JP3160753B2 - 草刈り作業車両 - Google Patents

草刈り作業車両

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JP3160753B2
JP3160753B2 JP01800196A JP1800196A JP3160753B2 JP 3160753 B2 JP3160753 B2 JP 3160753B2 JP 01800196 A JP01800196 A JP 01800196A JP 1800196 A JP1800196 A JP 1800196A JP 3160753 B2 JP3160753 B2 JP 3160753B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に刈り刃を回
転自在に支持する作業機を車体の前部に昇降自在に設
け、前記作業機の側方下面に該作業機を下降させたとき
に地面に摺接するソリを支持するとともに、前記作業機
の前部に地面との間の所定の開口部を形成するプロテク
タを昇降自在に支持してなる草刈り作業車両に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる草刈り作業車両は、実開平4−7
7726号公報、実開平6−61020号公報により既
に公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、草刈り作業
を効率的に行うには刈るべき草の背丈に応じて、回転す
る刈り刃の最下点と地面との距離を調節することが望ま
しい。そこで、作業機に支持されて地面に摺接するソリ
を上下に揺動させることにより、ソリと地面との接触状
態を変えて刈り刃の最下点と地面との距離を調節するこ
とが考えられる。また作業機の作業機カバーの前部に昇
降自在に設けられて地面との間の所定の開口部を形成す
るプロテクタも、草の背丈に応じて高さを調節すること
が望ましい。
【0004】しかしながら上記従来のものは、ソリが固
定であってプロテクタの昇降位置だけが調節可能である
ために調節範囲が狭められる問題があるばかりか、プロ
テクタを最下降位置に保持するストッパの構造が複雑で
あるという問題もある。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、草の背丈に応じてソリの揺動角とプロテクタの昇降
位置とを適切に調節することができ、しかもその調節作
業が容易であり、且つ背丈の高い草にも対応可能な作業
用途の広い草刈り作業車両を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、内部に刈り刃を回転
自在に支持する作業機を車体の前部に昇降自在に設け、
前記作業機の側方下面に該作業機を下降させたときに地
面に摺接するソリを支持するとともに、前記作業機の前
部に地面との間の所定の開口部を形成するプロテクタを
昇降自在に支持してなる草刈り作業車両において、ソリ
を作業機に昇降調節可能に支持し、プロテクタの側方に
設けた当接部をソリの前部上面に重力で当接させること
により、ソリの前部の昇降調節に連動してプロテクタを
昇降させることを特徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、作業機から後方に延びる作業機支持
アームの後端を作業機昇降軸を介して車体に枢支し、前
記作業機昇降軸と同軸上に枢支されて作業機昇降用駆動
源により揺動する昇降駆動用アームを、前記作業機支持
アームに設けた上部ストッパ及び下部ストッパ間に所定
の上下方向隙間を介して臨ませたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0009】図1〜図15は本発明の一実施例を示すも
ので、図1は揺動型作業車両の全体側面図、図2は図1
の2方向矢視図(全体平面図)、図3は図1の3方向矢
視図(全体後面図)、図4は揺動型作業車両のフレーム
構造及び動力伝達系を示す図、図5は図4の5−5線断
面図、図6は図1の要部拡大図、図7は図6の7−7線
断面図、図8は図1の8A部拡大図及び8B−8B線断
面図、図9は図2の要部拡大図、図10は油圧回路図、
図11は左右傾斜地における作用説明図、図12は前後
傾斜地における作用説明図、図13〜図15は作業機の
作用説明図である。
【0010】図1〜図5に示すように、揺動型作業車両
V(実施例ではハンマーナイフモア)は、走行車体1
と、この走行車体1に前後軸回りに左右揺動自在に枢支
された揺動車体2と、前記走行車体1の前端に左右軸回
りに上下揺動自在に枢支された作業機3とを備える。
【0011】走行車体1の骨格を構成する走行車体フレ
ーム4は、左右方向に配置された第1、第2、第3クロ
スメンバ41 ,42 ,43 と、第1、第2クロスメンバ
1,42 の左端部間を前後に接続する2本の左サイド
メンバ44L,45Lと、第1、第2クロスメンバ41 ,4
2 の右端部間を前後に接続する2本の右サイドメンバ4
4R,45Rと、第2、第3クロスメンバ42 ,43 を前後
に接続する左右一対の後部サイドメンバ46L,46Rと備
える。
【0012】走行車体フレーム4の左右両側部には、そ
の下面にそれぞれ6個の下部ガイドローラ5…が設けら
れるとともに、その上面にそれぞれ1個の上部ガイドロ
ーラ6,6が設けられる。走行車体フレーム4の左右前
端部には、スプリング7,7で前方に付勢された一対の
テンションローラ支持ロッド8,8が支持されており、
これらテンションローラ支持ロッド8,8の先端にそれ
ぞれテンションローラ9,9が設けられる。走行車体フ
レーム4の左右後部には一対の油圧モータML,MR
取り付けられており、それら油圧モータML ,MR の出
力軸10,10にスプロケット11,11が設けられ
る。そして前記下部ガイドローラ5…と、上部ガイドロ
ーラ6,6と、テンションローラ9,9と、スプロケッ
ト11,11とに左右一対のクローラ12L ,12R
巻き掛けられて、左右の走行装置D L ,DR が構成され
る。
【0013】而して、左右の油圧モータML ,MR を駆
動することにより、スプロケット11,11を介して左
右のクローラ12L ,12R が独立に回転し、これによ
り揺動型作業車両Vは走行及び旋回する。このとき、ス
プリング7,7でテンションローラ9,9を前方に付勢
することにより、左右のクローラ12L ,12R に所定
の張力が与えられる。
【0014】揺動車体2の骨格を構成する揺動車体フレ
ーム13は、車体前側において左右方向に配置された第
1、第2クロスメンバ131 ,132 と、車体後側にお
いて左右方向に配置された第3、第4クロスメンバ13
3 ,134 と、第1、第2クロスメンバ131 ,132
の左右両端を第3、第4クロスメンバ133 ,134
左右両端に接続する、左右一対の第1サイドメンバ13
5L,135R及び左右一対の第2サイドメンバ136L,1
6Rと、第1、第2クロスメンバ131 ,13 2 の左右
両端を接続して上方に延び、そこから後方に屈曲して車
体後下方まで延びる左右一対の第3サイドメンバ1
7L,137Rと、第3、第4クロスメンバ133 ,13
4 の左右両端を接続して上方に延び、前記左右一対の第
3サイドメンバ137L,137Rの中間部に接続される左
右一対の第4サイドメンバ138L,138Rと、前記左右
一対の第3サイドメンバ137L,137Rの後部を左右に
接続する第5クロスメンバ139 と、前記左右一対の第
3サイドメンバ137L,137R及び左右一対の第4サイ
ドメンバ138L,138Rを接続する平面視でU字状のボ
ンネット支持ステー1310とを備える。
【0015】図4から明らかなように、四角枠状に形成
された走行車体フレーム4の第1クロスメンバ41 の左
右方向中央部の上面に、ベベルギヤボックス14が立設
される。一方、揺動車体フレーム13の第1クロスメン
バ131 の上面にブラケット15が立設されており、こ
のブラケット15と前記ベベルギヤボックス14とが前
後方向に延びる前部揺動軸16を介して接続される。ま
た揺動車体フレーム13の第3クロスメンバ133 の上
面に立設したブラケット17と、走行車体フレーム4の
第2クロスメンバ42 の上面に立設したブラケット18
とが、前後方向に延びる後部揺動軸19により接続され
る。
【0016】前部揺動軸16及び後部揺動軸19は同軸
上に配置されており、且つ両揺動軸16,19の高さは
揺動車体2の重心位置Gよりも低い位置に配置されてい
る。従って、両揺動軸16,19回りに揺動車体2が左
側に揺動すると前記重心位置Gは走行車体1に対して左
側に偏倚し、右側に揺動すると前記重心位置Gは走行車
体1に対して右側に偏倚する(図11参照)。尚、揺動
車体2の最大揺動角θは、本実施例では左右各30°に
設定されている。
【0017】図3から明らかなように、走行車体フレー
ム4の第2クロスメンバ42 にブラケット21を介して
支持した車体揺動用シリンダ22の出力ロッド22
1 が、揺動車体フレーム13のブラケット17に固定し
たアーム23の先端に接続される。従って、車体揺動用
シリンダ22を収縮駆動すると揺動車体2は走行車体1
に対して左方向に揺動し、また車体揺動用シリンダ22
を伸長駆動すると揺動車体2は走行車体1に対して右方
向に揺動する。
【0018】図4から明らかなように、揺動車体2の中
心線右寄りの位置にクランク軸31を前後方向に配置し
たエンジン32が搭載されており、そのエンジン32の
左側にポンプ軸33を前後方向に配置したポンプユニッ
ト34が配置される。クランク軸31に設けたプーリ3
5とポンプ軸33に設けたプーリ36とを無端ベルト3
7で接続することにより、エンジン32の駆動力でポン
プユニット34が駆動される。前記プーリ35,36及
び無端ベルト37よりなる伝動装置を3組平行近接させ
て同軸に配置することも可能である。
【0019】ポンプユニット34は、斜板式の可変吐出
量油圧ポンプよりなる左側油圧ポンプPL 及び右側油圧
ポンプPR と、チャージポンプ38と、作業機昇降/車
体揺動用ポンプ39とを直列に接続してなる。左側油圧
ポンプPL は前記左側油圧モータML にフレキシブルな
配管401 ,402 を介して接続されるとともに、右側
油圧ポンプPR は前記右側油圧モータMR にフレキシブ
ルな配管411 ,41 2 を介して接続される。従って、
左右の油圧ポンプPL ,PR の吐出油量を同一に設定す
れば左右の油圧モータML ,MR が同一速度で回転して
揺動型作業車両Vは直進走行し、また左右の油圧ポンプ
L ,PR の吐出油量に差を持たせれば左右の油圧モー
タML ,MR が異なる速度で回転して揺動型作業車両V
は旋回する。左右の油圧モータML ,MR 及び左右の油
圧ポンプPL ,PR は静油圧式無段変速機(HST)を
構成する。
【0020】図1及び図2から明らかなように、エンジ
ン32の上方にマフラー42が配置されるとともに、こ
のマフラー42の上方にバッテリ43が配置される。エ
ンジン32の後方にはラジエータ44が配置されてお
り、このラジエータ44に冷却風を供給するラジエータ
ファン45がエンジン32との間に配置される。ポンプ
ユニット34の上方にHST用フィルター46が配置さ
れるとともに、その後上方にエアクリーナ47が配置さ
れる。また前記ラジエータ44の後方にはHST用オイ
ルタンク48が配置され、そのHST用オイルタンク4
8の後方には燃料タンク49と消化器Sとがそれぞれ配
置される。
【0021】揺動車体2には、その前部上面を覆うボン
ネット50と、その後部の左右両側を覆う一対のサイド
カバー51L ,51R とが設けられる。図8(A)に示
すように、ボンネット50の前端は、揺動車体フレーム
13の左右の第3サイドメンバ137L,137Rの前端に
溶接したブラケット52,52にヒンジ53,53を介
して枢支される。また、図8(B)に示すように、ボン
ネット50の左右後部にブラケット54,54を介して
二股状の弾性クリップ55,55が設けられており、こ
の弾性クリップ55,55は揺動車体フレーム13のボ
ンネット支持ステー1310に係合可能である。
【0022】従って、ボンネット50の後部を上方に持
ち上げると弾性クリップ55,55がボンネット支持ス
テー1310から外れ、ボンネット50は前端のヒンジ5
3,53を中心にして前方に揺動し、エンジン32や補
器類のメンテナンスを行うことができる。またボンネッ
ト50を後方に揺動させると、弾性クリップ55,55
が自動的にボンネット支持ステー1310に係合してボン
ネット50が閉位置に保持される。これにより、ボンネ
ット50を揺動車体フレーム13のメンバーやステーを
利用して簡単な構造で開閉自在に支持し、ボンネット5
0内のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0023】また、ボンネット50内にエンジン32及
びその補器類(バッテリ43を含む)や油圧駆動装置及
びその補器類を左右に振り分けて配置したので、ボンネ
ット50内の空間を有効に利用できるだけでなく、揺動
車体2の重心位置を揺動軸16,19に近づけてスムー
ズな揺動を可能とすることができる。特に、揺動車体2
の上部を左右方向に張り出してそこに各種搭載物を収納
したので、それら搭載物を前後方向に配置する場合に比
べて車体の全長を短縮することができる。
【0024】また、後方からラジエータ44の上にエア
クリーナ47を、ラジエータ44の前方でエンジン32
の右側上方にマフラー42を、マフラー42の上にバッ
テリ43を、エンジン32の左側方に油圧駆動系を、油
圧駆動系の上方にHST用オイルタンク48を、エンジ
ン32と油圧駆動系の前方にベルト伝動系をそれぞれ配
置し、後方視でエアクリーナ47が最も高く、エアクリ
ーナ47の前方で該エアクリーナ47より低い位置にバ
ッテリ43を設け、これらの上端に沿わせてボンネット
50を前傾スラントノーズとしたので、作業者の視界が
良くなって作業性能が向上する。
【0025】ボンネット50の左右側面には網を張った
窓501 ,501 が形成されており、この窓501 ,5
1 を通してエアクリーナ47に対するエアーの供給を
行ったり、ボンネット50内の換気を促進してエンジン
32やマフラー42等の発熱物の冷却効果を高めること
ができる。
【0026】揺動車体2の左右の下部側面は図示せぬ側
板で覆われており、その側板の適所(例えば、前記マフ
ラー42を覆う部分)には放熱のための開口が形成され
る。揺動車体2の後部に設けたサイドカバー51L ,5
R 間に配置された前記燃料タンク49の上部に、該揺
動車体2の内部空間を外部に連通させる後部開口62が
形成される(図1及び図3参照)。また揺動車体2の前
部には前記内部空間を外部に連通させる前部開口63が
形成されており、この前部開口63は金網64で覆われ
る(図5参照)。而して、揺動車体2の内部空間は後部
開口62と前部開口63とを備えたトンネル状に形成さ
れるため、通風効果が高まってそこに配置されたエンジ
ン32、ラジエータ44、マフラー42等の冷却性能が
向上する。
【0027】揺動車体2の内部空間に配置されたラジエ
ータ44に冷却風を供給するラジエータファン45は吸
込型のもので、後部開口62から取り入れた冷却風をラ
ジエータ44の後面から前面に通過させた後、前部開口
63から外部に排出する。従って、前部開口63に金網
64を設けたことと相俟って、作業機3で刈った草が揺
動車体2の内部空間に吸い込まれるのを確実に防止する
ことができる。
【0028】図1及び図2に示すように、ボンネット5
0の後方に連なる左右のサイドカバー51L ,51R
間に、揺動型作業車両Vを操縦するための操縦装置が配
置される。揺動型作業車両Vの操縦は作業者が立ち姿勢
で行うものであり、作業者が立つためのステップ56が
車体後端に設けられる。ステップ56は前側の水平部5
1 と、水平部561 の後端から後上方に連なる傾斜部
562 とを備えて断面逆ヘ字状に形成された板体よりな
り、その左右前端が揺動車体フレーム13の左右の第3
サイドメンバ137L,137Rの後端に、ゴムブッシュを
介装したヒンジ57,57を介して前後揺動可能に枢支
される。
【0029】ステップ56の下面にはブラケット58,
58を介してゴムストッパ59,59が設けられてお
り、ステップ56が略後方に延びる使用位置にあると
き、前記ゴムストッパ59,59が左右の第3サイドメ
ンバ137L,137Rの後端に当接してステップ56を前
記使用位置に位置決めする。このように、ステップ56
をゴムブッシュを介装したヒンジ57,57と、ゴムス
トッパ59,59とを介して支持することにより、作業
員にエンジン32の振動が伝わり難くして作業性を向上
させることができる。
【0030】またステップ56は、不使用時にヒンジ5
7,57を介して上方に揺動させることにより格納する
ことができる。このとき、ステップ56の後端に設けた
フック60を後述するガード部材61に係止することに
より、ステップ56を格納位置に保持することができ
る。
【0031】次に、図1〜図5に加えて図6を参照しな
がら作業機3の構造を説明する。
【0032】作業機3は草刈り作業を行うためのもので
あって、作業機カバー65と、この作業機カバー65の
内部に左右方向に架設された作業機回転軸66と、作業
機回転軸66の外周に放射状に支持された複数のハンマ
ーナイフ67…と、作業機カバー65の前部に左右一対
のアーム68,68を介して上下揺動自在に枢支された
可動プロテクタ69と、作業機カバー65の上部に立設
された固定プロテクタ70と、作業機カバー65の下面
に支持された左右一対のソリ71,71とを備える。
【0033】作業機3は走行車体1の前部に作業機支持
機構72を介して上下揺動自在に枢支されており、この
作業機支持機構72は、走行車体フレーム4の第1クロ
スメンバ41 の上面に立設した左右一対の前方に開放し
た断面コ字状のブラケット73,73に支持した作業機
昇降軸74,74を備える。作業機昇降軸74,74に
は前記作業機カバー65を支持する左右一対の作業機支
持アーム75,75が上下揺動自在に枢支されるととも
に、左右一対の昇降駆動用アーム76,76が前記作業
機支持アーム75,75と独立して上下揺動自在に枢支
される。左右の昇降駆動用アーム76,76の前端は左
右方向に延びる連結部材77により一体に連結されてお
り、前記第1クロスメンバ41 の前面に設けたブラケッ
ト78に支持した作業機昇降用シリンダ79の出力ロッ
ド791 が前記連結部材77に中央部に接続される。
【0034】左右の作業機支持アーム75,75の前端
には、左右の昇降駆動用アーム76,76の前端が当接
可能な上部ストッパ80,80及び下部ストッパ81,
81が設けられる。作業機支持アーム75,75は作業
機3の重量によって下方に付勢されているため、通常は
作業機支持アーム75,75に設けた上部ストッパ8
0,80が昇降駆動用アーム76,76の上面に当接し
ている。このとき、昇降駆動用アーム76,76の下面
と作業機支持アーム75,75に設けた下部ストッパ8
1,81との間に間隙α,αが形成される(図7参
照)。この間隙α,αにより作業機3の上方への不意の
動きを吸収し、作業機昇降用シリンダ79に大きな負荷
が加わるのを防止することができる。
【0035】前部揺動軸16の後端に設けたプーリ94
とポンプ軸33の前端に設けたプーリ95とが無端ベル
ト96により接続される。これらプーリ94,95及び
無端ベルト96よりなる伝動装置を3組平行近接させて
同軸に配置することもできる。前記ベベルギヤボックス
14に作業機昇降軸74,74と同軸に支持された回転
軸82の左端は、前部揺動軸16の前端にベベルギヤ群
83を介して接続される。尚、回転軸82と前部揺動軸
16とに対向する反対側の2個のベベルギヤは無くても
良い。
【0036】作業機カバー65の上面右側に左右方向に
架設した回転軸84の左端に設けたプーリ85と回転軸
82の右端に設けたプーリ86とが無端ベルト87によ
り接続されており、この無端ベルト87を覆うベルトケ
ース88の内部にベルトテンションクラッチのテンショ
ンプーリ89が配置される。テンションプーリ89が無
端ベルト87に圧接されると、回転軸82の駆動力が回
転軸84に伝達される。作業機回転軸66の右端に設け
たプーリ90と回転軸84の右端に設けたプーリ91と
が無端ベルト92で接続されており、両プーリ90,9
1及び無端ベルト92は作業機カバー65の右側面に設
けたベルトケース93によって覆われる。上記プーリ8
5,86;90,91及び無端ベルト87,92よりな
る伝動装置をそれぞれ3組平行近接させて同軸に配置す
ることもできる。
【0037】而して、エンジン32のクランク軸31の
回転は、プーリ35、無端ベルト37、プーリ36、ポ
ンプ軸33、プーリ95、無端ベルト96、プーリ9
4、前部揺動軸16、ベベルギヤ群83、回転軸82、
プーリ86、無端ベルト87、プーリ85、回転軸8
4、プーリ91、無端ベルト92及びプーリ90を介し
て作業機回転軸66に伝達され、ハンマーナイフ67…
を図1の矢印方向に回転駆動する。
【0038】図6から明らかなように、各ソリ71の中
央部に設けたブラケット121がピン122を介して作
業機カバー65の下部に前後揺動可能に枢支されるとと
もに、後部に設けたブラケット123がボルト124を
介して作業機カバー65の両側面に固定したサイドカバ
ーに形成した3個のボルト孔651 ,652 ,653
何れかに固定される。可動プロテクタ69の各アーム6
8は、その後端がピン125を介して作業機カバー65
に枢支されており、その前部に可動プロテクタ69が固
定される。可動プロテクタ69の上端と作業機カバー6
5との間には左右一対のスプリング126,126が張
設されており、このスプリング126,126の弾発力
で可動プロテクタ69が上方に付勢される。このように
スプリング126,126の弾発力で可動プロテクタ6
9の重量の一部を支持することにより、可動プロテクタ
69は草から受ける反力で容易に上昇することができ
る。またアーム68,68の前部下面には、ソリ71,
71の前部上面に当接する当接部材127,127が設
けられる。
【0039】図1及び図2に示すように、揺動車体2の
後部に設けられたガード部材61は、前部パイプ6
1 、後部パイプ612 、左パイプ613 及び右パイプ
614 を有して平面視で四角形に形成されており、その
前部が後部よりも高くなるように傾斜して取り付けられ
る。ガード部材61の下方に配置されたインストルメン
トパネル101には、スロットルレバー102と、作業
機昇降/車体揺動レバー103と、キルスイッチ104
と、HST操作レバー105と、作業用クラッチレバー
106と、非常用キルスイッチ104Kと、非常用キル
スイッチ104Kに連結された作業者用ベルト104O
とが設けられる。
【0040】ガード部材61の後端はステップ56の前
端近傍よりも前方に位置している。従って、ガード部材
51がステップ56への乗り降りや、ステップ56に立
っての操縦操作する作業者の邪魔になることがない。
【0041】スロットルレバー102はガード部材61
の左パイプ613 の左側に配置されており、それを前方
に操作するとエンジン32の回転数が増加し、後方に操
作するとエンジン32の回転数が減少する。作業機昇降
/車体揺動レバー103はガード部材61の左パイプ6
3 の右側に配置されており、それを前後に操作すると
作業機昇降用シリンダ79が作動して作業機3が上昇/
下降し、それを左右に操作すると車体揺動用シリンダ2
2が作動して揺動車体2が左右に揺動する。これらスロ
ットルレバー102及び作業機昇降/車体揺動レバー1
03は、作業者が左手で操作し易いようにガード部材6
1の左パイプ613 の近傍に配置されている。
【0042】キルスイッチ104は緊急時に操作される
もので、その操作によってエンジン32が停止するよう
になっている。キルスイッチ104はガード部材61の
略中央部に配置されており、作業者の右手又は左手の何
れによっても容易に操作することができる。また、非常
用キルスイッチ104Kはキルスイッチ104の後下方
のインストルメントパネル101に取り付けられてお
り、この非常用キルスイッチ104Kに作業者用ベルト
104Oが連結されている。従って、前記作業者用ベル
ト104Oを装着した状態ステップ56上に立って作業
走行或いは移動走行を行っている作業者がステップ56
から離れた場合、非常用キルスイッチ104Kがキルス
イッチ装着部から引き抜かれてエンジン32が停止する
ようになっている。
【0043】図9を併せて参照すると明らかなように、
HST操作レバー105はガード部材61の右パイプ6
4 の左側に配置されており、インストルメントパネル
101に形成した段付きのガイド溝107に沿って前後
に操作される。ガイド溝107には、ニュートラルポジ
ションN、作業ポジションD1 、走行ポジションD2
リバースポジションR及びパーキングポジションPが形
成される。HST操作レバー105は、作業者が右手で
操作し易いようにガード部材61の右パイプ614 の近
傍に配置されている。
【0044】パーキングポジションPに操作されたHS
T操作レバー105は二股状のスプリング108に係止
されて該パーキングポジションPに安定的に保持されよ
うになっており、このときHST操作レバー105に当
接してリミットスイッチ109がONすると後述する2
位置切換弁116が作動し、左右の油圧モータML ,M
R に設けられた多板油圧ブレーキB,Bが係合して出力
軸10,10をロックすることにより、パーキングブレ
ーキが作動する。
【0045】作業用クラッチレバー106はガード部材
61の右パイプ614 の右側に配置されており、それを
前方に操作すると前記ベルトテンションクラッチのテン
ションプーリ89(図1参照)が無端ベルト87に圧接
されてエンジン32に駆動力が作業機3に伝達される。
作業用クラッチレバー106は、作業者が右手で操作し
易いようにガード部材61の右パイプ614 の近傍に配
置されている。
【0046】次に、図10に基づいて油圧回路を説明す
る。
【0047】エンジン32に接続されたポンプ軸33に
は左油圧ポンプPL 、右油圧ポンプPR 、チャージポン
プ38及び作業機昇降/車体揺動ポンプ39が接続され
ており、左油圧ポンプPL は配管401 ,402 を介し
て左油圧モータML に接続されるとともに、右油圧ポン
プPR は配管411 ,412 を介して右油圧モータM R
に接続される。チャージポンプ38は、HST用オイル
タンク48から油路1111 を介して汲み上げたオイル
を、油路1112 、フィルター112及び油路1113
を介して配管401 ,402 ;411 ,411 に供給
し、配管401 ,402 ;411 ,412 からリーク等
により失われたオイルを補給する。
【0048】作業機昇降/車体揺動ポンプ39は、HS
T用オイルタンク48から油路1131 を介して汲み上
げたオイルを、油路1132 を介して車体揺動用シリン
ダ22及び作業機昇降用シリンダ79に選択的に供給す
る。即ち、油路1132 と車体揺動用シリンダ22との
間に介装したソレノイドバルブよりなる3位置切換弁1
14を中立位置から一方に切り換えることにより車体揺
動用シリンダ22が収縮作動して揺動車体2が左側に揺
動し、中立位置から他方に切り換えることにより車体揺
動用シリンダ22が伸長作動して揺動車体2が右側に揺
動する。また油路1132 と作業機昇降用シリンダ79
との間に介装したソレノイドバルブよりなる3位置切換
弁115を中立位置から一方に切り換えることにより作
業機昇降用シリンダ79が収縮作動して作業機3が下降
し、中立位置から他方に切り換えることにより作業機昇
降用シリンダ79が伸長作動して作業機3が上昇する。
【0049】チャージポンプ38からオイルが供給され
る油路1114 は、左右の油圧モータML ,MR の側部
に装着された多板油圧ブレーキB,Bのパーキングシリ
ンダ117,117に接続される。通常、パーキングシ
リンダ117,117はチャージポンプ38から供給さ
れる油圧でロック解除位置にあり、左右の油圧モータM
L ,MR の出力軸10.10は自由に回転することがで
きる。HST操作レバー105をパーキングポジション
に操作して前記リミットスイッチ109(図9参照)が
ONすると、油路1114 に介装したソレノイドバルブ
よりなる2位置切換弁116が図示位置に切り換わり、
パーキングシリンダ117,117に供給されていたオ
イルがオイルタンク110に排出される。これにより、
パーキングシリンダ117,117がその内部に設けた
スプリングの弾発力により作動して左右の油圧モータM
L ,MR の多板油圧ブレーキB,Bのブレーキ板を押圧
し、出力軸10,10の回転をロックすることによりパ
ーキンブレーキが作動する。このようにHST操作レバ
ー105をパーキングレバーに兼用することにより、部
品点数を削減することができる。
【0050】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。 揺動型作業車両の走行動作 HST操作レバー105がニュートラルポジションN又
はパーキングポジションPにあるとき、HST操作レバ
ー105に図示せぬリンク機構を介して接続された左右
の油圧ポンプPL ,PR の斜板の傾転角はゼロになる。
このとき、左右の油圧ポンプPL ,PR の吐出油量はゼ
ロになって左右の油圧モータML ,MRは回転せず、従
って揺動型作業車両Vは停止している。この状態からH
ST操作レバー105を作業ポジションD1 に操作する
と、左右の油圧ポンプPL ,PRの斜板の傾転角が同量
だけ増加し、両油圧ポンプPL ,PR は等しい量のオイ
ルを吐出する。両油圧ポンプPL ,PR が吐出したオイ
ルは左右の油圧モータML,MR を同速度で回転させる
ため、左右のクローラ12L ,12R が同速度で駆動さ
れて揺動型作業車両Vは作業に適した低速(作業におけ
る最高速度に相当する)で前進走行する。
【0051】HST操作レー105を走行ポジションD
2 に操作すると、左右の油圧ポンプPL ,PR の斜板の
傾転角が更に同量だけ増加して両油圧ポンプPL ,PR
の吐出量が増加する。その結果、左右の油圧モータ
L ,MR の回転数、即ち左右のクローラ12L ,12
R の駆動速度が増加し、揺動型作業車両Vは路上走行に
適した高速(路上等の走行における最高速度に相当す
る)で前進走行する。HST操作レバー105をリバー
スポジションRに操作すると、左右の油圧ポンプPL
R の斜板の傾転角が逆方向に同量だけ増加し、両油圧
ポンプPL ,PR は前述と逆方向に同量のオイルを吐出
する。その結果、両油圧モータML ,MR は同速度で逆
転して揺動型作業車両Vは後進走行する。
【0052】HST操作レー105が作業ポジションD
1 、走行ポジションD2 又はリバースポジションRにあ
って揺動型作業車両Vが前進走行或いは後進走行してい
るとき、スロットルレバー102を操作してエンジン3
2の回転数を調整することにより、揺動型作業車両Vの
走行速度を調整することができる。
【0053】さて、揺動型作業車両Vが前進走行或いは
後進走行しているとき、HST操作レバー105を右方
向に回転させると左側の油圧ポンプPL の吐出油量が右
側の油圧ポンプPR の吐出油量よりも多くなる。これに
より、左側の油圧モータML(左側のクローラ12L
の回転数が右側の油圧モータMR (右側のクローラ12
R )の回転数よりも多くなって揺動型作業車両Vは右旋
回する。逆に、HST操作レバー105を左方向に回転
させると右側の油圧ポンプPR の吐出油量が左側の油圧
ポンプPL の吐出油量よりも多くなる。これにより、右
側の油圧モータMR (右側のクローラ12R )の回転数
が左側の油圧モータML (左側のクローラ12L )の回
転数よりも多くなって揺動型作業車両Vは左旋回する。
尚、左右一方の油圧モータML ,MR を停止させれば信
地旋回を行うこともできる。 揺動車体の揺動動作 揺動型作業車両Vが左右方向に傾斜していない平坦地を
走行する場合、図11(A)に示すように、走行車体1
に対して揺動車体2は平行な非傾斜状態に保たれる。ま
た図11(B)に示すように、右下がり傾斜地を走行す
る場合には、作業機昇降/車体揺動レバー103を左に
操作して車体揺動用シリンダ22を所定量収縮駆動する
ことにより、揺動車体2を走行車体1に対して前部揺動
軸16及び後部揺動軸19回りに左側に揺動させ、該揺
動車体2を水平姿勢に保持することができる。逆に、図
11(C)に示すように、左下がり傾斜地を走行する場
合には、作業機昇降/車体揺動レバー103を右に操作
して車体揺動用シリンダ22を所定量伸長駆動すること
により、揺動車体2を走行車体1に対して前部揺動軸1
6及び後部揺動軸19回りに右側に揺動させ、該揺動車
体2を水平姿勢に保持することができる。この水平姿勢
は作業者が自己の感覚で手動制御しているが、水平セン
サを用いて自動的に水平姿勢を維持することも可能であ
る。
【0054】上述したように、揺動車体2を走行車体1
に対して左右に揺動させて水平姿勢に保持することによ
り、作業者は身体を鉛直に保って楽な姿勢で作業を行う
ことが可能になり、しかも左右の視認性が高まって作業
能率が向上する。また揺動車体2を水平姿勢に保持する
ことにより該揺動車体2が立木Tと干渉し難くなり、立
木の近傍の草を容易に刈ることができる(図11参
照)。しかも揺動車体2の傾斜によるエンジンオイル、
ラジエータ液、HSTオイル、燃料等の供給不良が発生
しないため、各種機器の性能及び耐久性が向上する。ま
た揺動車体2を走行車体1に対して揺動させることによ
り、車体側方からのメンテナンスが容易である。
【0055】また傾斜地において揺動車体2を水平姿勢
に揺動させると、その揺動車体2に搭載したエンジン3
2等の重量物の重心位置Gが傾斜地の高い側に移動する
ため、揺動型作業車両Vが傾斜地の低い側に転倒し難く
なり、これにより急な傾斜地における作業が可能とな
る。
【0056】また図11(A)から明らかなように、走
行車体1の左右の走行装置DL ,D R 間に形成された空
間の左右幅をWS とすると、揺動車体2の前後揺動軸1
6,19よりも下方における左右幅WL は前記空間の左
右幅をWS よりも小さく、揺動車体2の前後揺動軸1
6,19よりも上方における左右幅WU は前記空間の左
右幅をWS よりも大きくなっている。これにより、揺動
車体2の下部が左右の走行装置DL ,DR に干渉するの
を防止して揺動角を最大限に確保しながら、揺動車体2
の上部の容積を拡大してエンジン32や補器類の搭載を
容易にし、且つ揺動車体2内に冷却風の流通空間を確保
してエンジン32等の発熱物の冷却効果を高めることが
できる。
【0057】尚、揺動型作業車両Vが前後方向に傾斜し
ていない平坦地を走行する場合、図12(A)に示すよ
うに、作業者はステップ56の水平部561 上に立ち、
両手でガード部材61の左パイプ613 及び右パイプ6
4 を掴んで操縦を行う。また、前下がりの傾斜地を走
行する場合に、作業者はガード部材61に体重を支持す
ることができるので、前記平坦地を走行する場合と同じ
作業姿勢を取ることができる。一方、揺動型作業車両V
が前上がりの傾斜地を走行する場合、図12(B)に示
すように、作業者はステップ56の傾斜部562 上に立
ち、両手でガード部材61の上パイプ611 を掴んで操
縦を行うことにより、後方に倒れ難い安定した作業姿勢
を取ることができる。 作業機の駆動操作 作業用クラッチレバー106を前方に操作すると、この
作業用クラッチレバー106に図示せぬボーデンケーブ
ルを介して接続されたベルトテンションクラッチのテン
ションプーリ89が無端ベルト87に圧接され、この無
端ベルト87を介してプーリ86の回転がプーリ85に
伝達される。その結果、エンジン32の駆動力が作業機
回転軸66に伝達されてハンマーナイフ67…が回転駆
動される。 作業機の昇降動作 揺動型作業車両Vが作業機3を使用しないとき、作業機
昇降/車体揺動レバー103を前方に操作して作業機昇
降用シリンダ79を伸長駆動すると、左右の昇降駆動用
アーム76,76が作業機昇降軸74,74回りに上方
に揺動し、この昇降駆動用アーム76,76に上部スト
ッパ80,80を押圧された作業機支持アーム75,7
5が上方に揺動して作業機3が上昇する。また、作業機
3を使用するとき、作業機昇降/車体揺動レバー103
を後方に操作して作業機昇降用シリンダ79を収縮駆動
すると、左右の昇降駆動用アーム76,76が作業機昇
降軸74,74回りに下方に揺動し、この昇降駆動用ア
ーム76,76に上部ストッパ80,80を支持された
作業機支持アーム75,75が下方に揺動して作業機3
が下降する。
【0058】而して、作業機3を下降させた状態でハン
マーナイフ67…を回転させて揺動型作業車両Vを前進
走行させると、可動プロテクタ69と地面との間の隙間
から作業機カバー65の内部に取り込まれた草が前記ハ
ンマーナイフ67…により切断される。このとき、ソリ
71,71を地面に摺接させた作業機3が地面から上向
きの反力を受けると作業機カバー65と一体の作業機支
持アーム75,75が上向きに付勢されるが、この作業
機支持アーム75,75は上部ストッパ80,80又は
下部ストッパ81,81が昇降駆動用アーム76,76
に当接しない範囲(即ち、図7の間隙α,αの範囲)で
上下に揺動可能であるため、図13に示すように、作業
機3は地面に凹凸に沿って支障なく上下動することがで
き、しかも作業機昇降用シリンダ79に不要な荷重が伝
達されることが防止される。
【0059】また作業機3で刈るべき草の背丈に応じて
ソリ71,71の角度を変えることにより、ハンマーナ
イフ67…の最下点及び地面間の距離D1 〜D3 と、可
動プロテクタ69の前端及び地面間の隙間H1 〜H3
調節することができる。即ち、草の背丈が低い場合に
は、図14に示すように、ソリ71,71のブラケット
123を、作業機カバー65の両側面に固定したサイド
カバーに形成した上側のボルト孔651 に固定すること
により、ソリ71,71の前部をピン122回りに下降
させる。するとソリ71,71の接地角度が変わって前
記距離D1 が小さくなると同時に、ソリ71,71の前
部の下降に当接部材127,127が追従して可動プロ
テクタ69がピン125,125回りに前下がりに揺動
し、前記隙間H1 が小さくなる。逆に、草の背丈が高い
場合には、図15に示すように、ソリ71,71のブラ
ケット123を、作業機カバー65の両側面に固定した
サイドカバーに形成した下側のボルト孔653 に固定し
てソリ71,71の前部をピン122回りに上昇させる
ことにより、ソリ71,71の接地角度が変わって前記
距離D3 が大きくなると同時に、ソリ71,71の前部
で当接部材127,127を押し上げて可動プロテクタ
69をピン125,125回りに前上がりに揺動させ、
前記隙間H3 を大きくすることができる。
【0060】而して、ソリ71,71の角度変更に連動
して可動プロテクタ69が昇降し、地面との間の隙間H
1 〜H3 を自動的に調節するので、ソリ71,71及び
可動プロテクタ69を別個に調節する場合に比べて調節
作業に要する時間が短縮される。
【0061】また草刈り作業中に可動プロテクタ69の
前端に背丈の高い草や障害物が接触して荷重が増加する
と、その荷重により可動プロテクタ69がピン125,
125回りに上方に押し上げられる。このとき、スプリ
ング126,126の引上力で可動プロテクタ69の重
量の一部が支持されているため、図6に鎖線で示すよう
に、当接部材127,127がソリ71,71の前部か
ら上方に離間して可動プロテクタ69が上昇し、隙間H
2 が自動的に増加する。このように、ボルト孔651
653 の選択により手動で隙間H1 〜H3 を調節し、且
つ草や障害物から受ける荷重により前記隙間H1 〜H3
を自動的に増減させることにより、草の背丈に係わらず
効率的な草刈り作業が可能になるばかりか、可動プロテ
クタ69の損傷を比較的容易に防止することができる。
【0062】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0063】例えば、実施例では作業機カバー65の両
側面に固定したサイドカバーに形成した複数のボルト孔
651 ,652 ,653 の何れかを選択してボルト12
4を締結することによりソリ71,71の角度を調節し
ているが、作業機3のサイドカバーとソリ71,71と
を所定の位置関係で結合するものであれば適宜の手段を
採用することができる。また油圧シリンダや空圧シリン
ダ等の駆動源を使用してソリ71,71を作業機3に対
して揺動させることも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、刈るべき草の背丈に応じてソリを前後揺動
させたとき、ソリの前部の昇降調節に連動してプロテク
タが昇降して地面との間の開口部の高さを自動的に調節
するので、草の背丈に関わらずに効率的な草刈り作業を
行うことが可能となって作業用途が拡大されるばかり
か、ソリとプロテクタとを別個の調節する場合に比べて
調節作業が容易になる。またプロテクタの当接部はソリ
の前部上面に重力で当接しているだけなので、大きな荷
重が作用したときにプロテクタを上方に逃がして該プロ
テクタの損傷を防止することができる。
【0065】また請求項2に記載された発明によれば、
駆動源で昇降駆動用アームを揺動させることにより、こ
の昇降駆動用アームに上部ストッパを支持された作業機
支持アームを作業機カバーと共に昇降させることができ
る。またソリが地面から受ける反力で作業機支持アーム
が上昇したとき、作業機支持アームの上昇は下部ストッ
パが昇降駆動用アームに当接するまで昇降駆動用アーム
に伝達されないため、この昇降駆動用アームに接続され
た駆動源に不要な荷重が作用するのを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】揺動型車両の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図(全体平面図)
【図3】図1の3方向矢視図(全体後面図)
【図4】揺動型車両のフレーム構造及び動力伝達系を示
す図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図1の要部拡大図
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】図1の8A部拡大図及び8B−8B線断面図
【図9】図2の要部拡大図
【図10】油圧回路図
【図11】左右傾斜地における作用説明図
【図12】前後傾斜地における作用説明図
【図13】作業機の作用説明図
【図14】作業機の作用説明図
【図15】作業機の作用説明図
【符号の説明】
1 走行車体(車体) 3 作業機 67 ハンマーナイフ(刈り刃) 69 可動プロテクタ(プロテクタ) 71 ソリ 74 作業機昇降軸 75 作業機支持アーム 76 昇降駆動用アーム 79 作業機昇降用シリンダ(作業機昇降用駆動
源) 80 上部ストッパ 81 下部ストッパ 127 当接部材(当接部) α 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−7931(JP,U) 実開 平6−61020(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 34/412 - 34/90

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に刈り刃(67)を回転自在に支持
    する作業機(3)を車体(1)の前部に昇降自在に設
    け、前記作業機(3)の側方下面に該作業機(3)を下
    降させたときに地面に摺接するソリ(71)を支持する
    とともに、前記作業機(3)の前部に地面との間の所定
    の開口部を形成するプロテクタ(69)を昇降自在に支
    持してなる草刈り作業車両において、 ソリ(71)を作業機(3)に昇降調節可能に支持し、
    プロテクタ(69)の側方に設けた当接部(127)を
    ソリ(71)の前部上面に重力で当接させることによ
    り、ソリ(71)の前部の昇降調節に連動してプロテク
    タ(69)を昇降させることを特徴とする草刈り作業車
    両。
  2. 【請求項2】 作業機(3)から後方に延びる作業機支
    持アーム(75)の後端を作業機昇降軸(74)を介し
    て車体(1)に枢支し、前記作業機昇降軸(74)と同
    軸上に枢支されて作業機昇降用駆動源(79)により揺
    動する昇降駆動用アーム(76)を、前記作業機支持ア
    ーム(75)に設けた上部ストッパ(80)及び下部ス
    トッパ(81)間に所定の上下方向隙間(α)を介して
    臨ませたことを特徴とする、請求項1記載の草刈り作業
    車両。
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