JP3165416B2 - 多孔質SiC発熱体 - Google Patents

多孔質SiC発熱体

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JP3165416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼルエン
ジンの排ガス中の煤除去フィルターや、焼却炉の煤煙除
去フィルター等に用いる多孔質SiC発熱体に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ディーゼ
ルエンジンの排ガスや、焼却炉の排ガスに混在する煤を
除去するための従来装置は、煙道中に設けたフィルタと
ヒータとから構成されている。すなわち、排ガス中に混
在する煤はフィルタによって捕捉され、フィルタの回り
に設けたヒータによって加熱されることにより、燃焼ガ
スとして処理されて、大気中に排出されている。
【0003】しかしながら、従来装置では、煙道内にフ
ィルタを加熱するためのヒータを設けるスペースが必要
であるため、排ガスの通路が狭くなる問題がある。そこ
で、フィルタ機能とヒータ機能を併せ持つ多孔質SiC
発熱体を適用することにより、排ガス通路を十分に確保
することが考えられるが、そのためには、この多孔質S
iC発熱体に通電するための電極部が750℃以上の高
温下で使用できる耐熱性を有している必要がある。とこ
ろが、従来の多孔質SiC発熱体の電極部は、多孔質S
iCの表面にAgをろう付けしたりAgペーストを焼き
付けたりしたものであり、前者のAgろう処理した電極
部では、Agろう中に含有されるCuが酸化するため
に、SiCとの間の電気抵抗が増加し、かつ接着力が低
下するという問題がある。また、後者のAgペーストを
焼き付けた電極部の場合にも、ガラス成分が分離するこ
とにより、同じくSiCとの間の電気抵抗の増加と、接
着力の低下とをきたすという問題がある。さらに、Ag
メッキにより電極部を構成することも考えられるが、S
iCが多孔質であるために活性化処理剤が内部にしみ込
み、フィルタ機能が低下するという問題がある。
【0004】上記のような従来の問題点に鑑み、この発
明は、耐熱性を有する電極部が表面に形成された、フィ
ルタ機能を具備する多孔質SiC発熱体を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明の多孔質SiC発熱体は、両端部に電極を形
成した多孔質SiC発熱体において、上記多孔質SiC
は、気孔率が30〜60%であり、平均気孔径が5〜1
5μmの燒結体であり、上記電極部が、多孔質SiCの
表面に、スパッタリング法もしくはイオンプレーティン
グ法により形成されたAgからなる第1層と、上記第1
層の上に、AgメッキもしくはAgペースト法により形
成された第2層とを有することを特徴とするものであ
る。
【0006】上記構成の多孔質SiC発熱体は、電極の
第1層をスパッタリング法もしくはイオンプレーティン
グ法により形成するので、極く表層に限定して金属薄膜
を形成できる。このため、多孔質SiC発熱体のフィル
タ機能を損なうことがない。また、上記第1層の上にA
gペースト法やAgメッキ処理法でAgもしくはAgを
含む第2層を形成するので、SiCとの間の接着力が確
保され、かつAgが耐酸化性を有しているので、高温環
境下においても抵抗が変化し難いものとなる。すなわ
ち、この発明は、スパッタリング法もしくはイオンプレ
ーティング法を用いることによって、導電性の金属を多
孔質SiC発熱体の表層にのみ薄膜として形成すること
ができ、この金属薄膜が、Agペースト法やAgメッキ
法の下地処理として有効であることを見出し、かかる知
見に基づいて完成されたものである。
【0007】また、上記多孔質SiC発熱体の第1層を
構成する導電性の金属が、Agであるので、耐酸化性に
優れ、電気抵抗が極めて小さい下地層を安価に得ること
ができる。上記多孔質SiCは、気孔率が30〜60%
であり、平均気孔径が5〜15μmであるが、これは気
孔率が30〜60%、平均気孔径が5〜15μmの範囲
を外れる場合に、フィルタとして有効に機能しなくな
るからである。さらに、上記多孔質SiCの密度は1.
5〜2.2g/cm であるのが好ましい(請求項
2)。これは、多孔質SiCの密度が2.2g/cm
を超えると、フィルタとして有効に機能しなくなり、
1.5g/cm 未満では強度不足を来たすからであ
る。
【0008】
【実施例】以下この発明の実施例について詳述する。こ
の実施例の多孔質SiC発熱体は下記の製法を用いて製
造した。ただし、この発明は、この実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0009】すなわち、純度が97%以上の高純度のS
iC粉末(GC8000)84重量%に、第1成分とし
てのNiO粉末(試薬1級)を8重量%、第2成分とし
てCr粉末(試薬1級)を8重量%、それぞれ添
加し、さらに、成形助材としてポリエチレングリコール
#4000(3部)およびメタノール溶剤としてステア
リン酸(1部)を添加し、ボールミルで混合した後、ス
プレードライヤーで乾燥造粒する。このようにして得ら
れた造粒粉を金型にとり、1000〜2000kg/c
の面圧を加えて、所定形状の板状体に成形した後、
これを真空焼成炉にセットし、1500℃までは10
−1〜10−2Torr下で焼成し、つづいて、アルゴ
ンガス(大気圧)下で2000℃まで昇温し、1時間保
持して焼成を完了した。
【0010】上記の製法を用いて得られた多孔質SiC
燒結体は、板状体(10×5×60mm)で、密度が
1.8g/cm、気孔率が50%、平均的気孔径が9
μmであり、曲げ強度が7kg/mmである。次に、
図1に示すように、上記多孔質SiC燒結体2の両端部
の表面に、第1層1aおよび第2層1bからなる5mm
巾の電極部1を形成して、多孔質SiC発熱体を得た。
上記電極部1の第1層1a(下地層)は、スパッタリン
グ装置を用いて、純度99.99%のAgを約1μmの
厚さコートした。
【0011】上記電極部1の第2層1bは、第1層1a
の上にAgペースト処理もしくはAgメッキ処理を行っ
て形成したものであり、Agペースト処理を行った実施
例1の場合は、Agペーストを塗布した後、850℃で
焼き付けて約100μmのAg膜とし、Agメッキ処理
を行った実施例2の場合は、Agメッキ浴を用いた電気
メッキ法により、約10μmのAg膜とした。表1は、
上記の実施例1,2の、熱処理前と750℃で200時
間加熱後の電気抵抗の変化を測定した結果を示すもので
ある。なお、表1中の比較例1は、電極部をスパッタリ
ングによるAg薄膜(厚み約1μm)のみで構成した場
合であり、比較例2は、Agろうを真空中で900℃に
てSiC焼結体に下地処理を行うことなく直接焼き付け
て電極部を構成したものであり、比較例3は、実施例1
と同一のAgペースト処理を施して電極部を構成したも
のである。
【0012】
【表1】
【0013】表1から明らかなように、Ag薄膜からな
る第1層1aを形成した実施例1、2は、熱処理前後で
電気抵抗がほとんど変化していないのに対して、比較例
1〜3は、何れも熱処理前後で電気抵抗の変化が大き
い。したがって、実施例1、2は750℃の環境下にお
いても良好な耐熱性を有することが分かる。また、実施
例1の結果と比較例3の結果とを比較すると、第1層1
aのAg薄膜が熱処理後の第2層1bの変質を防止し
て、スパッタリング法によるAgの薄膜がガラス成分の
分離を抑制する効果を有していることが明らかである。
【0014】また、上記実施例1,2に係る多孔質Si
C発熱体は、第1層1aが多孔質SiCの表層にのみ形
成されており、多孔質SiC燒結体2の長手方向におけ
る通気性(フィルター機能)を損なう虞れがないことが
確認された。また、多孔質SiC発熱体に、イオンプレ
ーティング法によって第一層を形成した場合も、スパッ
タリング法で第一層を形成した場合と同様の効果が確認
された。
【0015】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る多孔質S
iC発熱体によれば、電極部の抵抗が、高温環境下にお
いても変化することなく、表層の金属薄膜が多孔質Si
C燒結体の通気性を阻害しないので、高温環境下で用い
る煤除去用のフィルタとして特に好適なものとなる。
【0016】特に、第1層がAg薄膜で構成されるの
で、耐酸化性に優れ、電気抵抗が極めて小さい下地層を
安価に得ることができる。
【0017】請求項に係る多孔質SiC発熱体によれ
ば、フィルタ機能を有効に発揮できるので、高温環境下
で用いる煤除去用のフィルタとしてより好適なものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】多孔質SiC発熱体の一部欠截斜視図である。
【符号の説明】
1 電極部 1a 第1層 2a 第2層 2 多孔質SiC燒結体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/14 C04B 35/565 C23C 14/18 C23C 14/58 H05B 3/03 H05B 3/16 H05B 3/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端部に電極を形成した多孔質SiC発熱
    体において、上記多孔質SiCは、 気孔率が30〜60%であり、 平均気孔径が5〜15μmの燒結体であり、 上記電極部が、 多孔質SiCの表面に、スパッタリング法もしくはイオ
    ンプレーティング法により形成されたAgからなる第1
    層と、 上記第1層の上に、AgメッキもしくはAgペースト法
    により形成された第2層とを有することを特徴とする多
    孔質SiC発熱体。
  2. 【請求項2】上記多孔質SiCの密度が1.5〜2.2
    g/cm である請求項1記載の多孔質SiC発熱体。
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