JP3472010B2 - 耐熱性導電材料およびこれを用いた複合材料 - Google Patents

耐熱性導電材料およびこれを用いた複合材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性ならびに優
れた耐高温酸化性、耐熱衝撃性を有することから、高温
酸化雰囲気下で使用される基体の電極、回路等を形成す
る耐熱性導電材料およびそれを用いてなる複合材料に関
し、特にディーゼルエンジンの排ガス中に含まれる可燃
性微粒子を捕集、加熱焼却する通電加熱型ディーゼルパ
ティキュレートフィルタに好適に使用される耐熱性導電
材料およびそれを用いてなる複合材料に関する。
【0002】
【従来技術】一般に電気ヒータ等はその発熱体の両端に
電源端子を接続し、端子接続部を介して通電して発熱部
を発熱させる。従って、特にセラミックス発熱体におい
ては電源端子を接続するためにセラミックス上に電極を
形成することが不可欠となる。従来、炭化珪素、二珪化
モリブデン等のセラミックス発熱体は電極導電材料にア
ルミニウム、ニッケル、銅、或いはこれらの合金等が使
用されてきた。しかし、これら従来の導電材料において
は特に高温酸化雰囲気下で表面が容易に酸化されるとい
う問題があった。そのため、例えばセラミックス上の電
極に電源端子を圧接してセラミックスへの通電を行う構
造においては、導電材料表面の酸化は接触抵抗の増大を
招き、局部発熱や通電阻害等の問題を生じる。そのため
従来は電極部の使用温度が400℃以下となるように、
電極部は発熱部を囲む断熱材の外部に置かれ空冷しなけ
ればならず、発熱体の使用形態は制限されていた。
【0003】導電材料がセラミックス上に形成された複
合材料の用途として、例えば通電加熱型ディーゼルパテ
ィキュレートフィルタが挙げられる。一般にディーゼル
パティキュレートフィルタはディーゼルエンジンの排ガ
ス中に含まれる可燃性微粒子を一定量捕集すると、フィ
ルタ内に可燃性微粒子が堆積し圧力損失が増大するた
め、定期的に堆積した可燃性微粒子を除去してフィルタ
を再生する必要がある。再生はフィルタ自体を発熱体と
して通電加熱し可燃性微粒子を焼却除去して行う。構造
上、電極を形成した部位を含めフィルタ全体が断熱缶体
内に置かれ、このためフィルタは可燃性微粒子の捕集時
に高温の排気ガスに曝されるばかりでなく、再生時の可
燃性微粒子の燃焼によりフィルタ内は1000℃の高温
に加熱されることがある。したがって通電加熱型ディー
ゼルパティキュレートフィルタの電極として使用される
導電材料は、1000℃の酸化雰囲気下での耐性を満足
する必要がある。さらに捕集・再生の繰り返しに伴う熱
履歴を受けるために耐熱衝撃性にも優れた特性を要求さ
れる。
【0004】従来、導電性を有する耐熱性材料として
は、例えばSUS−310に代表される耐熱鋼、Fe−
Cr−Al系合金、ニッケル基耐熱性合金、コバルト基
耐熱性合金等がよく知られている。これらは構造材料の
観点から主に表層に酸化物を形成し、それが酸化進行防
止の保護膜として機能し、スケールの剥離や高温強度低
下等を改善している。しかし、600〜700℃程度の
酸化において、表層部は絶縁化し電極等への利用はでき
ない。また、TiAl系金属間化合物は比重が小さく、
高温強度、耐酸化性に優れているため、耐熱材料として
注目されているが、実用温度としては700℃以下であ
る。
【0005】そこで、TiAl表面にTiAl3 被覆層
を形成せしめ耐酸化性を改善した技術が開示されている
(特開平1−111858号)。この場合も800〜9
00℃以上では表面層の酸化は無視できず、十分な耐酸
化性を有するとは言えない。また、TiAl、TiAl
3 は通常の金属や合金と比較して脆く、延性に乏しいた
め、セラミックスとの複合化においては耐熱衝撃性の点
に問題がある。さらに、これらTiAl3 系金属間化合
物は難加工性であるため、機械的加工方法では耐熱性導
電材料などとして使用する形状、例えば薄い被膜などに
加工しにくいという問題がある。
【0006】現状では高い耐熱性を有する材料として貴
金属が知られているが、1000℃の高温下においては
金、銀でも耐熱性は不十分である。白金、白金合金は延
性を有し耐酸化性の点で最も信頼性が高いが、これらは
極めて高価であり、工業的に多量に使用することはコス
ト面で大きな問題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上記の
問題を鑑み、酸化雰囲気中の高温下、特に1000℃の
環境下においても導電材料の表面酸化が進行せず導電性
を有し、さらに繰り返しの熱履歴を受けても導電材料と
基体の剥離、割れのない耐熱衝撃性に優れた耐熱性導電
材料およびその複合材料を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の耐熱
性導電材料は、アルミニウム及びチタンを主要な成分と
し、前記チタンが少なくとも窒化チタンとして存在して
いる組成物であって、チタンに対するアルミニウムの原
子比が1.2〜4.1であり、該組成物の粉砕物を粉末
X線回折法にて測定した際、TiAlの(201)
面、TiAlの(200)面、TiAlの(200)
面の回折強度値の和がアルミニウムの回折強度値に対し
て0.5以下であり、かつ1000℃で200時間空気
中で熱処理した前記組成物が1Ω・cm以下の室温比抵
抗値を有することを特徴とする耐熱性導電材料であり、
またチタン及びアルミニウムを含む原料を酸素量4〜3
0体積%で圧力が0.2kg/cm以上の雰囲気下で
溶射して形成され、アルミニウム及びチタンを主要な成
分とし、前記チタンが少なくとも窒化チタンとして存在
し、しかもチタンに対するアルミニウムの原子比が1.
2〜4.1である組成の耐熱性導電材料である。さらに
組成物中のチタン成分が金属チタン、炭化チタン、炭窒
化チタンのうちの1種、又は2種以上を含有してなるこ
とが好ましい。また、本発明の複合材料はこれらの耐熱
性導電材料とセラミックス材料を用いて形成されること
を特徴とする。そして、この複合材料は前記セラミック
スが炭化珪素、二珪化モリブデンであることが好まし
く、また前記耐熱性導電材料の厚さが10〜300μm
であることが好ましい。また、本発明のディーゼルパテ
ィキュレートフィルタは前記複合材料を用いて形成され
ることを特徴とする。
【0009】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】本発明の耐熱性導電材料は、アルミニウム
及びチタンを主要な成分とし、前記チタンが少なくとも
窒化チタンとして存在している組成物であって、チタン
に対するアルミニウムの原子比が1.2〜4.1であ
り、好ましくは1.5〜3.3である。高温酸化雰囲気
下に曝された際、原子比が4.1より大きくアルミニウ
ムの量が多いと耐熱性導電材料全体が溶融し電極等とし
て機能しなくなる。一方、1.2より小さいと材料表面
の酸化が進行し導電性が低下する。例えばセラミックス
発熱体等の導電性セラミックス上に形成した電極に電源
端子を圧接してセラミックスへ通電し、発熱させる場合
において、導電材料表面の酸化は接触抵抗の増大を招
き、局部発熱や通電阻害等の問題が生じる。従って、こ
のような導電性セラミックス上に形成する電極としての
導電材料は、耐熱性とともにその比抵抗値がセラミック
スの比抵抗値よりも小さいことが必要とされる。
【0011】すなわち、本発明の耐熱性導電材料は、ア
ルミニウム及びチタンを主要な成分とし、前記チタンが
少なくとも窒化チタンとして存在している組成物である
が、その主な存在状態は、前記窒化チタン以外には、
属アルミニウム、AlとTiの金属間化合物であり、チ
タンに対するアルミニウムの原子比が1.2〜4.1で
ある組成物はアルミニウムの融点である660℃以上で
も溶融して球状化するようなことはなく、また耐酸化性
に優れ、空気中、1000℃で200時間の熱処理後に
おいても1Ω・cm以下の室温比抵抗値を有し、導電材
料として好適である。ここで、導電材料の比抵抗値は導
電材料自体の抵抗のみならず、表面酸化による接触抵抗
も含めたものとする。
【0012】本発明の耐熱性材料を構成する主要な成分
のうち、金属原子としてはアルミニウムとチタンであ
り、本発明の効果を損なわない限り、その他成分を含ん
でもよく、またその存在状態も上記金属アルミニウム、
チタンの窒化物、AlとTiの金属間化合物以外のもの
を含んでもよい。
【0013】上述したとおり、本発明の耐熱性導電材料
を構成する原子の存在状態は、金属アルミニウム、チタ
ンの窒化物、AlとTiの金属間化合物が主であり、そ
の種類と量により、材料中のアルミニウムの分散状態な
どが変化し特性に影響する。その量は実施例に示す粉末
X線回折法により測定できるが、本発明の耐熱材料は粉
末X線回折法にて測定した際、Ti3 Alの(201) 面、
TiAlの(200) 面、TiAl3 の(200) 面の回折強度
値の和(IT )がアルミニウムの回折強度値(IA )に
対して0.5以下である。
【0014】すなわち(IT /IA )≦0.5であり、
このとき金属アルミニウムの分散状態が良好であり、耐
熱性、ヒートサイクル性、耐酸化後の導電性などの特性
が優れているが、0.5を越えるとヒートサイクルを受
けた時の熱応力が残留したり、導電性が低下する。例え
ば、耐熱性導電材料がセラミックス上に形成された複合
材料を室温から900℃の加熱または冷却して熱履歴を
与えると、両材料間の熱膨張率の差に起因する熱応力が
発生する。導電材料はある程度の延性を有するため発生
した熱応力は緩和されるが、熱応力は残留し、非常に脆
く延性の劣るTiAl系金属間化合物の含有する割合と
ともに増加し、導電材料とセラミックスの剥離やセラミ
ックスの割れが発生しやすくなる。また、耐高温酸化性
の不十分なTiAl系金属間化合物の含有率の増加は、
高温酸化雰囲気下での導電材料の導電性を低下させる。
【0015】本発明の組成物中、チタン成分は窒化チタ
ン以外に、例えばチタン、炭化チタン、炭窒化チタンの
うち少なくとも1種が含まれていてもよい
【0016】次に、本発明の耐熱性導電材料および複合
材料の製造方法に関して説明する。前記耐熱性導電材料
は次に示す本発明の製造方法によって、好適に得ること
ができる。すなわち、アルミニウム及びチタンを含む材
料を酸素量4〜30体積%で圧力0. 2kg/cm2 以上の
雰囲気下にて溶射する方法である。
【0017】セラミックス上に導電膜を形成する方法で
あればPVD、CVD等の公知の方法でよく、限定され
るものではないが、アルミニウムの融点とチタンの融点
はそれぞれ660℃と1670℃で極端な温度差がある
等、取扱いには充分な配慮を要することから、目的を達
成するにおいて溶射法が簡便で最も好ましい。
【0018】以下溶射法による本発明について説明す
る。溶射方法としてはプラズマ溶射、アーク溶射、フレ
ーム溶射等が利用できるが、原料の選択自由度、ランニ
ングコストの点でプラズマ溶射が好ましい。溶射を実施
する雰囲気条件は、酸素量4〜30vol%かつ圧力0.2
kg/cm2 以上である。特に常圧大気中は雰囲気チャンバ
ー等を必要とせず、生産性、コストの面で好ましい。減
圧下で酸素が希薄な条件では、TiAl系金属間化合物
の含有率の増加し、耐熱衝撃性や耐酸化性に劣り、酸素
量の過剰な雰囲気では形成した導電材料が酸化し、導電
性が不十分となる。また、窒素中では窒化チタンと同時
に非導電性の窒化アルミニウムが生成し、導電性が低下
し好ましくない。本発明範囲の空気中での溶射は、窒化
チタンの生成は認められるが、チタニア、アルミナの生
成はほとんど見られず、導電性の低下も極めて小さく良
好な導電膜が形成できる。
【0019】本発明の耐熱性導電材料の形成に使用する
溶射原料は、形成される耐熱性導電材料が所望の組成物
となり得るように配合したアルミニウム及びチタンを含
む材料であればよく、プラズマ溶射においては粉末が適
用される。予め所望の組成物となり得るように調整した
混合物粉末に限らず、例えばアルミニウム粉末、チタ
ン、窒化チタン、炭化チタン、炭窒化チタンのうち1種
以上を含むチタン系粉末、2元系混合物粉末、TiAl
系金属間化合物粉末等を適宜組み合わせ混合粉末として
使用することができる。
【0020】本発明の耐熱性導電材料がセラミックス上
に形成された複合材料は、目的、用途により種々の形状
を選択でき、特に限定されない。また、複合材料を構成
するセラミックス基体は、目的、用途に応じた耐熱性を
有すればよく、特に限定されず、アルミナ、ジルコニア
等の酸化物系セラミックスでもよいし、炭化珪素、窒化
珪素、二珪化モリブデン等でもよい。なかでもセラミッ
クス発熱体として好適な導電性セラミックスである炭化
珪素、二珪化モリブデンは、電気的特性および耐熱性の
双方の点に優れ、特に好ましい。
【0021】本発明における耐熱性導電材料がセラミッ
クス上に形成された複合材料の特に好適な用途として、
例えば通電加熱型ハニカム状ディーゼルパティキュレー
トフィルタが挙げられる。一般にディーゼルパティキュ
レートフィルタはディーゼルエンジンの排ガス中に含ま
れる可燃性微粒子を一定量捕集すると、フィルタ内に可
燃性微粒子が堆積し圧力損失が増大するため、定期的に
堆積した可燃性微粒子を除去してフィルタを再生する必
要がある。再生方法は種々採用されているが、フィルタ
自体を発熱体として通電加熱し可燃性微粒子を焼却除去
する通電加熱型ディーゼルパティキュレートフィルタを
用いる方法が、再生効率、信頼性に優れ好ましい。通電
加熱型ディーゼルパティキュレートフィルタの例を示す
と以下の通りであるが、これに限定されるものではな
い。フィルタ基体は、高導電性、高熱伝導性を有する炭
化珪素または二珪化モリブデンセラミックを主体とした
多孔質壁からなるハニカム構造体が適用される。このよ
うなハニカム構造体は入口端面と出口端面との間で軸方
向に多孔質薄壁を介して蜂の巣状に連なる無数の貫通孔
を有し、貫通孔の入口端面と出口端面は交互に封止材に
よって封止され、入口端面が封止された貫通孔は出口端
面で開放され、入口端面が開放された貫通孔は出口端面
で封止された構造となっている。また、ハニカム構造体
の大きさは、軸方向長さが50〜500mm、多孔質壁の
厚さが0.15〜1.0mm、貫通孔セルピッチが1.1
5〜5.15mm、貫通孔セル密度が1平方インチあたり
50〜500個である。
【0022】本発明における通電加熱型ディーゼルパテ
ィキュレートフィルタのセラミックス基体上に形成され
る耐熱性導電材料は、電源端子を接続するための電極と
して必要に応じて好適な形状、大きさ、形成位置を選択
できるが、耐熱性導電材料の厚さは10μm 以上300
μm 以下である。厚さが10μm 未満では均一な膜が形
成されず、通電時の発熱も不均一となり、300μm を
越えると加熱再生時の熱サイクルにより発生する熱応力
が緩和しきれず、導電材料とセラミックス基体の剥離、
セラミックス基体の割れが発生する。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0024】(実施例1〜8、比較例1〜4)炭化珪素
質で比抵抗2.8Ω・cmを有する端面寸法□100mm、
軸方向長さ100mm、壁厚0.43mm、貫通孔セルピッ
チ2.54mm、貫通孔セル密度100個/平方インチの
ハニカム構造体上に、市販のアルミニウム粉末(180
mesh)とチタン粉末(325mesh)を混合した原料粉末
をプラズマ溶射し、厚さ50μm の導電膜を種々形成
し、耐熱性導電材料およびその複合材料を得た。
【0025】形成した導電膜の〔アルミニウム/チタ
ン〕原子比および下記の粉末X線回折法による〔Ti3
Alの(201) 面、TiAlの(200) 面、TiAl3 の(2
00) 面の回折強度値の和/アルミニウム(200) の回折強
度値〕比(IT /IA )の測定値を、溶射時の雰囲気条
件、チタン成分とともに表1に示した。また、溶射条件
の一実施例を示せば以下の通りである。 プラズマ電力:35kW、 プラズマガス:Ar−H2 原料供給量 :40g /分 溶射距離 :150mm 導電膜はハニカム構造体の端面および4面の外周壁の端
面から10mm幅の部分に形成した。形成後、端面より2
0mm長さの位置で端面と平行に切断し、これを耐熱衝撃
性の評価試料とした。さらに、外周壁の任意の1面に1
0mm幅の帯状に軸方向と垂直に形成した。形成後、パタ
ーンに沿って端面と平行に切断し、次いで導電膜形成面
と平行に切断して10mm幅×100mm長さ×5mm厚さと
し、これを耐酸化性の評価試料とした。
【0026】〔粉末X線回折法による(IT /IA )の
測定法〕作製された導電材料である導電膜を粉砕し、粉
末X線回折法にて測定する。その方法は通常行われてい
る方法でよく、その一例を示せば、測定条件は以下のと
おりである。 X線源 :Cu 電流、電圧:40kV,30mA 走査速度 :2deg /分 スリット :DS 1°、RS 0.15mm 、SS 1° 粉末X線回折法にて測定されたアルミニウムの回折強度
値(IA )に対する、Ti3 Alの(201) 面、TiAl
の(200) 面及びTiAl3 の(200) 面の回折強度値の和
(IT )の比(IT /IA )を求める。
【0027】また、上記のとおり作製した試料を用い
て、耐熱衝撃性および耐酸化性の評価を以下の通り行っ
た。評価結果を表2に示す。 〔耐熱衝撃性〕大気中、室温から直ちに900℃の炉内
に10分間保持し、その後直ちに室温中放冷を10分間
行う。これを1サイクルとして、試料外観を観察しなが
ら200サイクルまで実施し、試料に剥離や割れが発生
したサイクル数で耐熱衝撃性を評価した。
【0028】〔耐酸化性〕空気中、1000℃×200
時間の熱処理を行い、熱処理前後の比抵抗を測定して耐
酸化性を評価した。比抵抗は導電膜上に80mm間隔で接
点を設けて測定し、導電材料自体の抵抗のみならず、表
面酸化による接触抵抗も加味された測定値より算出し、
導電材料の比抵抗値とした。
【0029】(実施例9、比較例5)原料粉末としてア
ルミニウムとチタンの混合粉末にさらに炭化チタン粉末
(150mesh)を混合したこと以外は、実施例3と同様
に導電膜を形成した。
【0030】(実施例10〜11)ハニカム構造体を二
珪化モリブデンとしたこと以外は、実施例3及び4と同
様に導電膜を形成した。
【0031】(実施例12〜16)導電膜の厚さを種々
変えたこと以外は、実施例3と同様に導電膜を形成し
た。
【0032】それぞれの評価試料性状を表1に、評価結
果を表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】表1、2の評価結果から本発明の範囲の耐
熱性導電材料およびその複合材料は、優れた耐熱衝撃性
および耐酸化性を有することが判る。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、酸化雰囲気中の高温
下、特に1000℃の環境下においても導電材料の表面
酸化が進行せず導電性を有し、さらに繰り返しの熱履歴
を受けても導電材料と基体の剥離、割れのない耐熱衝撃
性に優れた耐熱性導電材料およびその複合材料を提供す
ることことができる。したがって、本発明の耐熱性導電
材料およびその複合材料は、高温酸化雰囲気下で使用さ
れる各種ヒータ、回路基板およびその電極、回路等に有
用であり、特にディーゼルエンジンの排ガス中に含まれ
る可燃性微粒子を捕集、加熱焼却する通電加熱型ディー
ゼルパティキュレートフィルタに好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C23C 30/00 C23C 30/00 C F01N 3/02 301 F01N 3/02 301Z (56)参考文献 特開 平2−155595(JP,A) 特開 平3−158453(JP,A) 特開 平4−21756(JP,A) 特開 平1−111858(JP,A) 特開 平3−215654(JP,A) 特開 平5−77085(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 4/00 - 4/18 C23C 30/00 B01D 39/20 C22C 14/00,21/00,32/00 F01N 3/02 301

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム及びチタンを主要な成分と
    し、前記チタンが少なくとも窒化チタンとして存在して
    いる組成物であって、チタンに対するアルミニウムの原
    子比が1.2〜4.1であり、該組成物の粉砕物を粉末
    X線回折法にて測定した際、TiAlの(201)
    面、TiAlの(200)面、TiAlの(200)
    面の回折強度値の和がアルミニウムの回折強度値に対し
    て0.5以下であり、かつ1000℃で200時間空気
    中で熱処理した前記組成物が1Ω・cm以下の室温比抵
    抗値を有することを特徴とする耐熱性導電材料。
  2. 【請求項2】チタン及びアルミニウムを含む原料を酸素
    量4〜30体積%で圧力が0.2kg/cm以上の雰
    囲気下で溶射して形成され、アルミニウム及びチタンを
    主要な成分とし、前記チタンが少なくとも窒化チタンと
    して存在し、しかもチタンに対するアルミニウムの原子
    比が1.2〜4.1である組成の耐熱性導電材料。
  3. 【請求項3】金属チタン、炭化チタン、炭窒化チタンの
    うちの1種、又は2種以上を含有してなることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の耐熱性導電材料。
  4. 【請求項4】請求項1、請求項2又は請求項3記載の耐
    熱性導電材料とセラミックス材料を用いてなる複合材
    料。
  5. 【請求項5】前記セラミックスが炭化珪素、二珪化モリ
    ブデンであることを特徴とする請求項4記載の複合材
    料。
  6. 【請求項6】請求項1、請求項2又は請求項3記載の耐
    熱性導電材料の厚さが10〜300μmであることを特
    徴とする請求項4記載の複合材料。
  7. 【請求項7】請求項4記載の複合材料を用いてなるディ
    ーゼルパティキュレートフィルタ。
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