JP3169053B2 - 滑り支承構造及び免震支承構造 - Google Patents
滑り支承構造及び免震支承構造Info
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- JP3169053B2 JP3169053B2 JP06618596A JP6618596A JP3169053B2 JP 3169053 B2 JP3169053 B2 JP 3169053B2 JP 06618596 A JP06618596 A JP 06618596A JP 6618596 A JP6618596 A JP 6618596A JP 3169053 B2 JP3169053 B2 JP 3169053B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震に際して構造
体に及ぼされる振動に対して減衰効果を発揮する滑り支
承構造、及びこの滑り支承構造を用いた免震支承構造に
関し、更に詳しくは、滑り支承構造によって支承されて
いる構造体が地震によって所定位置から変位して残留変
位を生じた場合に、液圧によって構造体を支承すること
により、容易に構造体を所定位置に戻して残留変位を解
消し得る滑り支承構造及び免震支承構造に関するもので
ある。
体に及ぼされる振動に対して減衰効果を発揮する滑り支
承構造、及びこの滑り支承構造を用いた免震支承構造に
関し、更に詳しくは、滑り支承構造によって支承されて
いる構造体が地震によって所定位置から変位して残留変
位を生じた場合に、液圧によって構造体を支承すること
により、容易に構造体を所定位置に戻して残留変位を解
消し得る滑り支承構造及び免震支承構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、橋梁等の構造物を地震から保
護するために、免震支承構造が採用されている。図4
(a)及び(b)は従来の免震支承構造の断面図及び平面図を
それぞれ示している。図4の免震支承構造は、同図(a)
に示すように、上フランジ51と下フランジ52との間に高
減衰積層ゴム53を介在させることにより、免震効果を生
じさせるものである。また、図5(a)及び(b)の断面図及
び平面図に示す免震支承構造では、図4の構成に加えて
鉛プラグ54を備えており、この鉛プラグ54の塑性変形に
より、免震効果を高めている。
護するために、免震支承構造が採用されている。図4
(a)及び(b)は従来の免震支承構造の断面図及び平面図を
それぞれ示している。図4の免震支承構造は、同図(a)
に示すように、上フランジ51と下フランジ52との間に高
減衰積層ゴム53を介在させることにより、免震効果を生
じさせるものである。また、図5(a)及び(b)の断面図及
び平面図に示す免震支承構造では、図4の構成に加えて
鉛プラグ54を備えており、この鉛プラグ54の塑性変形に
より、免震効果を高めている。
【0003】しかしながら、図4及び図5の免震支承構
造では免震効果、即ち構造物への地震力の軽減効果はあ
るものの振動に対する減衰効果が不十分であるという欠
点を有している。この点を解消したものとして、特開平
2−153140号に記載されている免震装置がある。この免
震支承構造では、図8に示すように、橋脚62と基礎63の
間にシール空間64を設け、このシール空間64に常時又は
地震発生時に地震に応じて制御された液圧を加えて橋脚
62と基礎63の間の摩擦を制御することにより減衰効果を
高めている。しかしながら、この免震装置を採用してこ
れに常時液圧を加えておくことは、地震の発生する確率
を考慮すると、非現実的で高コストである。また、地震
発生時に液圧を発生させるには、常に地震を検知してい
なければならないため、そのための装置が必要となり、
高コストとなる。
造では免震効果、即ち構造物への地震力の軽減効果はあ
るものの振動に対する減衰効果が不十分であるという欠
点を有している。この点を解消したものとして、特開平
2−153140号に記載されている免震装置がある。この免
震支承構造では、図8に示すように、橋脚62と基礎63の
間にシール空間64を設け、このシール空間64に常時又は
地震発生時に地震に応じて制御された液圧を加えて橋脚
62と基礎63の間の摩擦を制御することにより減衰効果を
高めている。しかしながら、この免震装置を採用してこ
れに常時液圧を加えておくことは、地震の発生する確率
を考慮すると、非現実的で高コストである。また、地震
発生時に液圧を発生させるには、常に地震を検知してい
なければならないため、そのための装置が必要となり、
高コストとなる。
【0004】また、十分な減衰効果を得るものとして、
図6(a)及び(b)の断面図及び平面図に示す免震支承構造
がある。この免震支承構造は、横方向の揺れを上沓58及
び下沓59の相対変位によって減衰させる滑り支承構造55
と、ゴム製の水平バネ56により変位を低減させる弾性機
構57とによって構成されている。また、図7(a)及び(b)
の断面図及び平面図に示す免震支承構造は、図6の構造
と同様の構造を有する滑り支承構造55と、2つのダンパ
ー60,61の弾性域から塑性域への変形によって変位を低
減させる弾性機構57とによって構成されている。これら
の免震支承構造では、弾性機構57の復元力を小さくする
ことにより、上沓58及び下沓59の相対変位による減衰効
果を高めることができる。
図6(a)及び(b)の断面図及び平面図に示す免震支承構造
がある。この免震支承構造は、横方向の揺れを上沓58及
び下沓59の相対変位によって減衰させる滑り支承構造55
と、ゴム製の水平バネ56により変位を低減させる弾性機
構57とによって構成されている。また、図7(a)及び(b)
の断面図及び平面図に示す免震支承構造は、図6の構造
と同様の構造を有する滑り支承構造55と、2つのダンパ
ー60,61の弾性域から塑性域への変形によって変位を低
減させる弾性機構57とによって構成されている。これら
の免震支承構造では、弾性機構57の復元力を小さくする
ことにより、上沓58及び下沓59の相対変位による減衰効
果を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図6及び図7に示した
免震支承構造では、弾性機構57の復元力が小さいため
に、地震波形によっては地震後に大きな変位が残ること
があり、この残留変位を解消するための作業が必要とな
る場合がある。しかしながら、残留変位を解消するため
には大掛かりな装置及びエネルギーが必要となり、容易
にこれを解消するには困難が伴う。
免震支承構造では、弾性機構57の復元力が小さいため
に、地震波形によっては地震後に大きな変位が残ること
があり、この残留変位を解消するための作業が必要とな
る場合がある。しかしながら、残留変位を解消するため
には大掛かりな装置及びエネルギーが必要となり、容易
にこれを解消するには困難が伴う。
【0006】本発明はこのような従来技術の問題点を解
決するために為されたものであり、本発明は、地震によ
って大きな残留変位が生じた場合に、地震後にこれを容
易に解消し得る滑り支承構造及び免震支承構造を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、これらの滑り支
承構造及び免震支承構造の使用方法を提供することを目
的とする。
決するために為されたものであり、本発明は、地震によ
って大きな残留変位が生じた場合に、地震後にこれを容
易に解消し得る滑り支承構造及び免震支承構造を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、これらの滑り支
承構造及び免震支承構造の使用方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の滑り支承構造で
は、支承すべき構造物の下部の上沓の下面に加圧媒体に
よって液圧が加えられ、スリップ材に加えられる荷重が
低減される。これにより、横方向に比較的小さな力を加
えるだけで、上沓と下沓とを所定の元の位置に戻すこと
ができる。
は、支承すべき構造物の下部の上沓の下面に加圧媒体に
よって液圧が加えられ、スリップ材に加えられる荷重が
低減される。これにより、横方向に比較的小さな力を加
えるだけで、上沓と下沓とを所定の元の位置に戻すこと
ができる。
【0008】また、本発明の免震支承構造では、上記の
滑り支承構造に加えて、構造物の変位を低減させる弾性
機構が設けられている。弾性機構は上沓及び支承すべき
構造物と下沓との間に変位が生じた場合にこれを解消す
るように復元力を作用させるので、地震によって上沓と
下沓との間に残留変位が生じた場合、地震後に滑り支承
構造に於ける上沓の下面に加圧媒体によって液圧を加え
るだけで、スリップ材に加えられる荷重を低減させるこ
とができ、弾性機構の復元力だけで、又はこの復元力を
補助する小さな力を加えるだけで、容易に残留変位が解
消される。
滑り支承構造に加えて、構造物の変位を低減させる弾性
機構が設けられている。弾性機構は上沓及び支承すべき
構造物と下沓との間に変位が生じた場合にこれを解消す
るように復元力を作用させるので、地震によって上沓と
下沓との間に残留変位が生じた場合、地震後に滑り支承
構造に於ける上沓の下面に加圧媒体によって液圧を加え
るだけで、スリップ材に加えられる荷重を低減させるこ
とができ、弾性機構の復元力だけで、又はこの復元力を
補助する小さな力を加えるだけで、容易に残留変位が解
消される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の滑り支承構造は、支承す
べき構造物の下部に設けられた上沓と、上沓と対面する
下沓とを備え、上沓と下沓との間にはスリップ材が介在
している。また、本発明の滑り支承構造では、スリップ
材の略中央部に液圧を加えるための液体流路が設けられ
ている。この液体流路は、スリップ材の略中央部と外部
とを連通しており、地震などによって上沓と下沓との間
に残留変位が生じた場合には、液体流路を介してスリッ
プ材の略中央部に液圧が加えられ、これによりスリップ
材が支承すべき荷重が低減し、上沓と下沓との間の残留
変位が容易に解消される。
べき構造物の下部に設けられた上沓と、上沓と対面する
下沓とを備え、上沓と下沓との間にはスリップ材が介在
している。また、本発明の滑り支承構造では、スリップ
材の略中央部に液圧を加えるための液体流路が設けられ
ている。この液体流路は、スリップ材の略中央部と外部
とを連通しており、地震などによって上沓と下沓との間
に残留変位が生じた場合には、液体流路を介してスリッ
プ材の略中央部に液圧が加えられ、これによりスリップ
材が支承すべき荷重が低減し、上沓と下沓との間の残留
変位が容易に解消される。
【0010】本発明の免震支承構造は、上記滑り支承構
造に加えて弾性機構を有している。弾性機構は上沓と下
沓との間の変位を低減させるために設けられている。ま
た、本発明の免震支承構造では、スリップ材の略中央部
に液圧を加えるための液体流路が設けられている。この
液体流路は、上沓の間の略中央部と外部とを連通してい
る。地震などによって上沓と下沓との間に残留変位が生
じている場合には、液体流路を介してスリップ材の略中
央部に液圧を加えるだけで、弾性機構の復元力により、
又はこの復元力を補助する小さな力を加えるだけで、上
沓と下沓との間の残留変位が容易に解消される。
造に加えて弾性機構を有している。弾性機構は上沓と下
沓との間の変位を低減させるために設けられている。ま
た、本発明の免震支承構造では、スリップ材の略中央部
に液圧を加えるための液体流路が設けられている。この
液体流路は、上沓の間の略中央部と外部とを連通してい
る。地震などによって上沓と下沓との間に残留変位が生
じている場合には、液体流路を介してスリップ材の略中
央部に液圧を加えるだけで、弾性機構の復元力により、
又はこの復元力を補助する小さな力を加えるだけで、上
沓と下沓との間の残留変位が容易に解消される。
【0011】本発明の滑り支承構造及び免震支承構造で
は、スリップ材の略中央部に液体流路を介して液圧を加
える加圧手段を更に備えていてもよい。
は、スリップ材の略中央部に液体流路を介して液圧を加
える加圧手段を更に備えていてもよい。
【0012】また、液体流路は、下沓に設けてもよく、
また上沓に設けてもよい。これにより、滑り支承構造及
び免震支承構造の設計上の自由度が増大する。
また上沓に設けてもよい。これにより、滑り支承構造及
び免震支承構造の設計上の自由度が増大する。
【0013】更に、スリップ材の略中央部には、加圧媒
体を受容する液圧受容空間を設けてもよい。これによ
り、加圧媒体による液圧を上沓の下面に確実に及ぼすこ
とが可能となる。
体を受容する液圧受容空間を設けてもよい。これによ
り、加圧媒体による液圧を上沓の下面に確実に及ぼすこ
とが可能となる。
【0014】加えて、スリップ材の周縁部に於ける厚さ
を中央部に於ける厚さより小さくすることにより、加圧
媒体の漏れを防ぎつつ加圧媒体による液圧を上沓の下面
に確実に及ぼすことができる。
を中央部に於ける厚さより小さくすることにより、加圧
媒体の漏れを防ぎつつ加圧媒体による液圧を上沓の下面
に確実に及ぼすことができる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。図1(a)は本発明の一実施例に係る滑り支
承構造の断面を示しており、同図(b)は同図(a)に於ける
P−P線矢視断面図を示している。本実施例の滑り支承
構造は、橋梁等の構造物10を支承する上沓11を有し、こ
の上沓11は、その下面にクロムメッキを施したSUS等
からなる滑り板12を有している。この滑り板12の下面に
は、滑り面13が形成されている。上沓11の下方には、フ
ッ素系樹脂等からなるドーナツ形状のスリップ材15を挟
んで下沓17が対面している。
ら説明する。図1(a)は本発明の一実施例に係る滑り支
承構造の断面を示しており、同図(b)は同図(a)に於ける
P−P線矢視断面図を示している。本実施例の滑り支承
構造は、橋梁等の構造物10を支承する上沓11を有し、こ
の上沓11は、その下面にクロムメッキを施したSUS等
からなる滑り板12を有している。この滑り板12の下面に
は、滑り面13が形成されている。上沓11の下方には、フ
ッ素系樹脂等からなるドーナツ形状のスリップ材15を挟
んで下沓17が対面している。
【0016】下沓17は、基板18とこの基板18上に形成さ
れた突設部19とによって構成され、突設部19の上沓11に
対面する部分の内側には、前述のスリップ材15が接着さ
れている。また、突設部19と滑り板12とスリップ材15の
内側端面とによって囲まれた部分に、液圧受容空間22が
形成されている。
れた突設部19とによって構成され、突設部19の上沓11に
対面する部分の内側には、前述のスリップ材15が接着さ
れている。また、突設部19と滑り板12とスリップ材15の
内側端面とによって囲まれた部分に、液圧受容空間22が
形成されている。
【0017】また、本実施例では、外部から液圧受容空
間22に連通する液体流路23が下沓17に設けられている。
液体流路23は、下沓17の突設部19に設けられたほぼ水平
方向に延びる第1の流路24と、突設部19の中央部に於け
る第1の流路24の端部から上方に向かって液圧受容空間
22に至る第2の流路25とによって構成されている。液体
流路23の外部に通ずる端部にはホース金具27が設けら
れ、このホース金具27は、液圧ホース26を接続したオス
金具27aをワンタッチ式で取り付けることができるよう
に構成されている。液圧ホース26には、液体流路23を介
して液圧受容空間22に液圧を加えるための液圧発生機28
が接続されている。
間22に連通する液体流路23が下沓17に設けられている。
液体流路23は、下沓17の突設部19に設けられたほぼ水平
方向に延びる第1の流路24と、突設部19の中央部に於け
る第1の流路24の端部から上方に向かって液圧受容空間
22に至る第2の流路25とによって構成されている。液体
流路23の外部に通ずる端部にはホース金具27が設けら
れ、このホース金具27は、液圧ホース26を接続したオス
金具27aをワンタッチ式で取り付けることができるよう
に構成されている。液圧ホース26には、液体流路23を介
して液圧受容空間22に液圧を加えるための液圧発生機28
が接続されている。
【0018】次に、地震により上沓11と下沓17との間の
変位が残された場合の本実施例の滑り支承構造の使用方
法について説明する。まず、液圧ホース26がオス金具27
aによってホース金具27に接続され、液圧発生機28から
液圧ホース26及び液体流路23を介して液圧受容空間22に
液圧が加えられる。これにより、スリップ材15に加えら
れていた構造体の荷重が軽減される。水平方向に作用す
る摩擦力はスリップ材15に加えられる荷重に比例するの
で、液圧受容空間22に液圧を加えたことにより、構造物
を支承している上沓11を水平方向に移動させるのに必要
な力が大幅に軽減されることとなる。従って、液圧受容
空間22に液圧を加えた状態で水平方向に比較的小さい力
を加えるだけで、容易に残留変位が解消される。
変位が残された場合の本実施例の滑り支承構造の使用方
法について説明する。まず、液圧ホース26がオス金具27
aによってホース金具27に接続され、液圧発生機28から
液圧ホース26及び液体流路23を介して液圧受容空間22に
液圧が加えられる。これにより、スリップ材15に加えら
れていた構造体の荷重が軽減される。水平方向に作用す
る摩擦力はスリップ材15に加えられる荷重に比例するの
で、液圧受容空間22に液圧を加えたことにより、構造物
を支承している上沓11を水平方向に移動させるのに必要
な力が大幅に軽減されることとなる。従って、液圧受容
空間22に液圧を加えた状態で水平方向に比較的小さい力
を加えるだけで、容易に残留変位が解消される。
【0019】ここで、本実施例の滑り支承構造を用いて
残留変位を解消する場合の、構造体による面圧と加圧媒
体の液圧との関係について説明する。図9(a)は液圧受
容空間22に液圧が加えられた状態に於ける構造体の面圧
と加圧媒体の液圧との関係を示しており、上沓11の滑り
面13より下側ではスリップ材15と液圧受容空間22との位
置関係を示している。また、滑り面13より上側では構造
体の面圧Psと加圧媒体の液圧PLとの大きさを縦軸とし
て示してある。本実施例に於けるスリップ材15を構成す
るフッ素樹脂等はガスケット係数が1に近いことが知ら
れており、従って、構造体の面圧Psが加圧媒体の液圧
PLより高ければシール効果がほぼ得られ、加圧媒体が
漏出することはない。
残留変位を解消する場合の、構造体による面圧と加圧媒
体の液圧との関係について説明する。図9(a)は液圧受
容空間22に液圧が加えられた状態に於ける構造体の面圧
と加圧媒体の液圧との関係を示しており、上沓11の滑り
面13より下側ではスリップ材15と液圧受容空間22との位
置関係を示している。また、滑り面13より上側では構造
体の面圧Psと加圧媒体の液圧PLとの大きさを縦軸とし
て示してある。本実施例に於けるスリップ材15を構成す
るフッ素樹脂等はガスケット係数が1に近いことが知ら
れており、従って、構造体の面圧Psが加圧媒体の液圧
PLより高ければシール効果がほぼ得られ、加圧媒体が
漏出することはない。
【0020】一方、スリップ材15には構造体の面圧Ps
をスリップ材15の全面に亘って積分して得られる荷重S
が及ぼされており、この荷重Sと、加圧媒体の液圧PL
を液圧受容空間22の有する面積の全面に亘って積分して
得られる支承力Aとの比較において、支承の滑り面に作
用する力が決定される。
をスリップ材15の全面に亘って積分して得られる荷重S
が及ぼされており、この荷重Sと、加圧媒体の液圧PL
を液圧受容空間22の有する面積の全面に亘って積分して
得られる支承力Aとの比較において、支承の滑り面に作
用する力が決定される。
【0021】以上のことから、加圧媒体を外部へ漏出さ
せてはいけない場合には、構造体の面圧Psが加圧媒体
の液圧PLより高く、しかも構造体の荷重Sが加圧媒体
の支承力Aとほぼ等しくなるように、スリップ材15の面
積、液圧受容空間22の有する面積等を定めればよいこと
が分かる。
せてはいけない場合には、構造体の面圧Psが加圧媒体
の液圧PLより高く、しかも構造体の荷重Sが加圧媒体
の支承力Aとほぼ等しくなるように、スリップ材15の面
積、液圧受容空間22の有する面積等を定めればよいこと
が分かる。
【0022】また、加圧媒体を外部へ漏出させてもよい
場合には、同図(b)に示すように、加圧媒体の液圧PLを
構造体の面圧Psより高くすることができ、従って、加
圧媒体の支承力Aも大きくすることができる。加えて、
液圧PLが面圧Psより高いために加圧媒体が漏出し、ス
リップ材15上で液圧勾配aを生じる。この液圧勾配aの
部分も加圧媒体の支承力Aに寄与するため、更に加圧媒
体の支承力Aを大きくすることができる。従って、加圧
媒体を外部へ漏出させてもよい場合には、液圧受容空間
22は小さくても十分に機能することが分かる。
場合には、同図(b)に示すように、加圧媒体の液圧PLを
構造体の面圧Psより高くすることができ、従って、加
圧媒体の支承力Aも大きくすることができる。加えて、
液圧PLが面圧Psより高いために加圧媒体が漏出し、ス
リップ材15上で液圧勾配aを生じる。この液圧勾配aの
部分も加圧媒体の支承力Aに寄与するため、更に加圧媒
体の支承力Aを大きくすることができる。従って、加圧
媒体を外部へ漏出させてもよい場合には、液圧受容空間
22は小さくても十分に機能することが分かる。
【0023】なお、本実施例ではスリップ材15の形状を
ドーナツ状にして液圧受容空間22を形成した場合につい
て説明したが、液圧受容空間22を設けない構成とするこ
ともできる。この場合には、図9(c)に示すように、円
盤状のスリップ材の中央部に、上沓11の下面に液圧を及
ぼしめるための開口部15aを設ける必要がある。液圧受
容空間22を設けないこの構成では、加圧媒体は外部へ漏
出するが、同図(c)に示すように、液圧勾配aの部分の
加圧媒体の支承力Aへの寄与が非常に大きいことが分か
る。
ドーナツ状にして液圧受容空間22を形成した場合につい
て説明したが、液圧受容空間22を設けない構成とするこ
ともできる。この場合には、図9(c)に示すように、円
盤状のスリップ材の中央部に、上沓11の下面に液圧を及
ぼしめるための開口部15aを設ける必要がある。液圧受
容空間22を設けないこの構成では、加圧媒体は外部へ漏
出するが、同図(c)に示すように、液圧勾配aの部分の
加圧媒体の支承力Aへの寄与が非常に大きいことが分か
る。
【0024】また、スリップ材の形状は図9(d)に示す
形状とすることができる。図9(d)に示すスリップ材16
では、その周縁部に於ける厚さが中央部に於ける厚さよ
り小さく設定されている。この構成により、スリップ材
16の周縁部と中央部とに於けるスリップ材16の弾性が異
なるため、構造物の面圧は、周縁部で大きく(PSP)、
それ以外の中央部で小さくなる(PSI)。前述のように
加圧媒体を外部へ漏出させないようにするには、構造体
の面圧が加圧媒体の液圧より高くなければならないが、
この場合には周縁部の面圧PSPが部分的に高くなってい
るので、加圧媒体の液圧PLが中央部の面圧PSIより大
きくても、加圧媒体が漏出することはない。この構成に
より、加圧媒体の漏れを防ぎつつ加圧媒体による液圧を
上沓11の滑り面13に確実に及ぼすことができる。
形状とすることができる。図9(d)に示すスリップ材16
では、その周縁部に於ける厚さが中央部に於ける厚さよ
り小さく設定されている。この構成により、スリップ材
16の周縁部と中央部とに於けるスリップ材16の弾性が異
なるため、構造物の面圧は、周縁部で大きく(PSP)、
それ以外の中央部で小さくなる(PSI)。前述のように
加圧媒体を外部へ漏出させないようにするには、構造体
の面圧が加圧媒体の液圧より高くなければならないが、
この場合には周縁部の面圧PSPが部分的に高くなってい
るので、加圧媒体の液圧PLが中央部の面圧PSIより大
きくても、加圧媒体が漏出することはない。この構成に
より、加圧媒体の漏れを防ぎつつ加圧媒体による液圧を
上沓11の滑り面13に確実に及ぼすことができる。
【0025】上記の実施例では滑り支承構造のみについ
て説明したが、これに従来技術として示した図6及び図
7のような弾性機構57を付加して免震支承構造とするこ
とができる。この場合には、弾性機構による復元力だけ
で、又はこの復元力を補助する小さな力を加えるだけ
で、容易に残留変位が解消される。
て説明したが、これに従来技術として示した図6及び図
7のような弾性機構57を付加して免震支承構造とするこ
とができる。この場合には、弾性機構による復元力だけ
で、又はこの復元力を補助する小さな力を加えるだけ
で、容易に残留変位が解消される。
【0026】図2(a)は本発明の他の実施例に係る滑り
支承構造の断面を示しており、同図(b)は同図(a)に於け
るQ−Q線矢視断面図を示している。本実施例の滑り支
承構造は、下沓17の基板18と突設部19との間にエラスト
マー等からなるクッション材29が介在している点を除い
て図1に示したものと同様であり、対応する構成要素に
は同じ符号が付されている。クッション材29は、橋桁な
どの支承されるべき構造体が曲げ変形などを受け、上沓
11が傾こうとするのを吸収するために設けられたもので
ある。
支承構造の断面を示しており、同図(b)は同図(a)に於け
るQ−Q線矢視断面図を示している。本実施例の滑り支
承構造は、下沓17の基板18と突設部19との間にエラスト
マー等からなるクッション材29が介在している点を除い
て図1に示したものと同様であり、対応する構成要素に
は同じ符号が付されている。クッション材29は、橋桁な
どの支承されるべき構造体が曲げ変形などを受け、上沓
11が傾こうとするのを吸収するために設けられたもので
ある。
【0027】本実施例の場合も、従来技術として示した
図6及び図7の弾性機構57を付加して免震支承構造とす
ることができる。また、本実施例に於いても、単なる円
盤状のスリップ材を用い、液圧受容空間22を設けない構
成とすることもできる。
図6及び図7の弾性機構57を付加して免震支承構造とす
ることができる。また、本実施例に於いても、単なる円
盤状のスリップ材を用い、液圧受容空間22を設けない構
成とすることもできる。
【0028】図3(a)は本発明に係る更に他の実施例の
滑り支承構造の断面を示しており、同図(b)は同図(a)に
於けるR−R線矢視断面図を示している。本実施例の滑
り支承構造は、下沓17の突設部19が上部突設部19aと下
部突設部19bとによって構成されている点等を除いて、
図1に示した滑り支承構造と同様であり、対応する構成
要素には同じ符号が付されている。
滑り支承構造の断面を示しており、同図(b)は同図(a)に
於けるR−R線矢視断面図を示している。本実施例の滑
り支承構造は、下沓17の突設部19が上部突設部19aと下
部突設部19bとによって構成されている点等を除いて、
図1に示した滑り支承構造と同様であり、対応する構成
要素には同じ符号が付されている。
【0029】本実施例に於いては、下沓17の突設部19
は、上述のように上部突設部19aと下部突設部19bとによ
って構成されており、上部突設部19aはその下面に凸状
球面30aを有し、下部突設部19bはその上面に凹状球面30
bを有している。上部突設部19aと下部突設部19bとはこ
れらの凸状球面30a及び凹状球面30bで互いに接してい
る。この構成により、構造体が曲げ変形などを受けた場
合の上沓11の傾きを許容することができる。
は、上述のように上部突設部19aと下部突設部19bとによ
って構成されており、上部突設部19aはその下面に凸状
球面30aを有し、下部突設部19bはその上面に凹状球面30
bを有している。上部突設部19aと下部突設部19bとはこ
れらの凸状球面30a及び凹状球面30bで互いに接してい
る。この構成により、構造体が曲げ変形などを受けた場
合の上沓11の傾きを許容することができる。
【0030】凹状球面30bには、液圧受容空間22に至る
垂直方向に延びる第2の流路25を取り囲んで、ポケット
32及び円形のシール31が設けられている。このシール31
は液圧発生機28から液圧ホース26及び液体流路23を介し
て液圧が加えられたときに、加圧媒体が凸状球面30a及
び凹状球面30bの間から漏れるのを防止するために設け
られている。なお、傾きは、通常、1/150程度と小さ
いので、この傾きにより上部突設部19aと下部突設部19b
との間にずれが生じても、ポケット32により第2の流路
の液圧受容空間22への連通が完全に断たれることはな
い。
垂直方向に延びる第2の流路25を取り囲んで、ポケット
32及び円形のシール31が設けられている。このシール31
は液圧発生機28から液圧ホース26及び液体流路23を介し
て液圧が加えられたときに、加圧媒体が凸状球面30a及
び凹状球面30bの間から漏れるのを防止するために設け
られている。なお、傾きは、通常、1/150程度と小さ
いので、この傾きにより上部突設部19aと下部突設部19b
との間にずれが生じても、ポケット32により第2の流路
の液圧受容空間22への連通が完全に断たれることはな
い。
【0031】本実施例の場合に於いても、従来技術とし
て示した図6及び図7に示したような弾性機構57を付加
して免震支承構造とすることができる。また、本実施例
に於いても、単なる円盤状のスリップ材を用い、液圧受
容空間22を設けない構成とすることもできる。
て示した図6及び図7に示したような弾性機構57を付加
して免震支承構造とすることができる。また、本実施例
に於いても、単なる円盤状のスリップ材を用い、液圧受
容空間22を設けない構成とすることもできる。
【0032】また、上記何れの実施例に於いても、液体
流路23を下沓17に形成した場合について説明したが、液
体流路23を上沓11に形成することも可能である。
流路23を下沓17に形成した場合について説明したが、液
体流路23を上沓11に形成することも可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明の滑り支承構造では、支承すべき
構造物の下部に設けられた上沓と、上沓にスリップ材を
介して対面する下沓との間に、液体流路を介して液圧が
加えられてスリップ材に加えられる荷重が低減されるの
で、比較的小さな力を加えるだけで上沓と下沓とを地震
発生前の所定の元の位置に戻すことができる。
構造物の下部に設けられた上沓と、上沓にスリップ材を
介して対面する下沓との間に、液体流路を介して液圧が
加えられてスリップ材に加えられる荷重が低減されるの
で、比較的小さな力を加えるだけで上沓と下沓とを地震
発生前の所定の元の位置に戻すことができる。
【0034】また、本発明の免震支承構造では、上記の
滑り支承構造に加えて、構造物の変位を低減させる弾性
機構が設けられているので、地震によって上沓と下沓と
の間に残留変位が生じても、上沓と下沓との間に液体流
路を介して液圧を加えるだけで、弾性機構の弾性力によ
り容易に残留変位が解消される。
滑り支承構造に加えて、構造物の変位を低減させる弾性
機構が設けられているので、地震によって上沓と下沓と
の間に残留変位が生じても、上沓と下沓との間に液体流
路を介して液圧を加えるだけで、弾性機構の弾性力によ
り容易に残留変位が解消される。
【0035】また、液体流路は上沓に設けることも下沓
に設けることも可能であり、滑り支承構造及び免震支承
構造の設計上の自由度が確保される。更に、液圧受容空
間を設ければ、加圧手段による液圧を確実に下沓の下面
に及ぼすことができ、滑り支承構造及び免震支承構造を
確実に機能させることができる。加えて、スリップ材の
周縁部に於ける厚さを中央部に於ける厚さより小さくす
ることにより、加圧媒体の漏れを防ぎつつ加圧媒体によ
る液圧を上沓の下面に確実に及ぼすことができる。
に設けることも可能であり、滑り支承構造及び免震支承
構造の設計上の自由度が確保される。更に、液圧受容空
間を設ければ、加圧手段による液圧を確実に下沓の下面
に及ぼすことができ、滑り支承構造及び免震支承構造を
確実に機能させることができる。加えて、スリップ材の
周縁部に於ける厚さを中央部に於ける厚さより小さくす
ることにより、加圧媒体の漏れを防ぎつつ加圧媒体によ
る液圧を上沓の下面に確実に及ぼすことができる。
【図1】(a)は本発明の一実施例に係る滑り支承構造の
断面図であり、(b)は(a)に於けるP−P線矢視断面図で
ある。
断面図であり、(b)は(a)に於けるP−P線矢視断面図で
ある。
【図2】(a)は本発明の他の実施例に係る、クッション
材によって傾きを吸収し得るように構成した滑り支承構
造の断面図であり、(b)は(a)に於けるQ−Q線矢視断面
図である。
材によって傾きを吸収し得るように構成した滑り支承構
造の断面図であり、(b)は(a)に於けるQ−Q線矢視断面
図である。
【図3】(a)は本発明の更に他の実施例に係る、凸状球
面及び凹状球面によって傾きを吸収し得るように構成し
た滑り支承構造の断面図であり、(b)は(a)に於けるR−
R線矢視断面図である。
面及び凹状球面によって傾きを吸収し得るように構成し
た滑り支承構造の断面図であり、(b)は(a)に於けるR−
R線矢視断面図である。
【図4】(a)及び(b)はそれぞれ従来の免震支承構造の断
面図及び平面図である。
面図及び平面図である。
【図5】(a)及び(b)はそれぞれ従来の鉛プラグを備えた
免震支承構造の断面図及び平面図である。
免震支承構造の断面図及び平面図である。
【図6】(a)及び(b)は、滑り支承構造及び弾性機構を備
えた従来の免震支承構造の断面図及び平面図である。
えた従来の免震支承構造の断面図及び平面図である。
【図7】(a)及び(b)はそれぞれ、滑り支承構造及び弾性
機構を備えた従来の免震支承構造の断面図及び平面図で
ある。
機構を備えた従来の免震支承構造の断面図及び平面図で
ある。
【図8】橋脚と基礎の間にシール空間を設けた従来の免
震装置の断面図である。
震装置の断面図である。
【図9】(a)〜(d)は構造体の面圧と加圧媒体の液圧との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−248119(JP,A) 特開 平4−125313(JP,A) 特開 昭52−113525(JP,A) 実開 平2−120507(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01D 19/04
Claims (16)
- 【請求項1】 支承すべき構造物の下部に設けられた上
沓と、該上沓と対面する下沓と、前記上沓及び前記下沓
の何れか一方に接着したスリップ材と、前記スリップ材
の略中央部と外部とを連通する液体流路とを備え、前記
上沓と前記下沓との間に残留変位が生じた場合に、前記
スリップ材の略中央部に前記液体流路を介して加圧媒体
により液圧を加えることにより前記スリップ材への荷重
を低減させて、前記残留変位を解消し得るように構成し
た滑り支承であって、 前記下沓は、凸状球面をその下面に有する上部突設部
と、凹状球面をその上面に有する下部突設部とを有し、
前記上部突設部の凸状球面と前記下部突設部の凹状球面
とが互いに接するとともに、 前記スリップ材の周縁部に於ける厚さが、前記スリップ
材の略中央部に於ける厚さより小さい ことを特徴とする
滑り支承構造。 - 【請求項2】 前記スリップ材の略中央部に前記液体流
路を介して液圧を加える加圧手段を更に備えていること
を特徴とする請求項1記載の滑り支承構造。 - 【請求項3】 前記液体流路は、前記下沓に設けられて
いることを特徴とする請求項1又は2記載の滑り支承構
造。 - 【請求項4】 前記下部突設部の凹状球面に前記液体流
路に連通するポケットが設けられていることを特徴とす
る請求項3記載の滑り支承構造。 - 【請求項5】 前記ポケットを取り囲んでシールが設け
られていることを特徴とする請求項4記載の滑り支承構
造。 - 【請求項6】 前記液体流路は、前記上沓に設けられて
いることを特徴とする請求項1又は2記載の滑り支承構
造。 - 【請求項7】 前記上沓及び前記下沓の間の略中央部に
は、前記加圧媒体を受容する液圧受容空間が設けられて
いることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の
滑り支承構造。 - 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載の滑り支
承構造の使用方法であって、前記液体流路を介して前記
スリップ材の略中央部に加圧媒体により液圧を加えて前
記加圧媒体を漏出させながら前記残留変位を解消するこ
とを特徴とする滑り支承構造の使用方法。 - 【請求項9】 支承すべき構造物の下部に設けられた上
沓と該上沓に対面する下沓と前記上沓及び前記下沓の何
れか一方に接着したスリップ材と、前記スリップ材の略
中央部と外部とを連通する液体流路とを備えた滑り支承
構造、並びに前記構造物の地震発生時に於ける変位を低
減させるための弾性機構を備えた免震支承構造であっ
て、 前記下沓は、凸状球面をその下面に有する上部突設部
と、凹状球面をその上面に有する下部突設部とを有し、
前記上部突設部の凸状球面と前記下部突設部の凹状球面
とが互いに接し、前記スリップ材の周縁部に於ける厚さが、前記スリップ
材の略中央部に於ける厚さより小さく、 前記上沓と前記下沓との間に残留変位が生じた場合に、
前記スリップ材の略中央部に前記液体流路を介して加圧
媒体により液圧を加えることにより前記スリップ材への
荷重を低減させて、前記弾性機構の復元力により前記残
留変位を解消し得るように構成したことを特徴とする免
震支承構造。 - 【請求項10】 前記スリップ材の略中央部に前記液体
流路を介して液圧を加える加圧手段を更に備えているこ
とを特徴とする請求項9記載の免震支承構造。 - 【請求項11】 前記液体流路は、前記下沓に設けられ
ていることを特徴とする請求項9又は10記載の免震支
承構造。 - 【請求項12】 前記下部突設部の凸状球面に前記液体
流路に連通するポケットが設けられていることを特徴と
する請求項11記載の免震支承構造。 - 【請求項13】 前記ポケットを取り囲んでシールが設
けられていることを特徴とする請求項12記載の免震支
承構造。 - 【請求項14】 前記液体流路は、前記上沓に設けられ
ていることを特徴とする請求項9又は10記載の免震支
承構造。 - 【請求項15】 前記上沓及び前記下沓の間の略中央部
には、前記加圧媒体を受容する液圧受容空間が設けられ
ていることを特徴とする請求項9乃至14の何れかに記
載の免震支承構造。 - 【請求項16】 請求項9乃至15の何れかに記載の免
震支承構造の使用方法であって、前記液体流路を介して
前記スリップ材の略中央部に加圧媒体により液圧を加え
て前記加圧媒体を漏出させながら前記残留変位を解消す
ることを特徴とする免震支承構造の使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06618596A JP3169053B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 滑り支承構造及び免震支承構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06618596A JP3169053B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 滑り支承構造及び免震支承構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09256317A JPH09256317A (ja) | 1997-09-30 |
JP3169053B2 true JP3169053B2 (ja) | 2001-05-21 |
Family
ID=13308542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06618596A Expired - Fee Related JP3169053B2 (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 滑り支承構造及び免震支承構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3169053B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002188121A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-05 | Bridgestone Corp | 道路橋の支承装置 |
-
1996
- 1996-03-22 JP JP06618596A patent/JP3169053B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09256317A (ja) | 1997-09-30 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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