JP3161876B2 - 湿式摩擦板 - Google Patents

湿式摩擦板

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,湿式多板クラッチや湿
式多板ブレーキに使用される湿式摩擦板に関し,特に,
芯板の表面に,多数の短冊状の摩擦材を該芯板の周方向
に配列して接着したものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝる湿式摩擦板は,例えば特公平4−
68493号公報に開示されているように既に知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】湿式多板クラッチにお
いては,クラッチオフ状態でも,駆動摩擦板及び被動摩
擦板が,それらの間に介在する油の粘着力に妨げられて
完全には引き離されず,このため動力伝達が多少とも生
じ,また湿式多板ブレーキでも,同じような現象によ
り,非制動状態で摩擦板間に引き摺りが発生する。この
ような現象は,いずれの場合でも摩擦板の耐久性を損
じ,また自動車等においては運転フィーリングを悪くす
るので,好ましくない。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,相手摩擦板との間に介在する油の粘着力に妨げら
れることなく,相手摩擦板との分離を確実に行い得る湿
式摩擦板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,芯板の表面に,多数の短冊状の摩擦材を
該芯板の周方向に配列して接着した湿式摩擦板におい
て,前記摩擦材の摩擦面より突出して該摩擦材と相手
摩擦板との間をその間の油の粘着力に抗して積極的に引
き離す数個の短冊状の弾性引擦り防止材を,それら引擦
り防止材が該芯板の周方向に等間隔をおいて摩擦材間に
挟まれるように配列して,該芯板表面に接着し,この
引擦り防止材には,これが相手摩擦板から押圧力を受け
ると圧縮変形して前記摩擦材の相手摩擦板との圧接を許
容するように,該摩擦材の弾性率より小さい弾性率を付
与し,更にその各引擦り防止材の回転時における摩擦係
数を,前記摩擦材のそれよりも小さく設定したことを特
徴とする。
【0006】
【実施例】以下,図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0007】先ず図1において,自動車用自動変速機の
主軸1には,一方においてミッションケース2にベアリ
ング3を介して支承される駆動軸4がスプライン結合さ
れ,他方において被動軸5がベアリング6を介して相対
回転可能に支承され,これら両軸4,5間に,主軸1の
中心を走る油路22から給油を受ける湿式多板クラッチ
7が介装される。
【0008】このクラッチ7の筒状ハウジング8は,同
心状に配設される外筒部8a及び内筒部8bの一端部同
士を環状端壁部8cにより連結してなるもので,内筒部
8bは主軸1を囲繞するように配設され,環状端壁部8
cに前記駆動軸4が一体に連結される。
【0009】外筒部8a内周面と内筒部8b外周面との
間には円環状のピストン9が摺動自在に嵌合され,この
ピストン9と端壁部8cとの間に油圧室10が画成され
る。ピストン9には,これをクラッチオフ方向,即ち油
圧室10の容積縮小方向へ付勢する戻しばね11が接続
される。
【0010】外筒部8a内には,被動軸5に一体に連設
された円筒状のクラッチセンタ12が外筒部8aと同心
に配設され,これら外筒部8a及びクラッチセンタ12
間には,外筒部8aの内周面に摺動自在にスプライン嵌
合した複数の駆動摩擦板13,13‥と,クラッチセン
タ12の外周面に摺動自在にスプライン嵌合した複数の
被動摩擦板14,14‥とが相互に重合して配設され
る。そして最内側の駆動摩擦板13はピストン9に対面
し,また最外側の被動クラッチ板14は,外筒部8aに
サークリップ15で係止された受圧板16に対面する。
【0011】図2及び図3に示すように,駆動摩擦板1
3は鋼板を打抜いて形成されるが,被動摩擦板14は本
発明に従い次のように構成される。
【0012】即ち,被動摩擦板14は,鋼板から打抜か
れた芯板17と,この芯板17の両側面に周方向に配列
して接着された多数の短冊状の摩擦材18,18‥と,
同両側面に接着された短冊状の数枚(図示例では3枚)
の弾性引擦り防止材としてのクッション材19,19と
から構成され,数枚のクッション材19,19は,芯板
17の周方向に等間隔を置いて摩擦材18,18間に配
置される。而して,芯板17上には相隣る摩擦材18,
18間,並びに摩擦材18及び引擦り防止材19により
放射状の油溝20,20…が画成される。
【0013】クッション材19は合成ゴム製で,弾性率
及び摩擦係数がいずれも摩擦材18のそれより小さく設
定される。またクッション材19は,摩擦材18の摩擦
面より僅かに突出するようにクッション材19より厚肉
に形成されるが,隣接する駆動摩擦板13から押圧力を
受けると圧縮変形して摩擦材18の駆動摩擦板13との
圧接を許容するようになっている。テストによれば,ク
ッション材19は摩擦材18より0.02mm以上厚いこ
とが望ましい。
【0014】図5及び図6は,被動摩擦板14でのクッ
ション材19の取付構造の変形例を示すもので,被動摩
擦板14の両側面に配設されて対をなすクッション材1
9,19を,これらが連結部19aを介して連結するよ
うに一体成形し,この連結部19aを被動摩擦板14に
穿設された取付孔21に嵌込んだものである。
【0015】次にこの実施例の作用について説明する。
【0016】油圧室10に油圧を供給すると,その油圧
をピストン9は受けて戻しばね11の力に抗し前進し,
受圧板16と協働して駆動及び被動摩擦板13,14群
を挟圧する。被動摩擦板14のクッション材19は当
初,摩擦材18の表面より突出しているので,上記挟圧
によれば最初にクッション材19が駆動摩擦板13に接
触するが,弾性率の小なるクッション材19は直ちに圧
縮変形するため,摩擦材18が駆動摩擦板13に圧接し
て大なる摩擦力を発生する。したがってクッション材1
9は過度に圧縮されず,耐久性が損われない。
【0017】こうしてクラッチ7はクラッチオンの状態
となって,駆動軸4の回転トルクを被動軸5に伝達する
ことができる。
【0018】次に油圧室10から油圧を解放すれば,戻
しばね11の弾発力によりピストン9は後退して駆動及
び被動摩擦板13,14群に対する挟圧を解除する。す
ると,被動摩擦板14の,それまで圧縮されていたクッ
ション材19の反発力により駆動摩擦板13を押し返し
て摩擦材18から積極的に引離すので,各駆動及び被動
摩擦板13,14間に介在する油の粘着力に抗して両板
13,14間を確実に分離することができる。しかも,
クッション材19は摩擦材18より摩擦係数が小さいか
ら,駆動摩擦板13と接しても,トルク伝達を生じるこ
とも,また早期に摩耗することもない。
【0019】こうしてクラッチ7は,引摺りのない良好
なクラッチオフ状態となり,駆動軸4及び被動軸5間の
動力伝達を確実に遮断することができる。
【0020】上記のようなクラッチオン及びクラッチオ
フのいずれの状態でも,油路22から供給された油が被
動摩擦板14における摩擦材18,18間や摩擦材18
及びクッション材19間の放射状の油溝20,20…を
遠心力の作用で流通するので,駆動及び被動摩擦板1
3,14は冷却される。
【0021】上記実施例においては,本発明の要旨を逸
脱することなく種々の設計変更が可能である。例えば,
駆動摩擦板13及び被動摩擦板14の構造を入れ替える
こともできる。またクッション材19は,一部の被動摩
擦板14にのみ設けることもある。
【0022】また摩擦材18及びクッション材19は湿
式多板ブレーキの摩擦板に設けることもできる。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば,芯板の表
面に,多数の短冊状の摩擦材を該芯板の周方向に配列し
て接着した湿式摩擦板において,前記摩擦材の摩擦面よ
突出して該摩擦材と相手摩擦板との間をその間の油
の粘着力に抗して積極的に引き離す数個の短冊状の弾性
引擦り防止材を,それら引擦り防止材が該芯板の周方向
に等間隔をおいて摩擦材間に挟まれるように配列して,
該芯板表面に接着し,この引擦り防止材には,これが
相手摩擦板から押圧力を受けると圧縮変形して前記摩擦
材の相手摩擦板との圧接を許容するように,該摩擦材の
弾性率より小さい弾性率を付与したので,相手摩擦板か
らの押圧力が解放されたときには,上記引擦り防止材の
反発力により油の粘着力に抗して摩擦材から相手摩擦板
を積極的に引き離すことができ,従って摩擦材の引摺り
現象を防止して摩擦板の耐久性と運転フィーリングの向
上に寄与し得る。しかも上記引擦り防止材は摩擦材の弾
性率より小さい弾性率を有していて,相手摩擦板から押
圧力を受けた時には容易に圧縮変形して摩擦材の相手摩
擦板との圧接を許容するため,摩擦板相互の摩擦結合機
能は支障なく確保される。また上記引擦り防止材は,こ
れが弾性材であっても多数の摩擦材と同様に単純な短冊
状に形成されていて,摩擦材間に挟まれるようにして芯
板表面に単に接着するだけで容易に取付けできるため,
摩擦板の製造工程を極力単純化できてコスト節減や量産
性の向上に寄与することができる。
【0024】また上記各引擦り防止材の回転時における
摩擦係数を,前記摩擦材のそれよりも小さく設定した
で,該引擦り防止材が相手摩擦板と接することがあって
も,その両者の相対回転時においてその相互間に生じる
摩擦抵抗は無視し得る軽微なものとなり,従って引擦り
防止材の耐久性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿式摩擦板を備えた湿式多板クラッチ
の縦断面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】クラッチオン状態を示す図1の3−3線断面図
【図4】クラッチオン状態を示す,図3と同様の断面図
【図5】クッション材の取付構造の変形例を示す摩擦板
の要部の平面図
【図6】図5の6−6線断面図
【符号の説明】
13 相手摩擦板としての駆動摩擦板 14 摩擦板としての被動摩擦板 17 芯板 18 摩擦材 19 弾性引擦り防止材としてのクッション材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 忍 静岡県引佐郡細江町中川7000番地の46 株式会社エフ・シー・シー 技術研究所 内 (56)参考文献 特開 昭63−297832(JP,A) 特開 平4−157212(JP,A) 特開 昭63−210136(JP,A) 実開 昭63−110729(JP,U) 実公 平2−1554(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 69/04 F16D 13/62 F16D 65/092

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯板(17)の表面に,多数の短冊状の
    摩擦材(18)を該芯板(17)の周方向に配列して接
    着した湿式摩擦板において, 記摩擦材(18)の摩擦面より突出して該摩擦材
    (18)と相手摩擦板(13)との間をその間の油の粘
    着力に抗して積極的に引き離す数個の短冊状の弾性引擦
    り防止材(19)を,それら引擦り防止材(19)が該
    芯板(17)の周方向に等間隔をおいて摩擦材(18,
    18)間に挟まれるように配列して,該芯板(17)表
    面に接着し, この引擦り防止材(19)には,これが相手摩擦板
    (13)から押圧力を受けると圧縮変形して前記摩擦材
    (18)の相手摩擦板(13)との圧接を許容するよう
    に,該摩擦材(18)の弾性率より小さい弾性率を付与
    し, 更にその各引擦り防止材(19)の回転時における摩擦
    係数を,前記摩擦材(18)のそれよりも小さく設定し
    ことを特徴とする,湿式摩擦板。
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