JP3164122B2 - 水洗便器の洗浄装置 - Google Patents

水洗便器の洗浄装置

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JP3164122B2
JP3164122B2 JP04749792A JP4749792A JP3164122B2 JP 3164122 B2 JP3164122 B2 JP 3164122B2 JP 04749792 A JP04749792 A JP 04749792A JP 4749792 A JP4749792 A JP 4749792A JP 3164122 B2 JP3164122 B2 JP 3164122B2
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栢原  利明
桂也 笹垣
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東陶機器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、据え付け時の給水調整
を要しない水洗便器の洗浄装置に関し、特に、個々の便
器の洗浄能力の差、および給水圧の変動に影響されるこ
となく、所定の洗浄力を維持するとともに、節水、静音
化等を図ることができる水洗便器の洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】洗浄能力の変動要因として、水洗便器に
接続される給水源の水圧があり、この水圧は、地域およ
び建物の階床によって異なり、また、季節、時刻等によ
って異なることによる。さらに、洗浄能力の変動要因と
して、陶器でなる便器本体の個々の仕上がり寸法の差に
よる便器個々の洗浄能率の差等がある。上記変動要因に
影響されることなく所定の洗浄力の維持を可能にする水
洗便器洗浄装置として、給水経路中の流量センサと流量
調節弁とによって所定の洗浄流量に制御するシステムが
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗浄力
は洗浄面における洗浄水の速度によって定まるので、給
水経路中の流量センサによっては、洗浄能率の異なる個
々の便器の実際の洗浄作用を検知することができず、し
たがって、その流量調節弁の制御は、最悪の条件に合わ
せて設定せざるを得ない。そのため、過剰な洗浄力にと
もなう洗浄水の無駄や、水はね、騒音等の問題が生じ
る。発明の目的は、便器の設置環境および据付状態に影
響されることなく所定の洗浄力を維持することを可能に
するとともに、節水、静音化等の効果を有する水洗便器
洗浄装置を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明による水洗便器の洗浄装置は、便器のボール
部に洗浄水を配水する配水路を備えてなる水洗便器の洗
浄装置において、 上記配水路に備えられ、洗浄水流量
を調節する流量調節手段と、便器のボール部の内壁に備
えられ、このボール部内を流下する洗浄水の流速を検知
する流速センサと、この流速センサの出力に基づいて上
記流量調節手段を制御する制御部とから構成した。本発
明の請求項2記載の水洗便器の洗浄装置は、前記制御部
が、洗浄作用に最適な流速の目標値と流速センサの出力
との差をフィードバックして上記流量調節手段を制御す
る。
【0005】
【作用】流速センサによって、便器のボール部内壁を流
下する洗浄水の流速を検知し、流量調節手段によって、
この流速センサの出力に応じて洗浄水の流量が制御され
ため、ボール部内壁の洗浄作用に直接影響する洗浄水
の流速に合わせて洗浄水が供給される。また、制御部に
よって、流量調節手段の通過流量を調節し、ボール部内
壁の洗浄水の流速を目標値に近付ける。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を添付図面に基づいて以下に
説明する。図1は発明になる第一実施例に係る洗浄装置
の機能構成図である。図1において、水洗便器の洗浄装
置1は、図示せぬ給水源に直結する洗浄水供給管2が便
器3の配水路3aに接続され、便器3のボール部3bに
は、流速センサ4を埋設し、このセンサ出力を受ける制
御部5とこの制御部5によって制御される流量調節手段
6を上記給水管2に備える。
【0007】上記便器3の配水路3aは、洗浄水が便器
リム部3c等からボール部3bに渦巻き状に旋回しつつ
流下するように構成される。ボール部3bに設けられる
流速センサ4は電磁流速計を用いることにより、ボール
部3bの表面の流れを妨げること無く、異物を含む洗浄
水の流速を検知することができる。
【0008】上記制御部5には、ボール部3bの表面の
洗浄作用に最適な流速を別途求めて目標値として設定
し、この目標値と上記流速センサ4の出力との差をフィ
ードバックすることにより、目標値に沿うように制御部
5がフィードバック制御を行う。
【0009】上記構成からなる水洗便器の洗浄装置の作
用を以下に説明する。便器洗浄時において、洗浄水が供
給管2から便器3の配水路3aを経て便器リム部3cに
至り、この便器リム部3cからボール部3bに渦巻き状
に旋回しつつ流下する際に、ボール部3bに埋設された
流速センサ4を通過する。
【0010】電磁流速計でなる流速センサ4は、磁界中
を移動する洗浄水の速度に応じた電圧を検出して制御部
5に送り、この制御部5は、流速センサ4の出力を目標
値に一致させるべくフィードバックを行い、流量調節手
段6を制御して配水路3aに受ける洗浄水の流量を調節
する。
【0011】このように、上記水洗便器の洗浄装置は、
陶器でなる便器の個々の洗浄路の仕上がり寸法の差に関
わらず、また、水洗便器に接続される給水源の水圧変動
に関わらず、ボール部を流下する洗浄水の旋回速度は、
常に、設定された目標値に保たれる。
【0012】したがって、過不足のない洗浄力を得るこ
とができるとともに、過剰な水流が抑えられることによ
り、水はねの防止、静音化、節水等の効果を得ることが
できる。
【0013】次に、図2に示す第二実施例について説明
する。図2は第二実施例に係る図1と同様の図であり、
前記第一実施例と同じ部分は同じ符号を付して説明を省
略する。また、図3は第二実施例に係る制御部ブロック
図である。
【0014】図2において、水洗便器の洗浄装置11
は、図示せぬ給水源に直結する洗浄水供給管2が開閉弁
12を介して受水タンク13に臨み、この受水タンク1
3の吐水管13aは流量調節手段6を介して便器3の配
水路3aに接続され、便器3のボール部3bには、その
表面に接して流速センサ4を埋設し、このセンサ出力を
受ける制御部15を備える。
【0015】受水タンク13には、タンク内の水位を検
出する水位センサ13bを備え、この水位センサ13b
の出力は上記制御部15に入力され、また、上記開閉弁
2aと流量調節手段6は、制御部15によって制御され
る。
【0016】上記制御部15は、ボール部3bの表面の
洗浄作用に最適な流速を別途求めて目標値として設定
し、この目標値と上記流速センサ4の出力との差に基づ
いて流量調節を指令する流調制御部15aと、目標値に
達しない時に、さらに、受水タンク13の水位設定変更
を行う水位設定部15bと、この水位設定部15bの設
定値に基づいて開閉弁12の制御を指令する開閉弁制御
部15cを備える。15dは演算部である。
【0017】上記構成からなる水洗便器の洗浄装置の作
用を以下に説明する。便器洗浄時において、流速センサ
4の出力に応じて目標値に一致すべく、受水タンク13
の洗浄水は流量調節手段6を介して吐水調節される。こ
れによっても目標値に達しない時は、さらに制御部15
の水位設定部15bが受水タンク13の水位設定の変更
を行う。この新たな水位設定値に基づいて開閉弁制御部
15cが開閉弁12の制御を指令する。
【0018】このようにして、ボール部を流下する洗浄
水の旋回速度は、常に、設定された目標値に保たれ、所
定の洗浄効果を確保することができる。なお、ボール部
洗浄のリム給水と汚水排出のジェット給水とからなる二
系統式の洗浄システムの場合には、流速センサによって
得られる洗浄水の旋回速度に基づいてリム給水とジェッ
ト給水とを切り替えることにより、さらに効果的な洗浄
を行うことができる。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したごとく、本発明によれば
便器のボール部に備えた流速センサの出力に基づいてボ
ール部の配水路に受ける洗浄水の流量を調節するように
したので、個々の便器の洗浄能力の差に影響されること
なく、また、地域、建物階床、季節、時刻等による給水
圧の変動要因に影響されることなく、ボール部を流下す
る洗浄水の旋回速度は、常に設定された目標値に保たれ
る。
【0020】したがって、上記諸条件に対処するための
現場調整作業を要することなく、過不足のない洗浄力を
得ることができるとともに、過剰な水流が抑えられるこ
とにより、水はねの防止、静音化、節水等の効果を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明になる第一実施例に係る洗浄装置の機能構
成図
【図2】第二実施例に係る図1と同様の図
【図3】第二実施例に係る制御部ブロック図
【符号の説明】
1 …水洗便器の洗浄装置 2 …洗浄水供給管 3 …便器 3a…配水路 3b…ボール部 4 …流速センサ 5 …制御部 6 …流量調節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03D 3/12 E03D 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器のボール部に洗浄水を配水する配水
    路を備えてなる水洗便器の洗浄装置において、 上記配水路に備えられ、洗浄水の流量を調節する流量調
    節手段と、 便器のボール部の内壁に備えられ、このボール部を流
    下する洗浄水の流速を検知する流速センサと、 この流速センサの出力に基づいて上記流量調節手段を制
    御する制御部とからなることを特徴とする水洗便器の
    浄装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部は、洗浄作用に最適な流速の
    目標値と流速センサの出力との差をフィードバックして
    上記流量調節手段を制御することを特徴とする請求項1
    記載の水洗便器の洗浄装置。
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JP3678247B2 (ja) * 2003-09-30 2005-08-03 東陶機器株式会社 水洗便器
JP6241343B2 (ja) * 2014-03-24 2017-12-06 Toto株式会社 水洗大便器

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