JP3167049B2 - 液状物質の粉末化用基材 - Google Patents
液状物質の粉末化用基材Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は液状物質の粉末化用基材
に関するものであり、油脂類や有機溶剤等の液状物質を
吸着粉末化し、食品、化粧品、医薬、農薬、その他の分
野において利用することができる。
に関するものであり、油脂類や有機溶剤等の液状物質を
吸着粉末化し、食品、化粧品、医薬、農薬、その他の分
野において利用することができる。
【０００２】
【従来の技術】従来、液状物質の粉末化用基材として
は、特公昭６０−１２３９９号公報に開示されている澱
粉加水分解をドラムドライヤーで乾燥粉末化されたもの
が知られている。
は、特公昭６０−１２３９９号公報に開示されている澱
粉加水分解をドラムドライヤーで乾燥粉末化されたもの
が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記の基材は、流動性
が悪く扱いづらいという問題点があり、また、吸油性能
も充分であるとはいえない。流動性及び吸油性能が良好
な液状物質の粉末化用基材がないのが現状である。
が悪く扱いづらいという問題点があり、また、吸油性能
も充分であるとはいえない。流動性及び吸油性能が良好
な液状物質の粉末化用基材がないのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意努力の結果、アルケニルコハク酸エス
テル化デキストリンの水溶液をドラムドライヤーを用い
て乾燥することにより、流動性及び吸油性能にすぐれた
液状物質の粉末化用基材を得ることができることを発見
し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明はアル
ケニルコハク酸エステル化デキストリンの水溶液のドラ
ムドライヤ乾燥粉末からなる液状物質の粉末化用基材を
提供するものである。
を解決すべく鋭意努力の結果、アルケニルコハク酸エス
テル化デキストリンの水溶液をドラムドライヤーを用い
て乾燥することにより、流動性及び吸油性能にすぐれた
液状物質の粉末化用基材を得ることができることを発見
し本発明を完成するに至った。すなわち、本発明はアル
ケニルコハク酸エステル化デキストリンの水溶液のドラ
ムドライヤ乾燥粉末からなる液状物質の粉末化用基材を
提供するものである。
【０００５】本発明に用いるアルケニルコハク酸エステ
ル化デキストリンは、例えば、馬鈴薯澱粉、トウモロコ
シ澱粉、モチトウモロコシ澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、
米澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉等の天然澱粉、アミロ
ースやアミロペクチン分画物等を常法に従い乾式で焙焼
デキストリン化するか、あるいは湿式で酸および／また
は酵素処理によりデキストリン化後、アルカリ触媒の存
在下に無水アルケニルコハク酸と反応させて得ることが
できる。また、上記澱粉に無水アルケニルコハク酸を反
応させた後、デキストリン化して得ることもできる。
ル化デキストリンは、例えば、馬鈴薯澱粉、トウモロコ
シ澱粉、モチトウモロコシ澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、
米澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉等の天然澱粉、アミロ
ースやアミロペクチン分画物等を常法に従い乾式で焙焼
デキストリン化するか、あるいは湿式で酸および／また
は酵素処理によりデキストリン化後、アルカリ触媒の存
在下に無水アルケニルコハク酸と反応させて得ることが
できる。また、上記澱粉に無水アルケニルコハク酸を反
応させた後、デキストリン化して得ることもできる。
【０００６】本発明に用いる無水アルケニルコハク酸と
しては、炭素数６〜２２のもの、例えば、オクテニル無
水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、オクタデシル無
水コハク酸等が挙げられる。アルケニルコハク酸エステ
ルの置換度（無水グルコース残基１モル当りの置換基
Ｄ．Ｓ．モル）は０．００２〜０．３好ましくは０．０
０５〜０．２のものが好適に用いられる。置換度の測定
は中和滴定により求めた。デキストリン化の程度は、特
に限定はないが、ＤＥ３０以上であると保型性が悪くな
るので好ましくない。なお、ここでいうＤＥとは無水固
形分中の還元糖の比で、還元糖量は東京大学農芸化学教
室編、実験農芸化学、改訂版、下巻、６３８〜６３９頁
および附表第３表（昭和３８年、朝倉書店発行）の記載
に従ってフェーリング・レーマン・ショール法により測
定したものである。
しては、炭素数６〜２２のもの、例えば、オクテニル無
水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、オクタデシル無
水コハク酸等が挙げられる。アルケニルコハク酸エステ
ルの置換度（無水グルコース残基１モル当りの置換基
Ｄ．Ｓ．モル）は０．００２〜０．３好ましくは０．０
０５〜０．２のものが好適に用いられる。置換度の測定
は中和滴定により求めた。デキストリン化の程度は、特
に限定はないが、ＤＥ３０以上であると保型性が悪くな
るので好ましくない。なお、ここでいうＤＥとは無水固
形分中の還元糖の比で、還元糖量は東京大学農芸化学教
室編、実験農芸化学、改訂版、下巻、６３８〜６３９頁
および附表第３表（昭和３８年、朝倉書店発行）の記載
に従ってフェーリング・レーマン・ショール法により測
定したものである。
【０００７】本発明の基材は、アルケニルコハク酸エス
テル化デキストリンを含有する水分散液を調製し、常法
に従って、ダブル式あるいはシングル式のドラムドライ
ヤーで乾燥、粉末化することにより製造できる。該水分
散液の濃度は実際のドラムドライヤーの運転条件に応じ
て適宜選択でき、通常、３０〜８０％とすることが好ま
しい。また、ドラムドライヤーの運転条件には特に制約
はなく、通常の温度、圧力、回転数、ロールスリット巾
が採用でき、使用原料や粉末化製品の性質、用途に応じ
て適宜調整できる。
テル化デキストリンを含有する水分散液を調製し、常法
に従って、ダブル式あるいはシングル式のドラムドライ
ヤーで乾燥、粉末化することにより製造できる。該水分
散液の濃度は実際のドラムドライヤーの運転条件に応じ
て適宜選択でき、通常、３０〜８０％とすることが好ま
しい。また、ドラムドライヤーの運転条件には特に制約
はなく、通常の温度、圧力、回転数、ロールスリット巾
が採用でき、使用原料や粉末化製品の性質、用途に応じ
て適宜調整できる。
【０００８】なお、該分散液に保型性を良くするために
少量の酸化澱粉、酸処理澱粉、デキストリン、乳糖、水
溶性多糖類、ゼラチン等を添加してもよい。また、塩化
カルシウムや硫酸マグネシウム等の二価金属塩を少量添
加すると、流動性、吸油性能をさらに向上させることが
できる。
少量の酸化澱粉、酸処理澱粉、デキストリン、乳糖、水
溶性多糖類、ゼラチン等を添加してもよい。また、塩化
カルシウムや硫酸マグネシウム等の二価金属塩を少量添
加すると、流動性、吸油性能をさらに向上させることが
できる。
【０００９】得られた乾燥粉末は常法により精粉機また
は篩別機により粒度を目的に応じて調整する。本発明の
基材が粉末化する液状物質としては、例えば、ナタネ
油、ゴマ油、大豆油、落花生油、綿実油、コーン油、サ
フラワー油、ヤシ油、パーム油、ヒマシ油、白絞油、ラ
ード、ヘッド、魚油、鯨油、石油、ワセリン、バター、
マーガリン、硬化油、ショートニング、肝油、香油、香
辛油等の油脂類、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、グリセリン等のアルコール類、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル類、アセトン、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、キシレン、トルエン等の溶
剤、各種農薬乳剤等が挙げられ、これらを、ニーダー、
ブレンダー、エアーミックス等の混合機により、本発明
の基材と混合し、吸着させるだけで粉末化することがで
きる。
は篩別機により粒度を目的に応じて調整する。本発明の
基材が粉末化する液状物質としては、例えば、ナタネ
油、ゴマ油、大豆油、落花生油、綿実油、コーン油、サ
フラワー油、ヤシ油、パーム油、ヒマシ油、白絞油、ラ
ード、ヘッド、魚油、鯨油、石油、ワセリン、バター、
マーガリン、硬化油、ショートニング、肝油、香油、香
辛油等の油脂類、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、グリセリン等のアルコール類、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル類、アセトン、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、キシレン、トルエン等の溶
剤、各種農薬乳剤等が挙げられ、これらを、ニーダー、
ブレンダー、エアーミックス等の混合機により、本発明
の基材と混合し、吸着させるだけで粉末化することがで
きる。
【００１０】
【作用】本発明の基材は、非常に多孔質であり、液状物
質を吸着してこれを粉末化することができる。また、ア
ルケニルコハク酸エステル化されているので親油性及び
疎水性が増大し、流動性及び吸油性能が向上する。
質を吸着してこれを粉末化することができる。また、ア
ルケニルコハク酸エステル化されているので親油性及び
疎水性が増大し、流動性及び吸油性能が向上する。
【００１１】
実施例１ 酵素変性デキストリン（ＤＥ１７）５００ｇを水５００
ｇに溶解し、オクテニル無水コハク酸５ｇを添加し、よ
く撹拌しながら３％水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、
ｐＨを７．５以上に調整し、４０℃で６時間反応した。
反応後、ｐＨ６に希塩酸で調整した。この反応液をダブ
ル型ドラムドライヤー（蒸気内圧５．５Ｋｇ／ｃｍ２、
ドラム径１．２ｍ、回転数０．８５ｒｐｍ）で乾燥粉末
化し基材を得た。 実施例２ 実施例１の反応液に可溶性澱粉１０ｇと塩化カルシウム
４ｇを添加する以外は実施例１と同様の操作で基材を得
た。 実施例３ オクテニル無水コハク酸をドデセニル無水コハク酸に変
える以外は、実施例１と同様の操作で基材を得た。 実施例４ オクテニルコハク酸エステル化澱粉をα−アミラーゼ
（酵素力価１３０００Ｕ／ｇ）を用いて常法により加水
分解して得たデキストリン（ＤＥ１８）をダブル型ドラ
ムドライヤー（蒸気内圧５．５Ｋｇ／ｃｍ２、ドラム径
１．２ｍ、回転数０．８５ｒｐｍ）で乾燥粉末化し基材
を得た。 実施例５ オクテニル無水コハク酸の量を２ｇとする以外は実施例
１と同様の操作で基材を得た。 実施例６ 酵素変性デキストリンを焙焼デキストリンに変える以外
は実施例１と同様の操作で基材を得た。 実施例７ 酵素変性デキストリン（ＤＥ１７）５０％水溶液をダブ
ル型ドラムドライヤー（蒸気内圧５．５Ｋｇ／ｃｍ２、
ドラム径１．２ｍ、回転数４．８５ｒｐｍ）で乾燥粉末
化し基材を得た。 実施例８ 実施例１〜７で得られた基材について安息角及び吸油性
能を以下の方法で測定し結果を表１に示した。 安息角（゜）：コニシＦＫ型安息角測定器により測定。 吸油性能（ｍｌ）：基材３ｇに対して白絞油を滴下して
ゆき全体がパテ状となった時の白絞油の量。
ｇに溶解し、オクテニル無水コハク酸５ｇを添加し、よ
く撹拌しながら３％水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、
ｐＨを７．５以上に調整し、４０℃で６時間反応した。
反応後、ｐＨ６に希塩酸で調整した。この反応液をダブ
ル型ドラムドライヤー（蒸気内圧５．５Ｋｇ／ｃｍ２、
ドラム径１．２ｍ、回転数０．８５ｒｐｍ）で乾燥粉末
化し基材を得た。 実施例２ 実施例１の反応液に可溶性澱粉１０ｇと塩化カルシウム
４ｇを添加する以外は実施例１と同様の操作で基材を得
た。 実施例３ オクテニル無水コハク酸をドデセニル無水コハク酸に変
える以外は、実施例１と同様の操作で基材を得た。 実施例４ オクテニルコハク酸エステル化澱粉をα−アミラーゼ
（酵素力価１３０００Ｕ／ｇ）を用いて常法により加水
分解して得たデキストリン（ＤＥ１８）をダブル型ドラ
ムドライヤー（蒸気内圧５．５Ｋｇ／ｃｍ２、ドラム径
１．２ｍ、回転数０．８５ｒｐｍ）で乾燥粉末化し基材
を得た。 実施例５ オクテニル無水コハク酸の量を２ｇとする以外は実施例
１と同様の操作で基材を得た。 実施例６ 酵素変性デキストリンを焙焼デキストリンに変える以外
は実施例１と同様の操作で基材を得た。 実施例７ 酵素変性デキストリン（ＤＥ１７）５０％水溶液をダブ
ル型ドラムドライヤー（蒸気内圧５．５Ｋｇ／ｃｍ２、
ドラム径１．２ｍ、回転数４．８５ｒｐｍ）で乾燥粉末
化し基材を得た。 実施例８ 実施例１〜７で得られた基材について安息角及び吸油性
能を以下の方法で測定し結果を表１に示した。 安息角（゜）：コニシＦＫ型安息角測定器により測定。 吸油性能（ｍｌ）：基材３ｇに対して白絞油を滴下して
ゆき全体がパテ状となった時の白絞油の量。
【表１】
【００１２】
【発明の効果】本発明は表１よりわかるように、流動性
及び吸油性能にすぐれた基材を提供する。このため、サ
イロ、ホッパー等でブリッジの形成がなく、作業性が向
上する。また、吸油性能がすぐれているため、従来品よ
り量の液状物質を粉末化することができる。
及び吸油性能にすぐれた基材を提供する。このため、サ
イロ、ホッパー等でブリッジの形成がなく、作業性が向
上する。また、吸油性能がすぐれているため、従来品よ
り量の液状物質を粉末化することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08B 37/00 A23D 9/007 A01N 25/10 C11B 15/00 ＣＡ（ＳＴＮ) ＲＥＧＩＳＴＲＹ（ＳＴＮ)
Claims (1)
- 【請求項１】アルケニルコハク酸エステル化デキストリ
ンの水溶液のドラムドライヤー乾燥粉末からなることを
特徴とする液状物質の粉末化用基材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16981392A JP3167049B2 (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 液状物質の粉末化用基材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16981392A JP3167049B2 (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 液状物質の粉末化用基材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05301906A JPH05301906A (ja) | 1993-11-16 |
| JP3167049B2 true JP3167049B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=15893379
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16981392A Expired - Fee Related JP3167049B2 (ja) | 1992-04-27 | 1992-04-27 | 液状物質の粉末化用基材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3167049B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100363325B1 (ko) * | 2000-05-24 | 2002-12-05 | 학교법인고려중앙학원 | 옥테닐호박산 β-싸이클로덱스트린 및 그 제조방법 |
| JP4915717B2 (ja) * | 2004-09-09 | 2012-04-11 | 花王株式会社 | 肥満予防・改善剤 |
| JP2009247350A (ja) * | 2008-04-10 | 2009-10-29 | Sato Shokuhin Kogyo Kk | アルコール含有粉末の製造法 |
| CA2774595C (en) * | 2009-10-07 | 2017-07-25 | Akzo Nobel Chemicals International B.V. | Superhydrophilic amphiphilic copolymers and processes for making the same |
| US11173106B2 (en) | 2009-10-07 | 2021-11-16 | Johnson & Johnson Consumer Inc. | Compositions comprising a superhydrophilic amphiphilic copolymer and a micellar thickener |
| US8258250B2 (en) | 2009-10-07 | 2012-09-04 | Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. | Compositions comprising superhydrophilic amphiphilic copolymers and methods of use thereof |
| US8399590B2 (en) | 2009-10-07 | 2013-03-19 | Akzo Nobel Chemicals International B.V. | Superhydrophilic amphiphilic copolymers and processes for making the same |
-
1992
- 1992-04-27 JP JP16981392A patent/JP3167049B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05301906A (ja) | 1993-11-16 |
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Legal Events
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