JP4488707B2 - 人工衛星の軌道制御計画方法、プログラム及び装置 - Google Patents

人工衛星の軌道制御計画方法、プログラム及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、人工衛星の軌道制御技術に関し、より詳しくは人工衛星の追跡管制における軌道保持制御技術に関する。
まず図1乃至図8を用いて、人工衛星の軌道制御の基本的事項について説明する。図1には、地球1000と、人工衛星の軌道1002とが示されている。ここで、地球1000の中心を通り且つ軌道1002上の2点を結ぶ線分であってその長さが最大となる線分の端点のうち地球1000に近い方の点をペリジ点と呼び、遠い方の点をアポジ点と呼ぶ。地球1000の中心とペリジ点との距離はペリジ半径と呼ばれ、地球1000の中心とアポジ点との距離はアポジ半径と呼ばれる。また、軌道長半径aは上記線分の長さの半分である。すなわち、上記線分の長さは軌道長半径aの2倍となっている。さらに、離心率をeとすると、アポジ半径はa×(1+e)で算出され、ペリジ半径はa×(1−e)で算出される。なお、地球1000の中心からペリジ点に向かう長さeのベクトルをeベクトルと呼ぶ。
また、図2に3次元的に示すように、人工衛星が地球1000の赤道面を下から上に突き抜ける点を昇交点と呼び、軌道1002の面と赤道面とが成す角度を軌道傾斜角iと呼ぶ。また、地球1000の春分点を基準として、地球1000の中心と昇交点とを結ぶ直線の角度を昇交点赤経Ωと呼ぶ。また、地球1000の中心と昇交点とを結ぶ直線とeベクトルとが成す角度を近地点引数ωと呼ぶ。さらにeベクトルと、人工衛星1004と地球1000の中心を結ぶ直線とが成す角度を真近点離角fと呼ぶ。
人工衛星の軌道には、地球の非球状効果、太陽や月の引力など、さまざまな外乱(摂動)が作用するので、目的とする軌道状態を保持するためには摂動を打ち消す軌道保持制御を定期的に実施する必要がある。軌道保持制御は、軌道面、すなわち軌道傾斜角iと昇交点赤経Ωを補正する軌道面制御と、軌道の形、すなわち軌道長半径aと離心率eと近地点引数ωを補正する軌道面内制御に分けられる。通常、離心率eと近地点引数ωの代わりにeベクトルの表現を用いる。なお、eベクトル=(ξ,η)=(e・cosω,e・sinω)である。
軌道制御とは、人工衛星に搭載された推進系によって、所定の方向に速度ベクトルを付加することにより、軌道パラメータを変化させることである。また、どのような速度ベクトルを、いつ又はどこで付加すべきかを決定するのが軌道制御計画である。
ここで軌道面内制御に必要な軌道長半径aの制御は、軌道1002の接線(tangential)方向に速度ベクトルを付与する、すなわち加速又は減速することで可能であり、円軌道に近い場合には制御実施位置は特に制限されない。一方、eベクトルの制御は、制御実施位置と、付加する速度ベクトルの方向とを考慮して行わなければならない。図3に示すように、人工衛星が真近点離角fに位置するとすると、(1)方向に速度ベクトルΔVを設定するとeベクトルは(1a)方向に変化し、(2)方向に速度ベクトルΔVを設定するとeベクトルは(2a)方向に変化し、(3)方向に速度ベクトルΔVを設定するとeベクトルは(3a)方向に変化し、(4)方向に速度ベクトルΔVを設定するとeベクトルは(4a)方向に変化する。すなわち、付加する速度ベクトルΔVに対して、時計回りに90°回転させた方向にeベクトルは変化する。
従来の人工衛星において行われている軌道面内保持制御には、軌道長半径aを制御するための接線方向速度ベクトルΔVでeベクトルも同時に制御する方式が採用されていた。この方式では、軌道長半径aの制御に必要な速度ベクトルΔVaとeベクトル制御に必要なΔVeの大きさは通常異なるので、両方のつじつまが合うように2つのΔVに分けて制御を実施する。このような方式を2パート方式と呼ぶ。2パート方式は、ΔVaとΔVeの大きさが同じオーダであるような静止軌道では有効である。図4に示すように、互いに位相が180°離れた位置において、まず(1)加速ΔVを実施し、さらに(2)減速ΔVを実施する。そうするとeベクトルは同じ方向に2回変化することになる(eベクトル付近の白抜き矢印参照)。すなわち、eベクトルを変化させる方向に従って、軌道1002上の制御実施位置が決まってしまう。
ところで準天頂軌道は、静止軌道と同じ周期(すなわち24時間)で、日本上空通過時に天頂に位置するよう軌道傾斜角を40°乃至50°として設計された軌道である。離心率eは0.1程度で、アポジ点が天頂に位置する。準天頂衛星システムは、このような軌道の昇交点赤経Ωを等間隔に配した複数の人工衛星で構成され、3機構成の場合を図5に示す。図5は、3機構成の準天頂軌道を北極上空から見た図である。人工衛星SAT1の昇交点赤経Ω1、人工衛星SAT2の昇交点赤経Ω2及び人工衛星SAT3の昇交点赤経Ω3は120°間隔で配置される。なお、矢印1014は地球1000の自転方向である。そして、人工衛星SAT1の軌道1011のアポジ点通過時を中心とする8時間(真近点離角fについては120°から240°)であって太線で示された部分、人工衛星SAT2の軌道1012のアポジ点通過時を中心とする8時間であって太線で示された部分、及び人工衛星SAT3の軌道1013のアポジ点通過時を中心とする8時間であって太線で示された部分がそれぞれサービス時間帯(=ミッション運用時間帯)である。
準天頂軌道はその軌道特性より、摂動によるeベクトル変化の方向が昇交点赤経Ωに依存して変化する。図6は昇交点赤経Ωが変化した際の離心率eの年変化率を示す図である。これによれば、昇交点赤経Ωが変化すると、離心率eの年変化率も変化することが分かる。さらに、太陽(SUN)の影響は年によって変化しないが、月(MOON)の影響は2006年と2015年では異なるため、総合(TOTAL)の年変化率は2006年と2015年では異なっている。また、図7は昇交点赤経Ωが変化した際の近地点引数ωの年変化率を示す図である。これによれば、昇交点赤経Ωが変化しても変化しない要素はあるものの、太陽(SUN)及び月(MOON)の影響は昇交点赤経Ωに従って変化するため、2006年及び2015年の総合(TOTAL)の近地点引数ωの年変化率は昇交点赤経Ωに従って変化する。また、月の影響は2006年と2015年では異なるので、年によっても年変化率は変動する。
図6に示すように離心率eは昇交点赤経Ωに依存して変動するため、eベクトルの補正量についても図8に示すように昇交点赤経Ωに依存して変動する。図8の縦軸は、eベクトルの第2成分の補正量(Δη)を示し、横軸はeベクトルの第1成分の補正量(Δξ)を示している。このようにeベクトルの補正量についても昇交点赤経Ωに従って複雑に変化する。
また、準天頂軌道は静止軌道と比べて離心率eに対する摂動は大きいが軌道長半径aに対する摂動は小さい。すなわち、軌道制御のための速度ベクトルについてもΔVa<<ΔVeという関係となり、接線方向の速度ベクトルΔVでeベクトルを制御する場合には上記の2パート方式を行わざるを得ない。しかしながら、軌道保持制御は人工衛星のミッション(通信/測位/観測など)への影響が大きいため、軌道制御実施中はミッションを制限せざるを得ない場合がある。2パート方式では180°位相が離れた2箇所で軌道保持制御を実施するが、3機構成の準天頂軌道の場合真近点離角fが120°から240°においてサービス期間であり、そのサービス期間においては軌道制御を行わないとするならば、300°から60°までの範囲においても軌道制御を実施できないことになるため、非常に限られた範囲でしか軌道制御を行うことができない。
なお、準天頂衛星については特開2001−63700号公報に開示がなされている。この公報では、人工衛星が準静止軌道上のサービス運用領域以外の軌道に存在するときに推進手段を使用して軌道制御を行うこと、及び複数のスラスタの最低2ケを同時に使用して各スラスタの推力のベクトル合成を行うことについて開示されている。しかし、どのような形で各ベクトルを決定するかについての記載はない。
特開2001−63700号公報
従って、本発明の目的は、軌道長半径及びeベクトルを補正するための新規な技術を提供することである。
本発明に係る人工衛星の軌道制御計画方法は、人工衛星の軌道に関する軌道長半径a及び離心率ベクトル(eベクトル)を補正するための軌道制御位置について、人工衛星がミッションを実行する位置(サービス時間帯)を除き任意の3箇所設定の入力を受け付けるステップと、上記3箇所の各々において実行すべき軌道制御の制御量(例えば速度ベクトルΔV)を算出し、記憶装置に格納する軌道制御量算出ステップとを含む。
このように本発明においては2パート方式のようにeベクトルの補正方向で制御実施位置を決定するのではなく、人工衛星がミッションを実行する位置を除くことにより制限された制御実施可能範囲のうち少なくとも任意の3点において軌道制御を実施するものである。
なお、上で述べた3箇所の軌道制御位置のうち1箇所を軌道長半径aの補正を実行すべき第1の位置とし、残余の2箇所を離心率ベクトルeの補正を実行すべき第2の位置とする場合もある。この場合、第1の位置が人工衛星の軌道において接線方向に軌道制御を行う位置となり、第2の位置が人工衛星の軌道において半径方向に軌道制御を行う位置となる。
なお、第1の位置が上記3箇所の軌道制御位置のうち2回目の軌道制御位置であり、上記第2の位置が上記3箇所の軌道制御位置のうち1回目と3回目の軌道制御位置であるような設定も可能である。
また、上で述べた軌道制御量算出ステップが、軌道長半径aの補正量を算出し、記憶装置に格納するステップと、記憶装置に格納された軌道長半径aの補正量から、人工衛星の軌道の接線方向の軌道制御量(例えば速度ベクトルΔVT)を算出し、記憶装置に格納するステップとを含むようにしてもよい。
また、上で述べた軌道制御算出ステップが、離心率ベクトルを目標に補正するための第1の補正ベクトルを算出し、記憶装置に格納するステップと、記憶装置に格納された上記人工衛星の軌道の接線方向の軌道制御量により必要となる離心率ベクトルの第2の補正ベクトルを算出し、記憶装置に格納するステップと、記憶装置に格納された離心率ベクトルeの第1の補正ベクトルと第2の補正ベクトルとを用いて、人工衛星の軌道の半径方向の軌道制御量(例えばΔVR1及びΔVR2)を第2の位置のそれぞれにつき算出し、記憶装置に格納するステップとをさらに含むようにしてもよい。
2パート方式であれば軌道長半径aの補正の影響はeベクトルの補正方向を合わせているために問題とならなかったが、このように3回に分けて軌道制御を実施する場合には十分にその影響を考慮しなければならない。そのため半径方向の軌道制御量については上記のような計算を実施するものである。
さらに、上記3箇所の軌道制御位置が真近点離角で表されている場合、真近点離角を平均近点離角に変換し、記憶装置に格納するステップと、記憶装置に格納された平均近点離角を制御実施時刻に変換し、記憶装置に格納するステップとをさらに含むようにしてもよい。これにより制御実施時刻と軌道制御量とをセットとする軌道制御計画を得ることができるようになる。
本発明の方法を実行するためのプログラムを作成することは可能であって、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、ネットワークなどを介してデジタル信号として配信される場合もある。尚、中間的な処理結果はメモリなどの記憶装置に一時保管される。
本発明によれば、軌道長半径及びeベクトルを補正するための新規な技術が提供される。
なお、これに限定されるものではないが、準天頂軌道のように、面内保持制御においてeベクトルの補正が主要項であり且つ軌道上の制御実施位置が制約される場合に有効である。
図9を用いて本発明の一実施の形態の機能ブロック図を示す。本実施の形態に係る制御計画装置100は、軌道制御に係る人工衛星の軌道を決定する周知の軌道決定装置200に接続されており、当該軌道決定装置200に接続された軌道決定値格納部202から所定の時点における人工衛星の軌道決定値のデータを取得できるようになっている。また制御計画装置100は、軌道制御を実施する場所を示す真近点離角f0,f1及びf2を含む各種パラメータの設定入力を本制御計画装置100のユーザから受け付ける設定入力部102と、設定入力部102が受け付けたデータをテーブル形式で格納するテーブル格納部104と、軌道決定装置200の軌道決定値格納部202に格納された軌道決定値を軌道決定装置200から取得する軌道決定取得部106と、テーブル格納部104に格納されたデータと軌道決定値取得部106により取得された軌道決定値とを用いて周知の軌道決定処理を実施する軌道計算部108と、軌道計算部108の処理結果である軌道データを格納する軌道データ格納部110と、軌道データ格納部110に格納された軌道データとテーブル格納部104に格納されたデータとを用いて軌道長半径a及びeベクトルの補正量を算出する補正量算出部112と、補正量算出部112の処理結果である補正量データを格納する補正量データ格納部114と、補正量データ格納部114に格納された軌道長半径aの補正量とテーブル格納部104に格納されたデータとを用いて接線方向の制御量(接線方向の速度ベクトルΔVT)を算出する接線方向制御量算出部116と、接線方向制御量算出部116により算出された接線方向の制御量のデータを格納する接線方向制御量データ格納部118と、接線方向制御量データ格納部118に格納されたデータ及びテーブル格納部104に格納されたデータを用いて接線方向の軌道制御を実施することにより生ずるeベクトルの変化量を算出するeベクトル変化量算出部120と、接線方向の軌道制御を実施することにより生ずるeベクトルの変化量のデータを格納するeベクトル変化量データ格納部122と、eベクトル変化量データ格納部122に格納されたデータと補正量データ格納部114に格納されたデータとを用いてeベクトルの補正量を算出するeベクトル補正量算出部124と、eベクトル補正量算出部124が算出したeベクトルの補正量のデータを格納するeベクトル補正量格納部126と、eベクトル補正量格納部126に格納されたデータとテーブル格納部104に格納されたデータとを用いて半径方向の制御量(ΔVR1及びΔVR2)を算出する半径方向制御量算出部128と、半径方向制御量算出部128により算出された半径方向の制御量のデータを格納する半径方向制御量データ格納部130と、テーブル格納部104に格納されたデータを用いて真近点離角を平均近点離角に変換する処理を実施する平均近点離角変換部134と、平均近点離角変換部134により算出された平均近点離角のデータを格納する平均近点離角データ格納部136と、軌道データ格納部110に格納されたデータとテーブル格納部104のデータと平均近点離角データ格納部136に格納されたデータとを用いて時刻を算出する時刻算出部138と、時刻算出部138により算出された時刻のデータを格納する時刻データ格納部140と、接線方向制御量データ格納部118に格納されたデータと半径方向制御量データ格納部130に格納されたデータと時刻データ格納部140に格納されたデータとから構成される制御計画データを格納する制御計画データ格納部132とを含む。
図9に示した制御計画装置100の処理について図10乃至図13を用いて説明する。まず、軌道制御計画装置100のユーザは、例えば設定入力部102からの要求に応じて、軌道制御を実施する位置を特定する真近点離0,f1及びf2のデータなど人工衛星の軌道制御計画を作成する上で必要な情報を入力し、設定入力部102はユーザからの入力データを受け付け、テーブル格納部104に格納する(ステップS1)。
本実施の形態では、図11に示すように、真近点離角f0における接線方向の速度ベクトルΔVTによる軌道長半径aの補正、真近点離角f1における半径方向の速度ベクトルΔVR1によるeベクトル制御、真近点離角f2における半径方向の速度ベクトルΔVR2によるeベクトル制御の3パート軌道制御を実施する。基本的には、軌道長半径aの制御とeベクトルの制御とを分離するものであるが、軌道長半径aの制御でもeベクトルは変化してしまうので、その変化分も考慮した上でeベクトルの制御を実施する。但し、eベクトルの制御における軌道長半径aの変化については無視することができる。eベクトルの制御において、1回の速度ベクトルΔVRで変化するeベクトル方向は決まってしまうが、2回の速度ベクトルΔVRを組み合わせることにより任意方向のeベクトル制御が可能になる。これは、任意のベクトルは必ず2つのベクトルの線形結合で表すことができるためである。なお、図11に示したように、軌道制御の位置は、真近点離角f1、f0、f2の順番で並んでいる。これは、速度ベクトルΔVR1及びΔR2の組み合わせでeベクトルの制御を行うが、それらの角度が大きいほうが任意のベクトルを生成するのに好ましいからである。但し、これに限定されるものではない。
なお、人工衛星のハードウエアに関しては図12に示すように、本実施の形態では、面内保持制御用に接線方向(ロール方向)及び半径方向(ヨー方向)それぞれ+及び−方向にスラスタを有するものとする。すなわち、(1)+接線方向、(2)+半径方向、(3)−接線方向、(4)半径方向にそれぞれ独立に速度ベクトルΔVを付加することができるものとする。また、スラスタ噴射は、3時間程度の間隔で可能であるものとする。これは、24時間周期の円軌道であれば真近点離角45°に相当する。これらの前提は従来の人工衛星でも十分可能なものである。但し、スラスタ噴射の間隔については、これに限定されるものではない。
またステップS1においては、他に軌道制御実施日についても入力される場合もある。さらに目標軌道パラメータのデータについても入力される場合もある。この目標軌道パラメータには、軌道長半径の保持目標値a0、eベクトルの保持目標値e0、平均運動n(=(μ/a0 30.5)及び平均速度V(=(μ/a00.5)、近地点引数ωが含まれる。なお、μは地心重力定数(3.9860044×105km3/sec2)である。従って、テーブル格納部104に格納されるテーブルは上記のデータを格納し、図13に示すようになる。なお、ステップS1において設定入力される真近点離角f0,f1,f2については、一度設定してしまえば以降同じ真近点離角で軌道制御を実施するようにする場合もあり、その場合には2回目以降ステップS1において真近点離角の入力は省略される。図13に示された制御実施日以外のその他のデータについても同様の取り扱いになる。
次に、軌道計算部108は、テーブル格納部104に格納されたテーブルのデータを読み出し(ステップS3)、さらに軌道決定値取得部106が取得した軌道決定値のデータを読み込む(ステップS5)。そして軌道計算部108は、取得したデータを基に周知の軌道計算を実施し、制御実施日時刻Td(例えば0時)における軌道長半径adとeベクトルed(平均要素)、さらに平均近点離角Mdを算出し、軌道データ格納部110に格納する(ステップS7)。
次に、補正量算出部112は、軌道データ格納部110とテーブル格納部104とを参照して軌道長半径aとeベクトルについて補正すべき量を算出し、補正量データ格納部114に格納する(ステップS9)。軌道長半径aの補正量Δapは、ad−a0にて算出される。また、eベクトルの補正量ep(ベクトル)は、ed−e0にて算出される。そして、接線方向制御量算出部116は、補正量データ格納部114とテーブル格納部104とを参照して接線方向の制御量(速度ベクトルΔVT)を算出し、接線方向制御量データ格納部118に格納する(ステップS11)。接線方向の制御量ΔVTは、(n/2)×Δapにて算出される。
次に、eベクトル変化量算出部120は、接線方向制御量データ格納部118とテーブル格納部104とを参照して接線方向の制御量ΔVTによって生ずるeベクトルの変化量ΔeTを算出し、eベクトル変化量データ格納部122に格納する(ステップS13)。eベクトルの変化量ΔeTは、以下の式で計算される。
ΔeT=(2ΔVT/V)(cos(ω+f0),sin(ω+f0))T
そして、eベクトル補正量算出部124は、補正量データ格納部114とeベクトル変化量データ格納部122とを参照して、半径方向の軌道制御により補正すべきeベクトルの補正量ΔeRを算出し、eベクトル補正量格納部126に格納する(ステップS15)。eベクトルの補正量(ベクトル)ΔeRは以下のように算出される。
ΔeR=Δep−ΔeT
その後、半径方向制御量算出部128は、テーブル格納部104とeベクトル補正量格納部126とを参照して、半径方向の制御量(速度ベクトルΔVR1及びΔVR2)を算出し、半径方向制御量データ格納部130に格納する(ステップS17)。半径方向制御量算出部128の計算内容を以下に示す。最初に、半径方向の軌道制御によるeベクトルの変化方向の単位ベクトルu1,u2を算出する。
1=(cos(ω+f1-π/2),sin(ω+f1-π/2))T
2=(cos(ω+f2-π/2),sin(ω+f2-π/2))T
ΔeRは、u1,u2の線形結合で、以下のように表される。
ΔeR=A×u1+B×u2
ここで、ΔeR=(ΔeRX,ΔeRYT、u1=(u1X,u1YT及びu2=(u2X,u2YTというようにX及びY成分に分けてA及びBに関する連立方程式を解くと、以下のようにA及びBが求まる。
A=(ΔeRX×u2Y−ΔeRY×u2X)/(u1X×u2Y−u1Y×u2X
B=(ΔeRX×u1Y−ΔeRY×u1X)/(u2X×u1Y−u2Y×u1X
このように算出されたA及びBが、半径方向の制御量たる速度ベクトルΔVR1及びΔVR2で補正すべきeベクトルのu1及びu2成分となる。従って、ΔVR1=V×A,ΔVR2=V×Bとなる。以上のような計算を実施することにより、半径方向の制御量が算出され、半径方向制御量データ格納部130に格納される。
次に、平均近点離角変換部134は、テーブル格納部104に格納されたデータを用いて、真近点離角f0、f1及びf2を、平均近点離角M0,M1及びM2に変換し、平均近点離角データ格納部136に格納する(ステップS19)。ここでは、まず離心近点離角E0,E1及びE2を算出する。
0=2×tan-1{(1−e)0.5/(1+e)0.5×tan(f0/2)}
1=2×tan-1{(1−e)0.5/(1+e)0.5×tan(f1/2)}
2=2×tan-1{(1−e)0.5/(1+e)0.5×tan(f2/2)}
この離心近点離角E0,E1及びE2から平均近点離角M0,M1及びM2を算出する。
0=E0−e×sinE0
1=E1−e×sinE1
2=E2−e×sinE2
次に、時刻算出部138は、テーブル格納部104と平均近点離角データ格納部136とを参照して制御実施時刻を算出し、時刻データ格納部140に格納する(ステップS21)。制御実施時刻は、以下のように算出される。
0=Td−(M0−Md)/n
1=Td−(M1−Md)/n
2=Td−(M2−Md)/n
時刻データ格納部140と半径方向制御量データ格納部130と接線方向制御量データ格納部118とに格納されたデータを、時刻毎にまとめれば制御計画データとなり、制御計画データ格納部132に格納される。すなわち、時刻T0と接線方向の制御量ΔVT、時刻T1と半径方向の制御量ΔVR1、時刻T2と半径方向の制御量ΔVR2の各セットが制御計画データとなる。
以上のような処理を実施することにより、2パート軌道制御のようにeベクトルの補正方向に依存する形で制御実施位置を決めることなく、軌道制御実施の制約となるサービス時間帯を除いた任意の位置にて軌道制御を実施できるようになる。すなわち、軌道制御位置の選択肢広げることができる。
例えば図14に示すような準天頂軌道のパラメータに従って、従来方法に基づき面内保持に要する速度ベクトルΔVをシミュレーションにて算出してみたところ図15のようになる。なお、図14に示した各パラメータは、当業者には周知なパラメータであるからここでは詳しく述べない。図15は、接線方向の速度ベクトルΔVでeベクトルを補正する場合に軌道保持のため1年間(例えば2006年と2015年)に必要となる速度ベクトルΔVの大きさ(縦軸)と昇交点赤経Ωとの関係を示している。図15から概ね昇交点赤経Ωが60°又は300°において総合(TOTAL)の速度ベクトルΔVの大きさが最大となり、また180°において総合(TOTAL)の速度ベクトルΔVの大きさが最小となる。なお、面内の軌道制御については、面外(軌道面制御)に比して小さく、360°(0°)において最大となり、180°において最小となる。また、速度ベクトルΔVの大きさは2006年と2015年とでも異なっている。また、図16は、2パート制御実施位置(一方のみ)を表す真近点離角fと昇交点赤経Ωとの関係を示している。図16に示すように、昇交点赤経Ωが変化するのに従って真近点離角fが変化している。しかし、準天頂軌道の場合、上でも述べたが真近点離角fが120°乃至240°の間はサービス時間帯であるから軌道制御を実施することは基本的には不可能である。この範囲を矢印1501に示す。さらに、2パートの一方が真近点離角fが120°乃至240°の間に入る場合には軌道制御を実施できないので、この範囲の180°ずれた位置でも実施できないことになる。すなわち、300°乃至60°の間に入る場合にも軌道制御を実施できない。これを矢印1502a及び1502bに示す。従って、2パート軌道制御では、矢印でカバーされていない240°乃至300°、60°乃至120°の範囲でしか軌道制御できず、対処できる昇交点赤経Ωは非常に限定的になる。準天頂衛星システムは3機以上の人工衛星を昇交点赤経Ωを等間隔で配置し、昇交点赤経Ωは摂動により1年に約5°程度変動するため、ミッション期間(5年から10年)全てに亘って上記のように制限される昇交点赤経Ωの範囲を避けることはできない。
一方、本実施の形態では、サービス時間帯に対応する120°乃至240°の間に軌道制御を実施できないのは同じであるが、180°ずれた位置でも実施できないといった制約はない。従って、軌道制御において軌道制御実施位置の選択肢が広がったことになる。
本実施の形態をさらに3つの場合に分けて具体的に考察する。図17にケース1を示す。上でも述べたように真近点離角fが120°(位置1004a)から240°(位置1004b)まではサービス時間帯であるから軌道制御を実施できない。ケース1では、サービス時間帯終了直後の240°(位置1004b)をeベクトル補正のための真近点離角f1とする。また、240°から90°離れた330°(位置1004d)を同じくeベクトル補正のための真近点離角f2とする。さらに、240°から45°離れた285°(位置1004c)を軌道長半径aを補正するための真近点離角f0とする。このように、サービス開始直前には軌道制御を実施しないようにしている。このケース1の場合の制御量を図18(a)及び図18(b)に示す。図18(a)は、制御周期7日の場合における、軌道長半径a補正のための速度ベクトルΔVTの大きさ(1回あたり)及びeベクトル補正のための速度ベクトルΔVR1及びΔVR2の大きさ(1回あたり)と昇交点赤経Ωとの関係を示す。このケース1の場合、速度ベクトルΔVR2の大きさが一番大きいことが多い。また、図18(b)は、軌道面内保持に要する年間の速度ベクトルΔVの累計と昇交点赤経Ωとの関係を示している。このケース1の場合、速度ベクトルΔVの累計は最大年間約46m/secとなっている。
図19にケース2を示す。ケース2では、サービス時間帯終了後の270°(位置1004e)をeベクトル補正のための真近点離角f1とする。また、270°から90°離れた360°(位置1004g)を同じくeベクトル補正のための真近点離角f2とする。さらに、270°から45°離れた315°(位置1004f)を軌道長半径aを補正するための真近点離角f0とする。ここでもサービス開始直前には軌道制御を実施しないようにしている。このケース2の場合の制御量を図20(a)及び図20(b)に示す。図20(a)は、制御周期7日の場合における、軌道長半径a補正のための速度ベクトルΔVTの大きさ(1回あたり)及びeベクトル補正のための速度ベクトルΔVR1及びΔVR2の大きさ(1回あたり)と昇交点赤経Ωとの関係を示す。このケース2の場合、速度ベクトルΔVR2の大きさが一番大きい場合が多い。なお、速度ベクトルΔVR2の大きさはケース1とほぼ同じであるが、速度ベクトルΔVR1の絶対値はケース1より少なくなっている。また、図20(b)は、面内保持に要する年間の速度ベクトルΔVの累計と昇交点赤経Ωとの関係を示している。このケース2の場合、速度ベクトルΔVの累計は最大年間約42m/secとなっている。
図21にケース3を示す。ケース3では、サービス時間帯終了後の315°(位置1004h)をeベクトル補正のための真近点離角f1とする。また、315°から90°離れた45°(位置1004j)を同じくeベクトル補正のための真近点離角f2とする。さらに、315°から45°離れた360°(位置1004i)を軌道長半径aを補正するための真近点離角f0とする。ここでもサービス開始直前には軌道制御を実施しないようにしている。このケース3の場合の制御量を図22(a)及び図22(b)に示す。図22(a)は、制御周期7日の場合における、軌道長半径a補正のための速度ベクトルΔVTの大きさ(1回あたり)及びeベクトル補正のための速度ベクトルΔVR1及びΔVR2の大きさ(1回あたり)と昇交点赤経Ωとの関係を示す。このケース3の場合、速度ベクトルΔVR2の大きさが一番大きい場合が多い。なお、速度ベクトルΔVR2の大きさはケース1及びケース2より小さくなっているが、速度ベクトルΔVR1の変動幅はケース1及びケース2より大きくなっている。また、図22(b)は、面内保持に要する年間の速度ベクトルΔVの累計と昇交点赤経Ωとの関係を示している。このケース3の場合、速度ベクトルΔVの累計は最大年間約45m/secとなっている。
すなわち上の3つのケースの中ではケース2が面内保持に要するΔVの大きさが小さくなる。この面内保持に要するΔVの大きさは、軌道面保持に要するΔVの大きさとほぼ同等である。eベクトル制御は接線方向ΔVの方が効率が良いので、図15の結果と比較すると軌道面内保持に要するΔVは本実施の形態の方が2.5倍程度多く必要となるが、軌道制御実施位置を真近点離角にして90°の範囲に限定した上で軌道長半径aとeベクトル両方を保持することができることが確認できた。
(付記1)
人工衛星の軌道に関する軌道長半径及び離心率ベクトルを補正するための軌道制御位置について、前記人工衛星がミッションを実行する位置を除き3箇所設定の入力を受け付けるステップと、
前記3箇所の各々において実行すべき軌道制御の制御量を算出し、記憶装置に格納する軌道制御量算出ステップと、
を含み、コンピュータに実行される人工衛星の軌道制御計画方法。
(付記2)
前記3箇所の軌道制御位置のうち1箇所を軌道長半径の補正を実行すべき第1の位置とし、残余の2箇所を離心率ベクトルの補正を実行すべき第2の位置とすることを特徴とする付記1記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
(付記3)
前記第1の位置が前記人工衛星の軌道において接線方向に軌道制御を行う位置であり、前記第2の位置が前記人工衛星の軌道において半径方向に軌道制御を行う位置であることを特徴とする付記2記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
(付記4)
前記第1の位置が、前記3箇所の軌道制御位置のうち2回目の軌道制御位置であり、前記第2の位置が、前記3箇所の軌道制御位置のうち1回目と3回目の軌道制御位置であることを特徴とする付記3記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
(付記5)
前記軌道制御量算出ステップが、
前記軌道長半径の補正量を算出し、記憶装置に格納するステップと、
前記記憶装置に格納された前記軌道長半径の補正量から、前記人工衛星の軌道の接線方向の軌道制御量を算出し、記憶装置に格納するステップと、
を含む付記3又は4記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
(付記6)
前記軌道制御算出ステップが、
前記離心率ベクトルを目標に補正するための第1の補正ベクトルを算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
前記記憶装置に格納された前記人工衛星の軌道の接線方向の軌道制御量により必要となる前記離心率ベクトルの第2の補正ベクトルを算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
前記記憶装置に格納された前記離心率ベクトルの前記第1の補正ベクトルと前記第2の補正ベクトルとを用いて、前記人工衛星の軌道の半径方向の軌道制御量を前記第2の位置のそれぞれにつき算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
をさらに含む付記5記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
(付記7)
前記3箇所の軌道制御位置が真近点離角で表されている場合、前記真近点離角を平均近点離角に変換し、記憶装置に格納するステップと、
前記記憶装置に格納された前記平均近点離角を制御実施時刻に変換し、記憶装置に格納するステップと、
をさらに含む付記1乃至5のいずれか1つ記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
(付記8)
人工衛星の軌道に関する軌道長半径及び離心率ベクトルを補正するための軌道制御位置について、前記人工衛星がミッションを実行する位置を除き3箇所設定の入力を受け付けるステップと、
前記3箇所の各々において実行すべき軌道制御の制御量を算出し、記憶装置に格納する軌道制御量算出ステップと、
をコンピュータに実行させるための人工衛星の軌道制御計画プログラム。
(付記9)
人工衛星の軌道に関する軌道長半径及び離心率ベクトルを補正するための軌道制御位置について、前記人工衛星がミッションを実行する位置を除き3箇所設定の入力を受け付ける手段と、
前記3箇所の各々において実行すべき軌道制御の制御量を算出し、記憶装置に格納する軌道制御量算出手段と、
を有する人工衛星の軌道制御計画装置。
人工衛星の軌道制御の前提について示す図である。 人工衛星の軌道制御の前提について示す図である。 人工衛星の軌道制御の前提について示す図である。 人工衛星の軌道制御の前提について示す図である。 人工衛星の軌道制御の前提について示す図である。 離心率eの年変化率と昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。 近地点引数ωの年変化率と昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。 eベクトルの補正量と昇交点赤経Ωとの関係と示す図である。 本実施の形態における機能ブロック図である。 本実施の形態における処理フローを示す図である。 本実施の形態における軌道制御実施位置について説明するための模式図である。 人工衛星の制御機能を説明するための図である。 テーブル格納部に格納されたテーブルの一例を示す図である。 シミュレーションにおけるパラメータの一例を示す図である。 従来技術における軌道制御量と昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。 従来技術における真近点離角と昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。 本実施の形態における具体例(ケース1)を示す図である。 ケース1において、(a)は1回の速度ベクトルΔVと昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。(b)は面内保持に要する年間速度ベクトルΔVと昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。 本実施の形態における具体例(ケース2)を示す図である。 ケース2において、(a)は1回の速度ベクトルΔVと昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。(b)は面内保持に要する年間速度ベクトルΔVと昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。 本実施の形態における具体例(ケース3)を示す図である。 ケース3において、(a)は1回の速度ベクトルΔVと昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。(b)は面内保持に要する年間速度ベクトルΔVと昇交点赤経Ωとの関係を示す図である。
符号の説明
100 制御計画装置
102 設定入力部
104 テーブル格納部
106 軌道決定取得部
108 軌道計算部
110 軌道データ格納部
112 補正量算出部
114 補正量データ格納部
116 接線方向制御量算出部
118 接線方向制御量データ格納部
120 eベクトル変化量算出部
122 eベクトル変化量データ格納部
124 eベクトル補正量算出部
126 eベクトル補正量格納部
128 半径方向制御量算出部
130 半径方向制御量データ格納部
132 制御計画データ格納部
134 平均近点離角変換部
136 平均近点離角データ格納部
138 時刻算出部
140 時刻データ格納部
200 軌道決定装置
202 軌道決定値格納部

Claims (8)

  1. 人工衛星がミッションを実行する範囲を除く、前記人工衛星の軌道上の範囲において、前記人工衛星の軌道に関する軌道長半径及び離心率ベクトルを補正するための3箇所の軌道制御位置の入力を受け付けるステップと、
    前記3箇所の各々において実行すべき軌道制御の制御量を算出し、記憶装置に格納する軌道制御量算出ステップと、
    を含み、コンピュータに実行される人工衛星の軌道制御計画方法。
  2. 前記3箇所の軌道制御位置のうち1箇所を軌道長半径の補正を実行すべき第1の位置とし、残余の2箇所を離心率ベクトルの補正を実行すべき第2の位置とすることを特徴とする請求項1記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
  3. 前記第1の位置が前記人工衛星の軌道において接線方向に軌道制御を行う位置であり、前記第2の位置が前記人工衛星の軌道において半径方向に軌道制御を行う位置であることを特徴とする請求項2記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
  4. 前記第1の位置が、前記3箇所の軌道制御位置のうち2回目の軌道制御位置であり、前記第2の位置が、前記3箇所の軌道制御位置のうち1回目と3回目の軌道制御位置であることを特徴とする請求項3記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
  5. 前記軌道制御量算出ステップが、
    前記軌道長半径の補正量を算出し、記憶装置に格納するステップと、
    前記記憶装置に格納された前記軌道長半径の補正量から、前記人工衛星の軌道の接線方向の軌道制御量を算出し、記憶装置に格納するステップと、
    を含む請求項3又は4記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
  6. 前記軌道制御算出ステップが、
    前記離心率ベクトルを目標に補正するための第1の補正ベクトルを算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
    前記記憶装置に格納された前記人工衛星の軌道の接線方向の軌道制御量により必要となる前記離心率ベクトルの第2の補正ベクトルを算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
    前記記憶装置に格納された前記離心率ベクトルの前記第1の補正ベクトルと前記第2の補正ベクトルとを用いて、前記人工衛星の軌道の半径方向の軌道制御量を前記第2の位置のそれぞれにつき算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
    をさらに含む請求項5記載の人工衛星の軌道制御計画方法。
  7. 人工衛星がミッションを実行する範囲を除く、前記人工衛星の軌道上の範囲において、前記人工衛星の軌道に関する軌道長半径及び離心率ベクトルを補正するための3箇所の軌道制御位置の入力を受け付けるステップと、
    前記3箇所の各々において実行すべき軌道制御の制御量を算出し、記憶装置に格納する軌道制御量算出ステップと、
    をコンピュータに実行させるための人工衛星の軌道制御計画プログラム。
  8. 人工衛星がミッションを実行する範囲を除く、前記人工衛星の軌道上の範囲において、前記人工衛星の軌道に関する軌道長半径及び離心率ベクトルを補正するための3箇所の軌道制御位置の入力を受け付ける手段と、
    前記3箇所の各々において実行すべき軌道制御の制御量を算出し、記憶装置に格納する軌道制御量算出手段と、
    を有する人工衛星の軌道制御計画装置。
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