JP3166417U - 吸水性生地 - Google Patents
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Abstract
【課題】多くの水を吸収することができ、しかも吸水後でも湿った感じがなく、触感のよい吸水性生地を提供する。【解決手段】吸水性生地1は、第1外面層2と、第2外面層3と、第1外面層2と第2外面層3の間に設けられる中間層4を有し、第1外面層2と第2外面層3は綿のガーゼであり、中間層4は吸水性および拡散性の合成繊維の布である。【選択図】図1
Description
この考案は、ハンカチやタオルなどの身の回り品、あるいはタオルケットなどに使用することができる吸水性生地に関する。
タオル織物などに使用される綿糸は、素材自体が吸水性を有する。しかし、吸われた水分は同じ場所に長時間とどまるので、その部分に触れると、使用者は濡れた感じ、あるいは湿った感じを受ける。
特許文献1には、表面を形成する外面布の内面の少なくとも一部に吸水性ポリマーを繊維化せしめた高吸水性、高吸湿性繊維よりなる繊維層を重合、配層し、更に該繊維層上面を柔軟平滑な通水性薄布で被覆して三層構造に構成した吸水性素材が記載されている。
従来の綿織物は吸水性に優れるので、布巾や雑巾など吸水のみを目的にする場合には問題がない。しかし、布製身の回り品やタオルケットなど使用者の体に触れるような用途の場合、わずかな水を吸収した場合でもその部分が湿った状態になるという問題がある。また、特許文献1の吸水性素材も、吸水性ポリマーの繊維のように原料自体に吸収性が高いものを使用することによって吸水量を高くできても、その部分に水分がとどまる以上、同文献に謳われるようなさらさら感は得られない。あるいは、高吸水性の繊維層を相当厚くする必要がある。さらに、体に直接触れる層には、触感のよい自然な素材が望まれる。
この考案は、多くの水を吸収することができ、しかも吸水後でも湿った感じがなく、触感のよい吸水性生地を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、この考案の吸水性生地は、第1外面層と、第2外面層と、第1外面層と第2外面層の間に設けられる中間層を有し、第1外面層と第2外面層は綿のガーゼであり、中間層は吸水性および拡散性の合成繊維の布である。第1外面層と第2外面層はそれぞれ2層の綿のガーゼよりなり、中間層は拡散加工されたポリエステルのマイクロファイバーのパイル織物であることが好ましい。
この考案の吸水性生地は、吸水性が高く、しかも吸収された水分が短時間で中間層全体に拡散する。したがって、水に触れた部分も短時間で乾燥した状態になり、吸水した状態でも、体に接する部分はさらさら感を有する。しかも、綿のガーゼの第1外面層と第2外面層は自然な触感を有する。
この考案を実施するための形態について図面に基づいて説明する。図1は吸水性生地を示す断面図である。
吸水性生地は、第1外面層2と、第2外面層3と、第1外面層2と第2外面層3の間に設けられる中間層4を有する。
第1外面層2と第2外面層3はセルロース系繊維を主な素材とする繊維の織物である。たとえば、綿やレーヨンなどの繊維、あるいはこれらに対しさらに若干の合成繊維を加えた繊維などを平織りにした布地が使用できる。特に、綿糸などの天然繊維を使用することが、自然な触感を得ることから好ましい。ここでは、40番単糸の綿糸を100%使用したガーゼであり、通水性・通気性・触感を良くしている。そして、第1外面層2、第2外面層3ともそれぞれ、この綿のガーゼを二重にしており、強度を持たせている。なお、第1外面層2と第2外面層3は同じものでもよく、異なる布地で構成してもよい。
次に、中間層について説明する。中間層4は、吸水性および拡散性の合成繊維の布である。ここで、布とは、織物の外、編物、不織布など、一般的に布として認識されているものを広く含む。しかたって、面状の部材として構成されていない綿状のものなどは含まない。
この中間層2には、第1外面層2および第2外面層3よりも高い吸収性の素材が使用される。たとえば、ナイロンやポリエステルの繊維で、拡散加工されたものが適している。ここでは、150デニール(167dtex)/75フィラメントのポリエステルのマイクロファイバーを経糸・緯糸・上下パイル糸に使用したパイル織物である。そして、このポリエステルの繊維には表面張力を消去する薬剤による拡散加工が施されている。
この第1外面層2、中間層4および第2外面層3を重ね、縁部を縫製などで接続することによって、タオルなどの布製品を形成することができる。タオルケットなど大きな布製品の場合は、さらに内部にもミシン縫いを行って補強してもよい。
この吸水性生地1の中間層4は大量の水を吸収することができる。第1外面層2または第2外面層3に付着した水は、より高い吸水性を有する中間層4に吸収される。この水分は外面層2,3にはほとんど戻らない。そして、高い拡散性によって瞬時に中間層4全体に広がる。したがって、水が付着した部分はすぐに乾燥した状態になる。上述の例では、水滴が落ちてから5〜10秒程度の短時間で、その落下場所は乾燥した状態になり、触ってもわからないようになる。したがって、多少の汗を吸収しても、さらさら感が長く継続する。しかも、セルロース系の繊維による自然でさわやかな触感を楽しむことができる。また、薄く構成することもでき、たとえばハンカチタオルに適用する場合、通常のハンカチタオルより薄くしても十分な吸水性を得ることができる。
1.吸水性生地
2.第1外面層
3.第2外面層
4.中間層
2.第1外面層
3.第2外面層
4.中間層
Claims (2)
- 第1外面層と、第2外面層と、第1外面層と第2外面層の間に設けられる中間層を有し、第1外面層と第2外面層は綿のガーゼであり、中間層は吸水性および拡散性の合成繊維の布である吸水性生地。
- 第1外面層と第2外面層はそれぞれ2層の綿のガーゼよりなり、中間層は拡散加工されたポリエステルのマイクロファイバーのパイル織物である請求項1に記載の吸水性生地。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010008303U JP3166417U (ja) | 2010-12-21 | 2010-12-21 | 吸水性生地 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010008303U JP3166417U (ja) | 2010-12-21 | 2010-12-21 | 吸水性生地 |
Publications (1)
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JP3166417U true JP3166417U (ja) | 2011-03-03 |
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Family Applications (1)
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JP2010008303U Expired - Fee Related JP3166417U (ja) | 2010-12-21 | 2010-12-21 | 吸水性生地 |
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JP (1) | JP3166417U (ja) |
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2010
- 2010-12-21 JP JP2010008303U patent/JP3166417U/ja not_active Expired - Fee Related
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