JP3158699B2 - TiCウイスカの製造方法 - Google Patents

TiCウイスカの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウイスカの製造方法に
係り、更に詳細にはTiCウイスカの製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】TiCウイスカの製造方法の一つとし
て、例えば特開昭58−60700号公報に記載されて
いる如く、炭素質基材を貴金属塩水溶液にて処理した
後、炭素質基材に対しハロゲン化チタン蒸気とCOとの
混合ガスを供給することにより、基材表面に所望寸法の
TiCウイスカを析出成長させてこれを捕集する方法が
従来より知られている。
【0003】かかる方法によれば、貴金属元素の種類及
び金属塩水溶液の濃度を適宜に選定し調節することによ
り、平均直径1〜30μm 、平均長さ0.5〜5mmの範
囲の所望寸法のTiCウイスカを製造することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】周知の如くウイスカを
強化材とする複合材料の強度、靭性、被削性などを向上
させるためにはウイスカの直径をできるだけ小さくする
ことが必要である。しかるに上記公開公報に記載された
方法によっては平均直径が1μm 以下の非常に微細なT
iCウイスカを製造することができない。
【0005】本発明は、上記公開公報に記載された従来
のTiCウイスカの製造方法に於ける上述の如き問題に
鑑み、平均直径が1μm 以下の非常に微細なTiCウイ
スカを製造することができるよう改善されたTiCウイ
スカの製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、(1)純Al又はAl合金の溶湯中にセラ
ミック繊維成形体を浸漬した状態にて前記溶湯にTi粉
末及び黒鉛粉末を添加し、所定時間経過後に前記セラミ
ック繊維成形体を前記溶湯より取出し冷却させることを
特徴とするTiCウイスカの製造方法、又は(2)Ti
を含有するAl合金の溶湯中にセラミック繊維成形体を
浸漬した状態にて前記溶湯に黒鉛粉末を添加し、所定時
間経過後に前記セラミック繊維成形体を前記溶湯より取
出し冷却させることを特徴とするTiCウイスカの製造
方法によって達成される。
【0007】
【作用】上述の(1)の方法に於てはTi粉末のTi及
び黒鉛粉末のCが純Al又はAl合金の溶湯中にて互い
に化合反応することによりTiCを生成し、上述の
(2)の方法に於てはAl合金中のTi及び黒鉛粉末の
CがAl合金の溶湯中にて互いに化合反応することによ
りTiCを生成し、セラミック繊維成形体が溶湯より取
出され冷却されることにより繊維成形体の外周部に付着
し浸透した溶湯が凝固すると、上述の如く生成したTi
Cが外界より遮断された繊維成形体内の空間に於て凝固
層の内壁面より単結晶として成長し、これにより繊維成
形体内に平均直径が0.1〜0.5μm 程度である非常
に微細な多数のTiCウイスカが形成される。
【0008】
【課題を解決するための手段の補足説明】本願発明者が
行った実験的研究の結果によれば、純Al又はAl合金
の溶湯の温度が1200℃未満、特に1100℃未満の
場合にはTiCウイスカを良好に生成させることが困難
であり、逆に溶湯の温度が1500℃を越えると消費エ
ネルギが高くなるという問題がある。従って本発明の方
法の一つの実施例に於ては、純Al又はAl合金の溶湯
の温度は1100〜1500℃、好ましくは1200〜
1500℃に設定される。
【0009】また本発明に於て使用されるセラミック繊
維成形体を構成するセラミック繊維は純Al又はAl合
金の溶湯中に於ても安定である限り任意のセラミック繊
維であってよく、例えばアルミナ繊維、アルミナーシリ
カ繊維、SiCウイスカ等であってよい。
【0010】また本発明の方法に於ける所定の時間は黒
鉛粉末のC等を溶湯中に拡散させるに足る時間であれば
任意の時間であってよく、例えば使用される溶湯の量や
温度、溶湯に添加される黒鉛粉末等の大きさや量等に応
じて1〜15分程度に設定される。
【0011】また本発明の方法に於ては、セラミック繊
維成形体内にTiCウイスカが良好に生成し成長するよ
う、セラミック繊維成形体内の雰囲気が例えばアルゴン
やヘリウムの如き不活性ガス、これらの不活性ガスと窒
素ガスとの混合ガス、窒素ガス等の実質的に不活性のガ
ス雰囲気に設定されることが好ましい。
【0012】また上述の(1)の方法に於ては、Ti粉
末及び黒鉛粉末はそのまま溶湯に添加されてもよいが、
Ti粉末及び黒鉛粉末が溶湯の液面に浮遊することなく
Ti及びCが溶湯中に良好に拡散するよう、Ti粉末及
び黒鉛粉末よりなる成形体又はTi粉末、黒鉛粉末及び
Al粉末よりなる成形体が形成され、成形体が溶湯中に
投入されることが好ましい。
【0013】また本願発明者が行った実験的研究の結果
によれば、上述の(2)の方法に於ては、Al合金のT
i含有量が0.1wt%未満である場合にはTiCウイス
カを良好に生成させることが困難であり、逆にTi含有
量が5wt%を越えるとTiCウイスカを良好に生成し得
る温度領域に於て溶湯の粘性が高くなり、この場合にも
TiCウイスカを良好に生成させることが困難である。
従って本発明の(2)の方法の一つの実施例に於てはA
l合金のTi含有量は0.1〜5wt%に設定される。
【0014】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
【0015】実施例1 図1(a)に示されている如く、まず8:2:5の重量
比にて混合されたTi粉末10と黒鉛粉末12とAl粉
末14とよりなり直径30mm、厚さ10mmの寸法を有す
る15gのペレット16を10個形成した。また図1
(b)に示されている如く、体積率7%にて実質的に無
作為に配向された平均繊維径3μm 、平均繊維長2mmの
アルミナ繊維18よりなり38×16×30mmの寸法を
有する繊維成形体20を形成した。
【0016】次いで図1(c)に示されている如く、1
400℃に保持された1kgの純Alの溶湯22中に繊
維成形体20を浸漬し、その状態にて溶湯22中に10
個のペレット16を投入し、溶湯をそのままの状態に約
10分間保持した。次いで図1(d)に示されている如
く、外周部に溶湯が付着し浸透した繊維成形体20を溶
湯22より取出し、そのまま放置して室温まで冷却し
た。
【0017】かくして得られた繊維成形体を切断してそ
の内部を観察したところ、図2に示されている如く繊維
成形体20内にはアルミナ繊維18とは別に非常に微細
な多数のウイスカ24が形成されていることが認められ
た。これらのウイスカをX線回折法などにて分析したと
ころ、ウイスカはTiCウイスカであり、平均直径及び
平均長さはそれぞれ約0.5μm 、約500μm であっ
た。
【0018】実施例2 まず図3(a)に示されている如く、体積率7%にて実
質的に無作為に配向された平均繊維径3μm 、平均繊維
長1mmのアルミナ繊維18よりなり38×16×25mm
の寸法を有する繊維成形体20を形成した。次いで図3
(b)に示されている如く、1400℃に保持された1
kgのAl合金(Al−3wt%Ti)の溶湯26中に繊
維成形体20を浸漬し、その状態にて溶湯26中に50
gの黒鉛粉末28を投入し、溶湯をそのままの状態に約
10分間保持した。次いで図3(c)に示されている如
く、外周部に溶湯が浸透した繊維成形体20を溶湯26
より取出し、そのまま放置して室温まで冷却した。
【0019】かくして得られた繊維成形体を切断してそ
の内部を観察したところ、実施例1の場合と同様に繊維
成形体内にはアルミナ繊維とは別に非常に微細な多数の
TiCウイスカが形成されていることが確認された。尚
ウイスカの平均直径及び平均長さはそれぞれ約0.4μ
m 、約500μm であった。
【0020】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施
例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0021】例えばセラミック繊維成形体が溶湯中に浸
漬された状態にて溶湯が冷却され凝固され、かくして得
られる凝固体を切断することによって凝固体より内部に
TiCウイスカが形成された繊維成形体が取出されても
よい。
【0022】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、Ti及びCが溶湯中にて互いに化合反応す
ることによりTiCを生成し、セラミック繊維成形体が
溶湯より取出され冷却されることにより繊維成形体の外
周部に付着し浸透した溶湯が凝固すると、上述の如く生
成したTiCが外界より遮断された繊維成形体内の空間
に於て凝固層の内壁面より単結晶として成長するので、
平均直径が0.1〜0.5μm 程度である非常に微細な
多数のTiCウイスカを繊維成形体内に於て形成し製造
することができる。
【0023】また本発明によれば、TiCウイスカはセ
ラミック繊維成形体内に於て形成されるので、所望のセ
ラミック繊維とTiCウイスカとが均一に混合されたハ
イブリッド繊維集合体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるTiCウイスカの製造方法の一つ
の実施例の一連の工程を示す工程図である。
【図2】図1に示された実施例に於て繊維成形体内に形
成されたTiCウイスカをアルミナ繊維と共に示す模式
図である。
【図3】本発明によるTiCウイスカの製造方法の他の
一つの実施例の一連の工程を示す工程図である。
【符号の説明】
10…Ti粉末 12…黒鉛粉末 14…Al粉末 16…ペレット 18…アルミナ繊維 20…繊維成形体 22…純Alの溶湯 24…TiCウイスカ 26…Al合金の溶湯 28…黒鉛粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 29/62 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】純Al又はAl合金の溶湯中にセラミック
    繊維成形体を浸漬した状態にて前記溶湯にTi粉末及び
    黒鉛粉末を添加し、所定時間経過後に前記セラミック繊
    維成形体を前記溶湯より取出し冷却させることを特徴と
    するTiCウイスカの製造方法。
  2. 【請求項2】Tiを含有するAl合金の溶湯中にセラミ
    ック繊維成形体を浸漬した状態にて前記溶湯に黒鉛粉末
    を添加し、所定時間経過後に前記セラミック繊維成形体
    を前記溶湯より取出し冷却させることを特徴とするTi
    Cウイスカの製造方法。
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