JP3170822B2 - 摩擦材の製造方法 - Google Patents

摩擦材の製造方法

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    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩擦材の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機は、流体伝動装置、例
えばトルクコンバータと変速機構を備えており、クラン
クシャフトによって取り出されたエンジンの回転をトル
クコンバータを介して入力軸に伝え、更に変速機構に伝
達する構造になっている。そして、上記トルクコンバー
タは、内部を循環する油の作用によってトルク変換機と
して、及び流体継手として働き、ポンプインペラ、ター
ビンランナ、ステータ及びロックアップクラッチによっ
て構成されている。
【0003】すなわち、クランクシャフトを介して伝達
されたエンジンからの回転は、フロントカバーに伝えら
れ、該フロントカバーに固定されたポンプインペラに伝
達される。そして、該ポンプインペラが回転すると、ト
ルクコンバータの内部の油は、軸の周囲を回転する流れ
を生じ、この油の流れは、遠心力によってポンプインペ
ラ、タービンランナ及びステータ間で循環する流れとな
る。
【0004】上記ポンプインペラが回転を初めたばかり
でタービンランナとの回転速度差が大きいうちは、ター
ビンランナから流れ出した油がポンプインペラの回転を
妨げる方向に流れる。そこで、上記ステータは、ポンプ
インペラとタービンランナ間にあって、両者の回転速度
差が大きい時には油の流れをポンプインペラの回転を助
ける方向に変換する役割をする。
【0005】そして、ポンプインペラとタービンランナ
の回転速度差が小さくなると、ステータの表側に当たっ
ていた油の流れが逆に裏側に当たるようになる。この
時、ステータはワンウェイクラッチの作用で自然に回転
し始め、油の流れを妨げないようにしている。このよう
にして、トルクコンバータはエンジンの回転を入力軸に
伝達するが、車両の走行中に油を介してエンジンの回転
を入力軸に伝達しているとトルクの伝達効率が悪いの
で、あらかじめ設定された車速になると、ロックアップ
クラッチを係合してエンジンの回転を直接入力軸に伝達
するようにしている。
【0006】上記ロックアップクラッチは、エンジンの
回転をポンプインペラに伝達するフロントカバーに対向
するようにロックアップクラッチピストンを有してお
り、該ロックアップクラッチピストンは、上記フロント
カバーの内側面に対して接離することができるようにタ
ービンハブに支持されている。そして、上記ロックアッ
プクラッチピストンの外周には環状の摩擦材が取り付け
られていて、ロックアップクラッチが係合させられる
と、上記摩擦材を介してエンジンの回転がフロントカバ
ーからタービンハブに伝達されるようになっている。
【0007】このように、自動変速機においては、回転
自在に支持されるフロントカバーのような駆動側部材
と、該駆動側部材に対向して相対回転自在に支持される
ロックアップクラッチピストンのような被駆動側部材が
設けられていて、該被駆動側部材が駆動側部材の回転を
選択的に受けるようになっている。そして、上記駆動側
部材と被駆動側部材のいずれか一方に摩擦材が取り付け
られ、両者間で回転を伝達する。
【0008】上記摩擦材は、繊維を混入した樹脂によっ
て成形された環状体で構成され、該環状体の一方の面を
摩擦面とし、他方の面を被駆動側部材又は駆動側部材に
取り付けるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の摩擦材においては、成形した当初、樹脂に混入され
た繊維が表面に突出してけば立ちが生じており、例えば
被駆動側部材に取り付けた場合、駆動部材の表面との接
触面積が小さくなって摩擦係数が低くなってしまう。
【0010】また、上記摩擦材は、樹脂を溶剤によって
溶かした状態で成形するが、成形後に溶剤が揮発する際
に内部の樹脂が溶剤と共に表面近傍に移動するため、摩
擦材の表面近傍には樹脂の密度の高い高樹脂率層が形成
され、摩擦材のμ−v特性が低下してしまう。上記高樹
脂率層は、上述したように樹脂の密度が高く、その分樹
脂の特性上静摩擦係数が高くなる。そして、摩擦材のμ
−v特性は、スリップ回転数が低い場合に摩擦係数が高
く、スリップ回転数が高くなると摩擦係数が低くなるよ
うになっている。
【0011】このような特性を有する摩擦材を使用する
と、駆動側部材と被駆動側部材間の係合開始時及び解放
開始時にスティック・スリップによる振動が発生してし
まう。本発明は、上記従来の摩擦材の問題点を解決し
て、μ−v特性が良好で係合開始時及び解放開始時にス
ティック・スリップによる振動が発生することがなく、
しかも、製造時にμ−v特性の管理を容易に行うことが
でき、歩留り率を向上させることができる摩擦材の製造
方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
回転自在に支持される駆動側部材と、該駆動側部材に対
向して相対回転自在に支持されるとともに、上記駆動側
部材の回転を選択的に受ける被駆動側部材のいずれか一
方に取り付けられ、両者間で回転を伝達する摩擦材の製
造方法において、樹脂製の環状体を成形し、該環状体の
一方の面の少なくとも1箇所に内周縁から外周縁に向け
て連続して延びるマークを付与し、上記一方の面の外周
部及び内周部のいずれか一方を径方向において設定され
た量だけ切削し、内部の樹脂を露出させるようにしてい
る。
【0013】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、上記のように
回転自在に支持される駆動側部材と、該駆動側部材に対
向して相対回転自在に支持されるとともに、上記駆動側
部材の回転を選択的に受ける被駆動側部材のいずれか一
方に摩擦材が取り付けられ、両者間で回転を伝達するよ
うになっている。
【0014】そして、樹脂製の環状体を成形し、該環状
体の一方の面の少なくとも1箇所に内周縁から外周縁に
向けて連続して延びるマークを付与し、上記一方の面の
外周部及び内周部のいずれか一方を径方向において設定
された量だけ切削し、内部の樹脂を露出させるようにし
ている。したがって、係合開始時において、内部の樹脂
に駆動側部材又は被駆動側部材が接触するようにすれ
ば、密度の低い樹脂のμ−v特性に従ってスリップ制御
を行うことができ、この時スティック・スリップによる
振動が発生するのを防止することができる。
【0015】また、係合完了時において、表面近傍の樹
脂に駆動側部材又は被駆動側部材が接触するようにすれ
ば、密度の高い樹脂のμ−v特性に従って高い静摩擦係
数で係合が行われる。しかも、内部の樹脂を露出させる
ための切削を行う際に、切削量に対応してマークが除去
されるので上記マークを監視しながら切削を行うと、切
削量を確認してμ−v特性の管理を容易に行うことがで
き、歩留り率を向上させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の摩擦材の製造方
法が適用される流体伝動装置の概略図、図2はロックア
ップクラッチピストンの説明図である。図2の(a)は
ロックアップクラッチピストンの断面図、(b)は
(a)の丸印で包囲した部分の拡大断面図である。
【0017】図1において、トルクコンバータは、ポン
プインペラ1、タービンランナ2、ステータ3及びロッ
クアップクラッチ4によって構成され、上記ポンプイン
ペラ1とタービンランナ2はトーラス5を形成する。す
なわち、図示しないクランクシャフトを介して伝達され
たエンジンの回転は、フロントカバー6に伝えられ、該
フロントカバー6に固定されたポンプインペラ1に伝達
される。そして、該ポンプインペラ1が回転すると、ト
ーラス5内の油は、軸の周囲を回転する流れを生じ、こ
の油の流れは、遠心力によってポンプインペラ1、ター
ビンランナ2及びステータ3間で循環する流れとなる。
【0018】上記ポンプインペラ1が回転を初めたばか
りでタービンランナ2との回転速度差が大きいストール
時などにおいては、タービンランナ2から流れ出した油
がポンプインペラ1の回転を妨げる方向に流れる。そこ
で、ポンプインペラ1とタービンランナ2間にステータ
3が設けられていて、両者の回転速度差が大きい時に、
油の流れをポンプインペラ1の回転を助ける方向に変換
する。
【0019】そして、タービンランナ2の回転速度が増
してポンプインペラ1との回転速度差が減少すると、ス
テータ3のブレード31の表側に当たっていた油が、逆
に裏側に当たるようになって流れを妨げるようになる。
そこで、上記ステータ3を一定方向にのみ回転可能とす
るワンウェイクラッチ7が上記ステータ3の内周側に設
けられている。したがって、油がブレード31の裏側に
当たるようになると、ステータ3は自然に回転するよう
になり、油は円滑に循環することができる。上記ワンウ
ェイクラッチ7のアウタレース8はステータ3に連結さ
れ、また、インナレース9は図示しない自動変速機のケ
ースに固定されている。
【0020】このように、トルクコンバータは、ポンプ
インペラ1とタービンランナ2の回転速度差が大きい時
にはトルク変換機として働いてトルクの増幅を行い、そ
の差が小さくなると流体継手として働く。次に、ロック
アップクラッチ4は図示しないロックアップリレーバル
ブによって油の供給が切り換えられて作動し、ロックア
ップクラッチピストン11が軸方向に移動することによ
って摩擦材10とフロントカバー6間の係脱が行われ
る。そして、フロントカバー6とロックアップクラッチ
ピストン11が摩擦材10を介して係合される時には、
クランクシャフトの回転が、フロントカバー6、ロック
アップクラッチピストン11、ダンパ12及びタービン
ハブ13を介して、直接図示しない入力軸に伝達され
る。
【0021】上記ダンパ12は、ロックアップクラッチ
4の係脱時に発生するショックを吸収するためのもので
あり、スプリング14を内蔵している。すなわち、フロ
ントカバー6から摩擦材10を介して伝達された回転
は、一旦上記ダンパ12に伝達され、該ダンパ12から
タービンハブ13に伝達されるが、この場合、スプリン
グ14が収縮することによって回転が伝達される際のシ
ョックを緩和することができるようになっている。
【0022】上記ポンプインペラ1及びタービンランナ
2は、ブレード21,24と該ブレード21, 24の両
側に配設されるアウタシェル22,25及びインナコア
23, 26で構成される。タービンランナ2のアウタシ
ェル25は、リベット27によってダンパ12及びター
ビンハブ13に連結されている。図2において、11は
ロックアップクラッチピストンであり、外周に環状の摩
擦材10が接着されている。該摩擦材10は、対向する
フロントカバー6(図1)との接触面積を大きくするた
めに外周縁近傍に設けられる。そして、図示しないロッ
クアップリレーバルブによって油の供給が切り換えられ
て作動し、ロックアップクラッチピストン11が軸方向
に移動することによって摩擦材10とフロントカバー6
間の係脱が行われる。上記ロックアップクラッチ4は、
摩擦材10の取付面を中央側より外周側をフロントカバ
ー6方向に傾斜させ、ロックアップクラッチ4の係合開
始時には摩擦材10の表面とフロントカバー6の内側面
が平行にならないようになっている。
【0023】この時、ロックアップリレーバルブから供
給された油の圧力は上記ロックアップクラッチピストン
11の背面11aに加えられる。一方、摩擦材10は上
記フロントカバー6と接触した後は支点を形成し、上記
ロックアップクラッチピストン11は、ロックアップク
ラッチ4の係合完了時においては油の圧力で中央側が図
の左側に移動するように撓む。そこで、上記ロックアッ
プクラッチピストン11は、係合完了時において摩擦材
10の表面とフロントカバー6の内側面が互いに平行に
接触するように、中央側から外周側にかけて傾斜させら
れている。
【0024】また、係合開始時において摩擦材10の表
面の一部分がフロントカバー6の内側面に接触すること
ができるように、摩擦材10の外周側の所定部分にフロ
ントカバー6の内側面に対してフラットなフラット部q
が形成される。ところで、上記摩擦材10は、繊維を混
入した樹脂によって成形された環状体で構成され、該環
状体の一方の面を摩擦面とし、他方の面を上記ロックア
ップクラッチピストン11に接着材で取り付けるように
している。また、成形した当初の環状体の表面には、樹
脂に混入された繊維が突出してけば立ちが生じており、
ロックアップクラッチ4に使用した場合、フロントカバ
ー6の内側面との接触面積が小さくなって摩擦係数が低
くなってしまう。
【0025】また、環状体の表面近傍には、樹脂の密度
の高い高樹脂率層が存在し、そのまま摩擦材10とする
とμ−v特性が低下してしまう。すなわち、摩擦材10
とフロントカバー6間のスリップ回転数が低い場合に摩
擦係数が高く、スリップ回転数が高くなると摩擦係数が
低くなるようになっている。このような特性を有する摩
擦材10をロックアップクラッチ4に使用すると、ステ
ィック・スリップが発生し、ロックアップクラッチ4の
係合開始時及び解放開始時に振動が発生してしまう。
【0026】上記スティック・スリップは、振動物体が
弾性体を介して移動させられる時、振動物体に摩擦力が
作用するために起きる運動であり、この場合、ロックア
ップクラッチピストン11が振動物体に、ダンパ12な
どが弾性体に対応する。そして、この運動はロックアッ
プクラッチピストン11とフロントカバー6が相対的に
付着(スティック)する期間と滑る(スリップ)期間を
有する。
【0027】また、上記スリップ期間の運動は自由振動
であり、スリップ期間の終了時、すなわちスティック期
間の開始時のロックアップクラッチピストン11の初速
度はフロントカバー6の駆動速度にほぼ等しく、ロック
アップクラッチピストン11はフロントカバー6に付着
する。そして、上記スティック期間において、ロックア
ップクラッチピストン11はフロントカバー6に付着し
ているので両者間の変位は時間に対して直線的に増加す
る。スティック期間の終了時はスリップ期間の開始時で
あるから、上記スリップ期間の開始状態に戻る。
【0028】したがって、スリップ期間内にロックアッ
プクラッチピストン11の速度とフロントカバー6の速
度が等しくなる時間をなくせばスティック・スリップが
発生しなくなる。すなわち、摩擦材10のμ−v特性に
おいてスリップ回転数の増加に対して摩擦係数が増加す
ればよい。そこで、上記環状体の成形後のけば立ちを除
去してフロントカバー6の内側面との接触面積を大きく
し、かつ、摩擦材10のμ−v特性を、スリップ回転数
が低い場合に摩擦係数が低く、スリップ回転数が高くな
ると摩擦係数が高くなるように、上記摩擦面の表面の所
定部分に切削加工を施し、ロックアップクラッチ4の係
合開始時及び解放開始時にスティック・スリップによる
振動が発生するのを防止するようにしている。
【0029】図3は本発明の摩擦材の製造方法が適用さ
れる環状体の表面状態を説明する図、図4は本発明の摩
擦材の製造方法が適用される摩擦材の特性図である。図
3の(a)は成形後の状態図、(b)は切削加工後の状
態図である。図3において、10は摩擦材、10kは環
状体、eは樹脂の密度が高い高樹脂率層、fは樹脂の密
度が低い低樹脂率層である。成形後の状態(a)におい
ては、環状体10kの両面に高樹脂率層eが存在してい
る。該高樹脂率層eは樹脂の密度が高く、フロントカバ
ー6との間のスリップ回転数が低い場合に摩擦係数が高
く、スリップ回転数が高くなると摩擦係数が低くなるよ
うになっている。
【0030】また、切削加工を行うと、平面度が高くな
るとともに摩擦材10の表面に低樹脂率層fが露出し、
図4に示すように摩擦材10とフロントカバー6間のス
リップ回転数が低い場合に摩擦係数が低く、スリップ回
転数が高くなると摩擦係数が高くなるようになってい
る。そして、図2に示す摩擦材10は、外周部の所定部
分に切削加工を施すことによってフロントカバー6の内
側面に対してフラットなフラット部qが形成されてお
り、該フラット部qはスリップ回転数が低い場合に摩擦
係数が低く、スリップ回転数が高くなると摩擦係数が高
くなるようになっている。一方、フラット部q以外の部
分は切削加工が施されておらず、スリップ回転数が低い
場合に摩擦係数が高く、スリップ回転数が高くなると摩
擦係数が低くなるようになっている。
【0031】したがって、摩擦材10がフロントカバー
6の内側面に対して係合を開始する際には、上記フラッ
ト部qのみがフロントカバー6の内側面に接触し、トル
クコンバータのスリップ制御が行われる。上記フラット
部qは切削加工が施されていて、スリップ回転数が低い
場合に摩擦係数が低く、スリップ回転数が高くなると摩
擦係数が高くなるようになっているため、係合開始時及
び解放開始時においてスティック・スリップによる振動
が発生するのを防止することができる。
【0032】そして、トルクコンバータ内の油圧が上昇
し、ロックアップクラッチピストン11の裏面11aに
上昇した油圧が加えられると、ロックアップクラッチピ
ストン11が湾曲して中央部分が前方に移動する。その
結果、上記フラット部qがフロントカバー6の内側面か
ら離れ、上記フラット部q以外の切削加工が施されてい
ない部分がフロントカバー6の内側面と接触し、かつ、
完全係合する。
【0033】この場合、摩擦材10とフロントカバー6
間のスリップ回転数は低く、上記フラット部q以外の切
削加工が施されていない部分の静摩擦係数は高くなるの
で、係合力が大きくなる。また、フラット部q以外の広
い箇所でフロントカバー6と接触するため、面圧は高く
ならない。図5は切削加工前後の環状体の表面を示す図
である。図5の(a)は切削加工前の環状体10kの表
面を示す図、(b)は切削加工後の摩擦材10の表面を
示す図である。
【0034】上記切削加工前の環状体10kの表面に
は、図の(a)に示すように内周縁10aから外周縁1
0bに向けて連続して延びるマーク38が塗布などによ
って付与されている。該マーク38は、切削加工によっ
て環状体10kの表面を切削することによって除去され
る。すなわち、図の(b)に示すように環状体10kの
外周部にフラット部qを形成すると、該フラット部qの
部分だけマーク38が径方向において短くなる。したが
って、上記マーク38の変化によって環状体10kの切
削量を監視することができ、切削加工の精度を向上させ
ることができる。
【0035】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摩擦材の製造方法が適用される流体伝
動装置の概略図である。
【図2】ロックアップクラッチピストンの説明図であ
る。
【図3】本発明の摩擦材の製造方法が適用される環状体
の表面状態を説明する図である。
【図4】本発明の摩擦材の製造方法が適用される摩擦材
の特性図である。
【図5】切削加工前後の環状体の表面を示す図である。
【符号の説明】
1 ポンプインペラ 2 タービンランナ 4 ロックアップクラッチ 6 フロントカバー(駆動側部材) 10 摩擦材 10k 環状体 11 ロックアップクラッチピストン(被駆動側部
材) 38 マーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−51565(JP,A) 特公 平2−5945(JP,B2) 実公 昭60−1320(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 45/02 B23P 15/00 F16D 11/00 - 23/14 F16D 49/00 - 71/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支持される駆動側部材と、該
    駆動側部材に対向して相対回転自在に支持されるととも
    に、前記駆動側部材の回転を選択的に受ける被駆動側部
    材のいずれか一方に取り付けられ、両者間で回転を伝達
    する摩擦材の製造方法において、樹脂製の環状体を成形
    し、該環状体の一方の面の少なくとも1箇所に内周縁か
    ら外周縁に向けて連続して延びるマークを付与し、前記
    一方の面の外周部及び内周部のいずれか一方を径方向に
    おいて設定された量だけ切削し、内部の樹脂を露出させ
    ることを特徴とする摩擦材の製造方法。
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