JP3158828B2 - ロジン骨格を有するポリウレタンおよび該ポリウレタンを含有してなるポリウレタン系接着剤 - Google Patents
ロジン骨格を有するポリウレタンおよび該ポリウレタンを含有してなるポリウレタン系接着剤Info
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Description
リウレタンおよび該ポリウレタンを含有してなるポリウ
レタン系接着剤に関する。詳しくは、分子内側鎖にロジ
ン骨格を有する新規なポリウレタンを含有してなり、各
種プラスチック成形品・金属・木材・ゴム等に対し優れ
た接着性、特に優れた初期接着性および耐熱接着性を有
するポリウレタン系接着剤に関する。
・ポリエチレン・ポリプロピレン・ナイロン・ポリエス
テル・塩ビ等のプラスチックフィルムやアルミ箔などの
金属箔を数層にラミネートした多層複合フィルムが広く
使用されている。こうしたフィルムの接着剤としてはポ
リウレタン系接着剤が一般的である。
ルムであるポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィ
ルムに対する接着力が不十分であるため、ロジンエステ
ル、ケトン樹脂、スチレンオリゴマー等の粘着付与剤を
加えて接着力を補っている。しかし、これらの粘着付与
剤は分子量が低いため耐熱接着性等の接着剤としての物
性を低下させるといった欠点があった。
たカルボキシル基を有するポリオールと有機ポリイソシ
アネート化合物とを反応させて得られたポリウレタンポ
リイソシアネートプレポリマーに、ロジンエステルを配
合することにより、ロジンエステルの残存水酸基とプレ
ポリマーの末端イソシアネートを反応させて、粘着付与
剤の前記欠点を改良しようとする試み(特開平2−15
5978号公報)もある。しかし、該公報に記載の方法
によってもロジン類を完全にポリウレタン分子中に組み
込むことができず耐熱接着性等の物性は不十分なもので
あった。
キシ化合物とロジン類を反応させて得られる化合物を用
いたポリウレタン系接着剤も提案されている(特開平5
−263059号公報)。しかし、該公報に記載の方法
では、ジエポキシ化合物を使用することが必須であるた
め、ロジン含有量の多い高分子ジオールを調製する場合
には低分子量のジエポキシ化合物を使用しなければなら
ず、その結果ロジン含有量が多く、かつ低水酸基価(す
なわち比較的高分子量)の高分子ジオールを調整するこ
とが困難であった。
ル・ナイロン・ポリエチレン・ポリプロピレンなどの各
種プラスチック成形品に対し優れた接着性、特に優れた
初期接着性および耐熱接着性を有し、各種用途の接着剤
等として使用でき、かつロジン含有量、分子量の調整が
容易なロジン骨格を有する新規なポリウレタンを提供す
ることを目的とする。
すべく鋭意検討を重ねた結果、以下の方法によりロジン
変性高分子ポリオールを予め製造し、これをポリウレタ
ンの高分子ポリオール成分として使用することにより、
ロジン骨格が分子中の側鎖に規則的に導入された特定ポ
リウレタンが容易に得られることを見出した。本発明は
かかる新たな知見により完成されたものである。
よびポリイソシアネート化合物を主たる構成成分として
なるポリウレタンであって、該高分子ポリオールが、
(1)ロジン類のグリシジルエステルおよび多塩基酸を
反応させて得られるロジン類のモノグリセライド骨格を
有する高分子ポリオール、または(2)ロジン類のグリ
シジルエステル、多塩基酸および多価アルコールを反応
させて得られるロジン類のモノグリセライド骨格を有す
る高分子ポリオール(以下、これらロジン類のモノグリ
セライド骨格を有する高分子ポリオールをロジン変性高
分子ポリオールという)を含有してなることを特徴とす
るロジン骨格を有するポリウレタン、ならびに前記ロジ
ン骨格を有するポリウレタンを含有してなるポリウレタ
ン系接着剤に関する。
て、(1)ロジン類のグリシジルエステルおよび多塩基
酸を反応させて得られるロジン変性高分子ポリオール、
または(2)ロジン類のグリシジルエステル、多塩基酸
および多価アルコールを反応させて得られるロジン変性
高分子ポリオールを使用することを必須とする。
ン類とエピハロヒドリン、β−メチルエピハロヒドリン
等との反応物をいう。ロジン類としてはガムロジン、ト
ール油ロジン、ウッドロジン、不均化ロジン、水素添加
ロジンおよびこれらの混合物等があげられる。なお、こ
れらロジン類としては蒸留により不鹸化物や夾雑物が除
かれた精製ロジンを使用するのが好ましい。
酸、フマル酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキ
サヒドロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハ
ク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸、
トリメリット酸等の三塩基酸、ピロメリット酸等の四塩
基酸、およびこれらに対応する酸無水物やメチルエステ
ル、エチルエステル等のエステル交換可能な一価の低級
アルコールエステルやダイマー酸等があげられる。
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレング
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,4−ブチンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、
1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水添ビ
スフェノールA等のジオール類;グリセリン、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等
のトリオール類;ペンタエリスリトール、ジグリセリン
等のテトラオール類;ジペンタエリスリトール等のヘキ
サオール類;および前記多価アルコールを出発物質とし
てエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラ
ヒドロフラン等を開環重合したポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチ
レンエーテルグリコール等のポリオキシアルキレンポリ
オール類、前記多価アルコールを出発物質としてε−カ
プロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等のラ
クトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオー
ル類等があげられる。さらに、本発明では多価アルコー
ルとしてn−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘ
キシルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエー
テル類、バーサティック酸グリシジルエステル等のモノ
カルボン酸グリシジルエステル類、スチレンオキシド、
シクロヘキサンオキシド等のエポキシ基含有化合物を使
用することもできる。
たとえば以下の方法により製造できる。具体的には、
(1)ロジン類のグリシジルエステルおよび多塩基酸、
または(2)ロジン類のグリシジルエステル、多塩基酸
および多価アルコールの所定量を同時に仕込み、100
〜250℃程度の温度条件下で、酸価8以下、好ましく
は5以下となるまでエステル化を進める方法があげられ
る。
のグリシジルエステルおよび多塩基酸を反応させる場合
には、ロジン類のグリシジルエステル1モル部に対し、
通常、多塩基酸0.25〜1モル部未満をいい、(2)
ロジン類のグリシジルエステル、多塩基酸および多価ア
ルコールを反応させる場合には、ロジン類のグリシジル
エステル1モル部に対し、通常、多塩基酸0.25〜5
9モル部程度、多価アルコール59モル部程度以下をい
う。かかる多塩基酸と多価アルコールの使用量は、得ら
れる本発明のロジン変性高分子ポリオールの数平均分子
量、酸価、ロジン含有量等を考慮して適宜に決定され
る。(1)において、多塩基酸の使用割合が前記割合よ
り多い場合にはロジン変性高分子ポリオールの末端が水
酸基でないものを多く生じ、ウレタン原料として適さな
くなる。(2)においても、多塩基酸の使用割合が前記
割合より多い場合にはロジン変性高分子ポリオールの末
端が水酸基でないものを多く生じ、またロジン含有量が
少なくなる。また、多価アルコールの使用割合が前記割
合より多い場合にもロジン含有量が少なくなり好ましく
ない。
いが、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、ベンジルジメチルアミン、ピリジン、2−メ
チルイミダゾールなどのアミン系触媒、ベンジルトリメ
チルアンモニウムクロライドなどの第4アンモニウム
塩、ルイス酸、ホウ酸エステル、トリフェニルホスフィ
ン等のトリアリールホスフィン、トリアルキルホスフィ
ン、有機金属化合物、有機金属塩などを使用することも
できる。
ールが得られる。さらに本発明では、ロジン変性高分子
ポリオールとして、かかるロジン変性高分子ポリオール
を開始剤として、これにエチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイドまたはε−カプロラクトン等を開環重合さ
せて得られる重合体を使用することもできる。
説明する。本発明では、各種公知の高分子ポリオール
を、前記ロジン変性高分子ポリオールと併用することが
できる。その併用比率は、生成ポリウレタンの樹脂固形
分中のロジン類の含有量が3〜60重量%程度の範囲と
なるよう適宜決定すればよい。ポリウレタンの樹脂固形
分中のロジン類の含有量が3重量%未満では、プラスチ
ック成型品に対する密着性が十分でなく、60重量%を
越える場合にはポリウレタンが硬くなり過ぎ、柔軟性に
乏しくなりいずれの場合も好ましくない。
ジン変性高分子ポリオールの項で説明した、多価アルコ
ールと多塩基酸の縮合反応により得られるポリエステル
ポリオール類;前記多価アルコールを出発物質としてエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒド
ロフラン等を付加したポリオキシアルキレンポリオール
類;ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラク
トン等の環状エステル化合物を開環重合して得られるポ
リエステル類;その他、ポリカーボネートポリオール
類、ポリブタジエングリコール類、アクリルポリオール
類等があげられる。
リオールおよび前記併用可能な高分子ポリオールの数平
均分子量はいずれも通常500〜10000程度のもの
がよい。数平均分子量が500未満の場合には、得られ
るポリウレタンが硬く、接着性が十分でなく、数平均分
子量が10000を越える場合には得られるポリウレタ
ン溶液の粘度が高くなりすぎ塗工性が悪くなる。
族、脂肪族または脂環族の各種公知の化合物があげられ
る。たとえば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、
4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフ
ェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェ
ニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイ
ソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,
4−トリメチルヘキサメチレンジイソシネート、2,
4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,
4−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネート
メチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソ
シアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ートやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基
に転化したダイマージイソシアネート等がその代表例と
してあげられる。
たり鎖伸長剤を使用してもよい。鎖伸長剤としては、2
個以上の活性水素原子を有する低分子化合物を使用でき
る。たとえば、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミ
ン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシ
クロヘキシルメタン−4,4’−ジアミンなどのジアミ
ン類;2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒ
ドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキ
シエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチル
プロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレン
ジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミ
ン等の分子内に水酸基を有するジアミン類;前記ロジン
変性ポリエステルポリオールの項で説明した多価アルコ
ール類やダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化
したダイマージアミン等がその代表例としてあげられ
る。
もできる。かかる鎖長停止剤としては、たとえば、ジ−
n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類やエタノー
ル、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類があ
げられる。
段を採用できる。たとえば、ロジン変性高分子ポリオー
ルを含む高分子ポリオールおよび必要に応じて鎖伸長
剤、鎖長停止剤を混合した後、40〜100℃程度に加
熱し、次いでこれらの化合物の活性水素原子数とイソシ
アネート基の比率が(イソシアネート基の当量数)/
(活性水素原子を有する化合物の活性水素の当量数)=
4.0〜0.8程度となる割合のジイソシアネート化合
物を加え、50〜150℃程度で反応させ、末端にイソ
シアネート基または水酸基を有するポリウレタンを製造
する方法があげられる。
中または無溶媒下のいずれの条件下でも行うことができ
る。有機溶媒としては、酢酸エチル、メチルエチルケト
ン、アセトン、トルエン、メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート、シクロヘキサン、メ
チルイソブチルケトン、ジオキサン、シクロヘキサノ
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等があ
げられ、その使用量は得られるポリウレタンの樹脂固形
分に対して通常1.0〜15重量倍程度とされる。かか
る有機溶媒は得られるポリウレタンの用途が、ある程度
の高分子量が必要とされる接着剤等の分野で使用するの
が好ましい。
使用する用途により異なり、用途に応じて適宜決定すれ
ばよいが、通常1000〜100000程度の範囲から
選択される。
ウレタンは各種用途に使用できる。たとえば、接着剤、
印刷インキ、塗料、シーリング剤等に適用できる。特に
本発明のロジン骨格を有するポリウレタンは接着性、特
に初期接着性および耐熱接着性の点で優れるため接着剤
に好適である。以下に、本発明のロジン骨格を有するポ
リウレタンを、接着剤として使用する場合について説明
する。
をポリウレタン系接着剤として使用する場合には、被着
体の種類、用途などに応じてその配合を適宜に決定する
必要がある。
着剤等では、溶媒の使用が好ましくないため、鎖伸長剤
を用いることなく製造した液状のウレタンプレポリマー
と硬化剤とを混合塗布したのち、硬化反応と接着とを同
時に行う方法を採用できる。この場合、該液状のウレタ
ンプレポリマーの末端基が水酸基であるときは、硬化剤
としてトリイソシアネート化合物(トリメチロールプロ
パンやグリセリンとトリレンジイソシアネートとの1:
3付加物等)等を添加し、硬化させる方法等が採用され
る。また液状プレポリマーが末端イソシアネート基であ
る場合には硬化剤としてポリアミン類、ポリエステルポ
リオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオー
ル等のポリオール類等を添加する方法、湿気硬化させる
方法が採用される。
て使用することもできる。また、木材用等の用途では、
湿気硬化しうるオリゴマータイプのウレタンプレポリマ
ーを採用するのがよい。構造用接着剤として使用される
ウレタンプレポリマーは、一般的に一液型とされるが、
必要によりポリアミン類またはポリオール類と組み合わ
せて二液型として使用してもよい。
ウレタンは、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどの各種プラスチック成型品に対し優
れた接着性、特に初期接着性および耐熱接着性を示し、
ポリウレタン系接着剤として有用である。
ポリウレタンが上記効果を発現する理由は定かではない
が、前記ロジン変性高分子ポリオールを必須の構成成分
として使用しているため、粘着付与効果が高くしかも疎
水性の強いロジン骨格をポリウレタンの分子側鎖に規則
的に導入でき、耐熱接着性を向上させたものと推察す
る。また、前記ロジン変性高分子ポリオール中のロジン
含有量は、多塩基酸または多価アルコールの使用量によ
り容易に調整でき、水酸基価、分子量等を用途に応じて
適宜に決定できる。
て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。以下、部および%は特記し
ない限り重量基準である。
丸底フラスコに、未精製不均化ロジン(酸価158,軟
化点77.0℃,色調ガードナー7)300部とトリメ
チルアミン塩酸塩0.6部をエピクロルヒドリン600
部に加え、80℃に加熱し、3時間保温した。ハロヒド
リンエステルが生成し、未反応の不均化ロジンがなくな
ったことをHLC測定法(カラム:ODS(山村化学研
究所製、商品名YMC Pack A−312)、溶
媒:メチルアルコ−ル/0.01重量%リン酸=9/1
(容量比)、流速1ml/分、検出器:示差屈折計(日
本ウォーターズリミテッド社製))により確認したの
ち、反応系内を120℃に昇温し、水酸化ナトリウム4
0部を1時間かけて5回に分けて添加した。この間、生
成した水はエピクロルヒドリンと共沸させ除いた。つい
で、エピクロルヒドリンを減圧下に留去し、さらに、3
0mmHg、125℃の条件下に、30分間保持した。
残査にトルエン400mlを加え、塩化ナトリウムの沈
澱を濾過した。減圧下に濾液よりトルエンを留去し、さ
らに、30mmHg、135℃にて、5分間保持した
後、ロジングリシジルエステル330部(収率:92.
8%、純度83.1%)を得た。このものは褐色粘稠な
液体であり、色調はガードナー8、エポキシ当量は43
1であった。
ジングリシジルエステル301.7部、アジピン酸27
1.6部および1,6−ヘキサンジオール158.2部
を仕込み、窒素気流下に昇温して最終的に250℃でエ
ステル化を進めることにより水酸基価31.5KOHm
g/g、酸価2.9KOHmg/g、溶融粘度340p
s/50℃、数平均分子量3560、ロジン含有率3
0.8%のロジン変性高分子ポリオール(A)652.
5部を得た。
ジングリシジルエステル558.7部およびアジピン酸
146部を仕込み、製造例2と同様にして水酸基価5
9.3KOHmg/g、酸価1.8KOHmg/g、軟
化点71.0℃、数平均分子量1890、ロジン含有率
56.1%のロジン変性高分子ポリオール(B)66
3.5部を得た。
ジングリシジルエステル215.5部、ポリプロピレン
グリコール(水酸基価266,数平均分子量400)2
10.9部およびアジピン酸128.2部を仕込み、製
造例2と同様にして水酸基価29.0KOHmg/g、
酸価4.7KOHmg/g、溶融粘度95.6ps/5
0℃、数平均分子量3870、ロジン含有率28.0%
のロジン変性高分子ポリオール(C)511.9部を得
た。
ロジン変性高分子ポリオール(A)200部、分子量2
000のポリブチレンアジペートジオール200部およ
びイソホロンジイソシアネート70.8部を仕込み、窒
素気流下に100℃で6時間反応させることにより、遊
離イソシアネート含量2.77%のウレタンプレポリマ
ーを得た。該樹脂固形分中のロジン含有量は13.1%
である。
ロジン変性高分子ポリオール(B)350部、分子量2
000のポリブチレンアジペートジオール50部および
イソホロンジイソシアネート93.6部を仕込み、窒素
気流下に100℃で6時間反応させることにより、遊離
イソシアネート含量3.51%のウレタンプレポリマー
を得た。該樹脂固形分中のロジン含有量は39.8%で
ある。
ロジン変性高分子ポリオール(C)200部、分子量2
000のポリ(3−メチル−1,5−ペンタンアジペー
ト)ジオール200部、イソホロンジイソシアネート6
7.7部を仕込み、窒素気流下に100℃で6時間反応
させ遊離イソシアネート含量2.66%のウレタンプレ
ポリマーを得た。該樹脂固形分中のロジン含有量は1
2.0%である。
リブチレンアジペートジオール500部、イソホロンジ
イソシアネート100部を仕込み、窒素気流下に100
℃で6時間反応させ遊離イソシアネート含量2.60%
のウレタンプレポリマーを得た。
ジンエステル(商品名:スーパーエステルS−115、
不均化ロジンのペンタエリスリトールエステル、荒川化
学工業(株)製)215.3部を加え、100℃で1時
間撹拌混合を行って遊離イソシアネート含量1.75%
のウレタンプレポリマーを得た。該樹脂固形分中のロジ
ン含有量は26.7%である。
1、2のウレタンプレポリマーを使用し、塗布量が20
g/m2 となるようにコロナ放電処理ポリプロピレン
(膜厚0.3mm)を貼り合わせて試験用のテープを作
成した。該試験用のテープを室温で30分間放置後の剥
離強度と、室温で10日間放置後(湿度60%)の剥離
強度及び耐熱剥離強度(環境温度70℃、1Kg荷重)
を以下の条件で評価した。評価結果は表1に示す。 剥離強度:引張り速度(100mm/分)でのT型剥離
強度。 耐熱剥離強度:テープが1mm剥れるまでの日数。
Claims (2)
- 【請求項1】 高分子ポリオールおよびポリイソシアネ
ート化合物を主たる構成成分としてなるポリウレタンで
あって、該高分子ポリオールが、(1)ロジン類のグリ
シジルエステル及び多塩基酸を反応させて得られるロジ
ン変性高分子ポリオール、または(2)ロジン類のグリ
シジルエステル、多塩基酸および多価アルコールを反応
させて得られるロジン変性高分子ポリオールを含有して
なることを特徴とするポリウレタン。 - 【請求項2】 前記ロジン変性高分子ポリオールの数平
均分子量が500〜1000である請求項1記載のロジ
ン骨格を有するポリウレタン。
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Cited By (1)
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