JP3170785B2 - 変動屈折率を具える眼鏡用レンズ - Google Patents

変動屈折率を具える眼鏡用レンズ

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JP3170785B2 JP50663689A JP50663689A JP3170785B2 JP 3170785 B2 JP3170785 B2 JP 3170785B2 JP 50663689 A JP50663689 A JP 50663689A JP 50663689 A JP50663689 A JP 50663689A JP 3170785 B2 JP3170785 B2 JP 3170785B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の属する技術分野) 本発明は前面および接眼面の2つの境界表面を有し、
収差の補正に寄与する変動屈折率を備えた眼鏡用レンズ
に関するものである。
(従来の技術) 変動屈折率を有する眼鏡用レンズは、この分野におけ
る文献にしばしば扱われてきた。これらの詳細に関して
は、例えばW.Nチャーマン(Charman)による報告書「グ
ラディエント.インデックス.オプティックス」(眼鏡
検眼士、1981年版、第73〜84頁)中の引用文献やDE OS
第27 07 601号を参照されたい。
本質的に前記文献は、非球面の代わりに「屈折率勾
配」を用いることについて、またはDE−OS第36 16 88
8号での変動屈折率の使用は単に非球面を用いた場合よ
りもレンズの限界厚さを減少させ得るという提案から、
眼鏡用レンズの結像特性を屈折率勾配により一層改善し
得ることについて論議している。(なお、前記した用語
「限界厚さ」とは正の屈折パワーを持つ眼鏡用レンズに
おける中心厚さおよび負の屈折パワーを持つ眼鏡用レン
ズの周縁厚さを言う。) この明細書で詳細に説明されていない眼鏡用レンズに
関する全ての用語、計算法および最適化された生産方法
に関しては前述した文献を参照されたい。
DE−OS第36 16 888号の記載を要約すると、眼鏡用
レンズの光軸の回りの回転対称的に変化する屈折率につ
いて考察したものである。しかしながらその好ましい実
施態様において採用される半径方向に依存する屈折率勾
配は、例えば「捩れ」やその後に引続いて行われるそれ
ぞれ異なる屈折率を持った中空円筒体からなる同心円筒
体の熱処理の必要性から生産が比較的複雑なものとなる
欠点がある。
一方において、屈折率変動はガラス塊やプラスチック
塊をイオン交換浴に浸漬することにより簡単に得ること
ができる。浴中でのイオン交換は、いわゆる「レンズ面
に垂直な」屈折率勾配の開発に寄与する。しかしなが
ら、この「レンズ面に垂直な」屈折率勾配、すなわち垂
直屈折率勾配は、本発明から判るように、光学的効果が
少ない。半径方向での屈折率勾配は、理論的には非常に
長いガラス円筒の円筒面を用いた「イオン交換法」によ
り得ることができるが、実際の眼鏡用レンズにおいて
は、イオン交換効果のの透過が極めて浅いために、ごく
僅かのタイプのガラスでのみしか適用できない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、前記した諸問題に対応し得るような変動屈
折率を備えた眼鏡用レンズ、および光学的問題、特に収
差の修正に適用し得るような屈折率勾配(以下、単に
「勾配」と称することもある)を得るために柔軟な屈折
率の変動を行わせることができる眼鏡用レンズと該レン
ズの変動屈折率の加工方法を提供することを目的とする
ものである。
(課題を解決するための手段) 上記した目的を達成するための本発明およびその好ま
しい実施態様を特許請求の範囲に基づいて説明する。
本発明は、レンズ表面、すなわち「加工後の」眼鏡用
レンズの前面または接眼面に対して、例えばイオン交換
法のを適用によって得られる垂直な勾配が、その方法自
体の有するする勾配浸透深さの不足によって、収差の修
正に対しごく僅かの効果しか得られないこと、換言すれ
ば、例えばDE−OS第36 16 888号で示されたような収
差の修正を考慮に入れない大きな曲面を選択した眼鏡用
レンズにおいては、レンズの前面および/または接眼面
に単に垂直な勾配を生成させることによるのみでは収差
の修正を計ることは不可能であるという発明者の知見に
よるものである。
これに対して、本発明においては以下に示す請求項1
に記述されるように、勾配をレンズの両境界面の頂点を
結ぶ軸を座標軸zとして、これとz軸に垂直な座標軸
x、yの双方により定められる屈折率の変動による勾配
としたときは、収差の修正と、レンズ厚さの極小化を同
時に図ることができることを見いだしたものである。
すなわち、本発明は基本的には、請求項1に記載した
通り、 前面(1)と接眼面(2)からなる境界面を有し、か
つ収差の修正に寄与する変動屈折率を備えた眼鏡用レン
ズであって、実質的に均一な屈折率を備えた帯域と、屈
折率が勾配的に変動する少なくとも1つの面系により形
成された変動屈折率を備えた帯域とからなり、該面系の
各面は、該面上のすべての点において屈折率が一定で所
定レベル値であり、かつ他の面から垂直方向に同一距離
すなわち平行面をなし、かつ前記面または解析的延長面
が、前記前面(1)の頂点(S1)と前記接眼面(2)の
頂点(S2)とを結ぶ結合軸(z)と前記頂点(S1)また
は前記頂点(S2)のうちのいずれか最も近い頂点からの
距離Aの点で交差し、該Aは次の等式、すなわち A≦20×L [上式中、Lは、前記均一屈折率を備えた帯域と変動屈
折率を備えた帯域とのレンズ断面における最大長さの境
界線(3′、4′)の長さを表す。] を満足することを特徴とする眼鏡用レンズである。
ここで、「「解析的延長面」なる用語は、眼鏡用レン
ズにおける面系を描くため得られた所定レベルの面の
「幾何理論的」な延長面を意味する。
またA点を上記の条件にすることに固執するのは、面
系に屈折率勾配の深さを考慮にいれて十分な「光学的効
果」を持つように頂点から適切な位置を持たせるためで
ある。
その結果として次の場合をずる。
1. 湾曲した2つの面がチェルニング(Tscherning)原
理から極端に離れた曲率を持った特に強く湾曲した面と
して設計されること、(請求項13参照)および/または
周縁部に向かって「減少する曲率」を持った回転対称非
球面として設計されること(請求項15参照)により、限
界厚さおよび、頂点深度の減少が達成される。負の屈折
帯域では非球面は後面(接眼面)とななるが、正の屈折
帯域では非球面は前面となる(請求項18および19参
照)。
また収差の補正は、面系の所定レベルの屈折率を持つ
面(以下、所定レベル面という)が、眼鏡用レズの2つ
の頂点の外側で結合軸zを横切るようにすることで行わ
れる。すなわち、この場合には光軸の付近ではレンズ材
料は一定の屈折率(以下、「均一屈折率」という)を持
つことになる(請求項10または8参照)。
2. 「レンズの頂点間」に屈折率勾配を形成することに
よって、レンズの限界厚さまたは頂点深度の減少が達成
される。これは面系の各所定レベル面が、「レンズの頂
点間」の結合軸を横切ることを意味する(請求項14参
照)。このときの屈折率勾配の方向は、眼鏡用レンズの
より弯曲度の大きい側面で屈折率が最高値に達するよう
に定められる(請求項17参照)。
3. 屈折率の変動および弯曲度のより大きい面の設計、
特にそれが非球面の設計であるとき、これらが限界厚さ
の減少および/または周縁部の収差の修正に寄与するこ
とは勿論である。そして、非球面として設計された後面
でこの解決法を適用すれば、通常の負のレンズの場合よ
りも、周縁部の肉厚の減少および収差の補正についてよ
り良好な結果を得ることができる。
この種面系における所定レベル面は、例えばまずレン
ズ半製品としてのブランク(ガラスまたぱプラスチック
など)を用意し、1つの面系が望まれる場合にはその片
面、2つの面系が望まれる場合にはそのブランクの両面
を、望まれる面系に平行な面として作成し(請求項24参
照)、次にこの面、またはこれらの両面に垂直な屈折率
の変化(変動)を公知の技術、例えばイオン交換法によ
り与えることによって得ることができる(請求項25参
照)。この理由から、爾後前記イオン交換法を適用した
ブランクの片面または両面は、屈折率勾配を発生させる
ための起点面となるので「勾配発生面」と称する。
上記のようにしてブランクに所望の面系による屈折率
変動を与えた後、境界面すなわち前面と接眼面を持った
眼鏡用レンズを作成する。
このようにして、例えば1つの面系の所定レベル面が
レンズの2つの境界面頂点間で頂点結合軸を横切り、他
の面系の所定レベル面が接眼面の後方で頂点結合軸を横
切るような2つの異なる面系を採ることができる。この
場合に、1つの面系は、頂点深度、限界厚さを所望され
る大きさだけ減少させるようにして選択することがで
き、他の面系は、所望される収差をその大きさに応じて
修正するようにして選択することができる。前記2つの
面系の所定レベル面の重複部分は、該重複帯域において
それぞれに対応する効果を持った混合部分となる。
勿論、所定レベル面を有する3つ以上の面系を採用す
ることもでき、その場合には例えばイオン交換法による
勾配形成加工工程を繰り返し行うことにより、所望の面
系の勾配発生面をそれぞれに形成することができる。勿
論、該勾配発生面は異なる表面設計を持った複数の面系
の勾配発生面をレンズの同一面に作用する異なる加工工
程を用いることにより各面系間で形成させることもでき
る。しかし、各面系の勾配の形成がそれぞれの加工工程
で行われる限り、これらの面系の所定レベル面を、相互
の面系の所定レベル面上に与えられる勾配発生面が相互
に平行する面系においても与えられるようにして加工す
ることが好ましい。
勿論、異なる加工法、例えば勾配形成のために連続変
更イオン交換浴を採用することも可能であり、これによ
り勾配発生面に上記と同様な結果を得ることができる。
請求項1に記載されたものにおいて、面系における所
定レベル面の設計は、その決定要素は勾配発生面の設計
にあるので、望まれるどのような面にも設計することが
できる。特に勾配発生面の設計においては、複雑な曲率
の変化、例えばベアリングリムを持った眼鏡用レンズ、
あるいはプログレッシブ面に似た曲率の変化を持った眼
鏡用レンズ(請求項4参照)を後の仕上加工で得られる
ような曲率の変化を持たせることもできる。
このことは、屈折率勾配の所定レベルでの表面設計に
最大級の自由度が約束されることを意味する。それは所
定レベル面の形状が勾配発生面と同一の形状、つまり
「平行像」であるからである。例えば、所定レベル面
を、勾配発生面を適切に設計することにより、円筒状
面、鞍状面、その他の一般的な非円錐曲線回転面の形状
で得ることができる(請求項3参照)。このようにし
て、前面および接眼面が回転対称形であっても、非点収
差パワーの存在にも拘らず周縁部厚みの変動のない非点
収差パワーを持った眼鏡用レンズを得ることができる。
屈折率がそれぞれ一定な屈折率を持った平行面の設計
においては、もはや屈折率勾配のための生産方法を選択
する必要がないので、収差は、多焦点レンズ、すなわち
2焦点レンズまたは3焦点レンズ、乱視用レンズ、プロ
グレッシブレンズの場合と同様に、均一な強さになるよ
うにそれぞれの意向に従って最適の方法で修正すること
ができる。
しかし、勾配発生面の形成に関して、子午線断面に共
通の縮閉線を持つ回転対称面が採用される場合には、そ
の軸の原点が物体側の空間で共通の中心を持つことが望
ましい(請求項5参照)。
回転対称勾配発生面は非球面のみならず、球面(請求
項6参照)または平面(請求項7参照)であってもよ
い。勾配発生面として平面を使用すると、レンズ作成に
際して従来の眼鏡用レンズの作成に比べてそれほど複雑
な付加加工工程を必要としないという利点がある。
平行な所定レベル面からなる少なくとも1つの面系に
より形成された本発明の屈折率勾配は、上述の利点に加
えさらに有利な特性を備えている。
すなわち、従来の眼鏡用レンズの両境界面が、薄い限
界厚さが得られるように選ばれた場合には、眼鏡用レン
ズは外見的見地から好ましいものとなるが、一方レンズ
の結像特性は不適切なものとなる。したがって眼鏡用レ
ンズの屈折パワー(修正値)が極めて小さい場合におい
ても、屈折誤差および非点収差は25゜という比較的小さ
い視覚でも1dptの値を越えてしまう。
この種の眼鏡用レンズに典型的に生ずる数dptの収差
(屈折誤差と非点収差)の修正には屈折率の変動のみが
必要であり、その屈折率の変動な数ミリの区域で0.1乃
至0.3dptであって、例えば負のレンズにおいては1.5乃
至1.7dpt程増加する。勿論、所定のレベルの表面の交差
域も頂点深度より小さく、したがって眼鏡用レンズは
「修正効果を生じない」(請求項15参照)か、または光
軸から特定の距離になるまでは「修正効果が発揮されな
い」ので、屈折率はこの距離から先は一定でかつレンズ
の周縁部を「光学的に修正されないベアリングリム」、
すなわち逆曲率を有するように設計される(請求項16参
照)。さらに、変動屈折率の帯域幅が数ミリと、通常の
域オン交換工程によって得られる勾配生成透過深度と等
しい場合には特に有利である。
正の非点収差(子午線屈折率−サジタル屈折率)およ
び/または正の屈折誤差を修正するためには、結像側
(眼の前方方向)で屈折率を増加させればよいし、また
負の非点収差および/または負の屈折誤差を修正するた
めには、結像側で屈折率を減少させればよい(請求項12
参照)。
「接眼面の頂点の後方側」で頂点結合軸を横切る所定
レベル面を持つ面系を採用することで、実際にどの様な
修正条件でも満足することができる。例えば、非点収差
を大きい視覚範囲で事実上ゼロにすることができるし、
非点収差と屈折誤差の大きさの比率を眼科生理光学上の
見地から見て最適な比率に維持することもできる。実際
例としてこれらの大きさの絶対値の比率を1:2になるよ
うした場合には極めて高い視力を得ることができる。
当業者は本明細書の記述に基づいて与えられた表面に
ついての屈折率の変動の計算、加工工程や選択された勾
配発生面により規定される屈折率の変化に対する接眼面
の選定を容易に行うことができるのでこれらについての
詳細は省略する。
いずれにしても、通常採用されている凹面接眼面で、
また請求項8または請求項10に記載されるように設計さ
れた所定レベル面で、屈折率が変動する帯域の厚さを周
縁部方向に増加させることは特に有利である。これは屈
折率の変動により得られる効果が周縁部方向に対し増加
し、屈折率勾配により修正されるべき収差もまた周縁部
の方向に対し増加するので、屈折率勾配の屈折パワーと
修正すべき収差の大きさの協同効果が生ずるからであ
る。
さらに、本発明による屈折率勾配は以下に示すような
優れた特性を有する。
それぞれ特別の効果を発揮する各修正値を持った「特
別仕様のプロフィール」で屈折率が変動する別々のレン
ズを製造することは経済的でなく、経済的に効率のよい
生産をするためには、1つのレンズにおいて、いわゆる
基本曲線で特定の屈折パワー範囲をカバーするようにす
ることが必要である。つまりこれには先ず半完成品の眼
鏡用レンズ(以下、ブランクという)をその1面のみ
を、例えば非球面のような通常その加工が複雑な面に仕
上げ加工を行い、次にかなり大きいdpt値の特定屈折パ
ワー範囲をカバーするために第2面を所望される屈折パ
ワーに従って加工仕上げする。また、球面では+8dpt乃
至−10dptの屈折パワーの範囲をカバーするためには、
通常6個乃至8個の基本曲線が必要である。
このような基本曲線の系で、本発明による変動屈折率
は以下に示すように多くの予期せざる効果を生ずる。
本発明による収差の修正は、屈折率を接眼面の頂点後
方のガラス材料部分で変動させることによって達成され
るものであって、前面において特定の規定値を選択する
ことによっては眼鏡用レンズの修正は行われない。この
ことは、異なる規定値を所望の勾配で加工するために必
要とされる前面の変化によって、与えられた接眼面を持
った眼鏡用レンズの収差と、設定される屈折率のプロフ
ィールとをある範囲以下に抑えることができることを意
味する。
しかし、さらに予期せざる重要な効果は、多数の面、
特に非球面が勾配発生面により定められる所定の勾配の
変化のための基本曲線の系を見出すことができ、それに
よって薄い限界厚さと良好な収差の修正に対する要求を
満たすことができることである。
したがって同一の「基本材料」、すなわち1つまたは
同一イオン交換浴で同一条件の下で生産された1つまた
は2つの勾配生成面を持つガラスまたはプラスティック
製ブランクを関連基本曲線の作成に使用することができ
る。
以上のようにして、本発明により選択された屈折率の
変化により広範な範囲の屈折パワーを有する眼鏡用レン
ズの加工を効率よく行うことができる。
(発明の実施の形態) 第1図では、本発明の眼鏡用レンズの断面と以下の各
項で使用される用語を説明するためにx、y、z座標を
採用した。
第1図に示す眼鏡用レンズは、頂点S1を有する前面1
と、頂点S2を有する接眼面(後面)2との2つの境界面
を有する。前面1と頂点S1と接眼面2の頂点S2との距離
はいわゆる中心厚さdmであって、それはとりもなおさず
正の屈折パワーを持つレンズにおける限界厚さ、すなわ
ち「最大厚さ」である。さらに、第1図中には負の屈折
パワーを持つレンズにおける限界厚さである周縁厚さdr
と、その後に明らかにする所定レベル面を持った2つの
面系におけるいわゆる透過深度ds1およびds2が示されて
いる。「透過深度ds」なる用語は、屈折率n(x、y、
z)が勾配生成面3および4のそれぞれに垂直方向に
「光学的に適切に」変動する帯域、つまり変動屈折率を
備えた帯域を意味する。そしてこれら透過深度を示す線
3′および4′で区切られた中間の帯域では屈折率は均
一でであり、つまり均一屈折率を備えた帯域である。
いわゆる頂点深度、すなわち第1図に1点鎖線で描か
れたレンズの縁端部を通る平面から頂点S1までの高さ
は、第1図に示されるような正の屈折パワーを持ったレ
ンズにおいては眼鏡の外見効果上重要な意味を持つ。頂
点S1の高さが高いほど眼鏡の外観は外側に極端に大きく
突出した「目障りな」もとのなる。したがって、いわゆ
るフラッターベース(平坦化)曲線を選定する狙いは、
眼鏡用レンズの重さに影響する中心厚さを減少させるこ
とのほかに、頂点深度を減少させるためでもある。
第1図においては、x、y、z座標系の軸zは眼鏡用
レンズの両頂点S1およびS2を結ぶ軸上にあり、軸yは軸
zに垂直であり、図示していない軸xは図に対して垂直
である。そして該座標系の0点(原点)はレンズの接眼
面2の頂点S2にある。なお、z軸およびy軸は矢印方向
が+側側、図面には記載されないがx軸は図面の手前方
向が+側である。第1図に示す眼鏡用レンズにおいて
は、前面1と接眼面2は、回転対称面であり軸zは光軸
と一致する(但し、これは本発明を限定するものではな
い)。当然のことながら、その境界面の1面または両面
は、その形状は非点収差および/またはプログレッシブ
屈折パワーおよび一定の屈折率を有する眼鏡用レンズの
表面と同様のものである。
さらに、第1図においては、2つの面系の勾配発生面
3および4は破線で示されており、それぞれ一定の屈折
率n1(x、y、z)およびn2(x、y、z)を持った所
定レベル面、例えば3′および4′は、それぞれ勾配発
生面3および4に平行な面である。勾配発生面3は前面
1の側にあり、勾配発生面4は接眼面2の側にある。
「勾配発生面」なる用語は前述した本発明の眼鏡用レン
ズを加工するために採用される好ましい加工法であるイ
オン交換法により面に垂直方向に勾配を与える面を指
す。
本発明の眼鏡用レンズの加工方法においては、先ず所
望の面系に平行になるように1面または両面を加工した
ブランクの1面または両面に勾配が形成されるように公
知の「イオン交換法」による加工を行う。その結果これ
らの勾配発生面、例えば勾配発生面3にはその垂直な方
向に屈折率の変動が生じるような一定の屈折率n1(x、
y、z)を持った面3′が前記勾配発生面3の「平行
面」として生ずる。この平行面は一定の屈折率を持ち、
その上の全ての点が勾配生成面3に垂直な方向に同一の
距離を保つような所定レベル面である。
次に勾配発生面をそれぞれ以下のような面とした実施
態様について説明する。
平面 :第2図〜第8図 球面 :第9図〜第12図 (非)円錐面:第13図 2つの勾配発生面によって形成されたそれぞれ所定レ
ベル面を持つ2つの面系の透過深度が小さい場合には、
眼鏡用レンズは互いに影響されない2つの面系を有す
る。
本発明によれば、レンズの頂点S1およびS2を結ぶ頂点
結合軸zを横切る一定の屈折率n1(x、y、z)を持っ
た所定レベル面3′の形成によって眼鏡用レンズの厚さ
を実質的に減少させることができること、一方で一定の
屈折率n2(x、y、z)を持った所定レベル面4′の形
成により収差の実質的な修正を行い得ることが見出され
た。その所定レベル面は、さらに詳しくは定められたn
(x、y、z)の面の等式に基づいて計算された接眼面
2または前面1に面する「解析的」延長面が、軸zの後
方、すなわち第1図における接眼面2の頂点S2の右側、
または軸zの前方、すなわち第1図における前面1の頂
点S1の左側でレンズの頂点S1およびS2を結ぶ頂点結合軸
と交差するような面である。
上記した効果については、中心厚さの減少と収差の修
正とを切り離して考慮することができ、それによって屈
折率n(x、y、z)の所定レベル面に対する特定の設
計を、特定の屈折率勾配を得るための加工法とは無関係
に行うことができるので、これも本発明の重要な成果で
あるということができる。
勿論、勾配発生面3および4をそれぞれの中心点が2
つのレンズ頂点S1およびS2の結合軸である軸z上にない
ようにすること、また勾配発生面3および4が以下に示
す好ましい実施態様、例えば、従来の回転対称的な面、
子午線断面、すなわち第1図に共通縮閉線を描くレンズ
断面におけるそれぞれ一定の屈折率を持った各平行面の
場合に形成された勾配発生面以外の面形状であるように
形成することも可能である。
さらに、本発明によれば、勾配発生面3および4を持
った面系の各所定レベル面が頂点結合軸と交差する点の
頂点S3およびS4のレンズ境界面(1または2)の頂点か
らの距離Aは、次に示す条件を満たす必要があることが
見出された。
A≦20×L [ここで、Lは、第1図において示されたレンズ断面に
おいて均一屈折率の帯域つまり実際使用に際して屈折率
の変動のない帯域と変動屈折率を持った帯域との境界線
である3′および4′の長さを示す。] 上記の条件を満たした場合には、面系の所定レベル面
は、その透過深度を考慮に入れた境界面に対する位置を
採ることができ、また十分な「光学的効果」を有する屈
折率の変動を行うことができる。また、勾配発生面3お
よび4は、屈折パワーの増加を得るための一定屈折率を
持った眼鏡用レンズに採用されているようなプログレッ
シブ面と似た表面設計を持たせることができる。もし、
勾配発生面にこのようなプログレッシブ面が用いられる
とすれば、その後ブランクから加工作成されるレンズ前
面1および接眼面2が回転対称面であっても、屈折パワ
ーの累進的増加を達成することができる。
以下の項では、第1図に示された概略的態様に基づい
て行われたより具体的な実施態様について幾つかを説明
する。
第4図〜第12図における(a)および(c)におい
て、非点収差ΔSが実線により、またいわゆる屈折誤差
ΔR、すなわちいわゆる規定の屈折パワーの点における
平均屈折パワーからの偏差値が破線により示されてい
る。非点収差ΔSと屈折誤差ΔRは以下に示す等式によ
り定められる。
ΔS=S′−S′ (1) ΔR=(S′+S′)/2−S′ (2) [上式において、 S′は、接線光屈折パワー S′は、サジタル光屈折パワー S′は、規定の屈折パワー] いずれの場合も眼の回転中心則の原理に従って中心を
合わせをしたときの主光線について、使用位置において
視角(σ′)の関数として示される値である。
一定の屈折率を備えた帯域と変動屈折率を備えた帯域
とを持った本発明の眼鏡用レンズ、および、上記本発明
のレンズと同様の表面デザインを有するが一定な屈折率
の帯域のみを持った従来のいわゆる「均一屈折率」基準
レンズについての非点収差ΔSおよび屈折誤差ΔRのそ
れぞれを、各図における(a)および(c)に示す。
また、本発明のレンズの屈折率の変動は各図における
(b)に示される。屈折率nは第1図〜第3図に定義さ
れたものと同様に座標軸zの関数として示される。な
お、各図(b)において示されるものは眼鏡用レンズの
部分的断面図である。
勾配発生面が平面であるときの実施例 第2図および第3図は、面系が1つで勾配発生面4と
して平面が採用されている場合および頂点結合軸zに垂
直な勾配発生面3が形成されている場合の1例について
符号表示を第1図と同様にして示した。このために使用
される座標系も第2図および第3図において再度示され
ている。
第2図aは、正の屈折パワーを持った眼鏡用レンズの
断面について説明したものである。既に述べたように正
の屈折パワーを持った眼鏡用レンズにおいて前面1の頂
点S1と接眼面2の頂点S2との距離、つまり中心厚さd
mは、限界厚さとも呼ばれ、その値はできるだけ小さい
方がよい。
第2図aには、さらに周縁部厚さdrと頂点深度dsとが
示さている。
第2図bは、勾配発生面4として平面を使用した結果
として生ずる本発明による屈折率nの変化の推移を模式
的に示したものである。この場合において屈折率nは座
標zの関数である。屈折率の変動を単にレンズ周縁部に
おける収差の修正のみを行うためのものと考える場合に
は、屈折率nはレンズの2つの頂点S1とS2間、すなわち
z<0では一定であり、かつn0の値を持ち、第1図で示
した勾配生成面3は「利用」されていないことになる。
この場合、本発明では屈折率は単に接眼面2の頂点S2
通過するx−y平面の後方(光線方向)の物体で変動す
るのみである。すなわち、該模式図において、屈折率n
はz≧0においてn0値からn(ds)値だけ勾配的に減少
する。これは第2図aにおいてハッチングに示した部分
に対応する。
第3図aは、負の屈折パワーを有する眼鏡用レンズの
対応する部分的断面図を示したものである.この図にお
ける符号は第1図および第2図と同様であるので、各部
の詳細な説明は省略する。ただしこのレンズの限界厚さ
は、第2図の正の屈折パワーを有するレンズとは異な
り、中心厚さdmではなく周縁厚さdrである。
第3図bは、本発明による屈折率nの変化の推移を模
式的に示したものである。この場合においてもまた屈折
率nは座標軸zの関数である。ここでも屈折率の変動を
単にレンズ周縁における収差の修正のみを行うためのも
のと考える場合には、屈折率nはレンズの2つの頂点S1
とS2間、すなわちz<0で一定であり、かつn0の値を持
つ。この場合でも、屈折率は単に接眼面2の頂点S2を通
過するx−y平面の後方(光線方向)で変動するのみで
ある。この場合は屈折率nはz≧0においてn0値からn
(ds)値だけ増し、これは第3図bにおいてハッチング
で示されている。
さらに以下の実施態様では、一定の屈折率を備えた帯
域と変動屈折率を備えた帯域とを持ち、勾配発生面3お
よび4として平面を採用した本発明の眼鏡用レンズの好
ましい実施態様と、一定の屈折率を備えた帯域のみを持
った従来の均一屈折率の眼鏡用レンズとを比較して示
す。第4図〜第8図では正の屈折パワーを有する眼鏡用
レンズについて、また第9図〜第11図では負の屈折パワ
ーを有する眼鏡用レンズについての実施態様を説明す
る。
上記実施態様に使用された正の屈折パワーを有する眼
鏡用レンズは、S′=8.00dptの総屈折パワーと、曲率C
2=1/R2=5.71dptの球面の接眼面2(Rは、該面の頂点
における曲率半径を表す)と、直径d=66mmとを有す
る。第4図、第5図および第8図に示された実施態様に
おいては、レンズの前面1は球面であり、これに対し第
6図および第7図に示された実施態様においては、前面
1は非球面である。ここで作用される非球面、すなわち
回転対称面は円錐面であるが、該非球面はこれに限定さ
れるものでなく、さらに複雑な非球面を採用することも
可能である。
ある点のサジタΔz(光軸z方向における前面の頂点
S1からのこの点の距離)は次式により得られる。
Δz=Cr2/{1+1−(K+1)C2r21/2 (3) [上式において、 rは、上記点の光軸zからの距離であり、 Cは1/Rであり、Rは頂点S1における前面の曲率半径
であり、 Kは、円錐断面係数である。] 下記の第1表に第4図aおよびc、第5図aおよび
c、第6図に示す各種実施態様におけるレンズの諸特性
値を掲げる。
実施例1 第4図aは、収差、すなわち8dptの屈折パワーS′を
持つ従来の眼鏡用レンズにおける非点収差ΔSと屈折誤
差ΔR(以下、「非点収差」と「屈折誤差」を総称して
「収差」と称することもある)をジオプターで示したも
のである。この種の眼鏡用レンズにおいては、レンズの
前面1と接眼面2の曲率は、結像品質の見地からの最適
曲率と外見上要求される「フラッター」面曲率との中間
が採用される。第4図aから分かるように、この従来の
眼鏡用レンズにおいては、非点収差ΔSと屈折誤差ΔR
は共に正の値を示す。しかしながら、このような正の屈
折誤差ΔRは、眼の調節による修正が困難であるので実
用上好ましくない。
これに対し第4図cは、第4図aに示した従来の眼鏡
用レンズと同じ表面設計であるが、変動屈折率を備えた
帯域を有する本発明の第1の好ましい実施態様の眼鏡用
レンズについて非点収差および屈折誤差を視角の関数と
して示したものである。この場合において、眼鏡用レン
ズの屈折率nは、第4図bに示されたようにzの関数で
変動させた。第4図bによれば、屈折率は頂点S1と頂点
S2との間で一定であって、約1.525dptの値を示し、z=
0の頂点S2に接するx−y平面を境により後方になるに
従って増加する。この増加は本来意図した修正すべき収
差(非点収差)が、視覚域の角度を越えて過度に正の値
をとっているという事実から得られる結果である。
屈折率の変動を選択するに際しては、限界厚さ、すな
わち正の屈折パワーを有するレンズの中心部の厚さを減
少させることによっては意図せず、むしろ収差の修正に
ついてのみ努力が行われた。第4図bに示されるよう
に、明らかに非点収差は実際に約0dpt近傍の値で視角σ
=40゜の値まで維持される。屈折誤差については、視角
の増加に伴って約−0.7dptの値まで減少する。そして視
覚誤差が負である場合には、眼鏡利用者が極端な老眼で
ない限り、眼による調節が可能である。2つの収差の修
正値が利用されるのみであるのにも拘わず、修正された
収差(屈折誤差)により元来意図されていないなかった
効果、すなわち生理学的にも一層好ましい経過を得るこ
とができるという利点も得られた。
実施例2 第5図aは、前面が等式(3)により円錐断面を示す
非球面であり、第1表に示されるような特性値を示す変
動屈折率の帯域を持たない従来の眼鏡用レンズの収差の
推移を示すものである。非球面にしたのは、中心厚さdm
を減少させる見地からなされたもので、この場合におい
ては収差の修正は意図されていない。第5図aから明白
なように、一定の屈折率のみの従来の眼鏡用レンズで
は、比較的小さい視角であるσ=30゜の場合でも非点収
差(実線で示される)および屈折誤差(破線で示され
る)は共に約−3.0dpt近傍で負に大きく振れており、眼
鏡用レンズとしては受入れ不可能である。
これに対し第5図cは、第5図aに示した従来の眼鏡
用レンズと同じ表面設計であるが、屈折率に第5図bに
示すような変動を与えた本発明の第2の好ましい実施態
様の眼鏡用レンズについて収差の推移および屈折誤差を
視角σの関数として示したものである。この場合におい
ても屈折率の減少により修正すべき収差(非点収差、屈
折誤差共に)は極めて大きな負の値を持つことになる筈
である。しかし、第5図cから明白なように、非点収差
ΔSは実際には全視角を通して0dpt近傍であり、屈折誤
差は視角の増加に伴って減少するが、視角σ=40゜であ
っても−1.0dpt以下である。繰り返し強調するが、負の
値の屈折誤差は眼の調節によって容易に修正可能であ
る。
実施例3 第6図aは、境界面が非球面であるような本発明の第
3の実施態様の眼鏡用レンズの収差の変化を示したもの
である。この場合においては、中心厚さdmを減少すると
いう見地から、第4図aまたは第4図cに示された眼鏡
用レンズの場合よりも面の曲率をチェルニングの原理か
ら「大きくかけ離れた」大きな曲率となるように選択
し、かつ「レンズの頂点S1と頂点S2との間」の屈折率の
変動をさせた。換言すれば、この実施態様においては、
面系に屈折率の変動を形成させるための勾配発生面3の
みならず勾配発生面4をも用いた。この勾配発生面はい
ずれも平面である。したがって屈折率は、第6図bに示
されるように「接眼面の後方」で変動するのみならず、
屈折率が一層寄与する面、すなわち正の屈折パワーを持
つレンズの前面においてレンズ材料が持つ値よりも大き
い値になるように変動する。この場合において、眼鏡用
レンズの総屈折パワーS′が8.0dptであり、屈折率nが
1.525dptである第4図cによる従来の眼鏡用レンズに比
べて中心厚さを25%削減することができる。そしてそれ
にも拘らず、非点収差に対する修正を行うこともでき
る。すなわち、この実施態様の場合には、実際問題とし
て第6図aに示されるように、非点収差は全視角を通し
て0dpt近傍にすることができ、また屈折誤差も終始負の
値を示した。
次の項では、負の屈折パワーを有する眼鏡用レンズに
ついての本発明の好ましい実施態様について幾つかを説
明する。
これらの実施態様に用いられる眼鏡用レンズは、S′
=−10.00dptの総屈折パワーと、C1=1/R1=3.81dptの
曲率面を持った球面のレンズ前面と、d=66mmの直径を
備えている。なお、第7図に示す実施態様においてはレ
ンズ後面1を球面としたものを、これに対して第8図a
および第8図cに示す実施態様においてはレンズ後面を
非球面としたものを示した。また、非球面の回転対称面
は円錐断面を有し、その上の点のサジタΔz(点の軸z
方向における頂点S2からの距離)は、次の等式により得
られる。
Δz=Cr2/{1+[1−(K+1)C2r21/2
(4) [上式において、 rは、光軸zからの点の距離であり、 C=1/R2で、R2は、頂点S2における面の曲率半径であ
り、 Kは、円錐の断面係数である。] 第2表に実施態様に使用したレンズの諸特性値を示し
た。
実施例4 第7図は、前面1と接眼面2の曲率を収差改善上の見
地からの最適曲率および外見改善の理由から望まれるフ
ラッター曲率との折衷的曲率として設計した屈折率変動
のない従来の眼鏡用レンズについて収差の変化を示した
ものである。第7図から明らかなようにこの眼鏡用レン
ズは収差に比較的小さいが、第2表から判るように周縁
部厚さdrが13.95mmと極めて厚く、このためレンズを当
世風のレンズフレーム合うように研磨することが難し
く、その上重量が重いという問題もある。
第8図aは、レンズの周縁部厚さを薄くするために接
眼面2を非球面にした負の屈折パワーを有する屈折率変
動のない従来型の眼鏡用レンズの収差の変化を示したも
のである。このレンズの接眼面2は、等式(4)に従う
円錐断面であり、その諸特性値は第2図に示す通りであ
る。このレンズは第2表から判るように接眼面2を非球
面の円錐断面とすることにより、レンズの周縁部厚さdr
を6.98mmとかなり薄くすることができるが、一方におい
て第8図aに見られるように収差は非点収差、屈折誤差
ともに視角の増加に従って増大し、視角σ=20゜で2.5d
pt近傍に達するので好ましくない。
第8図cは、本発明の第4の好ましい実施態様を示す
眼鏡用レンズ、すなわち第8図aのレンズと同一表面設
計で、中心厚さおよび周縁部厚さも同様のレンズにおい
て接眼面2の頂点S2の後方で屈折角を変動させた眼鏡用
レンズの収差に及ぼす影響を示したものである。したが
って、レンズの表面設計、中心厚さ、周縁部厚さは、第
8図aと同様である。このレンズの円錐断面における個
々の特性値は第2表に示される通りである。
第8図aに示した表面設計のレンズは、第8図bに示
されるような屈折率変動を与えることにより、第8図c
により示されるように収差を非常に小さい値とすること
ができる。すなわち第8図cに明らかなように収差、特
に非点収差は視角全体に亘り実質的にゼロとなる。この
場合、屈折誤差および非点収差が正の値を採る「均一屈
折率の場合」と同様に、接眼面の頂点(z=0)の後方
で第8図bに示すような屈折率勾配の上昇を行わせるこ
とは必須の条件である。
勾配発生面が球面である場合の実施例 第9図〜第12図は、勾配発生面4が球面で、その曲率
の中心点SZ2が同時に平行面の対称中心であるような眼
鏡用レンズについてのものである。示された好ましい実
施態様において、球面の縁面4の中心点はレンズの頂点
S1とS2とを結ぶ頂点結合軸z上にある。回転対称面が前
面1および接眼面2の場合、この軸はレンズの光軸と一
致する。
説明を簡単化するために次項では、前面1および接眼
面2が回転対称面であるような場合のみの場合を示し
た。
したがって上述したようにレンズの頂点S1とS2とを結
ぶ軸zは光軸と一致する。
また、次項に示される全ての好ましい実施態様では、
単一の勾配発生面として、レンズ後方の接眼面の頂点S2
上の光軸を横切る一定の屈折率n(x、y、z)を持つ
平行面が得られるような勾配発生面4を採用した。そし
てこれらの好ましい実施態様では、レンズ頂点間の光軸
上の屈折率の変動を得るための勾配発生面3は採用しな
かった。そのため、屈折率の変動は主として収差の修正
のみに寄与し、限界厚さ、すなわち正の屈折パワーを有
する眼鏡用レンズにおける中心厚さdmや、負の屈折パワ
ーを有する眼鏡用レンズにおける周縁部厚さdrの減少に
は寄与しない。
以下の項で示すように、前面1および接眼面2からな
る境界面をチェルニング原理により作成する従来の眼鏡
レンズに対しては、表面の特別な設計によって中心厚さ
dmを減少させることができるが、その代わり本発明によ
る変動屈折率なしでは十分な収差の修正が得られず、特
に均一屈折率のみの場合では不可能である。
次項で記載される好ましい実施例5および実施例7で
は、正の屈折パワーで頂点屈折パワーが+8dptであるよ
うな眼鏡用レンズを採用したのに対して、実施例6およ
び実施例8では、負の屈折パワーで頂点屈折パワーが−
10dptであるような眼鏡用レンズを採用した。
実施例5および実施例6では、光学的利用域は眼鏡用
レンズの直径dと同一であるが、実施例7および8では
光学的利用域は眼鏡用レンズの直径d以下であるので、
例えばスターレンズのようなレンズ周縁部に通例行われ
ているような「ベアリングリム」の付加が行われる。
実施例5 この好ましい実施態様では前述した通り正の屈折パワ
ーを持ち、その前面1が円錐面(円錐断面)でサジタΔ
z(光軸z方向における頂点S1から点までの距離)が等
式(3)により得られ、諸特性値が次に示す値、すなわ
ちそれぞれR1=54.7mm、K=−4.55、接眼面2がR2=17
5mmの半径を持つ球面、直径d=66mm、周縁部厚さdr
1.0mm、中心部厚さdm=5.78mm、屈折率=1.6dptの値を
持つ眼鏡用レンズが使用される。
なお、上記した中心厚さdmの値は、接眼面に同様に一
定の屈折率n=1.6dptを備える眼鏡用レンズの中心厚さ
に比べて約33%低い値である。
上記した眼鏡用レンズにおいて、一定の屈折率n=1.
60dptを有する場合、つまり従来型の眼鏡用レンズであ
る場合には、周縁部の屈折パワーは+8.0dptとなるが、
これでは以下に示すように結像特性は好ましくない。
すなわち、第9図aは、一定の屈折率を有する上記眼
鏡用レンズについて視角σ′の関数としての屈折誤差
ΔRと非点収差ΔSの変化を示したものであり、これら
の収差、つまり屈折誤差ΔRおよび非点収差ΔSはそれ
ぞれ先に示した等式(1)および(2)により算出され
る。
そして、第9図aから明らかなように、接眼面の面す
る側における視角σ′=30゜における収差は−30dpt
もの大きさになっており、その結像特性は眼科生理学上
好ましくない。
第9図bは、後方の頂点S2をゼロとする光軸と一致す
る軸zに沿った本発明の第5の好ましい実施態様におけ
る屈折率の推移を示すものである。一定の屈折率を持つ
面は球面であり、その中心SZはz=70mmに存在する。第
9図bが示すように、前記軸zに沿った周辺帯域におい
ては、屈折率は、後方帯域、すなわち接眼面の頂点S
2(z=0)よりも右側(z>0)においてのみ変動す
る。すなわち、前述したように屈折率の変動は収差の修
正にのみ寄与する。そしてこのときの勾配生成の浸透深
度dsは10.2mmである。
第9図bに示された屈折率の変化は、例えば勾配発生
面4を形成したブランクを引き続き異種のイオン交換浴
に浸漬することにより得られる。もし必要ならば勾配発
生面をそれぞれ個々のイオン交換浴の間で取外し、異な
る勾配発生面、好ましくは第1の勾配発生面に平行な面
によって置き換えることもできる。
第9図bによる屈折率の変動を起こさせた本発明の眼
鏡用レンズは、第9図cのような屈折誤差ΔRと非点収
差ΔSの変化を示す。第9図cから明らかなように、非
点収差は全視角に亘って事実上ゼロであり、一方屈折誤
差は負の値を持つが、その値は視角が25゜になるまでに
−0.5dptにもならず、この屈折率の負の値の変化は眼科
生理学的にも好ましい値となる。
明白なことは、この本発明の好ましい実施態様による
ときは、非点収差および屈折誤差の2つの収差のいずれ
かに対してどのように定められる変化についてもこれを
達成させることができることである。特に、他の条件、
例えば変化が負の値を採る屈折誤差と正の値を採る非点
収差のような特定の関係をも満たすことができる。
その上、特筆すべきことは屈折率の変動が約0.2dpt付
近の比較的小さい値であるので、現行のイオン交換技術
で十分に実施できることである。
実施例6 この好ましい実施態様では、接眼面2が円錐面(円錐
断面)で、そのサジタΔz(光軸z方向における頂点S2
からの点への距離)が等式(4)[式中、rは光軸zか
らの距離であり、C=1/R2で、R2=43.75mm、K=−6.9
2である。]によって得られる。
またレンズ前面1は、R1=262.5mmの半径を持つ球面
である。
正の屈折パワーを有するレンズに対して、このレンズ
は負の屈折パワーを有しており、したがって中心厚さdm
は限界厚さではなく、周縁部厚さdrが限界厚さである。
レンズ直径Rは66mmであり、中心厚さdmは1.0mm、周
縁部厚さdrは、6.97mmである。この周縁部厚さは、屈折
率n=1.525で同様の前面1を持つ従来の球面レンズの
周縁部厚さよりもほぼ50%薄い。
もし、上記した眼鏡用レンズが一定の屈折率n=1.52
5dptを有する場合、つまり従来型の眼鏡用レンズである
場合には、周縁部の屈折パワーS′は−10.0dptとな
るが、以下に示すように結像特性は好ましくない。
すなわち、第10図aは、一定の屈折率を有する上記設
計の眼鏡用レンズについて視角σ′の関数としての屈
折誤差ΔRと非点収差ΔSの推移をdptで示したもので
あり、これらの収差ΔRおよびΔSはそれぞれ先に示し
た等式(1)および(2)により算出される。
そして、第10図aから明らかなように、接眼面の面す
る側における視角σ′=30゜における非点収差は3dpt
もしくはそれ以上となる。
第10図bは、接眼面2の頂点S2をゼロとする光軸と一
致する軸zに沿った本発明の第6の好ましい実施態様に
おける屈折率の変化を示すものである。一定の屈折率を
持つ面は球面であり、その中心SZ2はz=−200mmに存在
する。頂点S1とS2の間(z<0)においては、屈折率は
光軸の周りで一定であり、勾配発生面の浸透深度dsは1
0.7mmである。
第10図bによるような屈折率の変動を起こさせた本発
明の眼鏡用レンズは、第10図cに示すような屈折誤差Δ
Rと非点収差ΔSの変化を示す。第10図cから明らかな
ように、非点収差ΔSは全視角に亘って事実上ゼロであ
り、一方屈折誤差ΔRは正の値を持つが、その値は視角
が25゜になるまでに+5dptにもならず、この屈折率の負
の値の変化は眼科生理学的にも好ましい値となる。
明白なことは、この本発明の好ましい実施態様による
ときも、非点収差および屈折誤差の2つの収差のいずれ
に対してもどのような変化についてもこれを達成させる
ことができることである。特に、他の条件、例えば屈折
誤差と非点収差が特定の関係であるような条件について
もこれを満たすことができる。
実施例7 第11図bの左側図は、本発明の第7の好ましい実施態
様におけるレンズの断面を示したものである。図中の符
号(図中に記載された符号以外のものも)第1図に記載
されたものと同様である。
この実施態様においては、レンズ前面1は「ベアリン
グリム」が付与されるような付加要素により変形された
円錐面(円錐断面)であり、サジタΔz(z軸方向にお
ける頂点S2から点までの距離)は次の等式により得られ
る。
Δz=Cr2/{1+[1−(K+1)C2r21/2}+a4*r4+a6*r6 [上式において、 rは、光軸zからのその点までの距離であり、 C=1/R1で、R1は、頂点S1における面の曲率半径であ
り、 Kは、円錐の断面係数であり、 a4およびa6は、それぞれ付加条件による係数であ
る。] 本実施例のレンズにおける各符号の数値は以下の如く
である。
R1=54.7mm K=−0.6 a4=−0.3×10-6 a6=−0.1612×10-8 また接眼面2は半径R2=175mmの球面である。
該レンズの直径はd=66mmであり、周縁部厚さdr=1.
0mmで、中心厚さdm=5.80mmである。この中心厚さは、
一定のn=1.60dptを有し、かつ同様の接眼面を有する
従来技術による球面レンズの中心厚さよりも約33%薄
い。
上記した設計による眼鏡用レンズが一定の屈折率n=
1.60dptを有する場合、つまり従来設計の眼鏡用レンズ
である場合には周縁部の屈折パワーS′=+8.0dptと
なるが、これでは以下に示すように結像特性が好ましく
ない。
すなわち、第11図aは、一定の屈折率を有しかつ上記
設計による眼鏡用レンズについて視角σ′の関数とし
ての屈折誤差ΔRと非点収差ΔSの変化をdptで示した
ものでありこれらの収差ΔRおよびΔSはそれぞれ先に
示した等式(1)および(2)により算出される。
そして、第11図aから明らかなように、接眼面の面す
る側における視角σ′=30゜における屈折誤差は1dpt
もしくはそれ以外となり、眼科生理学上好ましくない。
第11図bの右側の図は、接眼面2の頂点S2をゼロとす
る光軸と一致する軸zに沿った本発明の第7の好ましい
実施態様におけるレンズの屈折率の変化を示すものであ
る。一定の屈折率を持つ面は球面であり、その中心SZ2
はz=−100mmに存在する。ここでも頂点S1とS2の間
(z>0)においては屈折率は光軸の周囲で一定であ
り、視角σ=45゜までの光学的に有効な修正に必要な勾
配発生面による勾配生成の浸透深度dsは約5mmである。
第11図bによるような屈折率の変動を起こさせた本発
明の眼鏡用レンズは、第11図cに示すような屈折誤差Δ
Rの推移と非点収差ΔSの推移を示す。第11図cから明
らかなように、非点収差は全視角に亘って事実上ゼロで
あり、一方屈折誤差は負の値を持つが、その値は視角が
25゜になるまでに−0.5dptにもならず、この屈折率の負
の値の推移は眼科生理学的にも好ましい値となる。
明白なことは、この本発明の好ましい実施態様による
ときは、非点収差および屈折誤差の2つの収差のいずれ
に対してどのような変化についてもこれを達成させるこ
とができることである。特に、他の条件、例えば屈折誤
差と非点収差の特定の比率であるような条件をも満たす
ことができる。
光学的に修正されていないベアリングリムの使用によ
って屈折率の変動と、修正に必要とされる透過深度は、
第5の好ましい実施態様の場合よりも小さいが、収差は
周縁部に至るまで修正される。
実施例8 第12図bの左側図は、本発明の第8の好ましい実施態
様におけるレンズの断面を示したものである。図中の符
号(図中に記載された符号以外のものも)第1図に記載
されたものと同様である。
この実施態様においては、レンズの接眼面2は「ベア
リングリム」が付与されるような付加要素により変形さ
れた円錐面(円錐断面)であり、その上のサジタΔz
(z軸方向における頂点S2から点までの距離)は、次の
等式により得られる。
Δz=Cr2/{1+[1−(K+1)C2r21/2}+a4*r4+a6r* [上式において、 rは、光軸zからその点までの距離であり、 C=1/R2で、R2は、頂点S2における面の曲率半径であ
り、 Kは、円錐の断面係数であり、 a4およびa6は、それぞれ付加条件による係数であ
る。] 本実施例のレンズにおける各符号の数値は以下の如く
である。
R2=43.75 K=−0.5 a4=−0.5×10-6 a6=−0.283×10-8 また前面1は半径R1=262.5mmの球面である。
該レンズの直径はd=66mmであり、中心部厚さdm=1.
0mmで、周縁部厚さdr=6.97mmである。この周縁部厚さ
は一定の屈折率を有しかつ同様の接眼面を有する従来技
術による球面レンズの周縁部厚さよりも約50%薄い。
上記した説明による眼鏡用レンズが一定の屈折率n=
1.525dptを有する場合、つまり従来設計の眼鏡用レンズ
である場合には前部の屈折パワーS′=−10.0dptと
なるが、これでは以下に示すように結像特性が好ましく
ない。
すなわち第12図aは、一定の屈折率を有しかつ上記設
計による眼鏡用レンズについて視角σ′の関数としての
屈折誤差Rと非点収差ΔSの推移をdptで示したもので
あり、これらの収差ΔRおよびΔSはそれぞれ先に示し
た等式(1)および(2)により算出される。
そして、第12図aから明らかなように、接眼面の面す
る側における視角σ′=30゜における屈折誤差は2dptも
しくはそれ以上となり、眼科生理学上好ましくない。
第12図bの右側の図は、本発明の第7の好ましい実施
態様によるレンズ接眼面2の頂点S2をゼロとする光軸と
一致する軸zに沿ったレンズの屈折率の推移を示すもの
である。一定の屈折率を持つ面は球面であり、その対称
の中心SZはz=−200mmに存在する。頂点S1とS2の間
(z<0)においては屈折率は光軸の周囲で一定であ
り、視角σ=45゜までの光学的に有効な修正に必要な勾
配発生面からの勾配生成の浸透深度dsは約6mmである。
第12図bによるような屈折率の変動を起こさせた本発
明の眼鏡用レンズは、第12図cに示すような屈折誤差Δ
Rの変化と非点収差ΔSの変化を示す。第12図cから明
らかなように、非点収差は全視角に亘って事実上ゼロで
あり、一方屈折誤差は正の値を持つが、その値は視角が
25゜になるまでに+0.5dptにもならず、この屈折率の負
の値の推移は眼科生理学的にも好ましい値となる。
明白なことは、この本発明の好ましい実施態様による
ときは、非点収差および屈折誤差の2つの収差のいずれ
に対しても指示されるどのような変化についてもこれを
達成させることができることである。特に、他の条件、
例えば屈折誤差と非点収差が特定の関係であるような条
件を満たすことができる。
光学的に修正されていないベアリングリムの使用によ
って屈折率の変動と、修正に必要とされる勾配生成浸透
深度は、第2の好ましい実施態様の場合よりも小さい
が、収差は周縁部に至るまで修正される。
勾配発生面が(非)円錐面である場合の実施例 先に説明した好ましい実施態様において、本発明によ
る屈折率の変動を特別に選択された表面設計と結び付け
て用いることにより均質な強さのレンズにおける収差の
減少および/または中心厚さの減少を図った。しかし本
明細書の冒頭において説明したように、勾配は、非点収
差および/またはプログレッシブ屈折パワーの発生に対
して寄与しないか、または寄与するにしても僅かに部分
的に寄与するのみの表面設計についても、非点収差およ
び/またはプログレッシブ屈折パワーを発生させるため
に用いられる。
実施例9 本発明の屈折率の変動の上記した可能性ある応用のた
めに、非点収差パワー、すなわち円柱パワーを屈折率の
変動によって生成させる実施態様を以下の項で説明す
る。この場合、眼鏡用レンズの境界面である前面1およ
び接眼面2は回転対称面であり、したがって表面設計は
非点収差パワーの発生には寄与しない。眼鏡用レンズ
は、0゜TABO軸(以下、「平行軸」という)で4.0dptの
鏡面パワーと1.5dptの円柱パワーとを持つ。
この非点収差パワーを持った本発明による眼鏡用レン
ズは、R1=76.8mmの半径を持った球面の前面1とR2=17
5mmの半径を持った球面と接眼面2とを有し、またレン
ズの直径d=66mm、周縁部厚さdr=1mm、中心部厚さ5.3
mmである。
一定の屈折率を持った面は後述するように第3表で記
載された勾配発生面4に対する複数の平行面であり、そ
の頂点は接眼面2とその頂点で接触する。この面の垂直
子午断面は、いわゆる限界断面と称され高次の曲線であ
る。水平子午断面の半径は175mmで接眼面2と同一の半
径である。明細書中の用語「垂直」および「水平」は、
単に説明を明確化するために用いられるものであり、こ
れらの位置指標は実際の眼鏡用レンズが使用されるとき
は、修正されるべき眼の非点収差に従って眼前において
調整される。
第3表に勾配発生面4に対するサジタΔz(mm)を第
1図に示した座標軸系に基づいて掲げた。ゼロ点はこの
好ましい実施態様における勾配発生面の頂点に一致す
る。
垂直断面で非収差誤差と屈折誤差の両者がゼロである
とき、屈折誤差ΔRは「(実際平均パワー)−(呼称平
均パワー)」として、また非点収差ΔSは規定値からの
偏差値(−非点収差)として定めた。
非均質層、すなわち屈折率がその中で変動する層の厚
さdsは4.0mmであり、屈折率は勾配発生面の垂直面に沿
って1.825dptから1.525まで放射線状に変動する。
第13図aは、垂直子午線に沿って生じた屈折誤差ΔR
(破線)と非点収差ΔS(実線)について示したもので
あり、第13図bは、水平子午線に沿って生じた屈折誤差
ΔR(破線)と非点収差ΔS(実線)について示したも
のである。第13図aから明らかなように2つの収差にお
ける最適条件は限界垂直子午線に沿って満たされる。ま
た全ての非点収差は回転対称面である表面設計によって
ではなく、屈折率の変動によって生じるが、第13図bか
ら明らかなように水平子午線に沿って生する収差は同様
にごく僅かである。
第14図aおよびbは、水平半径77.4mmで垂直半径64.1
8mmの円錐状前面と前記した本発明の眼鏡用レンズと同
様の接眼面を持つが、屈折率の変動のない従来の眼鏡用
レンズについての2つの収差を示す図である。、 このレンズは、n=1.525の一定の屈折率を持ち、接
眼面の屈折パワーは−3dptである。また球面屈折パワー
は4.00dpt、0゜のTABO軸を持った円筒屈折パワーはは
1.5dptである。
もしレンズの直径が66mmで、垂直最小周縁部厚さが1.
0mmであれば、水平断面での周縁部の厚さは最大2.7mmと
なる。そして中心厚さは7.0mmとなる。
これら第13図と第14図の結果から、同等の収差の場合
には、本発明のレンズは周縁部の厚さを一定にできると
いう利点がある。これは、特にレンズを外見のよいフレ
ームに使用できるという利点を生ずるし、またこれと同
様の円錐前面を持った従来の眼鏡用レンズよりも中心厚
さを28%薄くすることができるし、さらに円錐の頂点深
度も小さくすることができる。
以上本発明の詳細を幾つかの好ましい実施態様に基づ
いて説明してきたので、当業者はこれらの好ましい実施
態様に基づいて、屈折率の変動を限界厚さの減少、また
は収差の修正、あるいはその両者に役立てるために、そ
れぞれの事例に適応する好ましい実施態様により容易に
これを応用するための評価を行うことができるはずであ
る。適切な評価方法については、例えばDE−OS第36 16
888号に記載されている。
その評価は、例えば次に示す手順で進められる。
屈折率の変動を行わせる加工方法は、例えば特定のガ
ラスまたはプラスチックに対してイオン交換法を用い、
採用された各勾配発生面に垂直な面に沿って屈折率の変
動を行わせる。したがって眼鏡用レンズを最適条件にす
る「自由度」は次の如くである。
眼鏡用レンズの両境界面、すなわち前面1および接眼
面2の設計、それには勾配発生面3と勾配発生面4のう
ちの1つまたは両者の設計が含まれる。
例えば、それは、先ずそれぞれ望ましい限界厚さdm
よびdrを減少させることができるような前面1と接眼面
2の設計を行うようにして進めることができる。境界面
の設計は、単に限界厚さを減少させるという見地から、
またはさらに、多かれ少なかれ収差の減少を行う見地か
ら選択される。これには、例えば本発明の中心厚さを減
少させた球面の眼鏡用レンズを参考にすればよい。
眼鏡用レンズの境界面の設計を「概略的に」定めた
後、これにより発生する非点収差および屈折誤差のよう
な収差を勾配発生面4の設計を変化させることで最適化
する。
勾配発生面を加工上の理由から球面に限定しなければ
ならないときは、これらの面の曲率、したがってその中
心SZ2は、変動パラメーターとして自由に設定すること
ができる。
この場合、曲率の減少、すなわち座標軸zの原点から
対称の位置にあるSZの物体側の中心の距離の増加は、望
ましい勾配透過深度の減少を招くことを考慮しなければ
ならない。
多くの場合、この方法により頂点深度の減少のための
平滑な基本曲線の選択と、特定の頂点屈折パワー、例え
ば頂点屈折パワーの上昇による特定の焦点屈折パワーに
対する意図的な限界厚さの減少などについて一定の屈折
率を備える標準レンズと対比し、十分に満足し得る収差
の修正を行うことができる。
もし規定の屈折勾配を採ることでもなお勾配発生面4
の形成により十分に満足し得る収差の補正ができない場
合には、次の工程において非球面を、例えば純粋な円錐
断面から高次の非球面に変更することにより対処するこ
とができる。
前記の「中間工程」は、所望の特性の眼鏡用レンズを
得るために何等遅くない工程である。
上記は1つの可能性ある手順の具体的説明であり、当
然のことながら該手順を変更しても眼鏡用レンズの評価
は可能である。例えば、勾配生成面の曲率を球面から非
球面に代えることもできるし、あるいは前記中間工程を
眼鏡用レンズの境界面の変動や勾配発生面の設計の変化
の間で行うように変更することもできる。
いずれにしても、本発明の設計によるときは、一定の
屈折率を備えた眼鏡用レンズや非点収差を備えた眼鏡用
レンズのみならず、プログレッシブ面を備えた眼鏡用レ
ンズ、もし必要ならば屈折率の変動により非点収差が完
全にまたは部分的に生ずるか、屈折率の変動により収差
の修正が完全にまたは部分的に生ずるような非点収差を
実現することができ、そこでそれぞれに必要とされる屈
折率の変動は本発明の技術概念である勾配発生面と公知
の加工方法とを組み合わせることで達成できるのであ
る。
さらに請求項1に掲げられた本発明の総括的発明概念
は、眼鏡用レンズとして用いられるいかなる材料にも、
またいかなる表面設計のレンズにも適用することが可能
である。したがって最初の屈折率の値が必ずしも1.525
である必要はない。材料の持つ固有の屈折率は材料の基
本特性により異なり、例えば特定のプラスチックの場合
には比較的低い値の1.5dptとなるが、これより比較的高
い値、例えば1.6dptや1.7dptの値(高屈折率レンズやプ
ラスチックレンズの標準的な値)でもよい。また必ずし
も非球面として円錐面(円錐断面)を用いる必要もな
い。具体的には、複合非球面は結像誤差の修正に寄与す
る表面設計としてすでに知られているが、それを用いる
ことも可能である。その上レンズの両面を非球面として
設計することもできるし、または前面に円柱体屈折パワ
ーを付加することもできる。
さらに当然なことではあるが、常に「視角を越えた非
点収差がほぼ0である」という条件を満たす必要もな
い。他の特定の修正条件、例えば「屈折誤差の絶対値/
非点収差の絶対値=2:1」を満たす場合もあり得る。
いずれにしても、本発明の教示するところは、修正す
べき誤差が過大な正の値である場合には屈折率を増加さ
せねばならないし、また修正すべき誤差(非点収差また
は屈折誤差)が過大の負の値である場合には屈折率を減
少させねばならないことである。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の眼鏡用レンズについての断面図で
あり、本発明に使用される用語を説明するための図であ
る。
第2図aは、勾配発生面が平面の正の屈折パワーを備
えた眼鏡用レンズの断面図である。
第2図bは、上記眼鏡用レンズの屈折率の変化を模式
的に示した図である。
第3図aは、勾配発生面が平面の負の屈折パワーを備
えた眼鏡用レンズの断面図である。
第3図bは、上記眼鏡用レンズの屈折率の変化を模式
的に示した図である。
第4図aは、屈折率の変動のない従来の正の屈折パワ
ーを備えた眼鏡用レンズにおける収差を示した図であ
る。
第4図bは、本発明における第1の好ましい実施例に
おける眼鏡用レンズの屈折率の変化を示した図である。
第4図cは、第4図aの眼鏡用レンズと同一の屈折パ
ワーおよび同一の設計表面を有するが第4図bによる屈
折率変化を持った上記第4の好ましい実施例による眼鏡
用レンズの収差を示した図である。
第5図a〜cは、中心部厚さ最小化の見地から選択さ
れた前面を有する眼鏡用レンズについて第4図a〜cと
同様の図示内容(ただし、第4図bおよびcは本発明の
第2の好ましい実施例についてのものである)で示した
図である。
第6図aは、屈折率の変化により収差の修正および限
界厚さの減少をさせた本発明の第3の好ましい実施例の
眼鏡用レンズにおける収差を示した図である。
第6図bは、上記眼鏡用レンズの屈折率の変化を模式
的に示した図である。
第7図は、屈折率の変動のない従来の負の屈折パワー
を備えた眼鏡用レンズにおける収差を示した図である。
第8図aは、一定の屈折率を有しかつ周縁部厚さ最小
化の見地から選択された非球面の接眼面を有する眼鏡用
レンズにおける収差を示す図である。
第8図bは、本発明の第4の好ましい実施例における
眼鏡用レンズの屈折率の変化を示した図である。
第8図cは、第8図aの眼鏡用レンズと同一の屈折パ
ワーおよび同 一設計の面を有するが第8図bによる屈
折率変化を持った上記第4の好ましい実施例による眼鏡
用レンズの収差を示した図である。
第9図a〜cは、中心厚さ最小化および勾配発生面を
非球面として設計する見地から選択された前面を有する
本発明の第5の好ましい実施例の眼鏡用レンズについて
第4図a〜cと同様の図示内容で示した図である。
第10図aは、一定の屈折率を有しかつ周縁部厚さ最小
化の見地から選択された球面の接眼面を有する眼鏡用レ
ンズにおける屈折誤差と収差とを示した図である。
第10図bは、本発明の第6の好ましい実施例の眼鏡用
レンズにおける屈折率の変化を示した図である。
第10図cは、第10図aの眼鏡用レンズと同一の屈折パ
ワーおよび同一設計の面を有するが第10図bによる屈折
率変化を持った上記第6の好ましい実施例による眼鏡用
レンズの収差を示した図である。
第11図a〜cは、中心部厚さ最小化および勾配発生面
を非球面として設計する見地から選択されたベアリング
縁を持つ前面を有する本発明の第7の好ましい実施例の
眼鏡用レンズについて第8図a〜cと同様の図示内容で
示した図である。
第12図a〜cは、周縁部厚さ最小化および勾配発生面
を非球面として設計する見地から選択されたベアリング
縁を持つ接眼面を有する本発明の第8の好ましい実施例
の眼鏡用レンズについて第4図a〜cと同様の図示内容
で示した図である。
第13図aおよびbは、非点収差を有する本発明の第8
の好ましい実施例の眼鏡用レンズにおける収差を示した
図である。
第14図aおよびbは、比較のために非点収差を有する
従来の眼鏡用レンズにおける収差を示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ファイファー.ハーバート ドイツ連邦共和国8000.ミュンヘン. 60.ゲオルグ‐ハン‐ストラーセ.16 (56)参考文献 特開 昭53−94947(JP,A) 特開 昭52−136644(JP,A) 特開 昭62−296119(JP,A) 特開 昭62−43602(JP,A) 特開 昭62−206511(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02C 7/02 - 7/06

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面(1)と接眼面(2)とからなる境界
    面を有し、かつ収差の修正に寄与する変動屈折率を備え
    た眼鏡用レンズであって、実質的に均一の屈折率を備え
    た帯域と、屈折率が勾配を以て連続的に変動する少なく
    とも1つの面系により形成された変動屈折率を備えた帯
    域とからなり、該面系の各面は、該面上のすべての点に
    おいて屈折率が一定で所定レベル値を有し、他の面から
    垂直方向に同一距離すなわち平行面をなし、かつ前記各
    面の延長面または解析的延長面が、前記前面(1)の頂
    点(S1)と前記接眼面(2)の頂点(S2)とを結ぶ結合
    軸(z)と前記頂点(S1)または前記頂点(S2)のうち
    のいずれか最も近い頂点からからの距離Aの点で交差
    し、該Aは次の等式、すなわち A≦20×L [ここで、Lは、前記均一の屈折率を備えた帯域と変動
    屈折率を備えた帯域とのレンズ断面における境界線
    (3′、4′)の長さを表す。] を満足することを特徴とする眼鏡用レンズ。
  2. 【請求項2】前記面系の各面が前記結合軸(z)を垂直
    に交差することを特徴とする請求項1記載の眼鏡用レン
    ズ。
  3. 【請求項3】前記面系の各面が平行な円環状面または非
    円環状面であることを特徴とする請求項1または2記載
    の眼鏡用レンズ。
  4. 【請求項4】前記面系の各面がプログレッシブ眼鏡用レ
    ンズの屈折パワー増進に寄与する表面形状に似た表面形
    状を備える平行な面であることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の眼鏡用レンズ。
  5. 【請求項5】前記面系の各面がが子午断面で共通縮閉線
    を持つ回転対称面であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の眼鏡用レンズ。
  6. 【請求項6】前記回転対称面が球面(球勾配面)である
    ことを特徴とする請求項5記載の眼鏡用レンズ。
  7. 【請求項7】前記回転対称面が平面(軸傾斜面)である
    ことを特徴とする請求項6記載の眼鏡用レンズ。
  8. 【請求項8】屈折率の変動がz≧0でなされるときのみ
    に収差の修正が行われることを特徴とする請求項7記載
    の眼鏡用レンズ。
  9. 【請求項9】非点収差および/または屈折誤差を修正す
    るために、表面設計が同一でかつ屈折率が一定のときに
    前記非点収差値と屈折誤差値のそれぞれが正の値を取る
    場合には前記z≧0における屈折率を増加させ、表面設
    計が同一でかつ屈折率が一定のときに前記非点収差値と
    屈折誤差値のそれぞれが負の値を取る場合には前記z≧
    0における屈折率を減少させることを特徴とする請求項
    8記載の眼鏡用レンズ。
  10. 【請求項10】収差を修正するために、前記面系の各面
    を前記眼鏡用レンズの両頂点の外側で前記結合軸(z)
    と交差させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項記載の眼鏡用レンズ。
  11. 【請求項11】前記面系の各面における縮閉線の出発点
    が物体空間側に存在することを特徴とする請求項5、
    6、9、または10のいずれか1項記載の眼鏡用レンズ。
  12. 【請求項12】正の非点収差を修正するために、前記屈
    折率を結像側すなわち眼の方向に向かって増加させるこ
    とおよび/または負の非点収差を修正するために、前記
    屈折率を結像側すなわち眼の方向に向かって減少させる
    ことを特徴とする請求項5、6または9〜11のいずれか
    1項記載の眼鏡用レンズ。
  13. 【請求項13】前記眼鏡用レンズの前記前面(1)およ
    び接眼面(2)の両者の形状は、前記眼鏡用レンズが正
    の屈折パワーを有するときの限界厚さ(dm)および前記
    眼鏡用レンズが負の屈折パワーを有するときの限界厚さ
    (dr)が規定の値を超えないようにして定められること
    を特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載の眼鏡用
    レンズ。
  14. 【請求項14】レンズの頂点深度を減少させるために、
    前記眼鏡用レンズの頂点(S1、S2)の結合軸において屈
    折率を変動させることを特徴とする請求項1〜13のいず
    れか1項記載の眼鏡用レンズ。
  15. 【請求項15】前記前面(1)および前記接眼面(2)
    の少なくとも一方の面を非球面としたことを特徴とする
    請求項1〜14のいずれか1項記載の眼鏡用レンズ。
  16. 【請求項16】前記結合軸(z)を光軸と一致するよう
    にするため前記境界面、すなわち前面(1)および接眼
    面(2)を回転対称面としたことを特徴とする請求項1
    〜15のいずれか1項記載の眼鏡用レンズ。
  17. 【請求項17】前記眼鏡用レンズの前記2つの限界厚さ
    のそれぞれを減少させるために、前記前面(1)の頂点
    S1と前記接眼面(2)の頂点S2の間の光軸上における前
    記屈折率の変動をいすれか湾曲が大きい面側で最大にな
    るようにしたことを特徴とする請求項14〜16のいずれか
    1項記載の眼鏡用レンズ。
  18. 【請求項18】前記眼鏡用レンズが正の屈折パワーを有
    するとき、前記非球面が前記前面(1)に形成されてい
    ることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項記載の
    眼鏡用レンズ。
  19. 【請求項19】前記眼鏡用レンズが負の屈折パワーを有
    するとき、前記非球面が前記接眼面(2)に形成されて
    いることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項記載
    の眼鏡用レンズ。
  20. 【請求項20】前記屈折率が光軸の回りの限定された領
    域において一定であることを特徴とする請求項1〜19の
    いずれか1項記載の眼鏡用レンズ。
  21. 【請求項21】前記レンズ周縁部が光学的に収差が修正
    されないフランジリムとして設計されることを特徴とす
    る請求項1〜19のいずれか1項記載の眼鏡用レンズ。
  22. 【請求項22】前記境界面すなわち前面(1)および接
    眼面(2)の少なくとも一方の面に、所定の屈折パワー
    範囲をカバーするための所定の頂点曲率を持った基本曲
    線を加工しておき、後刻他の面に規定の屈折パワーを達
    成するための同様の加工をを施すことにより、レンズに
    所望の屈折率勾配を備えた帯域が得られるようにして請
    求項1〜21のいずれか1項記載の眼鏡用レンズを作成す
    るようにしたものにおいて、各面の屈折パワー域におけ
    る屈折率の勾配が相互に他の面の頂点曲線に左右されな
    いようにしたことを特徴とする眼鏡用レンズ系。
  23. 【請求項23】屈折率の変動が少なくとも前記基本曲線
    の幾つかにおいて同様であることを特徴とする請求項22
    記載の眼鏡用レンズ系。
  24. 【請求項24】請求項1〜21のいずれか1項記載の眼鏡
    用レンズの加工方法であって、先ず最初ブランクを、そ
    の1面または2面(勾配発生面)が一定の屈折率を持っ
    た面系または複数の面系に平行な面となるように加工
    し、前記面に垂直方向に屈折率の変動を生じさせ、引続
    き該ブランクから実際のレンズ境界面を加工することを
    特徴とする眼鏡用レンズの加工方法。
  25. 【請求項25】前記屈折率の変動は前記ブランクをイオ
    ン交換浴に浸漬することにより生じさせることを特徴と
    する請求項24記載の眼鏡用レンズの加工方法。
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