JP3168530B2 - 波型バッファ構造を有する半導体装置 - Google Patents

波型バッファ構造を有する半導体装置

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JP3168530B2
JP3168530B2 JP29601395A JP29601395A JP3168530B2 JP 3168530 B2 JP3168530 B2 JP 3168530B2 JP 29601395 A JP29601395 A JP 29601395A JP 29601395 A JP29601395 A JP 29601395A JP 3168530 B2 JP3168530 B2 JP 3168530B2
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潤一 西澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体パワーデバイ
スの構造に関し、特に静電誘導サイリスタ(SIサイリ
スタ)、ゲート・ターン・オフ・サイリスタ(GTOサ
イリスタ)、MOS制御サイリスタ(MCT)、IGB
T等のアノード電極側に適用される波型バッファ構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体基板の一主面から反対面
に主電流が流れる半導体デバイスの基板構造として、ノ
ン・パンチスルー型とパンチスルー型が知られている。
これらについてSIサイリスタを例にして説明する。
【0003】図6はノン・パンチスルー型SIサイリス
タを示す。n型ベース層(n)51となり、厚さがt
のn型基板の一方の面に多数のp型エミッタ領域
(p)52を設けると共に、これらp型エミッタ領域
52間に中間領域となるn型領域53を形成する。前
記n型基板の他方の面には、多数のチャンネル部54
を規定するようにゲートとなるp型ベース領域(p
55が埋め込み形成され、これらp型ベース領域55の
上にn型エミッタ層(n)56が設けられている。さ
らに、外側の前記p型ベース領域55にはゲート電極5
7が設けられ、前記p型エミッタ領域52側および前記
n型エミッタ層56には、それぞれアノード電極58お
よびカソード電極59が設けられている。
【0004】また、図示されているように、前記アノー
ド電極58に正の電圧および前記カソード電極59に負
の電圧を印加すると共に、前記ゲート電極57に負の電
圧を印加して前記チャンネル部54のゲートポテンシャ
アルを負方向にすると、順方向の規定電圧はブロック状
態となる。
【0005】前記したノン・パンチスルー型SIサイリ
スタにおいては、スイッチング時或いは所定の順方向阻
止電圧の印加時に、前記p型ベース領域55と前記n型
ベース層51間に発生する空乏層511の一端が前記n
型ベース層51と前記p型エミッタ領域52とに形成さ
れるpn接合に到達しない。これは、前記半導体基板5
1の厚さtが比較的厚く、その不純物濃度が比較的高
く設定されているからである。
【0006】しかしながら、基板抵抗が比較的低く、前
記空乏層511が前記p型エミッタ領域52に到達しな
いよう前記n型ベース層51の厚さtを比較的厚くし
ているために、その順方向電圧降下が大きくなる。
【0007】さらに、高耐圧化により前記n型ベース層
51が厚くなるために、半導体基板中に蓄積されるキャ
リアが多くなり、スイッチング時のターンオンおよびタ
ーンオフの遅れが生じて、ターンオンおよびターンオフ
損失が大きくなると共に、前記した順方向電圧降下によ
る導通損失が増加する。
【0008】図7はパンチスルー型SIサイリスタを示
す。図7において図6と同一部分は同一の符号で示され
ている。
【0009】図から明らかなように、n型ベース層(n
)61はノン・パンチスルー型SIサイリスタのn型
ベース層51よりも少ない不純物濃度を有し、前記n型
ベース層61とアノード電極58の間には順次p型エミ
ッタ層(p)62および前記n型ベース層61の不純
物濃度より高い1015〜1017cm−3程度の不純
物濃度を有するn型バッファ層63が設けられている。
そして、前記n型ベース層61、前記n型エミッタ層
(n)56、前記n型バッファ層63および前記p型
エミッタ層62の厚さの合計、即ち、半導体基板の厚さ
はノン・パンチスルー型SIサイリスタのそれより
も薄くされている。
【0010】それ故、例えば、順方向耐圧の1/2の順
方向電圧を印加してスイッチング動作させる際、前記p
型ベース領域55と前記n型ベース層61間に発生する
空乏層611は前記n型ベース層61の全域に広がり、
前記n型バッファ層63内まで到達するが、前記エミッ
タ層62には到達しないように設定されている。
【0011】また、前記パンチスルー型SIサイリスタ
において、前記半導体基板の厚さtが前記ノン・パン
チスルー型SIサイリスタに比べて薄いので、導通時に
生じる順電圧降下を減少させることができる。しかし、
一例として、前記n型バッファ層63をエピタキシャル
成長技術を用いて形成するという難点がある。
【0012】さらに、前記パンチスルー型SIサイリス
タにおいては、キャリアの注入が高注入型となるので、
スイッチング時のターンオフ損失が大きくなり易く、タ
ーンオフ損失を減少するために、通常、電子線、ガンマ
線、プロトン、ヘリウムの照射、或いは重金属の拡散な
どのライフタイムの制御を行っている。一方、キャリア
注入が生じてオン状態に移行する際に発生するターンオ
ン損失は前記したノン・パンチスルー型SIサイリスタ
のそれよりも小さい。しかしながら、前記ライフタイム
制御により前記ターンオフ損失を減少させると、サイリ
スタとして点孤しにくくなり前記ターンオン損失は逆に
急増する。このようなターンオン損失の急増によりサイ
リスタとして機能しなくなる事態も発生し易い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記パンチスルー型S
Iサイリスタは前記ノン・パンチスルー型SIサイリス
タの大きい損失を改善するために実用化されたものであ
り、空乏層の広がりをエピタキシャル成長により形成さ
れたバッファ層により防止しているものの、ターンオン
損失、ターンオフ損失および導通損失をさらに総合的に
減少させるには充分ではない。また、ライフタイム制御
によりターンオフ損失を減少させると、点孤しにくくな
りターンオン損失は逆に急増するという欠点を有する。
それ故、本発明は、このような欠点を解消し、波型バッ
ファ層を有するSIサイリスタ、GTOサイリスタ、M
OS制御サイリスタ、IGBT等の半導体パワーデバイ
スを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】アノード・カソード電極
間に流れる主電流をゲート電極に印加される電圧により
オン・オフ制御する半導体装置において、一導電型の第
1半導体層のアノード電極側には、前記第1半導体層よ
りも大きい不純物濃度を有すると共に所定のピッチを有
する一導電型の複数の領域からなる波型断面形状を有す
るバッファ層が形成されている。この波型断面形状を有
するバッファ層は互いに隣接する領域が重なる中央位置
に窪みを有しているので、デバイスのターンオン時に
は、局所的な電流増倍作用により良好なターンオンが達
成され、また、ターンオフ時には、局所的にキャリアの
再結合、消滅する効果により大電流が速やかに遮断され
る。
【0015】
【発明の実施の形態】SIサイリスタ、GTOサイリス
タ、MOS制御サイリスタ、IGBT等の半導体パワー
デバイスに共通してアノード電極側に形成される本発明
の特徴的な波型バッファ構造について説明する。
【0016】図1はn型ベース層(n)11に形成さ
れた波型バッファ層(nbuf)12の一部拡大断面図
を示す。
【0017】前記波型バッファ層12は、所定の開口部
の幅wを有するシリコン酸化膜13をマスクとして用
い、1×1013cm−3の不純物濃度を有する前記n
型ベース層11にn型不純物のリンを一定のピッチpで
選択的に拡散して、1×1016cm−3の表面濃度を
有する複数のn型領域14から形成されている。図から
明らかなように、複数のn型領域14からなる前記バッ
ファ層12の表面は断面波型形状を有し、互いに隣接す
るn型領域14が重なる中央位置には窪み15が形成さ
れている。前記波型バッファ層12を有する前記n型ベ
ース層11にボロンを拡散して5×1018cm−3
不純物濃度を有するp型エミッタ層(p)17を形成
した後、前記p型エミッタ層17にアノード電極(図示
しない)を設ける。
【0018】電子は静電ポテンシャルの低い位置に集ま
り易い傾向を有するので、前記窪み15の静電ポテンシ
ャルは前記n型領域14の頂部16など他の部分よりも
低く、また、前記窪み15の不純物濃度は前記波型バッ
ファ層12よりも小さく、電子のライフタイムが大き
い。それ故、デバイスの動作時に、前記窪み15にはn
型エミッタ層(n)(図示しない)からの電子或いは
空乏層によりアノード電極側のn型ベース層11に閉じ
込められた残留キャリア又は浮遊キャリアの電子は前記
窪み15に流れて集合する。
【0019】集合した電子により、前記窪み15は局所
的に一層負のポテンシャルにされて前記p型エミッタ層
17からの正孔の注入を促進させる。それ故、デバイス
のターンオン時には、局所的な電流増倍作用により良好
なターンオンが達成され、また、ターンオフ時には、局
所的にキャリアの再結合、消滅する効果が生じて大電流
を速やかに遮断する。
【0020】これに対して、図7で示されたような平坦
なバッファ層では、前記した局所的なキャリアの注入、
即ち、局所的な電流増倍作用および局所的なキャリアの
再結合、消滅効果は得られない。特に、ターンオフ性能
を向上させるために行うライフタイムコントロールによ
りターンオン特性は著しく悪化し、点孤不能という事態
に至り易い。
【0021】前記波型バッファ層12を形成する前記n
型領域14の前記ピッチpは、キャリアの拡散長をL=
(Dτ)1/2(D:キャリアの拡散係数、τ:キャリ
アのライフタイム)とすると、p≦2×Lで与えられ
る。また、前記窪み15の深さdxは、前記n型領域1
4の最大深さをdbufとすると、ほぼ(2/3)×d
bufで与えられる。
【0022】図2は、前記n型ベース層(n)11、
前記波型バッファ層(nbuf)12を形成する前記n
型領域14および前記p型エミッタ層(p)17に関
し、前記n型ベース層11の主表面からの深さ(μm)
に対する不純物濃度分布を示し、前記波型バッファ層
(nbuf)の深さdbufおよび前記前記p型エミッ
タ層(p)の深さdpは、それぞれ15μmおよび
4.5μmを有している。
【0023】
【実施例】図3は前記した波型バッファ層を有する埋め
込みゲート型SIサイリスタを示し、n型ベース層(n
)11の一方の面にリンの選択拡散により複数のn型
領域14からなる波型バッファ層(nbuf)12が形
成されている。この波型バッファ層12はピッチp=2
2μm、シリコン酸化膜マスクの開口部幅w=5μm、
前記n型領域14の深さdbuf=15μm(図2参
照)、前記窪み15の深さdx=10μmとなるように
設定されている。
【0024】前記波型バッファ層12を有する前記n型
ベース層11にボロンを拡散して接合深さが4、5μm
(図2参照)のp型エミッタ層(p)17を形成し、
前記p型エミッタ層17にアノード電極18を設ける。
また、前記n型ベース層(n)11の他方の面には、
多数のチャンネル部19を規定するようにゲートとなる
p型ベース領域(p)20が、例えば、格子状或いは
すだれ状に埋め込み形成され、これらp型ベース領域2
0上の前記n型ベース層11にn型エミッタ層(n
21が設けられている。さらに、外側の前記p型ベース
領域20にはゲート電極22が設けられ、前記n型エミ
ッタ層21にはカソード電極23が設けられている。
【0025】前記p型エミッタ層17を前記n型ベース
層11の全面に亘って形成してもよいが、キャリアの拡
散を考慮すると、前記n型エミッタ層21の幅よりもm
だけ大きくしてもよい。この場合、mは1〜3×(D
τ)1/2で与えられる。
【0026】前記SIサイリスタを動作させる際、前記
アノード電極18と前記カソード電極23間に前記アノ
ード電極18が正極となるように電源を接続し、前記ゲ
ート電極22に順或いは逆バイアスを加えて、前記SI
サイリスタをオン或いはオフ状態とする。図4は前記ゲ
ート電極22に正および負のゲート電流Igを流したと
きの時間tに対する順方向電流Iおよび順方向電圧V
特性を示している。前記SIサイリスタをオフ状態か
らオン状態にするためには、前記アノード電極18が前
記カソード電極23に対して正極とされた状態で前記ゲ
ート電極22に正のゲート信号を印加すると、ゲートポ
テンシャルの低下により前記n型エミッタ層21から電
子が前記アノード電極18側に流入する。この際、電子
が前記波型バッファ層12における前記p型エミッタ層
17の前部に到達して、前記p型エミッタ層17と前記
波型バッファ層12の前記n型領域14間のポテンシャ
ルを越すだけの負バイアスが生じると、正孔が前記窪み
15を有する前記波型バッファ層12を介して前記p型
エミッタ層17から前記n型ベース層11に向けて注入
される。
【0027】しかして、前記したように、前記窪み15
の静電ポテンシャルは低く、また、その不純物濃度も小
さいため、注入された電子は前記窪み15に流れて集合
し、前記窪み15で発生する負バイアスは前記n型領域
14の頂部16など他の部分よりも大きくなる。即ち、
前記窪み15においては正孔の注入が促進される。局所
的に電子・正孔の増倍作用が生じると、これは素子の全
面に拡大して前記SIサイリスタがオフ状態からオン状
態になる。
【0028】結局、前記波型バッファ層12に形成され
た前記窪み15により局所的な電流増倍作用が生じて、
良好なターンオン性能が達成される。この場合、前記波
型バッファ層12近傍の前記n型ベース層11にライフ
タイムキラーを導入しても、従来に比べ、ターンオン時
の局所的な電流増倍作用によりターンオン性能が損なわ
れにくい。
【0029】前記SIサイリスタをオン状態からオフ状
態にするためには、前記アノード電極18が前記カソー
ド電極23に対して正極とされた状態で前記ゲート電極
22に負のゲート信号を印加する。この場合、オフ信号
を印加して主電流、即ち、順方向電流Iが減衰してい
くとき、前記n型ベース層11中にはオン初期に比べて
多数のキャリア(電子、正孔)が存在している。正孔も
不純物濃度の小さい前記窪み15にポテンシャル的に集
まり易いので、前記順方向電圧Vが立ち上がる前に、
前記p型エミッタ層17からの正孔は前記波型バッファ
層12の窪み15に流れ集合し、この正孔の集合により
正のバイアスが局所的に大きくなる。一方、前記したよ
うに、前記n型ベース層11中に浮遊し、ターン・オフ
損失を大きくする多量な残留キャリアの電子も前記窪み
15に流れて集まるので、前記窪み15において正孔お
よび電子は再結合し、消滅する。
【0030】このような初期の状態では、前記順方向電
圧Vは未だ上昇しておらず、I×Vで与えられる
損失も殆ど生じない。即ち、蓄積時間(ts)に前記n
型ベース層11中の残留キャリア又は浮遊キャリアの電
子を効果的に減少させることができる。前記n型ベース
層11中の残留キャリアが減少すると、この後注入され
る正孔が減り、ターン・オフ損失が少なくなる。また、
蓄積時間(ts)後の急激な前記順方向電圧Vの上昇
により発生する損失も低減される。更に、前記したター
ンオフ時には、順方向電流のテイル時間もこの結果減少
する。
【0031】結局、前記波型バッファ層12に形成され
た前記窪み15により局所的なキャリア消滅作用が生じ
て、良好なターンオフ性能が達成される。
【0032】図5は分割されたp型エミッタ領域
(p)171を有し、波型バッファ層を有する埋め込
みゲート型SIサイリスタを示し、基本的な構造は図3
と同様である。
【0033】即ち、波型バッファ層(nbuf)12を
形成する複数のn型領域14の各々に、同心状となるよ
うにボロンを拡散して接合深さが6μm、表面ピーク濃
度が1×1019cm−3のp型エミッタ領域(p
171を形成し、前記p型エミッタ領域171と前記波
型バッファ層12とに亘ってアノード電極18を設けて
いる。このようなp型エミッタ構造を採用することによ
り、図3のp型エミッタ構造よりも正孔の注入を抑える
ことができる。これにより、ターンオフ損失はライフタ
イムコントロールをより少なく行うとしても低減できる
こととなる。
【0034】本発明による波型バッファ層を埋め込みゲ
ート型SIサイリスタに適用した実施例を説明したが、
主電極間に流れる主電流をゲート電極に印加される電圧
によりオン・オフ制御するゲート・ターン・オフ・サイ
リスタ(GTOサイリスタ)、MOS制御サイリスタ
(MCT)、IGBT等の半導体パワーデバイスのアノ
ード電極側にも同様に適用できることは明らかである。
【0035】なお、SIサイリスタには、ゲート構造に
より、アノード電極・カソード電極間に電圧を印加する
と、ゲート電極が零バイアスで通常のダイオードと同様
の順電流が流れてオン状態となるノーマリオン型と、ア
ノード電極・カソード電極間に電圧を印加しても電流は
流れず、ゲート電極に順バイアス電圧を加えることによ
ってオン状態となるノーマリオフ型とがあるが、本発明
がどちらの型のSIサイリスタにも適用できることは明
らかである。
【0036】
【発明の効果】SIサイリスタ、GTOサイリスタ、M
OS制御サイリスタ、IGBT等の半導体パワーデバイ
スにおける一導電型の第1半導体層のアノード電極側に
は、前記第1半導体層よりも大きい不純物濃度を有する
と共に所定のピッチを有する一導電型の複数の領域から
なる波型断面形状を有するバッファ層が形成されてい
る。この波型断面形状を有するバッファ層は互いに隣接
する領域が重なる中央位置に窪みを有しているので、デ
バイスのターンオン時には、局所的な電流増倍作用によ
り良好なターンオンが達成され、また、ターンオフ時に
は、局所的にキャリアの再結合、消滅する効果が生じて
大電流が速やかに遮断されて、ターンオン損失、ターン
オフ損失および導通損失が総合的に減少される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体パワーデバイスにおけるア
ノード電極側に形成された波型バッファ層の一部拡大断
面図を示す断面図である。
【図2】本発明によるn型ベース層、前記波型バッファ
層を形成するn型領域およびp型エミッタ層に関し、前
記n型ベース層の主表面からの深さ(μm)に対する不
純物濃度分布を示す図である。
【図3】本発明による前記波型バッファ層を有する埋め
込みゲート型SIサイリスタを示す断面図である。
【図4】ゲート電極に正および負のゲート信号Igを印
加したときのSIサイリスタの時間tに対する順方向電
流Iおよび順方向電圧V特性を示す図である。
【図5】本発明による分割されたp型エミッタ領域を有
し、前記波型バッファ層を有する埋め込みゲート型SI
サイリスタを示す断面図である。
【図6】従来のノン・パンチスルー型SIサイリスタを
示す断面図である。
【図7】従来のパンチスルー型SIサイリスタを示す断
面図である。
【符号の説明】
11…n型ベース層(n)、12…波型バッファ層
(nbuf) 13…シリコン酸化膜、14…n型領域、15…窪み 16…n型領域の頂部、17…p型エミッタ層、18…
アノード電極 19…チャンネル部、20…p型ベース領域(p) 21…n型エミッタ層(n)、22…ゲート電極 23…カソード電極、171…p型エミッタ領域
(p
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−357875(JP,A) 特開 平2−214161(JP,A) 特開 昭56−10970(JP,A) 特開 平5−152566(JP,A) 特開 平5−347413(JP,A) 特開 平6−85244(JP,A) 特開 平5−218400(JP,A) 特開 平1−91465(JP,A) 特開 平1−91462(JP,A) 特開 昭51−89682(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主電極間に流れる主電流をゲート電極に
    印加される電圧によりオン・オフ制御する半導体装置に
    おいて、 一導電型の第1半導体層の一方の主電極側に形成され、
    前記第1半導体層よりも大きい不純物濃度を有すると共
    に所定のピッチを有する一導電型の複数の領域からな
    る波型断面形状を有するバッファ層と、 前記バッファ層に設けられた反対導電型の第2半導体層
    とを含み、 前記バッファ層は、隣接する前記複数の領域が互いに重
    なり、その中央位置に窪みを有し、 前記ピッチpは、キャリアの拡散長をL=(Dτ) 1/2
    (D:キャリアの拡散係数、τ:キャリアのライフタイ
    ム)とすると、p≦2×Lで与えられる ことを特徴とす
    る波型バッファ構造を有する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1半導体層の一方の主面からの前
    記窪みの深さdxは、前記複数の領域における前記第1
    半導体層の前記一方の主面からの最大深さをdbufとす
    ると、ほぼ(2/3)×dbufで与えられることを特徴
    とする請求項1記載の波型バッファ構造を有する半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第2半導体層の前記一方の主面から
    の深さは前記窪みの深さより浅いことを特徴とする請求
    項1記載の波型バッファ構造を有する半導体装置。
  4. 【請求項4】 主電極間に流れる主電流をゲート電極に
    印加される電圧によりオン・オフ制御する半導体装置に
    おいて、 一導電型の第1半導体層の一方の主電極側に形成され、
    前記第1半導体層よりも高い不純物濃度を有すると共に
    所定のピッチを有する一導電型の複数の領域からなる波
    型断面形状を有するバッファ層と、 前記複数の領域の各々に設けられた反対導電型の第2半
    導体領域とを含むことを特徴とする波型バッファ構造を
    有する半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記一方の主電極は、前記複数の領域か
    らなる波型断面形状を有するバッファ層と前記複数の領
    域の各々に設けられた反対導電型の第2半導体領域とに
    亘って設けられていることを特徴とする請求項4記載の
    波型バッファ構造を有する半導体装置。
JP29601395A 1995-10-20 1995-10-20 波型バッファ構造を有する半導体装置 Expired - Lifetime JP3168530B2 (ja)

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