JP3153217U - 感染性物質の輸送用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】収容物を温度管理しながら輸送でき、かつ保管スペースを小にできるように構成した輸送用容器を提供する。【解決手段】感染性物質を収容して輸送する輸送用容器であって、外装容器1と、この容器内に適合して収容する断熱容器2とを備える。外装容器は段ボール等で折り畳み式に構成され、四角形断面に形成される筒状本体10と、この本体の一端を閉塞する底蓋部11と、他端を閉塞する上蓋部12とを備える。断熱容器は、両端開口の筒状胴部3と、胴部の一端を閉塞する底蓋部4と、他端を閉塞する上蓋部5とを備え、前記胴部は発泡紙で形成した長方形の板材を、この板材に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成してある。底蓋部及び上蓋部は、胴部の両端に係脱自在に係合するように構成してある。【選択図】図1

Description

本考案は、病原体その他の感染性物質を収容して輸送する輸送用容器に関する。さらに詳しくは、例えば、主に感染症法、航空法等に規定する感染性物質を収容し、同法に対応して管理し、輸送する輸送用容器に関する。
病原体その他の感染性物質は、感染症法等に規定する基準に従って包装し、輸送することが義務づけされている。感染性物質は、その種類等によりカテゴリーAとカテゴリーBの感染性物質に分類されているが、両者はともに基本的三重包装の手法により包装することが定められている。
前記三重包装手法は、一次容器,二次容器及び三次容器(外装容器)を用いて包装される。以下、その一例を概略的に説明する。
(1)感染性物質(以下、感染性物質を「検体」という場合もある)を一次容器に入れて密閉する(一次包装)。一次容器は防水性、密閉性を備える容器を採用する。前記容器としては、例えば試験管、採血管、カップ等が採用される。前記容器は、破損した場合に容器内の液状物質を全て吸収するために十分な量の吸収材で包装される。
(2)前記一次包装した一次容器をクッション材で包み、これを二次容器に入れて密閉する(二次包装)。二次容器は防水性、密閉性を備え、かつ、95kPa以上の圧力差に耐える構成を具備することを要件とされている。前記容器としては、例えば樹脂製や金属性の容器、或いは樹脂製の袋(パウチ\pouch)等が採用される。
(3)前記二次包装した二次容器(二次包装物)をクッション材とともに輸送用の外装容器に収容して閉蓋する。この状態で輸送される。輸送用の外装容器は、耐水性及び耐衝撃性を備える。また、保冷等、輸送中における検体(収容物)の温度管理が必要な場合には、断熱性(遮熱性)を備える。基本的には断熱性を具備させる。なお、冷蔵や冷凍による輸送にあっては、三次容器内にドライアイスや蓄冷剤などの保冷剤を入れて所定温度に保冷する。
本考案は感染性物質の上述した輸送システムに使用される輸送用容器、特に、前記二次包装した包装物を収容し、温度管理して輸送する際に使用する輸送用容器である。
従来、この種の輸送用容器として、図17に示すものが提案されている。以下、この輸送用容器(以下、この輸送用容器を「従来容器」という)について説明する。図17において、従来容器は、外装容器100と、この外装容器100内に出し入れ可能に収容される断熱容器101とからなる。前記二次包装物は断熱容器101内に収容される。
外装容器100は、四角形断面に形成される筒状本体102と、この本体102の両端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される底蓋部103及び上蓋部104とを有する段ボール箱(段ボール容器)で構成されている。前記本体102の一端(下端)は前記フラップを折り曲げて底蓋部103で閉蓋され、他端(上端)は前記フラップを折り曲げて上蓋部104で閉蓋される。図18において、105は上蓋部104を形成する前記フラップのうち、一つのフラップの内側面における外端部に沿って設けた両面粘着テープ等よりなる粘着剤層、106は粘着剤層の上面に添装した剥離テープを示す。
断熱容器101は、発泡スチロール等の発泡合成樹脂で形成され、所定の大きさの四角形断面に形成した有底の容器本体107と、この本体107の開口上端部を閉塞する上蓋部108とを備える。前記本体107は、筒状胴部107aと、この胴部107aの下端を閉塞する底板107bとを一体成形して上端開口の箱形に形成されている。上蓋部108は、本体107の開口上端の端面と合致する大きさの四角形に形成した天板108aと、この天板108aの一方の面に設けられ、胴部107aの上端の開口端部内に係脱自在に係合する係合凸部108bとを有し、前記凸部108bを開口端部内に係合して、本体107の開口上端部を閉塞するように構成されている。
従来容器は上記のように構成され、次のように使用される。筒状本体102の底部を底蓋部103で閉塞して外装容器100を組み立て、筒状本体102内に断熱容器101の容器本体107を収容する。そして、目的の上述した二次包装物(図示せず)を容器本体107内に収容すると共に所望量のドライアイス等を本体107内に収容し、上蓋部108で本体107の上端開口部を閉塞した後、上蓋部104で筒状本体102の上端部を閉塞し、この状態で輸送される。
従来容器によれば、前記包装物を温度管理しながら輸送することができる。しかし、従来容器は次のような問題を有している。即ち、従来容器の容器本体107は筒状胴部107aと底板107bとを一体成形して構成されているため、保管する際のスペースが大きくなる問題を有している。
従来の他の輸送用容器として、断熱性のバッグと、このバッグ内に出し入れ可能に収容される断熱容器とからなるものが提案されている(特許文献1参照)。この容器によれば、従来容器に比べ、断熱性を一層向上することができる。しかし、前記容器の断熱容器も従来容器と同様に筒状胴部の下端に底板を一体成形してなるものであるため、従来容器と同様の問題を有している。
特開2007−126188号公報
本考案は上記したような実情に鑑みてなされたもので、収容物を良好に温度管理しながら輸送できると共に、保管する際のスペースを小にすることができる感染性物質の輸送用容器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本考案のうち1つの考案(第1の考案)は、感染性物質を容器に入れて包装し、この包装物を収容して輸送する輸送用容器であって、
外装容器と、この容器内に適合して出し入れ可能に収容され、前記包装物を収容する断熱容器とを備え、
前記外装容器は、段ボールその他の厚紙材で形成され、所望の大きさの四角形断面に形成される筒状本体と、この本体の一端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される底蓋部と、前記本体の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される上蓋部とを有し、
前記断熱容器は、両端開口の筒状胴部と、この胴部の一端の開口部を閉塞する底蓋部と、前記胴部の他端の開口部を閉塞する上蓋部とを備え、
前記筒状胴部は、発泡紙で形成され、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
前記底蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記一端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の底板と、この底板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有し、
前記上蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記他端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の天板と、この天板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有してなる、ことを特徴とする。
上記のように、断熱容器は、筒状胴部と、底蓋部及び上蓋部とで組み立て式に構成され、前記胴部は発泡紙製の長方形の板材を、この板材に形成した折り曲げ部に沿って折り曲げて四角形断面に形成するように構成してある。
発泡紙は断熱材や緩衝材として一般に使用されているように優れた断熱作用及び緩衝作用(衝撃吸収作用)を有している。また、折り線や罫線などの折り曲げ部を施すことにより、折り曲げ部に沿って自由に折り曲げできると共に復元性を有している。したがって、折り曲げと折り戻しを繰り返して行なえる。また、容器の組み立て作業を簡単に行なえる。
本考案のうち、他の1つの考案(第2の考案)は、第1の考案の感染性物質の輸送用容器において、前記筒状胴部は、第1の筒状胴部と、この筒状胴部内に適合して嵌脱自在に嵌入可能に形成した第2の筒状胴部とで構成され、
前記第1の筒状胴部は、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の第1の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
前記第2の筒状胴部は、前記第1の板材より所定の寸法だけ短尺に形成した長方形の第2の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成されていることを特徴とする。
本考案のうち、さらに他の1つの考案(第3の考案)は、第1又は第2の考案の感染性物質の輸送用容器において、前記底蓋部の前記係合手段は、前記底板の一方の面に設けられ、前記筒状胴部の前記一端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部で構成され、
前記上蓋部の前記係合手段は、前記天板の一方の面に設けられ、前記筒状胴部の前記他端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部で構成されている
ことを特徴とする。
本考案のうち、さらに他の1つの考案(第4の考案)は、第1又は第3の考案の感染性物質の輸送用容器において、前記底蓋部及び上蓋部は発泡紙で形成されていることを特徴とする。
本考案のうち、さらに他の1つの考案(第5の考案)は、第1又は第3の考案の感染性物質の輸送用容器において、前記底蓋部及び上蓋部は発泡性合成樹脂で形成されていることを特徴とする。
本考案のうち、さらに他の1つの考案(第6の考案)は、第1ないし第5のいずれかの考案の感染性物質の輸送用容器において、前記底蓋部の底板は前記上蓋部の天板に比べて肉厚に形成されていることを特徴とする。
本考案によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)断熱容器内へ収容した内容物(包装された感染性物質)を所定温度に保冷する等、温度管理をしながら輸送することができる。
(2)断熱容器の筒状胴部を形成する板材は、積み重ねて保管できるので、保管スペースを小にすることができる。また、底蓋部及び上蓋部も積み重ねて保管することができる。さらに、外装容器も折り畳んで扁平状に形成できるので、上記と同様に積み重ねて保管できる。そして、所要時に組み立てて使用できる。
(3)緩衝作用(衝撃吸収作用)を備えているので、物理的な損傷等、外部の影響から収容物(内容物)を防護することができる。
本考案の一実施形態の感染性物質の輸送用容器の全体構成を概略的に示す分解斜視図である。 前記容器の外装容器の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は上蓋部を開蓋した状態を示す斜視図、同図(b)は上蓋部を閉蓋する状態を示す斜視図、同図(c)は底蓋部を組み立てる前の状態を示す底部側から見た説明図、同図(d)は底蓋部を閉蓋した状態を示す底部側から見た説明図である。 断熱容器の筒状胴部の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は第1の板材の構成を概略的に示す側面図、同図(b)は平面図、同図(c)は前記板材で第1の筒状胴部を形成する状態を概略的に示す説明図、同図(d)は第2の板材の構成を概略的に示す側面図、同図(d)は第2の板材で第2の筒状胴部を形成する状態を概略的に示す説明図である。 断熱容器の上蓋部の構成を概略的に示す斜視図(a)及び縦断面図(b)である。 断熱容器の底蓋部の構成を概略的に示す斜視図(a)及び縦断面図(b)である。 図6(a)〜(e)は、前記輸送用容器の組み立て工程を概略的に示す説明図である。 図7(a)〜(d)は、第1の板材、第2の板材、底蓋部、及び上蓋部をそれぞれ積み重ねて保管する状態を概略的に示す説明図である。 検体(包装された感染性物質)を断熱容器内に収容した状態を概略的に示す縦断面図である。 感染性物質を一次包装する工程を概略的に示す図であって、同図(a)は一次容器の構成を概略的に示す側面図、同図(b)は一次容器の包装体の構成を概略的に示す正面図、同図(c)は同図(b)のA−A線拡大断面図、同図(d)は前記容器を前記包装体内に収容する状態を概略的に示す説明図である。 二次包装に使用される二次容器の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は前記容器の全体構成を示す斜視図、同図(b)は同図(a)のB−B線で切断し、その構成を概略的に示す拡大縦断面図、同図(c)は前記容器に使用される両面粘着テープの構成を概略的に示す平面図、同図(d)は側面図である。 二次包装に使用される保護容器の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は斜視図、同図(b)は底面図である。 図12(a)〜(c)は二次包装する工程を概略的に示す説明図である。 感染性物質の他の手法により二次包装する工程を概略的に示す図であって、同図(a)は二次容器の構成を概略的に示す縦断面図、同図(b)は一次包装物を二次包装する状態を概略的に示す説明図である。 図13に示す二次容器を使用して二次包装した包装物(包装した検体)を断熱容器内に収容した状態を概略的に示す縦断面図である。 本考案の他の実施形態の感染性物質の輸送用容器における断熱容器の筒状胴部の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は第1の板材の構成を概略的に示す側面図、同図(b)は平面図、同図(c)は前記板材で第1の筒状胴部を形成する状態を概略的に示す説明図、同図(d)は第2の板材の構成を概略的に示す側面図、同図(e)は第2の板材で第2の筒状胴部を形成する状態を概略的に示す説明図である。 本考案のさらに他の実施形態の感染性物質の輸送用容器における断熱容器の筒状胴部の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は前記胴部を形成する板材の構成を概略的に示す側面図、同図(b)は平面図、同図(c)は前記板材で筒状胴部を形成する状態を概略的に示す説明図である。 従来の感染性物質の輸送用容器の一例を示す図であって、同図(a)は前記容器の全体構成を概略的に示す分解斜視図、同図(b)は前記容器の断熱容器の構成を概略的に示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本考案の感染性物質の輸送用容器の実施形態の一例について説明する。
図1ないし図12は、本考案の一実施形態(実施形態1)の感染性物質の輸送用容器を示す。本考案は、感染症法に規定する基準に従って、感染性物質を後述する一次容器に入れて一次包装した後、これを後述する二次容器に入れて二次包装し、この二次包装物(包装した感染性物質)を収容して輸送する輸送用容器である。
図1ないし図8に示すように、実施形態1の輸送用容器は、外装容器1と、この容器1内に適合して出し入れ自在に収容される断熱容器2とを備える。前記二次包装物は断熱容器2内に収容される。
外装容器1は、段ボールその他の厚紙で形成される。前記容器1は、所望の大きさの略正方形又は長方形(図示では略正方形)の四角形断面に形成される筒状本体10と、この本体10の一端に形成した底蓋部11と、前記本体10の他端に形成した上蓋部12とを有する。前記容器1の大きさは、上記法に規定する大きさの範囲内において、任意に設定される。
筒状本体10は、一対の対向側壁10a,10b、10c,10dにより折り畳み自在に組み立てて形成される。
底蓋部11は、前記本体10の一端に折り曲げ自在に連接したフラップ11a…11dで形成される。実施形態1の底蓋部11は、各側壁10a…10dから延長させてフラップ11a…11dを形成し、各フラップ同士を互に係合して本体10の一端を閉塞するように構成してある。
上蓋部12は、前記本体10の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される。実施形態1の上蓋部12は、側壁10b、10c,10dから延長させてフラップ12a,12b,12cを形成し、各フラップ12a…12cをそれぞれ内側に折り曲げて本体10の他端を閉塞するように構成してある。前記側壁10b(後壁)に連接したフラップ12aの先端には折り線を介して連接した差込片13が形成され、差込片13の中央部には前記折り線上に沿って設けたスリット14(係合溝)が形成されている。また、側壁10a(前壁)の中央部における他端(図1、図2において上端)には、前記スリット14と対応する部位に位置させて、スリット14に係脱自在に係入する係合舌片15が折り曲げ自在に連接して設けてある。実施形態1の上蓋部12は、フラップ12b,12cを内側に折り曲げ、その上部にフラップ12aを折り曲げて重合して本体10の他端を閉塞するように構成してある。そして、差込片13を側壁10a(前壁)の内側に係入すると共に舌片15をスリット14に係入してフラップ12aをフラップ12b,12c上に係止固定するように構成してある。
実施形態1の外装容器1は上記のように組み立て式に構成されているので、扁平状に折り畳んで積み重ねて保管することができる。
なお、外装容器1の少なくとも外側表面には、撥水加工を施すことが好ましい。実施形態では撥水加工処理してある。
また、実施形態1の外装容器1は一例として開示したもので、図示以外の構成に任意に変更可能である。要は、四角形断面に形成される筒状本体10と、この本体10の一端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される底蓋部と、前記本体10の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される上蓋部とを有し、底蓋部及び上蓋部とで本体10の両端(上下端)を閉塞可能に構成すればよいものである。
断熱容器2は、前記本体10内に適合して収容される両端開口の筒状胴部3と、この胴部3の一端の開口部を閉塞する底蓋部4と、前記胴部3の他端の開口部を閉塞する上蓋部5とを備える。
筒状胴部3は、発泡紙で形成され、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接(接着しないで単に接触)して四角形断面に形成するように構成されている。
実施形態1の筒状胴部3は、第1の筒状胴部3aと、この胴部3a内に適合して嵌脱自在に嵌入可能に形成した第2の筒状胴部3bとで構成されている。
第1の筒状胴部3aは、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の第1の板材30を備える。板材30の肉厚は特に限定するものではないが、例えば約15mm〜約30mm程度の範囲に設定することができる。但し、上記範囲内に限定するものではない。この点については後述する各実施例においても同様である。
第1の筒状胴部3aは、第1の板材30の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材30の両端を当接して四角形断面に形成して構成される。
実施形態1の第1の板材30は、略同一の長さの二枚の板材30a,30bを、所定の間隔32を存して紙材31を介して直列に連結して形成されている。前記間隔32は前記板材の肉厚の寸法と同一の寸法に設定される。前記間隔32により、紙材31をヒンジとする一本の折り曲げ部33aが形成されている。前記両板材30a,30bの略中央部には、板材の幅方向に向けて平行に設けた折り線(Vカット)や罫線等で形成した折り曲げ部33b,33cが施されている。
そして、第1の筒状胴部3aは、第1の板材30を各折り曲げ部33a,33b,33cに沿って内側へ折り曲げると共に板材30の両端を当接して四角形断面に形成して構成される。
第2の筒状胴部3bは、第1の板材30より所定の寸法だけ短尺に形成した長方形の第2の板材34を備える。板材34の幅及び肉厚は第1の板材30と同一に形成されている。第2の筒状胴部3bは、第1の筒状胴部3aと同様に、第2の板材34の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に板材34の両端を当接して四角形断面に形成して構成される。
実施形態1の第2の板材34は、略同一の長さの二枚の板材34a,34bを、板材の肉厚の寸法と同一の間隔35を存して紙材36を介して直列に連結して形成されている。前記間隔35により、紙材36をヒンジとする一本の折り曲げ部36aが形成されている。前記両板材34a,34bの略中央部には、板材の幅方向に向けて平行に設けた折り線(Vカット)等で形成した折り曲げ部36b,36cが施されている。
そして、第2の筒状胴部3bは、第2の板材34を各折り曲げ部36a,36b,36cに沿って内側へ折り曲げると共に板材34の両端を当接して四角形断面に形成して構成される。
底蓋部4は、発泡紙や発泡性合成樹脂等の断熱性及び緩衝性を有する素材で形成される。実施形態1の底蓋部4は発泡紙で形成されている。
底蓋部4は、筒状胴部3の一端の開口部の端面(第1の筒状胴部3aの端面)と合致する大きさの四角形に形成した底板40と、この底板40を胴部3の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段41とを有している。底板40は所望の肉厚の発泡紙製の板材で形成される。底板40は上蓋部5の後述する天板に比べて肉厚(約2倍)に形成されている。実施形態1の底板40は、約15mm〜約30mmの肉厚の発泡紙製の二枚の略正方形の板材40a,40bを重合接着して構成されている。この場合、底板40は、前記板材40a(又は40b)より肉厚(約2倍)の一枚の板材で形成できること勿論である。
また、実施形態1の係合手段41は、底板40の一方の面に設けられ、筒状胴部3(第2の筒状胴部3b)の前記一端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部41aで構成されている。実施形態1では、適当な肉厚(例えば約15mm〜約30mm)の略正方形の発泡紙製の板材を底板40の一方の面の中央部に重合接着して構成されている。この場合、係合凸部41aを形成する前記板材は、底板40と一体成形する構成を採用してもよいこと勿論である。
上蓋部5は、発泡紙や発泡性合成樹脂等の断熱性及び緩衝性を有する素材で形成される。実施形態1の上蓋部5は発泡紙で形成されている。
上蓋部5は、筒状胴部3の他端の開口部の端面(第1の筒状胴部3aの端面)と合致する大きさの四角形の天板50と、この天板50を胴部3の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段51とを有している。天板50は所望の肉厚の発泡紙製の板材で形成される。実施形態1の天板50は、約15mm〜約30mmの肉厚の発泡紙製の四角形の板材50aで形成されている。
また、実施形態1の係合手段51は、天板50の一方の面に設けられ、筒状胴部3(第2の筒状胴部3b)の前記他端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部51aで構成されている。実施形態1では、適当な肉厚(天板の板材と略同じ肉厚)の略正方形の発泡樹脂製の板材を天板50の一方の面の中央部に重合接着して構成されている。この場合、係合凸部51aを形成する前記板材は、天板50と一体成形する構成を採用してもよいこと勿論である。
なお、底蓋部4の係合手段41及び上蓋部5の係合手段51は一例として開示したもので、上記以外の構成に変更してよいこと勿論である。
実施形態1の断熱容器2は上記のように構成されているので、筒状胴部3を形成する第1の板材30及び第2の板材34は、図7(a)及び(b)に示すように平板状の状態で積み重ねて保管することができる。また、底蓋部4及び上蓋部5も同様に積み重ねて保管することができる(図7(c),(d)参照)。したがって、保管スペースを小さくすることができる。
実施形態1の断熱容器2の第1及び第2の筒状胴部3a,3b、底蓋部4、上蓋部5を構成する前記発泡紙製の各板材は、市販の発泡紙製の板材を任意に選択して採用できる。前記板材としては、例えば、大和紙工株式会社製の発泡紙製の板材(商品名:ワンダーボード)等を挙げることができる。なお、上記は一例として挙げたもので、上記に限定とするものではないこと勿論である。
なお、上述したように、底蓋部4及び上蓋部5は、その素材として発泡性合成樹脂を採用することができるものであるが、発泡紙を採用した方が、焼却処分する際の公害ガスの発生を少なくできる。
実施形態1の輸送用容器は上記構成を具備してなり、次にその組立方法について説明する。
(1)図2(c),(d)に示すように底蓋部11の各フラップを互に係合して筒状本体10の一端(下端)を閉塞して外装容器1を組み立てる。
(2)次に図6(a),(b)に示すように底蓋部4の係合手段41(係合凸部41a)を上方へ向け、底蓋部4を容器1内に収容する。
(3)次に図3(c)に示すように、第1の板材30を折り曲げて第1の筒状胴部3aを形成し、この胴部3aを、図6(c)に示すように、容器1の本体10内に収容する。
(4)次に図3(c)に示すように、第2の板材34を折り曲げて第2の筒状胴部3bを形成し、この胴部3bを図6(d)に示すように、第1の筒状胴部3a内に嵌入する。そして、図6(e)に示すように、第2の筒状胴部3bの下端を底蓋部4の係合手段41(係合凸部41a)に係合し、これにより、容器はセットされる。なお、第2の筒状胴部3bは、紙材31のコーナー部を第1の筒状胴部3aの紙材36のコーナー部の部位と位置を変えて第1の筒状胴部3a内に嵌入することが好ましい。
本考案は上記のように組み立ててセットし、後述するように、感染性物質を一次包装した後、これを二次包装し、この二次包装物を収容して、移送,運搬等、輸送する輸送用容器である(図8参照)。
次に感染性物質の包装方法等の一例について説明する。図9は感染性物質を一次包装する工程を概略的に示す図である。この包装例では、一次容器6として、試験管60を採用している。試験管60は開口上端部に螺合して開口上端部を密閉する密閉蓋61を備える。感染性物質は試験管60内に入れ、蓋61で密閉される。
前記容器6(試験管60)は、吸収材を備えた包装体7で包装される。この包装例の包装体7は、プラスチック製のシート70の一方の面に吸収性を有し、かつ、クッション性を有する吸収シート材71を添装して接着し、シート70を、吸収シート材71を内側に向けて二つ折りし、これを適当な間隔を存してヒートシールする等により、一端を開口した任意数(図示では5個)の試験管収納用のポケット72…72を形成して構成されている。吸収シート材71は、試験管60が破損した場合に管60内の検体(液状物質)を全て吸収するために十分な容量の素材で形成されている。また、この例のシート材71は上述したようにクッション性も備えている。この吸収シート材71は上記作用を有する所望の素材を採用して形成する。
検体を入れて密閉した試験管60は、図9(d)に示すように、ポケット72に一本宛づつ収容される。これにより、検体は一次包装される。上記包装した一次包装物は二次容器に入れて密閉し、二次包装される。
図10には、二次包装に使用される二次容器の一例が開示されている。この包装例では、二次容器8として、プラスチック製の袋80(パウチ\pouch)を採用している。前記プラスチック製のパウチ80は、適当な大きさの二枚のプラスチックシート81a,81bを重合し、上下左右の周縁をヒートシール等により気密に接着して構成されている。パウチ80は、適当部(例えば上端部近く)にファスナー82で開閉する出入口83を有している。前記出入口83は、所要時に粘着テープ84(片面粘着テープ)で密閉される。84aは剥離紙を示す。また、図示のファスナー82は、樹脂製の凸状の係合片82aと、凹状の係合片82bとで構成され、シート上から圧接することにより、前記係合片82aが係合片82bに係合して密着し、また、シートを引き離すように力を加えることにより両係合片の係合が離脱するように構成されている。
前記二次容器8として、採用したパウチ80は、95kPa以上の圧力差に耐えるように構成されている。一次包装された一次包装物は、パウチ80内に入れて二次包装される。この点については、追ってさらに詳細に説明する。
実施形態1では、二次包装に使用される保護容器9を備える。前記容器9は段ボールその他の厚紙(実施形態1では段ボール)で形成される。前記容器9は図11に詳細に示すように、所定の大きさの長方形の四角形断面に形成される筒状本体90と、この本体90の一端に形成した底蓋部91と、前記本体90の他端に形成した上蓋部92とを有する。筒状本体90は、一対の対向側壁90a,90b、90c,90dにより折り畳み自在に組み立てて形成される。
保護容器9の大きさは次のように設定さている。即ち、容器9の高さは、断熱容器2の筒状胴部3の両端を底蓋部4及び上蓋部5で閉塞した状態で底蓋部4の係合凸部41aの上面と上蓋部5の係合凸部51aの下面間の距離(寸法)と略同じ寸法ないし幾分長めに設定されている。また、容器9の一方の幅(側壁90cと90dとの間の寸法)は、筒状胴部3(第2の筒状胴部3b)の対向側壁の内壁面間の距離(寸法)と略同じ寸法に設定されている。さらに、容器9の他方の幅(側壁90aと90bとの間の寸法)は、容器9を断熱容器2内へ収容した状態で筒状胴部3(第2の筒状胴部3a)の対向側壁の内壁面間の距離の約1/3〜約1/4程度の寸法(図示では約1/3弱)に設定されている。
保護容器9を上記のように構成することにより、図8に示すように、容器9を断熱容器2内に収容して上蓋部5を閉蓋すると、容器9は、上下方向の動きを両蓋部4,5の両係合凸部41a,51aに当接して規制される。また、容器の一方の両側面は筒状胴部3(第2の筒状胴部3a)の対向側壁と当接して収容されるので、容器の側壁90c,90d方向の動きは規制される。そして、容器9の前壁90aと胴部3aの側壁との間、及び後壁90bと胴部3aの側壁との間には空所96(スペース)が形成された状態で断熱容器2内に収容される。
この場合、容器9の高さを底蓋部4と上蓋部5との間の前記距離(寸法)より幾分長めに形成すると、上蓋部5を閉蓋することにより、容器9は上蓋部5で押圧されるので、前記作用に加え、図8において、容器9の左右方向への動きも規制される。
また、実施形態1の保護容器9は、筒状本体9の対向側壁90a,90b(前壁及び後壁)に適当な大きさの孔93…93が所望数設けてある。この孔93は、冷気の流通性を良好にするために設けたものである。
容器9の底蓋部91は、本体90の一端に折り曲げ自在に連接したフラップ91a…91dで形成される。実施形態1の底蓋部91は各側壁90a…90dから延長させてフラップ91a…91dを形成し、各フラップ同士を互に係合して本体90の一端を閉塞するように構成してある。
上蓋部92は、本体90の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される。実施形態1の上蓋部92は、側壁90b,90c、及び90dから延長させてフラップ92a,92b,92cを形成し、各フラップ92a…92cをそれぞれ内側に折り曲げて本体の他端を閉塞するように構成してある。前記側壁90b(後壁)に連接したフラップ92aの先端には折り線を介して連接した差込片94が形成されている。前記上蓋部92は、フラップ92b,92cを内側に折り曲げ、その上部にフラップ92aを折り曲げて重合して本体90の他端を閉塞するように構成してある。そして、差込片94を側壁90a(前壁)の内側に係入してフラップ92aをフラップ92b,92c上に係止固定するように構成してある。
前記容器9は上記のように組み立て式に構成されているので、扁平状に折り畳んで積み重ねて保管することができる。
そこで、再び二次包装について説明する。上記したように、検体を入れて密閉した試験管60を包装体7のポケット72に一本宛づつ収容して一次包装する(図9(d)、図12(a)参照)。次いで、上記包装した一次包装物を図12(b)に示すようにパウチ80内に収容できる大きさに折り畳み(図示では略二つ折り)、これを図12(c)に示すようにパウチ80内に収容する。そして、パウチのファスナ82を閉じると共に出入口83に粘着テープ84を粘着して、密閉し、包装する(二次包装)。
次に、上記のようにパウチに収容して包装した包装物を図12(d)に示すように、適当な大きさ(保護容器9内に収容できる大きさ)に折り畳み、これを図12(e)に示すように、前記容器9内に収容すると共に必要ないし所望に応じて空隙部に適当のクッション材95を充填し、上蓋部92を閉塞して包装(二次包装)する。このように、この実施形態の二次包装は、一次包装した包装物をパウチ80に入れて密閉し、これを保護容器9内に収容して閉蓋する工程までが含まれる。
なお、上記包装において、パウチ80に入れて包装した包装物は、試験管60の密閉蓋61側を上方(保護容器9の上蓋部92側)へ向けて、立てた状態で保護容器9内に収容する。
前記クッション材95としては、例えば、各種物品の梱包時に衝撃を緩和するために一般に使用されている、プラスチックフィルムに多数の空気封入部を凸設したエアクッション材等や発泡性樹脂(図示ではエアクッション材)などを採用できる。
上記のように前記容器9内に収容して包装した二次包装物を図8に示すように、保護容器9の上蓋部92を上方に向けて断熱容器2内に収容する。そして、前記空所96に上記と同様のクッション材97を充填すると共に、検体の温度管理(例えば保冷)が必要な場合には、所要量のドライアイス98や蓄冷剤等の冷却剤(図示ではドライアイス)を入れ、上蓋部5で胴部3の他端を閉塞する。そして、外装容器1の上蓋部12を閉蓋し、この状態で輸送される。なお、前記クッション材97は必要ないし所望に応じて充填するものであって、充填しない場合もある。
図13は感染性物質の他の手法により二次包装する工程を概略的に示す説明図である。この包装例においては、二次容器8Aとして樹脂製や金属製のボルト容器80Aを採用している。ボルト容器80Aは開口上端部に螺合して上端部を密閉する密閉蓋85を備える。前記容器80Aは、図14に示すように、その高さは前記保護容器9と略同一、即ち、底蓋部4と上蓋部5との間の前記距離(寸法)と略同じ寸法ないし幾分長めに形成されている。また、容器80Aの直径は、容器80Aの周囲と断熱容器2の筒状胴部3(図示では第2の筒状胴部3a)の内壁面との間に適当な容積の空所96A(スペース)を形成して断熱容器2内に収容する寸法に設定されている。
前記二次容器8Aとして採用したボトル容器80Aは95kPa以上の圧力差に耐えるように構成されている。
上記包装例において、一次包装は前記と同様の手法で包装される。即ち、感染性物質を一次容器6の試験管60に入れて密閉した後、これを包装体7のポケット72に一本宛づつ収容して一次包装する。次いで、上記包装した一次包装物をボトル容器80A内に収容できる大きさに折り畳み、これを図13(b)に示すように、前記と同様のクッション材95Aと共に容器80A内に収容し、密閉蓋85で閉蓋して二次包装する。
この場合、前記と同様に試験管60の密閉蓋61側を上方(容器80Aの開口上端側)へ向けて、立てた状態で容器80A内に収容する。なお、前記クッション材95Aは必要ないし所望に応じて使用するもので、クッション材95Aを省略し、前記一次包装物だけを前記容器80A内に収容して閉蓋し、二次包装する場合もある。
上記のように包装した二次包装物を図14に示すように、容器80Aの蓋85側を上方に向けて断熱容器2内に収容する。そして、前記空所96Aに上記と同様のクッション材97(衝撃緩衝材)を充填すると共に所要量のドライアイス98や蓄冷剤等の冷却剤(図示ではドライアイス)を入れ、上蓋部5で胴部3の他端を閉蓋する。そして、外装容器1の上蓋部12を閉蓋し、この状態で輸送される。なお、前記クッション材97は必要ないし所望に応じて充填するものであって、充填しない場合もある。
図15は、本考案の他の実施形態(実施形態2)の感染性物質の輸送用容器の要部の構成を概略的に示す説明図である。この実施形態2及び後述する実施形態において、実施形態1で既に説明した構成と共通する部分については説明を省略する。実施形態2は断熱容器の筒状胴部の構成に特徴がある。
実施形態2の断熱容器の筒状胴部は、発泡紙で形成され、実施形態1と同様に、第1の筒状胴部3cと、この胴部3c内に適合して嵌脱自在に嵌入可能に形成した第2の筒状胴部3dとで構成されている。
第1の筒状胴部3cは、発泡紙で形成した第1の板材30Aを備える。前記板材30Aは実施形態1の第1の板材30と同一の長さ及び幅、並びに肉厚を有する長方形の一枚の板材30cで形成されている。板材30cには、板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り線(Vカット)等で形成した折り曲げ部33d,33e,33fが施されている。
そして、第1の筒状胴部3cは、図15(c)に示すように、第1の板材30Aを各折り曲げ部33d,33e,33fに沿って内側に折り曲げると共に板材30cの両端を当接して四角形断面に形成して構成される。
第2の筒状胴部3dは、発泡紙で形成した第2の板材34Aを備える。第2の板材34Aは実施形態1の第2の板材34と同一の長さ及び幅、並びに肉厚を有する長方形の一枚の板材34cで形成される。板材34cには、板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り線(Vカット)等で形成した折り曲げ部36d,36e,36fが施されている。
そして、第2の筒状胴部3dは、図15(e)に示すように、第2の板材34Aを各折り曲げ部36d,36e,36fに沿って内側に折り曲げると共に板材34cの両端を当接して四角形断面に形成して構成される。他の構成は実施形態1と同様である。
実施形態2の輸送用容器は上記のように構成され、実施形態1と同様に組み立てて同様に使用される。これにより、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
図16は、本考案のさらに他の実施形態(実施形態3)の感染性物質の輸送用容器の要部の構成を概略的に示す説明図である。実施形態3も断熱容器の筒状胴部の構成に特徴がある。
実施形態3の断熱容器の筒状胴部3Aは、実施形態1及び2のように、筒状胴部を第1及び第2の筒状胴部とに分けて別体に形成することなく、両者を一体的に形成したものである。即ち、前記筒状胴部3Aは、発泡紙で形成した長方形の板材30Bを備える。板材30Bは、実施形態1の第1の板材30と同一の長さ及び幅を有する長方形に形成されている。また、板材30Bの肉厚は実施形態1の第1の板材30の肉厚の略2倍の肉厚に形成されている。板材30Bには、板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り線(Vカット)等で形成した折り曲げ部33g,33h,33iが施されている。
そして、筒状胴部3Aは、図16(c)に示すように、板材30Bを各折り曲げ部33g,33h,33iに沿って内側に折り曲げると共に板材30Bの両端を当接して四角形断面に形成するように構成されている。他の構成は実施形態1と同様である。
実施形態3の輸送用容器は上記のように構成され、実施形態1と同様に組み立てて同様に使用される。これにより実施形態1と同様の作用効果を奏する。
なお、上記した各実施形態の感染性物質の輸送用容器は一例として開示したもので、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載の技術思想を越脱しない範囲において任意に変更可能なものである。
1 外装容器
2 断熱容器
3 筒状胴部
4 底蓋部
5 上蓋部
10 筒状本体
11 底蓋部
12 上蓋部

Claims (6)

  1. 感染性物質を容器に入れて包装し、この包装物を収容して輸送する輸送用容器であって、
    外装容器と、この容器内に適合して出し入れ可能に収容され、前記包装物を収容する断熱容器とを備え、
    前記外装容器は、段ボールその他の厚紙材で形成され、所望の大きさの四角形断面に形成される筒状本体と、この本体の一端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される底蓋部と、前記本体の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される上蓋部とを有し、
    前記断熱容器は、両端開口の筒状胴部と、この胴部の一端の開口部を閉塞する底蓋部と、前記胴部の他端の開口部を閉塞する上蓋部とを備え、
    前記筒状胴部は、発泡紙で形成され、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
    前記底蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記一端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の底板と、この底板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有し、
    前記上蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記他端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の天板と、この天板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有してなる、
    ことを特徴とする、感染性物質の輸送用容器。
  2. 前記筒状胴部は、第1の筒状胴部と、この筒状胴部内に適合して嵌脱自在に嵌入可能に形成した第2の筒状胴部とで構成され、
    前記第1の筒状胴部は、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の第1の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
    前記第2の筒状胴部は、前記第1の板材より所定の寸法だけ短尺に形成した長方形の第2の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の感染性物質の輸送用容器。
  3. 前記底蓋部の前記係合手段は、前記底板の一方の面に設けられ、前記筒状胴部の前記一端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部で構成され、
    前記上蓋部の前記係合手段は、前記天板の一方の面に設けられ、前記筒状胴部の前記他端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部で構成されている
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の感染性物質の輸送用容器。
  4. 前記底蓋部及び上蓋部は発泡紙で形成されていることを特徴とする、請求項1又は3に記載の感染性物質の輸送用容器。
  5. 前記底蓋部及び上蓋部は発泡性合成樹脂で形成されていることを特徴とする、請求項1又は3に記載の感染性物質の輸送用容器。
  6. 前記底蓋部の底板は前記上蓋部の天板に比べて肉厚に形成されていることを特徴とする、請求項1又は3ないし5のいずれかに記載の感染性物質の輸送用容器。
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