JP3154970B2 - オートフォーカスカメラ - Google Patents

オートフォーカスカメラ

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JP3154970B2
JP3154970B2 JP10100098A JP10100098A JP3154970B2 JP 3154970 B2 JP3154970 B2 JP 3154970B2 JP 10100098 A JP10100098 A JP 10100098A JP 10100098 A JP10100098 A JP 10100098A JP 3154970 B2 JP3154970 B2 JP 3154970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスチルカメ
ラやビデオカメラなどに用いられる測距検出を自動的に
行うオートフォーカス機能を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように従来の測距機能を有する装
置としては、アクティブ方式の三角測距型の距離検出装
置、三角測距型の位相差検出法による距離検出装置、あ
るいはTTL(Through The Lens)型の位相差検出法によ
る距離検出装置などが実用化されている。
【0003】上記アクティブ方式の三角測距型の距離検
出装置は、被写体に向けてパルス光を投射し、その反射
光を投光部から所定の基線長だけ離間した位置に配置さ
れた受光素子にて検出することにより、上記被写体まで
の距離を検出するものである。また、三角測距型の位相
差検出法による距離検出装置は、被写体像を2つの異な
る光学系にて相対的にずれた像として受光素子上に結像
させ、上記ずれの量を検出することによって被写体距離
を算出するものである。さらに、TTL型の位相差検出
法による距離検出装置は、撮影レンズの異なる瞳を通っ
た光束により再結像された像の相対的なずれ量を検出す
るものである。
【0004】これら従来の距離検出装置は、一般に図1
1に示すように距離dの逆数1/dに比例した出力信号
Vを出力する理論によるものである。したがって、上記
出力信号Vを出力する理論によるものである。したがっ
て、上記出力信号Vをもとにして撮影レンズを適切な位
置に制御することによって、カメラのオートフォーカス
機能(以下、AF機能とも称する)が実現される。しか
し、距離検出装置における実際の測距特性は、投・受光
素子の位置関係、回路および使用光学系などの精度、即
ち「できばえ」によって理論値どおりの直線とはなり得
ず、傾きや直線性、理論値からのずれ量に誤差を生じ易
い。
【0005】そこで、理論値と実際の出力(実測値)と
を一致させるための補正計算を演算制御回路(CPU)
に行わせ、個々の製品のばらつきに応じた補正係数を、
電気的に書込み可能な記憶素子に入力するようにして成
る距離検出装置が既に例えば、特開昭63−19881
8号公報に提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
距離検出装置では、実際の測距特性がその方式によって
1本の直線関係で近似されない場合がある。すなわち、
図12に示すように、破線で示される実測値が距離dCH
を境に2本の直線L1 ,L2 によって近似されるもの、
または図13に示すように、破線で示される実測値があ
る距離dCHを越えると直線L 1 関係を満たさないものな
どがある。このように、従来の距離検出装置において1
つの関数のみで補正演算を行うだけでは不充分な場合が
多い。そのため、至近から無限大(∞)までという、よ
りワイドレンジで精度の高い測距機能を実現できないと
いう欠点があった。
【0007】そこで本発明の目的は、よりワイドレンジ
でしかも高精度な測距機能を有するオートフォーカスカ
メラを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のオートフォーカスカメラにあっては、測
距手段の出力結果に従って、所定の関数を用いてカメラ
の撮影レンズの繰り出し量を決定するオートフォーカス
カメラであって、上記出力結果のカメラ固有のばらつき
を補正するための複数の補正値を記憶する記憶手段を有
し、上記測距手段の出力結果に従って上記複数の補正値
を選択して演算を行う演算手段を備える。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる一実施形態
例について関連する図面を参照して説明する。図1は、
本発明のオートフォーカスカメラに係わる測距装置、例
えばスチルカメラ等に用いられる距離検出手段の概念を
示している。
【0010】すなわち、測距手段101は被写体までの
距離に対応した信号を出力し、演算制御手段102は上
記測距手段101からの距離信号に基づいて合焦用レン
ズ(不図示)の移動量を所定の関係にしたがって決定す
る。補正演算手段103は上記測距手段101の出力の
全範囲を複数の領域に分割し、上記測距手段101の出
力と合焦用レンズの移動量との関係が所定の関係に近付
くように各領域ごとに補正演算を行う。また記憶手段1
04は上記補正演算手段103における補正演算のため
の補正係数と上記複数の領域の境界となる出力値とを記
憶する。
【0011】図2は、本実施形態例における技術手段の
構成を概略的に示すものであり、上記演算制御手段10
2および上記補正演算手段103としての演算制御回路
(以下、CPUと略記する)1と、上記測距手段101
としての測距部2と、上記記憶手段104としての記憶
部3とにより、スチルカメラ10の距離検出装置100
が構成されている。
【0012】上記測距部2は、CPU1からの測距命令
によって制御され、被写体距離に応じた出力信号(距離
信号)Vを出力するものである。上記記憶部3は、切換
えポイントデータ(即ち、測距部2の出力の全範囲を複
数の領域に分割した際の各領域の境界となる出力値)
と、補正データ(即ち、各領域に対する補正係数)とを
記憶するものであり、上記データが書込み可能な構成と
されている。
【0013】上記CPU1は、測距部2に測距命令を供
給すると共に、この測距命令に対して上記測距部2より
出力される出力信号Vと、記憶部3に記憶されている補
正データおよび切換えポイントデータとをもとに、正確
な距離情報dを算出するものである。また、CPU1
は、この距離情報dによってドライバ7を制御してモー
タ8を駆動することにより、図示しない撮影レンズを移
動させてその距離にある被写体にピントが合うように制
御を行うものである。
【0014】一方、調整装置200は、スチルカメラ1
0のできばえに合わせて上記補正データなどを調整する
ための装置である。この調整装置200は、スチルカメ
ラ10のできばえをCPU1の出力によって調べながら
上記補正データおよび切換ポイントデータを算出する調
整演算回路4と、この調整演算回路4により制御される
駆動回路5と、この駆動回路5により移動される測距用
チャート6とから構成されている。
【0015】ここで、上記測距部2が、例えば図12に
破線で示すような測距特性をもっている場合、近距離側
では、測距結果はほぼ第1の理論線L1 に沿って変化す
る。しかし、距離dCHより遠い遠距離側では、測距結果
は第1の理論線L1 から離れていく。そこで、距離dCH
より遠距離側では、第1の理論線L1 とは異なる第2の
理論線L2 を想定し、これに実際の測距特性を近似補正
して距離に変換させるようにする。これにより、第1の
理論線L1 のみによる補正よりも誤差を小さくできる。
【0016】すなわち、図12に示すような測距特性を
持つ測距部2においては、距離dCH(出力信号VCH)を
境界とする近距離側と遠距離側とで異なる複数の関数に
より距離を正しく求める必要がある。なお、前記の補正
データとは、これら複数の関数が1次元の場合におい
て、1/d=a×V+b として現されるときの、a,
bに相当するものである。
【0017】また、既に述べたように、上記補正データ
ばかりでなく、スチルカメラ10のできばえによって切
換えポイントデータ(距離dCH、つまり出力信号VCH
も、個々のカメラ10によって異なった値となる。
【0018】次に、図3を参照して、上記の切換えポイ
ントデータを求める際の動作について説明する。まず、
調整演算回路4により駆動回路5が動作されると、駆動
回路5の例えばピニオン5bが回転されることにより、
ラック5aが移動される。これにより、上記ラック5a
の移動に応じて、測距用チャート6が図示矢印方向に移
動される。
【0019】また、この状態において、スチルカメラ1
0により上記測距用チャート6を被写体とする測距動作
が行われる。そして、このときに得られる測距結果がC
PU1より上記の調整演算回路4に供給されることによ
って、切換えポイントデータとしての出力信号VCHが算
出される。
【0020】すなわち、測距用チャート6を移動させな
がら、それをスチルカメラ10により測距して、そのと
きの測距結果より切換えポインドデータVCHが求められ
る。この場合、測距用チャート6までの距離dをΔdず
つ変化させたときの出力信号Vが、例えばΔVずつ変化
されている領域については第1の理論線L1 でよいた
め、ΔV以上変化し始めたときの出力信号Vが切換えポ
イントデータVCHとされる。
【0021】図4は、上記のようにして求めた切換えポ
イントデータを用いた、CPU1における演算動作の手
順を示すフローチャートである。まず、測距部2からの
出力信号Vは、切換えポインドデータVCHと比較されて
被写体までの距離dを求めるための式が決定される(ス
テップST1)。この比較により、出力信号Vが遠近切
換えポイントVCHより近距離側と判断された(V>
CH)場合には、式:al ×V+b1 により距離情報L
が求められる(ステップST2)。
【0022】また、遠距離側と判断された(V<VCH
場合には、式:a2 ×V+b2 により距離情報dが求め
られる(ステップST3)。こうして距離情報dが求め
られると、撮影レンズの繰り出し量(移動量)が決定さ
れる(ステップST4)。そして、上記したドライバ7
が制御され、モータ8が駆動されることにより、その繰
り出し量だけ上記の撮彰レンズが移動される(ステップ
ST5)。
【0023】この後、通常の撮影シーケンスが実行され
ることにより、被写体の撮影が行われる(ステップST
6)。なお、ステップST2におけるa1 ,bl は、近
距離側の補正データであり、図12に示した第1の理論
線L1 を表わす式の逆関数の係数に対応するものであ
る。同様に、ステップST3におけるa2 ,b2 は、遠
距離側の補正データであり、図12に示した第2の理論
線L2 を表わす式の逆関数の係数に対応するものであ
る。
【0024】ここで、測距部2からの出力信号Vが、被
写体までの距離dの逆数1/dに比例する理論について
説明する。図5は、アクティブ方式の三角測距型の距離
検出装置を概略的に示している。
【0025】この距離検出装置では、赤外発光ダイオー
ド(IRED)11からの光を投光レンズ12を介して
被写体16に投射し、その反射光を受光レンズ13を介
して受光素子14で受光することによって測距を行うよ
うになっている。この場合、両レンズ12,13の主点
間距離をs、受光レンズ13の焦点距離をfとしたと
き、被写体16までの距離lは、
【数1】
【0026】により求められる。
【0027】ここで、xは上記反射光の受光素子14上
の入射位置であり、例えばこの入射位置を電気信号に変
換する機能を有する半導体位置検出素子(以下、PSD
と略記する)が上記受光素子14として用いられてい
る。このPSD14は、反射光の入射位置に応じて2つ
の電流信号Ia,Ibを出力する。この電流信号Ia,
Ibは、
【数2】
【0028】
【数3】
【0029】となる。但し、aは、PSD14上の受光
レンズ13の光軸の位置とPSD14のIRED11側
の端部との間の距離、tは、PSD14の基線長方向の
長さである。この電流信号Ia,Ibは、被写体16ま
での距離dを求めるためのAF(オートフォーカス)回
路15に供給される。
【0030】図6は、上記AF回路15の一般的な構成
を示すものである。図6において、トランジスタ22,
23は定常光をカットするためのトランジスタ、コンデ
ンサ24,25は上記トランジスタ22,23のベース
電位を固定するためのコンデンサ、オペアンプ29,3
0はシーケンスコントローラ31により制御されるオペ
アンプであり、これらによって上記PSD14の出力電
流からIRED11の発光による電流信号Ia,Ibの
成分を分離するための回路が構成されている。すなわ
ち、PSD14は、上記IRED11の発光による信号
のみを受光することが望ましい。したがって、PSD1
4は一般に、IRED11の発光波長以外をカットする
ような例えば樹脂により形成された光学フィルタを有し
ている。しかし、外光成分にはIRED11と同じ波長
の成分も含まれている。このため、PSD14からは、
IRED11の発光による電流信号Ia,Ibのほか
に、外光成分による電流出力される。そこで、PSD1
4から出力される電流より、外光成分による電流を除去
する必要がある。
【0031】この場合、上記オペアンプ29,30は、
IRED11の発光タイミング以前においてシーケンス
コントローラ31により動作され、IRED11の発光
タイミングにおいて動作が禁止される。オペアンプ2
9,30のそれぞれの正側端子は圧縮ダイオード26,
27の電圧に設定され、それぞれの負側端子は基準電圧
Vrefに固定されている。そして、オペアンプ29,
30の出力で、それぞれの定常光カット用トランジスタ
22,23のベース電圧を制御することにより、不必要
な光電流(外光成分による電流)がプリアンプ20,2
1で増幅されるのを防止している。つまり、上記電流信
号Ia,Ib以外の電流はプリアンプ20,21で増幅
されることなく、グランド(GND)に捨てられる。
【0032】よって、IRED11が発光されると、オ
ペアンプ29,30はオフされる。このとき、トランジ
スタ22,23のベース電位は、それぞれのコンデンサ
24,25により固定されている。したがってIRED
11の発光による電流信号Ia,Ibのみがプリアンプ
20,21によってそれぞれ増幅され、そして圧縮ダイ
オード26,27にそれぞれ流し込まれる。この後上記
圧縮ダイオード26,27からの圧縮信号は差動演算回
路28に供給され、ここで差動演算されることによりA
F出力に変換される。なお、上記IRED11は、ドラ
イバ33によってオン/オフされるように設定されてい
る。また、上記ドライバ33を駆動するプリドライバ3
2は、上記シーケンスコントローラ31からの発光信号
によってその発先タイミングが制御されるよう設定され
ている。
【0033】図7は、差動演算回路28の構成を概略的
に示すものである。図7中における34,35はバッフ
ァ、36,37はNPNトランジスタ、38は定電流
源、また39は抵抗である。上記バッファ34,35
は、前記したプリアンプ20,21によりそれぞれ増幅
され、圧縮ダイオード26,27にそれぞれ流し込まれ
る電流Ix,Iyによってそれぞれのアノ一ドに生じる
圧縮信号VA ,VB をNPNトランジスタ36,37の
ベースにそれぞれ供給するものである。
【0034】上記NPNトランジスタ36,37は、そ
れぞれのエミッタ端子が共通に接続され、定電流源38
を介して接地されている。この場合、定電流源38の両
端電圧をVzとし、NPNトランジスタ36,37のベ
ース・エミッタ間電圧BBEとコレクタ電流I1 ,I2
を考慮したとき、上記圧縮信号VA ,VB について次の
関係が成り立つものとする。すなわち、
【数4】
【0035】
【数5】
【0036】但し、VT はサーマルボルテージ、Isは
トランジスタ36,37の逆方向飽和電流である。ま
た、Voは圧縮ダイオード26,27のアノード側の定
電圧である。
【0037】上記の二式(4),(5)より、
【数6】
【0038】
【数7】
【0039】
【数8】
【0040】図8は、圧縮ダイオード26,27の構成
を示すものである。
【0041】圧縮ダイオード26,27は、ダイオード
接続されたトランジスタによって構成されている。この
場合、NPNトランジスタ36,37とのペア性が重視
され、その特性が揃えられている。これにより、上記コ
レクタ電流I1 ,I2 は何れも定電流源38側に流れ込
むため、
【数9】
【0042】となる。したがって、
【数10】
【0043】となる。但し、Ioは定電流源38の電流
である。
【0044】上記式(10)は、電流Ix,IyがSP
D14の各出力である電流信号Ia,Ibを同じように
増幅したものであることから、次のように書き直すこと
ができる。
【0045】
【数11】
【0046】したがって、前記式(2)、(3)より、
上記式(11)は、
【数12】
【0047】となる。このことから、上記コレクタ電流
1 は、
【数13】
【0048】となる。
【0049】また、前記式(1)より、
【数14】
【0050】となる。
【0051】したがって、この電流信号I1 が抵抗39
に流れることにより、測距による出力信号Vは、
【数15】
【0052】となる。但し、Rは抵抗39の抵抗値であ
る。
【0053】しかし、これらの関係は、回路にノイズが
なく、各素子などにまったくばらつきが無いときにのみ
成立するものである。
【0054】また、アクティブ方式の三角測距型の距離
検出装置の場合、被写体16までの距離が大きくなるほ
ど、SPD14で受ける反射光は小さくなる。このた
め、例えば遠距離側では、上記電流信号la,Ibへの
ノイズ成分IN による影響が無視できない。
【0055】このノイズ成分IN を考慮すると、前記し
た式(11)は図9に示すようになる。すなわち、近距
離側では、上記電流信号Ia,Ibが充分に大きいた
め、 Ia》IN , Ib》IN となり、第1の理論線L1 の関係を満足する。
【0056】ところが、上記電流信号Ia,Ibが小さ
くなる遠距離側では、
【数16】
【0057】となり、これに一点鎖線L4 のような曲線
で近付く。
【0058】また、被写体16までの距離が無限大とな
ると、上記電流信号Ia=Ibのときと同じような出力
信号Vを出力する。
【0059】ここで、上記式(2),(3)より、上記
電流信号Ia=Ibとなる距離dxを求めると、
【数17】
【0060】となり、この結果、上記距離lxは、前記
式(1)より、
【数18】
【0061】となる。この場合、例えば両レンズ12、
13の主点距離sを50mm,受光レンズ13の焦点距
離fを14mm、PSD14の基線長方向の長さtを2
mm、およびPSD14のIRED11側の端部との間
の距離aを0.5mmとすると、距離lxは、前式(1
8)より、 dx=1.4m となる。
【0062】しかし、このままでは被写体16までの距
離が無限大の場合と1.4mの場合との区別がつかな
い。そこで、距離dCH2 以遠の領域では、PSD14に
入射される反射光の光量を判定することにより、一点鎖
線L4 で示すような測距特性にならないようにするため
の回路(図示していない)が設けられている。これによ
り、距離dCH2 以遠の領域では、第3の理論線L3 に近
似できるような測距特性を示すことになる。
【0063】また、距離dCH1 から距離dCH2 までの間
は、ノイズ成分IN の影響がしだいに現れてくる領域で
ある。このため、第1の理論線L1 で近似するより、第
2の理論線L2 で近似したほうが誤差が小さくなる。
【0064】このように、AF回路15の測距特性を最
大限に利用するためには、図9に破線で示す実際の出力
を、3つの直線L1 ,L2 ,L3 で近似しながら補正演
算を行うことが好ましい。しかも、これらの直線L1
2 ,L3 の切換えのポイント、つまり距離dCH1 、d
CH2 (出力信号VCH1 ,VCH2 )により示される切換え
ポイントデータは、前述したように、回路のS/Nに大
きく依存している。特に、投光源としてのIRED11
の光量のばらつきは部品による差が大きく、これに影響
し易いものとなっている。
【0065】また、光学系の両レンズ12,13の主点
間距離S、受光レンズ13の焦点距離f、およびPSD
14のIRED11側の端部との間の距離aなどのばら
つきにより、測距特性の傾きやシフト量が変化される。
このため、スチルカメラ10ごとに切換えポイントデー
タVCH1 ,VCH2 は異なったものとなる。
【0066】次に、上記した切換えポイントを検出する
方法について、図10に示す調整装置200を例に説明
する。この場合、スチルカメラ10(d=0)から距離
1 ,d2 ,d3 ,d4 をそれぞれ隔てた所に、測距部
2より投光されるIRED11の光を標準反射板で反射
する測距用チャートC1 ,C2 ,C3 ,C4 がそれぞれ
配置されている。これらの各チャートC1 ,C2
3 ,C4 は、何れも独立して可動でき、上記IRED
11からの光の光軸より退避できるようになっている。
すなわち、チャートC1 が退避されると、スチルカメラ
10によってチャートC2 が被写体として測距され、距
離d2 における被写体までの距離に対する出力信号Vを
得ることができるようになっている。
【0067】ところで、上記切換えポイントdCH1 は、
この場合、距離d2 と距離d3 との間に在るものと考え
る。すなわち、設計上においては、いくら部品や取り付
けの精度のばらつきを考慮しても、切換えポイントd
CH1 は距離d2 よりも近くはならず、また距離d3 より
も遠くならないように距離が選ばれる。したがって、距
離d1 は距離d2 よりも近い距離、距離d4 は距離d3
よりも遠い距離で、切換えポイントdCH2 よりは近い距
離に設定されている。
【0068】このような構成において、スチルカメラ1
0でチャートC1 ,C2 ,C3 ,C4 を順に測距したと
き、出力信号V1 ,V2 ,V3 ,V4 がそれぞれ得られ
たとする。すると、第1の理論線L1 、第2の理論線L
2 を現わす式はおのおの次のようになる。すなわち、
【数19】
【0069】
【数20】
【0070】このとき、第1の理論線L1 と第2の理論
線L2 との交点は、切換えポイントVCH1 である。した
がって、
【数21】
【0071】となり、これより切換えポイントV
CH1 は、
【数22】
【0072】として求められる。
【0073】このようにして、調整演算回路4にて切換
えポイントVCH1 が算出され、この切換えポイントV
CH1 はスチルカメラ10のCPU1により記憶部3に書
き込まれる。
【0074】また、この調整装置200では、前述した
近距離側の補正データa1 ,b1 、および遠距離側の補
正データa2 ,b2 を同時に求めることができるように
なっている。すなわち、
【数23】
【0075】
【数24】
【0076】
【数25】
【0077】
【数26】
【0078】これらの補正データa1 ,b1 ,a2 ,b
2 も、同様にして記憶部3に記憶させるようにすること
により、部品のばらつき誤差などに起因する測距特性の
ばらつきを簡単に補正できるようになる。なお、図9に
示したもう1つの切換えポイントlCH2 についても、上
記同様にして求められ記憶部3に書き込まれる。
【0079】上記したように、実際の出力を複数の直線
で近似しながら補正演算するようにしているため、誤差
を小さくすることができる。したがって、各部品のでき
ばえに関わらず、高精度で、且つワイドレンジの距離検
出機能を実現できるものである。
【0080】なお、本発明は上述した実施形態例に限定
されるものではなく、発明の要旨を変えない範囲におい
て種々の変形実施が可能である。
【0081】
【発明の効果】以上、詳述した如く本発明によれば、よ
りワイドレンジで、しかも高精度な測距機能を備えたオ
ートフォーカスカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のオートフォーカスカメラに係わ
る測距装置の距離検出のための構成を概念的に示すブロ
ック図。
【図2】図2は実施形態例における全体構成を示すブロ
ック図。
【図3】図3は調整装置の一例を示す構成図。
【図4】図4は測距演算動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図5】図5はアクティブ方式の三角測距型の距離検出
装置を示す構成図。
【図6】図6はAF回路の距離検出装置を示す構成図。
【図7】図7は差動演算回路を示す構成図。
【図8】図8は圧縮ダイオードの構成を示す説明図。
【図9】図9は測距特性を説明するためのグラフ。
【図10】図10は切換えポイントを検出する方法につ
いて説明するための構成図。
【図11】図11は従来技術とその問題点を説明するた
めのもので、距離検出装置の動作理論を説明するための
グラフ。
【図12】図12は2本の直線によって近似される場合
を例に測距特性を説明するためのグラフ。
【図13】図13はある距離を越えると直線関係を満た
さなくなる場合を例に測距特性を説明するためのグラ
フ。
【符号の説明】
1… CPU、 2… 測距部、 3… 記憶部、 4… 調整演算回路、 10… スチルカメラ、 11… IRED、 14… PSD、 15… AF回路、 16… 被写体、 26,27… 圧縮ダイオード、 28… 差動演算回路、 100… 距離検出装置、 101… 測距手段、 102… 演算制御手段、 103… 補正演算手段、 104… 記憶手段、 200… 調整装置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−256931(JP,A) 特開 昭58−151511(JP,A) 特開 昭63−198818(JP,A) 特開 昭62−3609(JP,A) 特開 昭64−39511(JP,A) 特開 昭62−90507(JP,A) 特開 昭58−111005(JP,A) 特開 平1−201633(JP,A) 特開 平3−64715(JP,A) 特開 平5−66129(JP,A) 特開 昭60−86409(JP,A) 特開 平5−93846(JP,A) 特開 昭64−102438(JP,A) 特開 平3−148614(JP,A) 特開 平3−154814(JP,A) 実開 昭61−8808(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/32 G02B 7/28 G03B 13/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測距手段の出力結果に従って、一次元関
    数式を用いて被写体距離に応じたデータを演算し、この
    データに基づいて撮影レンズを駆動するオートフォーカ
    スカメラにおいて、 前記測距手段の全出力範囲を複数の領域に分割するため
    の境界を示す切換ポイントデータと、前記一次元関数式
    を前記領域毎に変更するための補正データとして一次元
    関数式の係数を記憶している記憶手段と、 前記測距手段の出力結果と上記切換ポイントデータを比
    較する比較手段と、 前記比較手段の比較結果に従って前記記憶手段に記憶さ
    れた補正データを選択して、前記一次元関数式を変更す
    る補正手段と、 を具備することを特徴とするオートフォーカスカメラ。
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