JP3168600B2 - 非水電解質二次電池用負極 - Google Patents
非水電解質二次電池用負極Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非水電解質二次電池に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】リチウムまたはリチウム化合物を負極と
する非水電解質二次電池は、高電圧で高エネルギー密度
が期待され、多くの研究が行われている。
する非水電解質二次電池は、高電圧で高エネルギー密度
が期待され、多くの研究が行われている。
【0003】これまで非水電解質二次電池の正極活物質
には、LiCoO2,V2O5,Cr2O5,MnO2,Ti
S2,MoS2などの遷移金属の酸化物およびカルコゲン
化合物が知られており、これらは層状もしくはトンネル
構造を有し、リチウムイオンが出入りできる結晶構造を
持つ。一方、負極活物質としては金属リチウムが多く検
討されてきた。しかしながら充電時にリチウム表面に樹
枝状にリチウムが析出し、充放電効率の低下もしくは正
極と接して内部短絡を生じるという問題点を有してい
た。このような問題を解決する手段として、リチウムの
樹枝状成長を抑制しリチウムを吸蔵,放出することので
きるアルミニウムやアルミニウム合金などのリチウムを
吸蔵,放出することのできる金属および合金の板もしく
は粉末を負極活物質に用いる検討がなされている。
には、LiCoO2,V2O5,Cr2O5,MnO2,Ti
S2,MoS2などの遷移金属の酸化物およびカルコゲン
化合物が知られており、これらは層状もしくはトンネル
構造を有し、リチウムイオンが出入りできる結晶構造を
持つ。一方、負極活物質としては金属リチウムが多く検
討されてきた。しかしながら充電時にリチウム表面に樹
枝状にリチウムが析出し、充放電効率の低下もしくは正
極と接して内部短絡を生じるという問題点を有してい
た。このような問題を解決する手段として、リチウムの
樹枝状成長を抑制しリチウムを吸蔵,放出することので
きるアルミニウムやアルミニウム合金などのリチウムを
吸蔵,放出することのできる金属および合金の板もしく
は粉末を負極活物質に用いる検討がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】負極活物質としてリチ
ウムを吸蔵,放出することのできる金属もしくは合金を
用いた場合、充電時にリチウムの樹枝状成長が抑えられ
るものの、充放電を繰り返すとともに活物質の微細化が
生じ、サイクル特性が良くないという欠点を有してお
り、末だ充分な特性が得られていない。
ウムを吸蔵,放出することのできる金属もしくは合金を
用いた場合、充電時にリチウムの樹枝状成長が抑えられ
るものの、充放電を繰り返すとともに活物質の微細化が
生じ、サイクル特性が良くないという欠点を有してお
り、末だ充分な特性が得られていない。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するも
ので、リチウムを可逆的に吸蔵,放出でき、優れたサイ
クル特性を有する非水電解質二次電池用負極の提供を目
的とする。
ので、リチウムを可逆的に吸蔵,放出でき、優れたサイ
クル特性を有する非水電解質二次電池用負極の提供を目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明の非水電解質二次電池用負極は、正極,負極,非
水電解質からなる非水電解質二次電池において、負極活
物質としてAl−A−B(AはY,La,Ceより選ば
れる少なくとも1種の希土類金属、BはFe,Co,N
i,Cuより選ばれる少なくとも1種の遷移金属)系ア
モルファス合金を用いるものである。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、正極,負極,非
水電解質からなる非水電解質二次電池において、負極活
物質としてAl−A−B(AはY,La,Ceより選ば
れる少なくとも1種の希土類金属、BはFe,Co,N
i,Cuより選ばれる少なくとも1種の遷移金属)系ア
モルファス合金を用いるものである。
【0007】
【作用】この構成により本発明の非水電解質二次電池用
負極は、一般にAl系合金は脆く壊れ易い性質をもつ
が、Al−Y−B(BはFe,Co,Ni,Cuより選
ばれる少なくとも1種の元素、2%≦Y≦22%、3%
≦B≦33%),Al−La−B(BはFe,Co,N
i,Cuより選ばれる少なくとも1種の元素、2%≦L
a≦18%、4%≦B≦25%)、およびAl−Ce−
B(BはFe,Co,Ni,Cuより選ばれる少なくと
も1種の元素、2%≦Ce≦22%、3%≦B≦33
%)で表されるアモルファス合金は、非常に粘り強く、
高強度を有している。このAl−A−B系アモルファス
合金について非水電解質二次電池の電極活物質として特
性を調べたところ、リチウム極に対して0.3V付近で
リチウムを可逆的に吸蔵,放出した。また充放電を繰り
返したところ、良好なサイクル特性を示すことがわかっ
た。これは、上記合金が粘り強く高強度をもつため、充
放電によるリチウムの吸蔵,放出にともない膨脹,収縮
が生じても微細化することなく初期の形状が保持される
ためであると考えられる。上記合金を非水電解質二次電
池の負極活物質に用いることで、高エネルギー密度で、
優れたサイクル特性を有する非水電解質二次電池を得る
ことができることとなる。
負極は、一般にAl系合金は脆く壊れ易い性質をもつ
が、Al−Y−B(BはFe,Co,Ni,Cuより選
ばれる少なくとも1種の元素、2%≦Y≦22%、3%
≦B≦33%),Al−La−B(BはFe,Co,N
i,Cuより選ばれる少なくとも1種の元素、2%≦L
a≦18%、4%≦B≦25%)、およびAl−Ce−
B(BはFe,Co,Ni,Cuより選ばれる少なくと
も1種の元素、2%≦Ce≦22%、3%≦B≦33
%)で表されるアモルファス合金は、非常に粘り強く、
高強度を有している。このAl−A−B系アモルファス
合金について非水電解質二次電池の電極活物質として特
性を調べたところ、リチウム極に対して0.3V付近で
リチウムを可逆的に吸蔵,放出した。また充放電を繰り
返したところ、良好なサイクル特性を示すことがわかっ
た。これは、上記合金が粘り強く高強度をもつため、充
放電によるリチウムの吸蔵,放出にともない膨脹,収縮
が生じても微細化することなく初期の形状が保持される
ためであると考えられる。上記合金を非水電解質二次電
池の負極活物質に用いることで、高エネルギー密度で、
優れたサイクル特性を有する非水電解質二次電池を得る
ことができることとなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例の非水電解質二次電
池用負極について図面に基づいて詳細に説明する。本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
池用負極について図面に基づいて詳細に説明する。本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0009】(実施例1)本実施例では、LiCoO2
を正極活物質に用いて、負極活物質にAl85Y10Ni5
を用いた場合について説明する。
を正極活物質に用いて、負極活物質にAl85Y10Ni5
を用いた場合について説明する。
【0010】Al85Y10Ni5の作製は、まず、Al,
YおよびNiのそれぞれのインゴットをモル比で85:
10:5となるように水冷銅るつぼに入れ、アルゴン雰
囲気下でアーク溶解し合金とした。次に、この合金を再
び溶解し、双ローラーを用いた液体急冷法によりアモル
ファス化した。これを、粉砕し負極活物質用アモルファ
ス合金粉末とした。
YおよびNiのそれぞれのインゴットをモル比で85:
10:5となるように水冷銅るつぼに入れ、アルゴン雰
囲気下でアーク溶解し合金とした。次に、この合金を再
び溶解し、双ローラーを用いた液体急冷法によりアモル
ファス化した。これを、粉砕し負極活物質用アモルファ
ス合金粉末とした。
【0011】電池の作製は以下のように行った。まず、
正極の作製は、正極活物質としてのLiCoO2を7重
量部に対して、導電剤としてのアセチレンブラック2重
量部、結着剤としてポリ4フッカエチレン樹脂1重量部
を混合し、この正極合剤0.1gを直径17.5mmに2
トン/cm2でプレス成型することでおこなった。負極の
作製は、負極活物質としてのAl85Y10Ni5を7重量
部に対して、導電剤としてのアセチレンブラックを2重
量部、結着剤としてアクリル樹脂エマルジョン1重量部
を混合乾燥し、この負極合剤0.05gを直径17.5m
mに2トン/cm2でプレス成型して、負極とした。実施例
1の比較電池用としてアルミニウム粉末を用いた負極を
同様方法で作製した。製造した電池の断面図を図1に示
す。図1において、成型した正極1をケース2に置く。
正極1の上にセパレータ3としての多孔性ポリプロピレ
ンフィルムを置き、さらにその上に負極4を置き、非水
電解質として、1モル/1の過塩素酸リチウムを溶解し
た、体積比で1対1のプロピレンカーボネートとジメト
キシエタンの混合溶解媒を注液後、ポリプロピレン製ガ
スケット5を付けた封口板6を置き、電池を封口した。
Al85Y10Ni5を負極に用いた実施例1の電池をA、
従来例として負極にアルミニウム粉末を用いた実施例1
の比較電池をBとする。
正極の作製は、正極活物質としてのLiCoO2を7重
量部に対して、導電剤としてのアセチレンブラック2重
量部、結着剤としてポリ4フッカエチレン樹脂1重量部
を混合し、この正極合剤0.1gを直径17.5mmに2
トン/cm2でプレス成型することでおこなった。負極の
作製は、負極活物質としてのAl85Y10Ni5を7重量
部に対して、導電剤としてのアセチレンブラックを2重
量部、結着剤としてアクリル樹脂エマルジョン1重量部
を混合乾燥し、この負極合剤0.05gを直径17.5m
mに2トン/cm2でプレス成型して、負極とした。実施例
1の比較電池用としてアルミニウム粉末を用いた負極を
同様方法で作製した。製造した電池の断面図を図1に示
す。図1において、成型した正極1をケース2に置く。
正極1の上にセパレータ3としての多孔性ポリプロピレ
ンフィルムを置き、さらにその上に負極4を置き、非水
電解質として、1モル/1の過塩素酸リチウムを溶解し
た、体積比で1対1のプロピレンカーボネートとジメト
キシエタンの混合溶解媒を注液後、ポリプロピレン製ガ
スケット5を付けた封口板6を置き、電池を封口した。
Al85Y10Ni5を負極に用いた実施例1の電池をA、
従来例として負極にアルミニウム粉末を用いた実施例1
の比較電池をBとする。
【0012】これらの電池を1mAの定電流で3.7V
から2.8Vの間で充放電を繰り返した。各電池の放電
平均電圧は、Al85Y10Ni5を用いた場合の電池Aが
3.5Vで、アルミニウム粉末を用いた電池Bの3.4
Vと比較して高い値となった。図2に充放電サイクル数
と容量維持率の関係を示す。図2において、容量維持率
は各サイクルの放電容量を初期放電容量で除した値であ
る。従来例の電池Bは、充放電を繰り返すとともに容量
が低下し100サイクル目で初期容量に対して40%か
ら50%とも低下するのに対して、電池Aは、100サ
イクル目で10%程度しか低下せず、優れたサイクル特
性を示すことを確認した。
から2.8Vの間で充放電を繰り返した。各電池の放電
平均電圧は、Al85Y10Ni5を用いた場合の電池Aが
3.5Vで、アルミニウム粉末を用いた電池Bの3.4
Vと比較して高い値となった。図2に充放電サイクル数
と容量維持率の関係を示す。図2において、容量維持率
は各サイクルの放電容量を初期放電容量で除した値であ
る。従来例の電池Bは、充放電を繰り返すとともに容量
が低下し100サイクル目で初期容量に対して40%か
ら50%とも低下するのに対して、電池Aは、100サ
イクル目で10%程度しか低下せず、優れたサイクル特
性を示すことを確認した。
【0013】以上のようにAl85Y10Ni5を負極活物
質に用いることで放電電圧が高く、サイクル特性に優れ
た非水電解質二次電池を作製できることを確認した。
質に用いることで放電電圧が高く、サイクル特性に優れ
た非水電解質二次電池を作製できることを確認した。
【0014】本実施例では、負極活物質としてAl85Y
10Ni5を用いた場合について説明したが、遷移金属と
してFe,Co,Cuを用い請求項2に示した組成範囲
で合金化した場合にも同様の結果が得られる。
10Ni5を用いた場合について説明したが、遷移金属と
してFe,Co,Cuを用い請求項2に示した組成範囲
で合金化した場合にも同様の結果が得られる。
【0015】(実施例2)本実施例では、LiCoO2
を正極活物質に用い、負極活物質にAl87La8Ni5を
用いた場合について説明する。
を正極活物質に用い、負極活物質にAl87La8Ni5を
用いた場合について説明する。
【0016】Al87La8Ni5の作製は、まず、Al,
LaおよびNiのそれぞれのインゴットをモル比で8
7:8:5となるように水冷銅るつぼに入れ、アルゴン
雰囲気下でアーク溶解し合金とした。次に、この合金を
再び溶解し、双ローラーを用いた液体急冷法によりアモ
ルファス化した。これを、粉砕し負極活物質用アモルフ
ァス合金粉末とした。
LaおよびNiのそれぞれのインゴットをモル比で8
7:8:5となるように水冷銅るつぼに入れ、アルゴン
雰囲気下でアーク溶解し合金とした。次に、この合金を
再び溶解し、双ローラーを用いた液体急冷法によりアモ
ルファス化した。これを、粉砕し負極活物質用アモルフ
ァス合金粉末とした。
【0017】以上のようにして得られたAl87La8N
i5を負極活物質とし実施例1と同様にして電池を作製
した。実施例2の比較電池用としてアルミニウム粉末を
用いた負極も実施例1の比較電池Bと同様の方法で作製
した。Al87La8Ni5を負極に用いた実施例2の電池
をC、従来例として負極にアルミニウム粉末を用いた実
施例2の比較電池をDとする。
i5を負極活物質とし実施例1と同様にして電池を作製
した。実施例2の比較電池用としてアルミニウム粉末を
用いた負極も実施例1の比較電池Bと同様の方法で作製
した。Al87La8Ni5を負極に用いた実施例2の電池
をC、従来例として負極にアルミニウム粉末を用いた実
施例2の比較電池をDとする。
【0018】これらの電池を1mAの定電流で3.7V
から2.8Vの間で充放電を繰り返した。各電池の放電
平均電圧は、Al87La8Ni5を用いた場合の電池Cが
3.5Vで、アルミニウム粉末を用いた電池Dの3.4
Vと比較して高い値となった。図3に充放電サイクル数
と容量維持率の関係を示す。図3において、容量維持率
は各サイクルの放電容量を初期放電容量で除した値であ
る従来例の電池Dは、充放電を繰り返すとともに容量が
低下し100サイクル目で初期容量に対して40%から
50%も低下するのに対して、電池Cは、100サイク
ル目で10%程度しか低下せず、優れたサイクル特性を
示すことを確認した。
から2.8Vの間で充放電を繰り返した。各電池の放電
平均電圧は、Al87La8Ni5を用いた場合の電池Cが
3.5Vで、アルミニウム粉末を用いた電池Dの3.4
Vと比較して高い値となった。図3に充放電サイクル数
と容量維持率の関係を示す。図3において、容量維持率
は各サイクルの放電容量を初期放電容量で除した値であ
る従来例の電池Dは、充放電を繰り返すとともに容量が
低下し100サイクル目で初期容量に対して40%から
50%も低下するのに対して、電池Cは、100サイク
ル目で10%程度しか低下せず、優れたサイクル特性を
示すことを確認した。
【0019】以上のように、Al87La8Ni5を負極活
物質に用いることで放電電圧が高く、サイクル特性に優
れた非水電解質二次電池を作製できることを確認した。
物質に用いることで放電電圧が高く、サイクル特性に優
れた非水電解質二次電池を作製できることを確認した。
【0020】本実施例では、負極活物質としてAl87L
a8Ni5を用いた場合について説明したが、遷移金属と
してFe,Co,Ni,Cuを用い請求項3に示した組
成範囲で合金化した場合にも同様の結果が得られる。
a8Ni5を用いた場合について説明したが、遷移金属と
してFe,Co,Ni,Cuを用い請求項3に示した組
成範囲で合金化した場合にも同様の結果が得られる。
【0021】(実施例3)本実施例では、LiCoO2
を正極活物質に用い、負極活物質にAl85Ce5Ni10
を用いた場合について説明する。
を正極活物質に用い、負極活物質にAl85Ce5Ni10
を用いた場合について説明する。
【0022】Al85Ce5Ni10作製は、まず、Al,
CeおよびNiのそれぞれのインゴットをモル比で8
5:5:10となるように水冷銅るつぼに入れ、アルゴ
ン雰囲気下でアーク溶解し合金とした。次に、この合金
を再び溶解し、双ローラーを用いた液体急冷法によりア
モルファス化した。これを、粉砕し負極活物質用アモル
ファス合金粉末とした。
CeおよびNiのそれぞれのインゴットをモル比で8
5:5:10となるように水冷銅るつぼに入れ、アルゴ
ン雰囲気下でアーク溶解し合金とした。次に、この合金
を再び溶解し、双ローラーを用いた液体急冷法によりア
モルファス化した。これを、粉砕し負極活物質用アモル
ファス合金粉末とした。
【0023】以上のようにして得られたAl85Ce5N
i10を負極活物質とし実施例1と同様にして電池を作製
した。実施例3の比較電池用としてアルミニウム粉末を
用いた負極も実施例1の比較電池Bと同様の方法で作製
した。Al85Ce5Ni10を負極に用いた実施例3の電
池をE、従来例として負極にアルミニウム粉末を用いた
実施例3の比較電池をFとする。
i10を負極活物質とし実施例1と同様にして電池を作製
した。実施例3の比較電池用としてアルミニウム粉末を
用いた負極も実施例1の比較電池Bと同様の方法で作製
した。Al85Ce5Ni10を負極に用いた実施例3の電
池をE、従来例として負極にアルミニウム粉末を用いた
実施例3の比較電池をFとする。
【0024】これらの電池を1mAの定電流で3.7V
から2.8Vの間で充放電を繰り返した。各電池の放電
平均電圧は、Al85Ce5Ni10を用いた場合の電池E
が3.5Vで、アルミニウム粉末を用いた電池Fの3.
4Vと比較して高い値となった。図4に充放電サイクル
数と容量維持率の関係を示す。図4において、容量維持
率は各サイクルの放電容量を初期放電容量で除した値で
ある。従来例の電池Fは、充放電を繰り返すとともに容
量が低下し100サイクル目で初期容量に対して40%
から50%も低下するのに対して、電池Eは、100サ
イクル目で10%程度しか低下せず、優れたサイクル特
性を示すことを確認した。
から2.8Vの間で充放電を繰り返した。各電池の放電
平均電圧は、Al85Ce5Ni10を用いた場合の電池E
が3.5Vで、アルミニウム粉末を用いた電池Fの3.
4Vと比較して高い値となった。図4に充放電サイクル
数と容量維持率の関係を示す。図4において、容量維持
率は各サイクルの放電容量を初期放電容量で除した値で
ある。従来例の電池Fは、充放電を繰り返すとともに容
量が低下し100サイクル目で初期容量に対して40%
から50%も低下するのに対して、電池Eは、100サ
イクル目で10%程度しか低下せず、優れたサイクル特
性を示すことを確認した。
【0025】以上のように、Al85Ce5Ni10を負極
活物質に用いることで放電電圧が高く、サイクル特性に
優れた非水電解質二次電池を作製できることを確認し
た。
活物質に用いることで放電電圧が高く、サイクル特性に
優れた非水電解質二次電池を作製できることを確認し
た。
【0026】本実施例では、負極活物質としてAl85C
e5Ni10を用いた場合について説明したが、遷移金属
としてFe,Co,Ni,Cuを用い請求項4に示した
組成範囲で合金化した場合にも同様の結果が得られる。
e5Ni10を用いた場合について説明したが、遷移金属
としてFe,Co,Ni,Cuを用い請求項4に示した
組成範囲で合金化した場合にも同様の結果が得られる。
【0027】以上、実施例として正極活物質にLiCo
O2を用いた場合を例に説明したが、V2O5,Cr2O5,
MnO2,TiS2,MoS2などの遷移金属の酸化物お
よびカルコゲン化合物を正極活物質として用いた場合に
も同様の結果を得ることができる。
O2を用いた場合を例に説明したが、V2O5,Cr2O5,
MnO2,TiS2,MoS2などの遷移金属の酸化物お
よびカルコゲン化合物を正極活物質として用いた場合に
も同様の結果を得ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上の実施例の説明で明らかなように本
発明の非水電解質二次電池用負極によれば、正極,負
極,非水電解質を主体とする非水電解質二次電池におい
て、負極活物質としてAl−A−B(AはY,La,C
eより選ばれる少なくとも1種の希土類金属、BはF
e,Co,Ni,Cuより選ばれる少なくとも1種の遷
移金属)系アモルファス合金を用いることで、放電電圧
の高い、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池が可
能となった。
発明の非水電解質二次電池用負極によれば、正極,負
極,非水電解質を主体とする非水電解質二次電池におい
て、負極活物質としてAl−A−B(AはY,La,C
eより選ばれる少なくとも1種の希土類金属、BはF
e,Co,Ni,Cuより選ばれる少なくとも1種の遷
移金属)系アモルファス合金を用いることで、放電電圧
の高い、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池が可
能となった。
【図1】本発明の実施例の非水電解質二次電池用負極を
用いた電池の構成を示す縦断面図
用いた電池の構成を示す縦断面図
【図2】本発明の実施例1における電池Aと比較電池B
の充放電サイクル数−容量維持率の関係を示したグラフ
の充放電サイクル数−容量維持率の関係を示したグラフ
【図3】本発明の実施例2における電池Cと比較電池D
の充放電サイクル数−容量維持率の関係を示したグラフ
の充放電サイクル数−容量維持率の関係を示したグラフ
【図4】本発明の実施例3における電池Eと比較電池F
の充放電サイクル数−容量維持率の関係を示したグラフ
の充放電サイクル数−容量維持率の関係を示したグラフ
1 正極 2 ケース 3 セパレータ 4 負極 5 ガスケット 6 封口板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊口 ▲よし▼徳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−124955(JP,A) 特開 昭63−141259(JP,A) 特開 昭63−13264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/46 C22C 45/08 H01M 4/02 - 4/04 JICSTファイル(JOIS)
Claims (4)
- 【請求項1】 正極,負極,非水電解質を主体とする非
水電解質二次電池において、負極活物質としてAl−A
−B(AはY,La,Ceより選ばれる少なくとも1種
の希土類金属、BはFe,Co,Ni,Cuより選ばれ
る少なくとも1種の遷移金属)系アモルファス合金を用
いる非水電解質二次電池用負極。 - 【請求項2】 Al−A−B(AはY,La,Ceより
選ばれる少なくとも1種の遷移金属、BはFe,Co,
Ni,Cuより選ばれる少なくとも1種の遷移金属)系
アモルファス合金として、Al−Y−B(BはFe,C
o,Ni,Cuより選ばれる少なくとも一種の元素、2
%≦Y≦22%、3%≦B≦33%)で表されるアモル
ファス合金を用いる請求項1記載の非水電解質二次電池
用負極。 - 【請求項3】 Al−A−B(AはY,La,Ceより
選ばれる少なくとも1種の希土類金属、BはFe,C
o,Ni,Cuより選ばれる少なくとも1種の遷移金
属)系アモルファス合金として、Al−La−B(Bは
Fe,Co,Ni,Cuより選ばれる少なくとも一種の
元素、2%≦La≦18%、4%≦B≦25%)で表さ
れるアモルファス合金を用いる請求項1記載の非水電解
質二次電池用負極。 - 【請求項4】 Al−A−B(AはY,La,Ceより
選ばれる少なくとも1種の希土類金属、BはFe,C
o,Ni,Cuより選ばれる少なくとも1種の遷移金
属)系アモルファス合金として、Al−Ce−B(Bは
Fe,Co,Ni,Cuより選ばれる少なくとも一種の
元素、2%≦Ce≦22%、3%≦B≦33%)で表さ
れるアモルファス合金を用いる請求項1記載の非水電解
質二次電池用負極。
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