JP2946132B2 - 情報処理装置及び情報処理用カセット - Google Patents

情報処理装置及び情報処理用カセット

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JP2946132B2
JP2946132B2 JP24022591A JP24022591A JP2946132B2 JP 2946132 B2 JP2946132 B2 JP 2946132B2 JP 24022591 A JP24022591 A JP 24022591A JP 24022591 A JP24022591 A JP 24022591A JP 2946132 B2 JP2946132 B2 JP 2946132B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、STMを応用した記
録、再生あるいは消去の処理を行う情報処理装置等に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化社会の発展につれ、大容量
メモリ化技術の開発が行われている。最近では走査型ト
ンネル電子顕微鏡(以後STMと略す)を用いた記録再
生装置が登場してきた(例えば特開昭61−80636
号公報等)。かかるSTMは、金属の探針(トンネルチ
ップ)を導電性物質間に電圧を加えて1nm程度の距離
まで近づけるとトンネル電流が流れることを利用してい
るものである。この電流は両者の距離変化に敏感であ
る。よって、トンネル電流を一定に保つようにプローブ
電極を走査することにより、実空間の全電子雲に関する
種々の情報をも読み取ることができる。この際面内方向
の分解能は0.1nm程度である。従って、STMの原
理を応用すれば原子オーダー(サブナノメートル)での
高密度記録再生を行うことができる。
【0003】また、トンネルチップのアレイを用い、マ
イクロディスク状の記録面を有する媒体に書き込まれた
情報をトンネル電流により読みだす提案がされている
(特開昭62−281138)。これは、カンチレバー
上にトンネル電流を検出するためのチップを有するプロ
ーブにより記録再生を行うものである。
【0004】他に、電気メモリー効果、例えばσ電子準
位を持つ群と共役π電子準位を有する群を併有する有機
化合物を用い、単分子膜あるいはその累積膜等の有機薄
膜を一対の電極間に配置させた状態でそれぞれ異なる2
つ以上の導電率を示す状態(図12中のON状態、OF
F状態)へ遷移させることが可能なしきい値を越えた電
圧を印加することにより、可逆的に低抵抗状態(ON状
態)及び高抵抗状態(OFF状態)へ遷移(スイッチン
グ)させることができる。また、それぞれの状態は電圧
を印加しなくとも保持(メモリー)しておくことができ
る記録媒体を用い、トンネル電流等の電流を検出するこ
とにより記録再生消去を行うという提案もされている。
(特開昭63−161552号公報、特開昭63−16
1553号公報)さて、前述したように、かかるSTM
の手法においては、トンネルチップと導電性物質間の距
離(Z)変化が重要な因子となる。従って、トンネル電
流を用いて情報の記録再生を行う装置においては、記録
媒体を装置に装着する際、ハンドリング時にトンネルチ
ップと記録面が接触するのを防ぐために、最初になるべ
く離した状態で行う。次に、記録媒体をXY面内でプロ
ーブに対してその記録されるあるいは記録された領域に
適切な配置状態となるように、粗く位置調整を行う。こ
の後、トンネルチップと記録媒体の相対位置を粗く調整
するために、記録媒体及び/またはトンネルチップを接
近させる。以上のようにXY面内及びZ方向の記録媒体
配置に関して初期設定を行う。
【0005】次に、記録媒体表面からのトンネル電流等
の電流が検出される領域まで、トンネルチップを、それ
と記録層表面間の距離(Z間距離)を縮めるように調整
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の操作においては以下に示すような問題点があった。 .トンネルチップを記録層表面に接近させる場合、接
触により記録層あるいはトンネルチップの損傷を生じる
おそれがある。 .複数のトンネルチップを用い、1つの記録媒体中に
形成された複数の区分された記録領域から記録再生を行
う場合、各々のトンネルチップを各々の区分された記録
領域に対応させる必要がある。即ち、複数のトンネルチ
ップを有するマルチプローブアレイ及び記録媒体をXY
面内で速やかに制御された状態で配置させることが望ま
れている。
【0007】すなわち、本発明の目的とするところは、
上述のような問題点を解消した情報の記録再生等を行え
る情報処理装置及び情報処理用カセットを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するための本発明の構成は以下の通りである。
【0009】第1に、記録媒体と探針間を流れる電流を
検出することにより記録再生を行う情報処理装置におい
て、 情報処理装置内に該記録媒体を保持する記録媒体ホー
ルド部、 複数の探針を有する基板、 該複数の探針を有する基板上を摺動しかつ基板との間
隔を調整する間隔調整用突起、記録媒体ホールダーの形
状に適合する先端形状及び被ガイド部を有する記録媒
体、とを有することを特徴とする情報処理装置、第2
に、前記間隔調整用突起の摺動面上に有機薄膜が形成さ
れていることを特徴とする前記第1に記載の情報処理装
置、ここで、有機薄膜としては、ポリイミドからなるも
のが好ましく、また、かかるポリイミドがフッ素原子を
含むものが好ましい。
【0010】第3に、開閉可能なフードを有した容器内
に、記録媒体と、該記録媒体を3次元に移動させる機構
と、該機構を駆動させる回路を有し、該記録媒体の電極
及び該回路に接続された接触電極を容器外部に設けたこ
とを特徴とする情報処理用カセット、第4に、記録媒体
と探針間を流れる電流を検出することにより記録再生を
行う情報処理装置において、 複数の探針、 前記第3に記載の情報処理用カセット装着時において
そのフードを開閉させる機構、 該記録媒体ホールド部、とを有することを特徴とする
情報処理装置、第5に、記録媒体ホールド部が、ガイド
部及びホールダーを有することを特徴とする前記第1又
は第4に記載の情報処理装置、第6に、記録媒体ホール
ド部が、ガイド部及びホールダーを有し、かつ、ホール
ダーの形状が直線状であり、ガイド部の形状がホールダ
ーに垂直又は鋭角をなした直線状、あるいは、曲線状で
あることを特徴とする前記第1又は第4に記載の情報処
理装置、としている点にある。
【0011】即ち、本発明においては記録媒体の基板上
の一部にZ軸方向の間隔(探針たるトンネルチップと記
録媒体間の間隔)調整用の突起物(間隔調整用突起6)
を設け、トンネルチップ(図4中、401)の記録面へ
の接触を避けるようにしたものである。
【0012】更に、記録媒体ホールド部(図2中、20
1)を情報処理装置内に設け、記録媒体を粗く装置内の
定められた位置に配置させることを可能にしたものであ
る。図1中において、2はマルチプローブであり、トン
ネルチップ401をカンチレバー(図4中、402)上
に形成してプローブヘッド1とし、それを2次元に配列
させたものである。このマルチプローブ2はマイクロメ
カニクス技術により前述特開昭62−281138号公
報に開示と同様な方法で形成させることができる。ま
た、これらプローブヘッド1はマルチプローブ面全面に
存在するのではなく、マルチプローブ面の一部に複数の
プローブヘッドが存在するものである。また、4は記録
層であり、基板3の一部に記録面を囲む閉空間を形成さ
せるように間隔調整用突起6がある。そしてZ軸方向大
粗動機構(図3中、303)によりトンネルチップ40
1を接近させる際に、マルチプローブ2面が記録媒体7
上に設けた間隔調整用突起6に接触するまで移動させる
ことによって、素早く記録再生を行う位置に平行配置さ
せることが可能になる。
【0013】更に、マルチプローブ2面は間隔調整用突
起6で区切られる閉空間の4倍以上の面積を有していれ
ば、そのマルチプローブ面の大半がプローブヘッド1の
存在しない空きスペースであるため記録エリアがプロー
ブヘッド1が存在する領域よりもはるかに大きくても、
マルチプローブ2を2次元的に一定の間隔を保持したま
ま大きく容易に動かすことが可能になる。
【0014】また、マルチプローブ2及び間隔調整用突
起6を平行配置させた状態においては、記録面は外気か
らほぼ遮断された状態に保持されるために、記録面を塵
の付着等による損傷から防止することが可能である。
【0015】また、これら記録媒体上の間隔調整用突起
6は、記録媒体に用いる基板3をリソグラフィーにより
エッチング,パターニングすることにより、任意の高
さ,任意の幅,任意の位置に形成させることができる。
【0016】更に記録層にLB法で形成される有機膜を
用いる場合には、間隔調整用突起6がマルチプローブ2
と接触、摺動する面(摺動面8)に有機膜を形成するこ
とができるため、その有機膜が潤滑保護膜として働き、
マルチプローブ2と記録媒体7の相対的な移動が容易に
なる。そして、ポリイミド等の高分子膜を用いることに
より摺動面の耐久性を向上させることができる。また、
フッ素原子を含む有機材料からなる膜を用いることによ
り、摺動面の表面エネルギーが低減し、更に摺動性を向
上させることができる。
【0017】尚、LB法によるポリイミド膜の形成につ
いては、PolymerJournal 20巻 26
9項(1988年)に示されている方法と同様な方法を
用いて形成させることが可能である。
【0018】図2中において、201は記録媒体ホール
ド部であって、記録媒体7の先端形状と雌雄関係となる
ように形成されているホールダー203を有し、更に記
録媒体をX軸に平行に移動を行わせるためのガイド部2
02を有している。このように、情報処理装置内に記録
媒体ホールド部を設けることによって、記録媒体を装置
に装着させる際に、XY面内においてミリメートル以下
のオーダーで容易に配置させることが可能となる。この
時、X軸及びY軸は各々記録媒体挿入方向に対し平行な
方向、垂直な方向とする。また、ホールダー203は記
録媒体の先端と雌雄関係をなすものならば如何なる形状
のものでも使用可能であるが、特に直線からなるホール
ダーにおいてはガイド部202との交点のなす角度が鋭
角であるものがホールド後の記録媒体の振動等による移
動を抑制できるため好ましい形態となる。また同様な理
由で曲面形状であるものも良好である。さらに、ガイド
部202が直線であれば、速やかに記録媒体をX軸方向
に移動させることが可能となる。
【0019】記録媒体7は、ガイド部に対応する被ガイ
ド部を有している。そして、記録媒体7はその被ガイド
部がガイド部に接触しつつガイド部に沿って記録媒体先
端部がホールダーに適合するまで移動を行う。尚、記録
媒体の先端部位は、ここでは記録媒体が記録媒体ホール
ド部に装着される部位を示す。また、所望の記録媒体形
状に形成させるためには機械的な切削による形成、リソ
グラフィによる形成等が挙げられる。
【0020】図3に、本発明の情報処理装置の構成を示
す。7は記録媒体である。301,302はXYステー
ジ等の駆動機構から構成される大粗動機構(XY)及び
その駆動回路である。303,304は記録媒体7をZ
方向に大きく移動させるためのステッピングモーター等
から構成される駆動機構及びその駆動回路である。そし
て、大粗動機構301,302を用いることによって、
粗動機構及び微動機構を駆動させ記録再生を行うことが
できる初期位置に記録媒体7を配置させることができ
る。
【0021】316はトンネル電流等の電流を検出する
トンネルチップまたはプローブ電極である。307,3
08はプローブ電極をZ方向に粗動駆動させるリニアア
クチュエータ及びその駆動系である。305,306は
XYステージをそれぞれX,Y方向に駆動するリニアア
クチュエータ及びその駆動系である。314は記録,再
生用のパルスまたはバイアス電圧印加回路である。31
5はプローブ電極から記録媒体7中の記録層4を介して
電極へ流れる電流を検出する記録,再生用のトンネル電
流検出器である。313はZ軸微動機構312を駆動す
るためのサーボ回路である。317はこれらの操作を制
御するコンピュータである。318は表示装置である。
【0022】以下に、大粗動駆動機構、粗動機構、微動
機構の駆動範囲を示す。
【0023】 大粗動駆動機構(XY);1μm〜数十mm 大粗動駆動機構(Z) ;1μm〜数十mm 粗動駆動機構(XY) ;0.1μm〜数mm 粗動駆動機構(Z) ;0.1μm〜数mm 微動駆動機構(XY) ;0.1nm〜1μm 微動駆動機構(Z) ;0.1nm〜3μm 図4はプローブヘッド2の構成例の断面図である。40
1はトンネル電流を検出あるいは記録信号を記録層に対
して電圧を印加するトンネルチップである。402はト
ンネルチップをZ方向に移動させるためのカンチレバー
であり、マイクロメカニクス技術により形成される。1
はトンネルチップをカンチレバー上に有するプローブヘ
ッドである。そして、静電力あるいは圧電体アクチュエ
ーターによりカンチレバーを変位させることができる。
【0024】本図中においては静電力での場合を示して
あり、電極403に電圧印加を行うことにより、その静
電力によってカンチレバーを駆動することが可能であ
る。
【0025】図5は図1の相対したマルチプローブ2及
び記録媒体の一部を斜め下方から見た図である。
【0026】図6、7はこの間隔調整用突起6を含んだ
記録媒体7を容器内に外気からほぼ遮断された状態で封
入し、カセット化したものの斜視図及び断面図である。
カセット化することにより、情報処理装置に装着してい
ない場合においても外気にさらされる状態がなくなり、
記録媒体7の損傷、塵等の付着を防止することが可能と
なる。
【0027】この情報処理用カセット601は、開閉可
能なフード602を有した容器内に、記録媒体7を配置
し、記録媒体の電極に接続された接触電極603をカセ
ットの外部に設けている。更に、記録媒体を初期位置に
配置させるための大粗動機構301,303及びそれら
の駆動機構302,304を内蔵している。
【0028】また、このカセットを装着可能とする情報
処理装置を図8に示す。本図においてはカセット挿入部
分の断面図を示す。この情報処理装置は前記カセットが
装着可能であること、カセット装着時にフードを開ける
機構を有し、カセット内の記録媒体が情報処理装置内の
マルチプローブ2と位置合わせを行うことが可能な状態
になること、接触電極603によって情報処理装置と記
録媒体を電気的に接続し、トンネルチップ1と記録媒体
7の電極に電圧を印加し、トンネルチップ1に流れる電
流を検出し、記録,再生あるいは消去の情報処理を行う
ことができること以外は、前述の情報処理装置と構成は
同様である。
【0029】また、本図面中ではマルチプローブ2にお
いてもカセット側の大粗動機構301,303の駆動範
囲を補うための大粗動機構(装置側、804及び80
5)を示しているが、カセット側の大粗動駆動機構の駆
動範囲が十分であるものならばなくとも良い。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0031】(実施例1)図3に示した情報処理装置を
用い、記録再生消去の実験を行った。
【0032】まず、間隔調整用突起6が形成された記録
基板に、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び無
水ピロメリット酸からなるポリイミドをラングミュアー
ブロジェット法(LB法)により4層形成させ、これを
記録層4に用いた。この時ポリイミド記録層の厚さは約
1.6nmであった。この記録媒体を図3に示すような
情報処理装置に装着した。
【0033】マルチプローブ2は図1に示すような中央
の一部にプローブヘッドを有するものを用いた。プロー
ブヘッド以外の平らな部分はマルチプローブが記録エリ
ア間を一定間隔に保ちながら移動するときにZ間隔調整
用の摺動部分として作用する。尚、装着する際にはプロ
ーブヘッドあるいはトンネルチップが記録層に接触する
のを極力避けるために数mm以上離れた位置で行った。
この状態から大粗動機構(XY)301を用いて記録媒
体ホールド部のガイド部及び記録媒体の被ガイド部を接
触させるまで近づけた。その後、ガイド部に沿って記録
媒体を移動させ、記録媒体先端をホールダーに装着させ
た(図9及び図10参照)。
【0034】次に、記録媒体を大粗動機構(Z)303
を用いてマルチプローブアレイを相対的に接近させた。
接近の際にはトンネルチップ、電極間に電圧を印加せず
に、即ちトンネル電流の検出及び検出した結果に基づき
フィードバックをかけることなく接近させた。マルチプ
ローブ及び記録媒体の相対的な接近はマルチプローブが
記録媒体の一部に設けられた間隔調整用突起6に接触す
るまで行われる。接触と共に粗動機構204の動きを直
ちに停止し、その位置を保持する。この時Z方向の間隔
は物理的な突起によって制御されるために、ミクロンオ
ーダーの一定間隔を保つ為の制御動作は不要である。ま
た図1においては間隔調整用突起6はマルチプローブを
装着した時に外気からの遮断性が向上するように突起物
を連続的に記録面を囲むように形成させているが、少な
くとも間隔の調整を行うことが可能であるものならばそ
の突起の形状、大きさはどんなものでも良い。
【0035】次に、トンネルチップと記録媒体の電極と
の間に+1.5Vの電圧を印加し、電流をモニターしな
がらトンネルチップと記録層表面との距離(Z)を調整
した。この時、トンネルチップと記録層表面との距離Z
を制御するための電流Ipを10-10 A≧Ip≧10
-11 Aになるように設定して情報の記録を行った。かか
る情報の記録は、トンネルチップを+側、基板電極を−
側にして、ポリイミドLB膜4層が低抵抗状態(ON状
態)に変化するしきい値電圧VthON以上の矩形パルス
電圧(図11)を加えて行った。その結果、記録ビット
においては10nA程度のプローブ電流が流れ、ON状
態となっていることが示された。
【0036】尚、プローブ電圧を電気メモリ材料がON
状態からOFF状態に変化するしきい値電圧VthOFF
以上の10Vに設定し、再び記録位置をトレースした結
果、全ての記録状態が消去されOFF状態に遷移したこ
とが確認された。
【0037】また、本実施例において、記録層はLB法
により形成したが、蒸着法、吸着法等の無機、有機記録
材料が形成できる方法ならばいずれを用いても良い。
【0038】次に、記録媒体及びマルチプローブをリニ
アアクチュエータによりXYステージを駆動させること
により相対的に2次元的に大きく移動させた。この時カ
ンチレバーをトンネル電流等の電流を検知できない領域
まで上方に移動させた。プローブヘッドはマルチプロー
ブ面の一部にしか存在していないためにプローブヘッド
或いはトンネルチップは記録媒体に接触することなく、
記録面の任意の場所にプローブヘッドを配置させること
が可能である、ということを確認した。
【0039】次に、記録媒体7及びマルチプローブ2に
おいて、305,307のリニアアクチュエータにより
マルチプローブ2を駆動させることにより、両者間距離
を相対的に大きく2次元的に移動させた。この時カンチ
レバー402をトンネル電流等の電流を検知できない領
域まで上方に移動させた。プローブヘッド1はマルチプ
ローブ面の一部にしか存在していないため、プローブヘ
ッド1あるいはトンネルチップ401は記録媒体に接触
することなく、記録面の任意の場所にプローブヘッド1
を配置させることが可能であるということが判った。
【0040】(実施例2)実施例1で用いたポリイミド
の代わりに2,2’−ビス(4,4’−ジアミノジフェ
ニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン及び無水ピロメリット酸からなるポリイミドを、ラ
ングミュアーブロジェット法(LB法)により4層形成
させ、これを記録層に用い、同様な実験を行った。実施
例1と同様な結果を得た。
【0041】(実施例3)図3に示した情報処理装置を
用い、記録再生消去の実験を行った。
【0042】まず間隔調整用突起6が形成された記録基
板に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル及び無水ピ
ロメリット酸からなるポリイミドをラングミュアーブロ
ジェット法(LB法)により4層形成させ、これを記録
層4に用いた。この時ポリイミド記録層の厚さは約1.
6nmであった。この記録媒体を図7に示すカセット内
に配置した。
【0043】この情報処理用カセットを情報処理装置に
装着した。装着時にはカセットのフードの一部に設けら
れたフックを装置のフックに引っかけることによってフ
ードを開けることが可能になっている。また、カセット
を抜き出すさいにはカセット内に設けられたバネ等の復
元機構によりフードを閉めることができるものである。
【0044】次に、記録媒体側及び装置側の大粗動機構
(301,303,804,805)を用い記録媒体を
実施例1と同様な手順で装置に初期配置させた。装着
後、実施例1と同様に記録再生実験を行い、同様な結果
を得た。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、 .記録媒体を装置に装着、初期位置配置することが容
易になった。 .Z間隔調整用突起を有するために、マルチプローブ
2を記録エリア間で大きく移動させる際に、ミクロンオ
ーダーで一定間隔を保ちながら容易に行うことが可能に
なった。 .記録再生時においては外気に触れる領域が少なくな
ったので塵芥等による記録媒体の劣化等が軽減された。 .記録媒体の摺動面に有機薄膜を形成させた場合、摺
動面の耐久性を向上させるとともに摺動性を向上させる
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチプローブと記録媒体との構
成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る記録媒体ホールド部及び記録媒体
の関係を示す断面図である。
【図3】本発明に係る情報処理装置のブロック構成図で
ある。
【図4】本発明に係るマルチプローブの構成を示す断面
図である。
【図5】マルチプローブ及び記録媒体の一部を下方より
見た斜視図である。
【図6】本発明に係る情報処理用カセットの外観斜視図
である。
【図7】本発明に係る情報処理用カセットの断面図であ
る。
【図8】図6及び図7に示すカセットを情報処理装置に
装着した状態を示す断面図である。
【図9】記録媒体ホールド部における記録媒体の移動を
示す図である。
【図10】トンネルチップへ記録媒体を接近させる際の
移動工程を示した図である。
【図11】トンネルチップ及び基板電極間に印加する矩
形パルス電圧を示す図である。
【図12】電気メモリー効果に係る2つの導電率を示す
ON状態とOFF状態の電流−電圧特性図である。
【符号の説明】
1 トンネルチップ 2 マルチプローブ 3 基板 4 記録層 5 電極 6 間隔調整用突起 7 記録媒体 8 摺動面 201 記録媒体ホールド部 202 ガイド部 203 ホールダー 301 大粗動機構(XY) 302 大粗動機構(XY)駆動回路 303 大粗動機構(Z) 304 大粗動機構(Z)駆動回路 305 粗動機構(XY) 306 粗動機構(XY)駆動回路 307 粗動機構(Z) 308 粗動機構(Z)駆動回路 309 微動機構(XY) 310 微動機構(XY)駆動回路 311 微動機構(Z) 312 微動機構(Z)駆動回路 313 サーボ回路 314 パルス、バイアス電圧印加回路 315 トンネル電流検出回路 316 トンネルチップまたはプローブ電極 317 マイクロコンピュータ 318 表示装置 401 トンネルチップ 402 カンチレバー 403 電極 601 カセット 602 フード 603 接触電極 803 情報処理装置 804 大粗動駆動機構(装置側、Z) 806 大粗動駆動機構(装置側、XY)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 有子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−155635(JP,A) 特開 平4−281237(JP,A) 特開 平4−281238(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 9/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と探針間を流れる電流を検出す
    ることにより記録再生を行う情報処理装置において、 情報処理装置内に該記録媒体を保持する記録媒体ホー
    ルド部、 複数の探針を有する基板、 該複数の探針を有する基板上を摺動しかつ基板との間
    隔を調整する間隔調整用突起、記録媒体ホールダーの形
    状に適合する先端形状及び被ガイド部を有する記録媒
    体、とを有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 【請求項2】 前記間隔調整用突起の摺動面上に有機薄
    膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載の情
    報処理装置。
  3. 【請求項3】 前記間隔調整用突起の摺動面上にポリイ
    ミドからなる有機薄膜が形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の情報処理装置。
  4. 【請求項4】 前記間隔調整用突起の摺動面上にフッ素
    原子を含むポリイミドからなる有機薄膜が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  5. 【請求項5】 開閉可能なフードを有した容器内に、記
    録媒体と、該記録媒体を3次元に移動させる機構と、該
    機構を駆動させる回路を有し、該記録媒体の電極及び該
    回路に接続された接触電極を容器外部に設けたことを特
    徴とする情報処理用カセット。
  6. 【請求項6】 記録媒体と探針間を流れる電流を検出す
    ることにより記録再生を行う情報処理装置において、 複数の探針、 請求項5記載の情報処理用カセット装着時においてそ
    のフードを開閉させる機構、 該記録媒体ホールド部、とを有することを特徴とする
    情報処理装置。
  7. 【請求項7】 記録媒体ホールド部がガイド部及びホー
    ルダーを有することを特徴とする請求項1又は6記載の
    情報処理装置。
  8. 【請求項8】 ガイド部の形状が直線状であることを特
    徴とする請求項7記載の情報処理装置。
  9. 【請求項9】 ホールダーの形状が直線状からなり、ガ
    イド部及びホールダーの交点の角度が鋭角であることを
    特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
  10. 【請求項10】 ホールダーの形状が曲線状からなるこ
    とを特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
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