JP3163174U - ツイストオフ容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させるツイストオフ容器について、視力障害者と健常者の何れに対しても、開封のためのツイストオフ操作の仕方を明確に示すことができるようにする。【解決手段】口頸部23の先端に開口部(弱化部4で囲まれた部分)が形成された容器本体2と、板状の摘み部32を備えて容器本体2の開口部を封鎖する封鎖体3とが、両者の境界に形成される破断容易な弱化部4を介して一体的に形成されているツイストオフ容器1において、板状の摘み部32の表面に対して、ツイストを意味する言葉の点字Aによる表記と、ツイスト方向を示す矢印Bの凹凸模様とを施す。【選択図】図1

Description

本考案は、容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させる、所謂ツイストオフ容器と呼ばれる破断開口容易な樹脂製の容器に関し、特に、視力障害者と健常者の何れに対しても、開封のためのツイストオフ操作の仕方を明確に示すことができるようなツイストオフ容器に関する。
開口部を有する容器本体と、容器本体の開口部を封鎖する封鎖体とが、両者の境界に形成される破断容易な弱化部を介して一体的に形成されていて、容器の開封時に、封鎖体に形成された板状の摘み部をツイストする(捻る、捩る、回す等の意味)ことにより容器本体の開口部を開口させる、所謂ツイストオフ容器と言われる樹脂製の容器については、容器を製造しながら内容液を充填できて、清潔な無菌環境で内容液が容器に密封された製品を製造できることから、従来から医薬品や化粧品等の容器として使用されている。
そのようなツイストオフ容器では、特に、材質がポリエステル樹脂の場合、オレフィン樹脂よりも粘りがあるため、板状の摘み部を捻らないで押し倒したりすると、弱化部として薄肉化された部分が、折り曲げられて圧縮されるだけで、剪断力を受けることがなく、折り曲げられたまま破断しない状態となって、容器の開封が困難になることがある。
これに対して、ツイストオフ容器で、弱化部をできるだけ弱化させて開封し易くしても、開封前に誤って弱化部が破断されることなく、しかも、開封時には、ツイストオフ操作を正確に行って弱化部を確実に破断するために、板状の摘み部をツイスト方向にしか動かないように規制するための保護カバーを備えたものが、下記の特許文献1により従来公知となっている。
一方、ツイストオフ容器ではないが、例えば、ブリスターケース,薬のカプセル,容器の蓋,容器の胴部,ラベル,袋,薬(糖衣錠)の糖衣部,箱,スクイズチューブ等のような包装容器について、視力障害者用の点字が付いた包装容器が、下記の特許文献2により従来公知となっている。
特開2010−23871号公報 実開昭61−172030号公報
ところで、摘み部をツイスト(捻る、捩る、回す等)して開口部を開口させるツイストオフ容器では、ツイストオフ操作の仕方を知らずに、摘み部を押し倒したりすることで、容器の開封が困難になる虞があるのに対して、上記の特許文献1に記載されたツイストオフ容器では、摘み部を押し倒すことのないように、摘み部の動きを規制する保護カバーを容器に装着させているものの、何れにしても、どのようにして容器を開封できるのか消費者にとって判り難い虞がある。
本考案は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させるツイストオフ容器について、視力障害者と健常者の何れに対しても、開封のためのツイストオフ操作の仕方を明確に示すことができるようにすることを課題とするものである。
本考案は、上記のような課題を解決するために、口頸部の先端に開口部が形成された容器本体と、板状の摘み部を備えて容器本体の開口部を封鎖する封鎖体とが、両者の境界に形成される破断容易な弱化部を介して一体的に形成されていて、容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させるツイストオフ容器において、板状の摘み部の表面に対して、ツイストを意味する言葉の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様とが施されていることを特徴とするものである。
また、口頸部の先端に開口部が形成された容器本体と、板状の摘み部を備えて容器本体の開口部を封鎖する封鎖体とが、両者の境界に形成される破断容易な弱化部を介して一体的に形成されていて、容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させるツイストオフ容器において、容器本体の口頸部に摺接する摺接部と封鎖体の摘み部に当接する当接部とを一体的に形成した保護カバーが、口頸部の外周面の周方向に沿って回動可能なように取り付けられていると共に、板状の摘み部の表面と保護カバーの表面のうちの少なくとも何れかの露出した表面に対して、ツイストを意味する言葉の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様とが施されていることを特徴とするものである。
上記のような本考案のツイストオフ容器によれば、視力障害者は、矢印の方向にツイストする(捻る、捩る、回す等)ことを触覚によって知ることができ、健常者も矢印の方向にツイストすることを目視により知ることができて、視力障害者と健常者の何れにおいても、開封のためのツイストオフ操作の仕方を容易に理解できることから、何れにおいても、失敗なく確実に容器を開封することができる。
本考案のツイストオフ容器の一実施例(保護カバーのない容器)を示す(A)正面図と(B)側面図である。 本考案のツイストオフ容器の他の実施例(保護カバーを備えた容器)を示す(A)正面図と(B)右側面図である。 図2に示した容器に取り付けられた保護カバーのみを示す(A)正面図と(B)左側面図である。
容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させるツイストオフ容器について、視力障害者と健常者の何れに対しても、開封のためのツイストオフ操作の仕方を明確に示すことができるようにするという目的を、最良の形態として以下の各実施例に具体的に示すように、保護カバーのないツイストオフ容器では、板状の摘み部の表面に対して、ツイストを意味する言葉の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様とを施し、また、保護カバーを備えたツイストオフ容器では、板状の摘み部の表面と保護カバーの表面のうちの少なくとも何れかの露出した表面に対して、ツイストを意味する言葉の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様とを施す、ということで実現した。
なお、以下の各実施例に示すツイストオフ容器は、何れも、ポリエステル樹脂(ポリエステル樹脂の単独、又は、ポリエステル樹脂を主体とする積層体)を素材として、ブロー成形法、シート成形法、圧空(真空)成形法、射出成形法等のような従来から知られた適宜の成形方法により一体成形されるものであって、口頸部の先端に開口部が形成された容器本体と、板状の摘み部を備えて容器本体の開口部を封鎖する封鎖体とが、両者の境界に形成される破断容易な弱化部を介して一体的に形成されたものである。
本実施例は、保護カバーのないツイストオフ容器に関するものであって、本実施例のツイストオフ容器では、図1(A),(B)に示すように、胴部21の上端から上方に肩部22を介して口頸部23が形成された容器本体2において、口頸部23の先端で、口頸部23を閉鎖する天板部24の中央に、開口部(弱化部4で囲まれた部分)が形成されている。また、封鎖体3には、容器本体2の開口部を覆うような中空の蓋部31と、容器の開封操作をする際に手で摘む部分となる板状の摘み部32とが、摘み部32が蓋部31を上から跨ぐように一体的に形成されている。
容器本体2と封鎖体3との境界(即ち、封鎖体3の蓋部31の下端と、容器本体2の口頸部23の天板部24の内縁との境界)は、破断容易な弱化部4に形成されており、この弱化部4は、上方から見て円形(環状)に形成されていて、例えば、口頸部23の天板部24が中央部分で円形(環状)に僅かに窪まされて、部分的に薄肉化されてから、炭酸ガスレーザー等によるレーザーが照射されることで、更に薄肉化されると共に脆くなって破断され易いように材質が変性されることにより、容易に破断可能となっている。
ところで、上記のようなツイストオフ容器について、本実施例では、板状の摘み部32の表面(正面側と背面側の両面、或いは、何れか一方の面)に対して、ツイストを意味する言葉(例えば、捻る、捩る、回す等)の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様(凸設又は凹設された矢印の模様)とが施されており、具体的に図示したものでは、板状の摘み部32の正面側と背面側の両面にそれぞれ、ツイストを意味する言葉の点字Aが凸設され、且つ、ツイスト方向を示す矢印Bの模様が凹設されている。
そのような本実施例のツイストオフ容器によれば、板状の摘み部32を指で摘んで容器を開封する際に、視力障害者は、矢印Bの方向にツイストする(捻る、捩る、回す等)ことを触覚によって知ることができ、健常者も矢印Bの方向にツイストすることを目視により知ることができて、視力障害者と健常者の何れにおいても、開封のためのツイストオフ操作の仕方を容易に理解することができることから、何れにおいても、失敗なく確実に容器を開封することができる。
本実施例は、保護カバーを備えたツイストオフ容器に関するものであって、容器自体の構成は上記の実施例1と略同様であるが、容器本体の口頸部の外周面が横断面円形状(例えば円筒状)であって、図2に示すように、容器本体2の口頸部23に摺接する摺接部51と封鎖体3の摘み部32に当接する当接部52とを一体的に形成した保護カバー5が、口頸部23の外周面の周方向に沿って回動可能なように取り付けられている、という点で上記の実施例1とは異なっている。
ツイストオフ容器に装着される別体の保護カバーについては、オレフィン樹脂等の適宜の樹脂を素材として、射出成形法のような従来から知られた適宜の成形方法により一体成形されるものであって、保護カバー5には、容器本体2の口頸部23の円筒状の外周面に沿った大径の下筒部51と、封鎖体3の摘み部32よりも高さのある小径の上筒部52とが一体的に形成されており、図3に示すように、保護カバー5の一側方(左側)で部分的に下筒部51と上筒部52とにわたって縦方向に切り欠き部分53が形成され、この切り欠き部分53と対向する上筒部52の反対側(右側)の部分に切り欠き部分54が形成されている。
この保護カバー5は、下筒部51と上筒部52とにわたって形成された切り欠き部分53を容器に向けた状態で容器1に側方(容器の右側)から取り付けられるものであって、切り欠き部分53を押し開いて保護カバー5の下筒部51に容器本体2の口頸部23を押し入れることで、保護カバー5の下筒部51が容器本体2の口頸部23に嵌合されて、下筒部51の内面が、容器本体2の口頸部23に摺接する摺接部となり、また、保護カバー5の上筒部52のそれぞれの切り欠き部分53、54に封鎖体3の摘み部32が貫通されることで、上筒部52の各切り欠き部分53、54の縁部が、封鎖体3の摘み部32に当接する当接部となる。
そのような保護カバー5が容器1に取り付けられた状態では、保護カバー5の下筒部51が容器本体2の口頸部23に嵌合され、且つ、上筒部52が各切り欠き部分53、54の縁部で封鎖体3の摘み部32に略当接することから、保護カバー5の剛性により、容器本体2に対して封鎖体3が折り曲げられる(摘み部32が押し倒される)ようなことはない。また、保護カバー5の下筒部51が、容器本体2の口頸部23の横断面円形状(例えば円筒状)の外周面に摺接していることから、容器の開封時には、容器1に保護カバー5を取り付けたままで、封鎖体3の摘み部32を捻る(ツイストする)ことができる。
そのように保護カバー5と共に封鎖体3の摘み部32を容器本体2に対して回動させるツイストオフ操作によって、確実に弱化部4を破断して容器を開封することができる。しかも、そのようなツイストオフ操作によれば、保護カバー5が口頸部23の外周面の周方向に沿って回動するのと連動することで、封鎖体3の捻りが正確に容器1の中心軸を回転軸とする回動となるため、弱化部4を円周方向での均一な力によりむらなく破断することができて、開口部の縁となる部分をきれいな状態に破断することができる。
ところで、上記のような保護カバーを備えたツイストオフ容器について、本実施例では、板状の摘み部32の表面と保護カバー5の表面のうちの少なくとも何れかの露出した表面(正面側と背面側の両面、或いは、何れか一方の面)に対して、ツイストを意味する言葉(例えば、捻る、捩る、回す等)の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様(矢印の形状に凸設又は凹設された模様)とが施されており、具体的に図示したものでは、板状の摘み部32の正面側と背面側の両面に、ツイストを意味する言葉の点字Aが凸設され、また、保護カバーの上筒部52の正面側と背面側の両面に、ツイスト方向を示す矢印Bの模様が凹設されている。
そのような本実施例のツイストオフ容器によれば、保護カバー5を装着したまま板状の摘み部32を指で摘んで容器を開封する際に、視力障害者は、矢印Bの方向にツイストする(捻る、捩る、回す等)ことを触覚によって知ることができ、健常者も矢印Bの方向にツイストすることを目視により知ることができて、視力障害者と健常者の何れにおいても、開封のためのツイストオフ操作の仕方を容易に理解することができることから、何れにおいても、失敗なく確実に容器を開封することができる。
1 ツイストオフ容器
2 容器本体
3 封鎖体
4 弱化部
5 保護カバー
23 (容器本体の)口頸部
32 (封鎖体の)摘み部
A 点字
B 矢印

Claims (2)

  1. 口頸部の先端に開口部が形成された容器本体と、板状の摘み部を備えて容器本体の開口部を封鎖する封鎖体とが、両者の境界に形成される破断容易な弱化部を介して一体的に形成されていて、容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させるツイストオフ容器において、板状の摘み部の表面に対して、ツイストを意味する言葉の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様とが施されていることを特徴とするツイストオフ容器。
  2. 口頸部の先端に開口部が形成された容器本体と、板状の摘み部を備えて容器本体の開口部を封鎖する封鎖体とが、両者の境界に形成される破断容易な弱化部を介して一体的に形成されていて、容器の開封時に摘み部をツイストして開口部を開口させるツイストオフ容器において、容器本体の口頸部に摺接する摺接部と封鎖体の摘み部に当接する当接部とを一体的に形成した保護カバーが、口頸部の外周面の周方向に沿って回動可能なように取り付けられていると共に、板状の摘み部の表面と保護カバーの表面とのうちの少なくとも何れかの露出した表面に対して、ツイストを意味する言葉の点字による表記と、ツイスト方向を示す矢印の凹凸模様とが施されていることを特徴とするツイストオフ容器。
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JP7545293B2 (ja) 2020-10-27 2024-09-04 小林製薬株式会社 容器

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