JP3153496B2 - 天頂方向での滞在時間が長い人工衛星を用いた通信サービス提供方法 - Google Patents

天頂方向での滞在時間が長い人工衛星を用いた通信サービス提供方法

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    • H04B7/1853Satellite systems for providing telephony service to a mobile station, i.e. mobile satellite service
    • H04B7/18539Arrangements for managing radio, resources, i.e. for establishing or releasing a connection

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人工衛星に係わり、
特に、衛星通信や移動体通信等の通信分野で利用できる
人工衛星、その軌道、およびその軌道制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、救急車から搬送中の救急患者に関
する医療データを画像の形で救急救命センターに伝送
し、救急救命センターから搬送中に急患に対しての適切
な処置の指示を行いたい、とのニーズがある。
【0003】ところが、自動車などの移動体から、画像
などの大量のデータを送ろうとする場合、地上の通信イ
ンフラでは対応出来ていない。また、現在軌道上でサー
ビス中の静止衛星やサービスを開始する予定の移動体通
信衛星を介した場合でも、ビルや木立などの遮蔽物によ
り長時間に亘る移動体からの伝送は困難である。
【0004】自動車などの移動体からの大量のデータ伝
送は、特殊な軌道を用いた衛星であれば可能であるが、
その軌道の求め方の具体的な方法は確立していない。従
って、その特殊な軌道の軌道要素についても、確固とし
た具体的な提案はなされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以下に公知の例に基づ
いて、具体的に従来の技術と問題点を述べる。
【0006】(A)既存の通信インフラの技術と問題点 (A−1)地上の通信インフラの技術と問題点 自動車などの移動体から地上の固定局に画像などの大量
のデータを送る場合、地上の通信インフラまたは通信衛
星を介した通信が考えられるが、現在存在するもので
は、そのすべての要求を満足している訳ではない。
【0007】救急車の場合を例にとって説明する。救急
車による救急患者の搬送に関しては現在平均搬送時間が
27分程度有る。重症患者の場合、この間に適切な処置を
施さなければ死亡する場合も多々生じており、救急搬送
中における専門医による適切な処置または処置の指導が
必要とされている。しかしながら、全国5,000台の救急
車に常時医師が同乗するためには、交替勤務も考えると
約15,000名以上の専従医師が必要となり現実的ではな
く、集中的に救急センター等から適切な処置法を指示す
ることが効率的である。ところが、現状の地上通信シス
テムでは瞬断しがちの電話レベルの通信しか実現されて
おらず、救急センターからの適切な処置の指示は十分に
行えていない。内視鏡、心電図、エコー、カメラ等の画
像情報が救急センターに送られれば、かなりの診断、処
置指示が可能であると言われている。しかしながら、地
上の通信インフラストラクチャでは、伝送帯域の制限、
通信可能領域の制限、他の通信との混線、人工構造物で
の反射による干渉などの問題が多く、現実的には適用が
困難である。
【0008】同様にして、例えばマラソンのテレビ中継
など、移動体からの多量のデータ伝送に関する要求は多
いが、現状の地上通信インフラでは対応出来ていない。
【0009】(A−2)静止通信衛星システムの技術と
問題点 人工衛星を用いた衛星通信においては、静止衛星を用い
たものと中低高度軌道を用いたものが知られている。こ
れまでの通信用衛星では以下に述べるような問題点があ
る。
【0010】静止衛星は地球自転周期とほぼ同じ約24時
間の周期を有しているため、地上からは赤道上空に静止
して見える。しかし、一般に仰角は低く、条件の良い場
合でも、東京での仰角は45度程度である。都市部におけ
る移動体は、ビル等の人工建造物や並木に囲まれた道路
を通行しているため、低い仰角範囲はこれらのもので遮
られており、静止衛星による衛星通信は遮られがちであ
る。静止衛星は東南から西南の方角にかけて見えるた
め、南北方向に移動している場合には静止衛星に対する
視野が開けているため通信が出来ても、東西方向に移動
している場合、特に西方向に移動している場合には、か
なりの時間帯において人工建造物や並木によって通信が
途絶してしまう。従って、都市部、山間部などの平地で
は無い地域では、静止衛星を用いた衛星通信は満足出来
るものではなかった。
【0011】(B)現在開発中の衛星通信システムの技
術と問題点 移動体通信衛星を用いた携帯電話サービス用に実現が進
められているIridium、Odysseyなどの中低高度の軌道を
用いた衛星通信システムの場合、衛星の軌道面の数や衛
星の数などの制約から、通信可能となる衛星が地上から
見て高い仰角内に留まっている時間帯は一般に短い。特
に、低軌道の衛星では軌道周期が90分から100分程度で
地球を一周回するため、地上から見て高い仰角に留まっ
ている時間は数分程度しか無い。従って、上記救急車の
例のように大量のデータをある程度の時間(例えば27分
以上)にわたって、人工建造物、植物、自然地形等の障
害物により途絶されることなく通信を行おうとした場合
に、これらの衛星通信システムを適用または応用しよう
とすると、高い仰角方向に常時衛星が代わる代わる現れ
るシステムとしなければならない。その場合、数百機以
上の衛星が必要となり、衛星自体の調達の問題やその運
用コスト、打ち上げコストなどを考えると経済的にも実
現性が低いと言わざるを得ない。
【0012】以上のように高い仰角が必要な場合、現在
までに実用化された静止衛星や現在実用化が急がれてい
る低中高度衛星では対応が不十分である。
【0013】(C)現在研究段階の衛星通信システムの
技術と問題点 例えば電子情報通信学会技術研究報告(信学技報)Vol.
89、No.57掲載の「非静止衛星軌道を利用した移動体通
信ミッションの可能性」などの研究報告などにより、現
在研究段階の衛星通信システムが論じられている。特
に、離心率を大きく取った長楕円軌道が上述の研究報告
も含めて提案されている。
【0014】ケプラーの法則により遠地点近傍では軌道
上の速度が遅くなる。これを利用してサービス対象地域
の上空に遠地点が来る軌道を設定すれば、高い仰角の範
囲に衛星が滞在する時間を長く取れるためである。従っ
て、人工建造物、植物、自然地形によって通信途絶が起
きることなく、長時間にわたって通信回線を確保するた
めには、長楕円軌道を利用することが必須である。
【0015】長楕円軌道の例としては、例えばロシアで
は約12時間周期で近地点高度が数百kmで軌道傾斜角が約
63.4度のモルニア軌道が、ロシア国内の通信衛星及び軍
事偵察衛星用として1960年代から実用化されている。こ
の軌道は、軌道面内での近地点引数が固定される安定し
た軌道であるが、国土が高い緯度に分布しているロシア
では実用的になるものの、低い緯度の範囲で南北に広い
広がりをもつ日本では実用性が低くなる軌道でもある。
また、日本国内でも約8時間周期の軌道、約12時間周期
の軌道、約24時間周期の軌道についてもいくつか提案さ
れたものがある。しかしながら、これらの提案について
はあくまでもポイントデザインであり、南北方向及び東
西方向に広がりを持つ日本の国土に適応する軌道につい
ては、最適となる軌道についてもその軌道の設定方法に
ついても、具体的な提案や解決法の提示もされてきてい
ない。これは一般に軌道の設定に関しては、設計者の経
験からの類推により軌道六要素を決定する手法が主流で
あったためと考えられる。
【0016】軌道の定義には様々なパラメータ設定法が
有るが、一般には以下の軌道六要素が用いられることが
多い。これらはある基準の時刻における値として定義さ
れ、 軌道長半径 a:楕円の長半径(図5の54で示す) 離心率 e:楕円の扁平度(0≦e<1) 軌道傾斜角 i:軌道面の赤道面からの傾き(図6の64で示す) (0度≦i≦180度) 昇交点赤経 Ω:軌道が赤道面を南半球から北半球にかけて横切る点(昇交点 、図6の62で示す)を春分点方向から東周りに計った角度 (図6の63で示す) (0度≦Ω≦360度) 近地点引数 ω:軌道面上で近地点の位置を昇交点62から計った角度(図6 の63で示す)(0度≦ω≦360度) 真近点離角 θ:近地点と楕円の焦点を結ぶ線分と軌道上の衛星の位置と楕円 の焦点を結ぶ線分がなす角(図5の58で示す) (0度≦θ≦360度) が多くの場合用いられる。これらの幾何学的な関係を図
5及び図6を用いて説明する。人工衛星51は楕円の焦点
50を楕円軌道の焦点として運動する。楕円の近地点53と
楕円の焦点50の間の距離は近地点半径Rpで表し、図5で
は57で表している。楕円の遠地点52と楕円の焦点50の間
の距離は遠地点半径Raで表し、図5では56で表してい
る。近地点半径Rp、遠地点半径Ra、軌道長半径a、図5
の55で示す軌道短半径bと離心率eの間には以下の関係
が有る。
【0017】Rp = a(1−e) Ra = a(1+e) b = a(1−e2)1/2 e = (Ra−Rp)/(Ra+Rp) 図6において地球60を楕円軌道の焦点とした場合の例を
示す。楕円軌道は赤道面61を昇交点62において南半球か
ら北半球に向かって横切り、近地点が65、遠地点が66と
なる。赤道面61と軌道面との間の角64が軌道傾斜角iと
なる。昇交点赤経は春分点方向から東回りに測定した角
度68で定義され、近地点引数は昇交点62から近地点65ま
での角度63で定義される。
【0018】仮に軌道周期から軌道長半径が選定出来た
としても、他の軌道の主要パラメータである離心率は0.
0以上1.0未満の任意の実数、軌道傾斜角は0.0度以上18
0.0度以下の任意の実数、近地点引数は0.0度以上360.0
度以下の任意の実数が選定出来る訳で、これらの組み合
わせを考えると、軌道要素の組み合わせは無限に存在す
る。従って設計者が自身の経験から直感的にあるいは類
推によって、それらのパラメータを設定せざるを得ない
側面も有る。
【0019】サービス対象地域の天頂方向に長い時間に
わたって可視となる軌道が実現出来れば、「長時間にわ
たる移動体からの大容量データ伝送」は衛星を介した通
信により実現される。従って、日本の国土に適応し、経
済性も兼ね備えた、すなわち全体システムを構成する衛
星の機数が出来るだけ少なくて済む軌道要素の具体的な
設定値及びその設定の具体的な方法論が求められてい
た。
【0020】以上説明したように、自動車などの移動体
から画像データなどの大容量データを長時間にわたって
伝送するためには、人工衛星を天頂方向にできるだけ長
く可視となるように配置し、その人工衛星を介して通信
することが必要となる。
【0021】これを実現するには、一般にサービス対象
地域上空に遠地点が来る長楕円軌道が好ましいと考えら
れているが、その軌道要素の適切な設定方法やアルゴリ
ズムに関しては確固としたものが提案されていない。ま
た、たとえば日本全土をサービス対象とした場合の適切
な軌道要素の提案も具体的になされていない。
【0022】本発明は、以上の問題点を鑑みてなされた
もので、軌道要素設定のために考案した具体的な方法論
を提示し、それを用いて求められる軌道要素の範囲を限
定した形で設定することを目的とする。
【0023】さらに、本発明は、上述の問題点を解決す
ることを可能とするために、天頂方向に長時間可視とな
るように配置された人工衛星を利用する各種システムを
構築することを目的としている。
【0024】さらに、本発明は、上記設定した軌道要素
に基づいて人工衛星の軌道制御を実施する軌道制御手段
を提示することも目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、楕円軌道上を周回する人工衛星におい
て、その楕円軌道は、当該人工衛星を利用して行われる
サービスの対象地域と、該サービス対象地域から当該人
工衛星が見えるべき仰角の許容範囲と、軌道要素を定義
する基準時刻とを入力条件として求めた軌道六要素によ
って定義されるものとする。
【0026】ここで、本発明による楕円軌道の衛星は、
当該衛星のサービス対象地域から静止衛星を見たときの
最大仰角よりも、大きい角度位置に当該衛星が見えるよ
うになる長楕円軌道を周回するものである。
【0027】より具体的には、軌道要素の決定に際して
は、軌道長半径の設定工程、近地点引数の設定工程、半
頂角の設定工程、所要サービス時間の設定工程、前記サ
ービス対象地域を包含する多角形の設定工程、衛星数と
各衛星の昇交点赤経及び真近点離角の設定工程、軌道傾
斜角の初期値の設定工程、該多角形の各頂点からの可視
時間の計算工程、軌道傾斜角と離心率の組み合わせの設
定工程、および、昇交点赤経及び真近点離角の再設定工
程により、軌道六要素が決定される。
【0028】また、上記目的を達成するために本発明で
は、楕円軌道上を周回する複数の人工衛星からなる人工
衛星群において、前記各人工衛星の楕円軌道の軌道六要
素は、当該人工衛星群を利用して行われるサービスの対
象地域と、該サービス対象地域から当該人工衛星群のい
ずれかの人工衛星が見えるべき仰角の許容範囲と、軌道
要素を定義する基準時刻とを入力条件として求められた
ものであって、前記サービス対象地域から見た天頂方向
の予め定めた仰角範囲内に、少なくとも1機以上の人工
衛星が常時可視となるように前記楕円軌道を複数組み合
わせ、各軌道面に1機以上の人工衛星を配置したもので
あることを特徴とする人工衛星群を用いる。
【0029】また、上記目的を達成するため本発明は、
人工衛星の軌道を制御するための軌道制御システム、人
工衛星を介して衛星通信を行う衛星通信システム、地球
観測装置を搭載した人工衛星を用いる地球観測システム
等の、様々な人工衛星を利用するシステムにおいて、上
記本発明による軌道を備えた人工衛星を用いる。
【0030】またここで、衛星通信システムにおける衛
星通信端末は、本発明による人工衛星が対象とするサー
ビス対象地域内で使用される際には、天頂方向の予め定
めた仰角範囲内に現われる当該人工衛星との信号の送受
信を行うための送受信手段を備えるものであって、当該
サービス対象地域内を主に移動する移動体に搭載しても
よい。また、衛星通信端末に、全地球測位システムを構
成するGPS衛星からの電波を受信し自らの位置を少なく
とも計測するGPS手段や、電気、ガスおよび水道等の公
共料金の対象となるもの等について、その使用量を各戸
毎に計測する計測手段をさらに備えるようにしてもよ
い。
【0031】また、上記目的を達成するために本発明
は、楕円軌道上を周回する人工衛星の軌道要素決定方法
において、当該人工衛星を利用して行われるサービスの
対象地域と、該サービス対象地域から当該人工衛星が見
えるべき仰角の許容範囲と、軌道要素を定義する基準時
刻とを入力条件として、該入力条件を満足する軌道六要
素を求める。なお、複数の人工衛星の配置する場合に
は、前記サービス対象地域から見た天頂方向の予め定め
た仰角範囲内に、少なくとも1機以上の人工衛星が常時
可視となるように前記楕円軌道を複数組み合わせ、各軌
道面に1機以上の人工衛星を配置すると良い。
【0032】また、上記目的は、軌道長半径、近地点引
数、半頂角、サービス期間、および、サービス対象地域
を包含する多角形を設定する手段と、前記設定された値
から、衛星数と各衛星の昇交点赤経及び真近点離角の設
定を行う手段と、軌道傾斜角の初期値の設定する手段
と、前記多角形の各頂点からの可視時間を計算する手段
と、軌道傾斜角と離心率の組み合わせを設定する手段
と、前記昇交点赤経及び前記真近点離角の再設定を行う
手段とを備えることを特徴とする軌道要素決定装置によ
り達成される。
【0033】また、上記目的を達成するために本発明
は、人工衛星を介して衛星通信を行う衛星通信システム
において、人工衛星と、該人工衛星を介した衛星通信を
行うための衛星通信端末と、該人工衛星を介して該衛星
通信端末との通信を行う基地局とを少なくとも備えるも
のであって、前記人工衛星は、該人工衛星のサービス対
象地域から見た静止衛星の最大仰角よりも高い仰角位置
に該人工衛星が見えるようになる長楕円軌道を周回する
人工衛星であり、前記衛星通信端末は、移動体に搭載可
能なもので、前記人工衛星が対象とするサービス対象地
域内で使用される際に、天頂方向の予め定めた仰角範囲
内に現れる当該人工衛星との信号の送受信を行うための
送受信手段を備える。
【0034】また、上記目的を達成するために本発明
は、人工衛星を介して衛星通信を行う衛星通信システム
において、人工衛星と、該人工衛星を介した衛星通信を
行うための複数の衛星通信端末とを少なくとも備えるも
のであって、前記人工衛星は、当該人工衛星の主たるサ
ービス対象地域から見た静止衛星の最大仰角よりも大き
い角度位置に該人工衛星が見えるようになる長楕円軌道
を周回する人工衛星であり、前記複数の衛星通信端末
は、前記人工衛星を介して他の衛星通信端末との信号の
送受信を行うための送受信手段をそれぞれ備えるもので
あり、前記複数の衛星通信端末のうち少なくとも1つ
は、前記主たるサービス対象地域内に位置し、その他は
該主たるサービス対象地域以外で、かつ、前記人工衛星
との衛星通信が可能な地域に位置するものであり、前記
人工衛星の主たるサービス対象地域から見た当該人工衛
星の仰角に応じて、前記主たるサービス対象地域内に位
置している衛星通信端末間の中継、前記主たるサービス
対象地域内の衛星通信端末とそれ以外の地域に位置する
衛星通信端末との中継、および、前記主たるサービス対
象地域以外の地域に位置する衛星通信端末間の中継のう
ち、いずれかの中継形態が選択される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した、 ・適切な軌道要素を設定するための手法(アルゴリズ
ム); ・そのアルゴリズムによる軌道要素の設定; ・設定した軌道要素を実現し、制御するための方策;の
実施形態について順に説明する。
【0036】(1)適切な軌道要素を設定するための手
法(アルゴリズム) 人工建造物、植物及び自然地形により遮蔽されることが
少ない天頂方向に人工衛星が長く見えるようにするため
には、その地域の上空に遠地点を持つ楕円軌道が有効で
ある。ここでは本発明による軌道要素の設定方法につい
て順に述べる。この設定方法を図1にフローチャートに
示す。
【0037】(1−1)軌道長半径の設定(ステップ
4) 衛星自体の運用及びその衛星を用いた衛星通信の運用を
考えると、一日の長さの整数倍または整数分の一倍の周
期を持つ軌道を採用すれば、毎日同じ衛星が同じ時間帯
に可視となるために周期的な運用が可能となる。表1に
軌道周期を4、6、8、12、16、24、32及び36時間にし
た場合の、衛星の可視解析の結果の例を示す。
【0038】
【表1】
【0039】それぞれの軌道の軌道傾斜角が63.4度の時
の、各都市から仰角70度以上の天頂方向に衛星が見える
時間の長さを整理したものであるが、圧倒的に12及び24
時間周期の衛星軌道を選択することがシステム構成上有
利であることが判る。従って軌道傾斜角が変わっても、
特に約12時間の周期または約24時間の周期を持つ軌道が
実用的であると判断出来る。軌道長半径11は衛星の周期
から、約12時間の周期の軌道であれば約26,562km、約24
時間の周期の軌道であれば約42,178kmというように一意
的に決定される。
【0040】(1−2)近地点引数の設定(ステップ
5) 近地点引数12は、衛星を用いた通信サービスまたは地球
観測サービスを受ける対象地域の場所に依存し、対象地
域が北半球の場合、近地点が南半球上空に来て遠地点が
北半球上空に来るように近地点引数を約270度とする。
同様にしてサービス対象の地域が南半球の場合、近地点
引数は約90度とすれば良い。これらはサービス対象地域
上空に遠地点を配置するための必須の条件である。
【0041】(1−3)離心率、軌道傾斜角、昇交点赤
経及び真近点離角の設定 (a)半頂角の設定(ステップ1) まず、「天頂方向」といっても定性的であるため、例え
ば20度、40度といったように、衛星の見える方向として
天頂方向からの許容範囲を半頂角で定める。この時仰角
はそれぞれ70度、50度といった値となる。衛星はこの半
頂角が成す天頂を中心とする円錐の中に長時間可視とな
る。明らかに半頂角が小さくなるほどサービスを行う衛
星の絶対数が必要になる。
【0042】(b)所要サービス時間の設定(ステップ
2) 衛星によってサービスを受けたい時間の長さを設定す
る。例えば救急車であれば、24時間連続のサービスが要
求される。
【0043】(c)サービス対象地域を包含する多角形
の設定(ステップ3) 従来の静止衛星は、地上からは静止して見えるため、サ
ービス対象地域に対してアンテナビームを成形すること
で対応出来た。また、中低高度軌道を利用したIridium
やOdysseyなどのシステムでは、沢山の衛星でくまなく
順番に地上をカバーする設計思想を採用しているため、
サービス対象地域を限定して細かく検討する必要は無か
った。しかし現在対象としている楕円軌道は、地上から
静止して見える訳ではなく、衛星数も少ない方が好まし
い。従って、軌道形状はサービス対象地域に適したもの
を選択しなければならない。
【0044】本発明では、まず、サービス対象地域の最
北端、最南端、最西端、最東端の四つの地点の緯度、経
度および高さを与える。日本の場合には、表2に示す地
点が最北端、最東端、最南端及び最西端として考えられ
る。
【0045】
【表2】
【0046】これらの四つの地点は図7に示すように散
在しており、それらの緯度及び経度は一般に同一の値を
採らない。サービス対象地域がこの四地点を頂点とした
四角形に含まれない場合、サービス対象地域すべてが包
含される多角形を考え、この四地点以外の頂点の緯度、
経度及び高度を設定する。この多角形は複数の三角形が
隣接するようにして形成すれば良い。
【0047】なお、上述した(a)から(c)の工程は
順不同で構わない。
【0048】(d)衛星数と各衛星の昇交点赤経及び真
近点離角の設定(ステップ6) 24時間連続のサービスを楕円軌道で行う場合には、衛星
一機では実現出来ないことは明らかである。従って、二
機、三機などと、システムを構成するために必要な衛星
数を設定する。ある地域を連続してサービスするために
は、衛星は一つの軌道面に一機ずつ配置するのが効果的
である。また、軌道の形状は同一が望ましい。各軌道の
昇交点赤経は360度を衛星数で割った角度だけ離せば良
い。すなわち、衛星数を三機とすれば、昇交点赤経が12
0度ずつ離れた三つの軌道面上を衛星が運動することに
なる。
【0049】昇交点赤経は地球の重力ポテンシャルの影
響で地軸周りに一定の周期で回転する。つまり軌道面は
地軸周りに回転する。従って、昇交点赤経はサービス対
象地域上空に遠地点が来るように、基準時刻において定
義する必要がある。この段階では解析に都合の良い任意
の数値を与えればよい。また、サービス対象地域の慣性
空間上での位置も解析に都合の良い任意の値を与えれば
良い。
【0050】また、真近点離角の設定に当たっては、一
つの衛星がその軌道上で近地点にある時、その他の衛星
の真近点離角が、その周期をシステムを構成する衛星数
で割った時間に相当する角度ずつ離してやれば良い。た
とえば三機であれば、隣合う軌道上の衛星の真近点離角
は軌道周期の1/3ずつ順に離れていれば良い。
【0051】以上の昇交点赤経と真近点離角の設定によ
り、各軌道の地上軌跡はほぼ一致し、同じ地域上空に衛
星が順番に現れるようにすることが出来る。
【0052】(e)軌道傾斜角の初期値の設定(ステッ
プ7) この多角形の重心付近の上空に軌道の遠地点が来ればサ
ービス対象地域全体でほぼ均質なサービスを行うことが
出来ると考えられる。しかし、自転による各地点の移動
と、衛星の軌道上運動による相対運動のため、必ずしも
この配置が理想的とは限らない。従って、この多角形の
重心付近の緯度と同じ角度の軌道傾斜角を初期値とし
て、解析を以下の通り行う。
【0053】(f)多角形の各頂点からの可視時間の計
算(ステップ8、9) ここまでに各軌道の軌道長半径11、近地点引数12、昇交
点赤経、真近点離角、軌道傾斜角の初期値を決定してい
る。つまり、六要素の内五つの要素を決定している。
【0054】先の多角形各点から天頂方向の半頂角が成
す円錐内部に衛星が見える時間を衛星毎に求める。これ
は幾何計算とケプラーの法則により求められるが、計算
機による数値計算でも可能である。図1のステップ8で
示すように、離心率を0.0から1.0まで変化させることに
より、多角形各点からの可視時間長がほぼ同じになる離
心率の範囲を求める。計算機を用いる場合には、有限の
刻み幅で離心率を順次変化させて多角形の各頂点からの
可視時間を比較して行く、といった手法が考えられる。
【0055】次に、図1のステップ9に示すように、軌
道傾斜角を初期値から少し変化させ、同様に離心率を変
化させ、多角形各点からの可視時間がほぼ同じ時間長に
なる離心率の範囲を求める。同様にして計算機を用いる
場合には、軌道傾斜角を有限の刻み幅で変化させて多角
形の各頂点からの可視時間を比較して行く、といった手
法が考えられる。基準時刻を定め、これに応じた昇交点
赤経及びサービス地域の慣性空間上の位置を定めた上
で、計算機で軌道伝搬させ、可視時間を時刻の範囲で求
めてやれば、各衛星が重複して天頂方向の半頂角が成す
円錐内部に見える時刻も求められる。
【0056】なおこの時、衛星が半頂角内部に滞在する
時間の長さは軌道面一面につき衛星一機がサービス出来
る時間長であり、地球の自転周期である約24時間の約数
である、約1、約2、約4、約6、約8、約12及び約24時間
であれば、サービスも衛星運用も周期的に行えるため好
都合である。明らかにサービスを一日24時間、つまり常
時間断無く行うためには、この時間が約24時間であれば
衛星が少なくとも一機、約12時間であれば衛星が少なく
とも二機必要であることが判る。従ってこれをもとに必
要に応じて上記工程(d)(ステップ6)に戻って衛星
数の定義をし直せば良い。
【0057】(g)軌道傾斜角と離心率の組み合わせの
設定 上述のステップ8及び9に示した解析を繰り返すことに
より、サービス対象地域を含む多角形のすべての地点で
均質なサービスを行うための、軌道傾斜角と離心率の値
が組み合わされて、図1の13及び14に示したように数値
の範囲という形で得られる。
【0058】(h)昇交点赤経及び真近点離角の再設定
(ステップ10) 最後に、衛星の打ち上げ時刻などに合わせる形で基準時
刻を設定し、その時に応じた適切な昇交点赤経15と真近
点離角16を設定すれば良い。
【0059】なお、上述したアルゴリズムの全てあるい
は一部に対応するプログラムを生成し、計算機によって
実行してもよい。例えば、ステップ1〜5で設定される
データを利用者が入力した後、これら設定条件に基づき
ステップ6〜10に対応するプログラムを計算機で実行
する構成としてもよい。
【0060】(2)上記のアルゴリズムによる軌道要素
の設定 (2−1)日本をサービス対象地域とした場合 以上の手法(アルゴリズム)を用いることによって、日
本の全領土を含む地域では、表3のケース2に示す軌道
要素の楕円軌道が、日本全土から仰角55度以上の天頂方
向に一つの衛星が一日につき約12時間可視となる軌道要
素の範囲の組み合わせとして得られる。この時二つの衛
星を、昇交点赤経を180度離し真近点離角を軌道周期の
半分の時間に相当する180度離して配置すれば一日24時
間連続して仰角55度以上の天頂方向に日本全土から可視
となる。
【0061】また、沖の鳥島、南鳥島等の南方海上にあ
る離島を除く日本全土を考えた場合には、同様にして4
つの衛星の昇交点赤経を90度ずつ離して表3のケース1
に示す軌道要素の楕円軌道を用いれば、仰角70度以上の
天頂方向に何れかの衛星が常に可視になるようにするこ
とが出来る。
【0062】
【表3】
【0063】なお、人工衛星の軌道は地球重力場、月・
太陽の引力等の影響により短周期および長周期でも常時
変動しており、一般的には、ある程度の許容範囲をもっ
て制御されている。このため、本明細書や表などで論じ
られている軌道要素については、概略値あるいは軌道制
御後の目標ノミナル値が示されている。
【0064】周期が約12時間の軌道の場合、表4のケー
ス3に示す軌道要素の楕円軌道が北海道、本州、四国、
九州及び沖縄において仰角70度以上の天頂方向に約6時
間衛星が可視となる軌道要素の組み合わせとして得られ
る。
【0065】
【表4】
【0066】先の範囲以外の軌道要素を選定した場合に
は、例えば上記の周期が約24時間の軌道のケース2の場
合、日本の一部の地域で仰角55度以上の天頂方向に衛星
が見えなくなる場合が生じる。例えば、軌道傾斜角が45
度よりも小さい、あるいは135度よりも大きい場合には
最北端でのサービス時間が一日では24時間未満となり、
逆に軌道傾斜角が55度以上125度以下の場合最南端での
サービス時間が一日では24時間未満となる。また、離心
率が約0.25以下の場合最北端で、約0.38以上の場合最西
端及び最東端で、それぞれサービス時間が一日では24時
間未満となる。図8に、約24時間周期で且つ離心率が0.
25で且つ軌道傾斜角が55度で且つ近地点引数が270度の
軌道について軌道の地上軌跡を、図9に約24時間周期で
且つ離心率が0.38で且つ軌道傾斜角が45度で且つ近地点
引数が270度の軌道について軌道の地上軌跡を示す。地
上軌跡は離心率が大きくなるにつれ東西方向に広がり、
軌道傾斜角が大きくなるにつれ(軌道傾斜角が0度〜90
度の範囲の場合であり、軌道傾斜角が90度〜180度の範
囲の場合は、逆に小さくなるにつれ)南北方向に広が
る。図示されたこの地上軌跡の比較からも、先程与えた
軌道要素の範囲外に出た場合、いずれかの地点でサービ
スが不完全となることは理解出来る。
【0067】以上より、日本全域をカバーするために適
切な軌道要素の範囲は表5でまとめられる。例として、
上記各ケースに対応して設定したサービス対象地域、許
容仰角、所要衛星数を付記した。
【0068】
【表5】
【0069】(2−2)全世界を対象とした場合 全世界をサービス対象とする場合には、全世界を一定の
面積の領域に分割して、それぞれの領域に対して以上の
考え方を適用すれば良い。なお、赤道近傍の領域につい
ては楕円軌道を用いるよりも静止軌道を用いた方が良い
場合もあるため、全世界を対象とした場合には、これま
でに述べた楕円軌道と静止軌道を組み合わせることが効
果的である。例えば表6に示す軌道要素の楕円軌道を複
数組み合わせ、さらに静止衛星を組み合わせることで全
世界をカバーすることが出来る。
【0070】
【表6】
【0071】先に述べた通り、離心率を大きく取ったこ
とにより軌道の地上軌跡が東西方向に広がり、軌道傾斜
角を大きく取ったことにより軌道の地上軌跡は南北方向
に広がりを見せる。軌道の地上軌跡の範囲の内側で特に
その中心部付近では、この時衛星からサービスを全く受
けられない領域が発生する。これについては、地上軌跡
において隣り合うことになる軌道を、図10に示すように
地上軌跡が重なるように配置することで解決出来る。
【0072】(3)設定した軌道要素を実現し、制御す
るための方策 このように設定された軌道要素を持つ人工衛星の軌道
は、以下のように制御されて実現される。
【0073】図2に示すように、人工衛星20の打ち上げ
時には先に設定したサービス対象地域に適した軌道六要
素17の情報を打上げ機追跡管制設備21に入力し、ここか
ら打上げ機に対して目標投入軌道要素22の情報が伝送さ
れる。打上げ機23はこの情報をもとに自動的に、または
追跡管制設備21からの制御によって目標の軌道に投入さ
れる。
【0074】人工衛星20が軌道に投入されてからは定期
的にサービス対象地域に適した軌道六要素17の情報が人
工衛星追跡管制設備18に入力され、制御コマンド19の情
報が人工衛星20に伝送され、人工衛星20に搭載された制
御系により目標の軌道六要素17に制御される。
【0075】この軌道制御の方法は一般的に行われてい
る方法に準拠したものであるので、詳細については後述
する。
【0076】次に、上述した各実施形態のより具体的な
例を説明する。本発明においては、 ・本発明のアルゴリズムにより得られた軌道要素及びそ
の範囲; ・その軌道上を運動する衛星を適用したシステム;の二
つの概念が縦・横のマトリクス的に存在する。これを別
々に述べる。それに引き続き、実際に人工衛星の軌道六
要素をサービス対象地域に適したものに制御するための
方策の具体例を述べる。
【0077】(4)本発明のアルゴリズムにより得られ
た軌道要素及びその範囲 (4−1)軌道配置例1 本軌道配置例は日本全土をサービス対象としたものであ
る。なお、人工衛星の軌道は地球重力場、月・太陽の引
力等の影響で常時変動するものであり、ある程度の許容
範囲をもって軌道制御されるのが一般的である。したが
って、以下の各軌道配置例で示す各軌道要素の値は、軌
道制御後の目標ノミナル値を示すものとする。
【0078】本軌道配置例では、軌道面は図11に示すよ
うに二面有り、各軌道上に衛星110と衛星111が一機ずつ
配置されている。衛星110は軌道112上を約24時間で一周
回し、衛星111は軌道113上を同じく約24時間で一周回す
る。衛星110及び衛星111の軌道周期は約24時間であり、
かつ離心率は0.24以上0.38以下の範囲内に有り、かつ軌
道傾斜角が47度以上52度以下または128度以上133度以下
の範囲内に有り、かつ近地点引数が270度としている。
二機の衛星の昇交点赤経は図11に示す通り180度離れて
おり、日本国上空の適切な位置に遠地点が現れるように
設定されている。それぞれの衛星のそれぞれの軌道に於
ける位置関係として、衛星110がその軌道112上で近地点
にある時衛星111はその軌道113上で遠地点にあるように
配置している。この軌道配置は、概要を図1で示したア
ルゴリズムによって得られたものであり、図2で示され
た制御方法により実現される。
【0079】この軌道配置により、日本の最北端、最南
端、最東端および最西端を含む日本全土において、仰角
55度以上の天頂方向に衛星110または衛星111の何れかが
常時見える配置となる。衛星110と衛星111は約24時間の
周期を持っているため、仰角55度以上の天頂方向に見え
るようになるのも、見えなくなるのも周期的で規則的で
ある。この場合、日本全土において衛星110と衛星111は
仰角55度以上の天頂方向に約12時間の周期で代わる代わ
る現れ、それぞれが仰角55度以上の天頂方向に約12時間
滞在して見える。また両方の衛星が同時に仰角55度以上
の天頂方向に見える時間帯も存在する。これが約24時間
の周期で毎日繰り返される。
【0080】従ってこの軌道配置を用いたシステムの例
を示した図13〜図16において人工衛星90で代表するとこ
ろの衛星を衛星通信用に用いることによって、遮蔽物や
障害物による通信途絶の少ない通信システムを構築する
ことが可能になる。
【0081】(4−2)軌道配置例2 本軌道配置例は日本全土をサービス対象とした場合のも
のである。
【0082】本軌道配置例では、軌道面は図12に示すよ
うに四面有り、各軌道面に衛星120a、衛星120b、衛星12
0c及び衛星120dが一機ずつ配置されている。衛星120aは
軌道121a上を、衛星120bは軌道121b上を、衛星120cは軌
道121c上を、衛星120dは軌道121d上を、それぞれ約12時
間で一周回する。衛星120a、衛星120b、衛星120c及び衛
星120dの軌道周期は約12時間であり、かつ離心率は0.70
以上0.80以下の範囲内に有り、かつ軌道傾斜角が30度以
上45度以下または135度以上150度以下の範囲内に有り、
かつ近地点引数が270度としている。四機の衛星の昇交
点赤経は図12に示す通りそれぞれ90度ずつ離れており、
日本国上空の適切な位置に遠地点が現れるように設定さ
れている。それぞれの衛星のそれぞれの軌道に於ける位
置関係としては、衛星120a及び衛星120cがその軌道121
a、121c上で近地点にある時衛星120b及び衛星120dはそ
の軌道121b、121d上で遠地点にあるように配置してい
る。
【0083】この軌道配置により、日本の北海道、本
州、四国及び九州の四島並びに沖縄において、仰角70度
以上の天頂方向に人工衛星90で代表するところの衛星12
0a、衛星120b、衛星120cまたは衛星120dの何れかが常時
見える配置となる。衛星120a、衛星120b、衛星120c及び
衛星120dは12時間の周期を持っているため、仰角70度以
上の天頂方向に見えるようになるのも、見えなくなるの
も周期的で規則的である。この軌道配置は、概要を図1
で示したアルゴリズムによって得られたものであり、図
2で示された制御方法により実現される。この場合では
北海道、本州、四国及び九州の四島並びに沖縄において
衛星120a、衛星120b、衛星120c及び衛星120dは、仰角70
度以上の天頂方向に1日に一回ずつ代わる代わる現れ、
約6時間ずつ滞在して見える。これにより一日24時間に
わたり、何れかの衛星が仰角70度以上の天頂方向に可視
となっている。また複数の衛星が同時に仰角70度以上の
天頂方向に見える時間帯も存在する。これが約24時間の
周期で毎日繰り返される。
【0084】従ってこの軌道配置をシステムに適用した
例の図13〜図16において、人工衛星90で代表するところ
の衛星を衛星通信用に用いることによって、遮蔽物や障
害物による通信途絶の少ない通信システムを構築するこ
とが可能になる。
【0085】上記は表4のケース3について説明したも
のであるが、表3のケース2についても上記と同様に昇
交点赤経を90度ずつずらす軌道配置により、まったく同
様に沖の鳥島、南鳥島などの南方海上の離島を除く日本
全土で仰角70度以上の天頂方向に常時何れかの衛星が可
視となるようにすることが出来る。
【0086】(4−3)軌道配置例3 本軌道配置例は全世界の北緯約70度から南緯約70度まで
の範囲をサービス対象とした場合のものである。
【0087】本軌道要素例では、サービス対象地域の緯
度に応じて軌道及び衛星を使い分けたものとしている。
北緯約70度から北緯30度までの地域をサービス対象とし
て、軌道周期が24時間且つ離心率が0.42以上0.48以下且
つ軌道傾斜角が62度以上66度以下または114度以上118度
以下且つ近地点引数270度の軌道面を、昇交点赤経を60
度ずつずらして六面配置し、各軌道面に衛星を二機配置
させる。同一軌道面内の二機の衛星の位置関係は、一方
が近地点にある時他方が遠地点にあるようにする。北緯
30度から南緯30度までの地域を対象として、静止軌道上
に、静止位置として経度方向に30度ずつずらして静止衛
星を12機配置する。さらに、南緯30度から南緯約70度ま
でをサービス対象として、軌道周期が約24時間且つ離心
率が0.42以上0.48以下且つ軌道傾斜角が62度以上66度以
下または114度以上118度以下且つ近地点引数90度の軌道
面を、昇交点赤経を60度ずつずらして六面配置し、各軌
道面に衛星を二機配置させる。同一軌道面内の二機の衛
星の位置関係は、一方が近地点にある時他方が遠地点に
あるようにする。北緯約70度から北緯30度までをサービ
ス対象とする六つの軌道面と、南緯約70度から南緯30度
までをサービス対象とする六つの軌道面については、軌
道面を共有することとする。すなわち、ある軌道面に、
近地点が南半球上空にある衛星二機と、近地点が北半球
上空にある衛星二機の合計四機が周回しており、このよ
うな軌道面が地軸を中心に60度ずつ離れて六面ずつ存在
することになる。
【0088】この軌道配置は、概要を図1で示したアル
ゴリズムによって得られたもので、軌道要素を表4に示
したものであり、図2で示された制御方法により実現さ
れる。このような軌道面及び衛星の配置により、北緯約
70度から南緯約70度の地域に於いて、仰角50度以上の天
頂方向に、上記の合計36機の衛星の内少なくとも一機は
必ず見えるようになる。緯度約70度から緯度30度までの
地域では、隣り合う軌道面を周回する四機または六機の
衛星が交互に天頂方向に現れることにより、常時通信回
線を確保することが出来る。北緯30度から南緯30度まで
の地域では、静止衛星を用いるため、常時一定の方向に
衛星が見えることになり、安定した通信が可能である。
【0089】以上よりこの軌道配置をシステムに適用し
た例である図13〜図16において人工衛星90で代表すると
ころの衛星を衛星通信用に用いることによって、遮蔽物
や障害物による通信途絶の少ない通信システムを構築す
ることが可能になる。
【0090】(4−4)軌道要素例4 本軌道要素例は北緯約85度から南緯約85度までの全世界
をサービス対象とした場合のものである。
【0091】本軌道要素例では、サービス対象地域の緯
度に応じて軌道及び衛星を使い分けたものとしている。
北緯約85度から北緯30度までの地域をサービス対象とし
て、軌道周期が約24時間且つ離心率が0.42以上0.48以下
且つ軌道傾斜角が62度以上66度以下または114度以上118
度以下且つ近地点引数が270度の軌道面を、昇交点赤経
を90度ずつずらして四面配置し、各軌道面に衛星を三機
配置させる。同一軌道面内の三機の衛星の位置関係は、
軌道上での近地点通過時刻が約8時間ずつずれているよ
うにする。北緯30度から南緯30度までの地域を対象とし
て、静止軌道上に、静止位置として経度方向に30度ずつ
ずらして静止衛星を12機配置する。さらに南緯30度から
南緯約85度までをサービス対象として、軌道周期が約24
時間且つ離心率が0.42以上0.48以下且つ軌道傾斜角が62
度以上66度以下または114度以上118度以下且つ近地点引
数が90度の軌道面を、昇交点赤経を90度ずつずらして四
面配置し、各軌道面に衛星を三機配置させる。同一軌道
面内の二機の衛星の位置関係は、軌道上での近地点通過
時刻が約8時間ずつずれているようにする。北緯約85度
から北緯30度までをサービス対象とする四つの軌道面
と、南緯約85度から南緯30度までをサービス対象とする
四つの軌道面については、軌道面を共有することとす
る。すなわち、ある軌道面に、近地点が南半球上空にあ
る衛星三機と、近地点が北半球上空にある衛星三機の合
計六機が周回しており、このような軌道面が地軸を中心
に90度ずつ離れて四面ずつ存在することになる。
【0092】この軌道配置は、概要を図1で示したアル
ゴリズムによって得られたもので、軌道要素を表4に示
したものであり、図2で示された制御方法により実現さ
れる。このような軌道面及び衛星の配置により、北緯約
85度から南緯約85度の地域に於いて、仰角50度以上の天
頂方向に、上記の合計36機の衛星の内少なくとも一機は
必ず見えるようになる。緯度約85度から緯度30度までの
地域では、隣り合う軌道面を周回する衛星が交互に天頂
方向に現れることにより、常時通信回線を確保すること
が出来る。北緯30度から南緯30度までの地域では、静止
衛星を用いるため、常時一定の方向に衛星が見えること
になり、安定した通信が可能である。
【0093】以上説明した各軌道配置例によれば、天頂
を中心とした許容半頂角が構成する円錐の中に常に少な
くとも衛星が一機は見える衛星通信システムまたは地球
観測システムを出来るだけ少ない衛星数により構成する
ことが出来る。他の低中高度衛星を用いた全地球的な通
信を行うシステムと比べても所要人工衛星数を低減する
ことが可能となっており、例えば上記軌道配置1では最
小2機の衛星により常時通信回線が確保出来るようにな
っている。衛星数が少ないために、衛星の開発、打ち上
げ、運用コストを抑えることが出来るので、システム構
築に必要なコストを抑えることが出来る。これにより最
終的には低廉な通信サービスを提供することが出来る。
【0094】(4−5)軌道配置例5 本軌道配置例は日本全土をサービス対象とした場合のも
のである。
【0095】本軌道配置例では、軌道面は図12に示すよ
うに四面有り、各軌道面に衛星120a、衛星120b、衛星12
0c及び衛星120dが一機ずつ配置されている。衛星120aは
軌道121a上を、衛星120bは軌道121b上を、衛星120cは軌
道121c上を、衛星120dは軌道121d上を、それぞれ約24時
間で一周回する。衛星120a、衛星120b、衛星120c及び衛
星120dの軌道周期は約24時間であり、かつ離心率は0.24
以上0.38以下の範囲内に有り、かつ軌道傾斜角が35度以
上40度以下または140度以上145度以下の範囲内に有り、
かつ近地点引数が約270度としている。四機の衛星の昇
交点赤経は図12に示す通りそれぞれ90度ずつ離れてお
り、日本国上空の適切な位置に遠地点が現れるように設
定されている。
【0096】それぞれの衛星のそれぞれの軌道に於ける
位置関係としては、衛星120aがその軌道121a上で近地点
にある時、衛星120b及び衛星120dはその軌道121b、121d
上でそれぞれの近地点から122.5度離れており、衛星120
cはその軌道121c上で遠地点にあるように配置してい
る。
【0097】このような軌道配置例により、日本の北海
道、本州、四国及び九州の四島並びに沖縄において、仰
角70度以上の天頂方向に人工衛星90で代表するところの
衛星120a、衛星120b、衛星120cまたは衛星120dの何れか
が常時見える配置となる。衛星120a、衛星120b、衛星12
0c及び衛星120dは約24時間の周期を持っているため、仰
角70度以上の天頂方向に見えるようになるのも、見えな
くなるのも周期的で規則的である。
【0098】本軌道配置例は、概要を図1で示したアル
ゴリズムによって得られたものであり、図2で示された
制御方法により実現される。この場合では北海道、本
州、四国及び九州の四島並びに沖縄において衛星120a、
衛星120b、衛星120c及び衛星120dは、仰角70度以上の天
頂方向に1日に一回ずつ代わる代わる現れ、約6時間ず
つ滞在して見える。
【0099】これにより一日24時間に亘り、何れかの衛
星が仰角70度以上の天頂方向に可視となっている。また
複数の衛星が同時に仰角70度以上の天頂方向に見える時
間帯も存在する。これが約24時間の周期で毎日繰り返さ
れる。
【0100】従ってこの軌道配置をシステムに適用した
例の図13〜図16において、人工衛星90で代表するところ
の衛星を衛星通信用に用いることによって、遮蔽物や障
害物による通信途絶の少ない通信システムを構築するこ
とが可能になる。
【0101】上記軌道配置例1では、日本全土から一日
24時間に亘り仰角55度以上の天頂方向に何れかの衛星が
可視となる例を示したが、衛星数を4機とした本軌道配
置例5では、日本全土から一日24時間に亘り仰角70度以
上の天頂方向に、何れかの衛星が可視となるように設計
してある。表8、9、10に、10の都市からの衛星の一
日における可視状況の例を示す。
【0102】
【表8】
【0103】
【表9】
【0104】
【表10】
【0105】上記表8〜10において、Ambsat-1からAm
bsat-4は衛星を識別するためにつけた仮称である。それ
ぞれの衛星を、それぞれの都市から見た時、仰角70度以
上に見える時間帯を細線で示している。細線上が一部太
線となっている時間帯は、その衛星がその都市の上空で
仰角80度以上に見える時間帯である。
【0106】本配置例によれば、仙台から大阪に至る地
域で、一日24時間のうち、80%以上の時間帯において、
仰角80度以上の天頂方向に何れかの衛星を可視状態とす
ることができる。
【0107】(5)本発明による軌道上を運動する衛星
を適用したシステム (5−1)システム例1 システム例1は日本国全土をサービス対象とした衛星通
信システムであり、図13に移動体電話システムとしての
適用例を示している。
【0108】図13に示すように、本システム例において
は、上記の楕円軌道に適するような姿勢制御系、電源
系、通信系、熱制御系などのサブシステムを具備する人
工衛星90と、この人工衛星90を介して衛星通信を行うこ
とが出来る地上用移動通信端末91と、固定電話92と、固
定電話網93と、移動電話95と、移動電話網96と、ゲート
ウェイ通信局94とから構成されている。
【0109】地上用移動通信端末91は、固定電話92ある
いは移動電話95との間での通信を可能とするもので、本
発明による人工衛星の軌道六要素を決定する際の入力条
件の一つであるサービス対象地域内で使用される際に
は、天頂方向の予め定めた仰角範囲内に現われる当該人
工衛星90との信号の送受信を前提として使用が決定され
ている送受信手段を備えている。このため、例えば、地
上用移動通信端末91の送受信手段として指向性のあるア
ンテナを用いる場合には、どのような地域にいたとして
も単に天頂方向にそのアンテナを向ければよく、人工衛
星の存在する方向(東西南北方向)を利用者が探す必要
がまったくない。
【0110】本システム例によれば、全世界を対象とし
た携帯電話・自動車電話などの移動体に関する通信を行
うことも出来る。全世界的な通信システムを数少ない衛
星数によって構成出来るので、低廉な通信サービスを提
供することが出来る。
【0111】(5−2)システム例2 システム例2は日本国全土をサービス対象とした衛星通
信システムであり、図14に救急車等の移動体からの画像
伝送を中心としたシステムとしての適用例を示してい
る。
【0112】図14においてシステムは、上記の楕円軌道
に適するような姿勢制御系、電源系、通信系、熱制御系
などのサブシステムを具備する人工衛星90と、救急車97
と、救急救命センター98とから構成されている。救急車
97で搬送中の救急患者に関する内視鏡、エコー、心電
図、カメラ等の画像データ99は人工衛星90を介して救急
救命センター98に伝送され、救急救命センター98より、
その患者に対する適切な処置を100のように伝送出来
る。ここでは救急車97を例にとったが、移動体一般から
大量のデータ伝送を行う場合にも、本例と同様なシステ
ムを適用出来る。
【0113】本システム例によれば、天頂を中心とした
許容半頂角が構成する円錐の中につねに少なくとも一機
は衛星が見えるため、人工建造物、植物、自然地形など
視野を遮る遮蔽物が有る地域でも、この衛星を用いるこ
とにより容易に長時間にわたり通信回線を確保すること
が出来る。これにより、救急車、スポーツ中継車などの
移動体からの画像通信が、周囲の遮蔽物の状況に関わり
なくほぼ常時可能となる。さらに、本システム例によれ
ば、救急車から患者に関する画像データを救急センター
に送信することで、救急センターにいる専門医から適切
な処置法を伝えることが出来るため、救急搬送中に患者
に対して適切な処置を行うことが出来る。これにより、
これまで救急搬送中に適切な処置が出来れば救えていた
ケースについて、人命を救うことが出来るようになる。
また、スポーツ中継のテレビ番組等にも適用することが
でき、良質な画像をリアルタイムで伝送出来る。
【0114】(5−3)システム例3 システム例3は日本国全土をサービス対象とした衛星通
信システムであり、図15に山岳、海洋等での遭難者救援
用システムとしての適用例を示している。
【0115】図15においてシステムは、上記の楕円軌道
に適するような姿勢制御系、電源系、通信系、熱制御系
などのサブシステムを具備する人工衛星90と、全地球測
位システムを構成する人工衛星102と、全地球測位シス
テムからの測位信号により自己の位置を計測出来る機能
を有すると共に人工衛星90を介して通信を行うことが出
来る移動通信端末107と、警察、消防等の山岳救難セン
ター105とから構成されている。山岳での遭難者101は、
全地球測位システムを構成する人工衛星102からの測位
信号103を受信することにより、移動通信端末107により
自分の位置を計測し、自分の位置、自分のID、自分た
ちの人数等のデータ104を人工衛星90を介して、警察・
消防等の山岳救難センター105に伝送する。山岳救難セ
ンターではデータ104により、速やかに救難作業を開始
する。この時、救難ヘリコプター106等が使用出来れ
ば、先のデータ104を伝送することにより迅速に救難活
動を行うことが出来る。ここでは山岳遭難の例を示した
が、海洋上の遭難にも適用することが出来る。
【0116】本システム例によれば、山岳部や海洋での
遭難者は周囲の自然地形に関わりなく、自らの位置を衛
星を介して通信出来る。現在は山岳遭難者の捜索に当た
っては、ヘリコプターを複数機飛ばしたり、山岳会から
の救援隊が実際に山岳を歩き回ったりして、遭難者を捜
索し救助しているが、本システム例のように救助に先立
って遭難者の位置が判れば、救助隊の活動を最小化し、
速やかな救助を行うことが出来る。
【0117】(5−4)システム例4 システム例4は日本国全土をサービス対象とした衛星通
信システムであり、図16に公共料金の自動課金システム
への適用例を示している。
【0118】図16に示すように本システム例では、上記
の楕円軌道に適するような姿勢制御系、電源系、通信
系、熱制御系などのサブシステムを具備する人工衛星90
と、公共料金課金センター108と、人工衛星90を介して
通信を行うことが出来る固定通信端末109と、電気、ガ
ス、上下水道等各種の使用量を計測する端末109a、109
b、109c及び109dから構成されている。固定通信端末109
及び電気、ガス、水道等の使用量を計測する端末109a、
109b、109c及び109dは各家庭、集合住宅、ビル、建築物
に具備され、それぞれにおける使用量が計測され、該計
測された使用量は人工衛星90を介して定期的に公共料金
課金センター108に伝送される。これにより、現在各戸
を戸別訪問して行われている電気、ガス、水道等の計測
を効率よく実施し、一括して公共料金の請求処理を実施
することが出来る。
【0119】本システム例では、本発明による軌道の衛
星を利用することで、高層建築物に囲まれた家屋などに
設置したアンテナ設備でも容易に衛星通信の回線を確保
出来る。これを応用すれば現在戸別訪問により使用量を
集計している電気・ガス・水道などの公共料金について
も衛星を介して集計出来るようになり、使用量集計に必
要な人件費を大幅に削減出来る。この人件費の削減効果
により、さらに公共料金の引き下げが期待出来る。
【0120】上記システム例1からシステム例4におい
て、人工衛星90は図13〜図16で示されているのは一機で
あるが、複数の衛星を代表したものである。同様に人工
衛星102は米国のGlobal Positioning System(GPS)を構
成するNavstar衛星、同じく航法用のロシアのGLONASS衛
星、日本の運輸多目的衛星等を代表したものである。
【0121】(5−5)システム例5 図17に、図14で示した救急車97に搭載する衛星通信移
動局のシステム例を示す。
【0122】本システムは、本発明による高仰角の衛星
を利用することで確保される、救急車97の移動状況に
左右されない安定した伝送経路を介して、通常の動画像
や高画質の静止画像あるいは動画像やその他患者の状態
に関して検出されたデータ等を送信するとともに、基地
局となる救急救命センター98等からの処置指示等を受
信するためのものである。
【0123】具体的には、本システムは、衛星を介して
のデータの送受信を行うための手段として、送受信アン
テナ201、電力増幅器202、周波数変換器203、変調器20
4、カメラ205、マイク206、画像圧縮符号化装置207、連
絡電話208、低雑音増幅器212、周波数変換器213、およ
び復調器214を備えている。
【0124】さらに、本システムは、移動する救急車9
7に装着された送受信アンテナ201の姿勢制御を行うた
めの手段として、ビーコン受信器217、アンテナ制御器2
16、モータ駆動器215、仰角モータ209、偏波角モータ21
0、および方位角モータ211を備えている。
【0125】さらに、本システムは、上記送受信アンテ
ナの姿勢制御を行うための手段を最適化するための補助
的データを供給する手段として、加速度計224、ジャイ
ロ225、GPSアンテナ218、VICSアンテナ220、G
PS受信機219、VICS受信機221、および画像表示装
置222を備えている。
【0126】本システム例においては、救急車に搭乗し
ている救急救命士は連絡電話208により、人工衛星90を
介して救急救命センター98に勤務する医師と対話するこ
とが出来る。この連絡電話208と、搬送中の患者の容体
についてカメラ205とマイク206により得られた画像およ
び音声等の情報は、画像圧縮符号化装置207により、画
像圧縮及び符号化された後、変調器204により変調さ
れ、周波数変換器203により周波数変換され、電力増幅
器202によって電力増幅された後、送受信アンテナ201を
介して人工衛星90に向かって送信される。
【0127】人工衛星90により受信された上記の情報
は、人工衛星90から救急救命センター98へと伝送され
る。救急救命センター98では医師等が、当該患者に関す
るデータを眺め、適切な処置の指示を、人工衛星90を介
して当該救急車97に送信する。
【0128】この指示に関する情報は、当該救急車97に
具備された送受信アンテナ201により受信され、低雑音
増幅器212により増幅された後、周波数変換器213により
周波数変換され、復調器214により復調された後、連絡
電話208に伝わり、当該救急車97に搭乗している救急救
命士は、救急救命センター98にいる医師からの処置指示
を受けることが出来る。
【0129】なお、送受信アンテナ201により受信され
る信号の強度は、周波数変換器213により分離されたビ
ーコン信号がビーコン受信器により受信され、ビーコン
信号の強度が最適になるように、モータ駆動器215がア
ンテナ制御器216からの信号を受けて仰角モータ209、偏
波角モータ210及び方位角モータ211を駆動し、送受信ア
ンテナ201の向きを変えることにより、最適化される。
【0130】また、アンテナの向きを変えるに当たって
は、GPSアンテナ218及びGPS受信機219を用いて、全地球
測位システムを構成するGPS衛星からの測位信号を受信
することによって、最適化の一助としても良い。さら
に、救急車の移動方向の変化を加速度計224及びジャイ
ロ225を利用して検出することにより、アンテナの姿勢
制御動作の補助データを供給するように構成すること
で、より適応性の高いアンテナの姿勢制御を実現する構
成としてもよい。
【0131】救急車の走行経路の選択に当たってはGPS
受信機219及びGPSアンテナを一助にしても良く、同様に
VICSアンテナ220及びVICS受信機221からの情報を一助と
しても良い。
【0132】(5−6)システム例6 本システム例6は、例えば日本国全土をサービス対象と
した衛星通信システムであり、図18に複数の移動体への
番組提供システムへの適用例を示している。
【0133】図18に示すように本システム例では、上記
の楕円軌道に適するような姿勢制御系、電源系、通信
系、熱制御系等のサブシステムを具備する人工衛星232
と、複数の移動体への番組提供を行うための衛星通信地
球局231と、全地球測位システムを構成する人工衛星233
と、タクシー、鉄道車両などの公共的な交通機関の移動
体235と、自家用車などの一般移動体236と、VICS情報を
発信する発信局234とから構成されている。ここで、移
動体235及び236には、後述する図19に示す通信系機器が
搭載されている。
【0134】移動体235及び236には、GPSアンテナ256及
びGPS受信機257がそれぞれ搭載されており、全地球測位
システムを構成する人工衛星233からの測位信号を受信
して、自らの位置、姿勢、速度などを測定する機能を有
しており、測定した情報は送受信端末244に送られる。
また、移動体235及び236にはVICS情報発信局234からの
信号を受信する受信アンテナ257及びVICS受信機259を具
備しており、道路の渋滞情報などを受信する機能があ
り、受信した情報は同じく送受信端末244に送られる。
送受信端末244は、当該システムのユーザが、選択可能
な情報の中から希望する情報を選択するために入力され
る操作指示を受け付け、該選択された情報を取得する機
能を備えている。
【0135】以上のGPS受信機258により得られた情報、
VICS受信機259により得られた情報及び選択された希望
情報は、送受信端末244上で信号処理された上で、変調
器243で変調され、周波数変換器242で周波数変換され、
電力増幅器241で電力増幅された後、送受信アンテナ240
を介して、人工衛星232に送信される。
【0136】この信号は人工衛星232を介して、番組提
供者の衛星通信地球局231に伝送される。衛星通信地球
局231では、移動体235及び236から送信された情報に基
づき、当該移動体の移動中の場所、時間帯、希望等に応
じた番組を選択して、人工衛星232を介して、移動体235
及び236に番組を配信する。
【0137】本発明において配信される番組の種類は、
特に限定されない。本発明によれば、人工衛星232が常
に高仰角に位置させることができるため、移動体の移動
状況に依らずに、人工衛星232を介しての常に安定した
継続的な伝送経路を確保することができる。したがっ
て、動画像を始めとして、静止画像や文字放送等の受信
も可能となる。なお、受信する情報の種類によって、信
号処理方法やフレームメモリ等を適宜設けるものとす
る。
【0138】配信する具体的な番組としては、例えば、
移動体が移動中の地域に属するデパート、スーパーマー
ケットのタイムサービス情報、美術館・博物館の展示情
報、映画館の上演内容の情報、犯罪者・徘徊者の情報、
インターネットの情報などが挙げられる。
【0139】移動体235及び236では人工衛星232を介し
て番組提供者の衛星通信地球局231から送信された情報
を、当該移動体に具備された送受信アンテナ240により
受信する。受信された信号は低雑音増幅器248により増
幅され、周波数変換器249により周波数変換され、復調
器247により復調された後、映像情報は画像表示器245に
表示され、音声情報はスピーカ246により得られる。
【0140】また、復調器247により復調された信号に
は、当該移動体が移動中の地域で選択出来る番組情報が
含まれており、この情報は画像表示器245またはスピー
カ246で映像または音声として確認出来ると同時に、送
受新端末244にも送られる。
【0141】なお、送受信アンテナ240により受信され
る信号の強度は、周波数変換器249により分離されたビ
ーコン信号がビーコン受信器により受信され、ビーコン
信号の強度が最適になるように、モータ駆動器252がア
ンテナ制御器251からの信号を受けて仰角モータ253、偏
波角モータ254及び方位角モータ255を駆動し、送受信ア
ンテナ240の向きを変えることにより、最適化される。
【0142】本システム例によれば、都市部での場所に
応じた情報を、より確実に移動体に送信することが出来
る。すなわち、従来の方法で地上局あるいは静止衛星か
ら送信されるテレビ信号を受信する移動体に搭載された
テレビは、移動体が動いている間は、ビルや木立の影響
でテレビ放送を楽しむことが困難である。しかし、本シ
ステムにおける伝送経路においては、テレビ放送信号が
天頂方向から送られてくる。このため、ビルや木立の影
響を受けにくく、安定した放送を楽しむことが出来る。
【0143】さらに、本システム例によれば、デパート
やスーパーマーケットでは、近隣の地域を移動中の移動
体に対して、タイムサービスなどの情報を適宜送信する
ことが出来るため、集客効果の増加を期待することが出
来る。
【0144】さらに、犯罪者や徘徊者の写真や特徴など
を移動体に送ることで、犯罪者や徘徊者の発見を早期化
する効果が期待出来る。
【0145】なお、上記のシステム例1からシステム例
6は、本発明による楕円軌道の衛星によるサービス対象
地域を日本とし、当該サービス対象地域から当該衛星を
見た時の仰角が高い時に利用することを前提とした例で
あるが、本発明はこれに限定されるものではない。例え
ば、サービス対象地域から当該衛星を見た時の仰角が低
い場合には、以下のような用途が考えられる。
【0146】すなわち、楕円軌道衛星の軌道位置に応じ
て、当該サービス対象地域から見た場合に仰角が低い場
合には当該サービス対象地域と当該サービス対象以外の
地域との間の通信を中継したり、さらに仰角が低くなっ
た場合は前記サービス対象地域以外の地域間での通信を
中継したりすることが可能である。
【0147】(6)人工衛星の軌道制御システム例 上記の衛星の軌道は以下のように制御される。
【0148】図1で得られた、サービス対象地域に適し
た軌道六要素17(軌道長半径11、近地点引数12、離心率
13、軌道傾斜角14、昇交点赤経15及び真近点離角16)
は、図2に示した通り、投入目標軌道要素として打上げ
機追跡管制設備21に入力される。この情報は打上げ機追
跡管制設備21から打上げ機23へと伝送されて目標の軌道
要素へ人工衛星20を投入する。打ち上げの段階で目標軌
道から人工衛星20を搭載した打上げ機23が外れそうにな
った場合、打上げ機23が自動的に軌道を修正しても良い
し、打上げ機追跡管制設備21から軌道修正のコマンドを
打上げ機23に伝送して誘導しても良い。
【0149】このようにして打上げ機23によって目標軌
道要素22に達した後でも、地球の重力場、太陽及び月の
重力、太陽風等の影響により軌道要素は摂動を受け、時
間経過に伴い短周期および長周期で常時軌道要素が変化
する。この場合、人工衛星20は軌道制御を必要とする。
【0150】図3に示すように、一般に人工衛星20が現
在飛翔中の軌道の軌道六要素31は、人工衛星20が発信す
るテレメトリ、レンジング信号27を人工衛星追跡管制設
備18の送受信システム24が受信し、レンジング信号28を
抽出した後、測距システム25に伝送し、ここで計測され
た距離及び距離変化率29を最終的な入力として計算機シ
ステム26内の軌道決定プログラム30が計算し、決定され
る。これにより得られた軌道六要素31と、目標とするサ
ービス対象地域に適した軌道六要素17とを比較すること
により、計算機システム26内の軌道制御プログラム32
が、必要な姿勢制御量及び軌道制御量33を計算する。こ
れにより人工衛星の推進系の、どのスラスタを何時、ど
の程度の長さの時間だけ噴射すれば良いかが決定され
る。これを計算機システム26内のコマンド生成プログラ
ム34によって制御コマンド35に変換し、人工衛星追跡管
制設備18の送受信システム24を経由して、人工衛星20へ
と伝送する。
【0151】人工衛星20に伝送された制御コマンドは図
4に示すように、人工衛星20搭載の通信系37が受信した
後、データ処理系38において伝送されたコマンドを解読
される。解読されたコマンドから、姿勢制御量及び軌道
制御量の情報41が人工衛星搭載姿勢軌道制御系39におい
て適宜処理され、必要に応じ姿勢制御アクチュエータ42
を駆動して姿勢を変更したり、さらに人工衛星搭載推進
系40のスラスタをコマンド通り噴射させたりすることに
より、最終的に、人工衛星20は、サービス対象地域に適
した軌道六要素17で示される軌道に投入、制御される。
また、人工衛星20が全世界測位システムを構成するGPS
(Global Positioning System)またはGLONASSの受信機
を搭載している場合には、人工衛星20自身がサービス対
象地域に適した軌道六要素17を予め記憶しておき、これ
を利用して自律的に軌道制御をする構成としてもよい。
【0152】このようにして、図1に示したアルゴリズ
ムによって決定されたサービス地域に適した軌道要素17
は制御され、実現される。
【0153】
【発明の効果】本発明によれば、天頂方向に長時間可視
となるために必要な人工衛星の軌道と、それを定義する
六軌道要素の設定方法と、該軌道上の衛星を利用する各
種システムとを提供することができる。
【0154】さらに、本発明によれば、上記設定した六
軌道要素に基づいて人工衛星の軌道制御を実現する軌道
制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による天頂方向に衛星が長時間可視とな
る軌道六要素の設定方法を示すフローチャートである。
【図2】人工衛星の軌道を、本発明のアルゴリズムによ
って設定した軌道六要素に制御するための情報の流れを
示す説明図である。
【図3】人工衛星の軌道制御のために人工衛星追跡管制
設備にて実施される作業と情報の流れを示す説明図であ
る。
【図4】人工衛星の軌道制御のために人工衛星内部で行
われる処理と情報の流れを示す説明図である。
【図5】軌道の形状を定義する軌道六要素の説明図であ
り、軌道面の法線方向から軌道を見た図である。
【図6】軌道の形状を定義する軌道六要素の説明図であ
り、軌道と地球を鳥観した図である。
【図7】サービス対象地域を考慮して軌道六要素を設定
する必要があることを説明する図で、地球を鳥観した図
である。
【図8】約24時間周期で且つ離心率が0.25で且つ軌道傾
斜角が55度で且つ近地点引数が270度の軌道について、
軌道の地上軌跡を世界地図上に示した説明図で、世界地
図は緯度方向、経度方向について角度を等間隔で示した
ものである。
【図9】約24時間周期で且つ離心率が0.38で且つ軌道傾
斜角が45度で且つ近地点引数が270度の軌道について、
軌道の地上軌跡を世界地図上に示した説明図で、世界地
図は緯度方向、経度方向について角度を等間隔で示した
ものである。
【図10】緯度及び経度方向にそれぞれ等間隔で世界地
図を示した説明図で、この地図上に、約24時間周期で且
つ離心率が0.35で且つ軌道傾斜角が63.4度で且つ近地点
引数が270度の軌道について軌道の地上軌跡82と、地上
軌跡82を与える軌道と同じ軌道周期、離心率、軌道傾斜
角、近地点引数を持つ軌道で、地上軌跡82と重なり合う
ような地上軌跡が得られるように昇交点赤経を設定した
軌道の地上軌跡83を示している。
【図11】本発明のアルゴリズムによって得られた軌道
配置例1に関して、地球を中心として軌道を俯瞰した説
明図である。
【図12】本発明のアルゴリズムによって得られた軌道
配置例2に関して、地球を中心として軌道を俯瞰した説
明図である。
【図13】移動体電話システムとしての適用例を示す説
明図である。
【図14】救急車等の移動体からの画像伝送を中心とし
たシステムとしての適用例を示す説明図である。
【図15】山岳、海洋等での遭難者救援用システムとし
ての適用例を示す説明図である。
【図16】公共料金の自動課金システムへの適用例を示
す説明図である。
【図17】救急車からの画像伝送を中心としたシステム
としての他の適用例を示す説明図である。
【図18】複数の移動体への番組配信を行うシステムへ
の適用例を示す説明図である。
【図19】図18のシステム例における移動体での通信
システムの構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
1.半頂角の設定 (作業工程) 2.所要サービス時間の設定(作業工程) 3.サービス対象地域を包含する多角形の設定(作業工
程) 4.軌道長半径の設定(作業工程) 5.近地点引数の設定(作業工程) 6.衛星数と、それぞれの衛星の昇交点赤経及び真近点
離角の設定(作業工程) 7.軌道傾斜角の初期値の設定(作業工程) 8.離心率を変化させ、多角形頂点からの可視時間を計
算(作業工程) 9.軌道傾斜角を変化させ、多角形頂点からの可視時間
を計算(作業工程) 10.昇交点赤経及び真近点離角の設定(作業工程) 11.軌道長半径(出力情報) 12.近地点引数(出力情報) 13.多角形各頂点からの可視時間がほぼ等しい離心率の
範囲(出力情報) 14.多角形各頂点からの可視時間がほぼ等しい軌道傾斜
角の範囲(出力情報) 15.昇交点赤経(出力情報) 16.真近点離角(出力情報) 17.サービス対象地域に適した軌道六要素(各追跡管制
設備への入力情報) 50.楕円の焦点 51.人工衛星 52.楕円の遠点(楕円の焦点が地球の場合、遠地点) 53.楕円の近点(楕円の焦点が地球の場合、近地点) 54.軌道長半径 55.軌道短半径 56.遠地点半径 57.近地点半径 58.真近点離角 60.地球 61.地球の赤道面 62.昇交点 63.近地点引数 64.軌道傾斜角 65.近地点 66.遠地点70.サービス対象地域の最西端 71.サービス対象地域の最東端 72.サービス対象地域の最北端 73.サービス対象地域の最南端 74.最西端を通る子午線 75.最東端を通る子午線 76.最北端を通る緯度線 77.最南端を通る緯度線 78.赤道 79.地軸 80.約24時間周期で且つ離心率が0.25で且つ軌道傾斜角
が55度で且つ近地点引数が270度の軌道について軌道の
地上軌跡 81.約24時間周期で且つ離心率が0.38で且つ軌道傾斜角
が45度で且つ近地点引数が270度の軌道について軌道の
地上軌跡 82.約24時間周期で且つ離心率が0.35で且つ軌道傾斜角
が63.4度で且つ近地点引数が270度の軌道について軌道
の地上軌跡 83.地上軌跡82を与える軌道と同じ軌道周期、離心率、
軌道傾斜角、近地点引数を持つ軌道で、地上軌跡82と重
なり合うような地上軌跡が得られるように昇交点赤経を
設定した軌道の地上軌跡 90.本発明の楕円軌道に適するような姿勢制御系、電源
系、通信系、熱制御系などのサブシステムを具備する人
工衛星 91.人工衛星90を介して衛星通信を行うことが出来る地
上用移動通信端末 92.固定電話端末 93.固定電話網 94.ゲートウェイ通信局 95.移動電話端末 96.移動電話網 97.救急車 98.救急救命センター 99.救急患者に関する内視鏡、エコー、心電図、カメラ
等の画像データ 100.救急救命センターからの処置の指示 101.遭難者 102.全地球測位システムを構成する人工衛星 103.測位信号 104.遭難者ID、遭難者人数、遭難場所等のデータ 105.警察、消防等の山岳救難センター 106.救難ヘリコプター 107.人工衛星102からの測位信号103を受信して、自ら
の位置等を測位出来る機能を有し、人工衛星90を介して
通信できる地上用移動端末 108.公共料金課金センター 109.地上用固定通信端末 109a.電気使用量計測端末 109b.ガス使用量計測端末 109c.上下水道使用量計測端末 109d.その他公共料金計測端末 110.人工衛星 111.人工衛星 112.人工衛星110の軌道 113.人工衛星112の軌道 114.地球の赤道面 116.軌道112の昇交点 117.軌道113の昇交点 120a、120b、120c、120d.人工衛星 121a、121b、121c、121d.人工衛星120a、120b、120c、
120dの軌道 122a、122b、122c、122d.軌道121a、121b、121c、121d
の昇交点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 繁樹 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社日立製作所 宇宙技術推進本部 内 (72)発明者 吉田 富治 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立工場内 (72)発明者 大和田 政孝 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立工場内 (72)発明者 池田 雅彦 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社日立製作所 日立工場内 (72)発明者 薮谷 隆 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立総合計画研究所内 (72)発明者 伊藤 将弘 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立総合計画研究所内 (56)参考文献 特開 平5−102920(JP,A) 特開 平8−223100(JP,A) 特開 平7−107551(JP,A) 特開 平5−268131(JP,A) 1997年電子情報通信学会総合大会B− 3−60、荒川範行、篠永英之、国際電信 電話株式会社”周回衛星通信システム端 末用通信可能時間推定機能に関する検 討" 1997年電子情報通信学会総合大会B− 3−61、木村和宏他、郵政省通信総合研 究所”バーチャルリアリテイを用いた衛 星軌道解析システムの開発" 電子情報通信学会論文誌B−▲II ▼、VOl.78−B−▲II▼、No. 11pp.684−691、1995年11月、山下興 慶、”グローバル衛星システムに適した 低中軌道衛星配置" 昭和63年電子情報通信学会春季全国大 会B−228、菅谷史昭他2名、KDD目 黒研究所”通信測位統合システムに適し た衛星軌道の提案とその基本特性" 改訂衛星通信技術、宮憲一監修、電子 情報通信学会第49頁から第51頁、昭和63 年6月15日第4版発行 電子情報通信学会誌Vol.79No. 4pp.344−349大内智晴、有本好徳、 川瀬成一郎”移動体衛星通信方式" (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/14 - 7/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の人工衛星から電波信号を送信し、該
    電波信号を複数の受信装置で受信することでサービスの
    提供を行う、人工衛星を用いた通信サービス提供方法に
    おいて、 前記複数の受信装置の各々は、北海道、本州、四国、九
    州及び沖縄を少なくとも含む多角形形状のサービス対象
    領域内に位置し、55度以上90度以下の仰角範囲内で
    前記電波信号を受信する受信アンテナ部を備えるもので
    あり、 前記人工衛星の機数は2機であり、 前記2機の人工衛星は、前記サービス対象地域内の任意
    の地点において前記55度以上90度以下の仰角範囲内
    に1日1回ずつ代わる代わる可視となり、1日24時間
    連続で少なくとも1機の人工衛星が可視となるよう軌道
    配置され、 前記2機の人工衛星の軌道配置は、 24時間連続のサービス時間に対応して軌道長半径及び
    近地点引数を設定し、 前記各人工衛星の昇交点赤経及び真近点離角の初期値を
    設定し、 軌道6要素のうち前記設定された軌道長半径、近地点引
    数、昇交点赤経及び真近点離角の4つの要素を用いて、
    前記サービス対象地域となる多角形領域の各頂点から前
    記55度以上90度以下の仰角範囲に見える人工衛星の
    可視時間がすべての頂点に対して予め定めた誤差範囲で
    一致するために必要となる、残りの2つの軌道要素の離
    心率及び軌道傾斜角の範囲を求めることで決定されるも
    のであって、 前記2機の人工衛星は異なる2つの軌道面上にそれぞれ
    1機ずつ配置され、 前記両軌道は、周期が約24時間、離心率が0.24以
    上0.38以下の範囲内、軌道傾斜角が47度以上52
    度以下あるいは128度以上133度以下の範囲内、及
    び近地点引数が270度であり、前記2機の衛星は、昇
    交点赤経が180度離れており、一方がその軌道の近地
    点にある時、他方がその軌道の遠地点にあるように配置
    されること を特徴とする人工衛星を用いた通信サービス
    提供方法。
  2. 【請求項2】複数の人工衛星から電波信号を送信し、該
    電波信号を複数の受信装置で受信することでサービスの
    提供を行う、人工衛星を用いた通信サービス提供方法に
    おいて、 前記複数の受信装置の各々は、北海道、本州、四国、九
    州及び沖縄を少なくとも含む多角形形状のサービス対象
    領域内に位置し、55度以上90度以下の仰角範囲で前
    記電波信号を受信する受信アンテナ部を備えるものであ
    り、 前記人工衛星の機数は4機であり、 前記4機の人工衛星は、前記サービス対象地域内の任意
    の地点において前記55度以上90度以下の仰角範囲内
    に1日1回ずつ代わる代わる可視となり、1日24時間
    連続で少なくとも1機の人工衛星が可視となるよう軌道
    配置され、 前記4機の人工衛星の軌道配置は、 24時間連続のサービス時間に対応して軌道長半径及び
    近地点引数を設定し、 前記各人工衛星の昇交点赤経及び真近点離角の初期値を
    設定し、 軌道6要素のうち前記設定された軌道長半径、近地点引
    数、昇交点赤経及び真近点離角の4つの要素を用いて、
    前記サービス対象地域となる多角形領域の各頂点から前
    記55度以上90度以下の仰角範囲に見える人工衛星の
    可視時間がすべての頂点に対して予め定めた誤差範囲で
    一致するために必要となる、残りの2つの軌道要素の離
    心率及び軌道傾斜角の範囲を求めることで決定されるも
    のであって、 前記4機の人工衛星は異なる4つの軌道面上にそれぞれ
    1機ずつ配置され、 前記4つの軌道は、周期が実質的に24時間、離心率が
    0.24以上0.38以下の範囲内、軌道傾斜角が35
    度以上40度以下あるいは140度以上145度以下の
    範囲内、及び近地点引数が270度であり、前記4機の
    衛星は、昇交点赤経が90度離れており、1機の人工衛
    星がその軌道の近地点にある時、隣り合う軌道の衛星2
    機はそれぞれの近地点から軌道周期の1/4に相当する
    角度だけ離れており、残りの1機の人工衛星がその軌道
    の遠地点にあるように配置されること を特徴とする人工
    衛星を用いた通信サービス提供方法。
  3. 【請求項3】複数の人工衛星から電波信号を送信し、該
    電波信号を複数の受信装置で受信することでサービスの
    提供を行う、人工衛星を用いた通信サービス提供方法に
    おいて、 前記複数の受信装置の各々は、北海道、本州、四国、九
    州及び沖縄を少なくとも含む多角形形状のサービス対象
    領域内に位置し、55度以上90度以下の仰角範囲内で
    前記電波信号を受信する受信アンテナ部を備えるもので
    あり、 前記人工衛星の機数は3機であり、 前記3機の人工衛星は、前記サービス対象地域内の任意
    の地点において前記55度以上90度以下の仰角範囲内
    に1日1回ずつ代わる代わる可視となり、1日24時間
    連続で少なくとも1機の人工衛星が可視となるよう軌道
    配置され、 前記4機の人工衛星の軌道配置は、 24時間連続のサービス時間に対応して軌道長半径及び
    近地点引数を設定し、 前記各人工衛星の昇交点赤経及び真近点離角の初期値を
    設定し、 軌道6要素のうち前記設定された軌道長半径、近地点引
    数、昇交点赤経及び真近点離角の4つの要素を用いて、
    前記サービス対象地域となる多角形領域の各頂点から前
    記55度以上90度以下の仰角範囲に見える人工衛星の
    可視時間がすべての頂点に対して予め定めた誤差範囲で
    一致するために必要となる、残りの2つの軌道要素の離
    心率及び軌道傾斜角の範囲を求めることで決定されるも
    のであって、 前記3機の人工衛星は異なる3つの軌道面上にそれぞれ
    1機ずつ配置され、 前記3つの軌道は、周期が約24時間、離心率が0.2
    4以上0.38以下の範囲内、軌道傾斜角が35度以上
    40度以下あるいは140度以上145度以下の範囲
    内、及び近地点引数が270度であり、前記3機の衛星
    は、昇交点赤経が90度離れており、1機の人工衛星が
    その軌道の近地点にある時、隣り合う軌道の人工衛星2
    機はそれぞれの近地点から軌道周期の1/3に相当する
    角度だけ離れているように配置されること を特徴とする
    人工衛星を用いた通信サービス提供方法。
  4. 【請求項4】移動体に搭載された送信装置から画像デー
    タを主に含む電波信号を送信し、複数の人工衛星に搭載
    された送受信装置を介して、前記送信装置とは異なる位
    置に設置されている受信装置へ前記画像データを主に含
    む電波信号を伝送することで画像伝送サービスの提供を
    行う、人工衛星を用いた通信サービス提供方法におい
    て、 前記送信装置は、北海道、本州、四国、九州及び沖縄を
    少なくとも含む多角形形状のサービス対象領域内に位置
    し、55度以上90度以下の仰角範囲に向かって電波信
    号を送信する送信アンテナ部を備えるものであり、 前記複数の人工衛星は、前記サービス対象地域内の任意
    の地点において前記55度以上90度以下の仰角範囲内
    に1日1回ずつ代わる代わる可視となり、1日24時間
    連続で少なくとも1機の人工衛星が可視となるよう軌道
    配置され、 前記人工衛星の機数は2機、3機及び4機のいずれかで
    あり、 前記人工衛星の軌道配置は、 24時間連続のサービス時間に対応して軌道長半径及び
    近地点引数を設定し、 前記各人工衛星の昇交点赤経及び真近点離角の初期値を
    設定し、 軌道6要素のうち前記設定された軌道長半径、近地点引
    数、昇交点赤経及び真近点離角の4つの要素を用いて、
    前記サービス対象地域となる多角形領域の各頂点から前
    記55度以上90度以下の仰角範囲に見える人工衛星の
    可視時間がすべての頂点に対して予め定めた誤差範囲で
    一致するために必要となる、残りの2つの軌道要素の離
    心率及び軌道傾斜角の範囲を求めることで決定されるこ
    を特徴とする人工衛星を用いた通信サービス提供方
    法。
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