JP3160408B2 - アルキルコハク酸(2−メルカプトフロロアルキル)半エステルおよび表面処理剤 - Google Patents

アルキルコハク酸(2−メルカプトフロロアルキル)半エステルおよび表面処理剤

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JP3160408B2
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Panasonic Holdings Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F11/00Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属上のカーボン保護
膜に潤滑性や防錆作用を付与する表面処理剤として有用
な新規なアルキルコハク酸(2−メルカプトフロロアル
キル)半エステルに関し、特に、金属薄膜型磁気記録媒
体等の表面処理に対して高い利用価値を有するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、同一分子内にフロロアルキル基と
メルカプト基とを有する有機化合物は、潤滑剤、防錆剤
としての性能を持つことが知られており、特開昭61−
107527号公報には、分子末端に炭素数3以上のフ
ロロアルキル基と炭素数8以上の脂肪族アルキル基とメ
ルカプト基とをそれぞれ1個以上有する有機化合物を金
属薄膜型磁気記録媒体用の潤滑剤とすることが開示さ
れ、また、特開昭63−65092号公報には、ポリフ
ルオロアルキル基とメルカプト基とを有する化合物を金
属用防錆剤として用いることが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、金属の
保護膜として、ダイヤモンドライクカーボン膜(以下、
DLC膜と略す)やスパッタカーボン膜等のカーボン膜
が注目され、金属薄膜型磁気記録媒体の蒸着テープやハ
ードディスク等にも適用されているが、前記従来の潤滑
剤や金属用防錆剤は、カーボン膜に対する付着力や配向
性が不十分であるため、こうしたカーボン保護膜を備え
る金属に対して充分な潤滑性や防錆作用を付与すること
ができないという問題がある。
【0004】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、カーボンへの付着性を改善して、カーボ
ン保護膜を備える金属に対して潤滑性や防錆作用を付与
することができる表面処理剤を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、新
たな物質として、一般式が(化2)で示されるアルキル
コハク酸(2−メルカプトフロロアルキル)半エステル
を開発した。
【化2】 ここで、Rは炭素数14〜18のアルキル基示し、R
fは炭素数6〜8のフロロアルキル基を示し、nは0ま
たは1〜9の整数を示す。
【0006】この新規物質を1種以上含ませることによ
り表面処理剤を製造する。
【0007】
【作用】本発明のアルキルコハク酸(2−メルカプトフ
ロロアルキル)半エステルは、同一分子内にフロロアル
キル基と脂肪族炭化水素基、すなわち脂肪族アルキル基
と、メルカプト基とカルボキシル基とを有しており、こ
のメルカプト基とカルボキシル基とを介して金属上のカ
ーボン保護膜に強固に付着する。また、フロロアルキル
基は、表面に露出してその表面の低エネルギー化に寄与
し、非粘着面を形成する。さらに、脂肪族炭化水素基
は、柔軟な炭素−炭素結合鎖であり、かつ、隣接する他
の分子の炭化水素鎖との適度な分子間相互作用で配向す
るために良好な潤滑性を示す。そして、これらの各基の
相乗効果により金属上のカーボン保護膜表面を超撥水面
に改質し、カーボン保護膜に潤滑性や防錆作用を付与す
ることができる。
【0008】
【実施例】
(第1実施例)第1実施例では、本発明において対象と
している新規物質とその製造方法について説明する。
【0009】この物質は、(化3)の化学式で示される
有機化合物であり、オクタデシル無水コハク酸と(化
4)で示される化合物とがその出発原料となる。この
(化4)で示される物質は、α−メルカプトフロロアル
キルカルボン酸から誘導されたものである(この物質に
ついては、特願平4−144630号(特開平5−33
1475号公報)において詳述している)。
【化3】
【化4】 次に、(化3)で示される物質の製造方法について説明
する。撹拌翼を備えた1リットルのフラスコに、出発原
料として、 (化4)で示される2−メルカプトフロロアルキルアルコール 62.3g(0.10モル) オクタデシル無水コハク酸 35.3g(0.10モル) ノルマルヘプタン 170ml トルエン 130ml を採取し、還流下で20時間撹拌を続けて反応させた
後、ノルマルヘプタンとトルエンを留去し、反応生成物
をメタノールに溶解した後、0℃で再結晶させて融点4
5℃の白色固体71gを得た。
【0010】この白色固体は、赤外分光分析(IR)、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)およ
び有機質量分析(FD−MS)により、出発原料および
副生成物を含まない(化3)の化学式で示されるオクタ
デシルコハク酸(2−メルカプトフロロアルキル)半エ
ステルであることが判明した。
【0011】IR;カルボン酸の1705cm-1の吸収ピ
ーク有り GPC;出発原料および副生成物検出されず FD−MS;m/e 975に主ピーク有り。
【0012】なお、第1実施例では、一般式(化2)の
Rがカーボン18個のアルキル基、Rfがカーボン8個
のフロロアルキル基でnが9の物質の製造方法について
説明したが、Rが炭素数14〜17のアルキル基Rf
炭素数6または7のフロロアルキル基でnが0または
〜9の整数の物質についても同様に製造できる。
【0013】(第2実施例)第2実施例では、第1実施
例において得た有機化合物の表面処理剤としての適性に
ついて説明する。
【0014】表面処理の行なわれる被処理材として、1
cm×2cm×0.2cmのCo−Ni(20%含有)合金板
にスパッタリング法によって厚さ200オングストロー
ムのグラファイトカーボンの保護膜を形成したものと、
前記Co−Ni合金板にプラズマCVD法によって厚さ
100オングストロームのDLCの保護膜を形成したも
のとを用意した。
【0015】これらの被処理材のカーボン保護膜の上
に、第1実施例において得た有機化合物から成る表面処
理剤と従来公知の潤滑剤および金属用防錆剤とを1cm2
当り1μgの存在量となるように塗布した試験片を形成
し、この試験片の撥水性を調べた。さらに、この試験片
を、前記表面処理剤と従来公知の潤滑剤および金属用防
錆剤との共通良溶媒であるイソプロピルアルコール(I
PA)で1分間超音波洗浄した後、その撥水性を調べ
た。撥水性は、蒸留水の10μlを注射針の先端から水
平に設置した試験片表面に移着させ、直ちに水と試験片
との接触角を測定することにより調べた。これらの試験
結果を(表1)に示している。
【0016】
【表1】
【0017】(表1)から明らかなように、本発明の表
面処理剤は、スパッタカーボンおよびDLCのいずれの
保護膜に対しても、従来例に比べてIPA洗浄前、洗浄
後ともに高い撥水性を示している。このように、撥水性
の高いことは、試験片の表面に均一に表面処理剤が残存
していることを表しており、表面処理剤の保護膜への付
着力の強さと配向性の良さとを示している。そして、本
発明の表面処理剤は、良溶媒であるIPAで洗浄して
も、除かれること無く、高い撥水性を維持しており、従
来例に比べて、保護膜への極めて強い付着力と優れた配
向性とを有していることが分かる。また、本発明の表面
処理剤のこうした性質は、水蒸気の侵入を防御して、保
護膜下の金属に対する防錆効果を高める上でも大きく貢
献する。
【0018】したがって、本発明の表面処理剤は、カー
ボン保護膜に対し均一且つ強固に付着して、充分な潤滑
性と防錆作用とを付与することができる。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明の
アルキルコハク酸(2−メルカプトフロロアルキル)半
エステルは、金属上のDLC膜やスパッタカーボン膜な
どのカーボン保護膜に潤滑性や防錆作用を付与すること
ができるという優れた効果がある。
【0020】本発明のアルキルコハク酸(2−メルカプ
トフロロアルキル)半エステルは、特に、蒸着テープや
ハードディスクなどの金属薄膜型磁気記録媒体用の表面
処理剤として高い利用価値を有している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10N 40:18 (56)参考文献 特開 昭63−65092(JP,A) 特開 昭61−107527(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 323/00 C10M 135/00 C23F 11/00 C09K 3/18 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式が(化1)で示されるアルキルコ
    ハク酸(2−メルカプトフロロアルキル)半エステル。 【化1】 ここで、Rは炭素数14〜18のアルキル基示し、R
    fは炭素数6〜8のフロロアルキル基を示し、nは0ま
    たは1〜9の整数を示す。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したアルキルコハク酸
    (2−メルカプトフロロアルキル)半エステルを1種以
    上含有することを特徴とするカーボン保護膜付き金属用
    表面処理剤。
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