JP3161868B2 - 樹脂被覆金属板の製造方法 - Google Patents
樹脂被覆金属板の製造方法Info
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Description
ム製膜から金属板への被覆までをすべて一工程で行い、
しかも少ない樹脂損失で均一な膜厚分布を有す経済性の
優れた樹脂被覆金属板の製造方法に関する。より詳細に
は、熱可塑性樹脂を押し出し機より溶融押し出しした
後、該樹脂を金属板に被覆する前に二軸方向に延伸した
樹脂フイルムを金属板に被覆し、樹脂層の膜厚分布が幅
方向及び長手方向に均一な樹脂被覆金属板を得る方法に
関する。さらには、必要特性に応じて延伸温度や金属板
の表面処理皮膜組成を考慮することによって優れた加工
性及び密着性を有す樹脂被覆金属板を得る方法に関し、
該方法により得られた樹脂被覆金属板はその優れた経済
性、均一被覆性、及び特性により缶用材料、建材及び弱
電分野に適用可能なプレコート材料としても広く用いる
ことができるものである。
用素材であるテインフリースチール(以下、TFSと略
す)およびアルミニウムなどの金属板には一回あるいは
複数回の塗装が施されていた。この塗装を施すことは、
塗料の焼き付け工程が煩雑であるばかりでなく、多大な
焼き付け時間を必要とし、さらに多量の溶剤を排出する
ため、公害面からも排出溶剤を特別の焼却炉に導き焼却
しなければならないという問題を有していた。これらの
問題を解決するため、熱可塑性樹脂フイルムを加熱した
金属板に積層することが検討されてきた。例えば、ポリ
エステル樹脂フイルムを接着剤を用いることなく金属板
に積層する方法(特公昭60ー47103号)、金属板
にポリエステル樹脂を被覆後、急冷して、樹脂層の結晶
化度を30%以内にした被覆金属構造物(特公昭57ー
23584号)が開示されている。しかしながら、これ
らの方法ではいずれも被覆金属板を得るまでにフイルム
を製膜する工程と製膜したフイルムを金属板に被覆する
工程の二工程を要するため、従来の塗料を金属板に塗装
する方式に比し、環境問題はさることながら、経済性の
観点からでは、充分な優位性が見いだせていないのが実
状であった。一方、こう言った背景から、 最近では従
来からコーテイング紙や複合フイルムを製造する時に実
施されている押し出し機より押し出された溶融樹脂を直
接基材に被覆する方法(以下、押し出しラミネート法と
略す)を金属板の樹脂被覆に応用しようとする試みがな
されてきた。例えば、Tダイより溶融した熱可塑性樹脂
を予熱してある金属板に流下しニップロールで圧接して
樹脂被覆金属板を得る製造方法(特開平2ー24173
7号)、Tダイより押し出された溶融した熱可塑性樹脂
の幅方向の両端部の膜厚が異常に厚いため、鋼板より幅
の広い溶融熱可塑性樹脂を鋼板に被覆すると共に、鋼板
の他の面に該溶融熱可塑性樹脂よりもさらに幅の広い固
体熱可塑性樹脂フイルムを被覆することにより、溶融熱
可塑性樹脂の鋼板巻き付け側圧着ロールへの付着がな
く、膜厚分布が均一な両面樹脂被覆鋼板を得る製造方法
(特開平4ー294142号)などが開示されている。
294142号の製造方法は確かにフイルム製膜工程の
一部、あるいは全部を省くことが可能な方法ではある
が、特開平4ー294142号の記述にもあるように両
端部の膜厚が異常に厚くなるので、被覆可能な部分は中
央部近辺に限られるため、溶融押し出しした樹脂の内、
実際の鋼板の被覆には使用されない樹脂が多く、大幅な
樹脂損失が起こるという問題が新たに生じる。また、実
際の鋼板の被覆に使用されなかった端部の樹脂を再使用
しようとしても樹脂の熱劣化及び異物や他の樹脂の混入
が生じるため安定した被覆材としての特性が発揮できな
くなることや、再使用のための工程を新たに設けなけれ
ばならなくなることから樹脂を再使用するという方法も
特性及び経済性の観点から問題が残る。このように、押
し出しラミネート法による鋼板への被覆は、一見フイル
ム製膜工程が省略でき、経済性を有す製造方法のように
思えるが、適用については問題点も多く、現実には期待
した経済効果が得られていないのが実状である。
とする課題は樹脂の押し出しから金属板への被覆までを
一工程で行い被覆金属板を製造する押し出しラミネート
法において、該ラミネート法の特長とも言える経済効果
を著しく損なわさせている被覆時の樹脂の損失を大幅に
減少させることである。さらには、二軸配向構造を樹脂
フイルムに付与すると共に被覆後も二軸配向構造を残存
させることにより、樹脂フイルムの加工特性を大幅に向
上させることである。
解決するため種々検討した結果、被膜の長さ及び幅方向
における膜厚の変動が少ない樹脂被覆金属板を経済的に
得るには被覆前の樹脂を長さ方向に延伸(以下、縦延伸
と略す)するだけでなく、幅方向にも延伸(以下、横延
伸と略す)する、すなわち二軸延伸することにより、従
来法の大きな問題であったフイルムの幅方向の膜厚変
動、特に端部の大幅な厚膜化を防止することが、押し出
しラミネート法においてもできることを見い出したもの
である。この膜厚変動減少は基本的には二軸延伸する前
に存在する膜厚差(D1) は二軸延伸することにより、
縦延伸倍率と横延伸倍率の積、すなわち面積倍率(M)
に逆比例して全体の膜厚が減少し、従って二軸延伸後の
膜厚差(D2)はD1/Mになるために達成されると考え
られる。さらに、本発明において、見い出したことは金
属板の表面処理皮膜の構成と樹脂の選択及び樹脂に付与
された配向構造の少なくとも一部は被覆後も残存させる
ことにより、樹脂損失の低減及び金属板被覆層の均一膜
厚化が可能となるばかりでなく、加工性及び密着性の良
好な被覆金属板を樹脂の溶融から金属板への被覆までを
すべて一工程で行う経済的な方法にて製造が可能となる
ことである。
る。本発明に用いられる高分子樹脂はポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、ポリアセタール樹脂、アクリル樹脂、塩化
ビニル樹脂等が挙げられるが、特に二軸延伸により被覆
金属板の樹脂層の膜厚の均一化を達成するだけでなく、
樹脂フイルムに適正な配向構造を付与して樹脂フイルム
の加工特性向上をも目的とする場合は、後記するように
樹脂被覆金属板にした時の樹脂フイルム特性にとって樹
脂の配向効果が高い樹脂を選択することが必要である。
しては、シート状および帯状の鋼板およびアルミニウム
板が挙げられ、鋼板表面に錫、ニッケル 、亜鉛 などの
1種あるいは2種以上の複層めっき、合金めっきを施
し、その上層にクロム酸処理を施し、表層にクロム水和
酸化物皮膜を形成させたたもの、あるいはアルミニウム
板に電解クロム酸処理、浸漬クロム酸処理を施し、表層
にクロム水和酸化物皮膜を形成させたものなどが用いら
れる。熱可塑性樹脂との密着性の観点からは、該鋼板お
よびアルミニウム板の表層にクロムとして3〜30mg/m
2 のクロム水和酸化物皮膜を有することがより好まし
い。クロム水和酸化物皮膜の量が該範囲外では密着性が
劣ってくるようになる。
る熱可塑性樹脂を押し出しラミネート法により金属板に
被覆する方法について説明する。本発明は熱可塑性樹脂
を押し出し機で溶融押し出しした樹脂の二軸延伸、及び
二軸延伸した樹脂フイルムの金属板への被覆をすべて同
一工程にて行い、積層される樹脂層の膜厚の変動が少な
く、経済性の優れた樹脂被覆金属板を製造することを特
徴としており、その製造方法を下記において説明する。
し出し機の狭いスリットより押し出された熱可塑性樹脂
を、該樹脂のガラス転移温度(Tg)+10℃〜融点
(Tm)−20℃の延伸温度範囲内の温度で横延伸した
フイルムを、該樹脂のTm〜Tm+150℃の温度に加熱
された金属板の片面あるいは両面に一対のラミネートロ
ールにより該樹脂のガラス転移温度(Tg)+10℃〜
融点(Tm)−20℃の範囲内の温度で縦延伸すると同
時に被覆し冷却することをすべて一工程にて行うことを
特徴とする。なお、本発明の製造方法において、樹脂被
覆金属板に要求される樹脂フイルム膜厚の範囲外となる
被覆前あるいは被覆後のフイルムの端部の除去は、工程
上都合の良い所で行って良い。また、ここで言うガラス
転移温度とは、樹脂の状態がガラスあるいはゴム状態に
なる境界の温度であり、各温度による樹脂の比容積を測
定し、該比容積−温度曲線が折れ曲がりを開始する温度
をいう。また、融点とは、示差走査熱量計(SS10,
セイコー電子工業(株)製)により10℃/分の昇温速
度で昇温したとき、1あるいは2以上の吸熱ピークが認
められるが、基本的には、それらの吸熱ピークの最大深
さを示す温度の中で最高の温度を言うが、金属板との密
着性が確保できるのであれば、低い方の吸熱ピークの最
大深さを示す温度を融点としても良い。また、樹脂を延
伸する時の温度は、幅方向の中央部の樹脂温度を示す
が、該延伸時、樹脂の幅方向の温度の変動が大きいと良
好な膜厚分布が得られなくなる恐れがあるので、極力温
度の変動は少なくすべきである。
し後、樹脂を固化状態で二軸延伸し、樹脂の膜厚の変動
を低減化することが目的の一つであるが、さらには適用
する樹脂を選択し、樹脂を金属板に被覆後も二軸延伸に
より樹脂に付与された配向構造を残存させることによ
り、配向構造が残存してない時よりも大幅な特性向上を
果たすことも目的の一つである。上記の製造方法におい
て、延伸温度は重要な要件であり、該延伸温度外では、
均一な二軸延伸が不可能で、部分的な片伸びが生じるた
め樹脂フイルムの膜厚の変動が大きくなるので好ましく
ない。また、樹脂を選択して樹脂フイルムに適正な配向
構造を付与させる場合にも、同様に該延伸温度外では均
一な二軸延伸が不可能なため、配向構造が部分的に大き
く異なってくるようになり好ましくない。一方、良好な
特性を有す樹脂被覆金属板を得るには前記被覆前の樹脂
の製膜条件も重要であるが、製膜されたフイルムを金属
板に被覆する時の金属板の温度も、また重要な要件であ
る。上記の製造方法において、被覆する時の金属板の温
度がTm 未満では、樹脂が金属板に充分に濡れないため
樹脂と金属板間の良好な密着力の確保が困難で好ましく
なく、 Tm+150℃を超えると樹脂の熱劣化が生じ樹
脂の加工特性が大幅に低下したり、樹脂と金属板間の良
好な密着力の確保が困難となる傾向があるので好ましく
ない。また、樹脂被覆金属板の特性は被覆時の金属板の
温度だけでなく、生産速度、ラミネートロールのニップ
幅及び被覆後の冷却条件等にも影響されるが、これらの
条件は生産性と設備費等の経済性を考慮して決定すべき
でここでは特に限定しない。
存させて特性向上を行う場合、重要なのは二軸延伸によ
り特性向上に寄与する二軸配向構造を形成する樹脂の選
択と樹脂の配向構造を被覆後に残存させる割合(以下、
残存二軸配向度%と略す)である。該樹脂の選択につい
ては、樹脂に付与した配向構造が特性に大きく寄与す
る、即ち配向効果の高い樹脂を選択することが必要であ
り、該配向効果が期待出来る樹脂は、以下の一般式を有
すホモポリエステルやコポリエステルの単体、あるいは
ブレンド物である。一般式 あるいは 式中R1は炭素数2〜6のアルキレン基、R2は炭素数2
〜24のアルキレン基またはアリーレン基である。例え
ば、エチレンテレフタレート単位、あるいはブチレンテ
レフタレート単位を主体としたホモポリエステル樹脂、
共重合ポリエステル樹脂、あるいはこれらのブレンド樹
脂は配向効果も高く、また樹脂被覆金属板にした時の密
着性、加工性、及びバリアー性能等の総合的な樹脂特性
が優れており、該方法に適した樹脂と言える。樹脂の配
向構造により充分な特性向上を果たすには、選択された
樹脂を用いて二軸延伸するだけでは達成できなく、金属
板に被覆後の樹脂層の残存二軸配向度%を5〜85%に
することが必要である。該残存二軸配向度%が5%未満
では配向による樹脂の加工性向上が認められなくなり、
85%を超えると密着性が劣ってくるようになる。 な
お、 ここで言う残存二軸配向度%とはX線回折法によ
り求められた値であり、下記式により定義される。 ラミネート前の二軸配向ポリエステルフイルム及びラ
ミネート後の該フイルムについてX線回折強度を2θ=
20〜30゜の範囲で測定する。 2θ=20゜、2θ=30゜におけるX線回折強度曲
線を直線で結びベースラインとする。 2θ=22〜28゜近辺にあらわれる最も高いピーク
の高さをベースラインより測定する。 ラミネート前のフイルムの最も高いピークの高さをP
1、 ラミネート後のフイルムの最も高いピークの高さを
P2とした時、 P2/P1×100を残存二軸配向度%と
する。
出し機の先端に付けたTダイ(フラットフイルムダイ)
により押し出す方法(Tダイ法)でも環状スリットを有
するダイにより押し出す方法(インフレーション法)で
も良い。インフレーション法の場合は筒状のフイルムが
製膜されるが、両端をスリットして得られた二枚のフイ
ルムの一方を金属板の片面にもう一方を金属板の他の面
に被覆しても良いし、両端をスリットしないでフラット
にして金属板の片面に被覆しても良い。また、二軸延伸
時の延伸倍率はフイルムの膜厚分布および配向構造に大
きく影響するが、該延伸倍率についても被覆金属板の必
要特性及び経済性を考慮して決定すべきでここでは特に
限定しないが、一般的には、最終的には両方向とも延伸
直前の樹脂の幅、あるいは長さの 1.5倍以上延伸しな
いと膜厚の変動に対して充分な低減効果が得られない。
一方、金属板に被覆された後のフイルムの膜厚分布は、
被覆金属板の中央部の樹脂膜厚に対する中央部と端部の
樹脂膜厚の差の百分率(以下、膜厚分布%と略す)によ
り評価できるが、該膜厚分布%は一般的には25%以内
であることが好ましいが、樹脂被覆金属板に要求される
膜厚分布および生産性を含めた経済性を考慮して決定す
べきでここでは特に限定しない。また、本発明の製造方
法においては、一対のラミネートロールにより縦延伸す
る前に横延伸だけでなく補助的に縦延伸しても良いし、
被覆前のフイルムを該フイルムのTm以下の温度で熱固
定処理を行っても良い。
厚さは、必要特性および経済性を考慮して決定すべき
で、特に限定するものではないが、一般的には樹脂層の
厚さは3〜40μmである。一方、該樹脂に、必要に応
じ、他の特性をあまり損なわない範囲内で安定剤、酸化
防止剤、帯電防止剤、顔料、滑剤、腐食防止剤などのよ
うな添加剤を加えてもよい。
の熱風循環伝熱方式、抵抗加熱方式、誘導加熱方式、ヒ
ートロール方式などがあり、 これらの方式を単独で用
いても、あるいは併用してもよい。
明する。
リエステル樹脂(重合時のイソフタル酸のモル%=12
モル%、Tm=226℃、Tg=76℃)をTダイ押し出
し機により押し出し(押し出し直後の樹脂温度=260
℃、樹脂の押し出し量=513g/分)、冷却ロールに
て、70℃の樹脂温度まで冷却し、続いて該フイルムを
予熱して105℃の温度を有す樹脂を横延伸(延伸時の
樹脂温度=105℃、延伸倍率=2. 8倍)したフイル
ムの幅方向の両端から5mmをスリットして除去した1
10℃の温度を有すフイルムを、110℃の表面温度を
有す一対のシリコンロールを用いて60m/分の被覆速
度で連続的に縦延伸(延伸時の樹脂温度=110℃、延
伸倍率=2.4倍、被覆直前のフイルム幅=260m
m)すると同時に誘導加熱ロールにより238℃に加熱
した帯状のTFS (金属クロム量:95mg/m2 、ク
ロム水和酸化物量:クロムとして20mg/m2、板
厚:0.21mm、板幅:250mm、テンパー度:T
−5)の片面に被覆し、2秒後に水中に浸漬冷却後、金
属板の幅よりはみ出しているフイルムをスリットして除
去した。被覆前及び被覆後にスリットして除去された樹
脂量は金属板の被覆に用いられた樹脂量の18%であっ
た。さらに、得られたポリエステル樹脂被覆TFSの中
央部の樹脂層の膜厚は20μm、膜厚分布%は10%、
また、残存二軸配向度%は82%であった。
部を採取し下記にて加工性及び密着性を評価し、その結
果を表1に示した。 (1)密着性樹脂被覆金属板より、ブランク径が80mm
の円板を打ち抜き、試験面を外面にして深絞り加工(絞
り比=1.6) して得たカップを110℃の温度で30
分間レトルト処理し、深絞りカップの側面の樹脂層の剥
離程度を肉眼で評価し、剥離無しを5、ほぼ全面剥離を
1とし、5段階で表示した。 (2)加工性5℃の温度を有している被覆金属板を試験
面を下にして、先端の直径が1/2インチの鋼球を有し
ている棒(重さ1kg)を高さ40mmより落下させ、試験
面の凸部に3%食塩水を含浸させたスポンジをあて、
試料に6.3Vの直流電圧を印加し、流れる電流値を測
定し、樹脂層の加工性を評価した。(流れる電流値が少
ないほど加工性良好)
ト/イソフタレート共重合ポリエステル樹脂を示す。 2)上記記載の除去量%は被覆前及び被覆後にスリット
して除去された樹脂の金属板の被覆に用いられた樹脂に
対する重量百分率である。 3)上記記載のBO%は残存二軸配向度%を示す。
り、フイルムの製膜から該フイルムの金属板への被覆ま
でをすべて一工程で行う押し出しラミネート法におい
て、従来技術の大きな問題であった大幅な樹脂損失を起
こすことなく製造することが可能となり、経済性の優れ
た被覆金属板を得ることができる。さらに、樹脂及び金
属板の表面処理皮膜を選択し、二軸延伸によりフイルム
に付与した二軸配向構造を金属板に被覆後も残存させる
ことにより、経済性ばかりでなく加工性及び密着性に優
れた被覆金属板を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 押し出し機により熱溶融させた熱可塑性
樹脂を、狭いスリットより押し出し、該樹脂のガラス転
移温度(Tg)+10℃〜融点(Tm)−20℃の延伸温
度範囲内の温度で横延伸したフイルムを、該樹脂のTm
〜Tm+150℃の温度に加熱された金属板の片面ある
いは両面に一対のラミネートロールにより該樹脂のガラ
ス転移温度(Tg)+10℃〜融点(Tm)−20℃の範
囲内の温度で縦延伸すると同時に被覆し冷却することを
すべて一工程にて行うことを特徴とする樹脂被覆金属板
の製造方法。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂が以下の一般式を有すホモ
ポリエステルやコポリエステルの単体、あるいはブレン
ド物であり、該熱可塑性樹脂を被覆後の残存二軸配向度
%が5〜85%であることを特徴とする請求項1の樹脂
被覆金属板の製造方法。 一般式 【化1】 あるいは 【化2】 式中R1は炭素数2〜6のアルキレン基、R2は炭素数2
〜24のアルキレン基またはアリーレン基。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂被覆面の金属板が表面に、
クロムとして3〜30mg/m2のクロム水和酸化物皮膜を
有していることを特徴とする請求項1または2の樹脂被
覆金属板の製造方法。
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- 1993-04-23 JP JP11935293A patent/JP3161868B2/ja not_active Expired - Lifetime
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