JP3168337B2 - 中層集合住宅用エレベータのかご室昇降路の隔壁構造物及びその構築方法 - Google Patents

中層集合住宅用エレベータのかご室昇降路の隔壁構造物及びその構築方法

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JP3168337B2
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平和 豊嶋
豊 光明
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株式会社ケイプラン
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    • E04BUILDING
    • E04GSCAFFOLDING; FORMS; SHUTTERING; BUILDING IMPLEMENTS OR AIDS, OR THEIR USE; HANDLING BUILDING MATERIALS ON THE SITE; REPAIRING, BREAKING-UP OR OTHER WORK ON EXISTING BUILDINGS
    • E04G23/00Working measures on existing buildings
    • E04G23/02Repairing, e.g. filling cracks; Restoring; Altering; Enlarging
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エレベータが設
置されていない既設の中層集合住宅に、エレベータを簡
易に設置することができるようにした中層集合住宅用エ
レベータのかご室昇降路の隔壁構造物及びその構築方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】4階建てや5階建てのような中層集合住
宅は通常、エレベータが設置されておらず、各居住者が
各住居に出入するには、階段を使用しなければならな
い。
【0003】なお、当初はエレベータが設置されておらず、
将来的に大規模な改修工事を行わなくてもエレベータを
設置することができるようにした構造の集合住宅が特開
平8−184202号に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】中層集合住宅の高層階
の居住者が高齢者であると、階段の昇り降りが大きな身
体的負担となり、買物や散歩などに気軽に出かけにく
い。また、多くの乳幼児がいる家庭では、親が乳幼児を
抱いて階段を昇り降りし、住居と集合住宅の前に駐車し
た自動車との間を何度も往復しなければならず、それだ
けで疲労してしまうことがある。さらに、エレベータが
設置されている方が、住居の資産価値を高めることがで
きる。
【0005】したがって、エレベータが設置されていない既
設の中層集合住宅においても、エレベータを設置してほ
しいという要請がある。しかし、既に建設された中層集
合住宅にエレベータを設置するには、多額の費用が必要
であり、居住者がその費用を出費するには負担が大きす
ぎるため、既設の中層集合住宅にエレベータを設置する
ことは困難であった。
【0006】また、上記特開平8−184202号は、後か
らエレベータを設置しやすいようにした集合住宅の構造
を開示するのみで、既設の一般的な集合住宅にエレベー
タを設置する構築方法などを提供するものではないの
で、上記の課題を解決することはできなかった。
【0007】そこで、この発明はエレベータが設置されてい
ない既設の一般的な中層集合住宅に、後からエレベータ
を簡易に設置することができるようにした中層集合住宅
用エレベータのかご室昇降路の隔壁構造物及びその構築
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の中層集合住宅
用エレベータのかご室昇降路の隔壁構造物は、水平方向
に設けられた廊下又は鉛直方向に設けられた階段に併設
する中層集合住宅用エレベータのかご室昇降路の隔壁構
造物であって、平面形状ほぼコ字形で鉛直方向の連通孔
が複数形成されたブロックを廊下又は階段の方に開口し
て基礎上に複数積み重ねることにより、かご室昇降路を
形成し、積み重ねられるブロックの接合面に接着材を塗
布することにより、各ブロックを一体化し、基礎内に下
端部を埋め込んだ高張力の軸芯を、積み重ねられて連続
する鉛直方向の連通孔内に挿通し、その高張力の軸芯の
少なくとも上端部をブロックの最上部で引っ張り、最上
層のブロックを下方へ押圧することにより、積み重ねら
れた各ブロック同士を締め付け、高張力の軸芯が挿通さ
れた連通孔内にモルタルを充填したことを特徴としてい
る。
【0009】この発明によれば、複数のブロックを接着材を
介して積み重ね、ブロックに形成された連通孔内に挿通
した高張力の軸芯を引っ張るだけで、各ブロック同士は
強固に締め付けられ、接着材によって一体化された中層
集合住宅用エレベータのかご室昇降路の隔壁構造物を簡
易に構築することができる。したがって、既設の中層集
合住宅にエレベータをきわめて安価に設置することがで
きる。
【0010】前記ブロック内は、かご室昇降路とともに、か
ご室を昇降させるための機械室が併設されていることが
好ましく、機械室を屋根の上や地中の深くに設けず、か
ご室昇降路に併設することにより、エレベータを設置す
る費用を低廉化することができる。
【0011】また、前記高張力の軸芯は、少なくとも上端部
にオネジを形成した複数本のPC鋼棒がカップラによっ
て繋ぎ合わされ、そのオネジを形成した上端部にナット
が螺合され、そのナットの下側にブロックを押圧する支
圧板が外嵌されるものであり、前記一部のブロックは、
連通孔の下部にカップラとナットとを収納する拡径部が
形成され、連通孔の上部に支圧板を収納する座穴部が形
成されたものとすることができる。
【0012】複数本のPC鋼棒をカップラによって繋ぎ合わ
せることにより、高張力の軸芯であるPC鋼棒を基礎か
ら積み重ねられたブロックの連通孔の最上部まで挿通す
ることができる。カップラは積み重ねられたブロックの
小孔の下部に形成された拡径部内に収納される。また、
各PC鋼棒の上部に螺合されたナットを締め付けること
によってPC鋼棒が引っ張られ、その反作用として座穴
部内の支圧板がブロックを押圧し、各ブロック同士は複
数の層ごとに強く締め付けられる。
【0013】この発明の中層集合住宅用エレベータのかご室
昇降路の隔壁構造物の構築方法は、水平方向に設けられ
た廊下又は鉛直方向に設けられた階段に併設する中層集
合住宅用エレベータのかご室昇降路の隔壁構造物の構築
方法であって、平面形状ほぼコ字形で鉛直方向の連通孔
が複数形成されたブロックを載置する基礎内に、連通孔
内に挿通する高張力の軸芯の下端部を埋め込む工程と、
最下層のブロックを廊下又は階段の方に開口して基礎上
に設置するとともに、その最下層のブロックの連通孔内
に高張力の軸芯を挿通してモルタルを充填する工程と、
前記最下層のブロックの上端面に接着材を塗布し、連続
する鉛直方向の連通孔内を形成した中間層のブロックを
廊下又は階段の方に開口してその最下層のブロック上に
積み重ねるとともに、その連通孔内に高張力の軸芯を挿
通してモルタルを充填する工程と、前記中間層のブロッ
クの上端面に接着材を塗布し、連続する鉛直方向の連通
孔を形成した最上層のブロックを廊下又は階段の方に開
口してその中間層のブロック上に積み重ねるとともに、
その連続する鉛直方向の連通孔内に高張力の軸芯を挿通
してモルタルを充填する工程と、その高張力の軸芯の少
なくとも最上端部を引っ張り、最上層のブロックを下方
へ押圧することにより、積み重ねられた各ブロック同士
を締め付け、積み重ねられた複数のブロック内にかご室
の昇降路を形成する工程とを含むことを特徴としてい
る。
【0014】この発明によれば、最下層及び中間層のブロッ
クの上端面に接着材を塗布し、その上に中間層及び最上
層のブロックを積み重ねるとともに、ブロックに形成し
た連通孔内に高張力の軸芯を挿通するため、きわめて簡
易に隔壁構造物を構築することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の中層集合住宅用エレベ
ータのかご室昇降路の隔壁構造物は、図6に示すような
水平方向に設けられた廊下1に併設するタイプと、図8
に示すような鉛直方向に設けられた階段2に併設するタ
イプがある。
【0016】まず、水平方向に設けられた廊下1に併設する
中層集合住宅用エレベータのかご室昇降路の隔壁構造物
について、図1から図6を参照しながら説明する。この
隔壁構造物は図1及び図2に示すように、地面に施工さ
れた平面形状口字形の基礎B上に平面形状ほぼコ字形の
ブロック10を積み重ね、図3に示すようにそのブロッ
ク10内にエレベータのかご室昇降路3と、かご室を昇
降させる機械室4とを併設したことを特徴としている。
ブロック10の開口部は廊下1の側に向けられ、かご室
の出入口とされる。
【0017】ブロック10は図1及び図2に示すように、基
礎B上に載置される1個の最下層11、同じ形状の4個
の中間層12、屋根16が載せられる1個の最上層13
とから構成される。最下層のブロック11と中間層のブ
ロック12とには、廊下1との架け渡しとなる橋絡部1
4が形成されている。橋絡部14は、廊下1に架け渡さ
れる中間下部14aと、転落防止のための側部14bと
が正面形状凵字形に一体形成される。この隔壁構造物
は、図6に示すような廊下1に併設するタイプであるか
ら、5階建ての集合住宅であれば、橋絡部14は図1及
び図2に示すように5か所に形成される。
【0018】最下層のブロック11は地面から突出した基礎
B上に載置されるため、中間層のブロック12及び最上
層のブロック13よりも高さが低くされている。この最
下層のブロック11の橋絡部14は1階の廊下1に架け
渡すため、この橋絡部14の中間下部14aはブロック
11の開口側端面の下部に形成され、側部14bはブロ
ックの開口側端面のほぼ全長に形成されている。また2
階から5階の廊下1に架け渡す中間層のブロック12の
橋絡部14は、中間下部14aが開口側端面の中間部に
形成され、側部14bが開口側端面の中間から上端に形
成されている。この上下の位置関係となる橋絡部14の
側部14bの間には、図2に示すように防雨スクリーン
15が張られる。
【0019】最上層のブロック13は廊下1と対向しないた
め、橋絡部14は形成されず、図1に示すように開口側
端面の上部に梁板部13aが形成される。この最上層の
ブロック13の上面にはコーキング材が塗布され、屋根
16が被せられる。屋根16はブロックよりも一回り大
きく、上面はブロックの開口側を低くした傾斜面とさ
れ、図2に示すようにその低くなった側に樋17が取り
付けられ、低くされた側以外の3方に凸条が形成されて
いる。
【0020】このような屋根16は図4に示すように、ボル
ト18によって最上層のブロック13の上面に固定され
る。ボルト18は図1に示すように、梁板部13aの上
端面とその梁板部13aに対向する側の上端面を4か所
で締め付ける。そして中間層の1番上(下から4番目)
のブロック12に形成された橋絡部14の側部14bと
屋根16との間にも、防雨スクリーン15が張られる。
【0021】このような最下層、中間層及び最上層のブロッ
ク11,12,13には、多数本の高張力の軸芯20を
挿通するための多数の連通孔10aが鉛直方向に連続し
て形成されている。高張力の軸芯20としてはPC鋼棒
を使用することが好ましく、以下、高張力の軸芯20を
PC鋼棒20として説明する。
【0022】PC鋼棒20は、基礎B内から最上層のブロッ
ク13まで挿通される。しかし、PC鋼棒20は一定の
長さに切断されているため、1本のPC鋼棒20で基礎
B内から最上層のブロック13の上面まで挿通すること
ができない。したがって、ここでは1列について3本の
PC鋼棒20を図5に示すようにカップラ21によって
繋ぎ合わせる。また、PC鋼棒20の上端部にはオネジ
が形成され、このオネジにPC鋼棒20を引っ張り上げ
るナット22が螺合される。このナット22の下側には
ブロックを押圧するドーナツ盤状の支圧板23が嵌めら
れる。
【0023】中間層の下から1番目と3番目のブロック1
2,12に形成した連通孔10aの上部には、支圧板2
3を嵌め入れる座穴部10bが形成され、中間層の下か
ら2番目と4番目のブロック12,12に形成した連通
孔10aの下部には、このカップラ21とナット22と
が連通孔10a内に収納するための拡径部10cが形成
されている。また、最上層のブロック13に形成した連
通孔10aの上部には、図4に示すように支圧板23と
ナット22とを収納する深い座穴部10dが形成されて
いる。
【0024】座穴部10b,10dを形成した中間層と最上
層のブロック12,13の上部には、補強筋24が埋め
込まれている。ナット22を締めると、PC鋼棒20が
引っ張られる反作用として、支圧板23がブロック1
1,12,13を下方へ押圧し、複数のブロック11,
12,13同士を締め付けた状態となる。支圧板23が
押圧され、ブロック12,13に加重が加えられても補
強筋24によってブロック12,13は破損することが
ない。
【0025】このようなPC鋼棒20を挿通した連通孔10
a内には、水が浸入しないようにするためのモルタル
(図示せず)が充填される。そして、各ブロック11,
12,13の接合面には、一体化するための接着材(図
示せず)が塗布される。
【0026】次に、このような隔壁構造物の構築方法につい
て説明する。まず、多数本のPC鋼棒20の下端部を埋
め込んだ基礎Bを施工する。PC鋼棒20の下端部に支
圧板23を固定し、その支圧板23を基礎B内に埋め込
むことにより、PC鋼棒20が基礎B内から抜け出ない
ようにする。その基礎Bの上面に無収縮のモルタルを塗
布し、最下層のブロック11を載置する。このとき、最
下層のブロック11の多数の連通孔10aから多数本の
PC鋼棒20が中間層のブロック12の高さよりも長く
導出される。続いて、最下層のブロック11の上端面に
接着材を塗布し、中間層の1番下のブロック12を載置
する。このとき、中間層の1番下のブロック12の多数
の連通孔10aから、多数本のPC鋼棒20の上部が少
しだけ導出される。
【0027】PC鋼棒20を挿通した連通孔10a内には、
モルタルが充填される。中間層の1番下のブロック12
の上端面から少しだけ導出されたPC鋼棒20の端部に
支圧板23を嵌め、その支圧板23を座穴部10a内に
入れる。そして、PC鋼棒20の上端部に形成したオネ
ジにナット22を螺合することにより、PC鋼棒20が
引っ張り上げられ、その反作用として、支圧板23が中
間層の1番下のブロック12を押圧する。すると、最下
層のブロック11と中間層の1番下のブロックとが基礎
B上に強固に締め付けられる。しかも基礎Bと最下層の
ブロック11とはモルタルによって、また最下層のブロ
ック11と中間層の1番下のブロック12とは接着材に
よって一体化される。
【0028】次に、中間層の1番下のブロック12の上端面
から少しだけ導出された下側のPC鋼棒20の上部と中
間のPC鋼棒20の下部とをカップラ21によって繋ぎ
合わせる。そして、中間層の1番下のブロック12の上
端面に接着材を塗布し、この上に中間層の下から2番目
のブロック12を積み重ねる。この中間層の下から2番
目のブロックの連通孔10aには拡径部10cが形成さ
れており、この拡径部10c内にPC鋼棒を引っ張り上
げたナット22と2本のPC鋼棒20,20を繋ぎ合わ
せたカップラ21が収納される。
【0029】カップラ21によって繋ぎ合わされたPC鋼棒
20は、積み重ねられた中間層の下から2番目と3番目
のブロック12,12の連通孔10a内を挿通し、上端
部が中間層の下から3番目のブロック12の上端面から
少しだけ導出される。そして上記のように連通孔10a
内にモルタルを充填し、支圧板23とナット22によっ
て中間層の中間部の複数のブロック12を締め付け、基
礎Bと強固に一体化する。
【0030】次に、上記と同様に、カップラ21によって中
間のPC鋼棒20をさらに上側のPC鋼棒20に繋ぎ合
わせ、中間層の下から3番目のブロック12の上端面に
接着材を塗布し、その上に中間層の下から4番目(1番
上)のブロック12を積み重ねる。そして、その中間層
の下から4番目のブロック12の上端面に接着材を塗布
し、その上に最上層のブロック13を重ねと、最上層の
ブロック13の連通孔10a内に、PC鋼棒20が挿通
される。
【0031】そのPC鋼棒20の上端部は、最上層のブロッ
ク13の深い座穴部10d内に位置し、その深い座穴部
10d内のPC鋼棒20の上端部には、支圧板23が嵌
められ、上端部に形成したオネジにナット22が螺合さ
れる。そしてナット22を締めることにより、支圧板2
3が最上層のブロック13を押圧し、中間層の上部のブ
ロック12と最上層のブロック13とを強固に締め付け
る。このようにして、基礎B、最下層のブロック11、
中間層のブロック12、最上層のブロック13が接着材
と合わせて強固に一体化される。
【0032】この最上層のブロック13の連通孔10a内に
もモルタルが充填される。その最上層のブロック13の
上端面には、コーキング材が塗布され、屋根16が被さ
れる。屋根16は、4本のボルト18によって最上層の
ブロック13に固定され、隔壁構造物が完成する。他
方、この隔壁構造物を構築した部分の廊下1の安全柵は
除去され、エレベータのかご室の乗降口とされる。
【0033】隔壁構造物で囲まれた内部は、かご室昇降路3
内と、かご室を昇降させるための機械室4として使用さ
れる。それぞれかご室昇降路3内にはかご室が配備さ
れ、機械室4には機械が設置される。そしてブロック1
1,12、13の開口部には扉(図示せず)が取り付け
られ、橋絡部14の表面などが塗装され、橋絡部14の
中間下部14aと廊下1との間に鋼板5が載せられる。
【0034】次に、図8に示すような鉛直方向に設けられた
階段2に併設する中層集合住宅用エレベータのかご室昇
降路の隔壁構造について図7を参照しながら特徴的な部
分について説明する。図7に示すような各住居の出入口
から、く字形状に往復する階段2の場合は、折返す場所
に設けられた踊場2aが建物の外側に向いている。この
踊場2aは、5階建ての中層住宅であれば、1階と2階
との間、2階と3階との間、及び4階と5階との間に設
けられている。
【0035】これらの全ての踊場2aの部分をエレベータの
かご室の乗降口Dとすることも可能であるが、エレベー
タの停止場所を少なくするため、ここでは、かご室の乗
降口Dは、地上部、2階と3階との間の踊場2a、そし
て4階と5階との間の踊場2aの3か所に設ける。2階
の居住者は地上までの階段2の上り下りに大きな負担は
なく、また、エレベータを使用する必要があるときは、
階段2を通常の半分だけ上ることにより、2階と3階と
の間の踊場2aに設けられた乗降口Dを使用することが
できる。
【0036】3階の居住者は、階段2を通常の半分だけ下り
ることにより、2階と3階との間の踊場2aに設けられ
た乗降口Dを使用することができる。また、4階の居住
者は、階段2を通常の半分だけ上ることにより、5階の
居住者は階段2を通常の半分だけ下りることにより、そ
れぞれ4階と5階との間の踊場2aに設けられた乗降口
Dを使用することができる。したがって、1階と2階と
の間の踊場2a、及び3階と4階との間の踊場2aに乗
降口Dを設けなくても、どの階の居住者も平等にエレベ
ータを使用することができる。
【0037】このように乗降口Dを3か所に設ける隔壁構造
物は、橋絡部14が形成されたブロックと橋絡部14が
形成されていないブロック10とを交互に積み重ねてか
ご室の昇降路を形成する。このブロック10にも複数の
連通孔10aが形成され、その連通孔10a内にPC鋼
棒20を挿通してモルタルを充填し、PC鋼棒20を引
っ張ることにより各ブロック10同士を強固に締め付
け、また各ブロック10間には接着材を塗布して一体化
する。具体的な構築方法は上記の実施の形態と同じであ
るため、その説明は省略する。
【0038】なお、上記の実施の形態では、高張力の軸芯2
0の一例としてPC鋼棒20を使用する場合について説
明したが、1本のピアノ線であっても同様に実施するこ
とができる。また、この隔壁構造物は、日経アーキテク
チャー1998年4月20号の第102ページから第1
03ページに開示されたような機械室不要の自走式のエ
レベータを使用することもできる。
【0039】
【発明の効果】この発明によれば、複数のブロックを接
着材を介して積み重ね、ブロックに形成された連通孔内
に挿通した高張力の軸芯を引っ張るだけで、ブロック同
士は強固に締め付けられ、そして接着材によって一体化
されるため、中層集合住宅用エレベータのかご室昇降路
の隔壁構造物をきわめて簡易かつ安価に構築することが
できる。したがって、エレベータの設置されていない既
設の中層集合住宅にエレベータを普及させることがで
き、かかる住居の資産価値を高めることもできるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の中層集合住宅用エレベータのかご室
昇降路の隔壁構造物の概略斜視図である。
【図2】同じく隔壁構造物の側面断面図である。
【図3】同じく隔壁構造物の平面断面図である。
【図4】同じく隔壁構造物の最上層のブロックと屋根と
の接合部分の拡大した正面断面図である。
【図5】同じく隔壁構造物のブロックとブロックとが積
み重ねられている部分の拡大した正面断面図である。
【図6】同じく隔壁構造物を中層集合住宅に設置した状
態の斜視図である。
【図7】この発明の変形例の隔壁構造物の側面断面図で
ある。
【図8】この発明の変形例を中層集合住宅に設置した状
態の斜視図である。
【符号の説明】
1 廊下 2 階段 3 かご室昇降路 4 機械室 10 ブロック 10a 連通孔 10b 座穴部 10c 拡径部 10d 座穴部 11 最下層のブロック 12 中間層のブロック 13 最上層のブロック 14 橋絡部 20 高張力の軸芯(PC鋼棒) 21 カップラ 22 ナット 23 支圧板 B 基礎
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−280394(JP,A) 特開 平9−49331(JP,A) 特開 昭59−44465(JP,A) 特許2506306(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 7/00 E04G 21/14 - 21/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に設けられた廊下又は鉛直方向
    に設けられた階段に併設する中層集合住宅用エレベータ
    のかご室昇降路の隔壁構造物であって、 平面形状ほぼコ字形で鉛直方向の連通孔が複数形成され
    たブロックを廊下又は階段の方に開口して基礎上に複数
    積み重ねることにより、かご室昇降路を形成し、積み重
    ねられるブロックの接合面に接着材を塗布することによ
    り、各ブロックを一体化し、基礎内に下端部を埋め込ん
    だ高張力の軸芯を、積み重ねられて連続する鉛直方向の
    連通孔内に挿通し、その高張力の軸芯の少なくとも上端
    部をブロックの最上部で引っ張り、最上層のブロックを
    下方へ押圧することにより、積み重ねられた各ブロック
    同士を締め付け、高張力の軸芯が挿通された連通孔内に
    モルタルを充填したことを特徴とする中層集合住宅用エ
    レベータのかご室昇降路の隔壁構造物。
  2. 【請求項2】 前記ブロック内は、かご室昇降路ととも
    に、かご室を昇降させるための機械室が併設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の中層集合住宅用エレ
    ベータのかご室昇降路の隔壁構造物。
  3. 【請求項3】 前記高張力の軸芯は、少なくとも上端部
    にオネジを形成した複数本のPC鋼棒がカップラによっ
    て繋ぎ合わされ、そのオネジを形成した上端部にナット
    が螺合され、そのナットの下側にブロックを押圧する支
    圧板が外嵌されるものであり、 前記一部のブロックは、連通孔の下部にカップラとナッ
    トとを収納する拡径部が形成され、連通孔の上部に支圧
    板を収納する座穴部が形成されたものであることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の中層集合住宅用エレベー
    タのかご室昇降路の隔壁構造物。
  4. 【請求項4】 水平方向に設けられた廊下又は鉛直方向
    に設けられた階段に併設する中層集合住宅用エレベータ
    のかご室昇降路の隔壁構造物の構築方法であって、 平面形状ほぼコ字形で鉛直方向の連通孔が複数形成され
    たブロックを載置する基礎内に、連通孔内に挿通する高
    張力の軸芯の下端部を埋め込む工程と、 最下層のブロックを廊下又は階段の方に開口して基礎上
    に設置するとともに、その最下層のブロックの連通孔内
    に高張力の軸芯を挿通してモルタルを充填する工程と、 前記最下層のブロックの上端面に接着材を塗布し、連続
    する鉛直方向の連通孔内を形成した中間層のブロックを
    廊下又は階段の方に開口してその最下層のブロック上に
    積み重ねるとともに、その連通孔内に高張力の軸芯を挿
    通してモルタルを充填する工程と、 前記中間層のブロックの上端面に接着材を塗布し、連続
    する鉛直方向の連通孔を形成した最上層のブロックを廊
    下又は階段の方に開口してその中間層のブロック上に積
    み重ねるとともに、その連続する鉛直方向の連通孔内に
    高張力の軸芯を挿通してモルタルを充填する工程と、 その高張力の軸芯の少なくとも最上端部を引っ張り、最
    上層のブロックを下方へ押圧することにより、積み重ね
    られた各ブロック同士を締め付け、積み重ねられた複数
    のブロック内にかご室の昇降路を形成する工程とを含む
    ことを特徴とする中層集合住宅用エレベータのかご室昇
    降路の隔壁構造物の構築方法。
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