JP3165317B2 - 塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配合剤 - Google Patents
塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配合剤Info
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- JP3165317B2 JP3165317B2 JP04911494A JP4911494A JP3165317B2 JP 3165317 B2 JP3165317 B2 JP 3165317B2 JP 04911494 A JP04911494 A JP 04911494A JP 4911494 A JP4911494 A JP 4911494A JP 3165317 B2 JP3165317 B2 JP 3165317B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル樹脂用アク
リルゴム系配合剤に関する。さらに詳しくは、塩化ビニ
ル樹脂に、すぐれた耐候性、すぐれた耐熱性、すぐれた
柔軟性を付与し、塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪を小さく
させることができる塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配
合剤に関する。
リルゴム系配合剤に関する。さらに詳しくは、塩化ビニ
ル樹脂に、すぐれた耐候性、すぐれた耐熱性、すぐれた
柔軟性を付与し、塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪を小さく
させることができる塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配
合剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、塩化ビニル樹脂は、クリープ特
性がわるく、圧縮永久歪が大きいので、これらの性質を
改善するために、(1)アクリロニトリル−ブタジエン
ゴムを改質剤として塩化ビニル樹脂に配合する方法や、
(2)ジエン系単量体を0.5〜10重量%含有したモ
ノマー成分を重合してえられたアクリルゴムを改質剤と
して塩化ビニル樹脂に配合する方法が検討されている
(特開昭59−206450号公報)。
性がわるく、圧縮永久歪が大きいので、これらの性質を
改善するために、(1)アクリロニトリル−ブタジエン
ゴムを改質剤として塩化ビニル樹脂に配合する方法や、
(2)ジエン系単量体を0.5〜10重量%含有したモ
ノマー成分を重合してえられたアクリルゴムを改質剤と
して塩化ビニル樹脂に配合する方法が検討されている
(特開昭59−206450号公報)。
【0003】しかしながら、前記(1)の方法では、ク
リープ特性や圧縮永久歪がある程度改善されるとはいう
ものの、該塩化ビニル樹脂の耐候性および耐熱性を改善
させることができず、また前記(2)の方法では、前記
(1)の方法とは逆に耐候性および耐熱性が改善される
が、圧縮永久歪を改善させることができないという欠点
があった。
リープ特性や圧縮永久歪がある程度改善されるとはいう
ものの、該塩化ビニル樹脂の耐候性および耐熱性を改善
させることができず、また前記(2)の方法では、前記
(1)の方法とは逆に耐候性および耐熱性が改善される
が、圧縮永久歪を改善させることができないという欠点
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、塩化ビニル樹脂のクリ
ープ特性および圧縮永久歪を改善させると同時に、該塩
化ビニル樹脂の耐候性および耐熱性を改善させ、さらに
は常態伸びや常態引張り強さを向上させる配合剤を提供
することを目的とするものである。
術に鑑みてなされたものであり、塩化ビニル樹脂のクリ
ープ特性および圧縮永久歪を改善させると同時に、該塩
化ビニル樹脂の耐候性および耐熱性を改善させ、さらに
は常態伸びや常態引張り強さを向上させる配合剤を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(I): CH 2 =CHCO[O(CH 2 ) k ] m OCOCH=CH 2 (I) (式中、kは2、3または4、mは1、2または4、k
とmの積は4、6または8を示す)で表わされる架橋性
モノマーまたは一般式(II): CH 2 =CHCOO(CH 2 ) n OCOCH=CH 2 (II) (式中、nは4〜8の整数を示す)で表わされる 架橋性
モノマー10〜40重量%を含有した共重合成分を重合
させてえられた、ガラス転移温度が−30℃以下のゴム
状ポリマーであるコアポリマーの外周に、前記一般式
(I)で表わされる架橋性モノマーまたは前記一般式
(II)で表わされる架橋性モノマー10〜40重量%
を含有した共重合成分を重合させてえられた、ガラス転
移温度が80℃以上のガラス状ポリマーであるシェルポ
リマーが形成されてなり、前記コアポリマーとシェルポ
リマーとの割合(コアポリマー/シェルポリマー:重量
比)が50/50〜95/5である塩化ビニル樹脂用ア
クリルゴム系配合剤に関する。
般式(I): CH 2 =CHCO[O(CH 2 ) k ] m OCOCH=CH 2 (I) (式中、kは2、3または4、mは1、2または4、k
とmの積は4、6または8を示す)で表わされる架橋性
モノマーまたは一般式(II): CH 2 =CHCOO(CH 2 ) n OCOCH=CH 2 (II) (式中、nは4〜8の整数を示す)で表わされる 架橋性
モノマー10〜40重量%を含有した共重合成分を重合
させてえられた、ガラス転移温度が−30℃以下のゴム
状ポリマーであるコアポリマーの外周に、前記一般式
(I)で表わされる架橋性モノマーまたは前記一般式
(II)で表わされる架橋性モノマー10〜40重量%
を含有した共重合成分を重合させてえられた、ガラス転
移温度が80℃以上のガラス状ポリマーであるシェルポ
リマーが形成されてなり、前記コアポリマーとシェルポ
リマーとの割合(コアポリマー/シェルポリマー:重量
比)が50/50〜95/5である塩化ビニル樹脂用ア
クリルゴム系配合剤に関する。
【0006】
【作用および実施例】本発明の塩化ビニル樹脂用アクリ
ルゴム系配合剤は、前記したように、一般式(I)で表
わされる架橋性モノマーまたは一般式(II)で表わさ
れる架橋性モノマー10〜40重量%を含有した共重合
成分を重合させてえられた、ガラス転移温度が−30℃
以下のゴム状ポリマーであるコアポリマーの外周に、前
記一般式(I)で表わされる架橋性モノマーまたは前記
一般式(II)で表わされる架橋性モノマー10〜40
重量%を含有した共重合成分を重合させてえられた、ガ
ラス転移温度が80℃以上のガラス状ポリマーであるシ
ェルポリマーが形成されたものであり、該コアポリマー
とシェルポリマーとの割合(コアポリマー/シェルポリ
マー:重量比)が50/50〜95/5のものである。
ルゴム系配合剤は、前記したように、一般式(I)で表
わされる架橋性モノマーまたは一般式(II)で表わさ
れる架橋性モノマー10〜40重量%を含有した共重合
成分を重合させてえられた、ガラス転移温度が−30℃
以下のゴム状ポリマーであるコアポリマーの外周に、前
記一般式(I)で表わされる架橋性モノマーまたは前記
一般式(II)で表わされる架橋性モノマー10〜40
重量%を含有した共重合成分を重合させてえられた、ガ
ラス転移温度が80℃以上のガラス状ポリマーであるシ
ェルポリマーが形成されたものであり、該コアポリマー
とシェルポリマーとの割合(コアポリマー/シェルポリ
マー:重量比)が50/50〜95/5のものである。
【0007】本発明においては、コアポリマーに用いら
れる共重合成分(以下、共重合成分(A)という)およ
びシェルポリマーに用いられる共重合成分(以下、共重
合成分(B)という)には、それぞれ架橋性モノマーが
10〜40重量%含有される。
れる共重合成分(以下、共重合成分(A)という)およ
びシェルポリマーに用いられる共重合成分(以下、共重
合成分(B)という)には、それぞれ架橋性モノマーが
10〜40重量%含有される。
【0008】コアポリマーにおいて、共重合成分(A)
における架橋性モノマーの含有率は、10重量%未満で
あるばあいには、塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪の改善効
果が小さくなり、また40重量%をこえるばあいには、
えられるコアポリマーに充分な延伸性が付与されなくな
って脆くなる。好ましい架橋性モノマーの含有率は、1
0〜25重量%である。
における架橋性モノマーの含有率は、10重量%未満で
あるばあいには、塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪の改善効
果が小さくなり、また40重量%をこえるばあいには、
えられるコアポリマーに充分な延伸性が付与されなくな
って脆くなる。好ましい架橋性モノマーの含有率は、1
0〜25重量%である。
【0009】また、シェルポリマーにおいて、共重合成
分(B)における架橋性モノマーの含有率は、10重量
%未満であるばあいには、えられるシェルポリマーは、
一次粒子の融着により、粉体化が困難となったり、えら
れる配合剤を塩化ビニル樹脂に配合したときに分散不良
をおこすようになり、また40重量%をこえるばあいに
は、塩化ビニル樹脂の耐候性および耐熱性の改善効果が
小さくなる。好ましい架橋性モノマーの含有率は、20
〜30重量%である。
分(B)における架橋性モノマーの含有率は、10重量
%未満であるばあいには、えられるシェルポリマーは、
一次粒子の融着により、粉体化が困難となったり、えら
れる配合剤を塩化ビニル樹脂に配合したときに分散不良
をおこすようになり、また40重量%をこえるばあいに
は、塩化ビニル樹脂の耐候性および耐熱性の改善効果が
小さくなる。好ましい架橋性モノマーの含有率は、20
〜30重量%である。
【0010】前記架橋性モノマーはジアクリレートなど
の二官能アクリレートであり、一般式(I): CH2=CHCO[O(CH2)k]mOCOCH=CH2 (I) (式中、kは2、3または4、mは1、2または4、k
とmの積は4、6または8を示す)で表わされる架橋性
モノマーまたは一般式(II): CH2=CHCOO(CH2)nOCOCH=CH2 (II) (式中、nは4〜8の整数を示す)で表わされる架橋性
モノマーである。これらの架橋性モノマーが用いられる
ので、とくに柔軟性の改善効果が大きい。
の二官能アクリレートであり、一般式(I): CH2=CHCO[O(CH2)k]mOCOCH=CH2 (I) (式中、kは2、3または4、mは1、2または4、k
とmの積は4、6または8を示す)で表わされる架橋性
モノマーまたは一般式(II): CH2=CHCOO(CH2)nOCOCH=CH2 (II) (式中、nは4〜8の整数を示す)で表わされる架橋性
モノマーである。これらの架橋性モノマーが用いられる
ので、とくに柔軟性の改善効果が大きい。
【0011】前記一般式(I)で表わされる架橋性モノ
マーの具体例としては、たとえばジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジプロ
ピレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレング
リコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,8−オクタンジオールジアクリレー
トなどがあげられ、これらは、単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。
マーの具体例としては、たとえばジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ジプロ
ピレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレング
リコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、1,8−オクタンジオールジアクリレー
トなどがあげられ、これらは、単独でまたは2種以上を
混合して用いることができる。
【0012】前記一般式(II)で表わされる架橋性モノ
マーの具体例としては、たとえばブチレングリコールジ
アクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、オク
タンジオールジアクリレートなどがあげられ、これら
は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
マーの具体例としては、たとえばブチレングリコールジ
アクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、オク
タンジオールジアクリレートなどがあげられ、これら
は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0013】前記二官能アクリレートのなかでは、ブチ
レングリコールジアクリレートは、反応性にすぐれ、し
かもえられるコアポリマーに柔軟性を与えるものである
ので、本発明においてはとくに好適に使用しうるもので
ある。
レングリコールジアクリレートは、反応性にすぐれ、し
かもえられるコアポリマーに柔軟性を与えるものである
ので、本発明においてはとくに好適に使用しうるもので
ある。
【0014】前記コアポリマーは、ゴム状弾性体であ
り、かかるコアポリマーに用いられる共重合成分として
は、前記架橋性モノマーのほか、アルキル基の炭素数が
1〜8のアルキルアクリレート、該アルキルアクリレー
トと共重合可能なモノマーなどがあげられる。
り、かかるコアポリマーに用いられる共重合成分として
は、前記架橋性モノマーのほか、アルキル基の炭素数が
1〜8のアルキルアクリレート、該アルキルアクリレー
トと共重合可能なモノマーなどがあげられる。
【0015】前記アルキル基の炭素数が1〜8のアルキ
ルアクリレートの具体例としては、たとえばメチルアク
リレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートなどがあげら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。これらのアルキルアクリレートのなかで
は、n−ブチルアクリレートは、えられるコアポリマー
のガラス転移温度を所望の値に容易に調整することがで
きるので、本発明においてはとくに好適に使用しうるも
のである。
ルアクリレートの具体例としては、たとえばメチルアク
リレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートなどがあげら
れ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いるこ
とができる。これらのアルキルアクリレートのなかで
は、n−ブチルアクリレートは、えられるコアポリマー
のガラス転移温度を所望の値に容易に調整することがで
きるので、本発明においてはとくに好適に使用しうるも
のである。
【0016】前記コアポリマーを構成する共重合成分
(A)におけるアルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
アクリレートの含有率は、あまりにも小さいばあいに
は、えられる配合剤が充分なゴム弾性を付与しなくなっ
て塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪の改善効果が充分に付与
されなくなる傾向があるので、60重量%以上、なかん
づく75重量%以上であることが好ましく、またあまり
にも大きいばあいには、一次粒子の融着により、えられ
る配合剤の粉末化が困難となり、該配合剤の塩化ビニル
樹脂における分散性がわるくなる傾向があるので、90
重量%以下であることが好ましい。
(A)におけるアルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
アクリレートの含有率は、あまりにも小さいばあいに
は、えられる配合剤が充分なゴム弾性を付与しなくなっ
て塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪の改善効果が充分に付与
されなくなる傾向があるので、60重量%以上、なかん
づく75重量%以上であることが好ましく、またあまり
にも大きいばあいには、一次粒子の融着により、えられ
る配合剤の粉末化が困難となり、該配合剤の塩化ビニル
樹脂における分散性がわるくなる傾向があるので、90
重量%以下であることが好ましい。
【0017】前記アルキル基の炭素数が1〜8のアルキ
ルアクリレートと共重合可能なモノマーの代表例として
は、たとえばアリルアクリレート、アリルメタクリレー
トなどの不飽和カルボン酸アリルエステル、スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニ
ル、芳香族ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのシアン化ビニル、シアン化ビニリデンな
どのビニルモノマーなどがあげられ、これらは単独でま
たは2種以上を混合して用いることができる。
ルアクリレートと共重合可能なモノマーの代表例として
は、たとえばアリルアクリレート、アリルメタクリレー
トなどの不飽和カルボン酸アリルエステル、スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニ
ル、芳香族ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのシアン化ビニル、シアン化ビニリデンな
どのビニルモノマーなどがあげられ、これらは単独でま
たは2種以上を混合して用いることができる。
【0018】前記コアポリマーを構成する共重合成分
(A)におけるアルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
アクリレートと共重合可能なモノマーの含有率は、該モ
ノマーの種類によって異なるので一概には決定すること
ができないが、通常40重量%以下、なかんづく0.1
〜20重量%であることが好ましい。
(A)におけるアルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
アクリレートと共重合可能なモノマーの含有率は、該モ
ノマーの種類によって異なるので一概には決定すること
ができないが、通常40重量%以下、なかんづく0.1
〜20重量%であることが好ましい。
【0019】なお、前記アルキル基の炭素数が1〜8の
アルキルアクリレートと共重合可能なモノマーのなかで
は、とくに不飽和カルボン酸アリルエステルは、シェル
ポリマーをグラフト重合によって形成させる作用を呈す
るものであるので、本発明においては好適に使用しうる
ものである。かかる不飽和カルボン酸アリルエステルを
用いるばあいには、前記コアポリマーを構成する共重合
成分(A)における含有率が5重量%以下、なかんづく
0.1〜2重量%であることが好ましい。
アルキルアクリレートと共重合可能なモノマーのなかで
は、とくに不飽和カルボン酸アリルエステルは、シェル
ポリマーをグラフト重合によって形成させる作用を呈す
るものであるので、本発明においては好適に使用しうる
ものである。かかる不飽和カルボン酸アリルエステルを
用いるばあいには、前記コアポリマーを構成する共重合
成分(A)における含有率が5重量%以下、なかんづく
0.1〜2重量%であることが好ましい。
【0020】コアポリマーは、該コアポリマーを構成す
る共重合成分(A)を、たとえば乳化重合することによ
ってえられる。
る共重合成分(A)を、たとえば乳化重合することによ
ってえられる。
【0021】前記コアポリマーのガラス転移温度が、塩
化ビニル樹脂の柔軟性を維持するために、−30℃以
下、なかんづく−60〜−40℃となるように、共重合
成分(A)を調整する。
化ビニル樹脂の柔軟性を維持するために、−30℃以
下、なかんづく−60〜−40℃となるように、共重合
成分(A)を調整する。
【0022】前記シェルポリマーは、ガラス状ポリマー
であり、かかるシェルポリマーに用いられる共重合成分
(B)としては、前記架橋性モノマーのほか、アルキル
基の炭素数が1〜6のアルキルメタクリレート、該アル
キルメタクリレートと共重合可能なモノマーなどがあげ
られる。
であり、かかるシェルポリマーに用いられる共重合成分
(B)としては、前記架橋性モノマーのほか、アルキル
基の炭素数が1〜6のアルキルメタクリレート、該アル
キルメタクリレートと共重合可能なモノマーなどがあげ
られる。
【0023】前記アルキル基の炭素数が1〜6のアルキ
ルメタクリレートの具体例としては、たとえばメチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ターシャリーブ
チルメタクリレート、セカンダリーブチルメタクリレー
ト、イソブチルメタクリレートなどがあげられ、これら
は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。これらのアルキルメタクリレートのなかでは、メチ
ルメタクリレートは、配合される塩化ビニル樹脂との親
和性にすぐれ、しかも引張強さ、伸びなどの物性を向上
させる性質を有するものであるので、本発明においては
とくに好適に使用しうるものである。
ルメタクリレートの具体例としては、たとえばメチルメ
タクリレート、エチルメタクリレート、ターシャリーブ
チルメタクリレート、セカンダリーブチルメタクリレー
ト、イソブチルメタクリレートなどがあげられ、これら
は単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。これらのアルキルメタクリレートのなかでは、メチ
ルメタクリレートは、配合される塩化ビニル樹脂との親
和性にすぐれ、しかも引張強さ、伸びなどの物性を向上
させる性質を有するものであるので、本発明においては
とくに好適に使用しうるものである。
【0024】前記シェルポリマーを構成する共重合成分
(B)におけるアルキル基の炭素数が1〜6のアルキル
メタクリレートの含有率は、あまりにも小さいばあいに
は、耐熱性および耐候性が損われる傾向があるので、6
0重量%以上、なかんづく70重量%以上であることが
好ましく、またあまりにも大きいばあいには、架橋性モ
ノマーの含有率が小さくなり、一次粒子の融着をひきお
こし、塩化ビニル樹脂への分散性が阻害される傾向があ
るので、90重量%以下、なかんづく80重量%以下で
あることが好ましい。
(B)におけるアルキル基の炭素数が1〜6のアルキル
メタクリレートの含有率は、あまりにも小さいばあいに
は、耐熱性および耐候性が損われる傾向があるので、6
0重量%以上、なかんづく70重量%以上であることが
好ましく、またあまりにも大きいばあいには、架橋性モ
ノマーの含有率が小さくなり、一次粒子の融着をひきお
こし、塩化ビニル樹脂への分散性が阻害される傾向があ
るので、90重量%以下、なかんづく80重量%以下で
あることが好ましい。
【0025】前記アルキル基の炭素数が1〜6のアルキ
ルメタクリレートと共重合可能なモノマーの代表例とし
ては、たとえばスチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレンなどの芳香族ビニル、芳香族ビニリデン、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニ
ル、シアン化ビニリデンなどのビニルモノマーなどがあ
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。
ルメタクリレートと共重合可能なモノマーの代表例とし
ては、たとえばスチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレンなどの芳香族ビニル、芳香族ビニリデン、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニ
ル、シアン化ビニリデンなどのビニルモノマーなどがあ
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。
【0026】前記シェルポリマーを構成する共重合成分
(B)におけるアルキル基の炭素数が1〜6のアルキル
メタクリレートと共重合可能なモノマーの含有率は、該
モノマーの種類によって異なるので一概には決定するこ
とができないが、通常40重量%以下、なかんづく0.
1〜10重量%であることが好ましい。
(B)におけるアルキル基の炭素数が1〜6のアルキル
メタクリレートと共重合可能なモノマーの含有率は、該
モノマーの種類によって異なるので一概には決定するこ
とができないが、通常40重量%以下、なかんづく0.
1〜10重量%であることが好ましい。
【0027】シェルポリマーは、該シェルポリマーを構
成する共重合成分(B)を、たとえば乳化重合すること
によってえられる。
成する共重合成分(B)を、たとえば乳化重合すること
によってえられる。
【0028】前記シェルポリマーのガラス転移温度が、
塩化ビニル樹脂における配合剤の分散性を向上させるた
めに、80℃以上、なかんづく90〜120℃となるよ
うに、共重合成分(B)を調整する。
塩化ビニル樹脂における配合剤の分散性を向上させるた
めに、80℃以上、なかんづく90〜120℃となるよ
うに、共重合成分(B)を調整する。
【0029】本発明においては、前記共重合成分(A)
をまず通常の乳化重合法によって重合させてコアポリマ
ーをえたのち、えられた重合体に前記共重合成分(B)
を重合せしめることにより、アクリルゴム系配合剤がえ
られる。
をまず通常の乳化重合法によって重合させてコアポリマ
ーをえたのち、えられた重合体に前記共重合成分(B)
を重合せしめることにより、アクリルゴム系配合剤がえ
られる。
【0030】重合の方法にはとくに限定がなく、通常の
方法、たとえば乳化重合法などの方法で行なってもよ
い。また、重合の際には、共重合成分(B)の追加方法
にもとくに限定がなく、多段階添加法であっても一括添
加法であってもよい。
方法、たとえば乳化重合法などの方法で行なってもよ
い。また、重合の際には、共重合成分(B)の追加方法
にもとくに限定がなく、多段階添加法であっても一括添
加法であってもよい。
【0031】かくしてえられる重合体ラテックスは、通
常100〜500nmの重量平均粒子径を有するもので
あり、かかるラテックスを凍結融解、塩折などにより、
重合体を分離し、水洗、脱水したのち、バンドドライヤ
ーや流動乾燥器などを用いて乾燥させることにより、通
常、平均粒子径が1〜3mm程度の重合体の凝集体とし
て、本発明のアクリルゴム系配合剤がえられる。塩化ビ
ニル樹脂との混練時の分散状態を良好にするためには、
乾燥時の温度は、通常70〜100℃程度であることが
好ましいが、本発明はかかる温度によって制限を受ける
ものではなく、分散状態に悪影響を及ぼさなければなけ
れば、他の温度範囲であってもよい。
常100〜500nmの重量平均粒子径を有するもので
あり、かかるラテックスを凍結融解、塩折などにより、
重合体を分離し、水洗、脱水したのち、バンドドライヤ
ーや流動乾燥器などを用いて乾燥させることにより、通
常、平均粒子径が1〜3mm程度の重合体の凝集体とし
て、本発明のアクリルゴム系配合剤がえられる。塩化ビ
ニル樹脂との混練時の分散状態を良好にするためには、
乾燥時の温度は、通常70〜100℃程度であることが
好ましいが、本発明はかかる温度によって制限を受ける
ものではなく、分散状態に悪影響を及ぼさなければなけ
れば、他の温度範囲であってもよい。
【0032】なお、コアポリマーとシェルポリマーとの
割合(コアポリマー/シェルポリマー:重量比)は、あ
まりにも小さいばあいには、えられる配合剤が充分なゴ
ム弾性を有しなくなり、塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪が
大きくなり、またあまりにも大きいばあいには、えられ
る配合剤が塊状化し、粉末状にならなくなるので、50
/50〜95/5、なかんづく70/30〜85/15
である。
割合(コアポリマー/シェルポリマー:重量比)は、あ
まりにも小さいばあいには、えられる配合剤が充分なゴ
ム弾性を有しなくなり、塩化ビニル樹脂の圧縮永久歪が
大きくなり、またあまりにも大きいばあいには、えられ
る配合剤が塊状化し、粉末状にならなくなるので、50
/50〜95/5、なかんづく70/30〜85/15
である。
【0033】かくしてえられた本発明のアクリルゴム系
配合剤は、通常塩化ビニル樹脂100重量部に対して1
0〜80重量部の割合で配合される。かかるアクリルゴ
ム系配合剤の配合量が10重量部よりも少ないばあいに
は、耐熱性、耐候性に劣り、また圧縮永久歪が大きくな
る傾向があり、また80重量部をこえるばあいには、塩
化ビニル樹脂に充分な延伸性が付与されなくなる傾向が
ある。
配合剤は、通常塩化ビニル樹脂100重量部に対して1
0〜80重量部の割合で配合される。かかるアクリルゴ
ム系配合剤の配合量が10重量部よりも少ないばあいに
は、耐熱性、耐候性に劣り、また圧縮永久歪が大きくな
る傾向があり、また80重量部をこえるばあいには、塩
化ビニル樹脂に充分な延伸性が付与されなくなる傾向が
ある。
【0034】前記塩化ビニル樹脂にはとくに限定がな
く、かかる塩化ビニル樹脂としては、たとえば塩化ビニ
ル単独重合体、塩化ビニルの含有率が70重量%以上の
塩化ビニル系共重合体、塩素化塩化ビニル樹脂などがあ
げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるもの
ではない。
く、かかる塩化ビニル樹脂としては、たとえば塩化ビニ
ル単独重合体、塩化ビニルの含有率が70重量%以上の
塩化ビニル系共重合体、塩素化塩化ビニル樹脂などがあ
げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるもの
ではない。
【0035】前記配合剤を塩化ビニル樹脂に配合するこ
とにより、かかる塩化ビニル樹脂の耐候性、耐熱性、柔
軟性、圧縮永久歪などが改善される。かかる配合剤を塩
化ビニル樹脂に配合してえられる塩化ビニル樹脂組成物
は、たとえば射出成形法、押出成形法、ブロー成形法な
どの方法により、所望の形状を有する成形品に成形させ
ることができる。
とにより、かかる塩化ビニル樹脂の耐候性、耐熱性、柔
軟性、圧縮永久歪などが改善される。かかる配合剤を塩
化ビニル樹脂に配合してえられる塩化ビニル樹脂組成物
は、たとえば射出成形法、押出成形法、ブロー成形法な
どの方法により、所望の形状を有する成形品に成形させ
ることができる。
【0036】つぎに、本発明の塩化ビニル樹脂用アクリ
ルゴム系配合剤を実施例にもとづいてさらに詳細に説明
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はない。
ルゴム系配合剤を実施例にもとづいてさらに詳細に説明
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はない。
【0037】実施例1 2リットル容のビーカーにアニオン性乳化剤としてジオ
クチルスルホサクシネートナトリウム塩(以下、SSS
という)5.0gおよび脱イオン水1250gを入れ、
SSSを溶解させたのち、n−ブチルアクリレート(以
下、BAという)271.36g、アリルメタクリレー
ト(以下、AlMAという)0.64gおよび1,4−
ブチレングリコールジアクリレート(以下、BGAとい
う)48gを添加し、小型ホモミキサーを用いて乳化さ
せた。えられた乳化液を1段目乳化液とする。
クチルスルホサクシネートナトリウム塩(以下、SSS
という)5.0gおよび脱イオン水1250gを入れ、
SSSを溶解させたのち、n−ブチルアクリレート(以
下、BAという)271.36g、アリルメタクリレー
ト(以下、AlMAという)0.64gおよび1,4−
ブチレングリコールジアクリレート(以下、BGAとい
う)48gを添加し、小型ホモミキサーを用いて乳化さ
せた。えられた乳化液を1段目乳化液とする。
【0038】つぎに、2リットル容の還流冷却管つき重
合容器内に、えられた1段目乳化液全量を仕込み、チッ
素気流下で70℃まで昇温させた。これに重合開始剤と
して過硫酸アンモニウム(以下、APSという)の10
%水溶液10gを添加し、コア部の重合を開始させた。
合容器内に、えられた1段目乳化液全量を仕込み、チッ
素気流下で70℃まで昇温させた。これに重合開始剤と
して過硫酸アンモニウム(以下、APSという)の10
%水溶液10gを添加し、コア部の重合を開始させた。
【0039】重合開始後、重合容器内の温度は、初期温
度の70℃から重合の進行に伴い、80℃まで上昇し
た。
度の70℃から重合の進行に伴い、80℃まで上昇し
た。
【0040】80℃まで上昇したのちは、冷却操作を行
ない、系内の温度を80〜82℃に維持し、温度の上昇
が止まった時点を重合反応終了時とし、温度を80℃に
保ち、60分間熟成させた。
ない、系内の温度を80〜82℃に維持し、温度の上昇
が止まった時点を重合反応終了時とし、温度を80℃に
保ち、60分間熟成させた。
【0041】つぎに、温度を80℃にした状態で、メチ
ルメタクリレート(以下、MMAという)17gおよび
BGA3.0gの混合液を30分間かけて滴下し、滴下
終了後、90℃で120分間熟成させたのち、室温に冷
却した。
ルメタクリレート(以下、MMAという)17gおよび
BGA3.0gの混合液を30分間かけて滴下し、滴下
終了後、90℃で120分間熟成させたのち、室温に冷
却した。
【0042】えられた反応液を300メッシュのステン
レス鋼製の金網で濾過し、固形分量21.5重量%、重
量平均粒子径226nmのコア・シェルポリマーラテッ
クスをえた。
レス鋼製の金網で濾過し、固形分量21.5重量%、重
量平均粒子径226nmのコア・シェルポリマーラテッ
クスをえた。
【0043】えられたコア・シェルポリマーラテックス
を−15℃にて凍結させ、室温まで融解させ、ついで8
0℃で6時間送風乾燥させてアクリルゴム系配合剤をえ
た。
を−15℃にて凍結させ、室温まで融解させ、ついで8
0℃で6時間送風乾燥させてアクリルゴム系配合剤をえ
た。
【0044】つぎに、塩化ビニル樹脂(平均重合度13
00)100重量部に対して、えられた配合剤40重量
部、可塑剤としてジオクチルフタレート80重量部およ
び安定化剤としてラウリル酸バリウムとラウリル酸亜鉛
の混合物4重量部を容器内で混合し、これを140℃の
加熱ミキシングロールで混練して塩化ビニル樹脂組成物
をえた。
00)100重量部に対して、えられた配合剤40重量
部、可塑剤としてジオクチルフタレート80重量部およ
び安定化剤としてラウリル酸バリウムとラウリル酸亜鉛
の混合物4重量部を容器内で混合し、これを140℃の
加熱ミキシングロールで混練して塩化ビニル樹脂組成物
をえた。
【0045】えられた塩化ビニル樹脂組成物の物性とし
て、常態伸び、常態引張り強さ、圧縮永久歪、耐熱性伸
び変化率および耐候性を以下の方法にしたがって調べ
た。その結果を表2に示す。
て、常態伸び、常態引張り強さ、圧縮永久歪、耐熱性伸
び変化率および耐候性を以下の方法にしたがって調べ
た。その結果を表2に示す。
【0046】(イ)常態伸び JIS K−6251にもとづいて20℃で伸びを測定
した。
した。
【0047】(ロ)常態引張り強さ JIS K−6251にもとづいて20℃で引張り強さ
を測定した。
を測定した。
【0048】(ハ)圧縮永久歪 JIS K−6262にもとづいて70℃で24時間2
5%圧縮したのち測定した。
5%圧縮したのち測定した。
【0049】(ニ)耐熱性伸び変化率 JIS K−6257にもとづいて100℃で72時間
加熱したのちの伸びの変化率を測定した。
加熱したのちの伸びの変化率を測定した。
【0050】(ホ)耐候性 サンシャインウェザオメーターで63℃の温度で100
0時間耐候性試験を行ない、塩化ビニル樹脂組成物の変
色および硬化劣化の有無を目視で観察し、以下の評価基
準にもとづいて評価した。
0時間耐候性試験を行ない、塩化ビニル樹脂組成物の変
色および硬化劣化の有無を目視で観察し、以下の評価基
準にもとづいて評価した。
【0051】(評価基準) A:塩化ビニル樹脂組成物の変色および硬化劣化が認め
られない。 B:塩化ビニル樹脂組成物の変色または硬化劣化がわず
かに認められる。 C:塩化ビニル樹脂組成物の変色または硬化劣化がやや
認められる。 D:塩化ビニル樹脂組成物の変色または硬化劣化が明ら
かに認められる。
られない。 B:塩化ビニル樹脂組成物の変色または硬化劣化がわず
かに認められる。 C:塩化ビニル樹脂組成物の変色または硬化劣化がやや
認められる。 D:塩化ビニル樹脂組成物の変色または硬化劣化が明ら
かに認められる。
【0052】実施例2〜3および比較例1〜5 実施例1において、モノマー組成を表1に示すように変
更したほかは、実施例1と同様にしてアクリルゴム系配
合剤をえた。
更したほかは、実施例1と同様にしてアクリルゴム系配
合剤をえた。
【0053】えられた配合剤を用いて実施例1と同様に
して、塩化ビニル樹脂組成物を調製したのち、その物性
を測定した。その結果を表2に示す。
して、塩化ビニル樹脂組成物を調製したのち、その物性
を測定した。その結果を表2に示す。
【0054】比較例6 2リットル容のビーカーにアニオン性乳化剤としてSS
S5.0gおよび脱イオン水1250gを入れ、SSS
を溶解させたのち、BA271.36g、MMA17
g、AlMA0.64gおよびBGA51gを添加し、
小型ホモミキサーを用いて乳化させた。
S5.0gおよび脱イオン水1250gを入れ、SSS
を溶解させたのち、BA271.36g、MMA17
g、AlMA0.64gおよびBGA51gを添加し、
小型ホモミキサーを用いて乳化させた。
【0055】つぎに、2リットル容の還流冷却管つき重
合容器内に、えられた乳化液全量を仕込み、チッ素気流
下で70℃まで昇温させた。これに重合開始剤としてA
PSの10%水溶液10gを添加し、重合を開始させ
た。
合容器内に、えられた乳化液全量を仕込み、チッ素気流
下で70℃まで昇温させた。これに重合開始剤としてA
PSの10%水溶液10gを添加し、重合を開始させ
た。
【0056】重合開始後、重合容器内の温度は、初期温
度70℃から重合の進行に伴い、80℃まで上昇した。
度70℃から重合の進行に伴い、80℃まで上昇した。
【0057】80℃まで上昇したのちは、冷却操作を行
ない、系内の温度を80〜82℃に維持し、温度の上昇
が止まった時点を重合反応終了時とし、温度を90℃に
上げて120分間熟成させた。
ない、系内の温度を80〜82℃に維持し、温度の上昇
が止まった時点を重合反応終了時とし、温度を90℃に
上げて120分間熟成させた。
【0058】えられた反応液を300メッシュのステン
レス鋼製の金網で濾過し、固形分量21.1重量%、重
量平均粒子径218nmのポリマーラテックスをえた。
レス鋼製の金網で濾過し、固形分量21.1重量%、重
量平均粒子径218nmのポリマーラテックスをえた。
【0059】えられたポリマーラテックスを−15℃に
て凍結させ、室温まで融解させ、ついで80℃で6時間
送風乾燥させて配合剤をえた。
て凍結させ、室温まで融解させ、ついで80℃で6時間
送風乾燥させて配合剤をえた。
【0060】えられた配合剤を用いて実施例1と同様に
して、塩化ビニル樹脂組成物を調製したのち、その物性
を測定した。その結果を表2に示す。
して、塩化ビニル樹脂組成物を調製したのち、その物性
を測定した。その結果を表2に示す。
【0061】比較例7 実施例1において、配合剤としてアクリロニトリル−ブ
タジエンゴム(日本合成ゴム(株)製、N230S)を
用い、塩化ビニル樹脂100重量部に対してアクリロニ
トリル−ブタジエンゴム40重量部を配合したほかは、
実施例1と同様にして塩化ビニル樹脂組成物をえた。
タジエンゴム(日本合成ゴム(株)製、N230S)を
用い、塩化ビニル樹脂100重量部に対してアクリロニ
トリル−ブタジエンゴム40重量部を配合したほかは、
実施例1と同様にして塩化ビニル樹脂組成物をえた。
【0062】えられた塩化ビニル樹脂組成物の物性を実
施例1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。
施例1と同様にして測定した。その結果を表2に示す。
【0063】比較例8 対照のため、配合剤を配合していない塩化ビニル樹脂
(平均重合度1300)のみを用いたばあいの物性を実
施例1と同様にして調べた。その結果を表2に示す。
(平均重合度1300)のみを用いたばあいの物性を実
施例1と同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0064】なお、表1中、モノマーの各略号は、以下
のことを意味する。
のことを意味する。
【0065】BA:n−ブチルアクリレート AlMA:アリルメタクリレート BGA:1,4−ブチレングリコールジアクリレート TEGA:トリエチレングリコールジアクリレート PEGM:ポリエチレングリコールジメタクリレート DVB:ジビニルベンゼン EGA:エチレングリコールジアクリレート MMA:メチルメタクリレート
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】表2に示された結果から、実施例1〜3で
えられたアクリルゴム系配合剤は、耐候性にすぐれ、常
態伸びおよび常態引張り強さが大きく、圧縮永久歪およ
び耐熱性伸び変化率が小さいものであることがわかる。
えられたアクリルゴム系配合剤は、耐候性にすぐれ、常
態伸びおよび常態引張り強さが大きく、圧縮永久歪およ
び耐熱性伸び変化率が小さいものであることがわかる。
【0069】
【発明の効果】本発明のアクリルゴム系配合剤は、塩化
ビニル樹脂の圧縮永久歪を改善させると同時に、該塩化
ビニル樹脂の耐候性および耐熱性を改善させ、さらに常
態伸びや常態引張り強さを向上させるという効果を奏す
る。
ビニル樹脂の圧縮永久歪を改善させると同時に、該塩化
ビニル樹脂の耐候性および耐熱性を改善させ、さらに常
態伸びや常態引張り強さを向上させるという効果を奏す
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 220/40 C08L 27/06 C08L 33/06 C08L 51/06
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(I): CH 2 =CHCO[O(CH 2 ) k ] m OCOCH=CH 2 (I) (式中、kは2、3または4、mは1、2または4、k
とmの積は4、6または8を示す)で表わされる架橋性
モノマーまたは一般式(II): CH 2 =CHCOO(CH 2 ) n OCOCH=CH 2 (II) (式中、nは4〜8の整数を示す)で表わされる 架橋性
モノマー10〜40重量%を含有した共重合成分を重合
させてえられた、ガラス転移温度が−30℃以下のゴム
状ポリマーであるコアポリマーの外周に、 前記一般式(I)で表わされる架橋性モノマーまたは前
記一般式(II)で表わされる架橋性モノマー10〜4
0重量%を含有した共重合成分を重合させてえられた、
ガラス転移温度が80℃以上のガラス状ポリマーである
シェルポリマーが形成されてなり、 前記コアポリマーとシェルポリマーとの割合(コアポリ
マー/シェルポリマー:重量比)が50/50〜95/
5であ る塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配合剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04911494A JP3165317B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配合剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04911494A JP3165317B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配合剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07258351A JPH07258351A (ja) | 1995-10-09 |
JP3165317B2 true JP3165317B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=12822045
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04911494A Expired - Fee Related JP3165317B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 塩化ビニル樹脂用アクリルゴム系配合剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3165317B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010103034A (ko) * | 1999-03-09 | 2001-11-17 | 다케다 마사토시 | 염화비닐계 수지 조성물 |
JP4878129B2 (ja) * | 2005-06-29 | 2012-02-15 | 三菱レイヨン株式会社 | 樹脂用改質剤ならびにこれを用いた樹脂組成物、成形品 |
JP2010235834A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Kaneka Corp | 熱可塑性エラストマー組成物 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP04911494A patent/JP3165317B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07258351A (ja) | 1995-10-09 |
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