JP3164265B2 - 湯水混合水栓 - Google Patents

湯水混合水栓

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JP3164265B2
JP3164265B2 JP14346294A JP14346294A JP3164265B2 JP 3164265 B2 JP3164265 B2 JP 3164265B2 JP 14346294 A JP14346294 A JP 14346294A JP 14346294 A JP14346294 A JP 14346294A JP 3164265 B2 JP3164265 B2 JP 3164265B2
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八平 渡邊
浩 大島
浩介 福島
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東陶機器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばレバー操作に
よって湯と水の混合比及び流量を調整できるようにした
シングルレバー式の湯水混合水栓に関する。
【0002】
【従来の技術】シングルレバー式の湯水混合水栓は、本
体内部の流路中に2枚のディスク状の弁板を重ね合わ
せ、一方の弁板を固定式とすると共に他方の弁板を操作
用のレバーに連接した可動式としたものである。そし
て、固定側の弁板に対する可動側の弁板の位置をレバー
によって変え、これらの弁板に開けた孔の整合度に応じ
て湯と水の混合比の設定及び流量の調整を可能としてい
る。
【0003】このような湯水混合水栓の例としては、た
とえば本願出願人が実願平5−27700号として提案
したものがある。
【0004】この湯水混合水栓は、カートリッジ式の本
体ブロックの下端に位置する固定弁板をパッキンによっ
てシール接合するのに加えて、スプリングの付勢力を利
用して固定弁板をその上の可動弁板に圧着させて弁板の
間をシール接合可能としたものである。そして、このよ
うな構成によって、本体ブロックの組み込み構造を簡単
にすると共に、ハンドルも軽快に操作できて使い勝手の
向上等を達成し得たものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本体ブロッ
クは合成樹脂製であって、その周りを金属製の管材を利
用した外郭材によって覆う構造なので、合成樹脂と金属
との間の熱膨張の差による様々な影響が考えられる。
【0006】たとえば、スパウトを一体に形成して本体
ブロックの周りに旋回できるように取り付ける外郭材
は、本体ブロック側に備えたU字状のパッキンによって
シールされる。このパッキンを保持するため、本体ブロ
ックの外周には溝を刻むことになり、パッキン以外の部
分の本体ブロックの外周面は外郭材の内周壁に接触させ
た配置となる。
【0007】このような構造では、湯を供給するときの
温度上昇によって、下配置のパッキンの上側の周面及び
上配置のパッキンの下側の周面部分、すなわち流路に臨
んで高温に曝される部分が他の位置よりも膨張しやす
い。一方、本体ブロックは金属製の外郭材によって覆わ
れているので、本体ブロックの熱膨張は規制され、その
結果膨張した部分の本体ブロックの内部応力が高くな
る。したがって、パッキンの保持溝部分への応力の集中
等を招き、本体ブロックの強度及び耐久性の低下に陥り
やすい。
【0008】また、高温時での本体ブロックの膨張変形
によって、その周りの外郭材の旋回に対する抵抗も大き
くなり、スパウトの回転も重くなって使い勝手に影響を
与えてしまう。
【0009】更に、このような熱膨張の影響だけでな
く、合成樹脂製の本体ブロックと金属管を利用した給
水,給湯管との接続構造においても、それぞれの素材が
異なることから、寸法公差の取り合いの設定は比較的難
しい。このため、これらの部材の寸法精度もそれぞれ高
くする必要があり、加工工数や検査工程が煩雑になる傾
向にある。
【0010】このように、合成樹脂製の本体ブロックを
管材を利用した外郭材との組合せ構造とする場合、熱膨
張量の差や寸法公差等に起因した障害を招きやすい。
【0011】本発明において解決すべき課題は、合成樹
脂製の本体ブロックを金属製の管材を利用した外郭材で
覆う水栓において、熱膨張の差等を要因とした構造上の
問題を解消することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、給水源に連通
すると共に弁要素を内蔵した合成樹脂製の本体ブロック
と、前記本体ブロックに外挿してこれを覆い前記弁要素
に連通する吐水部を備えた金属製の外郭材と、前記弁要
素から前記吐水部に向かう流路を上下に挟んで前記本体
ブロックの回りに配置され前記外郭材の内周面をシール
するU字状断面のパッキンとを備え、前記本体ブロック
の外周面に前記パッキンを嵌め込む保持溝を形成すると
共に該保持溝から前記流路に臨む部分までの前記本体ブ
ロックの周壁を前記外郭材の内壁から離間させ、前記U
字状断面のパッキンをその断面の開放する側が前記流路
に臨む向きとして前記保持溝に装着してなることを特徴
とする。
【0013】また、流路を横断する向きに外郭材を本体
ブロックに外挿して流路を越えた側に配置したパッキン
に少なくとも被さり始めるとき、他方のパッキンを装着
した本体ブロックの外周面と、流路中に含まれる本体ブ
ロックの外周に設けられたガイド環との2点支持で外郭
材を案内可能とし、ガイド環に対応する位置の外郭部材
の内径を拡大してガイド環の周面と離間させた構成とし
てもよい。
【0014】更に、本体ブロックに接続する給水及び/
又は給湯のための供給管を備え、供給管の管端の近傍に
フランジを形成すると共にこのフランジよりも先端部を
差し込み可能な供給路を本体ブロックに設け、供給路の
内部であって供給管の外周に嵌合するパッキンを設け、
更にパッキンとフランジとの間に寸法公差吸収用のバッ
クアップリングを備えた構成とすることもできる。
【0015】
【作用】U字状のパッキンを嵌め込む保持溝は、混合水
が通過する流路側に臨む部分が外郭材の内周壁から離間
して接触しないので、高温の湯に曝されて本体ブロック
が膨張しても外郭材に突き当たらず、内部応力の異常な
上昇が避けられる。
【0016】そして、外郭材を本体ブロックの周りに外
挿して覆うときには、保持溝のU字状のパッキンが開い
た部分に外郭材が達するときには、ガイド環と本体ブロ
ックの外周の一部とによる2点支持でこの外郭材を案内
して本体ブロックと同軸上の姿勢に拘束でき、パッキン
を引っ掛けることなく外郭材を組み込むことが可能とな
る。
【0017】また、供給管のフランジと供給路の中のパ
ッキンとの間にバックアップリングを組み込むと、本体
ブロックと供給管の寸法誤差に対しても、バックアップ
リングがパッキンを供給路の内部側に拘束して保持で
き、パッキンの位置ずれによる漏水が防止される。
【0018】
【実施例】図1は本発明の水栓であってシングルレバー
式の湯水混合栓用としたときの側面縦断面図、図2は給
水管及び給湯管との流路の接続構造を示す要部の正面縦
断面図である。
【0019】図において、湯水混合栓の本体は、管材を
素材とした2個の外郭材1,2,その内部に収納し合成
樹脂製の本体ブロック3及びこの本体ブロック3の上端
に一体化したカバー4とによって構成されている。
【0020】本体ブロック3の下端には、図2に示すよ
うに給水管5a及び給湯管5bが供給管として接続さ
れ、本体ブロック3の内部に組み込まれるカートリッジ
式のハウジング6に収納した弁要素の動作により、水と
湯の混合水が本体ブロック3の周りと外郭材2の間に流
下し、外郭材2に一体の吐水管2aから吐出される。
【0021】ハウジング6の下端には、給水管5a及び
給湯管5bからの流路を接続するための接続座6aを設
け、図2に示すように、この接続座6aには水用孔6b
及び湯用孔6cをそれぞれ開けると共に、混合水流出孔
6d(図1参照)を設ける。また、ハウジング6の上端
側には、内蔵する弁要素をその可動範囲内で保持するリ
テーナブロック6eを差し込んで固定すると共に、トッ
プブロック6fを設ける。
【0022】ハウジング6の内部であって接続座6aの
上面には固定弁板7を定位置に組み込んで固定し、この
固定弁板7の上には可動弁板8を重ね合わせて配置し、
この可動弁板8を固定弁板7に対して摺動可能とする。
【0023】図3の(a)及び(b)はそれぞれ固定弁
板7及び可動弁板8の平面図であって、これらの弁板
7,8はセラミックスを素材としたものである。
【0024】固定弁板7は、給水管5aと給湯管5bに
連通する水用孔7aと湯用孔7bとを開け、更にハウジ
ング6の混合水流出孔6dに連通可能な混合水用孔7c
を開ける。一方、可動弁板8は、図において上下方向の
移動及び旋回動作によって水用孔7a及び湯用孔7bを
全て閉じたりまたは部分的に開いたりできるような平面
形状を持ち、中央には混合水用孔7cに整合可能な連絡
孔8aを開けたものである。
【0025】図4は固定弁板7の上に可動弁板8を重ね
たときの平面図である。
【0026】同図(a)の状態では、固定弁板7の水用
孔7a及び湯用孔7bの両方に可動弁板8が被さり、給
水側及び給湯側からの流路を遮断して止水している。そ
して、可動弁板8がこのままの姿勢で図において上側に
移動していくと、同図(b)のように水用孔7a及び湯
用孔7bが開いていき、水側と湯側とを同じ弁開度で開
いていく。これによって、湯と水との量比を1:1とし
て連絡孔8aから混合水流出孔6dへ向かう混合水の量
を弁開度に応じて増加させ、混合水の流量を設定するこ
とができる。
【0027】また、図4の(c)は同図(b)の開弁位
置にある可動弁板8をその芯周りに反時計方向に回転さ
せた状態である。このときには、水用孔7aのみが開く
一方湯用孔7bは全閉となり、水のみが吐水管側へ供給
される。また、可動弁板8を逆に時計方向に回転させる
と、同図(c)の可動弁体8が左右対称の姿勢となり、
湯用孔7bのみを開く。
【0028】更に、同図(c)の状態から可動弁板8を
斜め右下に真っ直ぐに引き下げると、可動弁板8によっ
て水用孔7a及び湯用孔7bが両方とも閉じられ、止水
状態に戻る。
【0029】このような可動弁板8の動きは、本体1の
上端から突き出たレバー9によって操作される。そし
て、図1に示すように、レバー9と可動弁板8との間に
は、シフタ9aを組み込んで互いを連接し、レバー9の
操作力をシフタ9aを介して可動弁板8に伝達可能とす
る。
【0030】図2に戻って、本体ブロック3の下端部に
は、給水管5a及び給湯管5bに連通する水及び湯の供
給路3a,3bを設ける。これらの供給路3a,3bの
流路端は、ハウジング6に固定した接続座6aの水用孔
6b及び湯用孔6cにそれぞれ同軸上で整合する位置関
係となるように形成し、これらの供給路3a,3bと孔
6b,6cとをそれぞれシール環10によって接続す
る。このシール環10はゴム又は軟質の合成樹脂を素材
とした円筒状であり、供給路3a,3bの内周に設けた
段部3c,3dとの間に介装したスプリング11によっ
て固定弁板7側へ付勢されている。
【0031】ここで、本体ブロック3を外郭材2に対し
てシール接合するため、本体ブロック3の外周面にはU
字状断面の2本パッキン12a,12bを設ける。これ
らのパッキン12a,12bは、図5の拡大断面図に示
すように、吐水管2aの基端部を上下に跨ぐ位置に配置
され、本体ブロック3の外周面に刻んだ保持溝3e,3
fに嵌め込まれている。これらの保持溝3e,3fは、
いすれも吐水口2aの基端部側すなわち混合水の流路に
臨む部分を開放するように、外郭材2の内径よりも少し
短くした断面形状を持つ。
【0032】下側配置のパッキン12bの保持溝3fの
上側であって、図1に示すように本体ブロック3を外郭
材1,2の中に完全に落とし込んだときに外郭材2の内
周壁から外れて吐水管2aの基端部に含まれる位置にガ
イド環3gを設ける。このガイド環3gの外径は、保持
溝3fよりも下側の本体ブロック3のそれと同じ程度で
ある。
【0033】水栓を組み立てるときには、本体ブロック
3の周りにまず外郭材1を上から嵌め込み、この後に下
側配置にパッキン12bをその保持溝3fの中に図1に
示すようにU字状の断面の開放した部分が上向きとなる
ように嵌め込む。また、上側配置のパッキン12aもそ
の断面が開放する向きを下にして保持溝3eに嵌めて取
り付ける。
【0034】次いで、外郭材2を本体ブロック3の上端
から被せていき、図1のようにその下端が外郭材1の上
端に突き当たる状態に組み込む。このとき、外郭材2が
下側配置のパッキン3f部分に掛かるようになるときに
は、外郭材2の内周はガイド環3gと上側配置のパッキ
ン12aよりも上側の本体ブロック3の外周面によって
2点支持されている。このため、本体ブロック3に対し
て外郭材2は同軸上に倣うように案内されてその下端が
パッキン12bに達する前にガイド環3gによって本体
ブロック3と同軸の姿勢に拘束され、このまま図1の位
置まで下げていくことができる。したがって、U字状の
パッキン12bの保持溝3fの上側が開放していても、
外郭材1は本体ブロック3に対して傾いたり片当たりし
たりすることなく移動し、パッキン12bを下に撓ませ
たり捲れさせたりすることはない。
【0035】以上の要領で外郭材1,2と一体化される
本体ブロック3は、シール環10と固定弁板7との間が
適切な力で接合されるように、カバー4によって圧下保
持されると共に、このカバー4は本体ブロック3に対し
て回り止めされる。
【0036】図6の(a)はこの圧下保持と回り止めの
ための固定構造を示す分解斜視図である。
【0037】本体ブロック3の上端側の外周には雄ネジ
3hを設けると共に、半径方向に対向する2か所には切
欠3iを備える。一方、カバー4の下端側の内周にはこ
の雄ネジ3hに螺合する雌ネジ4aを設けると共に、上
端側の内周にはスプライン4bを備えている。
【0038】トップブロック6fは、本体ブロック3の
上端に嵌め込まれ、中央にシフタ9aの連接孔6gを開
けるとともにその近傍に拘束突起6hを立ち上げ、更に
外周面には本体ブロック3の切欠3iに嵌まり込む係合
突起6iを形成したものである。
【0039】また、本体ブロック3を組み込んだときに
その芯回りの回転を防ぐためのストッパ13を備える。
このストッパ13は、シフタ9aを通すための開口13
aを備えると共にその内周部分にトップブロック6fの
拘束突起6hが嵌まり込む切欠13bを形成したもので
あり、外周面にはカバー4のスプライン4bに係合する
スプライン13cを備えている。また、ストッパ13の
外周部分の一部は直線状に切欠した逃げ面13dとしこ
の逃げ面13dを工具掛りとして利用する。
【0040】本体ブロック3の回りに外郭材1,2を外
挿した後には、トップブロック6fをその係合突起6i
が本体ブロック3の切欠3iに嵌まり込むようにして被
せ、カバー4の雌ネジ4aと本体ブロック3の雄ネジ3
hを螺合することによって、これらを結合する。このと
き、図1に示すようにカバー4がトップブロック6fの
上面を圧下し、ハウジング6内の固定弁板7,可動弁板
8及び接続座6aを下側に押し付ける。これにより、シ
ール環10と固定弁板7の下面との間が接合されると同
時に、本体ブロック3が外郭材1,2の中で上下方向に
拘束される。
【0041】この後、ストッパ13をカバー4のスプラ
イン4bの中に落とし込み、その切欠13bの中にトッ
プブロック6fの拘束突起6hが嵌まり込むようにす
る。一方、トップブロック6fはその係合突起6iが本
体ブロック3の切欠3iに嵌まり込んでいるので、トッ
プブロック6fは回転を規制されている。そして、スト
ッパ12はスプライン4b,13c係合によってカバー
4を拘束するので、カバー4はストッパ13及びトップ
ブロック6fを介して本体ブロック3に対して回り止め
された状態になる。したがって、カバー4を本体ブロッ
ク3に対して締め上げた後に、ストッパ13を落とし込
むだけで、カバー4の回り止めが可能となり、合成樹脂
製の本体ブロック3に金属製のカバー4を強くネジ接合
しなくても、カバー4の緩みが防止されると同時に本体
ブロック3の内部応力の発生も抑えられる。
【0042】このように、金属製のカバー4を本体ブロ
ック3にネジ接合し、トップブロック6fの上面を圧下
することで、本体ブロック3を外郭材1,2に対して固
定することができる。
【0043】ここで、カバー4による圧下力がシール環
10やスプリング11に伝達されるので、これらの部材
の弾性力を維持することや、合成樹脂製の本体ブロック
3の強度を維持することのためにも、カバー4を余り強
く締め上げない程度の組立てとすることが好ましい。こ
のように締め上げを緩くしていた場合、もしストッパ1
3がなければ、工場出荷から輸送過程で受ける振動等に
よってカバー4が緩んでしまうことになる。
【0044】これに対し、先に説明したように、カバー
4はストッパ13及びトップブロック6fを介して本体
ブロック3に対して回り止めされているので、カバー4
を本体ブロック3に強くねじ込まなくても、カバー4の
緩みを防ぐことができる。
【0045】このような本体ブロック3へのカバー4の
連結によって、本体ブロック3内のハウジング6は圧下
され、その下端の接続座6aとシール環10とが接合さ
れ、スプライン11によって接合力が保持される。
【0046】なお、ストッパ13をカバー4の中に落と
し込んだ後に、たとえば分解や組替え等の再にストッパ
13を引き出すときには、外周面の逃げ面13dにドラ
イバ等の工具を掛けてこれを引き上げることができる。
この場合、図6の(b)に示すように、逃げ面13dの
下面を斜めの傾斜を持たせたものとしておけば、工具T
をこの傾斜面の下に簡単に潜り込ませることができ、ス
トッパ13が抜き取りやすくなる。また、図6の(c)
に示すように、ストッパ13の上面に突起13eを設け
ておき、この突起13eに工具を掛けるための孔13f
を開けたものでも、同様にドライバ等によるストッパ1
3の抜き取りが可能である。
【0047】また、図6の(d)に示すように、ストッ
パ13の切欠13bの内壁には浅い溝13b−1を上側
から設けておき、トップブロック6fの拘束突起6hの
外周面にはこの溝13b−1に落ち込む低い突起6h−
1を設ける。これらの溝13b−1及び突起6h−1を
備えることにより、ストッパ13をトップブロック6f
に被せたときには、溝13b−1と突起6h−1との間
での軽い係合力を発生させることができる。したがっ
て、出荷や輸送の際に製品が天地逆になったような場合
でも、ストッパ13の抜け落ちを防止することができ
る。
【0048】ここで、シール環10は図2において接続
座6aの下面に対して密着状態を維持することが必要で
ある。これに対し、従来例で挙げたものでは、シール環
10は上端側を小径とし下端側を大径としてその間に段
差を設けたものであるため、接続座6aの下面と本体ブ
ロック3との間の隙間から混合水による背圧を受けやす
い。そして、この背圧はシール環10が接続座6aから
離れる向きに作用することから、接続座6aとの間の密
着性が損なわれる。
【0049】これに対し、図7に示すようなシール環1
0の断面形状とすることによって、背圧によるシール力
の低下を防ぐことができる。
【0050】シール環10はその上端面を接続座6aに
対するシール面10aとすると共に、下端側の外周面を
本体ブロック3の供給路3a,3bの内周面に密着する
接合面10bとしたものである。そして、図7の(a)
では、接合面10bからシール面10aまでの外周面
を、シール面10a側が次第に大きくなるテーパ面10
cとしている。
【0051】このようなテーパ面10cを持つものであ
れば、本体ブロック3と接続座6aとの間の混合水から
加わる背圧は、テーパ面10cの傾斜によってシール環
10を接続座6a側に押すように作用する。したがっ
て、背圧をシール力の補助的なものとして利用でき、シ
ール環10と接続座6aとの間のシールが強固に保持さ
れる。
【0052】また、同図の(b)は供給路3a,3b側
の流路が接続座6aの受け部分の内径よりも小さい場合
の例である。この例では、接合面10bの上側に外側に
突き出る段部10dを形成し、シール面10a側を大径
とした異径の断面形状とし、背圧が段部10dに加わる
ようにする。そして、段部10dは接続座6aの下面と
反対側を向いているので、背圧はシール環10を接続座
6a側に押す方向に作用し、供給路3a,3bと水用及
び湯用孔6b,6cとの間のシールが保持される。
【0053】本体ブロック3と外郭材1,2との一体化
の後又は前に、図2に示すように給水管5a及び給湯管
5bを供給路3a,3bの中に嵌め込み、ブッシュ14
によってこれらの給水管5a及び給湯管5bを固定す
る。給水管5a及び給湯管5bは、供給路3a,3bの
内部に組み込んだパッキン15a,15bによってそれ
ぞれシールされ、これらのパッキン15a,15bの下
にはバックアップリング16a,16bを組み込んでい
る。
【0054】ここで、給水管5a及び給湯管5bには、
供給路3a,3bの下端に突き当たるフランジ5c,5
dを設け、図2の状態から更に上に動かした位置で固定
する。このとき、フランジ5c,5dの形成位置の誤差
や供給路3a,3bの加工誤差等によって、フランジ5
c,5dの上面と接続座6aの下面との間に隙間が生じ
る可能性がある。このように隙間ができると、パッキン
15a,15bが下にずれやすくなり、ウォーターハン
マー等による大きな水圧の変動が発生したときの漏水の
原因となり兼ねない。
【0055】これに対し、バックアップリング16a,
16bを組み込むようにすれば、フランジ5c,5dを
これらのバックアップリング16a,16bに突き当て
てパッキン15a,15bの位置を拘束することができ
る。すなわち、供給路3a,3bの中に動けるようなバ
ックアップリング16a,16bを備えることで、フラ
ンジ5c,5dや供給路3a,3bの加工誤差に対し
て、バックアップリング16a,16bを調整代として
利用することができ、寸法公差を吸収したパッキン15
a,15bの保持が可能となる。したがって、常にパッ
キン15a,15bの位置を適正に保つことができ、大
きな水圧が作用しても漏水を防ぐことができる。
【0056】以上のように、外郭材1,2を本体ブロッ
ク3に外挿すると共にカバー4によって本体ブロック3
を安定固定することができ、パッキン12a,12bの
捲れ等もない組立てが可能である。そして、高温の湯が
供給される場合でも、保持溝3e,3fの一部を形成し
て流路側に臨んでいる部分は、その膨張によっても外郭
材1,2の内壁に突き当たらない。このため、本体ブロ
ック3には部分的に大きな内部応力が発生することはな
く、本体ブロック3の強度低下が防止され寿命の向上が
図られる。
【0057】また、ガイド環3gも外郭材2が組み込ま
れた後には、この外郭材2の内周壁から離間した位置関
係となるので、高温の湯に曝されてガイド環3gが熱膨
張しても外郭材2に突き当たることはなく、保持溝3
e,3f部分と同様に本体ブロック3に局部的な大きな
内部応力の発生はない。
【0058】
【発明の効果】本発明では、合成樹脂製の本体ブロック
の外周面の一部であって高温の流路に曝される部分を金
属製の外郭材の内壁から離しているので、熱膨張しても
外郭材に突き当たることがなく、本体ブロックの内部応
力の増加を防止でき、寿命の向上が可能となる。
【0059】また、本体ブロックに外郭材を外挿すると
きには、本体ブロックに設けたガイド環に倣わせて外郭
材の姿勢を本体ブロックに合わせることができ、パッキ
ンの保持溝を形成していて流路側に臨む部分を切り欠か
れていても、外郭材がパッキンを捲るようなことがな
く、パッキンを正しく組み込むことができる。
【0060】更に、供給管のフランジと供給路の内部の
パッキンとの間にバックアップリングを備えることによ
って、パッキンの位置ずれが防止され、本体ブロック及
び供給管の寸法誤差を吸収した組立てが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水栓であって、シングルレバー式の湯
水混合用の水栓とした一実施例を示す側面縦断面図であ
る。
【図2】給水管と給湯管との流路の接続及びシール環部
分の要部を示す正面縦断面図である。
【図3】弁板の概略図であって、同図の(a)は固定弁
板の平面図、同図の(b)は可動弁板の平面図である。
【図4】固定弁板に可動弁板を重ねた平面図であって、
同図の(a)は閉弁したとき、同図の(b)は水側と湯
側の開度を同じとしたとき、同図の(c)は水側のみを
全開としたとき、同図の(d)は同図(c)から流路を
全閉としたときをそれぞれ示す。
【図5】本体ブロックに設けるガイド環とパッキン及び
外郭材との間の位置関係を示す要部の縦断面図である。
【図6】カバーを利用した本体ブロックへの弁要素の固
定のための部材を示す図であって、同図の(a)は各部
材を分解して示す図、同図の(b)はストッパに設ける
逃げ面への工具の掛りを示す図、同図の(c)はストッ
パの突起に設けた孔を工具の掛り部とした例を示す図、
同図の(d)はストッパの抜け落ちを防ぐための例を示
す図である。
【図7】シール環への背圧をシール圧に変換する例であ
って、同図の(a)は外周面をテーパ面とした例、同図
の(b)は外周面に段部を設けた例である。
【符号の説明】
1 外郭材 5a 給水管 2 外郭材 5b 給湯管 3 本体ブロック 6 ハウジング 3g ガイド環 6a 接続座 4 カバーブロック 6b 水用孔 4a 雌ネジ 6c 湯用孔 4b スプライン 6d 混合水流出孔 6e リテーナブロック 10 シール環 6f トップブロック 11 スプリング 6g 連接孔 12a パッキン 6h 拘束突起 12b パッキン 7 固定弁板 13 ストッパ 7a 湯用孔 13a 開口 7c 混合水用孔 13b 切欠 8 可動弁板 13c スプライン 8a 連絡孔 14 ブッシュ 9 レバー 15a パッキン 15b パッキン 16a バックアップリング 16b バックアップリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−215255(JP,A) 特開 平6−174114(JP,A) 実開 平4−99466(JP,U) 実開 昭62−138973(JP,U) 実開 昭61−11067(JP,U) 実開 昭63−59276(JP,U) 実開 昭61−114171(JP,U) 実開 昭54−58644(JP,U) 特公 平4−5868(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 11/00 - 11/24 F16K 27/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水源に連通すると共に弁要素を内蔵し
    た合成樹脂製の本体ブロックと、前記本体ブロックに外
    挿してこれを覆い前記弁要素に連通する吐水部を備えた
    金属製の外郭材と、前記弁要素から前記吐水部に向かう
    流路を上下に挟んで前記本体ブロックの回りに配置され
    前記外郭材の内周面をシールするU字状断面のパッキン
    とを備え、前記本体ブロックの外周面に前記パッキンを
    嵌め込む保持溝を形成すると共に該保持溝から前記流路
    に臨む部分までの前記本体ブロックの周壁を前記外郭材
    の内壁から離間させ、前記U字状断面のパッキンをその
    断面の開放する側が前記流路に臨む向きとして前記保持
    溝に装着してなる湯水混合水栓。
  2. 【請求項2】 前記流路を横断する向きに前記外郭材を
    前記本体ブロックに外挿して前記流路を越えた側に配置
    した前記パッキンに少なくとも被さり始めるとき、他方
    のパッキンを装着した本体ブロックの外周面と、前記流
    路中に含まれる前記本体ブロックの外周に設けられたガ
    イド環との2点支持で前記外郭材を案内可能とし、前記
    ガイド環に対応する位置の前記外郭部材の内径を拡大し
    て前記ガイド環の周面と離間させてなる請求項1記載の
    湯水混合水栓。
  3. 【請求項3】 前記本体ブロックに接続する給水及び給
    湯のための供給管の管端の近傍にフランジを形成すると
    共に前記フランジよりも先端部を差し込み可能な供給路
    を前記本体ブロックに設け、前記供給路の内部であって
    前記供給管の外周に嵌合するパッキンを設け、更に前記
    パッキンとフランジとの間に寸法公差吸収用のバックア
    ップリングを備えてなる請求項1記載の湯水混合水栓。
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