JP3170493B2 - ロボットアームのたわみ補正装置 - Google Patents

ロボットアームのたわみ補正装置

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JP3170493B2
JP3170493B2 JP17026699A JP17026699A JP3170493B2 JP 3170493 B2 JP3170493 B2 JP 3170493B2 JP 17026699 A JP17026699 A JP 17026699A JP 17026699 A JP17026699 A JP 17026699A JP 3170493 B2 JP3170493 B2 JP 3170493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットのたとえ
ば水平に延びるアームのたわみ補正をする装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は、特開平4−233
602および特開平7−88789に開示される。これ
らの先行技術では、複数軸を有するロボットの各軸に作
用する関節トルクを検出して、各軸毎のたわみ角を求
め、これによって各軸毎の指令値を補正して、手先位置
の変位を、指令値にもたらす構成を有する。
【0003】このような先行技術では、各軸毎の関節ト
ルクを検出してたわみを補正するので、複雑な計算を必
要とする。しかも各軸毎にたわみ補正を行うので、各軸
毎の制御が複雑である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、演算
処理を簡略化するとともに、制御を簡単にしたロボット
アームのたわみ補正装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)前後軸
xに伸縮可能な一方のアームA1と、 (b)一方のアームA1の上方で、前後軸xに伸縮可能
な他方のアームA2と、 (c)一方のアームA1の基端部に設けられ、その一方
のアームA1を伸縮駆動する第1の駆動源11と、 (d)他方のアームA2の基端部に設けられ、その他方
のアームA2を伸縮駆動し、第1の駆動源11と隣接し
て配置される第2の駆動源16と、 (e)第1および第2駆動源11,16が最上部5に設
けられ、その最上部5を、上下軸zに沿って望遠鏡式に
昇降駆動する上下駆動手段4と、 (f)一方のアームA1の前後軸xに沿う位置を検出す
る第1エンコーダ27と、 (g)他方のアームA2の前後軸xに沿う位置を検出す
る第2エンコーダ28と、 (h)上下駆動手段4の上下軸zに沿う上下の位置を検
出する第3エンコーダ26と、 (i)メモリ31であって、一方のアームA1の遊端部
21の前後軸xに沿う位置に対応した前後軸zに沿う被
搬送物の重量による第1たわみ量Δz1と、他方のアー
ムA2の遊端部22の前後軸xに沿う位置に対応した上
下軸zに沿う被搬送物の重量による第2たわみ量Δz2
とをストアするメモリ31と、 (j)処理回路29であって、予め定める場所に載置さ
れた被搬送物を、前記一方のアームA1または前記他方
のアームA2のいずれか一方が載置位置まで前進して上
昇して被搬送物を把持した後、予め被搬送物を把持して
いた前記一方のアームA1または前記他方のアームA2
のいずれか他方が前記載置位置に前進を開始すると同時
に前記いずれか一方が後退を開始し、両アームA1,A
2の動作完了後、下降して載置する動作を、繰返し、第
1、第2および第3エンコーダ27,28,26の出力
に応答し、第1エンコーダ27によって検出された一方
のアームA1の前後軸xに沿う位置に対応してメモリ3
1にストアされている第1たわみ量Δz1と、第2エン
コーダ28によって検出された他方のアームA2の前後
軸xに沿う位置に対応してメモリ31にストアされてい
る第2たわみ量Δz2とを読出し、第1および第2たわ
み量Δz1,Δz2のうち、最大値を選択し、この最大
値を用いて、上下駆動手段4の最上部5を昇降変位させ
ることによって、最大値のたわみ量(Δz1またはΔz
2)を有する前記一方または他方のアーム(A1または
A2)の遊端部(21または22)を希望する指令値の
高さに保つ処理回路29とを含むことを特徴とするロボ
ットアームのたわみ補正装置である。
【0006】本発明に従えば、ロボットは、2つのアー
ムA1,A2を有し、これらのアームは、たとえば水平
に延び、液晶表示装置を構成するガラス基板を加熱炉内
に装入し、また加熱炉から取出すために、好適に用いら
れる。これらのアームは、たとえば一方のアームがガラ
ス基板などの被搬送物を加熱炉等の予め定める場所に載
置するために、または前記定める場所から取り出すため
に、前進し後退する。またたとえば、一方のアームが前
進してガラス基板などの被搬送物を加熱炉内の予め定め
る場所に搬送している前進中に、他方のアームは、加熱
炉の前記予め定める場所から取出した被搬送物を加熱炉
の外に後退して搬送する。こうして複数のアームの前進
と後退とが単独にまたは同時に行われ、被搬送物の搬送
を迅速に行うことができる。
【0007】アームは、それ自体の自重によって、また
そのアームによって搬送される被搬送物の重量によって
アームが下方にたわむ。一方、加熱炉等予め定める搬送
場所の開口部は一般的に狭い。前記アームのたわみにか
かわらず、前記予め定める開口部の狭い場所に向けて前
進および後退するアームのたわみ補正を行い、アームの
遊端部21または22が、希望する指令値にもたらされ
るように、これらのアームに共通な上下駆動手段の最上
部5が制御される。このために、各アームの前後軸の位
置を、検出手段によって検出し、たわみ量演算手段は、
各アームの前後軸の位置に対応したたわみ量を、たとえ
ばメモリに予めストアされているデータを読出して演算
する。複数の各アームの前後軸の位置に対応するたわみ
量の特性が、相互に異なり、処理回路29は、このよう
な各アーム毎のたわみ量をメモリから上述のように読出
して、演算する。処理回路29は、演算して得られたた
わみ量のうち、最大値を補正するように、これらのアー
ムに共通な上下駆動手段を制御する。アームは、予め定
める場所に向けて近づくように伸長するにつれて、たわ
み量が大きくなり、前記場所から遠去かるように後退す
るにつれてたわみ量が小さくなる。したがって、前記場
所から後退するアームのたわみ量の補正が行われるよう
に上下駆動手段を制御し、後退中のアームと前進中のア
ームとのたわみ量が等しくなった後には、前記場所に向
かう前進中のアームのたわみ量を補正するように、上下
駆動手段が制御される。こうして駆動手段は、共通に上
下駆動されて昇降される2つのアームの上下変位を円滑
に行わせることができ、アームの急激な昇降変位を防ぐ
ことができる。
【0008】本発明の前提となる技術において、伸長し
たアームが前記場所から後退して前後軸に沿う予め定め
る位置に到達する期間において、その後退しているアー
ムのたわみ補正を行い、その後、前進中のアームのたわ
み補正を行うとすれば、後退中のアームと前進中のアー
ムとの前後軸に沿う変位に対応したたわみ量の特性が相
互に異なることに起因して、前記予め定める位置で上下
駆動手段は、急激な昇降変位を生じる結果になる。本発
明は、複数の各アームのたわみ量を演算し、急激な昇降
変位を生じることのない最適なたわみ補正値を求めるよ
うにしたので、このような上下駆動手段の急激な昇降変
位を生じるという問題を防ぐことができる。
【0009】
【0010】本発明に従えば、上下駆動手段の上下に変
位する最上部5に、複数の各アームを個別的に駆動して
前後軸に沿って伸長、縮小して変位する前後駆動手段
が、それぞれ設けられる。本発明は、このような構成を
有するロボットに関連して好適に実施することができ
る。
【0011】
【0012】本発明に従えば、2つのアームのうち、一
方のアームによって、たとえば加熱炉の予め定める場所
に載置された液晶表示装置のガラス基板などの被搬送物
を、その場所から上昇して持上げ、後退して加熱炉から
被搬送物を取出し、このとき他方のアームは、新たな被
搬送物を前記場所に向けて前進して搬送し、前記場所に
被搬送物を下降して載置し、このような複数のアームの
前進/後退および昇降動作をサイクリックに繰返すこと
によって、迅速に被搬送物の予め定める場所への装入、
取出しなどの動作を繰返すことができ、作業効率が向上
される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
ロボット1の側面図である。このロボットは、前後軸x
に伸縮可能な複数(この実施の形態ではたとえば2)の
アームA1,A2を有し、これらのアームA1,A2
は、個別的な前後駆動手段2,3によって前後軸xに沿
って伸縮駆動される。これらのアームA1,A2を個別
的に駆動する前後駆動手段2,3は、上下駆動手段4に
設けられ、アームA1,A2に共通に、これらのアーム
A1,A2を上下軸に沿って昇降変位する。上下駆動手
段4は、望遠鏡式に上下に伸縮する複数の同軸の筒体5
〜8を備え、モータを含む駆動源10によって最上部の
筒体5の上下軸に沿う位置が希望する指令値にもたらさ
れる。
【0014】最上部の筒体5には、前述の前後駆動手段
2,3によってアームA1,A2が伸縮変位可能に設け
られる。
【0015】図2は、上下駆動手段4が下降されて縮小
した状態を示すロボット1の側面図である。上下駆動手
段4は、前述のように望遠鏡式であり、このように上下
に伸縮可能である。こうしてアームA1,A2は、上下
の位置が調整され、たわみ量の補正を行うことができ
る。図1(1)では、2つのアームA1,A2が前後軸
xの後退位置にある状態が示される。図1(2)では、
2つのアームA1,A2が前後軸xに沿って伸長して前
進位置にある状態が示される。
【0016】図3は、ロボット1の簡略化した平面図で
ある。一方のアームA1は、前後駆動手段2によって図
3の右方に縮小して後退位置にある状態が示される。他
方のアームA2は、図3の左方に伸長した前進位置に、
前後駆動手段3によってもたらされた状態が示される。
前後駆動手段2は、駆動源11によって鉛直軸線まわり
に角変位されるリンク12と、そのリンク12にピン結
合されたリンク13と、このリンク13に連結される取
付け部14とを含み、この取付け部14に、水平に延び
るアームA1の基端部が固定される。前後駆動手段3で
は、前述の駆動源11と隣接して設けられる駆動源16
によってリンク17と、そのリンク17にピン結合され
たリンク18とが角変位され、リンク18には取付け部
19がピン結合され、この取付け部19には、アームA
2の基端部が固定される。こうして各アームA1,A2
の前後軸xに沿う伸縮駆動のための構成は、類似し、こ
れらのアームA1,A2は、各駆動源11,16によっ
て個別的に駆動される。アームA1,A2には、液晶表
示装置のガラス基板24が乗載されて搬送される。アー
ムA1,A2は、それらの遊端部21,22(図3の左
方の端部)の下方のたわみ量が、補正されて、その遊端
部21,22の上下軸zに沿う位置が、希望する位置に
もたらされるように、たわみ補正される。
【0017】図4は、図1〜図3に示される実施の形態
の電気的構成を示すブロック図である。駆動源10によ
る上下駆動手段4の最上部の筒体5の上下軸zに沿う上
下の位置は、エンコーダ26によって検出される。駆動
源11,16によるアームA1,A2の前後軸xに沿う
位置を検出する検出手段であるエンコーダ27,28が
設けられる。これらのエンコーダ26〜28の各出力
は、マイクロコンピュータなどによって実現される処理
回路29に与えられる。処理回路29には、メモリ31
が接続され、この処理回路29の演算処理によって、駆
動源11,16によるアームA1,A2の遊端部21,
22が、たわみ補正されるように、これらのアームA
1,A2に共通の上下駆動手段4が、駆動源10によっ
て昇降駆動され、その上下軸zに沿う位置がエンコーダ
26によって検出される。
【0018】図5は、アームA1,A2の前後軸xに沿
う位置に対応する遊端部21,22の上下軸z方向のた
わみ量Δz1,Δz2の特性を示す図である。各アーム
A1,A2の特性は、相互に異なっている。これらのア
ームA1,A2のたわみ量Δz1,Δz2は、前後軸x
に沿う伸び量が増大するにつれて、増大する。
【0019】図6は、アームA1,A2を用いて被搬送
物であるガラス基板23,24を交互に搬送するときに
おける各アームA1,A2の遊端部21,22のたわみ
量Δz1,Δz2の時間経過を示す図である。アームA
1は、図1(1)、図2および図3に示される後退位置
から、前後軸xに沿って予め定める速度で、図1(2)
に示される前進位置にまで伸長する。このとき同時に、
アームA2は、図1(2)および図3に示される前後軸
xに沿う前進位置から、図1(1)、図2に示される後
退位置にまで、アームA1とは逆方向に同一速度で後退
する。こうしてアームA1によってガラス基板23を前
進位置に搬送し、またガラス基板24をアームA2によ
って後退位置に搬送することが、同時に行われ、作業効
率を向上することができる。
【0020】処理回路29に接続されるメモリ31に
は、図5および図6に示されるように、各アームA1,
A2の遊端部21,22の前後軸xに沿う位置に対応し
たたわみ量Δz1,Δz2が、ストアされる。したがっ
てエンコーダ27,28によって各アームA1,A2の
前後軸xに沿う位置が検出されることによって、その位
置に対応するアームA1,A2のたわみ量Δz1,Δz
2を予測して検出することができる。このたわみ量Δz
1,Δz2は、アームA1,A2の自重、およびそれら
のアームA1,A2に乗載される被搬送物であるガラス
基板23,24の既知の重量に対応する値である。
【0021】図7は、処理回路29の動作を説明するた
めのフローチャートである。図7のステップa1からス
テップa2に移り、アームA1の前後軸xに沿う位置を
エンコーダ27によって検出する。ステップa3では、
この検出されたアームA1の位置に対応して、メモリ3
1から、その位置における遊端部21の上下軸zに沿う
たわみ量Δz1を読出す。同様にしてステップa4で
は、アームA2の前後軸xに沿う位置をエンコーダ28
によって検出し、ステップa5では、メモリ31から、
そのアームA2の位置に対応した遊端部22の上下軸z
に沿うたわみ量Δz2を読出す。こうしてアームA1,
A2の同一時刻におけるたわみ量Δz1,Δz2がメモ
リ31から読出されることになる。ステップa6では、
これらのアームA1,A2のたわみ量ΔZ1,ΔZ2か
ら適切なたわみ補正量が演算される。本実施例では、演
算方法として各アームのたわみ量のうち、最大値を選択
する方式とする。図6の時刻t0〜t1では、縮小して
後退するアームA2のたわみ量Δz2が、破線で示され
るアームA1のたわみ量Δz1を超えた値であり、した
がって最大値としてアームA2のたわみ量Δz2が選択
される。時刻t1以降では、伸長するアームA1のたわ
み量Δz1が、縮小するアームA2のたわみ量Δz2を
超える値であり、したがって最大値は、たわみ量Δz1
が選ばれる。
【0022】ステップa7では、アームA1,A2の各
たわみ量Δz1,Δz2のうち、前述のステップa6に
おいて選択されたたわみ量の最大値を上下変位量に加算
して、上下駆動手段4の駆動源10を駆動して、最上部
の筒体5を昇降変位する。こうして図6の時刻t0〜t
1では、アームA2のたわみ量Δz2が補正されて、そ
のアームA2の遊端部22が希望する指令値の高さに保
たれて水平移動する。時刻t1以降では、伸長するアー
ムA1のたわみ量Δz1が補正され、その遊端部21が
希望する指令値となるように、たわみ補正される。こう
して時刻t1では、2つのアームA1,A2のたわみ量
Δz1,Δz2が等しく、このときたわみ量補正が行わ
れるアームA2からアームA1に切換わるので、上下駆
動手段4の最上部の筒体5が急激に上下軸zに沿って昇
降変位することはなく、したがってアームA1,A2に
よって搬送される被搬送物であるガラス基板23,24
に衝撃力が作用することが防がれる。
【0023】図8および図9は、図1〜図7に示される
実施の形態におけるアームA1,A2を用いて、被搬送
物であるガラス基板23,24を搬送する状態を簡略化
して示す側面図である。この動作の状態は、表1に示さ
れるとおりである。
【0024】
【表1】
【0025】加熱炉33の加熱室34には、予め定める
場所に、支持片35によって、加熱処理されたガラス基
板24が載置されており、このガラス基板24は、アー
ムA2によって取出され、これに代って新たなガラス基
板23がアームA1によって支持片35に搬送される。
図8(1)に示されるように、アームA1,A2は、前
後軸xの後退位置にあり、このとき上下駆動手段4は予
め定める下降位置P1である。この下降位置P4は、ア
ームA1が加熱炉33の加熱室34内で後述の図8
(3)に示されるように支持片35に載置されたガラス
基板23の下方に位置する上下軸zに沿う高さである。
図8(2)では、まずアームA1が後退位置のままでア
ームA2が前進する。このとき、各アームA1,A2の
たわみ量ΔZ1,ΔZ2が、処理回路29によって演算
してメモリ31から読出される。その結果その最大値で
あるΔZ2が選択されアームA2の遊端部22が希望す
る位置にもたらされるようにたわみ補正される。これに
よって図8(3)に示されるようにアームA2は支持片
35によって載置されているガラス基板24の下方に入
り込んでアームA2は前進位置とされる。このときアー
ムA1は後退位置のままである。またこの時上下駆動手
段4は、下降位置P1からアームA2の前進位置におけ
るたわみ補正量を考慮したP1+ΔZ2の高さである。
そこで図8(5)に示されるように上下駆動手段4によ
って筒体5が上昇され、したがって支持片35によって
載置されたガラス基板24は、上昇されたアームA2に
乗載される。この上昇位置P2+ΔZ2は図9(2)お
よび図9(3)に示されるような、アームA1が支持片
35の上方にガラス基板23を搬送することが可能な高
さで、アームA2のたわみ補正量を含んだものである。
【0026】そこで図8(5)に示されるようにアーム
A2が後退し、これと同時にアームA1が前進する。ア
ームA2が縮小し、アームA1が伸長するとき、各アー
ムA1,A2のたわみ量Δz1,Δz2が、処理回路2
9において演算してメモリ31から読出される。この結
果、たわみ量Δz1,Δz2の最大値が前述のように選
択され、その最大値のたわみ量Δz1またはΔz2が補
正される。図8(1)〜図8(5)における図6の時刻
t0〜t1では、アームA2の遊端部22が希望する位
置にもたらされるようにたわみ量Δz2の補正が行われ
る。
【0027】図9(1)では、図6の時刻t1において
各アームA1,A2のたわみ量Δz1,Δz2は等し
く、この時刻t1以降では、アームA1のたわみ量Δz
1が補正されることになる。図9(2)では、アームA
2がさらに後退され、アームA1が前進され、次の図9
(3)では、アームA2が後退にもたらされ、アームA
1は、支持片35の上方でガラス基板23を搬送した状
態とされる。そこで図9(4)に示されるように、上下
駆動手段4によって最上部の筒体5が下降されて下降位
置P3+ΔZ1とされる。これによってガラス基板23
は支持片35上に載置される。その後、図9(5)に示
されるように、アームA1が後退される。このとき、前
述した方法により、アームA1によるΔZ1のたわみ補
正が行われる。そして、図9(6)に示されるようにア
ームA1,A2共、後退位置となる。このようにして2
つのアームA1,A2によって加熱炉33の予め定める
場所に設けられた支持片35上のガラス基板23,24
の装入、取出しをサイクリックに繰返して行うことが、
効率よく実現される。加熱炉33から取出したアームA
2上のガラス基板24は、搬送手段によって取出され、
アームA1上のガラス基板23は、加熱炉33に装入さ
れる。
【0028】
【0029】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、2つのアー
ムA1,A2に共通な上下駆動手段によって、アームの
たわみ量の補正を行ってアームの遊端部の上下軸に沿う
位置を、指令値に正確にもたらしてたわみ補正すること
が容易に可能になり、その演算は、簡単であり、また制
御が簡単である。
【0030】また本発明によれば、2つの各アームのた
わみ量から求めた適切なたわみ量を補正するように、処
理回路29は上下駆動手段を制御するので、各アームの
前後軸に沿う変位位置に対応したたわみ量の特性が異な
る構成において、上下駆動手段がアームを急激に昇降変
位することがなく、アームに衝撃が生じることはない。
これによってアームは被搬送物を円滑に安定した姿勢で
搬送することができ、またアームによって円滑に下降な
どを続行することなどが可能である。
【0031】望遠鏡式上下駆動手段の最上部5に2つの
各アーム毎の前後駆動手段を設け、これによってたとえ
ば水平に伸縮するアームのたわみ量の補正を、円滑に行
うことができる。このような上下駆動手段と複数の前後
駆動手段とを備えるロボットは、構成が簡単であり、本
発明を好適に実施することができる。
【0032】たとえば加熱炉等の予め定める場所に載置
された被搬送物を、一方のアームによって上昇して後退
し、前記場所から取出し、このとき他方のアームは、新
たな被搬送物を前記場所に向けて搬送し、その被搬送物
を下降して前記場所に載置し、このような動作が繰返さ
れることによって、前記場所への被搬送物の装入および
取出しを効率よく行うことができる。特に本発明によれ
ば、一方および他方の各アームA1,A2の基端部が、
第1および第2駆動源11,16によって駆動され、こ
れらの各アームA1,A2が個別的に伸縮駆動され、こ
れらの第1および第2駆動源11,16は、隣接して配
置され、上下駆動手段4の最上部5によって上下軸zに
沿って望遠鏡式に昇降駆動され、これらの各アームA
1,A2の前後軸xに沿う位置が第1および第2エンコ
ーダ27によって検出され、こうして検出された被搬送
物の重量による第1および第2たわみ量Δz1,Δz2
がメモリ31から処理回路29の働きによって読出さ
れ、これらの第1および第2たわみ量Δz1,Δz2の
うち、大きい方の値、すなわち最大値を選択し、この最
大値を、第3エンコーダ26によって検出される上下駆
動手段4の上下軸zに沿う上下の位置に補正演算し、最
大値のたわみ量(Δz1またはΔz2)を有する一方ま
たは他方のアーム(A1またはA2)の遊端部(21ま
たは22)が希望する指令値の高さに保たれるように、
上下駆動手段4の最上部5が昇降変位され、こうして2
つのアームA1,A2の遊端部21または22のたわみ
量Δz1またはΔz2の大きい方の遊端部21または2
2が、希望する指令値の高さに保たれることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のロボット1の側面図で
ある。
【図2】上下駆動手段4が下降されて縮小した状態を示
すロボット1の側面図である。
【図3】ロボット1の簡略化した平面図である。
【図4】図1〜図3に示される実施の形態の電気的構成
を示すブロック図である。
【図5】アームA1,A2の前後軸xに沿う位置に対応
する遊端部21,22の上下軸z方向のたわみ量Δz
1,Δz2の特性を示す図である。
【図6】アームA1,A2を用いて被搬送物であるガラ
ス基板23,24を交互に搬送するときにおける各アー
ムA1,A2の遊端部21,22のたわみ量Δz1,Δ
z2の時間経過を示す図である。
【図7】処理回路29の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図8】図1〜図7に示される実施の形態におけるアー
ムA1,A2を用いて、被搬送物であるガラス基板2
3,24を搬送する状態を簡略化して示す側面図であ
る。
【図9】図1〜図7に示される実施の形態におけるアー
ムA1,A2を用いて、被搬送物であるガラス基板2
3,24を搬送する状態を簡略化して示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ロボット 2,3 前後駆動手段 4 上下駆動手段 5〜8 筒体 10,11,16 駆動源 12,13,17,18 リンク 14,19 取付け部 21,22 遊端部 23,24,36 ガラス基板 26,27,28 エンコーダ 29 処理回路 31 メモリ 33 加熱炉 34 加熱室 35 支持片3 A1,A2 アーム Δz1,Δz2 たわみ量 x 前後軸 z 上下軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−246658(JP,A) 特開 昭57−69315(JP,A) 特開 平2−243280(JP,A) 特開 平8−274140(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B25J 9/10 B25J 9/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)前後軸xに伸縮可能な一方のアー
    ムA1と、 (b)一方のアームA1の上方で、前後軸xに伸縮可能
    な他方のアームA2と、 (c)一方のアームA1の基端部に設けられ、その一方
    のアームA1を伸縮駆動する第1の駆動源11と、 (d)他方のアームA2の基端部に設けられ、その他方
    のアームA2を伸縮駆動し、第1の駆動源11と隣接し
    て配置される第2の駆動源16と、 (e)第1および第2駆動源11,16が最上部5に設
    けられ、その最上部5を、上下軸zに沿って望遠鏡式に
    昇降駆動する上下駆動手段4と、 (f)一方のアームA1の前後軸xに沿う位置を検出す
    る第1エンコーダ27と、 (g)他方のアームA2の前後軸xに沿う位置を検出す
    る第2エンコーダ28と、 (h)上下駆動手段4の上下軸zに沿う上下の位置を検
    出する第3エンコーダ26と、 (i)メモリ31であって、 一方のアームA1の遊端部21の前後軸xに沿う位置に
    対応した前後軸zに沿う被搬送物の重量による第1たわ
    み量Δz1と、 他方のアームA2の遊端部22の前後軸xに沿う位置に
    対応した上下軸zに沿う被搬送物の重量による第2たわ
    み量Δz2とをストアするメモリ31と、 (j)処理回路29であって、 予め定める場所に載置された被搬送物を、前記一方のア
    ームA1または前記他方のアームA2のいずれか一方が
    載置位置まで前進して上昇して被搬送物を把持した後、 予め被搬送物を把持していた前記一方のアームA1また
    は前記他方のアームA2のいずれか他方が前記載置位置
    に前進を開始すると同時に前記いずれか一方が後退を開
    始し、 両アームA1,A2の動作完了後、下降して載置する動
    作を、繰返し、 第1、第2および第3エンコーダ27,28,26の出
    力に応答し、 第1エンコーダ27によって検出された一方のアームA
    1の前後軸xに沿う位置に対応してメモリ31にストア
    されている第1たわみ量Δz1と、 第2エンコーダ28によって検出された他方のアームA
    2の前後軸xに沿う位置に対応してメモリ31にストア
    されている第2たわみ量Δz2とを読出し、第1および
    第2たわみ量Δz1,Δz2のうち、最大値を選択し、 この最大値を用いて、上下駆動手段4の最上部5を昇降
    変位させることによって、 最大値のたわみ量(Δz1またはΔz2)を有する前記
    一方または他方のアーム(A1またはA2)の遊端部
    (21または22)を希望する指令値の高さに保つ処理
    回路29とを含むことを特徴とするロボットアームのた
    わみ補正装置。
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