JP3159536B2 - マグネトロン装置 - Google Patents

マグネトロン装置

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JP3159536B2
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豊 綱川
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松下電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジ等のマイク
ロ波加熱機器に用いられる強制空冷型のマグネトロン装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子レンジ等のマイクロ波加熱
機器に用いられるマグネトロン装置は図3に示すように
構成されている。すなわち、マグネトロン1の1対の磁
極片2,3の各外端面上に重ねて設けられた第1および
第2の環状永久磁石4,5はフェライトからなり、それ
ぞれは一方の磁極SまたはNを当該磁極片に磁気的に結
合させている。そして、他方の磁極同士が枠状継鉄6に
よって磁気的に結合されている。これによって、マグネ
トロン1の両磁極片2,3間に第1および第2の環状永
久磁石4,5が直列に接続される。断面ロ字状の枠状継
鉄6の底板部上に固定されたフィルタケース7は、マグ
ネトロン1の陰極端子導出用ステム部およびフィルタ回
路素子たるチョークコイルを収容しており、貫通型のコ
ンデンサ8を側壁部に装着している。マグネトロン1の
陽極筒体9の外周面上には多数の放熱フィン10が多段
にとりつけられている。11は電磁波放出端子を示す。
【0003】このように構成された従来のマグネトロン
装置においては、装置の動作開始に伴い図外の電動ファ
ンが回転し、これより送出された強制空冷用気流が放熱
フィン10の板間を紙面に直角な方向へ流通する。この
ため、永久磁石4,5が高温となることおよびそれによ
る保磁力の減退が緩和される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、使用できる放
熱フィン10の大きさおよび枚数には自ずと限度があ
り、いかに効率よく空冷用気流を流通させても、マグネ
トロン1で発生した熱によって環状永久磁石4,5が温
度上昇し、ときには非可逆的な減磁を生じて出力に低下
をきたす。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマグネトロ
ン装置は、マグネトロンの1対の磁極片の各外端面上に
重ねて設けられ、一方の磁極を当該磁極片に磁気的に結
合させた第1および第2の環状永久磁石と、前記第1お
よび第2の環状永久磁石の各他方の磁極同士を磁気的に
結合するための枠状継鉄と、前記枠状継鉄の底板部上に
固定されて前記マグネトロンの陰極端子導出用ステム部
およびフィルタ回路素子を収容するフィルタケースと、
前記マグネトロンの陽極筒体の外周面に多段に設けられ
て前記枠状継鉄の一方の開口から他方の開口へ通じる空
冷用気流を板間に流通させる放熱フィンとを備え、前記
枠状継鉄の底板部外端面に、前記枠状継鉄の前記一方の
開口から前記他方の開口へ通じる空冷用気流を前記枠状
継鉄と前記フィルタケースとの間に流通させるための凹
溝が形成され、かつ、前記凹溝は、前記枠状継鉄と前記
フィルタケースとの間を流通する前記空冷用気流が、前
記陽極筒体とステム部とをつなぐ金属管部分に接するよ
うに形成されている。
【0006】
【作用】このように構成すると、放熱フィンの板間のみ
ならず枠状継鉄とフィルタケースとの間にも空冷気流が
流通し、しかも、枠状継鉄とフィルタケースとの間を流
通する空冷用気流はマグネトロンの陽極筒体とステム部
とをつなぐ金属管部分すなわち高温部に接するので、効
果的な冷却作用を得ることができる。そのうえ、該部に
進入した気流は第2の環状永久磁石と金属管部分との間
へも流入するので、その効果は一層大となる。さらに、
空冷気流の通路が設けられるのは、フィルターケースで
あるため、マグネトロン装置において高効率を得る上で
不可欠な磁性部材同士の磁気結合を損なうこともない。
【0007】
【実施例】つぎに本発明を図面に示した実施例とともに
説明する。図1に示す構成が図3に示した構成と異なる
ところは、枠状継鉄12がその底板部の外端面に凹溝1
3を有している点と、この凹溝13に空冷用気流を流通
させている点とであり、その他の構成には変わりがな
い。ただし、凹溝13は枠状継鉄12の一方の開口から
他方の開口通じる方向すなわち紙面に直角な方向へ延
びており、その凹溝は、枠状継鉄12とフィルタケース
7との間を流通する空冷用気流が、陽極筒体9とステム
部14をつなぐ金属管部分15に接するように形成され
ている。これは複数条のものであってもよく、プレス加
工等によって得ることができる。
【0008】凹溝13は枠状継鉄12の底板部とフィル
タケース7との間に空冷用気流の流通路を形成してお
り、この流通路に送り込まれる空冷用気流は、放熱フィ
ンの板間に送り込まれる空冷用気流とともに、共通の電
動ファンによってつくり出されたものである。
【0009】図2に示すように、凹溝13を通じて送り
込まれた空冷用気流は、マグネトロン1の陽極筒体9か
らステム部14にいたる金属管部分15に接するのみな
らず、第2の環状永久磁石5と金属管部分15との間
も入り込む。このため、とくに第2の環状永久磁石5の
温度上昇をより一層抑制することができる。
【0010】
【発明の効果】以上のように本発明によると、放熱フィ
ンの板間のみならず枠状継鉄とフィルタケースとの間に
も空冷気流を流通せしめ得、しかも、マグネトロンの陽
極筒体とステム部とをつなぐ金属管部分にも気流が接す
るので、永久磁石の温度上昇に伴う減磁を効果的に抑制
でき、永久磁石の減磁による出力低下を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したマグネトロン装置の側面図
【図2】同装置の要部断面図
【図3】従来のマグネトロン装置の側面図
【符号の説明】
1 マグネトロン 2 磁極片 3 磁極片 4 環状永久磁石 5 環状永久磁石 7 フィルタケース 9 陽極筒体 10 放熱フィン 12 枠状継鉄 13 凹溝
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−62333(JP,U) 実開 昭57−155657(JP,U) 実開 昭53−117164(JP,U) 実願 平1−144824号(実開 平3− 82548号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) 実願 平1−146609号(実開 平3− 84541号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 23/033

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネトロンの1対の磁極片の各外端面
    上に重ねて設けられ、一方の磁極を当該磁極片に磁気的
    に結合させた第1および第2の環状永久磁石と、前記第
    1および第2の環状永久磁石の各他方の磁極同士を磁気
    的に結合するための枠状継鉄と、前記枠状継鉄の底板部
    上に固定されて前記マグネトロンの陰極端子導出用ステ
    ム部およびフィルタ回路素子を収容するフィルタケース
    と、前記マグネトロンの陽極筒体の外周面に多段に設け
    られて前記枠状継鉄の一方の開口から他方の開口へ通じ
    る空冷用気流を板間に流通させる放熱フィンとを備え、
    前記枠状継鉄の底板部外端面に、前記枠状継鉄の前記一
    方の開口から前記他方の開口へ通じる空冷用気流を前記
    枠状継鉄と前記フィルタケースとの間に流通させるため
    凹溝が形成され、かつ、前記凹溝は、前記枠状継鉄と
    前記フィルタケースとの間を流通する前記空冷用気流
    が、前記陽極筒体とステム部とをつなぐ金属管部分に接
    するように形成されていることを特徴とするマグネトロ
    ン装置。
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KR100314015B1 (ko) * 1999-08-31 2001-11-26 구자홍 마이크로 웨이브 조명기기의 냉각 장치

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