JP3197284B2 - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP3197284B2
JP3197284B2 JP2016991A JP2016991A JP3197284B2 JP 3197284 B2 JP3197284 B2 JP 3197284B2 JP 2016991 A JP2016991 A JP 2016991A JP 2016991 A JP2016991 A JP 2016991A JP 3197284 B2 JP3197284 B2 JP 3197284B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測距装置、詳しくは、
スチルカメラ、ビデオカメラ等に用いられる被写体の距
離検出装置である測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の測距装置としては、まず、被写体
に向けてパルス光を投射し、その反射光を投光部から所
定の基線長だけ離れた位置に配置された受光素子にて検
出して被写体までの距離を検出するアクティブ方式の三
角測距型の測距装置、また、撮影レンズの異なる瞳を通
った光束の再結像された像の相対的なずれ量を検出する
TTL型の位相差検出法による測距装置等が実用化され
ている。これらの測距装置は、一般に、図13に示すよ
うに、理論上、被写体距離Lの逆数1/Lに比例した出
力Vthを出力するものであり、上記出力Vthをもとに撮
影レンズを適切な位置に繰り出すオートフォーカス装置
が実現できる。
【0003】ところが、上記アクティブ方式の測距装置
においては得られる実際の測距特性、即ち、距離に対す
る出力値は投受光素子の位置関係、回路特性、光学系の
精度等によって変化するため理想特性通りの直線とはな
りえず、その傾きや直線性に誤差を生ずる。そこで、特
開昭63−198818号公報に開示の測距装置は、理
論値と実際の出力を一致させるための演算をCPUに行
わせ、個々の製品のバラツキに応じた係数を電気的に書
き込み可能な記憶素子E2 PROMに記憶させ、測距時
においてその係数を読み出すようにしたものである。
【0004】また、実際の出力が理想特性線vthよりも
下側にずれると、遠距離側では出力値が0乃至負とな
り、測距可能範囲が狭くなる。そこで、設計上、測定出
力特性線vrを理想特性線より上側にずらしておき、そ
の出力特性線に基づき上記の個々の製品のバラツキに応
じた係数を利用する補正により誤差をカバーする技術も
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
測距手段の出力特性は、被写体距離Lに対する測距セン
サの実測出力特性を示す線(以下実測特性線と称する)
vrが図14のように、被写体距離の逆数1/Lが小さ
くなる、即ち、被写体が遠くなるに従ってその直線性は
なくなる。そして、距離L0 ではついにその実測出力値
Vrが0になってしまう。この原因の一つは、遠距離に
なるに従い、光量がセンサの検出レベル以下になるため
であって、結果として測距出力の低下を招き処理不能と
なる。これはアクティブ方式の特徴である。
【0006】ここで、図14に示すように実測特性線v
rが直線性を保つと仮定した場合の距離の逆数1/Lが
0のときの出力値をVbとし、更に、実測特性線vrと
測距性能上理想とされる測距出力特性線(以下理想特性
線と称する)vthの傾きが同一とすると、実測特性線v
rから値Vbを差引き、理想特性線vthに略合致する補
正された出力を与える特性線(以下補正特性線と称す
る)vcを得ることができる(図15参照)。しかし、
図15に示されるように、距離L2 以遠では理想特性線
vthと補正特性線vcとは、ずれを生じ、補正特性線v
cでは距離L1 以遠ではその出力が0になる。しかし、
実測特性線vrの方は距離L1 より遠い距離L0 まで+
出力値を有している。このことは補正によって遠距離の
測距領域が狭くなってしまったことを示している。つま
り、補正前の出力を用いていれば少なくとも距離L1 と
L0 の判別はついていたにも関わらず補正によって判別
が不可能になっていた。
【0007】本発明の目的は、上述の不具合を解決する
ためになされたものであって、測距出力をできる限り犠
牲にすることなく、誤差の発生を抑えて、最大限、その
測距可能な領域を広げるようにした測距装置を提供する
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の測距装置は、図
1の概念図に示すように、被写体の距離を測定し、実測
距離信号を出力する測距手段101と、上記実測距離信
号を理想特性値に近づけるための補正値と上記実測距離
信号を用いて補正演算を行い、補正距離信号を出力する
演算手段103内蔵される補正演算手段と、上記補正距
離信号もしくは上記実測距離信号を、記憶手段104に
記憶される所定値と比較し、この比較結果に基づいて上
記補正距離信号もしくは上記実測距離信号を選択して被
写体の距離検出を行うものであって、演算手段103に
内蔵されている距離検出手段とを具備することを特徴と
する。
【0009】
【作用】上記補正距離信号もしくは上記実測距離信号を
所定値を比較し、この比較結果に基づいて上記補正距離
信号もしくは上記実測距離信号を選択して被写体の距離
検出を行う。
【0010】
【実施例】以下図示の実施例に基づいて本発明を説明す
る。図2は、本発明の第1実施例を示す測距装置を内蔵
するスチルカメラと該測距装置の調整装置の主要ブロッ
ク構成図である。上記スチルカメラ10は、測距装置1
00と撮影レンズ(図示せず)を合焦駆動する合焦モー
タ8およびそのドライバ7とで構成されている。そし
て、本実施例の測距装置100は、主に演算制御回路で
あるCPU1と、測距部2と、記憶部3とで構成されて
いる。
【0011】上記測距部2は、CPU1からの測距命令
により制御される、アクティブ式距離検出装置から被写
体距離Lに応じた実測距離信号の測距出力値(以下実測
出力値と称する)Vrを出力する。また、記憶部3は、
上記実測出力値Vrを補正する所定の補正データ等を書
き込み可能なメモリである。更に、CPU1は測距部2
に測距命令を出すとともに、この測距命令に対して上記
測距部2より出力される実測出力値Vrと、記憶部3に
記憶されている補正データをもとに演算される補正距離
信号の補正出力値Vcを求め、更に、それらのデータに
基づいて被写体距離情報(測距距離Lに関する情報)を
算出するものである。そして、CPU1はそのの距離情
報によってドライバ7を制御し撮影レンズを移動させる
とカメラは合焦されることになる。
【0012】一方、上記調整装置200は、スチルカメ
ラの製品によって異なる上記補正データ等を測定し、調
整し、補正データの書き込みを行うものである。その構
成はスチルカメラ10の各特性、例えば、図15の実測
特性線vr等をCPU1の出力に基づいて調べ上記補正
データを算出する調整演算回路4と、この演算回路4に
より制御され測距チャート6を駆動するための駆動回路
5と、合焦位置検出用の測距用チャート6とにより構成
されている。
【0013】ここで、上記測距部2からの実測特性線v
rの実測値を補正した補正値が、例えば、前記のように
図15の補正特性線vcである場合は、近距離では略理
想特性線vthに合致するが被写体が距離L2 より遠くな
ると徐々に両者は離れていく。そこで、本実施例におい
ては距離L2 より遠距離側では理想特性線とは異なる判
定を行って補正データを得るようにし、補正誤差のより
少ない測距データを得るようにする。そして、図3に示
されるように距離がL1 より大となり補正特性線vcの
出力値が0になる場合は、補正特性線vcによる補正出
力値を用いず、実測特性線vrに沿った出力V1 〜0を
用いるようにする。
【0014】上記補正処理を含む撮影処理動作を図4の
フローチャートによって説明する。まず、測距指令によ
り本処理がスタートし、ステップS01にて測距部2に
より測距を行う。ステップS02において補正演算が実
行される。この補正は実測特性線vrの実測出力値Vr
から補正値Vbを差し引いてた補正特性線vc上の補正
出力値Vcを求めるものである。なお、演算の結果、
(―)となる場合も0とみなす。そして、ステップS0
3において、上記値Vcが0かどうかのチェックを行
い、0でなかった場合、即ち、被被写体が距離L1 より
近くにあった場合、ステップS04にジャンプして補正
特性線vc上の補正出力値Vcに対応する距離を被写体
距離Lとして採用する。そして、ステップS06に進
む。
【0015】一方、値Vが0であった場合、即ち、被被
写体が距離L1 より以遠にあった場合、ステップS05
に進み、実測特性線vr上の補正前実測出力値Vrに対
応する距離を被写体距離Lして採用し、ステップS06
に進む。ステップS6で、距離Lに対する撮影レンズの
繰り出し量を決定し、ステップS07で、繰り出しを行
う。その後、ステップS08において撮影シーケンスの
処理を実行して撮影を終了する。
【0016】以上のように、本実施例の測距装置によれ
ば被写体位置が図3に示した距離L1 以遠であっても実
測特性線vrの出力が0となる距離L0までの測距を行
うことが可能になる。
【0017】次に、本発明の第2実施例を示す測距装置
について、図5の測距、撮影処理のフローチャートによ
って説明する。本実施例が上記第1実施例と異なる点
は、補正出力値Vcが0であって、実測出力値Vrによ
る測距距離として階段的な値を与えるように処理する点
である。まず、測距指令により本処理がスタートし、ス
テップS11にて測距部2により測距を行う。ステップ
S12において補正演算が実行される。この補正処理で
は実測出力値Vrから補正値Vbを差し引いた補正出力
値Vcを求める。そして、ステップS03において、値
Vcが0かどうかのチェックを行い、0でなかった場
合、即ち、被被写体が距離L1より近くにあった場合、
ステップS16にジャンプして補正特性線vc上の補正
出力値Vcに対応する距離を被写体距離Lとして採用す
る。そして、ステップS20に進む。
【0018】一方、値Vcが0であった場合、即ち、被
被写体が距離L1 より以遠にあった場合、ステップS1
4に進み、実測特性線vrを用い、実測出力値Vr>
(V1)/2の判定を行う。但し、値V1 は補正出力値V
cが0になる距離L1 に対する実測出力値である(図3
参照)。そして、判定式を満足すれば、被写体距離Lと
して値L1 を与える。また、判定式を満足しなければス
テップS15に進み、実測出力値Vrの値のチェックを
行う。即ち、 (V1)/2≧Vr>0の判定を行う。そし
て、判定式を満足すればステップS18にジャンプし、
満足しなければステップS19に進む。ステップS18
ではその実測特性線vr上の出力値 (V1)/2を与える
距離L(( V1)/2) を被写体距離Lとして採用す
る。ステップS19では被写体距離を∞(無限遠)とす
る。そして、それぞれ、ステップS20に進む。ステッ
プS20、21で、撮影レンズの繰り出し量を上記設定
被写体距離Lに対応する値とし、繰り出しを行う。その
後、ステップS22において撮影シーケンスの処理を実
行して撮影を終了する。
【0019】なお、上記の判定において補正出力Vc=
0の判定は、そのときの被写体距離データ=∞の判定に
置き換えてもよい。また、上記ステップS14、15に
おいて用いる値 (V1 )/2は、次のようにして記憶
される。即ち、被写体距離L2 における実測出力値Vj
と理想出力値V2 との差 V( j−2 )をV1 とし、こ
のV1 値を記憶部3(図2参照)に記憶しておいてもよ
いが、被写体距離L1 における実測出力値は上記V( j
−2 )に等しくその値はV1 であり、その1/2である
( V1 )/2を記憶部3に記憶するようにしてもよい。
更に、カメラ個体によるバラツキを加味した (V1)/2
±αを記憶部3に記憶してもよい(αはシフト量とす
る)。本実施例の測距装置によれば第1実施例の場合と
同様、被写体距離L1 〜L0 に対して距離∞位置にレン
ズが繰り出されることがなく、撮影画面として後ピン状
態になる点が改善される。更に、被写体距離L1 〜L0
間の測距出力に対する測距距離データとして L1 とL
(( V1)/2)の2つ値だけでよいことになる。
【0020】次に、本発明の第3実施例を示す測距装置
について説明する。上記実測出力値Vrも電気回路のノ
イズ、被写体の状態等によってバラツキが発生する。従
って、その補正出力値Vcもバラツキを有している。そ
こで、本実施例のものは、そのバラツキも考慮した補正
を行うものである。即ち、前記実施例での補正出力Vc
=0の判定に対して、補正出力が0になるバラツキ上の
min値である距離Laに対する補正出力Voを上記判
定に用い、距離La以遠に対して適切な処理を実施する
ものである(図6参照)。本実施例を適用したカメラの
測距、撮影処理を図7のフローチャートによって説明す
る。
【0021】まず、測距指令により本処理がスタート
し、ステップS31にて測距部2により測距を行う。ス
テップS32において補正演算が実行され、補正出力値
Vcを求める。そして、ステップS33において、値V
c≦Voの判定を行う。判定式を満足しなかった場合、
即ち、被写体がバラツキのminに対応する距離L0 よ
り近くにあった場合、ステップS36にジャンプして補
正特性線vc上の補正出力値Vcに対応する距離を被写
体距離Lとして採用する。そして、ステップS40に進
む。一方、上記判定式を満足しなかった場合、ステップ
S34に進む。
【0022】ステップS34では、実測出力値Vr>V
a/2の判定を行う。ここで値Vaは上記距離Laに対
応する実測出力値を示す。判定式を満足する場合はステ
ップS37にジャンプし、距離Laを測距距離Lに採用
する。そして、ステップS40に進む。判定式を満足し
なかった場合はステップS35に進む。
【0023】ステップS35において、実測出力値Vr
がVa≧Vr>0の判定式を満足するかどうかのチェッ
クをする。満足する場合はステップS38に進み、実測
出力値Vaの1/2に対応する距離L(Va/2)を測
距距離Lとして採用する。そして、ステップS40に進
む。満足しなかった場合はステップS39に進み、測距
距離を∞として、ステップS40に進む。ステップS4
0、41で、撮影レンズの繰り出し量を上記設定被写体
距離Lに対応する値とし、繰り出しを行う。その後、ス
テップS42において撮影シーケンスの処理を実行して
撮影を終了する。
【0024】本実施例の測距装置においては、上記被写
体距離としてバラツキを考慮した最大幅L0 からLbの
領域においても撮影レンズは∞位置に繰り出されること
なく、撮影画面上後ピンになることが改善される。
【0025】ここで、測距部2からの出力信号Vが、被
写体までの距離Lの逆数1/Lに比例する理論について
説明する。図8は、アクティブ式の三角測距型の距離検
出装置の構成図である。この測距検出装置では、赤外発
光ダイオード(IRED)11からの光を投光レンズ1
2を介して被写体16に投射し、その反射光を受光レン
ズ13を介して受光素子14で受光することによって測
距を行うようになっている。この場合、両レンズ12,
13の主点間距離をs、受光レンズ13の焦点距離をf
としたとき、被写体16までの距離Lは、 L=s・f/x …… (1) により求められる。
【0026】ここで、xは上記反射光の受光素子14上
の入射位置であり、たとえばこの入射位置を電気信号に
変換する機能を有する半導体位置検出素子(以下、PS
Dと略記する)が上記受光素子14として用いられてい
る。このPSD14は、反射光の入射位置に応じて2つ
の電流信号Ia ,Ib を出力する。この電流信号Ia ,
Ib は、次式で示される。
【0027】
【数1】
【0028】ただし、aはPSD14上の受光レンズ1
3の光軸の位置とPSD14のIRED11側の端部と
の間の距離、tはPSD14の基線長方向の長さであ
る。この電流信号Ia ,Ib は、被写体16までの距離
Lを求めるためのAF(オートフォーカス)回路15に
供給される。
【0029】図9は、AF回路15の一般的な構成を示
すものである。この図9において、22,23は定常光
をカットするためのトランジスタ、24,25は上記ト
ランジスタ22,23のベース電位を固定するためのコ
ンデンサ、29,30はシーケンスコントローラ31に
より制御されるオペアンプであり、これらによって上記
PSD14の出力電流からIRED11の発光による電
流信号Ia ,Ib の成分を分離するための回路が構成さ
れている。すなわち、PSD14は、上記IRED11
の発光による信号のみを受光することが望ましい。した
がって、PSD14は、一般にIRED11の発光波長
以外をカットする、たとえば樹脂により形成された光学
フィルタを有している。しかし、外光成分にはIRED
11と同じ波長の成分も含まれている。このため、PS
D14からは、IRED11の発光による電流信号Ia
,Ib のほかに、外光成分による電流も出力される。
そこで、PSD14から出力される電流より、外光成分
による電流を除去する必要がある。
【0030】この場合、上記オペアンプ29,30は、
IRED11の発光タイミング以前においてシーケンス
コントローラ31により動作され、IRED11の発光
タイミングにおいて動作が禁止される。オペアンプ2
9,30のそれぞれの正側端子は圧縮ダイオード26,
27の電圧に設定され、それぞれの負側端子は基準電圧
Vref に固定されている。そして、オペアンプ29,3
0の出力で、それぞれの定常光カット用トランジスタ2
2,23のベース電圧を制御することにより、不必要な
光電流(外光成分による電流)がプリアンプ20,21
で増幅されるのを防いでいる。すなわち、上記電流信号
Ia ,Ib 以外の電流はプリアンプ20,21で増幅さ
れることなく、グランド(GND)に捨てられる。
【0031】しかして、IRED11が発光されると、
オペアンプ29,30はオフされる。このとき、トラン
ジスタ22,23のベース電位は、それぞれのコンデン
サ24,25により固定されている。したがって、IR
ED11の発光による電流信号Ia ,Ib のみがプリア
ンプ20,21によってそれぞれ増幅され、そして圧縮
ダイオード26,27にそれぞれ流し込まれる。この
後、上記圧縮ダイオード26,27からの圧縮信号は差
動演算回路28に供給され、ここで差動演算されること
によりAF出力に変換される。
【0032】なお、上記IRED11は、ドライバ33
によってオン/オフされるようになっている。また、上
記ドライバ33を駆動するプリドライバ32は、上記シ
ーケンスコントローラ31からの発光信号によってその
発光タイミングが制御されるようになっている。
【0033】図10は、差動演算回路28の構成を概略
的に示すものである。この図10において、34,35
はバッファ、36,37はNPNトランジスタ、38は
定電流源、39は抵抗である。上記バッファ34,35
は、前記プリアンプ20,21によりそれぞれ増幅さ
れ、圧縮ダイオード26,27にそれぞれ流し込まれる
電流Ix ,Iy によってそれぞれのアノードに生じる圧
縮信号Va ,Vb をNPNトランジスタ36,37のベ
ースにそれぞれ供給するものである。
【0034】上記NPNトランジスタ36,37は、そ
れぞれのエミッタ端子が共通に接続され、定電流源38
を介して接地されている。この場合、定電流源38の両
端電圧をVz とし、NPNトランジスタ36,37のベ
ース・エミッタ間電圧Vbeとコレクタ電流I1 ,I2 と
を考慮したとき、上記圧縮信号Va ,Vb について次の
関係が成り立つものとする。すなわち、 Va =Vt ・ln (I1 /Is )+Vz =Vo +Vt ・ln (Ix /Is ) …… (4) Vb =Vt ・ln (I2 /Is )+Vz =Vo +Vt ・ln (Iy /Is ) …… (5) ただし、Vt はサーマルボルテージ、Is はトランジス
タ36,37の逆方向飽和電流である。また、Vo は圧
縮ダイオード26,27のアノード側の定電圧である。
【0035】上記2つの式(4),(5)より、 Vo −Vz =Vt ・ln (I1 /Is )−Vt ・ln (Ix /Is ) =Vt ・ln (I2 /Is )−Vt ・ln (Iy /Is )……(6 )したがって、次式が求められる。
【0036】 Vt ・ln (I1 /Ix )=Vt ・ln (I2 /Iy ) …… (7) I2 =(I1 /Ix )・Iy …… (8) 図11は、圧縮ダイオード26,27の構成を示すもの
である。圧縮ダイオード26,27は、ダイオード接続
されたトランジスタによって構成されている。この場
合、NPNトランジスタ36,37とのペア性が重視さ
れ、その特性が揃えられている。これにより、上記コレ
クタ電流I1 ,I2 はいずれも定電流源38側に流れ込
むため、 I1 +I2 =Io …… (9) となる。したがって、 I1 =(Ix /(Ix +Iy ))・Io ……(10) となる。ただし、Io は定電流源38の電流である。
【0037】上記式(10)は、電流Ix ,Iy がPSD1
4の各出力である電流信号Ia ,Ib を同じように増幅
したものであることから、次のように書き直すことがで
きる 。 I1 =(Ia /(Ia +Ib ))・Io ……(11) したがって、前記式(2),(3)より、上記式(11)は、次の
ようになる。
【0038】 I1 =((a+x)/t)・Io ……(12) このことから、上記コレクタ電流I1 は、
【0039】
【数2】
【0040】また、前記式(1)より、次式が成立する。
【0041】
【数3】
【0042】したがって、この電流信号I1 が抵抗39
に流れることにより、測距による出力信号Vは、
【0043】
【数4】
【0044】となる。ただし、Rは抵抗39の抵抗値で
ある。しかし、これらの関係は、回路にノイズがなく、
各素子などにまったくばらつきがないときにのみ成立す
るものである。また、アクティブ方式の三角測距型の距
離検出装置の場合、被写体16までの距離が大きくなる
ほど、PSD14で受ける反射光は小さくなる。このた
め、たとえば遠距離側では、上記電流信号Ia ,Ib へ
のノイズ成分In による影響が無視できない。
【0045】このノイズ成分In を考慮すると、前記し
た式(11)は図12に示すようになる。すなわち、近距離
側では、上記電流信号Ia ,Ib が十分に大きいため、
次式が成立し第1の理論線v1 を満足する。
【0046】
【数5】
【0047】ところが、上記電流信号Ia ,Ib が小さ
くなる遠距離側では、 I1 =(In /(In +In ))・Io =(1/2)・Io ……(16) となり、これに一点鎖線v4 のような曲線で近づく。
【0048】また、被写体16までの距離が無限大とな
ると、上記電流信号Ia =Ib のときと同じような出力
信号Vを出力する。ここで、上記式(2),(3)より、上記
電流信号Ia =Ib となる距離Lx を求めると、 a+x=t−a−x x=(t/2)−a ……(17) となり、この結果、上記距離Lx は、前記式(1)より、 Lx =s・f/((t/2)−a) ……(18) となる。この場合、たとえば両レンズ12,13の主点
間距離sを50mm、受光レンズ13の焦点距離fを14
mm、PSD14の基線長方向の長さtを2mm、およびP
SD14のIRED11側の端部との間の距離aを0.
5mmとすると、距離Lx は、上記式(18)より、 Lx =1.4m となる。
【0049】しかし、このままでは被写体16までの距
離が無限大の場合と1.4mの場合との区別がつかな
い。
【0050】そこで、距離Lch2 以遠の領域では、PS
D14に入射される反射光の光量を判定することによ
り、一点鎖線v4 で示すような測距特性にならないよう
にするための回路(図示していない)が設けられてい
る。これにより、距離Lch2 以遠の領域では、第3の曲
線v3 に近似できるような測距特性を示すことになる。
【0051】本発明は上述の実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を変えない範囲で種々変形例の測
距装置が可能なことは勿論である。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように本発明の測距装置は、
補正距離信号もしくは実測距離信号を所定値と比較し、
この比較結果に基づいて上記補正距離信号もしくは上記
実測距離を選択して被写体の距離検出を行ようにしたの
で、本発明のものは、従来のもののように補正によって
遠距離の測距領域が狭くなり判別が不可能になることな
く、測距出力をできる限り犠牲にせず、誤差の発生を抑
えて、最大限、その測距可能な領域を広げることができ
るなど顕著な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測距装置の概念を示すブロック構成
図。
【図2】本発明の第1実施例を示す測距装置を内蔵した
スチルカメラとその調整装置の主要ブロック構成図。
【図3】上記図2の測距装置における測距出力の理想特
性線と実測特性線と補正特性線を示す図。
【図4】上記図2のスチルカメラにおける測距および撮
影処理のフローチャート。
【図5】本発明の第2実施例を示す測距装置を内蔵した
スチルカメラの測距および撮影処理のフローチャート。
【図6】本発明の第3実施例を示す測距装置における測
距出力の理想特性線とバラツキを含む実測特性線と補正
特性線を示す図。
【図7】上記図6のスチルカメラの測距および撮影処理
のフローチャート。
【図8】上記図2、5、6の実施例の測距装置に用いら
れるアクティブ方式の距離検出装置の構成図。
【図9】上記図8の距離検出装置に用いられるAF回路
図。
【図10】上記図9のAF回路に用いられる圧縮ダイオ
ード、差動増幅回路図。
【図11】上記図10の圧縮ダイオードの構成図。
【図12】上記図8の測距装置のPSDの出力特性を示
す図。
【図13】従来の測距装置における測距出力の理想特性
と実測特性を示す図。
【図14】従来の測距装置における測距出力の理想特性
線と実測特性線の違いを示す図。
【図15】従来の測距装置における測距出力の理想特性
線と実測特性線および補正特性線を示す図。
【符号の説明】
1……………………CPU(補正演算手段、距離検出手
段) 2……………………測距部(測距手段) 101……………………測距手段 103……………………演算手段(補正演算手段、距離
検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−198818(JP,A) 特開 平4−225112(JP,A) 特開 平4−157410(JP,A) 特開 平3−276145(JP,A) 特開 平3−148614(JP,A) 特開 平1−201633(JP,A) 特開 昭63−256931(JP,A) 特開 平3−64715(JP,A) 特開 平1−150809(JP,A) 特開 昭62−3609(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/28 - 7/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体に向けてパルス光を投射する投光
    部と、上記被写体からの上記パルス光の反射光を受光す
    る受光部とを有し、上記受光部の出力信号に基づいて
    写体の距離に応じた実測距離信号を出力する測距手段
    と、 上記実測距離信号を理想特性値に近づけるための補正値
    を記憶する記憶手段と、 上記実測距離信号と上記補正値とによって補正距離信号
    を求め、この補正距離信号に基づいて上記被写体の距離
    を演算する演算手段と、 を具備する測距装置において、 上記被写体が所定距離以遠にある場合には、上記補正距
    離信号の代わりに上記実測距離信号を用いて上記被写体
    の距離を決定するようにしたことを特徴とする測距装
    置。
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