JP3156048B2 - 電波感知警報装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、不正電波を受信し
た際に警報灯を点滅させたり、或いは警報ブザーを鳴ら
して報知する電波感知警報装置に関し、更に詳しくは、
パチンコ機械の電子制御装置に電波を発信して該電子制
御装置の計数部を乱し、不正出玉を得ることを防止する
ために使用される電波感知警報装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機械では、不正電波で電子制御
装置の計数部を乱すことを防止するため、個々のパチン
コ台の裏側にそれぞれ電波感知警報装置を取り付けてい
る。個々の電波感知警報装置は、パチンコ店内の事務室
に配置された中央制御装置から配線されており、不正電
波を感知した時に回転或いは点滅するパトライトと称さ
れる警報灯が設けられている。

【０００３】この従来公知の電波感知警報装置は、不正
電波を感知すると警報灯が回転、点滅し、その回転、点
滅を見た店員が不正行為の行われているパチンコ台を中
央制御装置で確認し、当該不正行為をしている遊技客の
場所に急行するものとなっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来公
知の電波感知警報装置によると、以下のような問題点が
生ずる。まず、従来公知の電波感知警報装置は配線工事
や、電波感知警報装置の取付け工事が必要であり、加え
てパチンコ台の入れ替え時にはそれぞれの工事部分を一
旦取壊し、再度配線工事や装置の取付け工事を行う必要
がある。このため、従来公知の電波感知警報装置による
高コストとなってしまう。

【０００５】又、不正行為を抑止するために、不正行為
を防止する装置が付設されていることを貼紙で遊技客に
知らせたり、店内アナウンスで報せているものの、遊技
客が目視できるように取り付けられていないので、不正
行為の抑止効果が不十分であった更に、パチンコ台の裏
側に電波感知警報装置が設置されているため、不正行為
が行われたパチンコ台の確認に手間がかかり、不正行為
者を逃亡させたり、あるいは不正行為者に不正電波発信
装置を廃棄する余裕を与えてしまうおそれがあった。更
に又、電波感知警報装置の全体システムが大がかりであ
るために、メンテナンスに費用がかかり、ランニングコ
ストが高くなってしまう。

【０００６】本発明は、このように問題点を解消するた
めに創案されたものである。すなわち、本発明の目的
は、取付け、交換が容易であり、パチンコ台の取替え時
にも格別の取付け、取外し工事を必要とせず、長期に渡
って使用可能な電波感知警報装置を提供するにある。
又、本発明の他の目的は、遊技客が目視できるように配
置することにより不正行為の抑止効果を高めた電波感知
警報装置を提供することにある。

【０００７】更に又、本発明の他の目的は、不正行為を
行うためにパチンコ台の表側のガラス扉を開いた時や磁
石を使用した時にも警報灯を点滅させたり、或いは警報
ブザーを鳴らして報知するようにした電波感知警報装置
を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の電波感知警報装置は、以下のようなに構成
されている。この電波感知警報装置は、薄型のカード型
式の基板と、該基板を収容するプラスチック製の箱体
と、該箱体を収容するステンレス或いは鉄を含有する金
属からなる遮蔽体とからなり、前記基板には、不正電波
を感知するアンテナ部と、該アンテナ部で不正電波を感
知した時に発光或いは点滅する警報灯が設けられてな
り、パチンコ台の表扉の２枚ガラスの間に配置してなる
こと。又、基板に、アンテナ部で不正電波を感知した時
に警報を発する警報ブザーが設けられてなること。更
に、基板に、異常振動を感知する振動感知部、異常磁気
を感知する磁気感知部が設けられ、振動感知部で異常振
動を感知し、磁気感知部で異常磁気を感知した時に警報
すること。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図１ないし図４を参照して説明する。本発明になる電
波感知警報装置１は薄肉のカード型式となっており、パ
チンコ台２の右下端あるいは右上端に粘着或いは接着に
よって貼り付けられている。電波感知警報装置１の表面
には発光ダイオードやランプ等からなる警報灯３が設け
られている。尚、警報灯３に加えて警報ブザー３Ａを併
設する構造とすることもできる。電波感知警報装置１は
基板４をプラスチック等の非鉄材料からなる箱体５に収
容し、該箱体５を鉄を含有する金属やステンレスの箱か
らなる遮蔽体６に収容してなっている。遮蔽体６はパチ
ンコ機械や他の機器から発信される電波を遮蔽し、誤動
作を防止するものである。遮蔽体６の裏面には両面粘着
テープ、接着テープ、粘着剤塗布等からなる貼り付け部
材７が設けられている。

【００１０】基板４には不正電波を受信するアンテナ部
８、異常振動を感知する振動感知部９及び異常磁気を感
知する磁気感知部１０、それぞれの感知部によって感知
された信号をコントロールするコントローラＣが設けら
れている。アンテナ部８、振動感知部９、磁気感知部１
０及び警報灯３（更には警報ブザー３Ａ）、コントロー
ラＣは、リチウムイオン電池等の長寿命の電池１１によ
り作動されるものとなっている。

【００１１】上述のように構成された本発明の一実施形
態になる電波感知警報装置１の作用を以下に説明する。
遊技客はパチンコ台２の前に着座した時に電波感知警報
装置１の取付けを目視によって確認できるので、仮に不
正行為を行おうとしていても、その不正行為を取り止め
る。遊技客が敢えて電波による不正行為を行った場合に
ついては、電波感知警報装置１のアンテナ部９で不正電
波を受信し、該電波の強さが所定以上の強さの電波であ
る場合には警報灯３が発光あるいは点滅し、更には警報
ブザー３Ａが鳴って報知する。不正遊技客はこの警報灯
３の発光あるいは点滅を見て、更には警報ブザー３Ａの
音を聞いて不正行為を止める。

【００１２】磁石を用いて不正行為を行った場合につい
ても、前記不正電波の場合と同様に、磁気感知部１０に
よって異常磁気を感知し、警報灯３が発光あるいは点滅
し、更には警報ブザーが鳴って報知する。又、遊技客が
パチンコ台２のガラス扉を開けて不正行為を行わんとし
た場合には、振動感知部９によって異常振動を感知し、
警報灯３が発光あるいは点滅し、更には警報ブザーが鳴
って報知する。

【００１３】更に、パチンコ台２を入替えする場合に
は、電波感知警報装置１を剥がし取って再度使用すれば
良い。本発明の電波感知警報装置１は貼り付けるだけで
あるから、入替え時の配線取外し工事等が不必要であ
り、更に加えて新規のパチンコ台２に再度貼り付けるだ
けで良いので、新規に装置を購入する必要もないし、配
線等の取付け工事も不必要となる。

【００１４】以上の実施形態では、電波感知警報装置１
をパチンコ台２の所定箇所に貼り付けて取り付けている
が、本発明は下記のような取付け形態とすることもでき
る。図５を参照して、パチンコ台では危険防止のために
ガラス扉２１のガラスを表側のガラス２１Ａと裏側のガ
ラス２１Ｂの２枚ガラスとしている。そして、表側のガ
ラス２１Ａと裏側のガラス２１Ｂの間に隙間Ｈが形成さ
れている。電波感知警報装置１は厚みの薄いカードタイ
プとなっているので、隙間Ｈに配置されている。この表
側のガラス２１Ａと裏側のガラス２１Ｂの間の隙間Ｈに
電波感知警報装置１を配置する形式によると、貼り付け
部材を設ける必要がないので、その分だけ低コストとな
る上、隙間Ｈに配置するだけであるから、粘着、接着等
の取付け作業と比べて取付けが簡単となる。

【００１５】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、種々の変形例が実施可能である。
例えば、上述した実施形態では電波感知警報装置１に不
正電波を受信するアンテナ部８、異常振動を感知する振
動感知部９及び異常磁気を感知する磁気感知部１０が設
けられているが、本発明は不正電波を受信するアンテナ
部８だけが設けられた構造でも良い。即ち、振動感知部
９及び磁力感知部１０は必ずしも必要な構成ではなく、
必要に応じて取り付けられるものである。又、警報ブザ
ー３Ａも必ずしも必要な構成ではなく、必要に応じて省
略可能である。

【００１６】

【発明の効果】以上説明した本発明によると、次のよう
な効果を奏する。従来公知の電波感知警報装置と比べ
て、配線工事や、電波感知警報装置の取付け工事が不要
であり、加えてパチンコ台の入れ替え時にも取外し工事
が不要である。又、電波感知警報装置を設置している状
態を遊技客が目視できるので、不正行為の抑止効果が高
まるものとなる。更に、パチンコ台に直接電波感知警報
装置が設置されているため、不正行為が行われたパチン
コ台の確認に手間がかからず、不正行為者を逃亡させた
り、あるいは不正行為者に不正電波発信装置を廃棄する
余裕を与えない。更に又、電波感知警報装置が小型とな
り、メンテナンス費用が低減し、ランニングコストも低
減する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の電波感知警報装置がパチンコ
台に取り付けられた状態を示す正面図である。

【図２】図２は、図１の電波感知警報装置の平面図であ
る。

【図３】図３は、図１のＡーＡ断面図である。

【図４】図４は、基板の概略平面図である。

【図５】図５は、本発明の電波感知警報装置をパチンコ
台に取り付ける他の実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 電波感知警報装置 ２ パチンコ台 ３ 警報灯 ３Ａ 警報ブザー ４ 基板 ５ 箱体 ６ 遮蔽体 ７ 貼り付け部材 ８ アンテナ部 ９ 振動感知部 １０ 磁気感知部 １１ 電池 Ｃ コントローラ

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】薄型のカード型式の基板と、該基板を収容
   するプラスチック製の箱体とからなり、 前記基板には、不正電波を感知するアンテナ部と、該ア
   ンテナ部で不正電波を感知した時に発光或いは点滅する
   警報灯が設けられてなり、前記箱体を収容するステンレ
   ス或いは鉄を含有する金属からなる遮蔽体を設けてな
   り、 パチンコ台の表扉の２枚ガラスの間に配置してなること
   を特徴とする電波感知警報装置。
2. 【請求項２】基板に、アンテナ部で不正電波を感知した
   時に警報を発する警報ブザーが設けられてなることを特
   徴とする請求項１又は請求項２記載の電波感知警報装
   置。
3. 【請求項３】基板に、異常振動を感知する振動感知部が
   設けられ、振動感知部で異常振動を感知した時に警報す
   ることを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれか
   １項記載の電波感知警報装置。
4. 【請求項４】基板に、異常磁気を感知する磁気感知部が
   設けられ、磁気感知部で異常磁気を感知した時に警報す
   ることを特徴とする請求項１ないし請求項４のいずれか
   １項記載の電波感知警報装置。