JP3161668U - インクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】突起部が形成されたキャリッジに、側面にフィルムが溶着されたインクカートリッジを装着する際に、突起部が溶着されたフィルムの端部にひっかり、フィルムが破れ、大気溝に穴があいたり、インク室のインクが漏れたりすることを防止したインクカートリッジを提供する。【解決手段】突起部が形成されたインクジェットプリンタのキャリッジに装着して使用されるインクカートリッジ1であって、インク室2と大気孔5を連通する凹部が形成された前記インクカートリッジの側面にフィルムを溶着することによって前記凹部が大気連通溝として形成されるインクカートリッジにおいて、前記キャリッジに装着されたとき底面の一部が前記底面よりも前記インク室側に窪んで形成され、前記フィルムは前記側面からのはみ出しがないことを特徴とするインクカートリッジ。【選択図】図1

Description

本考案は、インクジェットプリンタに搭載されるインクカートリッジに関する。
近年、インクジェットプリンタのキャリッジに装着されるインクカートリッジは、その位置決め精度の向上が要求されるようになってきた。その理由として、特許文献1の段落[0010]には、「インクタンクはインクカートリッジの情報を保持する情報保持手段(情報媒体:メモリ)を配設し、インクカートリッジと記録ヘッドないし記録装置と電気接続する構成によるものである。情報媒体にはインクタンクのインク残量、製造年月日、インク情報などを記憶し、記録装置がその情報により処理を変更することにより、より高度な記録が可能となる。これにより、記録ヘッドもしくは記録装置とインクタンクを電気的に接続する必要がある。また、さらなる高画質化の要求から従来の4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)以上のインクタンクを搭載する場合が増えてきている。しかし、その場合の間違った装着位置へのインクタンクの装着防止する機構として、インクタンクに配設されたLED等の発光体を記録装置内のセンサで検知することで、インクタンクの位置を特定する構成が提案されている。このような構成を採用する場合にも、インクタンクの位置検出のためにインクタンクの固定位置精度を向上させる必要が生じる。」と記載され、位置決め精度の重要性について開示されている。
一方、インクカートリッジにおいては、インク供給口からのインク漏れを防止するために、多孔質材や差圧弁によってインクカートリッジ内を負圧にしてインク流路や大気連通路等の比較的複雑な流路を容易に形成できるインクカートリッジが必要とされている。特許文献2の[0006]には、「…インク供給口を備えた容器内にインクが収容されたインクジェット記録装置用のインクカートリッジであって、上記容器の表面にインク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部が形成され、上記容器表面のインク用凹部と大気連通用凹部の開口がフィルムで封止されることにより、インク用凹部がインク流路に、大気連通用凹部が大気連通路にそれぞれ形成されている…」と記載され、凹部を封止することによって大気連通溝が形成されたインクカートリッジが開示されている。
特開2010−23458号公報 特開2007−307916号公報
しかし、本考案者が実験検討した結果、突起部が形成されたキャリッジに対応して係合する凹部を有し、且つ側面にフィルムを溶着することによって大気溝が形成されたインクカートリッジをプリンタに装着した場合、該突起部が側面に溶着されたフィルムの端部にひっかり、フィルムが破れ、大気溝に穴があいたり、インク室のインクが漏れたりすることがあった。参考図に示したインクカートリッジの側面にフィルムを溶着した場合、係合部70の側面がフィルムで覆われ、インクカートリッジの着脱の際にキャリッジの突起部170はフィルムにひっかかり易く、フィルムが破れるという問題がしばしば発生した。
本考案の目的はそのような穴あきやインク漏れを防止したインクカートリッジを提供することにある。
本考案者は、上記の課題を達成するため鋭意検討を行い、プリンタへの着脱時にフィルムの破れによる大気溝の穴あきやインク漏れが起こらないインクカートリッジを完成するに至った。即ち、本考案は次のとおりである。
(1)底面、上面、正面、背面およびこれらの面を繋ぐ2つの側面を主要面として構成され、突起部が形成されたインクジェットプリンタのキャリッジに装着して使用されるインクカートリッジであって、大気と連通する大気孔を有しインクを収納するインク室と、前記底面に突状に形成され前記インクカートリッジの外部にインクを供給するインク供給口と、前記インク室と前記大気孔を連通する凹部が形成された前記インクカートリッジの側面にフィルムを溶着することによって前記凹部が大気連通溝として形成され、前記キャリッジに装着されたとき前記底面と平行な面に前記突起部が当接するインクカートリッジにおいて、前記平行な面は前記底面よりも前記インク室側に窪んで形成され、前記フィルムは前記側面からのはみ出しがないことを特徴とするインクカートリッジ。
本考案は、突起部が形成されたインクジェットプリンタのキャリッジに着脱されるインクカートリッジに、上記突起部に対応して係合する凹部が該インクカートリッジの側面と底面の稜部に形成された場合、該インクカートリッジのキャリッジへの着脱のたびに、側面に溶着されたフィルムの端部が上記突起部にひっかかり、該フィルムが剥がれ、大気連通溝に穴があいたりインク室のインクが漏れ出したりすることを防止できるという効果がある。
本考案のインクカートリッジの左側面断面図である。 図1のA−A矢視図である。 図1のB−B矢視図である。 本考案のインクカートリッジの右側面断面図である。 図4の上面図である。 図4の底面図である。 図4の正面図である。 図4の背面図である。 本考案のインクカートリッジの右側面に溶着したフィルムのフィルム端部30(太線)を示す図である。 参考図である。
以下、本考案のインクカートリッジについて説明するが、本考案はこの事例に限られるものではない。
図1は、本考案のインクカートリッジ1の右側面図である。図2は図1のA−A断面図、図3は図1のB−B断面図である。図7は本インクカートリッジの正面図である。インクカートリッジ1は熱可塑性の樹脂で形成され、上面7、底面8、正面9、背面10およびこれらの面を繋ぐ2つの側面である右側面16と左側面17を主要面として構成され、突起部(不図示:参考図の170参照、以下同じ)が形成されたインクジェットプリンタのキャリッジに装着して使用されるインクカートリッジ1である。左側面17のリブ部18には透明なシート(不図示)が溶着される。インクカートリッジ1は大気と連通する大気孔5を有し、インクを収納するインク室2と、底面8に突状に形成されインクカートリッジ1の外部にインクを供給するインク供給口4と、インク室2と大気孔5を連通する凹部が形成されたインクカートリッジ1の右側面16のリブ33?にフィルム31を溶着することによって凹部32が大気連通溝として形成され、キャリッジ(不図示、以下同じ)に装着されたとき底面8と平行な面14に該突起部の先端が当接するインクカートリッジ1において、平行な面14は底面8よりもインク室2側にキャリッジ側の該突起部の高さ分だけ窪んで形成され、フィルム31は右側面16からのはみ出しがないことを特徴とするインクカートリッジ1である。
平行な面14は底面よりも該突起部の高さ分だけインク室側に窪んでいることによって、インクカートリッジ1がキャリッジに装着されたとき、該突起部の先端は平行な面14に当接するが、右側面に溶着されたフィルム31の溶着端部が右側面からはみ出していないので、該突起部の側面は開放されており、インクカートリッジ1を着脱するときには、フィルム31に引っかかり、フィルム31の溶着部をはがしたり、破ったりすることはなく、大気連通溝に穴をあけたり、フィルムに隣接インク室のインクが外に漏れたりすることはない。また、平行面14は底面からインク室側に窪んでいるが、正面支持台座19は底面8と同じ高さに形成されているので、インクカートリッジ1はキャリッジに安定的に装着できる。
1 インクカートリッジ2 インク室3 インク供給室4 インク供給口5 大気孔6 区画室7 上面8 下面9 正面10 背面11 圧接体12 微細孔形成部材13 インク再充填孔14 くぼみ部15 初期インク充填孔16 右側面17 左側面18 リブ(図面指示部の他も含む)19 正面支持台座20 ラッチレバー30 フィルム端部31 フィルム32 シート

Claims (1)

  1. 底面、上面、正面、背面およびこれらの面を繋ぐ2つの側面を主要面として構成され、突起部が形成されたインクジェットプリンタのキャリッジに装着して使用されるインクカートリッジであって、大気と連通する大気孔を有しインクを収納するインク室と、前記底面に突状に形成され前記インクカートリッジの外部にインクを供給するインク供給口と、前記インク室と前記大気孔を連通する凹部が形成された前記インクカートリッジの側面にフィルムを溶着することによって前記凹部が大気連通溝として形成され、前記キャリッジに装着されたとき前記底面と平行な面に前記突起部が当接するインクカートリッジにおいて、前記平行な面は前記底面よりも前記インク室側に窪んで形成され、前記フィルムは前記側面からのはみ出しがないことを特徴とするインクカートリッジ。
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