JP3166576B2 - 白色フイルムおよびそれを用いた磁気記録媒体 - Google Patents
白色フイルムおよびそれを用いた磁気記録媒体Info
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Description
脂よりなる白色フイルムに関し、とくに、磁気記録カー
ド等の磁気記録媒体への加工適性等に優れた白色フイル
ムに関する。
して、(A)ポリマーの共重合成分を2〜50モル%と
し、無機充填剤を1〜20重量%を加えたもの(例えば
特開昭52−13542号公報)、(B)フイルムの結
晶融解熱を6.0cal/g以下に抑え、白色無機粒子
を5〜30重量%を添加したもの(例えば特開平1−2
41492号公報)、(C)平均粒径0.1〜25μm
の粒子を1×108 個/mm3 添加した、融点210〜
245℃のフイルム(例えば特開平5−170942号
公報)、(D)ポリマー中に白色顔料を10〜35%添
加するもの(特開昭61−47946号公報)、(E)
特定チタンを二軸延伸ポリエステル中に添加するもの
(特公平7−5763号、特公平7−5764号公
報)、等が知られている。
エステルフイルムを、たとえば磁気記録カード等の比較
的厚手の磁気記録媒体に用いる場合、製膜性は勿論のこ
と、所望の白色度や光学濃度、引き裂き強度等の機械特
性、磁性層や印刷層を設ける各面の所望の特性等、各種
の特性をバランスよく満たすことが要求されることに加
え、これら各種特性を満たす白色フイルムを安価に得る
ことが要求される。
のような各種要求特性をバランスよく満たし、かつ、安
価に製造可能な白色フイルムおよびそれを用いた磁気記
録媒体を提供することにある。
に、本発明の白色フイルムは、2層以上の積層構造を有
し、酸化チタン粒子を含有するポリエステル系樹脂より
なるフイルムであって、 各層に含有される酸化チタン粒子の含有量が6重量%
以上35重量%以下であり、 各層間の固有粘度の差が0.3以下であり、 少なくとも片面の表面粗度Raが0.005μm以上
0.3μm以下であり、 引き裂き強度が300g/mm以上であり、 白色度が85%以上(188μm厚換算)であり、か
つ、 光学濃度(188μm厚換算)が1以上であることを
特徴とするものからなる。
ような白色フイルムの片面に磁性層、他面に印刷層を設
けたものからなる。
構造を有するフイルムであって、少なくとも1層に、望
ましくは全層に酸化チタン粒子を含有するポリエステル
系樹脂よりなるフイルムである。
以上であってもよいが、2層の場合には、一方がより厚
みの厚い芯層とされ、他方がより厚みの薄い表層とされ
る。3層の場合には、中央層がより厚みの厚い芯層とさ
れ、両表層がより厚みの薄い層とされる。
成とすることにより、たとえば芯層に比較的安価な原料
を使用することが可能になる。
度の厳密な管理が困難であり、通常、ピュアなものに比
べ固有粘度は低い値となる傾向にある。各層間の固有粘
度差が大きくなりすぎると、積層時の乱れが著しく悪化
する。ひいては製膜性が著しく悪化する。そこで本発明
では、各層間の固有粘度の差を0.3以下に抑えてい
る。これによって必要な製膜性が確保される。
すぎると、引き裂き強度の低下を招き、磁気カード等に
要求される機械特性を満足しなくなるので、固有粘度の
値自身としては、全層とも0.5以上に保っておくこと
が望ましい。これによって、磁気カード等にとって望ま
しい引き裂き強度300g/mm以上の達成が可能とな
る。
テル系樹脂には、酸成分として、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族
ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シク
ロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、さら
にはトリメット酸等のトリカルボン酸を用いることがで
き、アルコール成分として、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ポリテトラメチレングリコール等を
用いることができる。
10モル%以内であれば他のモノマ、プレポリマを共重
合してもよい。また、40重量%以内であれば各種ポリ
マとブレンドしてもよい。
ル交換触媒としては、Ca、Li、Mn、Zn、Ti等
を用いることができる。あるいはテレフタル酸を直接エ
ステル交換させてもよい。また、重合触媒としては、S
b2 O3 、酸化ゲルマニウム等を用いることができる。
らなる各層に、酸化チタン粒子を含有させることにより
白色フイルムとされる。酸化チタン粒子は、全層に含有
させてもよく、特定の層のみへの含有で白色度等の特性
を満足できる場合には、特定層のみに高濃度含有させて
もよい。
量%以上35重量%以下とされる。6重量%未満では所
望の白色度を得ることが難しくなり、35重量%を越え
ると、粒子含有量が多くなりすぎ製膜工程でフイルム破
れが多発する。
の調整によって、フイルム全体としての白色度、光学濃
度のコントロールが可能となる。本発明フイルムでは、
白色度(188μm厚換算)を85%以上、光学濃度
(188μm厚換算)を1以上とすることにより、フイ
ルムの所望の隠蔽性が確保される。
ないが、製膜性を確保しつつ所定の白色度を達成する上
で、0.1〜1.2μmが好ましい。そして、本発明フ
イルムは積層構成を有しているので、各層にそれぞれ異
なる粒径の酸化チタン粒子を含有させることも可能とな
る。これによって、たとえば比較的小さな表面粗度が望
まれ、粗大突起の形成をきらう表層に対しては、比較的
粒径の小さな酸化チタン粒子を含有させ、他の層には比
較的粒径の大きな粒子を含有させることもできる。
面の表面粗度Ra(中心線平均粗さ)が、0.005μ
m以上0.3μm以下とされる。とくに、この表面粗度
の範囲は、磁性層付与側の表面に最適である。0.00
5μm以上とすることにより適度の低摩擦係数が得ら
れ、0.3μm以下とすることにより磁性層の塗布抜け
等が抑制される。但し、この表面粗度は、印刷層付与側
の表面としても適している。
とも片面において、高さが5μm以上である粗大突起が
フイルム10m2 当たり1個以下であることが好まし
い。とくに磁性層付与側の表面では、粗大突起数が多い
と塗布抜けの原因となる。
は特に限定されず、アナターゼ型、ルチル型、ブルカラ
イト型等がある。製法としては、アナターゼ型には硫酸
法がある。ルチル型には硫酸法、塩酸法があるが、硫酸
法の方がより好ましい。粒子製造においては、たとえば
105℃で適当な時間乾燥し、残存重量が99%以上と
したものを少なくとも一層に用いることが好ましい。
面処理を施したものが好ましい。表面処理としては、無
機処理と有機処理がある。
処理、チタニア処理、ジルコニア処理、酸化錫処理、酸
化アンチモン処理、酸化亜鉛処理等があり、中でもアル
ミナ処理が好ましい。有機処理としては、ペンタエリト
リット、トリメチロールプロパン等のポリオール、トリ
エタノールアミン、トリメチロールアミン等のアミン
系、シリコン樹脂、アルキルクロロシラン等のシリコン
系のもので処理できる。
ルムでも可能であるが、磁気記録媒体に使用する場合の
強度、耐久性等の面から二軸延伸フイルムであることが
好ましい。
処理を施すことが有効である。また、その表面処理は特
に限定されず、二軸延伸フイルム上に施してもよいし、
表面処理を施した後延伸してもよい。処理は、水系であ
っても溶剤系であってもどちらでもよいが、コスト的に
は水系で一軸延伸されたフイルムに塗布乾燥後、延伸、
熱処理することが有効である。
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、
スチレン系樹脂、アルキド樹脂、あるいはポリエステ
ル、アクリル等の樹脂に各種モノマ、オリゴマをグラフ
トした樹脂、あるいはこれらの樹脂の混合物を用いるこ
とができる。これら樹脂は、各種メラミン、イソシアネ
ート等で架橋硬化させてもよい。
シウム、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン等の無機粒
子、またはスチレン系、アクリル系、ポリエチレン系、
イミド系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系の架橋
または無架橋の有機粒子を、凝集状、真球状、数珠状、
コンペイト形等にて添加し、添加量としては、その形状
によらず、0.001〜10重量%樹脂に添加してもよ
い。
系、スチレンスルホン酸系、あるいはスルホン酸基含有
系、あるいはリン酸基含有系等の樹脂等の各種帯電防止
剤(特に高分子量タイプが好適であるが)を適宜添加し
てもよい。
有機または無機系着色剤、増白剤、紫外線吸収剤、熱安
定剤を、通常添加される程度でかつ本発明の目的、効果
を損なわない範囲で添加してもよい。
て説明するが、これに限定されるものではない。前述の
如き所定の酸化チタン粒子、および各種添加剤を添加し
たポリエステル系樹脂を260〜350℃で溶融し、口
金より吐出して、5〜90℃の冷却ドラム上でフイルム
状に冷却、成形する。一軸、二軸に延伸する場合には、
縦延伸の条件として、延伸温度70〜140℃、延伸倍
率2.5〜8倍が好ましく、二軸以上に延伸する場合横
延伸の条件として、延伸温度70〜140℃、延伸倍率
2.5〜8倍が好ましく、熱固定は110〜240℃で
行ない、弛緩率を0〜10%の範囲とすることが好まし
い。
てもよく、フイルムへの成形時に、溶融混合、分散させ
てもよく、高濃度のマスターペレットを作成しそれを稀
釈する方法でもよい。
フイルムは、例えば、片面に磁性層、他面に印刷層を設
けることにより、磁気記録カード等の磁気記録媒体に構
成される。
m)。
ム厚さ188μmに換算した値とした。
位:μm)を測定した。
て、突起部をダイヤルゲージで測定し、高さ5μm以上
の粗大突起の個数を数えて10m2 当たりの個数に換算
した(後述の表では100m2 当たりの個数で表示)。
バースコーターを用いて最終厚み5μmに塗布する。1
mm以上の磁性層塗布抜けの個数が10m2 当たり1個
以上ある場合を「×」、1個未満を「○」とした。
照射(紫外線照射)により硬化させる。突起等による印
刷抜け等の欠点が実質的にないものを「○」、欠点があ
るものを「×」とした。
4、比較例2および3は2層、他は3層)のフイルム
に、表に示すアナターゼ型酸化チタン粒子(一部はアル
ミナ表面処理)を表に示す量添加し、押出機に供給して
280℃で溶融押出し、口金からシート状に吐出して4
0℃でキャストした。この未延伸シートを延伸温度92
℃、延伸倍率3倍で縦延伸した後、テンターにて、延伸
温度140℃、延伸倍率3.3倍で横延伸し、熱処理し
て、厚さ188μmの二軸延伸白色ポリエステルフイル
ムを成形した。なお、実施例フイルムには、ガラス転移
温度(Tg)45℃のアクリル系エマルジョンをすべて
両面塗布し、乾燥後、横延伸、熱処理した。
ードへの加工適性を測定、評価した。結果を表1、表2
に示す。
フイルムによれば、磁気記録カード等の磁気記録媒体に
要求される各種特性をバランス良く満たした最適な白色
フイルムを得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 2層以上の積層構造を有し、酸化チタン
粒子を含有するポリエステル系樹脂よりなるフイルムで
あって、 各層に含有される酸化チタン粒子の含有量が6重量%
以上35重量%以下であり、 各層間の固有粘度の差が0.3以下であり、 少なくとも片面の表面粗度Raが0.005μm以上
0.3μm以下であり、 引き裂き強度が300g/mm以上であり、 白色度が85%以上(188μm厚換算)であり、か
つ、 光学濃度(188μm厚換算)が1以上であることを
特徴とする白色フイルム。 - 【請求項2】 少なくとも片面において、高さが5μm
以上である粗大突起が10m2 当たり1個以下である、
請求項1記載の白色フイルム。 - 【請求項3】 請求項1または2の白色フイルムの片面
に磁性層、他面に印刷層を設けてなることを特徴とする
磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23602595A JP3166576B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 白色フイルムおよびそれを用いた磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP23602595A JP3166576B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 白色フイルムおよびそれを用いた磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0957928A JPH0957928A (ja) | 1997-03-04 |
JP3166576B2 true JP3166576B2 (ja) | 2001-05-14 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23602595A Expired - Fee Related JP3166576B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 白色フイルムおよびそれを用いた磁気記録媒体 |
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JP (1) | JP3166576B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-21 JP JP23602595A patent/JP3166576B2/ja not_active Expired - Fee Related
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