JP3169227B2 - 探針移動装置 - Google Patents

探針移動装置

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JP3169227B2 JP02934991A JP2934991A JP3169227B2 JP 3169227 B2 JP3169227 B2 JP 3169227B2 JP 02934991 A JP02934991 A JP 02934991A JP 2934991 A JP2934991 A JP 2934991A JP 3169227 B2 JP3169227 B2 JP 3169227B2
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高弘 小口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、探針と試料を接近させ
た際に観測される物理現象を利用する装置において、探
針と試料とを接近させる探針移動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、探針と試料とを接近させ、その際
に観測されるトンネル現象等の物理現象を利用して物質
表面及び表面近傍の電子構造を直接観察する走査型トン
ネル顕微鏡(以下STMと云う)が開発され[G.Binnin
g et al.,Helvetica Physica Acta,55,726(1982)]、単
結晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解能で測定でき
るようになっている。また、STMは媒体に対して電流
による損傷を与えずに低電力で観測できる利点をも有
し、更には超高真空中のみならず大気中、溶液中でも動
作し種々の材料に対して用いることができ、学術的或い
は研究分野での広範囲な応用が期待されている。また、
産業分野においても例えば特開昭63−161552号
公報、同161553号公報にも開示されているよう
に、原子或いは分子サイズの空間分解能を有する原理に
着目し、記録再生装置への応用、実用化が精力的に進め
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
STM又は記録再生装置が正しく機能するためには、試
料と探針間にトンネル電流が流れる程度に、試料と探針
が充分に接近していることが必要である。このため、予
め試料・探針間をトンネル現象が観測される距離まで近
付ける探針接近機構が不可欠である。従来、接近機構と
して具体的にはステッピングモータ、インチワーム、或
いは積層圧電体が利用されてきたが(アプライド フィ
ジックス レター第40巻(1982)第178頁第1
80頁)、従来の接近手段では移動時に生ずる寄生振動
やクリープ現象によって探針の位置精度が得られず、接
近させる際に探針を試料に衝突させてしまう可能性が高
い。その結果、試料の損傷ばかりでなく、探針の先端が
潰れて曲率半径が増大し空間分解能の低下を惹き起こす
ことが問題となっている。
【0004】本発明の目的は、前記の問題を解決し、S
TMのみならずその応用装置、例えば情報を記録・再生
・消去又はこれらの2つ以上の組合わせから成る情報処
理装置に用いて好適な探針移動装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明に係る探針移動装置は、試料面との距離に対
応する物理現象を検出するために用いる探針と試料面と
の間の距離を変位させる微移動手段と、該微移動手段と
試料面との間の距離を前記微移動手段の変位量よりも大
きく変化させる粗移動手段とを有する探針移動装置であ
って、前記微移動手段により前記探針を前記試料面に接
近させる第1動作と、前記物理現象を検出できない場合
に前記微移動手段により前記探針を前記試料面から退避
させる第2動作と、前記微移動手段による前記探針と前
記試料面との最接近距離を超えない範囲内で前記粗移動
手段により前記探針を前記試料面に接近させる第3動作
とを繰り返す制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】上述の構成を有する探針移動装置は、第1、第
2動作と第3動作による探針の動作を交互に行い、探針
の目標距離への接近完了が第3動作による接近駆動時に
限定される。
【0007】
【実施例】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明
する。
【0008】図1はSTMのブロック回路構成図であ
り、トンネル電流を観測しながら試料Sに探針1を接近
させる場合を示している。この図1において、探針1は
例えば圧電アクチュエータを用いた微動部2に設けられ
ており、更にこの微動部2は例えばステッピングモータ
等を用いて広範囲を移動可能とされた粗動部3に取り付
けられている。そして、これらの微動部2、粗動部3は
シーケンス制御回路4によってその動作が制御されてい
る。また、試料Sと探針1との間にはバイアス回路5に
より弱いバイアス電圧が印加され、両者間を流れるトン
ネル電流がトンネル電流検出部6で測定される。
【0009】なお、微動部2は積層圧電体等により例え
ば最大0.2μm程度の範囲内で微動でき、一方で粗動
部3は例えば10mm程度の可動範囲内を0.1μmス
テップで粗動できるようにされており、微動部2、粗動
部3は共に制御回路4によって制御され、トンネル電流
検出部6によってトンネル電流が観測されるまで、以下
に説明するような動作によって探針1が試料Sに衝突す
ることなく接近する。なお、図2はこの際の微動部2、
粗動部3のそれぞれの移動量及び検出されるトンネル電
流のタイムチャート図である。
【0010】即ち、先ず探針1を試料Sから離してお
き、微動部2を最大距離0.2μmまで伸ばしながらト
ンネル電流が流れるか否かを確かめる(a) 。トンネル現
象が現れず、トンネル電流が観測されない場合には微動
部2を直ちに縮める。次に、粗動部3を1ステップ動か
す(b) 。粗動部3の1ステップは0.1μmであるか
ら、前回の微動部2の伸び0.2μmによって調べた範
囲内に探針1は存在する。つまり、粗動によって探針1
が前回の微動時よりも試料Sに接近することはなく、こ
の粗動時にトンネル電流が流れ始めることはない。続い
て、再び微動部2を最大まで動かす過程でトンネル電流
が流れるか否かを調べる。トンネル現象が発生せず、ト
ンネル電流が観測されければ、微動部2を縮めて再び粗
動により探針1を更に1ステップだけ試料に近付ける
(c) 。以下、上述の手順を繰り返し、トンネル電流が観
測された時点(d) で接近工程は完了し、シーケンス制御
は終了となる。
【0011】図3は他の接近制御時のタイムチャート図
であり、粗動部3の駆動が積層圧電体の場合等のよう
に、ステップ式ではない場合に適用可能である。即ち、
微動部2の前進時には粗動部3を停止し、微動部2の後
退に合わせて、最大でも微動部2の後退速さ以下の速さ
で粗動部3を前進させる。この場合にも、粗動によって
探針1が前回の微動の範囲よりも試料Sに接近すること
はなく、粗動時にトンネル電流が流れ始めることはな
い。
【0012】以上何れの方式においても、トンネル電流
は必ず微動時に流れ始め、粗動部3を駆動した際に生ず
る問題点である寄生振動の影響を全く受けない。このた
め、従来の接近機構において接近させた場合に、接近完
了時に生ずるスパイク状のトンネル電流の異常増大が防
止でき、また探針1の先端と試料Sとの衝突による損傷
の発生確率を大きく減少できる。
【0013】次に、本発明者らが実際にSTMに対して
用いた実施例について説明する。STMは図1に示すよ
うな構成から成っている。バイアス回路5によって試料
Sと探針1との間に印加された一定電圧によって流れる
トンネル電流が一定となるように探針1をフィードバッ
ク制御によって試料面と垂直方向に上下させる。そし
て、同時に探針1を試料面に平行に移動し、そのときの
探針1の上下動を信号として読み出し、画像として出力
するシステムがSTMである。その場合も、試料Sと探
針1との初めの接近時に両者の衝突が生じ、試料S又は
探針に損傷を起こすことが多い。そこで、本発明を用い
て探針1を試料Sから離し、再び接近させ観察するとい
う一連の実験を繰り返し行った。その結果、掃引時の衝
突による試料Sの損傷が引き起こすトンネル電流の乱れ
などがなくなり、空間分解能の高い像を再現性良く観察
することができ、衝突や接触の確率が減少したことが確
認された。
【0014】更に、本発明者らが本発明を情報処理装置
に対して用いた場合の実施例について説明する。先ず、
情報処理装置の基本的な動作を述べると、図1の構成を
用いて試料Sの代りに記録媒体を用い、先に述べたST
M動作に加え、バイアス回路5によって或る特定の電圧
信号をバイアス電圧に重畳することにより、そのときの
探針1の位置に対応する記録媒体面上に電気的な変化を
生じさせ、情報を書き込む。また、読み出しはSTM動
作によって得られる電流信号や探針1の上下動信号によ
って行い、消去はその同じ位置に所定の電圧信号を加え
ることによって、記録媒体面上の電気的な状態変化を元
に戻すことによって行う。具体的な実施例については、
特開昭63−161552号公報及び同161553号
公報に開示されているように、金(Au)電極上に積層
されたポリイミドLB膜(2層膜)から成る記録媒体を
図1の試料Sの代りに配置し、記録・再生及び消去を行
った。このような装置において、XY方向に探針1をト
ンネル電流が一定になるように走査しながら、バイアス
回路5によりバイアス電圧に波高値−6V及び+1.5
Vの連続したパルス波を重畳した電圧を記録媒体・探針
1間に印加することで電気的な情報の書き込みを行い、
更に再びその記録された面を探針1によって走査し、ト
ンネル電流検出回路6によって得られるトンネル電流の
変化を用いたSTM像から記録情報の読み出しを行っ
た。その結果、上記の操作を繰り返し行っても記録情報
と再生情報が再現性良く一致することを確認できた。こ
のことから、上記の操作を繰り返し行う際にも、記録媒
体を破壊することなく探針1を記録面に接近させること
ができたことが判かる。また、走査の途中で、記録媒体
上の記録を行った領域に探針1が接近した時点でバイア
ス回路5によって、記録媒体と探針1との間に波高値3
Vのパルス電圧をバイアス電圧に重畳する操作を行った
ところ、再生されるSTM像から記録された情報が消去
されたことを確認した。この際にも本発明の接近機構に
よって探針1と記録媒体との衝突を効果的に防止できた
ことは勿論である。
【0015】本発明者らの実験によれば、記録情報と再
生情報が再現性良く一致し、記録・再生の走査を繰り返
し行っても記録媒体を破壊することなく、探針1を記録
媒体面に接近できることを確認した。また、記録媒体上
の記録を行った領域に探針1が接近した時点で、波高値
3Vのパルス電圧をバイアス電圧に重畳する走査を行っ
たところ、再生される読み出し信号から記録した情報が
消去されたことが確認された。
【0016】なお、本発明において、微動部2、粗動部
3の構成及び移動量は前記のものに限定されるものでは
ない。例えば、DCサーボモータ、インチワーム等を用
いても容易に適用が可能であり、同様に利用できる。
【0017】また、本実施例では物理情報としてトンネ
ル電流を測定するSTMと、情報処理装置に適用した場
合について述べたが、それ以外にも原子間力、容量、磁
束や磁力等を観測する測定装置等において同様に適用で
きる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る探針移
動装置は、探針を試料に衝突させることなく接近させる
ことができるので、探針先端の形状を鋭く保ったままで
使用でき、より空間分解能の高い観測が可能となる。ま
た、探針が損傷を受けないので探針の交換を不要とし、
STMや情報記録装置においてシステムの簡便化、小型
化が図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロック回路構成図である。
【図2】動作を説明するためのタイムチャート図であ
る。
【図3】他の実施例の動作を説明するためのタイムチャ
ート図である。
【符号の説明】
1 探針 2 微動部 3 粗動部 4 シーケンス制御回路 5 バイアス回路 6 トンネル電流検出回路 S 試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小口 高弘 東京都大田区下丸子三丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−203204(JP,A) 特開 昭64−15601(JP,A) 特開 平4−252904(JP,A) 特開 平2−64401(JP,A) 特開 平2−132303(JP,A) 特開 平3−289502(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 13/10 - 13/24 G01B 7/34 H01J 37/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料面との距離に対応する物理現象を検
    出するために用いる探針と試料面との間の距離を変位さ
    せる微移動手段と、該微移動手段と試料面との間の距離
    を前記微移動手段の変位量よりも大きく変化させる粗移
    動手段とを有する探針移動装置であって、前記微移動手
    段により前記探針を前記試料面に接近させる第1動作
    と、前記物理現象を検出できない場合に前記微移動手段
    により前記探針を前記試料面から退避させる第2動作
    と、前記微移動手段による前記探針と前記試料面との最
    接近距離を超えない範囲内で前記粗移動手段により前記
    探針を前記試料面に接近させる第3動作とを繰り返す制
    御手段とを備えたことを特徴とする探針移動装置。
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