JP3163280U - 折り曲げ用罫線刻設ブレード - Google Patents

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大野 芳郎
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Abstract

【課題】折り曲げ加工後のシート状被加工物のスプリングバック性に起因する曲げ加工の戻りを軽減する折り曲げ用罫線刻設ブレードを提供する。【解決手段】リボン状の金属板からなり、その下辺部に左右対称の傾斜面11を持つ罫線刻設刃12を設け、かつ、その刃先13を非傾斜面とすると共に刃先13の幅を0.1mm〜0.5mmとする。【選択図】図1

Description

本考案は、プレス加工装置を用いてプラスチックシートなどのシート状の被加工物に折り曲げ用の押し罫線を刻設する際に使用する折り曲げ用罫線刻設ブレードに関するものである。
従来、シート状の被加工物を折り曲げて容器とする場合には、シート状の被加工物を容易に折り曲げることができるように、予め、条線状の刃先を備えたブレードを用いてシート状の被加工物に折り曲げ用の押し罫線を刻設している。
シート状の被加工物に刻設する折り曲げ用の押し罫線として、例えば、横断面が台形状の凹溝を押し刻設する場合に、罫幅0.7mm、罫高23.6mmで、先端を幅0.5mmの台形状に研磨した罫線刃を使用することが知られている(特許文献1)。
ところが、上記の罫線刃によってシート状の被加工物(プラスチックシート)に刻設された凹溝の形状は、台形状であり、また、その下部部分の溝幅が400μm(0.4mm)であることから、折り曲げ加工後のプラスチックシートのスプリングバック性に起因する反発が懸念される。また、プレス加工後のプラスチックシートを折り曲げる際に、凹溝に亀裂が発生することに起因する裂けや割れなどが懸念される。
特開2007─50556号公報
本考案は、折り曲げ加工後のシート状被加工物のスプリングバック性に起因する曲げ加工の戻りを軽減することができる折り曲げ用罫線刻設ブレードを提供することにある。
また、本考案は、プレス加工後のシート状被加工物を折り曲げる際に、凹溝に亀裂が発生することに起因する裂けや割れを防ぐことができる折り曲げ用罫線刻設ブレードを提供することにある。
本考案の折り曲げ用罫線刻設ブレードは、リボン状の金属板からなり、その下辺部に左右対称の傾斜面を持つ罫線刻設刃を設け、かつ、その刃先を非傾斜面とすると共に刃先の幅を0.1mm〜0.5mmとすることを特徴とするものである。
本考案の折り曲げ用罫線刻設ブレードは、リボン状の金属板からなり、その下辺部に左右対称の傾斜面を持つ罫線刻設刃を設け、かつ、その刃先を非傾斜面とすると共に刃先の幅を0.1mm〜0.5mmとし、更に、刃先の各角部に丸みを設けたことを特徴とするものである。
本考案の折り曲げ用罫線刻設ブレードは、リボン状の金属板からなり、その下辺部に左右対称の傾斜面を持つ罫線刻設刃を設け、かつ、その刃先を非傾斜面とすると共に刃先の幅を0.1mm〜0.5mmとし、更に、刃先の各角部に丸みを設けると共に前記罫線刻設刃の傾斜面に鏡面仕上げ面を設けたことを特徴とするものである。
本考案の折り曲げ用罫線刻設ブレードは、リボン状の金属板からなり、その下辺部に左右対称の傾斜面を持つ罫線刻設刃を設け、かつ、その刃先を非傾斜面とすると共に刃先の幅を0.1mm〜0.5mmとするので、罫線刻設ブレードによって刻設された凹溝の形状がほぼV字状となり、折り曲げ加工後のシート状被加工物の反発(スプリングバック性)に起因する曲げ加工の戻りを軽減することができる。
また、刃先の各角部に丸みを設けることにより、罫線刻設ブレードによって刻設されたV字状の凹溝の先端部が丸みを帯びることから、上記の効果に加え、シート状の被加工物を折り曲げる際に、凹溝に亀裂が発生し難くなるとともに、裂けや割れを防止することができる。
更に、罫線刻設刃の傾斜面に鏡面仕上げ面を設けたことにより、罫線刻設時の摩擦抵抗が少なくなることから、上記の効果に加え、刻設された凹溝の加工面の仕上がりが綺麗になる。
図2のA─A断面図である。 本考案に係る折り曲げ用罫線刻設ブレードの側面図である。 本考案に係る折り曲げ用罫線刻設ブレードのB部の拡大図である。 本考案に係る折り曲げ用罫線刻設ブレードによって折り曲げ用の凹溝を刻設したプラスチックシートの断面図である。 折り曲げ用の凹溝の部分で谷折りしたプラスチックシートの断面図である。
以下、本考案の実施の形態を図面を用いて説明する。
図2に示すように、本考案の罫線刻設ブレード10は、炭素工具鋼(SC,SK材)などの材料からなるリボン状の板材から成るものである。
上記罫線刻設ブレード10は、図1に示すように、その下辺部に左右対称の傾斜面11を持つ罫線刻設刃12を設け、その刃先13を非傾斜面としている。更に、図3に示すように、刃先13の各角部に丸み(R加工、或いは面取りともいう。)14を設けている。更に、罫線刻設刃12の傾斜面11に鏡面仕上げ面15を設けている。
ここで、罫線刻設ブレード10の寸法は、先細り角θや幅tなどに応じて、適宜、設定することができる。
例えば、罫線刻設ブレード10の板厚(罫幅ともいう。)Tを0.5mm〜1.4mmとする。罫線間の間隔が狭い場合や抜き材料(罫線刻設する材料)が薄い場合などにおいては、より薄い板厚(例えば、0.5mmや0.7mm)を用いる。一方、抜き材料(罫線刻設する材料)が厚い場合には、抜き加工時の圧力を土台にしっかり吸収させる目的で、より厚い板厚(例えば、1.4mm)を用いる。一般には、0.7mmのものが用いられる。
また、例えば、罫線刻設ブレード10の高さ(罫高ともいう。)Hを23.1mm〜23.5mmとする。この高さは、罫線の割れ防止や折り曲げやすい押し圧とすることを考慮して、抜き物の厚さに応じて、適宜設定することができる。例えば、23.1mm、23.2mm、23.3mm、23.4mm、23.45mm、23.5mmなのである。
また、例えば、罫線刻設ブレード10の刃先13の幅tを0.1mm〜0.5mm、好ましくは0.1mm〜0.3mm、より好ましくは、0.15mmとする。この幅は、曲がりやすい押し幅や割れにくい押し幅を得るため、材料の厚さや材質より、適宜設定することができる。
また、例えば、罫線刻設刃12の先細り角θは、20°〜50°、好ましくは35°〜50°、より好ましくは、42°とする。反発力の強い材質には鋭角のものが好ましいが、あまり鋭角なものを用いると、割れる場合がある。この点を考慮して、先細り角は適宜設定することができる。
プレス加工装置(図示せず)に本考案の罫線刻設ブレード10を装着してプレス加工し、プラスチックシート20に図4に示すような折り曲げ用のV字状の罫線21を刻設した。このプラスチックシート20をV字状の罫線21の部分で図5に示すように直角に谷折りしたところ、プラスチックシート20のスプリングバック性に起因する曲げ加工の戻りが減少した。
ここで、シート状の被加工物としては、プラスチックシート20のほか、紙製シートを挙げることができる。また、プラスチックシート20の素材としては、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエステル)などを挙げることができる。シート状の被加工物の厚さは、折り曲げ加工が可能であれば、特に規定はない。シート状の被加工物を折り曲げ加工することにより、例えば、プラスチックケースなどを製造することができる。
10 折り曲げ用罫線刻設ブレード
11 傾斜面
12 罫線刻設刃
13 刃先
14 丸み
15 仕上げ面

Claims (3)

  1. リボン状の金属板からなり、その下辺部に左右対称の傾斜面を持つ罫線刻設刃を設け、かつ、その刃先を非傾斜面とすると共に刃先の幅を0.1mm〜0.5mmとすることを特徴とする折り曲げ用罫線刻設ブレード。
  2. 更に、刃先の各角部に丸みを設けた、請求項1に記載の折り曲げ用罫線刻設ブレード。
  3. 更に、刃先の各角部に丸みを設けると共に前記罫線刻設刃の傾斜面に鏡面仕上げ面を設けた、請求項1に記載の折り曲げ用罫線刻設ブレード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013035122A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Sato Knowledge & Intellectual Property Institute ラベル材料の加工方法およびその加工装置、ならびにラベル連続体の製造方法およびその製造機

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