JP3170283B2 - アベルメクチンジフルオロ誘導体 - Google Patents

アベルメクチンジフルオロ誘導体

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 アベルメクチン(旧称C−076化合物)は、Streptomy
ces avermitilisのアベルメクチン産生株の発酵により
産生される一連の化合物及びその誘導体である。培養物
の形態的特徴は米国特許第4,310,519号に詳細に記載さ
れている。アベルメクチンの産生、単離及び構造決定
は、Albers−Schonbergら,J.Am.Chem.Soc.1981,103,421
6−4221及びその引用文献に詳細に記載されている。天
然アベルメクチンB1から22,23−ジヒドロアベルメクチ
ンB1(イベルメクチンとして知られる強力な広域スペク
トル駆虫剤)への変換についても文献に記載されている
(Chabalaら,J.Med.Chem.1980,23,1134−1136)。天然
アベルメクチン及び本発明のその誘導体は非常に高い駆
虫及び抗寄生虫活性を有する。
天然アベルメクチンは2個のオレアンドロース残基か
らなる二糖で13位を置換された一連の大環式ラクトンで
ある。13位に遊離ヒドロキシル基を残して二糖部分が除
去された合成アベルメクチンアグリコンの製造及び特性
については、Mrozikら,J.Org.Chem.1982,47,489−492及
びChabalaら,J.Med.Chem.1980,23,1134−1136により記
載されている。天然化合物は下記一般構造: (式中、22,23位の破線は単結合又は二重結合を表し、R
1はヒドロキシであり、前記破線が単結合を表す場合の
みに存在し、R2はイソプロピル又は第2級ブチルであ
り、R3はメトキシ又はヒドロキシである)を有する。
8種の主要天然アベルメクチン化合物A1a、A1b、A2
a、A2b、B1a、B1b、B2a及びB2bが存在する。これらの呼
称は(上記構造式に関する)下記表に示す各化合物の構
造に基づく。
アベルメクチンは一般にa及びb成分の混合物(典型
的には≧80%a及び≦20%b)として単離される。この
ような化合物はR2置換基の種類のみが異なり、この僅か
な構造の相違は化合物の化学反応性又は生物活性にほと
んど影響しないことが判明した。従って、a及びb成分
をクロマトグラフィーにより相互に分離することができ
るが、必ずしもその必要はないので、通常は分離しな
い。a及びb成分の混合物である場合は、化合物の呼称
からa又はbを省略することにより表す。例えば、アベ
ルメクチンB1aとアベルメクチンB1bの混合物はアベルメ
クチンB1と呼称する。あるいは、“B1a/B1b"のように化
合物の呼称の間にスラッシュ(/)を挿入して混合物を
表す。
上記構造式はある位置では特定の立体配置を有さず、
他の位置では所定の立体配置を示すように記載した。し
かしながら、このような化合物を製造するために使用さ
れる合成手順の過程中又は当業者に公知のラセミ化もし
くはエピマー化手順を使用する場合には、このような手
順の生成物は立体異性体の混合物でもよい。特に、13位
及び23位の立体異性体は、このような基が分子の一般平
面の夫々下又は上に位置することを示すα−又はβ−配
置のいずれでもよい。このような各場合で分子中の他の
位置においてα−及びβ−配置のいずれも本発明の趣旨
に含まれるものとする。
関連群の天然産物はミルベマイシンとして知られてい
る。ミルベマイシンはアベルメクチンと同一の大環式環
構造を有するが、13位に置換がなく、25位にメチル又は
エチル基を有する(アベルメクチンのようにR2=イソプ
ロピル又は第2級ブチルでなくメチル又はエチル)。ミ
ルベマイシンとその製造に使用される発酵条件は米国特
許第3,950,360号に記載されている。天然アベルメクチ
ンを化学的に修飾することにより近縁13−デオキシアベ
ルメクチンアグリコンが製造され、このような化合物は
米国特許第4,171,134号及び4,173,571号に記載されてい
る。
最近ではヨーロッパ特許出願EPO第170,006号及び英国
特許出願第2,166,436号(Carterら,J.Antibiotics 198
8,41,519−529も参照)に多数の関連化合物が記載され
ている。これらの化合物は主に、R2側鎖が二重結合を含
み、場合によっては付加的な炭素原子を含む13−デオキ
シアベルメクチンアグリコンである。
発明の要約 本発明は、4′,4″又は23位にジフルオロ官能基が導
入された新規アベルメクチン誘導体及び13又は23位にジ
フルオロ官能基が導入された新規アベルメクチンアグリ
コン誘導体に係る。これらの誘導体は抗寄生虫剤として
使用される。本発明は更に、これらの化合物の製造方法
に係る。本発明は更に、本発明の新規化合物の1種以上
を活性成分として含有する寄生虫病の治療用組成物に係
る。
発明の説明 本発明の新規化合物は構造式: [式中、 Yは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−CO−、 (e)−C(=NOH)−、 (f)−C(=NOCH3)−、又は (g)−CF2−であり、 R1は、 (a)−H、又は (b)−CH3であり、 R2は、 (a)−H、 (b)−C1−C8アルキル、 (c)−C3−C8シクロアルキル、 (d)−C2−C8アルケニル、 (e)−C3−C8シクロアルケニル、又は (f)−アリールであり、 Zは、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CO−、 (c)−CH(OCH3)−、 (d)−C(=NOH)−、又は (e)−C(=NOCH3)−であり、 R3は、 (a)−H、 (b)−F、 (c)−(C1−C8アルコキシ)n(式中、n=1、2又
は3)、 {式中、 Aは、 (a)−CF2−、 (b)−CH(OH)−、 (c)−CHNR5R5A−、 (d)−CHSR6−であり、 R5及びR5Aは独立して (a)H、 (b)C1−C8アルキル、 (c)C1−C6アルケニル、 (d)C1−C6アルカノイルであり、 R6は、 (a)C1−C3アルコキシアミノアルキル、 (b)C1−C3アルキルNR5R5Aである} であり、 R4は、 (a)−H、又は (b)−Fであり、 Xは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−CHFである]により表される。
C1−C8アルキルなる用語は、炭素原子数1〜8個の直
鎖又は分枝鎖アルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ペンチル、ヘキシル等)を意味す
る。
C2−C8アルケニルなる用語は、1又は2個の炭素−炭
素二重結合を含む炭素原子数2〜8個の直鎖又は分枝鎖
アルケニル基を意味する。このようなアルケニル基の例
としては、アリル、ブテニル、ペンタジエニル、ヘキセ
ニル等が挙げられる。
本発明において「アリール」なる用語は、フェニル、
2−フェニルプロペン等のようなアリール基を意味す
る。
「C1−C8アルコキシ」なる用語は、炭素原子数1〜8
個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基を意味する。このよう
なアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、第2級ブトキ
シ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ等が挙げられ
る。
C1−C6アルカノイルなる用語は、炭素原子数1〜6個
のアルカノイル基(例えばホルミル、アセチル、プロピ
オニル、ブチリル、ペンタノキシル、ヘキサノイル等)
を表す。
本発明の新規化合物の好適態様によると、 R3はFであり; R4はFであり; Yは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−C(=NOCH)、又は (e)−CF2であり; R1は、 (a)−H、又は (b)−CH3であり; R2は、 (a)−H、 (b)第2級ブチル、イソプロピル、エチル、 (c)シクロヘキシル、シクロペンチル、 (d)2−(4−メチルペント−2−エニル)、又は (e)フェニルであり; Zは、 (a)−CH(OH)、又は (b)−C(=NOH)−であり; Xは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、 (c)−CH(OH)−である。
本態様における最適化合物は、 R3がFであり; R4がFであり; Yが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−C(NOCH3)−であり; R1が−CH3であり; R2が、 (a)第2級ブチル、又は (b)イソプロピルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、 (b)−C(=NOH)−であり; Xが=CH−(10,11二重結合)であるときに実現され
る。
本発明の新規化合物の別の好適態様によると、 Yは−CF2−であり; R1は、 (a)−H、又は (b)−CH3であり; R2は、 (a)−H、 (b)第2級ブチル、イソプロピル、エチル、 (c)シクロヘキシル、シクロペンチル、 (d)2−(4−メチルペント−2−エニル)、 (e)フェニルであり; Zは、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CH(OCH3)−、 (c)−C(=NOH)−、又は (d)−C(=NOCH3)であり; R3は、 (a)−H、 (b)−F、 (c)−OCH2OCH3、 (d)−OCH2OCH2CH2OCH3、 (e) {式中、 Aは、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CHNCH2CH3、 (c)−CHSCH2CH2NOCCH3、 (d)−CF2−である} であり; R4は、 (a)−H、又は (b)−Fであり; Xは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、 (c)−CH(OH)−、又は (d)−CHF−である。
本態様における最適化合物は、 Yが−CF2−であり; R1が−CH3であり; R2が、 (a)第2級ブチル、又は (b)イソプロピルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、又は (b)−C(=NOH)−であり; R3が、 (a)H、 (b)OCH2OCH3、又は (c)OCH2OCH2CH2OCH3であり; R4が−F−であり; Xが=CH−(10,11二重結合)であるときに実現され
る。
本発明の新規化合物の別の好適態様によると、 R3は、 であり; Aは−CF2−であり; R4は−Hであり; Yは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−C(=NOH)−、 (e)−C(=NOCH3)、又は (f)−CF2−であり; R1は−CH3であり; R2は、 (a)エチル、イソプロピル、第2級ブチル、 (b)シクロヘキシル、シクロペンチル、 (c)2−(4−メチルペント−2−エニル)、 (d)フェニルであり; Zは、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CO−、 (c)−CH(OCH3)−、 (d)−C(NOH)−、又は (e)−CNOCH3−であり Xは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、 (c)−CH(OH)−、又は (d)−CHF−である。
本態様における最適化合物は、 R3が、 (式中、Aは−CF2−である)であり; R4が−Hであり; Yが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−C(=NOCH3)であり; R1が−CH3であり; R2が、 (a)第2級ブチル、又は (b)イソプロピルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、 (b)−C(=NOH)−であり; Xが−CH−(10,11二重結合)であるときに実現され
る。
本発明の新規化合物の例を以下に挙げる。
4″−デオキシ−4″−ジェム−ジフルオロアベルメク
チンB1a; 4′−デオキシ−4″−ジェム−ジフルオロアベルメク
チンB1a単糖; 13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロアベルメクチン
B1a/B1bアグリコン; 23−ジェム−ジフルオロイベルメクチン; 13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロイベルメクチン
アグリコン; 13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−22,23−ジヒ
ドロアベルメクチンB1a/B1bアグリコン; 13−ジェム−ジフルオロ−13−デオキシ−5−ケトキシ
ムアベルメクチンB1a及び/又はB1aアグリコン; 23−ジェム−ジフルオロ−4″−オキソイベルメクチ
ン; 23−ジェム−ジフルオロ−4″−アミノイベルメクチ
ン; 23−ジェム−ジフルオロ−4″−アセチルアミノイベル
メクチン; 4″−アセチルアミノ−23−ジェム−ジフルオロイベル
メクチン; 4″−(2−アセチルアミノエチル)チオ−23−ジェム
−ジフルオロイベルメクチン; 23−ジェム−ジフルオロイベルメクチンアグリコン; 13−デオキシ−23−ジェム−ジフルオロイベルメクチン
アグリコン; 23−ジェム−ジフルオロイベルメクチンアグリコン; 13−デオキシ−13,23−ビス−ジェム−ジフルオロイベ
ルメクチンアグリコン; 23−ジェム−ジフルオロ−10−フルオロイベルメクチ
ン; 13−デオキシ−23−ジェム−ジフルオロ−13−フルオロ
イベルメクチンアグリコン; 25−デス(2−ブチル)−25−メチル−13−デオキシ−
13−ジェム−ジフルオロアベルメクチンアグリコン; 25−デス(2−ブチル)−25−シクロヘキシル−13−デ
オキシ−13−ジェム−ジフルオロアベルメクチンアグリ
コン; 4″−デオキシ−4″−ジェム−ジフルオロ−5−デオ
キシ−5−ケトキシムアベルメクチンB1a/Bab; 23−ジェム−ジフルオロ−5−デオキシ−5−ケトキシ
ムイベルメクチン; 10,11−ジヒドロ−10−フルオロ−13−デオキシ−13−
ジフルオロアベルメクチンB1a/Babアグリコン。
出発物質の製造 本発明の出発物質はAlbers−Schonbergら,J.Am.Chem.
Soc.1981,103,4216−4221とその引用文献(天然アベル
メクチン)、Chabalaら,J.Med.Chem.1980,23,1134−113
6(22,23−ジヒドロアベルメクチンB1(イベルメクチ
ン)、及び22,23−ジヒドロアベルメクチンB1−アグリ
コン)、Mrozikら,J.Org.Chem.1982,47,489−492(アベ
ルメクチンアグリコン)、及び英国特許出願第2,166,43
6号(R2側鎖に不飽和を有する化合物、Carterら,J.Anti
biotics 1988,41,519−526も参照)に開示されてい
る。
本発明の新規化合物は以下の手順により製造される。
アベルメクチンの4′,4″又は23位とアベルメクチン
アグリコンの13及び23位に存在するヒドロキシル基は、
多数の酸化方法によりケトン及びエノンに変換すること
ができ、このような方法には、Swern(又はMoffatt)酸
化(DMSO−塩化オキサリル、DMSO−酢酸無水物、DMSO−
トリフルオロ酢酸無水物等)のような当業者に一般に知
られているジメチルスルホキシド(DMSO)に基づく系を
使用する酸化方法や、クロムをベースとする試薬(クロ
ロクロム酸ピリジニウム、ジクロム酸ピリジニウム等)
を用いる酸化方法や、当業者に公知の他の方法である。
DMSOに基づく酸化方法が好適である。これらの酸化方法
では、−90℃〜−55℃の温度でDMSOの非求核性溶剤(例
えばジクロロメタン、トルエン、クロロホルム、エーテ
ル、テトラヒドロフラン等)溶液を求電子性活性化剤
(例えば塩化オキサリル(好適)、ジシクロヘキシル−
カーボジイミド(DCC)、ホスゲン等)で処理し、こう
して形成した混合物を同一温度で10〜60分間撹拌する。
こうして生成された酸化剤に、該酸化剤を生成するため
に使用した溶剤中の酸化すべきアルコールの溶液を同一
温度で加える。溶液を−90℃〜55℃の温度で10〜90分間
撹拌した後、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチル
アミン等のような立体障害塩基を加える。温度を0℃〜
30℃に上げ、混合物をこの温度で10〜90分間撹拌する。
当業者に公知の標準方法を使用して反応を進め、生成物
を単離及び精製する。
酸化工程の間には、酸化の達成後に除去可能な保護基
で分子中の他の二級ヒドロキシル基を保護することが必
要である。適切な保護基としては、第3級ブチルジメチ
ルシリル、第3級ブチルジフェニルシリル、トリメチル
シリル、フェノキシアセチル、アセチル等が挙げられ
る。第3級ブチルジメチルシリル基が好適であり、25℃
〜50℃の温度で酸化すべきアルコールのジメチルホルム
アミド(DMF)溶液を過剰のイミダゾール及びシリル化
剤(例えば第3級ブチルジメチルシリルクロリド、第3
級ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネー
ト等)で4〜48時間処理することにより導入される。そ
の後、当業者に公知の標準方法を使用して反応を進め、
生成物を単離及び精製する。トルエン及び塩化メチレン
がこれらの反応の推奨溶剤である。保護基は、0℃〜25
℃でp−トルエンスルホン酸(0.15〜2%)のメタノー
ル溶液で0.5〜8時間処理することにより除去すること
ができる。あるいは、弗化水素のピリジン/テトラヒド
ロフラン溶剤混合物溶液で処理することにより保護基を
除去することもできる。いずれの場合も当業者に公知の
標準方法により反応を進め、生成物を単離及び精製す
る。
アベルメクチン核上の種々の位置のケトン及びエノン
は、不活性溶剤中のある種のフッ素化剤で処理すること
によりジェム−ジフルオリドに直接変換される。選択試
薬は三弗化ジエチルアミノ硫黄であるが、四弗化硫黄、
三弗化モルホリノ硫黄及び六弗化モリブデン等の他の弗
化剤も適切である。個々のアルコール及びケトンを単一
段階で夫々の一及び二弗化物に変換することが望ましい
場合を除き、所望のフッ素化反応を生じるように分子中
の全ヒドロキシル基を上述のように保護しなければなら
ない(7位に存在する第3級ヒドロキシルを保護する必
要はないことに留意されたい)。
5−ケトンを介して5位にオキシムを生成し得る。こ
のケトンは上記酸化方法の1種を使用して5−ヒドロキ
シル基を有する化合物を酸化することにより生成され
る。二酸化マンガンによる酸化が好適である。酸化は、
25℃〜溶剤の還流温度までの温度で酸化すべきアルコー
ルの非含水酸基溶剤(例えばベンゼン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン
等)溶液を過剰の二酸化マンガンで4〜48時間処理する
ことにより実施される。当業者に公知の標準方法を使用
して反応を進め、生成物を単離及び精製する。こうして
生成されたケトンを使用して多数の方法によりオキシム
又はアルコキシムを製造することができる。一般には、
過剰の塩酸ヒドロキシルアミン(例えばメトキシムの場
合には塩酸メトキシルアミン)をケトンのピリジン溶液
に加え、溶液を0℃〜50℃の温度で3〜36時間撹拌す
る。あるいは、アミン塩酸塩をケトンの中性溶剤(例え
ばベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロ
ロメタン、エタノール等)溶液に加えた後、1モル当量
の塩基(例えば酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、ト
リエチルアミン等)を加える。得られた混合物を0℃〜
50℃の温度で3〜36時間撹拌する。いずれの場合も当業
者に公知の標準方法を使用して反応を進め、生成物を単
離及び精製する。
基本前駆物質がミルベマイシン型化合物である(13位
の置換がない)場合には、13位にヒドロキシル基を導入
することが必要である。これは、C−14−15オレフィン
を二酸化セレンでアリル酸化することにより実施するこ
とができる。酸化はエタノール、メタノール、ギ酸等の
ような溶剤中のオレフィンの溶液に過剰の二酸化セレン
を加えることにより実施される。混合物を25℃〜還流温
度で3〜36時間撹拌する。当業者に公知の標準方法を使
用して反応を進め、生成物を単離及び精製する。次いで
上記に要約した酸化方法の1種を使用して13−ヒドロキ
シ類似体を酸化し、13−ケトンとする。13位のヒドロキ
シル基の立体配置はアルコールをケトンに変換すると失
われるので重要でないことに留意されたい。
本発明の化合物は、ヒト、動物及び植物に多数の寄生
虫病を誘発する内部及び外部寄生虫、特に蠕虫及び節足
動物に対する予想外に強力な抗寄生虫剤である。
寄生虫病は内部寄生虫又は外部寄生虫により誘発され
得る。内部寄生虫は臓器(例えば胃、肺、心臓、腸等)
の内側又は単に皮下のいずれかで宿主の体内に生息する
寄生虫である。外部寄生虫は、宿主の外表に生息する
が、宿主から栄養を吸収する寄生虫である。
一般に蠕虫病と呼称される内部寄生虫病は、蠕虫とし
て知られる寄生虫による宿主の感染に起因する。蠕虫病
は家畜(例えばブタ、ヒツジ、ウマ、ウシ、ヤギ、イ
ヌ、ネコ及び家禽)の感染に起因する世界中に蔓延する
深刻な経済的問題である。これらの感染の多くは、世界
中で種々の動物種に疾患を誘発する線虫と呼称される虫
類群により生じる。これらの疾患は多くは重度であり、
感染動物の死を招き得る。上記動物に感染する最も一般
的な線虫属は、Haemonchus、Trichostrongylus、Ostert
agia、Nematodirus、Cooperia、Ascaris、Bunostomum、
Oesophagostomum、Chabertia、Trichuris、Strongylu
s、Trichonema、Dictyocaulus、Capillaria、Heteraki
s、Toxocara、Ascaridia、Oxyuris、Ancylostoma、Unci
naria、Toxascaris及びParascarisである。多くの寄生
虫は種特異的(単一種の宿主のみに感染)であり、更に
大部分は動物の体内に好適感染部位を有する。例えばHa
emonchus及びOstertagiaは主に胃に感染し、Nematodiru
s及びCooperia等は主に腸管を攻撃する。この他、心
臓、眼、肺、血管等に生息することを好む寄生虫や、皮
下寄生虫もある。蠕虫病は虚弱、体重低下、貧血、腸管
損傷、栄養不良及び他の臓器の損傷を招き得る。これら
の疾患を処置しないでおくと動物の死に至ることがあ
る。
マダニ、ダニ、シラミ、サシバエ、ツノサシバエ、ク
ロバエ、ノミ等のような外部寄生虫節足動物による感染
も深刻な問題である。これらの寄生虫による感染は、血
液損失、皮膚病変をもたらし、正常な食習慣を妨げ、体
重低下を招く。これらの感染は、致死性であり得る脳
炎、アナプラズマ症、ブタポックス等のような重度疾患
を媒介し得る。
動物は1種の寄生虫に感染して衰弱すると、第2の寄
生虫種による感染を受け易くなるので、数種の寄生虫に
同時に感染し得る。従って、これらの疾患の治療には広
域活性を有する化合物が特に有利である。本発明の化合
物はこれらの寄生虫に対して予想外に高い活性を有して
おり、更にイヌにおけるDirofilaria、齧歯動物におけ
るNematospiroides及びSyphacia、ウシにおける刺す昆
虫及び移動性双翅目幼虫(例えばHypoderma種)、並び
にウマにおけるGastrophilusに対しても活性である。
本発明の化合物は更に、ヒトに寄生虫を誘発する内部
及び外部寄生虫に対しても有用である。ヒトに感染する
このような内部寄生虫の例としては、Ancylostoma、Nec
ator、Ascaris、Strongyloides、Trichinella、Capilla
ria、Trichuris及びEnterobius属等の胃腸管寄生虫を挙
げることができる。ヒトに感染する他の内部寄生虫は、
血液又は他の臓器に見いだされる。このような寄生虫の
例は、糸状虫類(例えばWucheria、Brugia、Onchocerca
等)や、別の腸管段階の腸管寄生虫Strongyloides及びT
richinellaである。ヒトに寄生する外部寄生虫には、マ
ダニ、ノミ、ダニ、シラミ等のような節足動物があり、
家畜がこれらの寄生虫に感染すると、致死性の場合すら
ある重度疾患を媒介し得る。本発明の化合物はこれらの
内部及び外部寄生虫に対して活性であり、更に、刺す昆
虫やヒトを苛立たせる他の双翅目害虫に対しても活性で
ある。
本発明の化合物は、Blatella種(ゴキブリ)、Tineol
a種(イガ)、Attagenus種(ヒメマルカツオブシム
シ)、Musca domestica(イエバエ)のような一般家庭
害虫や、Solenopsis Invicta(トフシアリ)に対して
も有用である。
本発明の化合物は更に、農業害虫(例えばアブラムシ
Acyrthiosiphon種、イナゴ及びワタミハナゾウムシ)、
貯殻を攻撃する昆虫害虫(例えばTribolium種)、及び
植物上で棲息する未成熟段階の昆虫に対しても有用であ
る。該化合物は農業上重要であり得る土壌線虫の駆除用
殺線虫剤としても有用である。
動物で抗寄生虫剤として使用するには、本発明の化合
物を経口もしくは注射により内部投与するか、又は液体
ドレンチもしくはシャンプーとして局所投与することが
できる。
経口投与する場合には、化合物をカプセル、タブレッ
トもしくは丸塊として投与してもよいし、動物飼料に混
合してもよい。カプセル、タブレット及び丸塊は、澱
粉、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はリン酸二カ
ルシウムのような適切なキャリヤーベヒクルと共に活性
成分を含有する。これらの単位剤形は活性成分を適切な
微粉砕不活性成分(希釈剤、充填剤、崩壊剤及び/又は
結合剤を含む)と混和し、均質混合物を得ることにより
製造される。不活性成分とは、本発明の化合物と反応せ
ず、被処置動物に対して非毒性の成分であり、適切な不
活性成分としては澱粉、ラクトース、タルク、ステアリ
ン酸マグネシウム、植物ガム、植物油等が挙げられる。
これらの製剤は、治療すべき動物の寸法及び種類、並び
に感染の型及び重度のような多数の因子に依存して広い
範囲の量の活性成分及び不活性成分を含有し得る。化合
物を単に飼料と混合するか又は飼料の表面に化合物を加
えることにより飼料への添加剤として活性成分を投与し
てもよい。あるいは、活性成分を不活性キャリヤーと混
合し、得られた組成物を飼料と混合するか又は動物に直
接給餌してもよい。適切な不活性キャリヤーとしては、
コーンミール、シトラスミール、発酵残渣、粗碾大豆、
乾燥穀粒等がある。最終組成物が0.001〜5重量%の活
性成分を含有するように、粉砕、撹拌、磨砕又はタンブ
リングにより活性成分をこれらの不活性キャリヤーと混
和する。
あるいは、不活性液体キャリヤーに溶解した活性成分
から構成される製剤の注射により化合物を非経口投与し
てもよい。注射は筋肉内、管腔内、管内又は皮下注射で
あり得る。注射用製剤は、適切な不活性液体キャリヤー
と混合した活性成分から構成される。許容可能な液体キ
ャリヤーとしては、ピーナツ油、綿実油、ゴマ油等のよ
うな植物油や、ゾルケタール、グリセロールホルマール
等のような有機溶剤がある。あるいは、水性非経口製剤
を使用してもよい。植物油が好適液体キャリヤーであ
る。製剤は、最終製剤が0.005〜10重量%の活性成分を
含有するように活性成分を液体キャリヤーに溶解又は懸
濁することにより製造される。
本発明の化合物の局所投与は、本発明の化合物を水溶
液又は水性懸濁液として含有する液体ドレンチ又はシャ
ンプーを使用することにより可能である。これらの製剤
は一般に、ベントナイトのような懸濁剤を含有し、一般
には更に消泡剤も含有する。0.005〜10重量%の活性成
分を含有する製剤が許容可能である。好適製剤は、0.01
〜5重量%の本発明の化合物を含有する製剤である。
本発明の化合物は主に、ウシ、ヒツジ、ウシ、イヌ、
ネコ、ヤギ、ブタ及び家禽のような家畜における蠕虫病
の治療及び/又は予防用抗寄生虫剤として有用である。
該化合物は更に、マダニ、ダニ、シラミ、ノミ等のよう
な外部寄生虫によるこれらの動物の寄生虫感染の予防及
び治療にも有用である。該化合物は、ヒトの寄生虫感染
の治療にも有効である。このような感染を治療する際に
は、本発明の化合物を単独で使用してもよいし、化合物
を数種併用してもよいし、他の非関連抗寄生虫剤と併用
してもよい。最良の結果に必要な本発明の化合物の用量
は、動物の種類及び寸法、感染の型及び重度、投与方法
並びに使用する化合物のような種々の因子に依存する。
動物体重kg当たり0.0005〜10mgの本発明の化合物を1回
又は数日間隔で数回経口投与することにより、一般に良
好な結果が得られる。本発明の化合物の1種を1回投与
しただけでも通常は優れた防除が得られるが、繰り返し
投与するならば、再感染を防ぎ、非常に感染力の強い寄
生虫も駆除することができる。これらの化合物を動物に
投与するための方法は、獣医学分野で当業者に公知であ
る。
本発明の化合物は、生育中又は貯蔵中に作物を攻撃す
る農業害虫を駆除するためにも使用できる。スプレー、
粉剤、エマルジョン等として生育中の植物又は収穫後の
作物に化合物を施用する。これらの化合物の施用方法は
農業分野で当業者に公知である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
これらの実施例は本発明を限定するものではない。以下
の実施例で製造したアベルメクチン誘導体は、一般に結
晶質固体よりもむしろ非晶質固体として単離される。該
誘導体は核磁気共鳴、質量スペクトル分析等のような技
術を使用して分析的に特徴付ける。化合物は非晶質であ
るので、目立った融点により特徴付けられないが、使用
したクロマトグラフィー及び分析法によると、純粋であ
る。
実施例1 5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″−オキソ−ア
ベルメクチン B1a(1) 2gのアベルメクチン B1aを室温で10mlのTHFに溶解
し、これに750mgの塩化t−ブチルジメチルシリルおよ
び680mgのイミダゾールを添加した。反応物を室温で6
時間攪拌した後、30mlの飽和NaHCO3に注入した。その溶
液をEtOAcで抽出し、脱水(MgSO4)、濾過、減圧濃縮し
た。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離
液:6:4のヘキサン:EtOAc)にかけると、純粋な5−O−
t−ブチルジメチルシリル−アベルメクチン B1a(1.8
2g,81%)が白色固体として得られた。5−O−t−ブ
チルジメチルシリル−アベルメクチン B1a(1.5g)を
−30℃で8mlの酢酸イソプロピルに溶解し、これに、431
mlのジメチルスルホキシド、1.07mlのトリエチルアミン
および452mlの(PhO)P(O)Cl2を順次添加した。−3
0℃で15分後、その溶液を0℃に温め、30分間攪拌し
た。反応物を、そのままフラッシュクロマトグラフィー
(シリカゲル;溶離液:7:3のヘキサン:EtOAc)にかける
と、純粋な5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″−
オキソ−アベルメクチン B1a(1.36g,91%)が白色粉
末として得られた。
実施例2 5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″−オキソ−7
−O−トリメチルシリル−アベルメクチン B1a(2) 1gの5−O−t−ブチルジメチルシリル−4″−オキ
ソ−アベルメクチン B1a(1)を3mlのジメチルホルム
アミドに溶解し、これに2mlのビス(トリメチルシリ
ル)トリフルオロアセタミドを添加した。反応物を室温
で12時間攪拌した後、そのままフラッシュクロマトグラ
フィー(シリカゲル;溶離液:85:15のヘキサン:EtOAc)
にかけると、純粋な5−O−t−ブチルジメチルシリル
−4″−オキソ−7−O−トリメチルシリル−アベルメ
クチン B1a(793mg,74%)が白色粉末として得られ
た。
実施例3 4″−デオキシ−4″−ジェム−ジフルオロ−5−O−
t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル
−アベルメクチン B1a(3) 上記化合物の5−O−t−ブチルジメチルシリル−
4″−オキソ−7−O−トリメチルシリル−アベルメク
チン B1a(50mg)を0℃で1mlのトルエンに溶解し、こ
れに150μlの三フッ化ジエチルアミノ硫黄を添加し
た。溶液を室温に温めて10時間攪拌した。氷冷した飽和
NaHCO3水溶液に滴下することにより反応を停止した。そ
の溶液をEtOAcで抽出し、脱水(MgSO4)した。溶液を濾
過して減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シ
リカゲル)にかけると、27mgの4″−デオキシ−4″−
ジェム−ジフルオロ−5−O−t−ブチルジメチルシリ
ル−7−O−トリメチルシリル−アベルメクチン B1a
(53%)が淡黄色粉末として得られた。この化合物は、
トルエンおよびEtOAcの代わりに塩化メチレンを使用し
て上記と同様に合成することもできる。溶液をフラッシ
ュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:85:15のヘ
キサン:EtOAc)にかけると、24mgの4″−デオキシ−
4″−ジェム−ジフルオロ−5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−7−O−トリメチルシリル−アベルメクチン
B1a(47%)が淡黄色粉末として得られる。
実施例4 4″−デオキシ−4″−ジャム−ジフルオロ−アベルメ
クチン B1a(4) 上記化合物の4″−デオキシ−4″−ジェム−ジフル
オロ−5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−ト
リメチルシリル−アベルメクチン B1a(55mg)を室温
で3mlのTHFに溶解し、これに1mlのHF・ピリジン溶液(2
5gのHF・ピリジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添
加して、48時間攪拌した。その溶液を20mlの水:Et2O
(1:1)に注入し、層を分離した。各層を別々に中和
し、水層はEt2Oで抽出し、有機層は一緒にして脱水(Mg
SO4)した。溶液を濾過して減圧濃縮した。フラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:3:2のヘキサ
ン:EtOAc)にかけると、純粋な4″−デオキシ−4″−
ジェム−ジフルオロ−アベルメクチン B1a(30mg,66
%)が得られた。
実施例5 5−O−t−ブチルジメチルシリル−4′−オキソ−ア
ベルメクチン B1a モノサッカライド(5) アベルメクチン B1a モノサッカライド(1.0g)を
室温で8mlのTHFに溶解し、これに455mgの塩化t−ブチ
ルジメチルシリル、次いで410mgのイミダゾールを添加
した。反応物を室温で6時間攪拌した後、30mlの飽和Na
HCO3に注入した。その溶液をEtOAcで抽出し、脱水(MgS
O4)した。溶液を濾過して減圧濃縮した。フラッシュク
ロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:6:4のヘキサ
ン:EtOAc)にかけると、純粋な5−O−t−ブチルジメ
チルシリル−アベルメクチン B1a モノサッカライド
(933mg,81%)が白色粉末として得られた。そのモノサ
ッカライド(980mg)を−30℃で6mlの酢酸イソプロピル
に溶解し、これに、330μlのジメチスルホキシド、817
μlのトリエチルアミンおよび347μlの(PhO)P
(O)Cl2を順次添加した。その溶液を−20℃で15分間
攪拌した後、0℃に20分間温めた。溶液を、そのままフ
ラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:8:2
のヘキサン:EtOAc)にかけると、純粋な5−O−t−ブ
チルジメチルシリル−4′−オキソ−アベルメクチン
B1a モノサッカライド(862mg,88%)が白色粉末とし
て得られた。
実施例6 5−O−t−ブチルジメチルシリル−4′−デオキシ−
4′−ジェム−ジフルオロ−7−O−トリメチルシリル
−アベルメクチン B1a モノサッカライド(6) 純粋な5−O−t−ブチルジメチルシリル−4′−オ
キソ−アベルメクチン B1a モノサッカライド(1.5
g)を4mlのジメチルホルムアミドに溶解し、これに3ml
のビス(トリメチルシリル)−トリフルオロアセタミド
を添加した。反応物を室温で12時間攪拌した後、そのま
まフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離
液:80:20のヘキサン:EtOAc)にかけると、純粋なケトン
である5−O−t−ブチルジメチルシリル−4′−オシ
オ−7−O−トリメチルシリル−アベルメクチン モノ
サッカライド(1.28g,79%)が白色粉末として得られ
た。300mgのケトンを0℃で2mlのトルエンに入れ、これ
に300mlの三フッ化ジエチルアミノ硫黄を添加した。反
応物を室温に温め、10時間攪拌した。氷冷した10mlの飽
和NaHCO3水溶液に滴下することにより反応を停止し、Et
OAcで抽出して、脱水(MgSO4)した。濾過して減圧濃縮
し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にか
けると、純粋な5−O−t−ブチルジメチルシリル−
4′−デオキシ−4′−ジェム−ジフルオロ−7−O−
トリメチルシリル−アベルメクチン B1a モノサッカ
ライドが得られる。
実施例7 4′−デオキシ−4′−ジェム−ジフルオロ−アベルメ
クチン B1a モノサッカライド(7) 5−O−t−ブチルジメチルシリル−4′−デオキシ
−4′−ジェム−ジフルオロ−7−O−トリメチルシリ
ル−アベルメクチン B1a モノサッカライド100mgを室
温で3mlのTHFに溶解し、1mlのHF・ピリジン溶液(25gの
HF・ピリジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添加し
て48時間攪拌する。その溶液を20mlの水:Et2O(1:1)に
注入し、層を分離する。各層を別々に飽和NaHCO3で中和
し、水層はEt2Oで抽出し、有機層は一緒にして脱水(Mg
SO4)する。溶液を濾過して減圧濃縮する。フラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると純粋な
4′−デオキシ−4′−ジェム−ジフルオロ−アベルメ
クチン B1a モノサッカライドが得られる。
実施例8 5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチ
ルシリル−アベルメクチン B1a アグリコン(8) アベルメクチン B1a アグリコン(1.0g)を室温で8
mlのTHFに溶解し、これに595mgの塩化t−ブチルジメチ
ルシリルおよび510mgのイミダゾールを添加した。室温
で4時間後、溶液を30mlの飽和NaHCO3に注入し、EtOAc
で抽出して脱水(MgSO4)した。その溶液を濾過し、減
圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲ
ル;溶離液:8:2のヘキサン:EtOAc)にかけると、純粋な
5−O−t−ブチルジメチルシリル−アベルメクチン
B1a アグリコン(1.03g,87%)が得られた。このアグ
リコン(1.03g)を室温で3mlのDMFに溶解し、これに2ml
のビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセタミドを
添加した。反応物を室温で一夜攪拌した後、そのままフ
ラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:85:
15のヘキサン:EtOAc)にかけた。得られた5−O−t−
ブチルジメチルシリル−7,13−ビス−トリメチルシリル
−アベルメクチン アグリコンを減圧濃縮した後、室温
で10mlのメタノールに溶解した。これに5mgのp−トル
エンスルホン酸ピリジニウムを添加し、20分攪拌した。
次いで、その溶液を50mlの飽和NaHCO3に注入し、塩化メ
チレンで抽出して脱水(MgSO4)した。白色粉末の純粋
な5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメ
チルシリル−アベルメクチン B1a アグリコン(939m
g,83%)が得られる。
実施例9 5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチ
ルシリル−13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−ア
ベルメクチン アグリコン(9) 純粋な5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−
トリメチルシリル−アベルメクチン B1a アグリコン
(475mg)を室温で3mlの塩化メチレンに溶解し、これに
287mgのDess−Martin試薬を添加した。10分後、反応物
をそのままフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲ
ル;溶離液:9:1のヘキサン:アセトン)にかけて精製す
ると、純粋なエノンである5−O−t−ブチルジメチル
シリル−7−O−トリメチルシリル−13−オキソ−イベ
ルメクチン アグリコン(469mg,98%)が白色粉末とし
て得られた。そのエノン(350mg)を2mlの新しく蒸留し
たトルエンに入れ、これに1mlの三フッ化ジエチルアミ
ノ硫黄を添加した。次いで、その溶液を4時間、55℃に
加熱した。氷冷した飽和NaHCO3水溶液に滴下することに
より反応を停止し、次いでこれをEtOAcで抽出して、脱
水(MgSO4)した。溶液を濾過し、減圧濃縮した。フラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:9:1の
ヘキサン:アセトン)により予備精製を行った。さら
に、91.3:8.7のMeOH:水(v/v)を使用する分離用逆相HP
LC(Waters C−18カラム、2.5×30cm)により精製す
ると、65mgの5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−
O−トリメチルシリル−13−デオキシ−13−ジャム−ジ
フルオロ−アベルメクチン アグリコン(18%)が得ら
れた。
実施例10 5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチ
ルシリル−13−デオキシ−13−ジフルオロ−10,11−ジ
ヒドロ−10−ヒドロキシ−アベルメクチン B1a/B1b
アグリコン(10) 100mgの5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−13−デオキシ−13−ジフルオロ−
アベルメクチン B1a/B1b アグリコンを室温で、0.3ml
の水を含む3mlのアセトンに入れ、これに、25mgのN−
ブロモアセタミドを一度に添加する。その溶液を暗所で
1時間攪拌し、Et2Oで抽出することにより処理する。脱
水(MgSO4)、濾過して、溶液を減圧濃縮する。生成物
の5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメ
チルシリル−11−ブロモ−10−ヒドロキシ−13−デオキ
シ−13−ジフルオロ−アベルメクチン B1a/B1b アグ
リコンをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)
により精製する。こうして精製した臭化物を3mlのトル
エンに溶解し、1mlの水素化トリ−n−ブチルスズを添
加する。この溶液を1時間、100℃に加熱する。フラッ
シュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純
粋な5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリ
メチルシリル−13−デオキシ−13−ジフルオロ−10,11
−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−アベルメクチン B1a/B1
b アグリコンが得られる。
実施例11 5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチ
ルシリル−10,11−ジヒドロ−10−フルオロ−13−デオ
キシ−13−ジフルオロ−アベルメクチン B1a/B1b ア
グリコン(11) 100mgの5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−13−デオキシ−13−ジフルオロ−
10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−アベルメクチン B
1a/B1b アグリコンを−78℃で3mlの塩化メチレンに入
れ、0.1mlの三フッ化ジエチルアミノ硫黄を添加する。
−78℃で1時間後、5mlの7%Na2CO3水溶液で反応を停
止する。生成物を塩化メチレンで抽出し、脱水(MgS
O4)、濾過、減圧濃縮する。フラッシュクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)にかけると、純粋な5−O−t−ブ
チルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−10,1
1−ジヒドロ−10−フルオロ−13−デオキシ−13−ジフ
ルオロ−アベルメクチン B1a/B1b アグリコンが得ら
れる。
実施例12 10,11−ジヒドロ−10−フルオロ−13−デオキシ−13−
ジフルオロ−アベルメクチン B1a/B1b アグリコン(1
2) 50mgの5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−
トリメチルシリル−10,11−ジヒドロ−10−フルオロ−1
3−デオキシ−13−ジフルオロ−アベルメクチン B1a/B
1b アグリコンを室温で4mlのTHFに入れ、これに1mlのH
F・ピリジン溶液(25gのHF・ピリジン、10mlのピリジ
ン、25mlのTHF)を添加し、24時間攪拌する。その溶液
を20mlの水:Et2O(1:1)に注入し、層を分離する。各層
を飽和NaHCO3で中和し、水層をEt2Oで抽出する。有機層
を一緒にして脱水(MgSO4)し、濾過、減圧濃縮する。
フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかける
と、純粋な10,11−ジヒドロ−10−フルオロ−13−デオ
キシ−13−ジフルオロ−アベルメクチン B1a/B1b ア
グリコンが得られる。
実施例13 13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−アベルメクチ
ン B1a/B1b アグリコン(13) 5−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメ
チルシリル−13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−
アベルメクチン アグリコン(65mg)を室温で4mlのTHF
に溶解し、これに1mlのHF・ピリジン溶液(25gのHF・ピ
リジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添加し、48時
間攪拌した。その溶液を30mlの水:Et2O(1:1)に注入
し、層を分離した。各層を別々に中和し、水層はEt2Oで
抽出し、有機層は一緒にして脱水(MgSO4)した。溶液
を濾過して減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ
ー(シリカゲル;溶離液:1:1のヘキサン:EtOAc)にかけ
ると、純粋な13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−
アベルメクチン アグリコン(28mg,54%)が得られ
た。
実施例14 13−ジェム−ジフルオロ−5−ケトキシム−アベルメク
チン B1aおよび/またはB1b アグリコン(14) 100mgの13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−ア
ベルメクチン アグリコンを室温で4mlのEtOAcに入れ、
これに、新しく調製したMnO2を200mg添加する。溶液を3
0分攪拌した後、溶離液としてEtOAcを使用してセライト
により濾過し、減圧濃縮する。こうして生成した5−ケ
ト化合物を4mlのEtOAcに溶解し、150μlの1.0M塩化亜
鉛/エーテル、次いで100μlのTMSONH2(905μモル)
を添加する。室温で2時間攪拌し、1mlの飽和NaHCO3
添加し、さらに15分攪拌する。溶液を4mlの水で希釈
し、EtOAcで抽出し、脱水(MgSO4)する。溶液を濾過
し、減圧濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(シ
リカゲル)にかけると、純粋な13−ジェム−ジフルオロ
−5−ケトキシム−アベルメクチン B1aおよび/また
はB1b アグリコンが得られる。
同様の方法で、出発物質(200mg)を4″−デオキシ
−4″−ジェム−ジフルオロ−アベルメクチン B1a/B1
bおよび23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチンとす
ると、各々、純粋な4″−デオキシ−4″−ジェム−ジ
フルオロ−5−デオキシ−5−ケトキシム−アベルメク
チン B1a/B1bおよび純粋な23−ジェム−ジフルオロ−
5−デオキシ−5−ケトキシム−イベルメクチンを得る
ことができる。
実施例15 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−アベル
メクチン B2a(15) 分子ふるいにより脱水したジメチルホルムアミド(40
0ml)および新しく蒸留したトリエチルアミン(30ml)
におけるアベルメクチン B2a(58.2g)の溶液に、塩化
t−ブチルジメチルシリル(29.8g,198ミリモル)の塩
化メチレン(200ml)溶液を添加した。その混合物を室
温で16時間攪拌した後、氷水に注入し、塩化メチレンで
抽出した。有機層を一緒にして水、ブラインで洗浄し、
MgSO4により脱水した。溶媒を蒸発させると油状物が得
られ、これを溶離液として2:8のEtOAc:ヘキサンを使用
するシリカゲル液体クロマトグラフィーにより精製する
と、4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−ア
ベルメクチン B2a(34.2g,47%)が得られた。
実施例16 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−23−オ
キソ−イベルメクチン(16) 塩化メチレン(400ml)および塩化オキサリル(16ml,
185ミリモル)を接触させ、窒素下で−78℃に冷却し、
ジメチルスルホキシド(25ml,350ミリモル)の塩化メチ
レン(200ml)溶液を、内部温度を−65℃以下に保ちな
がら30分かけて滴下した。その混合物を−70℃で1時間
攪拌した。次いで、4″,5−ビス−O−t−ブチルジメ
チルシリル−アベルメクチン B2a(114.75g,103ミリモ
ル)の塩化メチレン(900ml)溶液を、内部温度を−65
℃以下に保ちながら45分かけて滴下した。−70℃でさら
に2時間おいた後、115mlのトリエチルアミンを、再び
温度を−65℃以下に保ちながら10分かけて滴下した。次
いで、反応物を約10℃で1時間攪拌した後、溶媒を真空
除去した。残渣を1.5lのEt2Oに溶かし、500mlの水で洗
浄した。水層を500mlのEt2Oで抽出した。エーテル層は
一緒にして、2×1lの水、1lの飽和NaHCO3、1lのブライ
ンで順次洗浄し、脱水(MgSO4)した。溶液を濾過し、
溶媒を減圧除去すると、100gの黄色のフォーム状物が得
られ、これをカラムクロマトグラフィー(4kgのシリカ
ゲル;溶離液:5→25%のEtOAc/ヘキサン)により精製し
た。こうして純粋な4″,5−ビス−O−t−ブチルジメ
チルシリル−23−オキソ−イベルメクチン(101g,88
%)が淡黄色のフォーム状物として得られた。
実施例17 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−23−オキソ−イベルメクチン 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−23−
オキソ−イベルメクチン(5g)のジメチルホルムアミド
(5ml)溶液(室温)に、5mlのビス(トリメチルシリ
ル)トリフルオロアセタミドを添加した。その溶液を室
温で12時間攪拌した後、そのままフラッシュクロマトグ
ラフィー(シリカゲル;溶離液:9:1のヘキサン:EtOAc)
により精製すると、純粋な4″,5−ビス−O−t−ブチ
ルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−23−オ
キソ−イベルメクチン(3.03g,57%)が淡黄色のフォー
ム状物として得られた。
実施例18 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−7−O
−トリメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−イベル
メクチン(18) 純粋な4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル
−7−O−トリメチルシリル−23−オキソ−イベルメク
チン(300mg)を0℃、4ドラム容バイアル中で、3mlの
塩化メチレンに溶解した。これに400μlの三フッ化ジ
エチルアミノ硫黄を添加した。冷却浴を取り外し、反応
物を室温で1時間攪拌した後、35℃に12時間加熱した。
氷冷した飽和NaHCO3水溶液に滴下することにより反応を
停止し、EtOAcで抽出し、脱水(MgSO4)した。その溶液
を濾過し、減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ
ー(シリカゲル;溶離液:85:15のヘキサン:EtOAc)にか
けると、純粋な4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチル
シリル−7−O−トリメチルシリル−23−ジェム−ジフ
ルオロ−イベルメクチン(121mg,40%)が得られた。
実施例19 23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン(19) 純粋な4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル
−7−O−トリメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ
−イベルメクチン(85mg)を室温で4mlのTHFに溶解し、
これに1mlのHF・ピリジン溶液(25gのHF・ピリジン、10
mlのピリジン、25mlのTHF)を添加し、48時間攪拌し
た。その溶液を30mlの水:Et2O(1:1)に注入し、層を分
離した。各層を別々に中和し、水層はEt2Oで抽出し、有
機層は一緒にして脱水(MgSO4)した。溶液を濾過し、
減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ
ゲル;溶離液:3:2のヘキサン:EtOAc)にかけると、純粋
な23−ジャム−ジフルオロ−イベルメクチン(51mg,81
%)が得られた。
実施例20 5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオ
ロ−イベルメクチン(20) 200mgの23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチンを
室温で3mlのジメチルホルムアミドに入れ、それに66mg
のイミダゾールおよび73mgの塩化t−ブチルジメチルシ
リルを添加する。2時間攪拌した後、水に注入し、EtOA
cで抽出して脱水(MgSO4)する。濾過して、溶液を減圧
濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲ
ル)にかけると、純粋な5−t−ブチルジメチルシリル
−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチンが得られ
る。
実施例21 5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオ
ロ−4″−オキソ−22,23−ジヒドロ−イベルメクチン
(21) 100mgの5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム
−ジフルオロ−イベルメクチンを−30℃で3mlの酢酸イ
ソプロピルに入れる。この溶液に56μlのジイソプロピ
ルエチルアミン(312μモル)、22μlのメチルスルホ
キシド(312μモル)および44μlの二塩化ホスホン酸
フェニル(312μモル)を順次添加する。この溶液を1
時間かけてゆっくり室温に温める。1mlの飽和NaHCO3
反応を停止し、塩化メチレンで抽出して脱水(MgSO4
する。溶液を濾過して、減圧濃縮する。フラッシュクロ
マトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋な5−
t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−
4″−オキソ−イベルメクチンが得られる。
実施例22 5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオ
ロ−4″−アミノ−4″−デオキシ−イベルメクチン
(22) 100mgの5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム
−ジフルオロ−4″−オキソ−イベルメクチンを、160m
gの酢酸アンモニウムとともに、3mlのメタノールに入
れ、これに、12mgのシアノホウ水素化ナトリウムを添加
する。反応物を室温で1時間攪拌した後、その溶液を飽
和NaHCO3に注入する。有機層をEtOAcで抽出し、脱水(M
gSO4)する。濾過して、溶液を減圧濃縮する。フラッシ
ュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離液:97:3の塩
化メチレン:メタノール)にかけると、純粋な5−t−
ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−4″
−アミノ−イベルメクチンが得られる。
実施例23 5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオ
ロ−4″−アセチルアミノ−イベルメクチン(23) 50mgの5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−
ジフルオロ−4″−アミノ−イベルメクチンを0℃で2m
lの塩化メチレンに溶解し、200μlのピリジン、25mgの
4−ジメチルアミノピリジンおよび100μlの無水酢酸
を添加する。0℃で3時間後、そのまま直接にフラッシ
ュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋
な5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフル
オロ−4″−アセチルアミノ−イベルメクチンが得られ
る。
実施例24 4″−アセチルアミノ−23−ジェム−ジフルオロ−イベ
ルメクチン(24) 25mgの5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−
ジフルオロ−4″−アセチルアミノ−イベルメクチンを
室温で3mlのTHFに入れ、1mlのHF・ピリジン溶液(25gの
HF・ピリジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添加
し、12時間攪拌する。その溶液を20mlの水:Et2O(1:1)
に注入し、層を分離する。各層を飽和NaHCO3で別々に中
和し、水層はEt2Oで抽出する。有機層は一緒にして脱水
(MgSO4)する。溶液を濾過して、減圧濃縮する。フラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、
純粋な4″−アセチルアミノ−23−ジェム−ジフルオロ
−イベルメクチンが得られる。
実施例25 5−t−ブチルジメチルシリル−4″−(2−アセチル
アミノエチル)チオ−23−ジェム−ジフルオロ−イベル
メクチン(25) 100mgの5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム
−ジフルオロ−イベルメクチンを0℃で4mlの塩化メチ
レンに入れ、それに、75μlのジイソプロピルエチルア
ミンおよび50mgの4−ジメチルアミノ−ピリジンを添加
する。65μlの無水トリフルオロメタンスルホン酸を滴
下し、1時間攪拌する。その溶液をそのまま、4cmのシ
リカゲル層を通じ、1:1のヘキサン:EtOAcを溶離液とし
て使用して濾過し、得られた溶液を濃縮してフォーム状
にする。こうして生成したトリフルオロメタンスルホン
酸塩を室温で3mlのジメチルホルムアミドに溶解し、100
mgの2−(アセチルアミノ)エチルメルカプタン、10mg
の18−クラウン−6および100mgの無水炭酸カリウムを
添加する。その溶液を1時間攪拌した後、水中に注入す
る。EtOAcで抽出し、脱水(MgSO4)、濾過、減圧濃縮す
る。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にか
けると、純粋な5−t−ブチルジメチルシリル−4″−
(2−アセチルアミノエチル)チオ−23−ジェム−ジフ
ルオロ−イベルメクチンが得られる。
実施例26 4″−(2−アセチルアミノエチル)チオ−23−ジェム
−ジフルオロ−イベルメクチン(26) 25mgの5−t−ブチルジメチルシリル−4″−(2−
アセチルアミノエチル)チオ−23−ジェム−ジフルオロ
−イベルメクチンを室温で3mlのTHFに入れ、1mlのHF・
ピリジン溶液(25gのHF・ピリジン、10mlのピリジン、2
5mlのTHF)を添加し、12時間攪拌する。その溶液を20ml
の水:Et2O(1:1)に注入し、層を分離する。各層を飽和
NaHCO3で別々に中和し、水層はEt2Oで抽出する。有機層
は一緒にして脱水(MgSO4)する。溶液を濾過して、減
圧濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲ
ル)にかけると、純粋な4″−(2−アセチルアミノエ
チル)チオ−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン
が得られる。
実施例27 23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン アグリコン
(27) 100mgの23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン
を、室温で、硫酸の1%メタノール溶液(3ml)に添加
し、12時間攪拌する。その溶液を氷冷した飽和NaHCO3
注入し、EtOAcで抽出して脱水(MgSO4)する。濾過し
て、溶液を減圧濃縮する。フラッシュクロマトグラフィ
ー(シリカゲル)にかけると、純粋な23−ジェム−ジフ
ルオロ−イベルメクチン アグリコンが得られる。
実施例28 5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオ
ロ−イべルメクチン アグリコン(28) 50mgの23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン ア
グリコンを室温で2mlのジメチルホルムアミドに溶解
し、25mgのイミダゾールおよび27mgの塩化t−ブチルジ
メチルシリルを添加する。その溶液を1時間攪拌した
後、水中に注入する。EtOAcで抽出して脱水(MgSO4
し、濾過して、溶液を減圧濃縮する。フラッシュクロマ
トグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋な5−t
−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−イ
ベルメクチン アグリコンが得られる。
実施例29 5−t−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ−23−ジ
ェム−ジフルオロ−イベルメクチン アグリコン(29) 25mgの5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム−
ジフルオロ−イベルメクチン B1aおよび/またはB1b
アグリコンを室温で1mlの塩化メチレンに溶解し、150μ
lのジイソプロピルエチルアミン、20mgの4−ジメチル
アミノピリジンおよび160mgの塩化o−ニトロベンゼン
スルホニルを添加する。6時間攪拌した後、飽和NaHCO3
に注入し、EtOAcで抽出して脱水(MgSO4)する。濾過し
て、溶液を減圧濃縮する。残渣を4cm長のシリカゲルに
より、溶離液として3:1のヘキサン:EtOAcを使用して濾
過する。溶液を濃縮してフォーム状にする。1mlのトル
エン、1mlの水素化トリ−n−ブチルスズおよび5mgのア
ゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を添加する。こ
の溶液を100℃に30分間加熱する。そのままフラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋な
5−t−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ−23−ジ
ェム−ジフルオロ−イベルメクチン アグリコンが得ら
れる。
実施例30 13−デオキシ−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチ
ン アグリコン(30) 25mgの5−t−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ
−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン アグリコ
ンを室温で3mlのTHFに入れ、1mlのHF・ピリジン溶液(2
5gのHF・ピリジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添
加し、12時間攪拌する。その溶液を20mlの水:Et2O(1:
1)に注入し、層を分離する。各層を飽和NaHCO3で別々
に中和し、水層はEt2Oで抽出する。有機層は一緒にして
脱水(MgSO4)する。溶液を濾過して、減圧濃縮する。
フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかける
と、純粋な13−デオキシ−23−ジェム−ジフルオロ−イ
ベルメクチン アグリコンが得られる。
実施例31 5−t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシ
リル−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン アグ
リコン(31) 500mgの5−t−ブチルジメチルシリル−23−ジェム
−ジフルオロ−イベルメクチン アグリコンを室温で3m
lのDMFに溶解し、これに2mlのビス(トリメチルシリ
ル)トリフルオロアセタミドを添加する。反応物を室温
で一夜攪拌した後、生成物をそのままフラッシュクロマ
トグラフィー(シリカゲル;溶離液:85:15のヘキサン:E
tOAc)により精製する。得られた5−O−t−ブチルジ
メチルシリル−7,13−ビス−O−トリメチルシリル−23
−ジェム−ジフルオロ−イベルメクチン アグリコンを
減圧濃縮し、これに室温で10mlのメタノールを添加す
る。5mgのp−トルエンスルホン酸ピリジニウムを添加
し、反応物を20分間攪拌する。その溶液を50mlの飽和Na
HCO3に注入し、塩化メチレンで抽出して脱水(MgSO4
する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)に
かけると、純粋な5−t−ブチルジメチルシリル−7−
O−トリメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−イベ
ルメクチン アグリコンが得られる。
実施例32 5−t−ブチルジメチルシリル−13−オキソ−7−O−
トリメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメ
クチン アグリコン(32) 200mgの5−t−ブチルジメチルシリル−7−O−ト
リメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメク
チン アグリコンを室温で4mlのEtOAcに溶解し、それに
300mgのMnO2を添加する。その溶液を1時間攪拌した
後、セライト床により溶液を濾過し、減圧濃縮する。フ
ラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかける
と、純粋な5−t−ブチルジメチルシリル−13−オキソ
−7−O−トリメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ
−イベルメクチン アグリコンが得られる。
実施例33 5−t−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ−7−O
−トリメチルシリル−13,23−ビス−ジェム−ジフルオ
ロ−イベルメクチン アグリコン(33) 100mgの5−t−ブチルジメチルシリル−13−オキソ
−7−O−トリメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ
−イベルメクチン アグリコンを新しく蒸留したトルエ
ン2mlに入れ、これに1mlの三フッ化ジメチルアミノ硫黄
を添加する。この溶液を55℃に4時間加熱する。氷冷し
た飽和NaHCO3溶液に滴下することにより反応を停止す
る。EtOAcで抽出し、脱水(MgSO4)する。溶液を濾過
し、減圧濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(シ
リカゲル;溶離液:9:1のヘキサン:アセトン)により予
備精製を行う。必要であれば、91:9のMeOH:水(v:v)を
使用する分離用逆相HPLC(Waters C−18カラム、2.5
×30cm)によりさらに精製を行って、純粋な5−t−ブ
チルジメチルシリル−13−デオキシ−7−O−トリメチ
ルシリル−13,23−ビス−ジェム−ジフルオロ−イベル
メクチン アグリコンを得ることができる。
実施例34 13−デオキシ−13,23−ビス−ジェム−ジフルオロ−イ
ベルメクチン アグリコン(34) 25mgの5−t−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ
−7−O−トリメチルシリル−13,23−ビス−ジェム−
ジフルオロ−イベルメクチン アグリコンを室温で3ml
のTHFに入れ、1mlのHF・ピリジン溶液(25gのHF・ピリ
ジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添加し、48時間
攪拌する。その溶液を20mlの水:Et2O(1:1)に注入し、
層を分離する。各層を飽和NaHCO3で別々に中和し、水層
はEt2Oで抽出する。有機層は一緒にして脱水(MgSO4
する。溶液を濾過して、減圧濃縮する。フラッシュクロ
マトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋な13−
デオキシ−13,23−ビス−ジェム−ジフルオロ−イベル
メクチン アグリコンが得られる。
実施例35 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−23−ジ
ェム−ジフルオロ−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ
−7−O−トリメチルシリル−イベルメクチン(35) 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−7−
O−トリメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−イベ
ルメクチン500mgのアセトン10mlおよび水1mlにおける溶
液に、室温で、110mgのN−ブロモアセタミドを一度に
加える。その混合物を暗所で1時間攪拌し、水を加えて
処理し、Et2Oで抽出する。脱水(MgSO4)、濾過して、
溶媒を減圧除去し、生成物をフラッシュクロマトグラフ
ィー(シリカゲル)により精製すると、粗11−ブロモ−
4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−23−ジ
ェム−ジフルオロ−10−ヒドロキシ−7−O−トリメチ
ルシリル−イベルメクチンが得られる。この中間体を6m
lのトルエンに溶解し、1mlの水素化トリ−n−ブチルス
ズを添加する。この溶液を100℃に1時間加熱する。そ
のままフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)に
かけると、純粋な4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−10,11−ジヒドロ
−10−ヒドロキシ−7−O−トリメチルシリル−イベル
メクチンが得られる。
実施例36 4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−23−ジ
ェム−ジフルオロ−10,11−ジヒドロ−10−フルオロ−
7−O−トリメチルシリル−イベルメクチン(36) 200mgの4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリ
ル−23−ジェム−ジフルオロ−10,11−ジヒドロ−10−
ヒドロキシ−7−O−トリメチルシリル−イベルメクチ
ンを5mlの塩化メチレン中で−78℃に冷却する。この混
合物に、0.10mlの三フッ化ジエチルアミノ硫黄を滴下す
る。−78℃で1時間後、5mlの7%炭酸ナトリウム水溶
液で反応を停止する。生成物を塩化メチレンで抽出し、
脱水(MgSO4)、濾過して、溶液を減圧濃縮する。フラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、
純粋な4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル−
23−ジェム−ジフルオロ−10,11−ジヒドロ−10−フル
オロ−7−O−トリメチルシリル−イベルメクチンが得
られる。
実施例37 23−ジェム−ジフルオロ−10−フルオロ−イベルメクチ
ン(37) 50mgの4″,5−ビス−O−t−ブチルジメチルシリル
−23−ジェム−ジフルオロ−10,11−ジヒドロ−10−フ
ルオロ−7−O−トリメチルシリル−イベルメクチンを
室温で3mlのTHFに入れ、1mlのHF・ピリジン溶液(25gの
HF・ピリジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添加
し、48時間攪拌する。その溶液を20mlの水:Et2O(1:1)
に注入し、層を分離する。各層を飽和NaHCO3で別々に中
和し、水層はEt2Oで抽出する。有機層は一緒にして脱水
(MgSO4)する。溶液を濾過して、減圧濃縮する。フラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、
純粋な23−ジェム−ジフルオロ−10−フルオロ−イベル
メクチンが得られる。
実施例38 5−t−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ−23−ジ
ェム−ジフルオロ−13−フルオロ−7−O−トリメチル
シリル−イベルメクチン アグリコン(38) 200mgの5−t−ブチルジメチルシリル−7−O−ト
リメチルシリル−23−ジェム−ジフルオロ−イベルメク
チン アグリコンを5mlの塩化メチレン中で−78℃に冷
却する。この混合物に三フッ化ジエチルアミノ硫黄0.10
mlを滴下する。−78℃で1時間後、5mlの7%炭酸ナト
リウム水溶液で反応を停止する。生成物を塩化メチレン
で抽出し、脱水(MgSO4)、濾過して、溶液を減圧濃縮
する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)に
かけると、純粋な(38)が得られる。
同様の方法で、出発物質を5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−7−O−トリメチルシリル−23−オキソ−イ
ベルメクチン アグリコンにすると、純粋な5−O−t
−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−
13−デオキシ−13−フルオロ−23−ジャム−ジフルオロ
−イベルメクチン アグリコンが得られる。さらに、冷
却した塩化メチレン溶液に、400mlの三フッ化ジエチル
アミノ硫黄を添加する。次いで、その溶液を1時間かけ
てゆっくり室温に温めた後、35℃に12時間加熱する。氷
冷したNaHCO3飽和溶液に滴下することにより反応を停止
し、酢酸エチルで抽出し、脱水(MgSO4)する。濾過し
て、溶液を減圧濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー
(シリカゲル)にかける。
実施例39 13−デオキシ−23−ジェム−ジフルオロ−13−フルオロ
−イベルメクチン アグリコン(39) 50mgの5−t−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ
−23−ジェム−ジフルオロ−13−フルオロ−7−O−ト
リメチルシリル−イベルメクチン アグリコンを室温で
3mlのTHFに入れ、1mlのHF・ピリジン溶液(25gのHF・ピ
リジン、10mlのピリジン、25mlのTHF)を添加し、48時
間攪拌する。その溶液を20mlの水:Et2O(1:1)に注入
し、層を分離する。各層を飽和NaHCO3で別々に中和し、
水層はEt2Oで抽出する。有機層は一緒にして脱水(MgSO
4)する。溶液を濾過して、減圧濃縮する。フラッシュ
クロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋な
13−デオキシ−23−ジェム−ジフルオロ−13−フルオロ
−イベルメクチン アグリコンが得られる。
実施例40 25−デス(2−ブチル)−25−メチル−5−t−ブチル
ジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル−アベルメ
クチン アグリコン(40) 50mgの25−デス(2−ブチル)−25−メチル−アベル
メクチン アグリコンを室温で2mlのジメチルホルムア
ミドに溶解し、25mgのイミダゾールおよび27mgの塩化t
−ブチルジメチルシリルを添加する。その溶液を1時間
攪拌した後、水中に注入する。EtOAcで抽出し、脱水(M
gSO4)して濾過し、溶液を減圧濃縮する。フラッシュク
ロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋な25
−デス(2−ブチル)−25−メチル−5−t−ブチルジ
メチルシリル−アベルメクチン アグリコンが得られ
る。この化合物500mgを室温で3mlのDMFに溶解し、これ
に2mlのビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセタ
ミドを添加する。反応物を室温で一夜攪拌した後、生成
物をそのままフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲ
ル;溶離液:85:15のヘキサン:EtOAc)により精製する。
得られた5−O−t−ブチルジメチルシリル−25−デス
(2−ブチル)−25−メチル−7,13−ビス−O−トリメ
チルシリル−アベルメクチン アグリコンを減圧濃縮
し、これに10mlのメタノールを室温で添加する。5mgの
p−トルエンスルホン酸ピリジニウムを添加し、20分間
攪拌する。その溶液を50mlの飽和NaHCO3に注入し、塩化
メチレンで抽出して脱水(MgSO4)する。フラッシュク
ロマトグラフィー(シリカゲル)にかけると、純粋な25
−デス(2−ブチル)−25−メチル−5−t−ブチルジ
メチルシリル−7−O−トリメチルシリル−アベルメク
チン アグリコンが得られる。
実施例41 25−デス(2−ブチル)−25−メチル−5−t−ブチル
ジメチルシリル−13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオ
ロ−7−O−トリメチルシリル−アベルメクチン アグ
リコン(41) 400mgの25−デス(2−ブチル)−25−メチル−5−
t−ブチルジメチルシリル−7−O−トリメチルシリル
−アベルメクチン アグリコンを室温で3mlの塩化メチ
レンに溶解し、これに275mgのDess−Martin試薬を添加
する。10分後、反応物をそのままフラッシュクロマトグ
ラフィー(シリカゲル;溶離液:9:1のヘキサン:アセト
ン)により精製すると、純粋なエノンである25−デス
(2−ブチル)−25−メチル−5−t−ブチルジメチル
シリル−13−オキソ−7−O−トリメチルシリル−アベ
ルメクチン アグリコンが得られる。そのエノン100mg
をあたらしく蒸留したトルエン2mlに入れ、これに1mlの
三フッ化ジエチルアミノ硫黄を添加する。この溶液を55
℃に4時間加熱する。氷冷したNaHCO3飽和溶液に滴下す
ることにより反応を停止する。EtOAcで抽出し、脱水(M
gSO4)する。溶液を濾過し、減圧濃縮する。予備精製
は、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;溶離
液:9:1のヘキサン:アセトン)により行うことができ
る。必要であれば、91:9のMeOH:水(v:v)を使用する分
離用逆相HPLC(Waters C−18カラム、2.5×30cm)に
よりさらに精製を行い、純粋な25−デス(2−ブチル)
−25−メチル−5−t−ブチルジメチルシリル−13−デ
オキシ−13−ジャム−ジフルオロ−7−O−トリメチル
シリル−アベルメクチン アグリコンを得る。
実施例42 25−デス(2−ブチル)−25−メチル−13−デオキシ−
13−ジャム−ジフルオロ−アベルメクチン アグリコ
ン。(42) 50mgの25−デス(2−ブチル)−25−メチル−5−t
−ブチルジメチルシリル−13−デオキシ−13−ジャム−
ジフルオロ−7−O−トリメチルシリル−アベルメクチ
ン アグリコンを室温で3mlのTHFに入れ、1mlのHF・ピ
リジン溶液(25gのHF・ピリジン、10mlのピリジン、25m
lのTHF)を添加し、48時間攪拌する。その溶液を20mlの
水:Et2O(1:1)に注入し、層を分離する。各層を飽和Na
HCO3で別々に中和し、水層はEt2Oで抽出する。有機層は
一緒にして脱水(MgSO4)する。溶液を濾過して、減圧
濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲ
ル)にかけると、純粋な25−デス(2−ブチル)−25−
メチル−13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−アベ
ルメクチン アグリコン(42)が得られる。
実施例43 25−デス(2−ブチル)−25−シクロヘキシル−13−デ
オキシ−13−ジェム−ジフルオロ−アベルメクチン ア
グリコン(43) 50mgの25−デス(2−ブチル)−25−シクロヘキシル
−アベルメクチン アグリコンを出発物質とし、実施例
40〜42に記載した方法に従うと、25−デス(2−ブチ
ル)−25−シクロヘキシル−13−デオキシ−13−ジェム
−ジフルオロ−アベルメクチン アグリコンの化合物が
得られる。
実施例44 25−デス(2−ブチル)−25−フェニル−13−デオキシ
−13−ジェム−ジフルオロ−アベルメクチン アグリコ
ン(44) 25−デス(2−ブチル)−25−フェニル−アベルメク
チン アグリコンを出発物質とし、実施例40〜42に記載
した方法に従うと、25−デス(2−ブチル)−25−フェ
ニル−13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−アベル
メクチン アグリコンを化合物が得られる。
実施例45 13−デオキシ−13−ジェム−ジフルオロ−25−デス(2
−ブチル)−25−〔2−(4−メチルペント−2−エニ
ル)〕−アベルメクチン アグリコン(45) 25−デス(2−ブチル)−25−〔2−(4−メチルペ
ント−2−エニル)〕−アベルメクチンを出発物質と
し、実施例40〜42に記載した方法に従うと、13−デオキ
シ−13−ジェム−ジフルオロ−25−デス(2−ブチル)
−25−〔2−(4−メチルペント−2−エニル)〕−ア
ベルメクチン アグリコン(45)の化合物が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07H 17/08 C07H 17/08 L (72)発明者 ムロズイク,エルムト アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07747、マタワン、アイドルブルツク・ レーン・159 (72)発明者 フイツシヤー,マイケル・エイチ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 08551、リンゴーズ、オールド・ヨー ク・ロード・80 (56)参考文献 特開 昭54−145699(JP,A) 特開 昭62−89685(JP,A) 特開 昭61−85390(JP,A) 特開 平2−22279(JP,A) 特開 平3−106886(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 493/22 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: [式中、 Yは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−CO−、 (e)−C(=NOH)−、 (f)−C(=NOCH3)−、又は (g)−CF2−であり、 R1は、 (a)−H、又は (b)−CH3であり、 R2は、 (a)−H、 (b)−C1−C8アルキル、 (c)−C3−C8シクロアルキル、 (d)−C2−C8アルケニル、 (e)−C3−C8シクロアルケニル、又は (f)−アリールであり、 Zは、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CO−、 (c)−CH(OCH3)−、 (d)−C(=NOH)−、又は (e)−C(=NOCH3)−であり、 R3は、 (a)−H、 (b)−F、 (c)−(C1−C8アルコキシ)(式中、n=1、2又
    は3)、 {式中、 Aは、 (a)−CF2−、 (b)−CH(OH)−、 (c)−CHNR5R5A−、又は (d)−CHSR6−であり、 R5及びR5Aは独立して (a)H、 (b)C1−C8アルキル、 (c)C2−C6アルケニル、又は (d)C2−C6アルカノイルであり、 R6は、 (a)C1−C3アルコキシアミノアルキル、 (b)C1−C3アルキルNR5R5Aである} であり、 R4は、 (a)−H又は (b)−Fであり、 Xは、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、 (c)−CH(OH)−、又は (d)−CHFである。但し、Yが−CF2−ではない場合に
    は、(1)R3及びR4がともにFであるか、又は(2)R3
    が(d)若しくは(e)であり且つAが−CF2−である
    か、のいずれかである。]を有する化合物。
  2. 【請求項2】R3がFであり; R4がFであり; Yが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−C(=NOCH)、又は (e)−CF2であり; R1が、 (a)−H、又は (b)−CH3であり; R2が、 (a)−H、 (b)第2級ブチル、イソプロピル、エチル、 (c)シクロヘキシル、シクロペンチル、 (d)2−(4−メチルペント−2−エニル)、又は (e)フェニルであり; Zが、 (a)−CH(OH)、又は (b)−C(=NOH)−であり; Xが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、又は (c)−CH(OH)−である請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R3がFであり; R4がFであり; Yが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、又は (d)−C(NOCH3)−であり; R1が−CH3であり; R2が、 (a)第2級ブチル、又は (b)イソプロピルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、又は (b)−C(=NOH)−であり; Xが=CH−(10,11二重結合)である請求項2に記載の
    化合物。
  4. 【請求項4】Yが−CF2−であり; R1が、 (a)−H、又は (b)−CH3であり; R2が、 (a)−H、 (b)第2級ブチル、イソプロピル、エチル、 (c)シクロヘキシル、シクロペンチル、 (d)2−(4−メチルペント−2−エニル)、又は (e)フェニルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CH(OCH3)−、 (c)−C(=NOH)−、又は (d)−C(=NOCH3)−であり; R3が、 (a)−H、 (b)−F(R4がHの場合)、 (c)−OCH2OCH3、 (d)−OCH2OCH2CH2OCH3{式中、 Aは、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CHNCH2CH3、 (c)−CHSCH2CH2NOCCH3、又は (d)−CF2−である} であり; R4が、 (a)−H、又は (b)−F(R3がF以外の場合)であり; Xが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、 (c)−CH(OH)−、又は (d)−CHF−である請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】Yが−CF2−であり; R1が−CH3であり; R2が、 (a)第2級ブチル、又は (b)イソプロピルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、又は (b)−C(=NOH)−であり; R3が、 (a)−H、 (b)OCH2OCH3、又は (c)OCH2OCH2CH2OCH3であり; R4が−Fであり; Xが=CH−(10,11二重結合)である請求項4に記載の
    化合物。
  6. 【請求項6】R3が、 (式中、Aは−CF2−である)であり; R4が−Hであり; Yが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、 (d)−C(=NOH)−、 (e)−C(=NOCH3)、又は (f)−CF2−であり; R1が−CH3であり; R2が、 (a)第2級ブチル、イソプロピル、エチル、 (b)シクロヘキシル、シクロペンチル、 (c)2−(4−メチルペント−2−エニル)、又は (d)フェニルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、 (b)−CO−、 (c)−CH(OCH3)−、 (d)−C(=NOH)−、又は (e)−C(=NOCH3)−であり Xが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(10,11二重結合)、 (c)−CH(OH)−、又は (d)−CHF−である請求項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】R3が、 (式中、Aは−CF2−である)であり; R4が−Hであり; Yが、 (a)−CH2−、 (b)=CH−(22,23二重結合)、 (c)−CH(OH)−、又は (d)−C(=NOCH3)−であり; R1が−CH3であり; R2が、 (a)第2級ブチル、又は (b)イソプロピルであり; Zが、 (a)−CH(OH)−、又は (b)−C(=NOH)−であり; Xが=CH−(10,11二重結合)である請求項6に記載の
    化合物。
  8. 【請求項8】アベルメクチン核上の種々の位置における
    ケトン及びエノンをジェム−二弗化物に直接変換して請
    求項1に記載の化合物を製造する、請求項1に記載の化
    合物の製造方法。
  9. 【請求項9】有効量の請求項1に記載の化合物で動物を
    処置することからなる、ヒト以外の動物における寄生虫
    病の治療又は予防方法。
  10. 【請求項10】植物又はその中で植物が成長する土壌を
    有効量の請求項1に記載の化合物で処理することからな
    る、植物の害虫の処理方法。
  11. 【請求項11】不活性キャリヤーと請求項1に記載の化
    合物からなる、動物の寄生虫病の治療又は予防に有用な
    組成物。
  12. 【請求項12】不活性キャリヤーと請求項1に記載の化
    合物からなる、植物の害虫の処理に有用な組成物。
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