材1を、エッチングチャンバー10内に
てエッチングを行ったものであり、開口5が形成された
画像部の大きさ約 400mm× 300mmのスロット型シャドウ
マスク4を得たものである。なお、以下の「従来通り」
の記述は、図3のシャドウマスクを製造した際の諸条件
を示すものである。
【0029】上記シャドウマスク製造の際、本発明によ
り、シャドウマスク材1に形成されたレジスト膜2への
パターン露光に用いた小孔パターンマスク6aとして、以
下のものを用いた。なお、エッチングの際に下面となる
大孔側へパターン露光を行う大孔パターンマスク6bは、
従来のものを用いた。
【0030】すなわち、本実施例に用いた小孔パターン
マスク6aに設けた小孔パターン7aは、図2に示すよう
に、シャドウマスク材1の中心側に位置することになる
パターンマスクの画像部端部のパターン7aは従来通りの
長方形とするものである。次いで、長手方向の長さおよ
びピッチは、従来通りにて、シャドウマスク材1の中心
からシャドウマスク材1の端部側に向かい、小孔パター
ン7aを配置したが、短辺の長さは以下の通りにしたもの
である。シャドウマスク材1の中心側の小孔パターン短
辺の長さ(K)は従来通りの長さとしつつ、かつ、シャ
ドウマスク材1の端部側の小孔パターン短辺の長さ
(L)は、中心側の小孔パターン短辺の長さ(K)に、
例えば以下の(数1)で求めた補正値(X)を加えた長
さ,すなわち、(数2)とするものである。なお、(数
1)の式中、Yは、小孔パターンマスク6aをシャドウマ
スク材1に密着させた際、シャドウマスク材1の中心側
の画像部端に位置する小孔パターンから各小孔パターン
までの距離(mm)である。
【0031】
【数1】
【0032】
【数2】
【0033】なお、補正値(X)の求め方は、シャドウ
マスク材の材質、厚み、シャドウマスクの大きさ、エッ
チング条件、エッチングの際のサイドエッチング量等に
より異なるため、製造条件毎に適宜設定することが望ま
しい。ちなみに、本実施例では、図3のシャドウマスク
を製造した際、図5のグラフより、開口5のシャドウマ
スク材中心からの位置と、開口5の狭まり量とは、ほぼ
二次関数的な関係にあるといえ、かつ、シャドウマスク
材1の端部側の端に位置した開口5の、シャドウマスク
材1の端部側の幅D1 とシャドウマスク材1の中心側の
幅D2 との差は12μmであったため、上述した(数1)
の式を得たものである。また、エッチング時にシャドウ
マスク材1の端部側の端に位置した開口5で行なわれる
べき補正は12μmであるが、エッチングの際のシャドウ
マスク材1へのサイドエッチング量等を考慮し、シャド
ウマスク材1の端部側の端に位置する小孔パターンでの
補正量を 6μmとしたものである。
【0034】上述した、小孔パターン7aのシャドウマス
ク材1端部側の短辺の長さに補正を行なうことで、小孔
パターン7aの形状を、シャドウマスク材1の中心から端
部側に向かうにつれ、逐次長方形から略等脚台形とした
ものである。
【0035】次いで、上述した本発明による小孔パター
ンマスク6aおよび従来通りの大孔パターンマスク6bを用
い、シャドウマスク材1の幅方向にシャドウマスクが線
対称に2面付けになるようパターン露光後、現像、硬膜
処理を行ない開孔8を有するレジスト膜2を形成した。
【0036】次いで、図3のシャドウマスクを製造した
ときと同様の製造条件、すなわち、液温60℃、比重 1.5
01の塩化第二鉄液をエッチング液として用い、スプレー
エッチング法にてエッチングを行なった。次いで、レジ
スト膜2の剥膜、断裁等を行ない、スロット型シャドウ
マスク4を得た。
【0037】本実施例で得られたシャドウマスクにおい
ては、シャドウマスク端部領域の開口5の形状は、所望
するものとなっていた。すなわち、シャドウマスク端部
領域においても、幅がほぼ一定となった略長方形の開口
5が得られたものである。
【0038】
【発明の効果】本発明によるシャドウマスクの製造方法
では、シャドウマスク上に形成される開口5の形状は、
シャドウマスク各部位でシャドウマスクの性能上所望す
る形状が得られる。これにより、従来の製造方法で生じ
ていた問題、すなわち、シャドウマスクの端部領域で開
口5の形状が歪になり、シャドウマスクをカラー受像管
に組み込んだ際、開口5を通過する電子ビームの通過量
が規定を外れ、電子銃から放出された電子ビームを蛍光
体に正しく導けず、その結果、色純度の劣化等カラー受
像管としての表示特性が劣化するという問題を防止でき
る。また、本発明は一枚のパターンマスクのみを変更す
るだけで良いといえ、もう一枚のパターンマスク、製造
装置、エッチング条件等は変更することなく従来のもの
がそのまま使用できる等、本発明は、品質の良いスロッ
ト型シャドウマスクを得る上で実用上すぐれた効果があ
る。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いるパターンマスクの一実施例を示
す平面図。
【図2】本発明に用いるパターンマスクの他の実施例を
示す平面図。
【図3】従来のシャドウマスクの開口形状の例を示す平
面図。
【図4】シャドウマスクの開口形状の例を示す拡大図。
【図5】シャドウマスクの部位による開口幅の差を示す
グラフ図。
【図6】スロット型シャドウマスクの一例を示す平面
図。
【図7】(a)〜(e)はシャドウマスクの製造方法の
一例を工程順に示す説明図。
【図8】シャドウマスクの製造方法におけるエッチング
工程の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1 シャドウマスク材 2 レジスト膜 3 凹部 4 シャドウマスク 5 開口 6 パターンマスク 7 パターン 8 開孔 9 エッチング液 10 エッチングチャンバー 11 搬送用ローラー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の配列に従って長方形パターンが多数
    形成された小孔および大孔用のパターンマスクを用い、
    前記長方形パターンの長辺が、両面に感光性樹脂層を形
    成した長尺帯状の金属素材搬送方向と直角をなすよう前
    記金属素材の両面にパターン露光を行う工程と、前記金
    属素材に現像を行い、一部金属素材面を露出したレジス
    ト膜を前記金属素材に形成する工程と、水平方向に搬送
    される前記金属素材の両面よりエッチングを行い、前記
    レジスト膜より露出した金属素材部位を溶解除去し、金
    属素材を貫通する開口を形成するエッチング工程と、前
    記レジスト膜を剥離する工程と、前記金属素材を適当な
    る大きさに断裁する工程とを少なくとも有するスロット
    型シャドウマスクの製造方法において、前記エッチング
    工程の際に上面となる金属素材面にパターン露光を行う
    前記パターンマスクの長方形パターンを、金属素材搬送
    方向左右の端部側に行くに従い、金属素材搬送方向左右
    の端部側の短辺の長さを逐次大きくし略等脚台形状の
    パターンとし、前記エッチング工程の際に下面となる金
    属素材面にパターン露光を行うパターンマスクのパター
    ンは長方形とすることを特徴とするスロット型シャドウ
    マスクの製造方法。
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