JP3166660B2 - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排ガス浄化装置

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JP3166660B2
JP3166660B2 JP13089397A JP13089397A JP3166660B2 JP 3166660 B2 JP3166660 B2 JP 3166660B2 JP 13089397 A JP13089397 A JP 13089397A JP 13089397 A JP13089397 A JP 13089397A JP 3166660 B2 JP3166660 B2 JP 3166660B2
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俊郎 昆
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関等の排ガ
ス浄化装置に関し、詳しくは、内燃機関の始動時等に発
生する排ガス中の未燃焼分やカーボン微粒子を除去する
排ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディーゼルエンジン等の内燃機
関等においては、始動時等に排出される排ガス中にカー
ボン微粒子や燃料の未燃焼分が含まれており、これらが
外部に放出されると大気汚染の原因となるため、その対
策が求められている。
【0003】そこで、内燃機関等の排気系統には排ガス
中からカーボン微粒子や未燃焼分を取り除く排ガスフィ
ルタを内蔵した排ガス浄化装置が配置される。しかし、
その使用時間が長くなり、排ガスフィルタに排ガス中の
カーボン微粒子や未燃焼分が多量に付着すると、浄化能
力が低下すると共に、排気系統における排気抵抗が増大
し、内燃機関の性能に悪影響を及ぼすことになる。その
ため、排ガスフィルタは限度以内の清浄な状態に保つこ
とが要求されている。
【0004】かかる要求に沿った排ガス浄化装置として
図11に示すものが知られている。図において、ディー
ゼルエンジン等の内燃機関101には排気管102が連
結され、排気管102の途中には消音器103,第1開
閉弁104が上流側から順番に設けられ、排気管102
の末端は煙突105に連結されている。排気管102の
途中には第1開閉弁104に並列にバイパス管106が
連結され、バイパス管106の途中には排ガス浄化装置
のケーシング107が配設されている。
【0005】ケーシング107は排ガスを流入する流入
口108と排ガスを排出する流出口109とを有し、ケ
ーシング107内には織布製の濾袋からなる排ガスフィ
ルタ110が配設されている。バイパス管106には、
ケーシング107の上流側に第2開閉弁111が介装さ
れ、ケーシング107の下流側に第3開閉弁112が介
装されている。
【0006】そして、ケーシング107には冷却管11
3を介して空気希釈用ブロア114が接続されている。
しかして、内燃機関101は、特に非常用に用いられる
場合、例えば病院等の発電機の駆動に供されるが、正常
動作の確認を行うため定期的に試験運転される。内燃機
関101の試験運転の始動時には、第1開閉弁104は
閉状態にあり、第2開閉弁111,第3開閉弁112は
開状態になっている。
【0007】排ガスは、内燃機関101→排気管102
→バイパス管106→ケーシング107→バイパス管1
06→排気管102→煙突105の順序で流れる。ケー
シング107内において、排ガス中のカーボン微粒子や
未燃焼分は排ガスフィルタ110に付着され、カーボン
微粒子や未燃焼分が排ガスから取り除かれ、この排ガス
が浄化される。
【0008】ここで、排ガスは空気希釈用ブロア114
からケーシング107内に送られた空気と混合され、排
ガスの温度が低くなる。これにより織布製の濾袋からな
る排ガスフィルタ110は、比較的耐熱性の劣るもので
あっても、温度の下げられた排ガスの熱に耐えながら浄
化作用を果す。内燃機関101の試験運転の負荷運転時
には、第1開閉弁104は開状態になり、第2開閉弁1
11,第3開閉弁112は閉状態になる。排ガスは、ケ
ーシング107内の排ガスフィルタ110を通らずに、
排気管102を通って煙突105に導かれる。
【0009】一方、排ガス中のカーボン微粒子や未燃焼
分を除去する排ガス浄化装置として、セラミック成形材
からなるフィルタエレメントを用いた排ガスフィルタが
知られている。この排ガス浄化装置は、フィルタエレメ
ント内部に電熱線からなる加熱装置が埋め込まれた一対
の排ガスフィルタで構成され、一方の排ガスフィルタに
カーボン微粒子や未燃焼分が目詰まりすると、排ガス通
路が他方の排ガスフィルタ側に切り換えられ、同時に目
詰まりした一方の排ガスフィルタの電熱線に通電されて
カーボン微粒子や未燃焼分が燃焼してフィルタエレメン
トが再生され、フィルタエレメントの再生と排ガスの通
過が交互に繰り返されるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の従来
例では、排ガスフィルタ110として用いられる濾袋は
非耐熱性の織布製であるため、高温の排ガス中での使用
が困難で、排ガスを冷却して温度を下げ、ガスフィルタ
110の使用を可能にするため、排ガスを冷却する空気
希釈用ブロア114が必要になる。
【0011】従って、装置の構成が複雑になると共に、
濾布の交換等の保守,点検作業に手間がかかる問題があ
った。一方、後者の従来例では、排ガスフィルタのフィ
ルタエレメントを再生するため、フィルタに目詰まりし
たカーボン微粒子や未燃焼分を焼却するための加熱装置
として電熱線が必要になり、構造が大規模で複雑であっ
た。そのため、保守,点検作業が面倒であった。
【0012】また、加熱装置を排ガス浄化装置内に有し
ない場合には、フィルタエレメントを取り外し、焼却装
置等の特別な装置を使用してカーボン微粒子や未燃焼分
を焼却しなければならず、メインテナンス作業が繁雑で
あった。このように、上述の2つの従来例では、排ガス
フィルタの構造が複雑で、保守,点検作業が面倒であっ
た。
【0013】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、排ガスの温度を低くする
ための空気希釈用ブロアを必要とせず且つフィルタエレ
メントの目詰まりの再生に排ガス中のカーボン微粒子や
未燃焼分の焼却するための加熱装置を必要とせず、構造
を簡単にするとともに保守が簡単にできる内燃機関の排
ガス浄化装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
排気管から排ガスを流入する流入口と排ガスを排出する
流出口とを有するケーシングと、ケーシング内にその流
入口と流出口の間に配設された排ガスフィルタとを備え
た排ガス浄化装置において、前記ケーシングに、前記流
入口に連通すると共に排ガスフィルタを収納するフィル
タ室と、流出口に連通する合流室とにケーシング内を区
画する仕切板が配置され、前記排ガスフィルタは、前記
仕切板に前記フィルタ室と合流室とを連通するようにあ
けた複数の孔部に形成されたフィルタ装着部に、それぞ
れ着脱自在に取り付けられて前記フィルタ室に配置され
た複数のフィルタケージと、耐熱性材料の繊維で織布状
に構成され、各フィルタケージにそれぞれ保持・取外し
可能に装着されたフィルタ濾袋とで構成され、前記ケー
シングに、前記フィルタ室を外部に開放する開口部が形
成されると共に、該開口部を開閉する扉が設けられてい
ることを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の内
燃機関の排ガス浄化装置において、前記ケーシングのフ
ィルタ室に、排ガスフィルタの上流側に位置して、複数
の孔を設けた整流板が配置されていることを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記
載の内燃機関の排ガス浄化装置において、前記排ガスフ
ィルタは、前記フィルタ濾袋が一端側を閉じて他端側を
開口した袋状に構成され、筒状部材の周囲に多数の孔を
設けて構成されたフィルタケージの基端側外周面には、
所定の距離を隔てて一対のリング状の突部が固定して設
けられ、フィルタケージの外側に被せて装着されたフィ
ルタ濾袋の他端側は、止め具によりフィルタケージの一
対のリングの間に固縛されていることを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明は、排気管に並列に連
結されたバイパス管の途中に配設され、前記排気管から
排ガスを流入する流入口と排ガスを排出する流出口とを
有するケーシングと、前記ケーシング内にその流入口と
流出口の間に位置して配設された排ガスフィルタとを備
えた排ガス浄化装置において、前記排気管から分岐して
前記ケーシングの前記排ガスフィルタの下流側に排ガス
を導く連結管と、前記ケーシングの前記排ガスフィルタ
の上流側に連結された逆洗用排ガスフィルタとを備えて
いることを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明は、排気管に並列に連
結されたバイパス管の途中に配設され、前記排気管から
排ガスを流入する流入口と排ガスを排出する流出口とを
有するケーシングと、前記ケーシング内にその流入口と
流出口の間に位置して配設された排ガスフィルタとを備
えた排ガス浄化装置において、前記排気管から前記ケー
シングの前記排ガスフィルタの下流側に排ガスを導く連
結管と、前記ケーシングの前記排ガスフィルタの上流側
に連結された逆洗用排ガスフィルタとを備え、前記ケー
シングに、前記流入口に連通すると共に前記排ガスフィ
ルタを収納するフィルタ室と、流出口に連通する合流室
とに前記ケーシング内を区画する仕切板が配置され、前
記排ガスフィルタは、前記仕切板に前記フィルタ室と
合流室とを連通するようにあけた複数の孔部に形成さ
れたフィルタ装着部に、それぞれ着脱自在に取り付けら
れて前記フィルタ室に配置された複数のフィルタケージ
と、耐熱性材料の繊維で織布状に構成され、前記フィル
タケージにそれぞれ保持・取外し可能に装着されたフィ
ルタ濾袋とで構成され、前記ケーシングに、前記フィル
タ室を外部に開放する開口部が形成されると共に、前記
開口部を開閉する扉が設けられ、前記連結管は排気管を
流れる排ガスの一部が分流される管に構成され、前記
流用排ガスフィルタは前記フィルタ室に連結されている
ことを特徴とする。
【0018】(作用)請求項1記載の発明においては、
排ガスは、流入口よりケーシング内のフィルタ室に入
り、排ガスフィルタを通って合流室に流された後流出口
に導かれる。排ガス中のカーボン微粒子や未燃焼分はフ
ィルタ濾袋上に捕捉される。フィルタ濾袋が一定期間使
用され、目詰まりにより劣化したときに、ケーシングの
扉を開けて、開口部を開放した後、フィルタ濾袋付きの
フィルタケージを、仕切板のフィルタ装着部から外して
ケーシング外に取り出す。
【0019】次いで、フィルタケージに装着されている
フィルタ濾袋は取り出して使い捨てられ、新しいフィル
タ濾袋が交換されてフィルタケージに取り付けられ、ケ
ーシングの内部のフィルタ室に収納され、排ガスフィル
タが復旧される。そして、ケーシングの扉が閉じられ、
その開口部が閉状態にされて、排ガスフィルタのフィル
タ濾袋の交換作業が終了する。
【0020】請求項2記載の発明においては、ケーシン
グに、排ガスフィルタの上流側に複数の孔を設けた整流
板が配置されているので、排ガスは整流板を介してフィ
ルタ室に均一に整流され、流入し、各排ガスフィルタは
均等な負荷状態で排ガスを浄化して下流に流す。請求項
3記載の発明においては、排ガスフィルタのフィルタ濾
袋が使用される際には、フィルタ濾袋の他端側は、止め
具リングによりフィルタケージ上の一対のリングの間に
保持されている。従って、排ガスによりフィルタ濾袋は
フィルタケージ上に押し付けられ、フィルタケージ上に
保持され、所定の濾過表面を維持する。
【0021】また、排ガスはフィルタ濾袋からフィルタ
ケージを通過し、フィルタケージには浄化された排ガス
(カーボン微粒子や未燃焼分が除去されたもの)が通過
し、フィルタケージの内側にカーボン微粒子や未燃焼分
が溜まることはない。請求項4記載の発明においては、
排ガスフィルタは、負荷運転中の比較的清浄な排ガスに
より逆洗される。
【0022】請求項5記載の発明においては、フィルタ
濾袋に付着したカーボン微粒子や未燃焼分が、フィルタ
濾袋上から一部除去される。 また、フィルタ濾袋はフィ
ルタケージに確実に保持され、比較的清浄な排ガスの一
部により的確に逆洗される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。
【0024】図1ないし図9により請求項1ないし請求
項5記載の発明の実施の形態に係わる内燃機関の排ガス
浄化装置について内燃機関としてディーゼルエンジンを
例に挙げて説明する。最初に排気系統について説明す
る。図2において、ディーゼルエンジン等の内燃機関1
には排気管2が連結され、排気管2の途中には消音器
3,第1開閉弁4が上流側から順番に設けられ、排気管
2の末端は煙突5に連結されている。
【0025】排気管2の途中には第1開閉弁4に並列に
バイパス管6が連結され、バイパス管6の途中には排ガ
ス浄化装置Fが配設されている。排ガス浄化装置Fは排
ガスを流入する流入口8と排ガスを排出する流出口9と
を有するケーシング7と、該ケーシング7内にその流入
口8と流出口9との間に配設された排ガスフィルタ10
を備えている。
【0026】バイパス管6には、ケーシング7の上流側
部分に第2開閉弁11が介装され、ケーシング7の下流
側部分に第3開閉弁12が介装されている。また、排気
管2における第1開閉弁4より上流側の部分とケーシン
グ7の排ガスフィルタ10の下流側7Bとは連結管13
を介して連結されている。連結管13の途中には第4開
閉弁14が介装されている。
【0027】ケーシング7の排ガスフィルタ10の上流
側7Aに逆洗用管15を介して逆洗用排ガスフィルタ装
置16が連結されている。逆洗用管15の途中には第5
開閉弁17が介装されている。次に、ケーシング7及び
排ガスフィルタ10について説明する。図1,図3,図
4,図5に示すように、ケーシング7は、第1側壁部1
8,第2側壁部19,第3側壁部20,第4側壁部21
と、上壁部22と、下壁部23とで囲まれて箱形に構成
されている。
【0028】第2側壁部19は開口部19Aを有し、開
口部19Aの縁にはケーシング7から排ガスが外部に洩
れないようにするためにパッキン19Bが貼り付けられ
ている。第1側壁部18と第2側壁部19の接合部に
は、水平方向に回動自在のヒンジ部材24,24が装着
されている。第2側壁部19と第3側壁部20の接合部
には、水平方向に回動自在のヒンジ部材25,25が装
着されている。
【0029】各ヒンジ部材24,24;25,25に、
第1扉26,第2扉27が取り付けられており、該第
1,2扉26,27は、互いに水平方向の反対側に回動
して開口部19Aを開閉し、開口部19Aの閉鎖時に
は、パッキン19B上に押し付けられて開口部19Aを
密閉するように設けられている。第2側壁部19の第2
扉27は第2側壁部19に対して中心線C(図1に示
す)の方向に向けて傾斜している。第4側壁部21は途
中で折れ曲がって第3側壁部20の側が中心線Cの方向
に向け傾斜している。従って、ケーシング7の水平断面
形状は、平行な両側縁が途中から図1で下方に行くに従
って互いに近づくように傾斜した六角形に形成されてい
る。
【0030】また、図5に示すように、第4側壁部21
には、左右一対の点検用窓があけられ、該点検用窓を開
閉する点検用蓋28,29が着脱自在に取り付けられて
いる。ケーシング7の内部は、上壁部22から下壁部2
3にかけて橋渡してボルト等のネジによりケーシング7
の内周部に取外し可能に固定された整流板30と、ケー
シング7の内周部に気密に固定した仕切板31とで区画
されている。
【0031】すなわち、仕切板31で仕切られて流入口
8の側に配置されたフィルタ室は、さらに、整流板30
で仕切られており、この整流板30と、該整流板30に
対向して流出口9の側に配置された仕切板31との間に
中央室7Cが形成され、第2側壁部19と整流板30と
の間に整流室S1が形成され、また、仕切板31と第4
側壁部21との間に合流室S2が形成されている。
【0032】上記整流室S1はケーシング7の排ガスフ
ィルタ10の上流側7Aに位置されており、第3側壁部
20の側に行くに従って断面積が小さくなっている。仕
切板31と第4側壁部21の間に合流室S2が形成され
ている。合流室S2はケーシング7の排ガスフィルタ1
0の下流側7Bに位置されている。上記整流板30には
その全域にわたって多数の孔30A(図3)が貫通して
あけられており、これらの孔30Aを介して整流室S1
と中央室7Cとが連通している。
【0033】図1,図4において、ケーシング7の第1
側壁部18における整流板30と第2側壁部19の間の
部分は、ガス流入部18Aとなっており、該ガス流入部
18Aには、流入ダクト32の拡径された一端32Aが
結合され、流入ダクト32の小径の他端32Bは前記流
入口8を構成している。図1,図5において、ケーシン
グ7の第1側壁部18における仕切板31と第4側壁部
21との間の部分は、ガス流出部18Bとなっており、
該ガス流出部18Bには、流出ダクト33の大径の一端
33Aが結合され、流出ダクト33の縮径された他端3
3Bは前記流出口9を構成している。
【0034】流入ダクト32の側面には温度計34と圧
力計35が装着され、流出ダクト33の側面には連結管
13が連結される接続口36が設けられている。また、
図2に示すように、下壁部23は平坦になっており、下
壁部23の上に溜まったカーボン微粒子や未燃焼分を取
り出すため、第3側壁部20の下部には、カーボン排出
口37が形成され、カーボン排出口37には蓋38がボ
ルト39により着脱自在に取り付けられている。
【0035】そして、前記排ガスフィルタ10は、複数
のフィルタ濾袋10Aと、各フィルタ濾袋10Aを保持
するステンレス孔あき鋼板製のフィルタケージ42とで
構成されている。中央室7Cに設ける排ガスフィルタ1
0の数は、フィルタ容量に応じて決定される。図1に示
すように、各フィルタケージ42は、仕切板31に排ガ
スフィルタ10の数に対応させて縦横に整列して設けた
多数のフィルタ装着部31Aにそれぞれ基端部が着脱自
在に取り付けられ、自由端は整流板30の方向に向けて
相互に並列して設けられている。
【0036】フィルタケージ42の構造は、図6,図7
に示される。図において、仕切板31の各フィルタ装着
部31Aは、仕切板31にあけた孔31Bに挿通して短
円筒状のソケット40がそれぞれ溶接等により仕切板3
1に気密に固定され、該ソケット40は中央室7Cと合
流室S2とを連通しており、その内側には、雌ねじ41
が形成されている。
【0037】ソケット40の雌ねじ41にフィルタケー
ジ42の基端部の雄ねじ43が螺合している。フィルタ
ケージ42は円筒形状に構成され、その基端部の雄ねじ
43の終端側(フィルタケージ42の自由端寄り側の)
外周面には、軸長方向で所定の距離を隔てて一対のリン
グ44,45が溶接で固定して設けられている。フィル
タケージ42の周壁42Aと自由端側の端壁42Bに
は、排ガスが通過するための多数の孔46が形成され、
フィルタケージ42の基端にはソケット40を介して合
流室S2に連通する開口部42Cが形成されている。
【0038】上記一対のリング44,45のうちフィル
タケージ42の基端側に位置するリング45は、フィル
タケージ42をソケット40に螺合した際、ソケット4
0の端部に当接してフィルタケージ42の螺合深さを規
制するストッパとしての役目を果たしている。図6,図
8に示すように、前記フィルタ濾袋10Aは、耐熱,難
燃性の炭素繊維を材料として織布状に織り込まれて一端
側を閉じて他端側を開口した袋状に構成され、可撓的性
質を有しており、フィルタケージ42上にその自由端側
から挿入して被せられ、仕切板31の反対方向(整流板
30の方向)に向けて抜脱可能となっている。フィルタ
濾袋10Aはフィルタケージ42に被せられると、フィ
ルタケージ42の形状にならって円筒形状になる。
【0039】フィルタ濾袋10Aは、その基端部10B
はフィルタケージ42の一対のリング44,45の上を
覆い、フィルタ濾袋10Aの各リング44,45の間の
部分に装着されたリング状スプリングからなる止め具4
7によりフィルタケージ42上に弾力的に固定されるこ
とにより、フィルタケージ42から抜け出ないように保
持されている。
【0040】図9に逆洗用排ガスフィルタ装置16が示
されている。図において、逆洗用排ガスフィルタ装置1
6は、円筒容器48と、円筒容器48内に立設された円
筒支持部材48Aに保持されて逆洗用管15に接続され
た濾袋49と、円筒容器48の頂部48Bに立設された
垂直排気管50とで構成され、逆洗用管15の管端がケ
ーシング7の第3側壁部20に設けた逆流出管15Aに
連結されて、排ガス浄化装置Fの内部に連結されてい
る。濾袋49の材料はフィルタ濾袋10Aの材料より緻
密になっている。
【0041】なお、図中52はケーシング7の第3側壁
部20にケーシング7内に連通して設けたドレン管であ
り、常時は蓋で閉鎖されている。しかして、内燃機関1
は例えば病院等の非常用発電機の駆動に供されるが、非
常時の正常動作の確認を行うため定期的(例えば1回/
週)に試験運転される。内燃機関1の試験運転の始動時
には、第1開閉弁4は閉状態にあり、第2開閉弁11,
第3開閉弁12は開状態になっている。
【0042】排ガスは、内燃機関1→排気管2→消音器
3→第2開閉弁11のある側のバイパス管6→排ガス浄
化装置F→第3開閉弁12のある側のバイバス管6→排
気管2→煙突5の順序で流れる(図2に一点鎖線(イ)
で示す)。排ガス浄化装置F内の排ガスの流れを以下に
説明する。排ガスは、第2開閉弁11のある側のバイバ
ス管6からケーシング7内の流入口8を介して流入ダク
ト32に拡がって入り、流入ダクト32からガス流入部
18Aを通って整流室S1に導かれる。排ガスは、整流
室S1は先に行くに従って断面積が小さくなっているの
で、整流板30へ向けて均一に流れ、整流板30の多数
の孔30Aを通過することにより整流されながら、ケー
シング7の中央室7Cに入る。
【0043】さらに、排ガスは、中央室7Cに配置され
ている各フィルタ濾袋10Aの間の空間を通って、各フ
ィルタ濾袋10Aの織目から各フィルタケージ42の中
にそれぞれ導かれ、フィルタケージ42の開口部42C
を介して合流室S2に導かれる。排ガスは、合流室S2
から第3開閉弁12のある側のバイバス管6を通って排
気管2に至り、煙突5に導かれる。
【0044】排ガスは、各フィルタ濾袋10Aの織目を
通る際、カーボン微粒子や未燃焼分がフィルタ濾袋10
A上に捕捉され、付着され、除去されることにより、浄
化される。なお、各フィルタ濾袋10Aが使用される際
には、フィルタ濾袋10Aの基端部10Bは、円形スプ
リングからなる止め具47によりフィルタケージ42上
に一対のリング44,45の間に保持されており、排ガ
スの流れの勢いによりフィルタ濾袋10Aはフィルタケ
ージ42上に押し付けられ、従って、フィルタ濾袋10
Aはフィルタケージ42から抜け出ることがない。
【0045】そして、排ガスは、各フィルタ濾袋10A
から各フィルタケージ42に通過する順序になっている
ので、フィルタケージ42の内側にカーボン微粒子や未
燃焼分は溜まることなく、フィルタケージ42の掃除は
不要となっている。なお、フィルタ濾袋10Aにおける
排ガスの通過流速を0.15m/s〜0.25m/sに設定することに
より、フィルタ濾袋10Aの寿命は0.5ないし1年に
維持されることが確認されている。
【0046】通過流速は、上記範囲より小さくすると、
排ガス浄化装置Fが大型化し、また、上記範囲より大き
くすると、フィルタ濾袋10Aの目詰まりが早まり、寿
命が短くなると共に、排ガスの浄化が充分に行なわれな
いので、上記範囲とすることが好ましい。ここで、通過
流速とは、フィルタケージ42の孔46の総面積で1秒
当たりの排ガスの流量を割った値である。
【0047】内燃機関1の試験運転の負荷運転時には、
第1開閉弁4は開状態になり、第2開閉弁11,第3開
閉弁12は閉状態になる。排ガスは、内燃機関1から排
ガスフィルタ10を通らずに第1開閉弁4を通って排気
管2を流れ(図2に一点鎖線(ロ)で示す)、煙突5に
導かれる。第1開閉弁4を開状態、第2開閉弁11,第
3開閉弁12を閉状態にしてから、第4開閉弁14,第
5開閉弁17を開状態にして、逆流操作が行なわれる。
排ガスは、排気管2→連結管13→排ガス浄化装置Fの
排ガスフィルタ10→逆洗用管15→逆洗用排ガスフィ
ルタ装置16の順序で流れる(図2に一点鎖線(ハ)で
示す)。
【0048】すなわち、排ガスが比較的に浄化された後
の負荷運転時、連結管13により排気管2を流れる排ガ
スの量の一部(2%程度)が逆流される。排ガスフィル
タ10は排ガスにより逆洗されるので、フィルタ濾袋1
0Aに付着しているカーボン微粒子や未燃焼分は該フィ
ルタ濾袋10Aから除去され、 ケーシング7を通った
排ガスに伴なわれて、逆洗用排ガスフィルタ装置16に
送られ、その濾袋49によって、回収される。
【0049】これにより、フィルタ濾袋10Aの寿命が
より長くなる。逆流される排ガスに伴なわれずに落下し
たカーボン微粒子や未燃焼分はケーシング7の下壁部2
3上に堆積され、カーボン排出口37から掃除により排
出される。ここで、逆流される排ガスによりフィルタ濾
袋10Aがフィルタケージ42から抜けようとする力を
受けても、フィルタ濾袋10Aを逆流する排ガスの量は
一部(2%程度)になっていて少ないので、排ガスの速
度が遅く、上記力は小さく、フィルタ濾袋10Aはフィ
ルタケージ42に確実に保持されている。
【0050】そして、排ガスフィルタ10は一定期間
(例えば1回/週で1年間(60回程度の運転))の使
用によりカーボン微粒子や未燃焼分の目詰まりが生じて
排ガスの圧力が上昇するが、圧力計35により排ガスの
圧力を監視することにより、フィルタ濾袋10Aの目詰
まり状態が判断される。排気抵抗の増加量が例えば30
0mmAqに達した時点でフィルタ濾袋10Aの寿命と判定
され、フィルタ濾袋10Aは次の手順で新品に交換され
る。
【0051】まず、ケーシング7の第1扉26,第2扉
27が開けられ、ケーシング7の開口部19Aが開状態
になり、作業スペースができる。仕切板31上のソケッ
ト40の雌ねじ41とフィルタケージ42の雄ねじ43
の螺合が解除されることにより、フィルタ濾袋10Aが
被せられた状態のフィルタケージ42が、仕切板31か
ら該仕切板31の反対方向に向けて抜き出される。
【0052】フィルタ濾袋10A上から止め具47が外
され、続いて、フィルタケージ42上に被せられた使用
済みのフィルタ濾袋10Aが、該フィルタケージ42上
から取り外される。使用済みのフィルタ濾袋10Aは適
宜に廃棄される。新しいフィルタ濾袋10Aがフィルタ
ケージ42の上に外挿され、その基端部10Bは、止め
具47でフィルタケージ42の上に取り付けられる。
【0053】新しいフィルタ濾袋10Aが被せられたフ
ィルタケージ42が、ケーシング7の中央室47Cに入
れられ、仕切板31上のソケット40の雌ねじ41にフ
ィルタケージ42の雄ねじ43が螺合されることによ
り、フィルタケージ42は仕切板31の各フィルタ装着
部31Aにそれぞれ取り付けられる。最後に、ケーシン
グ7の第1扉26,第2扉27が閉じられ、ケーシング
7の開口部19Aは閉状態になる。
【0054】以上の如き構成によれば、次の効果を奏す
る。第1に、フィルタ濾袋10Aは耐熱,難燃性材料で
織布状に構成されているので、排ガスの温度を下げる必
要がなく、従来の空気希釈用ブロアを必要とせず、構造
が簡単になる。第2に、一定期間使用されてカーボン微
粒子や未燃焼分で目詰まりしたフィルタ濾袋10Aは使
い捨てられるので、フィルタ濾袋10Aの再生作業が不
要になり、カーボン微粒子や未燃焼分の焼却するための
加熱装置を必要とせず、構造が簡単になる。
【0055】第3に、使用済みのフィルタ濾袋10Aを
使い捨て、新しいフィルタ濾袋10Aに交換できるの
で、フィルタ濾袋10Aの機能を完全に回復して発揮で
きる。しかも、フィルタ濾袋10Aはフィルタケージ4
2とともに仕切板31に取外し可能に装着され、また、
フィルタ濾袋10Aはフィルタケージ42から引き抜い
て取り外すことができ、さらに、フィルタケージ42は
仕切板31上のソケット40から螺脱すれば良いので、
フィルタケージ42の仕切板31からの取外し作業やフ
ィルタケージ42からのフィルタ濾袋10Aの取外し作
業が容易である等により、フィルタ濾袋10Aの交換作
業が容易に行え、保守,点検作業を簡単にできる。
【0056】第4に、排ガスフィルタ10の数が複数に
なっているので、排ガスの通過する表面積を広くでき、
カーボン微粒子や未燃焼分の捕捉効率を高くできる。ま
た、内燃機関1の出力に応じて排ガスフィルタ10の数
を調整し、内燃機関の広範囲の出力に対応できる。第5
に、ケーシング7に、排ガスフィルタ10の上流側に複
数の孔を設けた整流板30が配置されているので、均一
に排ガスを排ガスフィルタ10に流し、排ガス中のカー
ボン微粒子や未燃焼分の除去効率を高くできる。
【0057】第6に、ケーシング7に整流室S1,合流
室S2が形成されているので、均一に排ガスを排ガスフ
ィルタ10に流し、排ガス中のカーボン微粒子や未燃焼
分の除去効率を高くできる。第7に、フィルタ濾袋10
Aが使用される際には、フィルタ濾袋10Aの基端部1
0Bは、円形スプリングからなる止め具47によりフィ
ルタケージ42上の一対のリング44,45の間に保持
されており、排ガスによりフィルタ濾袋10Aはフィル
タケージ42上に押し付けられ、従って、フィルタ濾袋
10Aをフィルタケージ42上に確実に保持できる。
【0058】また、排ガスはフィルタ濾袋10Aからフ
ィルタケージ42を通過する順序になっているので、フ
ィルタケージ42の内側にカーボン微粒子や未燃焼分は
溜まることなく、フィルタケージ42の掃除を不要にで
きる。第8に、フィルタ濾袋10Aは排ガスにより逆洗
されるので、フィルタ濾袋10Aに付着したカーボン微
粒子や未燃焼分を該フィルタ濾袋10A上から除去で
き、従って、フィルタ濾袋10Aの寿命を長くできる。
【0059】第9に、フィルタ濾袋10Aが排ガスによ
り逆洗される際、排ガスによりフィルタ濾袋10Aがフ
ィルタケージ42から抜けようとする力を受けても、排
ガスの一部(排気管2を流れる排ガスの量の2%程度)
がフィルタ濾袋10Aを逆流するので排ガスの速度が遅
く、上記力は小さく、フィルタ濾袋10Aをフィルタケ
ージ42から抜脱しないように確実に保持できる。
【0060】なお、本実施の形態においては、非常用の
内燃機関を例に挙げて説明したが、常用の内燃機関に適
用することもできる。また、本実施の形態においては、
内燃機関としてディーゼルエンジンを例に挙げて説明し
たが、これに限定されることなく、例えば、ガソリンエ
ンジンに適用することもできる。
【0061】さらに、本実施の形態においては、ケーシ
ングの扉の数は2個になっているが、1個にすることも
できる。また、ケーシング7に第1扉26,第2扉27
がヒンジ部材24,25により開閉自在に設けられてい
るが、ケーシング7に第1扉26,第2扉27をボルト
等により取外し自在に設けることによりケーシング7の
開口部19Aを開閉自在にすることもできる。
【0062】そして、本実施の形態においては、フィル
タケージ42は円筒状に構成され、フィルタ濾袋10A
は、その濾材が可撓的性質を有し、一端側を閉じて他端
側を開口した袋状に構成されており、フィルタ濾袋10
Aは止め具47によりフィルタケージ42上の一対のリ
ング44,45の間に保持され、フィルタケージ42に
被せられているが、フィルタケージ42を断面4角形,
その他の多角形に構成するとともにフィルタ濾袋10A
の濾材を帯状に構成して、フィルタケージ42の各周面
に帯状の濾材をそれぞれ取外し可能に装着することもで
きる。
【0063】加えて、本実施の形態においては、仕切板
31にフィルタケージ42が抜脱可能に設けられ、フィ
ルタケージ42とともにフィルタ濾袋10Aが取り外す
ようになっているが、フィルタケージ42を仕切板31
に固定状態にしておき、フィルタケージ42上に被せら
れた使用済みのフィルタ濾袋10Aを、整流板30の方
向に移動して該フィルタケージ42上から抜脱すること
もできる。
【0064】また、本実施の形態においては、フィルタ
濾袋10Aに要求される耐熱,難燃性材料として炭素繊
維を例に挙げて説明したが、これに限定されることな
く、ガラス繊維,セラミック繊維,金属,繊維を用いる
こともできる。
【0065】さらに、また、本実施の形態においては、
フィルタケージ42は円筒部材に構成され、その周壁4
2Aには、排ガスが通過するための多数の孔46が形成
されているが、フィルタケージ42はフィルタ濾袋10
Aの形状を保持する機能があれば他の構造でも良く、例
えば針金を縦横に編んで構成することもできる。そし
て、本実施の形態においては、下壁部23が平坦になっ
ており、その上にカーボン微粒子や未燃焼分が堆積され
るようになっているが、下壁部23に傾斜部とこの傾斜
部に連続する溜まり部を設け、溜まり部上にカーボン微
粒子や未燃焼分を集めるように構成することもできる。
【0066】また、本実施の形態においては、排ガス浄
化装置Fは排気管2に1個設置されているが、内燃機関
の出力に応じて複数個並列に設置しても良く、この場
合、ケーシング7の上部の受金具Gに他のケーシング7
の下部の増設金具Hにボルト等により連結して多段に設
置することができる。また、本実施の形態においては、
逆洗用排ガスフィルタ装置16がケーシング7に連結さ
れているが、逆洗用排ガスフィルタ装置16が無くても
良く、逆洗用排ガスフィルタ装置16が無い場合には、
請求項1ないし請求項3記載の発明の実施の形態に係わ
る内燃機関の排ガス浄化装置が構成される。
【0067】そして、本実施の形態においては、排気管
2とバイバス管6の途中の排ガスフィルタ10とを切り
換える構造になっているが、バイバス管6を設けないで
排気管2の途中に排ガスフィルタ10を直接装着し、常
時、排ガスフィルタ10を使用することもできる。
【0068】その上、本実施の形態においては、排気管
2の途中には第1開閉弁4に並列にバイパス管6が連結
され、バイパス管6の途中にケーシング7が配設されて
いるが、図10に示すように、排気管2の途中に分岐管
61を連結し、分岐管61の途中にケーシング7を配設
するとともに、分岐管61の末端を煙突5に連結するこ
ともできる。この場合には、排気管2と分岐管61の接
続部62に、排気管2または分岐管61に排ガスを切り
換えて流す第6切換弁63が介装され、ケーシング7を
排ガスが流れる場合は一点鎖線(ト)で示される。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、フィルタ
濾袋は耐熱,難燃性材料で織布状に構成されており、高
温の排ガスの熱に耐えるので、排ガスの浄化にあたり、
その温度を下げる必要がなく、従来の空気希釈用ブロア
を必要とせず、構造が簡単になる。
【0070】また、一定期間使用されてカーボン微粒子
や未燃焼分で目詰まりしたフィルタ濾袋は使い捨てられ
るので、フィルタ濾袋の再生作業が不要になり、カーボ
ン微粒子や未燃焼分の焼却するための加熱装置を必要と
せず、構造が簡単になり、その保守,点検作業が容易で
ある。さらに、使用済みのフィルタ濾袋を使い捨て、新
しく交換できるので、フィルタ濾袋の機能を完全に回復
できる。しかも、フィルタ濾袋はフィルタケージに保持
・取外し可能に装着されているので、フィルタ濾袋の交
換作業が容易で、保守,点検作業を簡単にできる。
【0071】そして、排ガスフィルタの数が複数になっ
ているので、排ガスの通過する表面積を広くでき、カー
ボン微粒子や未燃焼分の捕捉効率を高くできる。また、
内燃機関の出力に応じて排ガスフィルタの数を調整し、
内燃機関の広範囲の出力に対応できる。請求項2記載の
発明によれば、ケーシングに、排ガスフィルタの上流側
に複数の孔を設けた整流板が配置されているので、均一
に排ガスを排ガスフィルタに流し、排ガス中のカーボン
微粒子や未燃焼分の除去効率を高くできる。
【0072】請求項3記載の発明によれば、フィルタ濾
袋が使用される際には、フィルタ濾袋の基端側は、止め
具によりフィルタケージ上に一対のリングの間に保持さ
れており、排ガスによりフィルタ濾袋はフィルタケージ
上に押し付けられ、従って、フィルタ濾袋をフィルタケ
ージ上に確実に保持して所定の濾過表面を維持すること
ができる。
【0073】また、排ガスはフィルタ濾袋からフィルタ
ケージを通過する順序になっているので、フィルタケー
ジの内側にカーボン微粒子や未燃焼分は溜まることな
く、フィルタケージの掃除を不要にできる。請求項4記
載の発明によれば、排ガスフィルタは負荷運転時に比較
的清浄な排ガスにより逆洗できる。
【0074】請求項5記載の発明によれば、排ガスフィ
ルタは負荷運転時に比較的清浄な排ガスにより逆洗され
るので、フィルタ濾袋に付着したカーボン微粒子や未燃
焼分を、該フィルタ濾袋上から除去でき、従って、フィ
ルタ濾袋の寿命を長くできる。 また、排ガスの一部を排
ガスフィルタに逆洗する際に、フィルタ濾袋がフィルタ
ケージから抜けようとする力を受けても、フィルタ濾袋
を逆流する排ガスの速度が遅く、上記力は小さくて済む
ので、フィルタ濾袋をフィルタケージ上から抜脱しない
ように確実に保持でき、比較的清浄な排ガスの一部によ
り、濾過表面の逆洗を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1ないし請求項5記載の発明の実施の形
態に係わる内燃機関の排ガス浄化装置の主要部を示す平
面図である。
【図2】同排ガス浄化装置の排気系統図である。
【図3】同内燃機関の排ガス浄化装置のケーシング及び
その内部を示す一部断面正面図である。
【図4】同内燃機関の排ガス浄化装置のケーシングを示
す左側面図である。
【図5】同内燃機関の排ガス浄化装置のケーシングを示
す一部断面右側面図である。
【図6】フィルタ濾袋及びフィルタケージを示す一部断
面側面図である。
【図7】フィルタケージを示す底面図である。
【図8】フィルタ濾袋を示す側面図である。
【図9】逆洗用排ガスフィルタ装置を示す側面断面図で
ある。
【図10】同排ガス浄化装置の他の排気系統図である。
【図11】従来における内燃機関の排ガス浄化装置の排
気系統図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 排気管 7 ケーシング 8 流入口 9 流出口 10 排ガスフィルタ 10A フィルタ濾袋 10B 基端部 13 連結管 30 整流板 31 仕切板 42 フィルタケージ 47 止め具 49 逆洗用排ガスフィルタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−334(JP,A) 特開 平6−185339(JP,A) 特開 平7−208147(JP,A) 実開 昭52−64213(JP,U) 実開 昭61−171813(JP,U) 実開 平3−52319(JP,U) 実開 平3−112510(JP,U) 実開 平4−137212(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/02 301

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気管から排ガスを流入する流入口と排
    ガスを排出する流出口とを有するケーシングと、ケーシ
    ング内にその流入口と流出口の間に配設された排ガスフ
    ィルタとを備えた排ガス浄化装置において、 前記ケーシングに、前記流入口に連通すると共に排ガス
    フィルタを収納するフィルタ室と、流出口に連通する合
    流室とにケーシング内を区画する仕切板が配置され、 前記排ガスフィルタは、 前記仕切板に前記フィルタ室と合流室とを連通するよう
    にあけた複数の孔部に形成されたフィルタ装着部に、そ
    れぞれ着脱自在に取り付けられて前記フィルタ室に配置
    された複数のフィルタケージと、 耐熱性材料の繊維で織布状に構成され、各フィルタケー
    ジにそれぞれ保持・取外し可能に装着されたフィルタ濾
    袋とで構成され、 前記ケーシングに、前記フィルタ室を外部に開放する開
    口部が形成されると共に、該開口部を開閉する扉が設け
    られていることを特徴とする内燃機関の排ガス浄化装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングのフィルタ室に、排ガス
    フィルタの上流側に位置して、複数の孔を設けた整流板
    が配置されていることを特徴とする請求項1記載の内燃
    機関の排ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記排ガスフィルタは、前記フィルタ濾
    袋が一端側を閉じて他端側を開口した袋状に構成され、 筒状部材の周囲に多数の孔を設けて構成されたフィルタ
    ケージの基端側外周面には、所定の距離を隔てて一対の
    リング状の突部が固定して設けられ、 フィルタケージの外側に被せて装着されたフィルタ濾袋
    の他端側は、止め具によりフィルタケージの一対のリン
    グの間に固縛されていることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の内燃機関の排ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 排気管に並列に連結されたバイパス管の
    途中に配設され、 前記 排気管から排ガスを流入する流入口と排ガスを排出
    する流出口とを有するケーシングと、前記 ケーシング内にその流入口と流出口の間に位置して
    配設された排ガスフィルタとを備えた排ガス浄化装置に
    おいて、前記 排気管から分岐して前記ケーシングの前記排ガスフ
    ィルタの下流側に排ガスを導く連結管と、前記 ケーシングの前記排ガスフィルタの上流側に連結さ
    れた逆洗用排ガスフィルタとを備えていることを特徴と
    する内燃機関の排ガス浄化装置。
  5. 【請求項5】 排気管に並列に連結されたバイパス管の
    途中に配設され、 前記排気管から排ガスを流入する流入口と排ガスを排出
    する流出口とを有するケーシングと、 前記ケーシング内にその流入口と流出口の間に位置して
    配設された排ガスフィルタとを備えた排ガス浄化装置に
    おいて、 前記排気管から前記ケーシングの前記排ガスフィルタの
    下流側に排ガスを導く連結管と、 前記ケーシングの前記排ガスフィルタの上流側に連結さ
    れた逆洗用排ガスフィルタとを備え、 前記ケーシングに、前記流入口に連通すると共に前記
    ガスフィルタを収納するフィルタ室と、流出口に連通す
    る合流室とに前記ケーシング内を区画する仕切板が配置
    され、 前記排ガスフィルタは、前記仕切板に前記フィルタ室と
    前記合流室とを連通するようにあけた複数の孔部に形成
    されたフィルタ装着部に、それぞれ着脱自在に取り付け
    られて前記フィルタ室に配置された複数のフィルタケー
    ジと、 耐熱性材料の繊維で織布状に構成され、前記フィルタケ
    ージにそれぞれ保持・取外し可能に装着されたフィルタ
    濾袋とで構成され、 前記ケーシングに、前記フィルタ室を外部に開放する開
    口部が形成されると共に、前記開口部を開閉する扉が設
    けられ、前記 連結管は排気管を流れる排ガスの一部が分流される
    管に構成され、前記逆流用排ガスフィルタは前記フィル
    タ室に連結されていることを特徴とする内燃機関の排ガ
    ス浄化装置。
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