JP3154546U - 鉢植えの植え替え用土詰め装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】軟質ポット等で育てられた育苗をそれよりも大きな鉢植えへの植え替える際の土詰めのときに、植え替え前の土ごと大きな鉢植えへの植え替えが良好にできるような土詰めが行える鉢植えの植え替え用土詰め装置を提供する。【解決手段】板状蓋2の下面に穴形成壁4を備える。穴形成壁4の内側が窓部2aの内側輪郭寸法より小さく、土12が穴形成壁4の内側に入り込まない。これにより、詰め替え用植木鉢11に土詰めを行ったときに、その土12に育苗を土ごと植え替えできる穴12aを形成することが可能となる。【選択図】図5
Description
本考案は、鉢植えの植え替えを行う際の土詰めに用いられる鉢植えの植え替え用土詰め装置に関するものである。
従来より、鉢植えの土詰めを行う際に、軟質ポットに同時に土詰めが行えるようにするために、格子状の配置スペースに仕切られたトレー上に土詰め前の軟質ポットを等間隔に配置したのち、その上に、各軟質ポットの上面開口と対応する窓部が形成された板状蓋を配置し、その板状蓋上から土を詰め込むことで、不要箇所への土の脱落を防ぎ、確実に軟質ポットにのみ土が供給されるようにする装置がある(特許文献1参照)。この装置では、板状蓋のうち各軟質ポットの中央部と対応する場所にビスを配置しており、土詰めと同時に、播種用もしくは子苗えを定着させるための凹みが形成されるようにしている。
しかしながら、上記特許文献1では、軟質ポットに新しく土詰めを行うような場合を想定したものであり、軟質ポット等で育てられた育苗をそれよりも大きな鉢植えへ植え替える際の土詰めのときに、植え替え前の土ごと大きな鉢植えへの植え替えが良好にできるような土詰めが行えるものではない。特に、上記特許文献1では、土詰めと同時に播種用もしくは子苗えを定着させるための凹みという小さな凹みを形成しているが、植え替えを行うようなものを想定しているものではなかった。
本考案は上記点に鑑みて、軟質ポット等で育てられた育苗をそれよりも大きな鉢植えへ植え替える際の土詰めのときに、植え替え前の土ごと大きな鉢植えへの植え替えが良好にできるような土詰めが行える鉢植えの植え替え用土詰め装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の考案では、所定の配列で配置される複数の詰め替え用植木鉢(11)の配列に対応して、複数の詰め替え用植木鉢(11)それぞれと対応する各所に形成され、詰め替え用植木鉢(11)の内側輪郭寸法以下の外側輪郭寸法を有すると共に、所定の内側輪郭寸法を有する窓部(2a)を備えた板状蓋(2)と、板状蓋(2)の下面固定され、該下面から下方に向かって延設されていると共に、板状蓋(2)の上方から見て該板状蓋(2)によって覆われており、窓部(2a)の内側輪郭寸法よりも小さく、かつ、植え替え前の育苗を土ごと挿入するための穴(12a)を詰め替え用植木鉢(11)に詰め込んだ土(12)に対して形成するための穴形成壁(4)と、が備えられていることを特徴としている。
このように、板状蓋(2)の下面に穴形成壁(4)を備えるようにすることで、詰め替え用植木鉢(11)に土詰めを行ったときに、その土(12)に育苗を土ごと植え替えできる穴(12a)を形成することが可能となる。したがって、植え替え前の軟質ポットもしくは植木鉢から取り出した土付きの育苗を土ごとその穴(12a)に挿入することで、容易かつ良好に植え替えを行うことが可能となる。
例えば、請求項2に記載したように、穴形成壁(4)を多角錐台形状とし、該多角錐台における下面側が板状蓋(2)に固定した構造とすることができる。この場合、請求項3に記載したように、穴形成壁(4)を一枚の鋼鈑の折り曲げ加工により、容易に構成することができる。
請求項4に記載の考案では、板状蓋(2)の外縁部には、穴形成壁(4)と反対側に向けて延設された土の脱落防止用の側壁面(3)が備えられていることを特徴としている。
このように、側壁面(3)を備えるようにすれば、手詰めで土詰めを行う場合には、土が板状蓋(2)の側方から脱落してしまうことがあるが、これを防止することが可能となり、より作業の効率化を図ることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本考案の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本考案の第1実施形態について説明する。図1〜図3は、本考案の一実施形態が適用された鉢植えの植え替え用土詰め装置1を示した図であり、図1が斜視図、図2が上面図、図3が側面図である。
本考案の第1実施形態について説明する。図1〜図3は、本考案の一実施形態が適用された鉢植えの植え替え用土詰め装置1を示した図であり、図1が斜視図、図2が上面図、図3が側面図である。
図1〜図3に示されるように、鉢植えの植え替え用土詰め装置1は、例えば溶融亜鉛メッキ鋼鈑(SGCC)にて構成されており、板状蓋2と側壁面3および穴形成壁4とを有した構成とされている。
板状蓋2は、後述するように格子状の配置スペースに仕切られたトレー上に配置された複数の土詰め前の植え替え用植木鉢の上に配置されるものである。この板状蓋2は、例えば上面形状が長方形状とされており、図2の縦方向寸法が例えば約35.8cm、横方向寸法が例えば約52.8cmとされている。
また、板状蓋2には、格子状に配置された各植え替え用植木鉢と対応する各所(例えば本実施形態の場合には図2の紙面縦方向に3列と横方向に4列の合計12箇所)に土詰め用の窓部2aが形成されている。窓部2aは、植え替え用植木鉢の開口上面のうち中央部を避けるように環状に複数個並べて配置されている。例えば、本実施形態では、窓部2aが植え替え用植木鉢の中心から見て120°間隔で3つに分割されたものとしている。この窓部2aの寸法は、植え替え用植木鉢や植え替え時の育苗が植えられている土の寸法、つまり植え替え前の軟質ポットもしくは植木鉢の寸法に基づいて設定されている。
具体的には、窓部2aの外周寸法、つまり植木鉢の中心と対応する位置からの径方向における最大距離は、植え替え用植木鉢の開口上面の内径寸法以下とされている。また、窓部2aの内周寸法、つまり植木鉢の中心と対応する位置からの径方向における最小距離は、植え替え時の育苗が植えられている土の外径寸法以上(植え替え前の軟質ポットもしくは植木鉢の内径寸法以上)とされている。
側壁面3は、長方形状とされた板状蓋2の外縁部の四辺のうちの三辺に関しては上方に向けられて延設されており、残る一辺に関しては下方に向けられて延設されている。例えば、各側壁面3は、約2.5cmの高さとされている。これら側壁面3は、板状蓋2と共に一枚の鋼鈑を切り抜いて形成したのち、折り曲げ加工することによって形成され、板状蓋2の補強部材としての役割を果たすと共に、上方に向けられた三辺に関しては土の脱落防止の役割も果たす。
穴形成壁4は、板状蓋2の下方に、例えばかしめによって固定されている。図4は、この穴形成壁4のみを示したものであり、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)のA−A断面図である。
この図および図2等に示されるように、本実施形態では、穴形成壁4は、六角錐台形状とされており、面積が大きい側となる下面側が板状蓋2に固定され、上面側が板状蓋2と反対側に向けられているため、穴形成壁4は、板状蓋2側から先細りとなる。穴形成壁4のうち植木鉢の中心と対応する位置からの径方向寸法は、窓部2aの内周寸法よりも小さくされている。具体的には、穴形成壁4の下面において、対向する二辺間の距離が約5.8cmとされている。このため、穴形成壁4の内側が窓部2aよりも内側に隠れ、窓部2aから露出しない構造とされている。
また、穴形成壁4のうちの下面側には、かしめ用壁面4aが3箇所形成されている。このかしめ用壁面4aにて、穴形成壁4が板状蓋2の下面にかしめ固定されている。
なお、穴形成壁4は、成形などによって形成することもできるが、一枚の板状部材を切り抜き、折り曲げ加工することにより製造することもできる。このような曲げ加工によって穴形成壁4を形成する場合、多角形状であると曲げ加工を容易に行うことができる。このため、本実施形態のように穴形成壁4を六角錐台とすることにより、穴形成壁4を容易に製造することが可能となる。
以上のようにして、本実施形態にかかる鉢植えの植え替え用土詰め装置1が構成されている。続いて、このように構成された鉢植えの植え替え用土詰め装置1の使用方法について、図5に示す土詰めの様子を示した斜視図を参照して説明する。
まず、図5(a)に示すように、格子状の配置スペースに仕切られたトレー10上に土詰め前の植え替え用植木鉢11を等間隔に配置したのち、その上に、上述した植え替え用土詰め装置1を設置する。このとき、各植え替え用植木鉢11の開口上面と鉢植えの植え替え用土詰め装置1における板状蓋2の各窓部2aとを一致させる。
そして、図5(b)に示すように、板状蓋2の上に土12を載せ、窓部2a内から土12を詰め込んでいく。これにより、窓部2aを通過した土12が植え替え用植木鉢11に詰め込まれる。このとき、側壁面3により、土12の脱落が防止される。そして、板状蓋2の下面から穴形成壁4が突出するように形成されているため、この穴形成壁4によって土12が堰き止められ、それよりも内側には土12が詰め込まれないようにされる。このため、詰め込み後には、図5(c)に示されるように、詰め込まれた土12の中央部において穴形成壁4と同じ形状の穴12aが形成された状態となる。
したがって、この穴12a内に、植え替え前の軟質ポットもしくは植木鉢から取り出した土付きの育苗を土ごと挿入し、その後、周囲の土12をならすことで、植え替えが完了する。
このように、板状蓋2の下面に穴形成壁4を備えるようにすることで、詰め替え用植木鉢11に土詰めを行ったときに、その土12に育苗を土ごと植え替えできる穴12aを形成することが可能となる。したがって、植え替え前の軟質ポットもしくは植木鉢から取り出した土付きの育苗を土ごとその穴12aに挿入することで、容易かつ良好に植え替えを行うことが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、板状蓋2に対して側壁面3を備えるようにしているが、必ずしも必要なものではない。すなわち、側壁面3は、鉢植えの植え替え用土詰め装置1を用いて手詰めで土詰めを行う場合には、土が板状蓋2の側方から脱落してしまうため、脱落防止の為に備えられていると作業の効率化の観点から有効である。しかしながら、鉢植えの植え替え用土詰め装置1を図示しないコンベアーを用いる場合、つまりコンベアーに植え替え用植木鉢を載せたトレー上に鉢植えの植え替え用土詰め装置1を配置した状態として搬送しながら土詰めを行う場合もある。このような場合には、コンベアーに側壁面3のように脱落防止の役割を果たす壁面を備えておけば、側壁面3を板状蓋2に備えておかなくても良い。
上記実施形態では、板状蓋2に対して側壁面3を備えるようにしているが、必ずしも必要なものではない。すなわち、側壁面3は、鉢植えの植え替え用土詰め装置1を用いて手詰めで土詰めを行う場合には、土が板状蓋2の側方から脱落してしまうため、脱落防止の為に備えられていると作業の効率化の観点から有効である。しかしながら、鉢植えの植え替え用土詰め装置1を図示しないコンベアーを用いる場合、つまりコンベアーに植え替え用植木鉢を載せたトレー上に鉢植えの植え替え用土詰め装置1を配置した状態として搬送しながら土詰めを行う場合もある。このような場合には、コンベアーに側壁面3のように脱落防止の役割を果たす壁面を備えておけば、側壁面3を板状蓋2に備えておかなくても良い。
また、上記実施形態では、窓部2aが植え替え用植木鉢の中心から見て120°間隔で3つに分割されたものとしているが、2つに分割したものであっても、4つ以上に分割されたものであっても構わない。
また、上記実施形態では、穴形成壁4を六角錐台形状とする場合について説明したが、他の多角錐台形状や円錐台形状としても良い。ただし、多角錐台形状とした方が曲げ加工が容易に行えるため、より容易に穴形成壁4を製造することが可能となる。
また、上記実施形態では、各トレー10に対して格子状に詰め替え用植木鉢11が配置されるものを例に挙げたため、板状蓋2に対して窓部2aも格子状に配置されたものを例に挙げて説明した。しかしながら、これも単なる一例であり、トレー10に対して詰め替え用植木鉢11が千鳥状に配置されるものであれば、それに対応して板状蓋2に対して窓部2aも千鳥状に配置されたものとすれば良い。つまり、詰め替え用植木鉢11の配列に対応して、所定の配列で窓部2aが形成されていれば良い。
また、上記実施形態では、詰め替え用植木鉢11の上面形状が円形である場合を前提として説明したため、窓部2aの外周寸法が詰め替え用植木鉢11の内径寸法以下となると説明した。しかしながら、詰め替え用植木鉢11の上面形状は任意であり、例えば、四角形などであっても構わない。その場合、窓部2aの外側輪郭寸法が詰め替え用植木鉢11の内側輪郭寸法以下であれば良い。
なお、窓部2aの内側輪郭寸法に関しては、少なくとも穴形成壁4の内側を露出させて土が入り込んでしまうことが防止される程度の所定の寸法を有していれば良く、仮に、植え替え時の育苗が植えられている土の外側輪郭寸法よりも小さくなっていても構わない。すなわち、土詰めし後に育苗を土ごと植え替える際に、詰められた土を押し広げながら行えば良いため、必ずしも穴部2aの内側輪郭寸法が植え替え時の育苗が植えられている土の外側輪郭寸法以上でなければならない訳ではない。
1 鉢植えの植え替え用土詰め装置
2 板状蓋
2a 窓部
3 側壁面
4 穴形成壁
4a かしめ用壁面
10 トレー
11 詰め替え用植木鉢
12 土
12a 穴
2 板状蓋
2a 窓部
3 側壁面
4 穴形成壁
4a かしめ用壁面
10 トレー
11 詰め替え用植木鉢
12 土
12a 穴
Claims (4)
- 所定の配列で配置される複数の詰め替え用植木鉢(11)の配列に対応して、複数の前記詰め替え用植木鉢(11)それぞれと対応する各所に形成され、前記詰め替え用植木鉢(11)の内側輪郭寸法以下の外側輪郭寸法を有すると共に、所定の内側輪郭寸法を有する窓部(2a)を備えた板状蓋(2)と、
前記板状蓋(2)の下面固定され、該下面から下方に向かって延設されていると共に、前記板状蓋(2)の上方から見て該板状蓋(2)によって覆われており、前記窓部(2a)の内側輪郭寸法よりも小さく、かつ、植え替え前の育苗を土ごと挿入するための穴(12a)を前記詰め替え用植木鉢(11)に詰め込んだ土(12)に対して形成するための穴形成壁(4)と、が備えられていることを特徴とする鉢植えの植え替え用土詰め装置。 - 前記穴形成壁(4)は、多角錐台形状とされて、該多角錐台における下面側が前記板状蓋(2)に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の鉢植えの植え替え用土詰め装置。
- 前記穴形成壁(4)は、一枚の鋼鈑を折り曲げ加工することによって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の鉢植えの植え替え用土詰め装置。
- 前記板状蓋(2)の外縁部には、前記穴形成壁(4)と反対側に向けて延設された土の脱落防止用の側壁面(3)が備えられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の鉢植えの植え替え用土詰め装置。
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JP2009005398U JP3154546U (ja) | 2009-07-31 | 2009-07-31 | 鉢植えの植え替え用土詰め装置 |
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CN110178592A (zh) * | 2019-06-25 | 2019-08-30 | 程德成 | 一种手工花盆移植组件 |
CN113597922A (zh) * | 2021-08-26 | 2021-11-05 | 江西环境工程职业学院 | 一种苗木培育用便于盆下填土的培养盆及填土设备 |
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2009
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CN113597922A (zh) * | 2021-08-26 | 2021-11-05 | 江西环境工程职业学院 | 一种苗木培育用便于盆下填土的培养盆及填土设备 |
CN113597922B (zh) * | 2021-08-26 | 2023-01-10 | 江西环境工程职业学院 | 一种苗木培育用便于盆下填土的培养盆及填土设备 |
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