JP3170167U - 棚台状機材における枠固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】挿し嵌め構造をとる上下の支柱が相互に密着状態となる接続構造を得られるようにした棚台状機材における枠固定構造を提供する。
【解決手段】棚台状機材における枠固定構造は、脚枠体5と上枠体6とが組み合わされてラック枠体2を構成し、前記上枠体6に作用板3を設けるようにしたラック枠体2の構造において、前記上枠体6は、棚受枠61と、棚支柱枠62とを具え、前記脚枠体5と、脚支柱枠52とは、外嵌め側の支柱枠のボルト穴Hの一方が、固定ボルト8または、ナット9の締結作用部の抜け通しを可能とする大径に形成されることにより、固定ボルト8とナット9との締結がされた際に、脚支柱枠52と、棚支柱枠62とは、一部において圧着状態を保って相互の固定が図られることを特徴として成るものである。
【選択図】図1
【解決手段】棚台状機材における枠固定構造は、脚枠体5と上枠体6とが組み合わされてラック枠体2を構成し、前記上枠体6に作用板3を設けるようにしたラック枠体2の構造において、前記上枠体6は、棚受枠61と、棚支柱枠62とを具え、前記脚枠体5と、脚支柱枠52とは、外嵌め側の支柱枠のボルト穴Hの一方が、固定ボルト8または、ナット9の締結作用部の抜け通しを可能とする大径に形成されることにより、固定ボルト8とナット9との締結がされた際に、脚支柱枠52と、棚支柱枠62とは、一部において圧着状態を保って相互の固定が図られることを特徴として成るものである。
【選択図】図1
Description
本考案は、例えば薄型のテレビ受像機の上方スペースを有効に利用できるようにする上棚ラックを一例とする棚台状機材に関するものであって、特に高さ設定自在とした場合において、強固な組み立て状態を得られるようにした枠固定構造に係るものである。
薄型の液晶テレビ受像機の普及につれ、従来の奥行きのあるテレビキャビネットのようにその上面には、物を置くことができなくなり、その不便さが指摘されている。
このようなことから、薄型テレビであっても、その上面を利用する工夫が求められ、いくつかの上棚ラックが提案されている(先行技術1)。
このような上棚ラックは、汎用性を持たせるため天板の設置高さを設定自在とする構造を採っている。この構造の一つは、ラック枠体の支柱部位を入れ子状に挿し嵌め構造とすると共に、支柱部位には多段にわたって複数のボルト穴を設けておき、これらを貫通するボルトナットにより、上下に分断された枠体を高さ設定自在に組み立てるものである。また他の手法としては、外嵌めされる支柱にナットを溶接等で形成し、ここにノブ付きボルトをネジ込み、その先端で内嵌め支柱の側面を押し込み、内外の支柱相互を任意の位置で固定するような手法が採られている。
ところでこのような手法にあっては、いずれの場合も支柱同士が挿し嵌め状であることから、外嵌めされる支柱の内寸と、内嵌される支柱の外寸との間には、一定のクリアランスが設けられ、例えボルトナットで締結したり、ノブ付きボルトで固定を図ったとしても、内側の支柱の固定は充分でなく、上下の枠部材は実質クリアランスに起因するガタつきの発生は、不可避である。
このようなガタつきは、クリアランスとしては、微小であったとしても、作用部材としての天板部の部位では、そのガタつきが更に拡大して現れ、この部位を物置台として利用するような場合、機能面での信頼感は充分に得られない。
このようなことから、薄型テレビであっても、その上面を利用する工夫が求められ、いくつかの上棚ラックが提案されている(先行技術1)。
このような上棚ラックは、汎用性を持たせるため天板の設置高さを設定自在とする構造を採っている。この構造の一つは、ラック枠体の支柱部位を入れ子状に挿し嵌め構造とすると共に、支柱部位には多段にわたって複数のボルト穴を設けておき、これらを貫通するボルトナットにより、上下に分断された枠体を高さ設定自在に組み立てるものである。また他の手法としては、外嵌めされる支柱にナットを溶接等で形成し、ここにノブ付きボルトをネジ込み、その先端で内嵌め支柱の側面を押し込み、内外の支柱相互を任意の位置で固定するような手法が採られている。
ところでこのような手法にあっては、いずれの場合も支柱同士が挿し嵌め状であることから、外嵌めされる支柱の内寸と、内嵌される支柱の外寸との間には、一定のクリアランスが設けられ、例えボルトナットで締結したり、ノブ付きボルトで固定を図ったとしても、内側の支柱の固定は充分でなく、上下の枠部材は実質クリアランスに起因するガタつきの発生は、不可避である。
このようなガタつきは、クリアランスとしては、微小であったとしても、作用部材としての天板部の部位では、そのガタつきが更に拡大して現れ、この部位を物置台として利用するような場合、機能面での信頼感は充分に得られない。
本考案は、これらの種々の背景を考慮してなされたものであって、挿し嵌め構造を採る上下の支柱が相互に密着状態となる接続構造を得られるようにした棚台状機材における枠固定構造の開発を試みたものである。
請求項1記載の棚台状機材における枠固定構造は、脚枠体と上枠体とが組み合わされてラック枠体を構成し、前記上枠体に作用板を設けるようにしたラック枠体の構造において、
前記脚枠体は、接地枠と、この接地枠から立ち上がるように形成される脚支柱枠とを具え、一方前記上枠体は、棚受枠と、この棚受枠から下方に伸びるように形成される棚支柱枠とを具え、
前記脚支柱枠と、棚支柱枠とは、互いに挿し嵌め状に組み合わされると共に、ボルト穴において貫通する固定ボルトと、ナットとにより相互の固定が図られ、
この固定ボルトとナットとの固定は、外嵌め側の支柱枠のボルト穴の少なくとも一方が、固定ボルトまたは、ナットの締結作用部の抜け通しを可能とする大径に形成されることにより、固定ボルトとナットとの締結がされた際に、脚支柱枠と、棚支柱枠とは、一部において圧着状態を保って相互の固定が図られるものであることを特徴として成るものである。
前記脚枠体は、接地枠と、この接地枠から立ち上がるように形成される脚支柱枠とを具え、一方前記上枠体は、棚受枠と、この棚受枠から下方に伸びるように形成される棚支柱枠とを具え、
前記脚支柱枠と、棚支柱枠とは、互いに挿し嵌め状に組み合わされると共に、ボルト穴において貫通する固定ボルトと、ナットとにより相互の固定が図られ、
この固定ボルトとナットとの固定は、外嵌め側の支柱枠のボルト穴の少なくとも一方が、固定ボルトまたは、ナットの締結作用部の抜け通しを可能とする大径に形成されることにより、固定ボルトとナットとの締結がされた際に、脚支柱枠と、棚支柱枠とは、一部において圧着状態を保って相互の固定が図られるものであることを特徴として成るものである。
請求項2記載の棚台状機材における枠固定構造は、前記請求項1記載の要件に加えて、前記固定ボルトと、ナットとの締結を利用して、横梁体が共締めされることを特徴として成るものである。
請求項3記載の棚台状機材における枠固定構造は、前記請求項1または2記載の要件に加えて、前記脚支柱枠と棚支柱枠とは、角パイプで構成されると共に、固定ボルトとナットとによる固定は少なくとも上下2箇所でなされていることを特徴として成るものである。
まず請求項1記載の考案によれば、固定ボルトとナットとによる脚支柱枠と棚支柱枠との締結にあたっては、双方の固定枠は、必ず一部において圧着状態で固定されるものであり、脚枠体と上枠体との間でのガタつきを解消された状態で組み立てがなされる。
また請求項2記載の考案によれば、横梁体が固定ボルトとナットとの締結を利用して共締めされ、更に横方向のガタつきを安定的に解消することができる。
また請求項3記載の考案によれば、脚支柱枠と棚支柱枠とは、共に角パイプであって、その一辺の面において広い範囲で圧着状態が得られ、且つ上下2箇所以上での固定ボルトとナットとによる固定が図れるから強固な組み立て状態が得られる。
本考案を実施するための形態は、以下述べる実施例をその一つとするものであると共に、この技術思想に基づく種々の改良した実施例も含むものである。
以下、本考案を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
符号1は、本考案の棚台状機材の対象の一例である上棚ラック1である。なお本考案の棚台状機材は、このような上棚ラック1のほか、適宜支柱部位等を伸縮自在に構成するための挿し嵌め構造を採る部材において適用できるものであり、例えば簡易なテーブル、デスク、椅子、脚立等の適宜のものが想定できる。
この上棚ラック1は、図1に示すように例えばテレビ受像機Tを囲むように設置して、その上方に時計を一例とする屋内用機材等が置けるような使用形態が採られる。
なお図示した実施例では、上棚ラック1は、テレビ受像機Tを載せるラックボード等と称されるテレビ台Bの上に置かれるように設けられているが、テレビ台Bをも囲むように直接床面に置かれるようにすることももとより可能である。
符号1は、本考案の棚台状機材の対象の一例である上棚ラック1である。なお本考案の棚台状機材は、このような上棚ラック1のほか、適宜支柱部位等を伸縮自在に構成するための挿し嵌め構造を採る部材において適用できるものであり、例えば簡易なテーブル、デスク、椅子、脚立等の適宜のものが想定できる。
この上棚ラック1は、図1に示すように例えばテレビ受像機Tを囲むように設置して、その上方に時計を一例とする屋内用機材等が置けるような使用形態が採られる。
なお図示した実施例では、上棚ラック1は、テレビ受像機Tを載せるラックボード等と称されるテレビ台Bの上に置かれるように設けられているが、テレビ台Bをも囲むように直接床面に置かれるようにすることももとより可能である。
まず上棚ラック1は、ラック枠体2に対し、作用板たる天板3を上方に設けたものであり、天板3の下面側にテレビ受像機Tを設置してその上方を棚として利用する。
このラック枠体2は、一例として角パイプを用いて構成されるものであり、脚枠体5と、上枠体たる棚枠体6と、横梁体7とを主要部材とする。なお本明細書中では、実施例として上棚ラック1を挙げて説明していることから、より適切な表現として棚枠体6という部材名称を用いているが、技術思想として本考案は、上述のように他の機材にも応用できることを考慮し、実用新案登録の請求の範囲においては、棚枠体6をその上位概念である上枠体と表現するものである。
脚枠体5は、床面に接地する接地枠51と、この接地枠51から立ち上がるように構成される脚支柱枠52とにより構成される。
なおこの脚枠体5は、使用時の安定のためには、一本の角パイプを直角に曲成して形成するよりも、一例として接地枠51に対し、その中間位置で上方に脚支柱枠52をほぼ垂直に立ち上げるように溶接固定させることが好ましい。この理由は、これら接地枠51と、脚支柱枠52とを一体に湾曲形成した場合、幾分かその湾曲にしたがってラック枠体2が倒れ込むような恐れがあるからである。
そして脚支柱枠52には、ボルト穴Hとして、一例として小径のボルト穴H2が同じ高さ位置で対向するように形成されるものであり、上下に複数組にわたって形成されている。
このラック枠体2は、一例として角パイプを用いて構成されるものであり、脚枠体5と、上枠体たる棚枠体6と、横梁体7とを主要部材とする。なお本明細書中では、実施例として上棚ラック1を挙げて説明していることから、より適切な表現として棚枠体6という部材名称を用いているが、技術思想として本考案は、上述のように他の機材にも応用できることを考慮し、実用新案登録の請求の範囲においては、棚枠体6をその上位概念である上枠体と表現するものである。
脚枠体5は、床面に接地する接地枠51と、この接地枠51から立ち上がるように構成される脚支柱枠52とにより構成される。
なおこの脚枠体5は、使用時の安定のためには、一本の角パイプを直角に曲成して形成するよりも、一例として接地枠51に対し、その中間位置で上方に脚支柱枠52をほぼ垂直に立ち上げるように溶接固定させることが好ましい。この理由は、これら接地枠51と、脚支柱枠52とを一体に湾曲形成した場合、幾分かその湾曲にしたがってラック枠体2が倒れ込むような恐れがあるからである。
そして脚支柱枠52には、ボルト穴Hとして、一例として小径のボルト穴H2が同じ高さ位置で対向するように形成されるものであり、上下に複数組にわたって形成されている。
次に棚枠体6について説明すると、このものは、上方にほぼ水平配置される棚受枠61と、この棚受枠61から下方にほぼ垂直に伸びる棚支柱枠62とを具える。
この棚支柱枠62の太さは、前記脚枠体5における脚支柱枠52に外嵌め状態に挿し嵌め自在にすることに因み、棚支柱枠62の内形寸法は、脚支柱枠52の外形寸法よりわずかにクリアランスgを確保する程度に大きくされている。
この棚支柱枠62の太さは、前記脚枠体5における脚支柱枠52に外嵌め状態に挿し嵌め自在にすることに因み、棚支柱枠62の内形寸法は、脚支柱枠52の外形寸法よりわずかにクリアランスgを確保する程度に大きくされている。
そして棚支柱枠62についても、対向的に一対のボルト穴Hの組を有する。外嵌めされる側の支柱である棚支柱枠62にあっては、大径のボルト穴H1と、小径のボルト穴H2とが対向するように形成される。一例として大径のボルト穴H1は、棚支柱枠62の外側に形成される。なお大径と表現しても、必ずしも円孔でなくてもよい。要は、後述する固定用のボルト、ナットの頭部等が、抜け通し状できる程度の大きさであればよい。
これらのボルト穴Hは、上棚ラック1に対し、その側方向きに開口しているものであるが、前後方向に対向的に開口するものであってももとより差し支えない。もちろん、これらが組み合わされて構成されていてももとより差し支えない。
これらのボルト穴Hは、上棚ラック1に対し、その側方向きに開口しているものであるが、前後方向に対向的に開口するものであってももとより差し支えない。もちろん、これらが組み合わされて構成されていてももとより差し支えない。
次に横梁体7について説明する。この横梁体7は、ラック枠体2の構成要素の一つであり、一例として角パイプを全体として扁平門形に曲成して構成したものであり、梁状枠71と、そこからほぼ直交するように曲げられた接続枠72とを具える。
この横梁体7についても、小径の一対のボルト穴H2、または一方を大径のボルト穴H1としたボルト嵌通用のボルト穴Hが形成される。また横梁体7のこれらボルト穴Hは、前記脚枠体5あるいは棚枠体6に形成されたボルト穴Hと形成ピッチを同じにすることが好ましく、このようにした場合には、脚枠体5と棚枠体6との固定にあたって、横梁体7も共締めすることができる。
この横梁体7についても、小径の一対のボルト穴H2、または一方を大径のボルト穴H1としたボルト嵌通用のボルト穴Hが形成される。また横梁体7のこれらボルト穴Hは、前記脚枠体5あるいは棚枠体6に形成されたボルト穴Hと形成ピッチを同じにすることが好ましく、このようにした場合には、脚枠体5と棚枠体6との固定にあたって、横梁体7も共締めすることができる。
次にボルト8、ナット9について説明する。ボルト8、ナット9は、前述した脚枠体5、棚枠体6、横梁体7の締結のために用いられる。まずボルト8は、適宜必要な長さを有するものであり、ボルト頭部81については、大径のボルト穴H1に入り込むような状態で組み付けがされる。なお、ボルト頭部81の全体が大径のボルト穴H1に入り込むほか、例えば図5に示すようにトラス形状のボルト頭部81と共に、そのネジ山側に頭部段差部82を具える場合、この部位がボルト穴H1を抜け通し自在になっていればよい場合もあり、このような形状の場合を想定してボルト穴H1を抜け通しする部位を締結作用部8Aとする。
またナット9についても、高ナットや、ソケット状のナット、ニップル状のナット、スリーブ状のナット等の長ナット91の場合にあっても直接の締付に寄与する端面を締結作用部9Aとするものである。特に高ナットタイプの長ナット91の場合、図4(b)に示すように一方の端面が実質的に締結作用部9Aとなる。なお、必要に応じてボルト8、ナット9の締結において、ワッシャWを介在させる。
またナット9についても、高ナットや、ソケット状のナット、ニップル状のナット、スリーブ状のナット等の長ナット91の場合にあっても直接の締付に寄与する端面を締結作用部9Aとするものである。特に高ナットタイプの長ナット91の場合、図4(b)に示すように一方の端面が実質的に締結作用部9Aとなる。なお、必要に応じてボルト8、ナット9の締結において、ワッシャWを介在させる。
ここでボルト8、ナット9とが挿し通される前記ボルト穴Hについて、それぞれ脚支柱枠52、棚支柱枠62、接続枠72に形成する場合における穴径に関して説明する。
図3、図4、図5において、各ボルト穴Hが図示され、且つ大径のボルト穴H1、小径のボルト穴H2として区別したが、大径のボルト穴H1とは、締結作用部8A、9Aの抜け通しを許容しないものをいう。またボルトのネジ山部のみを通過させ、またナット9の一部のみを通過させる径のボルト穴Hを小径のボルト穴H2とするものである。従って例えば図4(a)に示す締結構造において、いわゆるM6サイズのボルト8、ナット9を適用した場合、ボルト穴Hについては、棚支柱枠62の外側に形成される大径のボルト穴H1(H)は、ボルト頭部81の通過を許容すべく、Φ12.5mmであるが、他のボルト穴Hについては、全て小径のボルト穴H2とされるものの、その径は必ずしも同径ではない。具体的には、内嵌めされる脚支柱枠52のボルト穴Hは、双方ともΦ7mmであるが、これと接する棚支柱枠62の内側に形成される小径のボルト穴H2は、Φ8mmに設定される。また横梁体7の小径のボルト穴H2は、双方共にΦ9.5mmで共通である。
図3、図4、図5において、各ボルト穴Hが図示され、且つ大径のボルト穴H1、小径のボルト穴H2として区別したが、大径のボルト穴H1とは、締結作用部8A、9Aの抜け通しを許容しないものをいう。またボルトのネジ山部のみを通過させ、またナット9の一部のみを通過させる径のボルト穴Hを小径のボルト穴H2とするものである。従って例えば図4(a)に示す締結構造において、いわゆるM6サイズのボルト8、ナット9を適用した場合、ボルト穴Hについては、棚支柱枠62の外側に形成される大径のボルト穴H1(H)は、ボルト頭部81の通過を許容すべく、Φ12.5mmであるが、他のボルト穴Hについては、全て小径のボルト穴H2とされるものの、その径は必ずしも同径ではない。具体的には、内嵌めされる脚支柱枠52のボルト穴Hは、双方ともΦ7mmであるが、これと接する棚支柱枠62の内側に形成される小径のボルト穴H2は、Φ8mmに設定される。また横梁体7の小径のボルト穴H2は、双方共にΦ9.5mmで共通である。
本考案は、以上述べたような構成を有するものであり、次のような組み立て構造を有する。
この組み立て構造については、通常上棚ラック1は、流通時には、天板3、脚枠体5、棚枠体6、横梁体7、ボルト8、ナット9等が分解された状態で梱包され、購買者がこれを組み立てて使用することが多いことに因み、組み立ての手順を追って説明する。
この組み立て構造については、通常上棚ラック1は、流通時には、天板3、脚枠体5、棚枠体6、横梁体7、ボルト8、ナット9等が分解された状態で梱包され、購買者がこれを組み立てて使用することが多いことに因み、組み立ての手順を追って説明する。
まず通常の組み立てにあたっては、脚枠体5、棚枠体6及び横梁体7を同一箇所においてボルト8、ナット9とによって固定するように組み付ける。即ち、図3、図4(a)に示すように脚枠体5及び棚枠体6とについては、脚枠体5の脚支柱枠52に対し、棚枠体6における棚支柱枠62を外嵌めするように組み合わせる。なお脚支柱枠52と棚支柱枠62との挿し嵌め形態は、この実施例とは逆に脚支柱枠52を外嵌め状にすることも可能であり、従って実用新案登録請求の範囲の記載を含むこの明細書中の記載においては、一般に「外嵌めされる支柱枠」「外側に位置する支柱枠」等の表現も用いている。
続いてボルト8を棚枠体6の設置高さを適宜選択した状態で、それぞれのボルト穴Hを合致させた状態でボルト8を貫通状態にはめ込む。
即ち棚枠体6における棚支柱枠62の外側からボルト8をまず差し通す。この際、ラック枠体2の安定的な固定のためには、上下二箇所にわたって差し通しがなされる。そしてボルト8のネジ山側端部は、棚枠体6における棚支柱枠62の内側のボルト穴H2から更に外側に張り出した状態を呈する。このような状態で、横梁体7における接続枠72を当てがいボルト穴Hを合致させた状態で組み合わせる。
続いてボルト8を棚枠体6の設置高さを適宜選択した状態で、それぞれのボルト穴Hを合致させた状態でボルト8を貫通状態にはめ込む。
即ち棚枠体6における棚支柱枠62の外側からボルト8をまず差し通す。この際、ラック枠体2の安定的な固定のためには、上下二箇所にわたって差し通しがなされる。そしてボルト8のネジ山側端部は、棚枠体6における棚支柱枠62の内側のボルト穴H2から更に外側に張り出した状態を呈する。このような状態で、横梁体7における接続枠72を当てがいボルト穴Hを合致させた状態で組み合わせる。
この状態でナット9を横梁体7のボルト穴Hから挿入し、ボルト8、ナット9を締結させてその固定を図る。なおここに用いられている図示されたナット9は、一例としてナット部分が十分に高い、スリーブナット等とも称される長ナット91を適用されている。
従ってこの実施例における横梁体7の接続枠72内側のボルト穴Hについては、大径ではあるものの、前記棚支柱枠62における大径のボルト穴H1よりは、径は小さい。
このようにして、ボルト8、ナット9を締結させたときには、脚枠体5における脚支柱枠52と、棚枠体6における棚支柱枠62とは、内側の辺において、密着状態を保ち、両者の間にガタつきが無い状態での組み付けがなされる。もちろんこの際に横梁体7は、その接続枠72における外側辺において、棚枠体6の内側辺と密着状態を保っており、この間におけるガタつきは生じていない。
従ってこの実施例における横梁体7の接続枠72内側のボルト穴Hについては、大径ではあるものの、前記棚支柱枠62における大径のボルト穴H1よりは、径は小さい。
このようにして、ボルト8、ナット9を締結させたときには、脚枠体5における脚支柱枠52と、棚枠体6における棚支柱枠62とは、内側の辺において、密着状態を保ち、両者の間にガタつきが無い状態での組み付けがなされる。もちろんこの際に横梁体7は、その接続枠72における外側辺において、棚枠体6の内側辺と密着状態を保っており、この間におけるガタつきは生じていない。
このように本考案にあっては、挿し嵌め構造の支柱枠において、外側に位置する支柱枠におけるボルト穴Hの一方が大径のボルト穴H1とされることにより、必ず支柱枠の長手方向の側辺において密着状態を保ち、両者のガタつきが回避されている。
このような組み立て作業が、左右一対の脚枠体5の両側でなされた後、棚枠体6における棚受枠61に作用板としての天板3を設置し、木ねじ、ボルト等で固定を行う。
なおここでクリアランスgに関連して付言すると、従来手法での脚支柱枠52と棚支持枠62との挿し嵌め固定では、その不安定さを解消するためにできるだけ外嵌めされる支柱枠の内寸と内嵌めされる支柱枠の外寸の寸法を近づけ、クリアランスgを最小にすべく、材料選択を行っている。しかし、上述のような固定構造の場合、クリアランスgについては、それほど厳密な寸法設定を要しない。換言すればクリアランスgが例え大きかったとしても、ガタ付きなく固定される。このことは、材料選択の段階において寸法面で厳格なものを必要とせず、例えばより低コストの資材調達を可能とし、ひいては製造コストを抑えた上で消費者への提供を可能とする。
このような組み立て作業が、左右一対の脚枠体5の両側でなされた後、棚枠体6における棚受枠61に作用板としての天板3を設置し、木ねじ、ボルト等で固定を行う。
なおここでクリアランスgに関連して付言すると、従来手法での脚支柱枠52と棚支持枠62との挿し嵌め固定では、その不安定さを解消するためにできるだけ外嵌めされる支柱枠の内寸と内嵌めされる支柱枠の外寸の寸法を近づけ、クリアランスgを最小にすべく、材料選択を行っている。しかし、上述のような固定構造の場合、クリアランスgについては、それほど厳密な寸法設定を要しない。換言すればクリアランスgが例え大きかったとしても、ガタ付きなく固定される。このことは、材料選択の段階において寸法面で厳格なものを必要とせず、例えばより低コストの資材調達を可能とし、ひいては製造コストを抑えた上で消費者への提供を可能とする。
〔他の実施の形態〕
本考案は以上述べた実施の形態を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
上述した実施例においては、脚枠体5、棚枠体6、横梁体7とのいずれも角パイプ状の素材を適用したものであるが、必ずしも角パイプ状のものでなくても良い。接触面積が限られるものの、径の異なった丸パイプ状のものであっても可能である。
また本願考案は、このような上棚ラックに限らず、一般的な棚台状機材に適用することができるものであり、例えば机、椅子、踏み台等に適用できるものである。これに因み、実質棚板としての機能を担う天板3をも包含して本明細書中では、「作用板」として定義したものである。
本考案は以上述べた実施の形態を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
上述した実施例においては、脚枠体5、棚枠体6、横梁体7とのいずれも角パイプ状の素材を適用したものであるが、必ずしも角パイプ状のものでなくても良い。接触面積が限られるものの、径の異なった丸パイプ状のものであっても可能である。
また本願考案は、このような上棚ラックに限らず、一般的な棚台状機材に適用することができるものであり、例えば机、椅子、踏み台等に適用できるものである。これに因み、実質棚板としての機能を担う天板3をも包含して本明細書中では、「作用板」として定義したものである。
T テレビ受像機
B テレビ台
1 上棚ラック
2 ラック枠体
3 天板
5 脚枠体
51 接地枠
52 脚支柱枠
6 棚枠体(上枠体たる)
61 棚受枠
62 棚支柱枠
7 横梁体
71 梁状枠
72 接続枠
8 ボルト
8A 締結作用部
81 ボルト部
82 頭部段差部
9 ナット
9A 締結作用部
91 高ナット
H ボルト穴
H1 ボルト穴
H2 ボルト穴
g クリアランス
W ワッシャ
B テレビ台
1 上棚ラック
2 ラック枠体
3 天板
5 脚枠体
51 接地枠
52 脚支柱枠
6 棚枠体(上枠体たる)
61 棚受枠
62 棚支柱枠
7 横梁体
71 梁状枠
72 接続枠
8 ボルト
8A 締結作用部
81 ボルト部
82 頭部段差部
9 ナット
9A 締結作用部
91 高ナット
H ボルト穴
H1 ボルト穴
H2 ボルト穴
g クリアランス
W ワッシャ
Claims (3)
- 脚枠体と上枠体とが組み合わされてラック枠体を構成し、前記上枠体に作用板を設けるようにしたラック枠体の構造において、
前記脚枠体は、接地枠と、この接地枠から立ち上がるように形成される脚支柱枠とを具え、一方前記上枠体は、棚受枠と、この棚受枠から下方に伸びるように形成される棚支柱枠とを具え、
前記脚支柱枠と、棚支柱枠とは、互いに挿し嵌め状に組み合わされると共に、ボルト穴において貫通する固定ボルトと、ナットとにより相互の固定が図られ、
この固定ボルトとナットとの固定は、外嵌め側の支柱枠のボルト穴の一方が、固定ボルトまたは、ナットの締結作用部の抜け通しを可能とする大径に形成されることにより、固定ボルトとナットとの締結がされた際に、脚支柱枠と、棚支柱枠とは、一部において圧着状態を保って相互の固定が図られるものであることを特徴とする棚台状機材における枠固定構造。
- 前記固定ボルトと、ナットとの締結を利用して、横梁体が共締めされることを特徴とする前記請求項1記載の棚台状機材における枠固定構造。
- 前記脚支柱枠と棚支柱枠とは、角パイプで構成されると共に、固定ボルトとナットとによる固定は少なくとも上下2箇所でなされていることを特徴とする前記請求項1記載の棚台状機材における枠固定構造。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3170167U true JP3170167U (ja) | 2011-09-08 |
Family
ID=
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