JP3153555U - パルセータ取外し用工具セット、及び取外し用工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全かつ効率良くパルセータを取り外すことができ、洗濯機のクリーニング作業や部品等の交換・修理作業の効率を高めることのできる工具セットを提供する。【解決手段】基体20、基体20に螺進退自在に螺着された押込部材30、及び水平方向へ回動可能となるよう基体20に取付けられた複数の水平回動部材40を備え、各水平回動部材40に、パルセータを吊上げるための吊上部材50を取付けるための取付孔が形成されている工具本体10と、水平回動部材40の取付孔に吊設可能なパルセータ吊上げ用の吊上部材50と、押込部材30の下端部を当接させる当接部60aを有し、当接部60aの下に、パルセータ及びパルセータ回転軸のネジ穴に遊挿され、パルセータ回転軸に突き当てられる突き当て部60bを備えた軸当て部材60とを含んでいる。【選択図】図1

Description

本考案はパルセータ取外し用工具セット、及び取外し用工具に関し、より詳細には洗濯機のクリーニングやモータ等の部品の修理や交換などを行う際に、洗濯機内槽の内底部に配設されたパルセータを取り外すための工具セット、及びその工具に関する。
図7は、従来の全自動洗濯機の内部構造を示した要部断面図である。図8は、図7におけるパルセータとパルセータ回転軸との連結部分の拡大断面図である。
図中1は、筐体であり、筐体1の内部に有底円筒形状をした外槽(水槽)2が、防振機構3によって吊持されている。外槽2の内部には、洗濯槽と脱水槽とを兼ねた有底円筒形状の内槽4が配設され、内槽4の内底部には、洗濯運転時に洗濯水及び洗濯物を撹拌するためのパルセータ5が配設されている。
パルセータ5と内槽4とは、回転シャフト6に軸着され、回転シャフト6は、内槽4と外槽2とを貫通して、外槽2の外底部に配設された減速ギヤユニット7に連結されている。回転シャフト6は、内槽4を回転させるための内槽回転軸6aと、パルセータ5を回転させるためのパルセータ回転軸6bとを含んで構成されている。パルセータ回転軸6bは、略円柱状に形成され、その先端部分には、所定深さのネジ穴6c(図8参照)が形成されている一方、内槽回転軸6aは、パルセータ回転軸6bを取り囲むように円筒状に形成されている。
また、パルセータ5の中央部には、パルセータ回転軸6bに嵌め込むための軸受部5a(図8参照)が設けられており、軸受部5aをパルセータ回転軸6bに被せた状態で嵌め込んだ後、固定ネジ5bによって、パルセータ5とパルセータ回転軸6bとが固定されるようになっている。なお、パルセータ回転軸6bの先端部外周面には、軸心方向に沿って複数の溝が形成されており、これら溝と嵌合するよう軸受部5aの内周面にも複数の溝が形成されている。
また、外槽2の外底部にはモータ8が配設されており、モータ8の回転駆動力は、ベルト9を介して減速ギアユニット7に伝達される。減速ギヤユニット7に伝達された駆動力は、内部の減速機構、クラッチ機構(図示せず)、さらに回転シャフト6を介して、洗濯時にはパルセータ5に伝達され、パルセータ5を回転させて洗濯水が攪拌されるようになっている一方、脱水時には内槽4に伝達され、内槽4とパルセータ5とを一体に回転させて脱水が行われるようになっている。
ところで、上記したパルセータ式の洗濯機のクリーニング(内槽4の外側や外槽2の内側などの洗浄等)を行う場合や、故障等によってモータ8等の部品を修理・交換する場合には、まず、パルセータ5を内槽4から取り外さなければならない。すなわち、パルセータ5の上部に締め付けられている固定ネジ5bを取り外して、パルセータ5を内槽4から取り出す。その後、内槽4と内槽回転軸6aとを結合している内槽固定ナット6dなどを取り外して、内槽4を外槽2から取り外す作業などが行われる。
しかながら、洗濯機の使用年数が長くなると、パルセータ5の軸受部5aとパルセータ回転軸6bとの結合(嵌合)部分に水垢、洗剤垢、錆びなどが付着し、軸受部5aとパルセータ回転軸6bとの結合部分が癒着して、固定ネジ5bを取り外した状態であっても、パルセータ5をパルセータ回転軸6bから容易に取り外す(引抜く)ことができないという問題があった。
このような場合、パルセータ5に別途フック部材を引っ掛ける穴を開けて、前記フック部材を引っ掛け、作業者が手でフック部材を引き上げて、パルセータ5を引き抜く作業を行っていたが、防振機構3によって外槽2ごと持ち上がるため、パルセータ5を容易に取り外すことはできず、作業者の労力負担が大きく、また、パルセータ5に不要な穴をあけるため、パルセータ5を無駄に交換しなければならなかった。
また、上記方法でも取り外せない場合には、切断工具を用いて回転シャフト6を切断することもあったが、この場合、金属等の削り滓が多量に発生し、また、金属ピッチが内槽4等に付着して、これらの除去作業等にも時間を要すこととなり、また、これらの完全な除去も難しく、洗濯後の衣服に削り滓などが付着するなど、修理後のクレーム要因にもなっていた。また、パルセータ5のみならず、減速ギアユニット7も交換しなければならず、部品代などが高く付き、また、切断工具を使用するため、作業者への安全配慮上も好ましくなかった。
また、下記の特許文献1には、洗濯機のパルセータを取り外すための工具ではないが、洗濯機からプラスチック製の水槽を解体および回収するときに、水槽の外底部に突き出たシャフトに固着しているベアリングを引き抜くための引抜工具が開示されている。
特許文献1記載の引抜工具は、左右アーム部材の先端でベアリングを両側から挟み込む形態となっているものであるが、パルセータ5の径は、前記ベアリングの径と比較して何倍も大きいため、パルセータ5の両側を前記引抜工具で挟み込むことはできず、また、回転シャフト6はパルセータ5の上に突き出ない構成となっているため、前記引抜工具における押圧部材の押圧部を押し当てるのに適した場所がなく、特許文献1に記載されたような形態の引抜工具を、パルセータ5の取り外しにそのまま適用することはできない。
また、下記の特許文献2には、洗濯機の解体方法について開示されているが、パルセータ5を取り外すための工具については記載されておらず、洗濯機のクリーニングや部品等の修理・交換の際の使用に適したパルセータの取外し工具については、これまで検討されていなかった。
特開2005−279809号公報 特表2004−105973号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本考案は上記課題に鑑みなされたものであって、安全かつ効率良くパルセータを取り外すことができ、かつパルセータの無駄な交換を少なくすることができ、洗濯機のクリーニング作業や部品等の交換・修理作業の効率を高めることのできるパルセータ取外し用工具セット、及びその工具を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本考案に係るパルセータ取外し用工具セット(1)は、パルセータ回転軸に被せた状態で嵌着され、該パルセータ回転軸とともにネジ部材で固着された洗濯機のパルセータを取り外すための工具セットであって、基体、該基体に螺進退自在に螺着された押込部材、及び水平方向へ回動可能となるよう前記基体に取付けられた複数の水平回動部材を備え、各水平回動部材に、前記パルセータを吊上げるための吊上部材を取付けるための取付部が形成されている工具本体と、前記水平回動部材の取付部に吊設可能なパルセータ吊上げ用の吊上部材と、前記押込部材の下端部を当接させる当接部を有し、該当接部の下に、前記ネジ部材が取り外された後の前記パルセータ及び前記パルセータ回転軸のネジ穴に遊挿されて、該パルセータ回転軸に突き当てられる突き当て部を備えた軸当て部材とを含んで構成されていることを特徴としている。
上記パルセータ取外し用工具セット(1)によれば、前記軸当て部材を、前記パルセータ及び前記パルセータ回転軸のネジ穴に遊挿状態で、該パルセータ回転軸に突き当てた状態とし、前記軸当て部材の当接部に前記押込部材の先端部を当接させ、前記吊上部材の一端側を前記水平回動部材の取付部に取り付けるとともに、他端側を前記パルセータに取り付ける。そして、前記押込部材を所定の方向に回転させると、これに螺合する前記基体が上方に螺進し、同時に前記水平回動部材に取り付けられた前記吊上部材も上方に移動する結果、前記パルセータが吊り上げられ、前記パルセータ回転軸から前記パルセータが引き抜かれる。
したがって、前記パルセータ回転軸に被せた状態で嵌着され、該パルセータ回転軸とともにネジ部材で固着された取付形態のパルセータであっても、安全かつ効率良く取り外すことができ、洗濯機のクリーニング作業や部品等の交換・修理作業の効率を高めることができる。
また、前記工具本体の前記水平回動部材を水平方向へ回動させることができるので、前記パルセータの平面の凹凸形状や裏面のリブの形状等を考慮して、前記吊上部材を取り付け易い位置に取り付けることができ、取付位置の調整自由度が高く、作業性を高めることができる。また、前記水平回動部材が前記基体に取付けられているので、前記基体を小さくすることができ、軽量化を図ることができ、また、前記基体が、前記吊上部材を前記パルセータに取り付ける際の邪魔になりにくく、前記吊上部材の取付作業性を高めることができる。
また本考案に係るパルセータ取外し用工具セット(2)は、上記パルセータ取外し用工具セット(1)において、前記水平回動部材の取付部が、長手方向に複数形成されていることを特徴としている。
上記パルセータ取外し用工具セット(2)によれば、前記水平回動部材の取付部が、長手方向に複数、例えば、所定間隔で形成されているので、前記吊上部材の取付位置をパルセータの形状等に応じて適宜調整することができる。
また本考案に係るパルセータ取外し用工具セット(3)は、上記パルセータ取外し用工具セット(1)又は(2)において、前記吊上部材が、その先端部分に、前記パルセータにねじ込むためのネジ部が形成されているものであることを特徴としている。
パルセータには、通常、中心から所定半径の円周上等に、直径1〜3mm程度の水抜き孔が複数形成されている。上記パルセータ取外し用工具セット(3)によれば、上記したパルセータに元々設けられている水抜き孔をネジ孔にして前記吊上部材のネジ部を取り付けることができる。したがって、前記パルセータに余分な孔を形成することなく、前記パルセータを引き抜くことができ、また、前記パルセータも交換せずに再度使用することも可能となる。
また本考案に係るパルセータ取外し用工具セット(4)は、上記パルセータ取外し用工具セット(1)又は(2)において、前記吊上部材が、その先端部分に、前記パルセータに形成された孔に引っ掛けるための引掛け部が形成されているものであることを特徴としている。
上記パルセータ取外し用工具セット(4)によれば、前記パルセータと前記パルセータ回転軸との癒着が激しく、上記したネジ部が形成された前記吊上部材を用いても取り外せない(前記ネジ部が抜ける)場合であっても、前記パルセータに形成された孔に、前記吊上部材の引掛け部を引っ掛けて引き抜くことができ、より確実に前記パルセータを引き抜くことができる。
また本考案に係るパルセータ取外し用工具セット(5)は、上記パルセータ取外し用工具セット(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記吊上部材が、前記水平回動部材から吊下げる長さを調整するための調整部を備えていることを特徴としている。
パルセータの平面形状は凹凸形状となっているものが多く、前記吊上部材を取り付ける位置によっては、各水平回動部材から前記パルセータまでの距離(高さ)が異なることも想定される。上記パルセータ取外し用工具セット(5)によれば、前記調整部により、各水平回動部材から吊下げられる前記吊上部材の長さを調整することができ、引抜き時に、各水平回動部材に取り付けられた前記吊上部材に加わる力の分配を均一にすることができ、スムーズに前記パルセータを引き抜くことができる。
また本考案に係るパルセータ取外し用工具(1)は、パルセータ回転軸に被せた状態で嵌着され、該パルセータ回転軸とともにネジ部材で固着された洗濯機のパルセータを取り外すための工具であって、基体と、該基体に螺進退自在に螺着された押込部材と、水平方向へ回動可能となるよう一端側が前記基体に取り付けられた複数の水平回動部材とを備え、各水平回動部材に、前記パルセータを吊り上げるための吊上部材を取り付けるための取付部が形成され、前記押込部材が、前記ネジ部材が取り外された後の前記パルセータ及び前記パルセータ回転軸のネジ穴に遊挿されて、該パルセータ回転軸に突き当てられた軸当て部材を介して前記パルセータ回転軸に押圧力を付与するためのものであることを特徴としている。
上記パルセータ取外し用工具(1)によれば、前記水平回動部材に、前記吊上部材を取り付けるための取付部が形成され、前記水平回動部材を水平方向へ回動させることができるので、前記パルセータの平面の凹凸形状や裏面のリブの形状等を考慮して、前記吊上部材を取り付け易い位置に取り付けることができ、取付位置の調整自由度が高く、作業性を高めることができる。
また、前記パルセータは、洗濯機の内底部に配設されているので、取外し作業が行いにくい構造となっているが、前記水平回動部材が前記基体に回動自在に取付けられているので、前記基体を小さくすることができ、軽量化を図ることができ、また、前記基体が、前記吊下部材を前記パルセータに取り付ける際の邪魔にならず、作業性を高めることができる。
したがって、前記パルセータ回転軸に被せた状態で嵌着され、該パルセータ回転軸とともにネジ部材で固着された取付形態のパルセータであっても、安全かつ効率良く取り外すことが可能となり、洗濯機のクリーニング作業や部品等の交換・修理作業の効率を高めることができる。
本考案の実施の形態に係るパルセータ取外し用工具セットを示した斜視図である。 図1におけるII−II線断面図である。 実施の形態に係るパルセータ取外し工具セット(吊上ネジ部材を使用)が装着されたパルセータ引抜き前の状態を示した斜視図である。 図3におけるパルセータ回転軸付近を示した部分断面図である。 パルセータ引抜き後のパルセータ回転軸付近を示した部分断面図である。 実施の形態に係るパルセータ取外し工具セット(吊上フック部材を使用)が装着されたパルセータ引抜き前の状態を示した斜視図である。 従来の全自動洗濯機の内部構造を示した要部断面図である。 図7におけるパルセータとパルセータ回転軸との連結部分の拡大断面図である。
以下、本考案に係るパルセータ取外し用工具セット、及びその工具の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態に係るパルセータ取外し用工具セットの各部を示した斜視図であり、図2は、図1におけるII−II線断面図である。なお、実施の形態に係るパルセータ取外し工具セットが取り付けられる洗濯機の各部の構成は、図7、8に示した洗濯機の構成と略同様であるため、同一機能を有する構成部品には図7、8と同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
図中10は、工具本体(パルセータ取外し用工具)を示しており、工具本体10は、基体20と、基体20に螺進退自在に螺着された押込部材30と、水平方向へ回動可能となるよう一端側が基体20に取付けられた3つの水平回動部材40とを含んで構成されている。
基体20は、上下の円板部20aと、これら円板部20aの間に所定の隙間s(水平回動部材40の一端を配置するための隙間)を形成するために設けられた連結部20bとが一体化された、平面中央部における縦断面が略エの字形状をした円盤部材から構成されている。基体20の平面中心部には、押込部材30を螺合させるためのネジ孔20cが形成されている。また、基体20の円板部の周縁部3か所(円弧を略3等分する位置)にもネジ孔20dが形成されており、ネジ孔20dには、水平回動部材40を水平方向に回動自在に支持するためのボルト21が座金22を介して螺着されている。
押込部材30は、回転操作を行うための頭部30aと、雄ネジが切られた所定長さ(例えば、10cm前後)の軸部30bとを備えたボルト部材(螺杆)から構成されており、軸部30bの下端が逆円錐形状に形成されている。なお頭部30aの形状は、六角形に限らず、連結される工具の形状にあっていればよい。
水平回動部材40は、所定の長さ(パルセータ5の半径以下で5cm〜15cm程度)で、基体20の円板部20aの隙間sに入る厚さの平角棒材で構成されており、一端側の平面には、基体20に螺着されたボルト21が遊挿される挿通孔40aが形成され、他端側には、パルセータを吊上げるための吊上部材50を吊設するための取付孔(取付部)40bが、長手方向に複数個所形成されている。取付孔40bの口径や形状は、吊上部材50を吊設できるものであればよい。なお、本実施の形態では、取付孔(取付部)40bが、長手方向に2箇所形成されている場合について説明するが、少なくとも1箇所以上形成されていればよい。
吊上部材50には、パルセータ5の平面部に元々形成されている水抜き孔(直径約1〜3mm)5c(図8参照)に先端部を螺着させた状態で吊り上げる形式の吊上ネジ部材51と、パルセータ5の例えば、翼部(凸部)5d(図6参照)等の箇所に、作業者により別途開けられた引掛け孔5e(直径10mm前後)(図6参照)に先端部分を挿入して引っ掛けた状態で吊り上げる形式の吊上フック部材52とが適用され得る。
吊上ネジ部材51には、直径数mm(3mm前後)で、所定長さ(10〜15cm程度)のさらネジを適用することができ、頭部51aを、取付孔40bに係止させることにより、水平回動部材40に吊り下げることができるようになっている。
吊上フック部材52は、略J字形状をしたフック本体52aと、フック本体52aの上部に螺着されたナット部材52bと、座金部材52cとを含んで構成されており、座金部材52cを、取付孔40bに係止させることにより、フック本体52aを水平回動部材40に吊り下げることができるようになっており、また、ナット部材52bの位置を調整することで、フック本体52aの吊り下げ長さを適宜調整することが可能となっている。
これら吊上ネジ部材51と吊上フック部材52との使い分けは、例えば、最初に、吊上ネジ部材51を使用してパルセータ5の引抜き作業を行い、吊上ネジ部材51を使った方法では、取り外せない場合(例えば、パルセータ5とパルセータ回転軸6bとの癒着が激しい場合など)に、吊上フック部材52を使用する方法を採用することができる。このような吊上部材50の使い分けにより、パルセータ5に余分な孔を開けるケースを少なくすることが可能となる。
また、図中60は、軸当て部材であり、軸当て部材60は、押込部材30の下端部を当接させるための凹部が形成されている当接部(頭部)60aと、当接部60a下の突き当て部(軸部)60bとを含む軸部材で構成されている。突き当て部60bは、パルセータ5及びパルセータ回転軸6bのネジ穴6c(固定ネジ5bの取付穴)に遊挿され、ネジ穴6c底部に突き当てられるように、ネジ穴6cよりも径が小さく、また、ネジ穴6cに突き当てた状態で、パルセータ5から数センチ程度上に突き出る長さに設定されている。
これら工具本体10と、吊上部材50と、軸当て部材60とを含んでパルセータ取外し用工具セットが構成されている。これら各部は、金属材料で形成されている。
次に、実施の形態に係るパルセータ取外し工具セットを用いたパルセータの取外し方法について説明する。
図3は、実施の形態に係るパルセータ取外し工具セット(吊上ネジ部材51を使用)が装着されたパルセータ引抜き前の状態を示した斜視図であり、図4は、図3におけるパルセータ回転軸6b付近を示した部分断面図である。また、図5は、パルセータ引抜き後のパルセータ回転軸6b付近の状態を示した部分断面図である。
まず、固定ネジ5b(図8参照)を緩めてパルセータ5から取り外す。次に、軸当て部材60をパルセータ5及びパルセータ回転軸6bのネジ穴6cに挿入し、軸当て部材60をネジ穴6c底部に突き当てた状態に配置する。
吊上げネジ部材51を用いて、パルセータ5を取り外す(引抜く)場合、基体20に螺着されている押込部材30の下端部を、軸当て部材60の当接部60a(の凹部)に載せる。次に、各水平回動部材40を水平方向に回動させて、吊上げネジ部材51を取り付けるのに適したパルセータ5の水抜き孔5cの上まで取付孔40bを移動させる。次に、取付孔40bに吊上げネジ部材51を挿入し、吊上げネジ部材51の先端部を水抜き孔5cに仮止めし、その後、インパクトドライバなどの締結工具を用いて、吊上げネジ部材51の先端部を、水抜き孔5cにねじ込み、各水平回動部材40に取り付けられた吊上げネジ部材51を全て水抜き孔5cに螺着する(図3、4参照)。なお、吊上げネジ部材51の径は、水抜き孔5cの径より少し大きいだけなので、大きな孔を開けることなく、また、確実に螺着させることが可能となっている。
次に、押込部材30の頭部51aに、インパクトドライバなどの締結工具に取り付けられた六角ソケット(図示せず)を連結し、押込部材30を所定の方向に回転させる。押込部材30を回転させると、図4に示した状態から図5に示した状態に変化する。すなわち、基体20が、押込部材30に沿って上方に螺進し、同時に水平回動部材40に吊り下げられた吊上ネジ部材51も上方に移動することとなり、吊上ネジ部材51に螺着されたパルセータ5も次第に吊り上げられ、結果、パルセータ回転軸6bからパルセータ5が引き抜かれる。
また、吊上ネジ部材51に代えて吊上フック部材52を用いて、パルセータ5を引き抜く場合、まず、穴あけ工具を用いて、パルセータ5の吊上フック部材52を引っ掛ける箇所(例えば、翼部5dの上など)に引掛け孔5e(図6参照)を形成する。
次に、水平回動部材40の取付孔40bに吊り下げられた吊上フック部材52の下端部をパルセータ5の引掛け孔5eに挿入し、吊上フック部材52をパルセータ5に掛止させる。なお、先に、吊上フック部材52のフック本体52aの下端部を引掛け孔5eに引っ掛け、その後、フック本体52aの上端部を取付孔40bに通し、座金部材52cとナット部材52bとを取り付けて取付孔40bに係止させる取付方法でもよい。
次に、基体20に螺着された押込部材30の下端部を、パルセータ回転軸6bのネジ穴6c底部に突き当てられた状態の軸当て部材60の当接部60aに載せ、各水平回動部材40を回動させながら吊上フック部材52の位置を調整し、図6に示した引抜き前の状態にセットする。
次に、押込部材30の頭部30aに、インパクトドライバに取り付けられた六角ソケットを連結し、押込部材30を回転させる。すると、上記した吊上ネジ部材51を用いたときと同様に、基体20が、押込部材30に沿って上方に螺進し、同時に水平回動部材40に吊り下げられた吊上フック部材52も上方に移動することとなり、吊上フック部材52に掛止されたパルセータ5も次第に吊り上げられ、パルセータ回転軸6bからパルセータ5が引き抜かれる。
なお、吊上フック部材52を用いる方法は、吊上ネジ部材51を使用した方法ではパルセータ5を引き抜くことができない場合(パルセータ5とパルセータ回転軸6bとが非常に強く癒着している場合)などに適用すれば、パルセータ5へ余分な引掛け孔5eを開けるケースを少なくすることができ、パルセータ5を交換する必要もなく、ユーザが支払う部品代を抑えることも可能となる。
上記実施の形態に係るパルセータ取外し用工具セットによれば、軸当て部材60を、パルセータ5及びパルセータ回転軸6bのネジ穴6cに遊挿状態で、パルセータ回転軸6bに突き当てた状態とし、軸当て部材60の当接部60aに押込部材30の下端部を当接させ、吊上部材50の上端側を水平回動部材40の取付孔40bに係止させるとともに、下端側をパルセータ5に螺着又は掛止させる。そして、押込部材30を回転させると、これに螺合する基体20が上方に螺進し、同時に水平回動部材40に取り付けられた吊上部材50も上方に移動する結果、パルセータ5が吊り上げられ、パルセータ回転軸6bからパルセータ6が引き抜かれる。
したがって、パルセータ回転軸6bに被せた状態で嵌着され、パルセータ回転軸6bとともに固定ネジ5bで固着された取付形態のパルセータ5であっても、安全かつ効率良く取り外すことができ、洗濯機のクリーニング作業やモータ等の部品の交換・修理作業の効率を高めることができる。
また、工具本体10に設けられた水平回動部材40を水平方向へ回動させることができるので、パルセータ5の平面の凹凸形状や裏面のリブの形状等を考慮して、吊上部材50を取り付け易い位置に取り付けることができ、取付位置の調整自由度が高く、作業性を高めることができる。また、水平回動部材40が基体20に取付けられているので、基体20を小さくすることができ、軽量化を図ることができ、また、基体20が、吊上部材50をパルセータ5に取り付ける際の邪魔になりにくく、吊上部材50の取付作業性を高めることができる。
また、水平回動部材40の取付孔40bが、長手方向に、複数形成されているので、吊上部材50(51、52)の取付位置をパルセータ5の翼部5dの形状や水抜き孔5cの位置等に応じて適宜調整することができる。
また、吊上部材50が、その先端部分に、パルセータ5にねじ込むためのネジ部が形成されている吊上ネジ部材51を含んでいるので、パルセータ5に元々設けられている水抜き孔5cをネジ孔にして吊上ネジ部材51を螺着させることができる。したがって、パルセータ5に余分な孔を形成することなく、パルセータ5を引き抜くことができ、また、パルセータ5も交換せずに再度使用することが可能となる。
また、吊上部材50が、その先端部分に、パルセータ5に形成された引掛け孔5eに引っ掛けるための引掛け部が形成されている吊上フック部材52を含んでいるので、パルセータ5とパルセータ回転軸6bとの癒着が激しく、上記した吊上ネジ部材51を用いても取り外せない場合であっても、吊上フック部材52をパルセータ5に形成された引掛け孔5eに引っ掛けて引き抜けば、ほぼ確実にパルセータ5を引き抜くことができる。
また吊上フック部材52が、水平回動部材40から吊下げる長さを調整するための調整部(螺着されたナット部材)を備えているので、パルセータ5の平面は凹凸形状となっているものが多く、吊上フック部材52を取り付ける位置によっては、各水平回動部材40からパルセータ5までの距離(高さ)が異なることとなっても、前記調整部により、各水平回動部材40から吊下げられる吊上フック部材52の長さを調整することができ、引抜き時に、各水平回動部材40に取り付けられた吊上フック部材52に加わる力の分配を均一にすることができ、スムーズにパルセータ5を引き抜くことができる。
なお、本考案は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲であれば、各部の形状、大きさ、材質などの種々の変更を行うことが可能である。
また、上記したパルセータ取外し用工具セットは、洗濯・脱水機能を有するパルセータ式の所謂、全自動洗濯機だけでなく、洗濯・脱水・乾燥機能を有するパルセータ式の洗濯機などにも使用することができ、パルセータ回転軸に被せた状態で嵌着され、該パルセータ回転軸とともにネジ部材で固着されたパルセータ式のあらゆる洗濯機に対して使用することができる。
10 工具本体
20 基体
30 押込部材
40 水平回動部材
40a 挿通孔
40b 取付孔
50 吊上部材
51 吊上ネジ部材
52 吊上フック部材
60 軸当て部材
60a 当接部
60b 突き当て部

Claims (6)

  1. パルセータ回転軸に被せた状態で嵌着され、該パルセータ回転軸とともにネジ部材で固着された洗濯機のパルセータを取り外すための工具セットであって、
    基体、該基体に螺進退自在に螺着された押込部材、及び水平方向へ回動可能となるよう前記基体に取付けられた複数の水平回動部材を備え、各水平回動部材に、前記パルセータを吊上げるための吊上部材を取付けるための取付部が形成されている工具本体と、
    前記水平回動部材の取付部に吊設可能なパルセータ吊上げ用の吊上部材と、
    前記押込部材の下端部を当接させる当接部を有し、該当接部の下に、前記ネジ部材が取り外された後の前記パルセータ及び前記パルセータ回転軸のネジ穴に遊挿されて、該パルセータ回転軸に突き当てられる突き当て部を備えた軸当て部材とを含んで構成されていることを特徴とするパルセータ取外し用工具セット。
  2. 前記水平回動部材の取付部が、長手方向に複数形成されていることを特徴とする請求項1記載のパルセータ取外し用工具セット。
  3. 前記吊上部材が、その先端部分に、前記パルセータにねじ込むためのネジ部が形成されているものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパルセータ取外し用工具セット。
  4. 前記吊上部材が、その先端部分に、前記パルセータに形成された孔に引っ掛けるための引掛け部が形成されているものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパルセータ取外し用工具セット。
  5. 前記吊上部材が、前記水平回動部材から吊下げる長さを調整するための調整部を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のパルセータ取外し用工具セット。
  6. パルセータ回転軸に被せた状態で嵌着され、該パルセータ回転軸とともにネジ部材で固着された洗濯機のパルセータを取り外すための工具であって、
    基体と、
    該基体に螺進退自在に螺着された押込部材と、
    水平方向へ回動可能となるよう前記基体に取り付けられた複数の水平回動部材とを備え、
    各水平回動部材に、前記パルセータを吊り上げるための吊上部材を取り付けるための取付部が形成され、
    前記押込部材が、前記ネジ部材が取り外された後の前記パルセータ及び前記パルセータ回転軸のネジ穴に遊挿されて、該パルセータ回転軸に突き当てられた軸当て部材を介して前記パルセータ回転軸に押圧力を付与するためのものであることを特徴とするパルセータの取外し用工具。
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JP2016209972A (ja) * 2015-05-12 2016-12-15 トヨタ車体株式会社 車両用の治具

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