JP3153217U - 感染性物質の輸送用容器 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)感染性物質(以下、感染性物質を「検体」という場合もある)を一次容器に入れて密閉する(一次包装)。一次容器は防水性、密閉性を備える容器を採用する。前記容器としては、例えば試験管、採血管、カップ等が採用される。前記容器は、破損した場合に容器内の液状物質を全て吸収するために十分な量の吸収材で包装される。
(2)前記一次包装した一次容器をクッション材で包み、これを二次容器に入れて密閉する(二次包装)。二次容器は防水性、密閉性を備え、かつ、95kPa以上の圧力差に耐える構成を具備することを要件とされている。前記容器としては、例えば樹脂製や金属性の容器、或いは樹脂製の袋(パウチ\pouch)等が採用される。
(3)前記二次包装した二次容器(二次包装物)をクッション材とともに輸送用の外装容器に収容して閉蓋する。この状態で輸送される。輸送用の外装容器は、耐水性及び耐衝撃性を備える。また、保冷等、輸送中における検体(収容物)の温度管理が必要な場合には、断熱性(遮熱性)を備える。基本的には断熱性を具備させる。なお、冷蔵や冷凍による輸送にあっては、三次容器内にドライアイスや蓄冷剤などの保冷剤を入れて所定温度に保冷する。
外装容器と、この容器内に適合して出し入れ可能に収容され、前記包装物を収容する断熱容器とを備え、
前記外装容器は、段ボールその他の厚紙材で形成され、所望の大きさの四角形断面に形成される筒状本体と、この本体の一端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される底蓋部と、前記本体の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される上蓋部とを有し、
前記断熱容器は、両端開口の筒状胴部と、この胴部の一端の開口部を閉塞する底蓋部と、前記胴部の他端の開口部を閉塞する上蓋部とを備え、
前記筒状胴部は、発泡紙で形成され、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
前記底蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記一端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の底板と、この底板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有し、
前記上蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記他端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の天板と、この天板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有してなる、ことを特徴とする。
発泡紙は断熱材や緩衝材として一般に使用されているように優れた断熱作用及び緩衝作用(衝撃吸収作用)を有している。また、折り線や罫線などの折り曲げ部を施すことにより、折り曲げ部に沿って自由に折り曲げできると共に復元性を有している。したがって、折り曲げと折り戻しを繰り返して行なえる。また、容器の組み立て作業を簡単に行なえる。
前記第1の筒状胴部は、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の第1の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
前記第2の筒状胴部は、前記第1の板材より所定の寸法だけ短尺に形成した長方形の第2の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成されていることを特徴とする。
前記上蓋部の前記係合手段は、前記天板の一方の面に設けられ、前記筒状胴部の前記他端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部で構成されている
ことを特徴とする。
(1)断熱容器内へ収容した内容物(包装された感染性物質)を所定温度に保冷する等、温度管理をしながら輸送することができる。
(2)断熱容器の筒状胴部を形成する板材は、積み重ねて保管できるので、保管スペースを小にすることができる。また、底蓋部及び上蓋部も積み重ねて保管することができる。さらに、外装容器も折り畳んで扁平状に形成できるので、上記と同様に積み重ねて保管できる。そして、所要時に組み立てて使用できる。
(3)緩衝作用(衝撃吸収作用)を備えているので、物理的な損傷等、外部の影響から収容物(内容物)を防護することができる。
また、実施形態1の外装容器1は一例として開示したもので、図示以外の構成に任意に変更可能である。要は、四角形断面に形成される筒状本体10と、この本体10の一端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される底蓋部と、前記本体10の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される上蓋部とを有し、底蓋部及び上蓋部とで本体10の両端(上下端)を閉塞可能に構成すればよいものである。
そして、第1の筒状胴部3aは、第1の板材30を各折り曲げ部33a,33b,33cに沿って内側へ折り曲げると共に板材30の両端を当接して四角形断面に形成して構成される。
そして、第2の筒状胴部3bは、第2の板材34を各折り曲げ部36a,36b,36cに沿って内側へ折り曲げると共に板材34の両端を当接して四角形断面に形成して構成される。
なお、上述したように、底蓋部4及び上蓋部5は、その素材として発泡性合成樹脂を採用することができるものであるが、発泡紙を採用した方が、焼却処分する際の公害ガスの発生を少なくできる。
(1)図2(c),(d)に示すように底蓋部11の各フラップを互に係合して筒状本体10の一端(下端)を閉塞して外装容器1を組み立てる。
(2)次に図6(a),(b)に示すように底蓋部4の係合手段41(係合凸部41a)を上方へ向け、底蓋部4を容器1内に収容する。
(3)次に図3(c)に示すように、第1の板材30を折り曲げて第1の筒状胴部3aを形成し、この胴部3aを、図6(c)に示すように、容器1の本体10内に収容する。
(4)次に図3(c)に示すように、第2の板材34を折り曲げて第2の筒状胴部3bを形成し、この胴部3bを図6(d)に示すように、第1の筒状胴部3a内に嵌入する。そして、図6(e)に示すように、第2の筒状胴部3bの下端を底蓋部4の係合手段41(係合凸部41a)に係合し、これにより、容器はセットされる。なお、第2の筒状胴部3bは、紙材31のコーナー部を第1の筒状胴部3aの紙材36のコーナー部の部位と位置を変えて第1の筒状胴部3a内に嵌入することが好ましい。
この場合、容器9の高さを底蓋部4と上蓋部5との間の前記距離(寸法)より幾分長めに形成すると、上蓋部5を閉蓋することにより、容器9は上蓋部5で押圧されるので、前記作用に加え、図8において、容器9の左右方向への動きも規制される。
なお、上記包装において、パウチ80に入れて包装した包装物は、試験管60の密閉蓋61側を上方(保護容器9の上蓋部92側)へ向けて、立てた状態で保護容器9内に収容する。
前記二次容器8Aとして採用したボトル容器80Aは95kPa以上の圧力差に耐えるように構成されている。
この場合、前記と同様に試験管60の密閉蓋61側を上方(容器80Aの開口上端側)へ向けて、立てた状態で容器80A内に収容する。なお、前記クッション材95Aは必要ないし所望に応じて使用するもので、クッション材95Aを省略し、前記一次包装物だけを前記容器80A内に収容して閉蓋し、二次包装する場合もある。
2 断熱容器
3 筒状胴部
4 底蓋部
5 上蓋部
10 筒状本体
11 底蓋部
12 上蓋部
Claims (6)
- 感染性物質を容器に入れて包装し、この包装物を収容して輸送する輸送用容器であって、
外装容器と、この容器内に適合して出し入れ可能に収容され、前記包装物を収容する断熱容器とを備え、
前記外装容器は、段ボールその他の厚紙材で形成され、所望の大きさの四角形断面に形成される筒状本体と、この本体の一端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される底蓋部と、前記本体の他端に折り曲げ自在に連接したフラップで形成される上蓋部とを有し、
前記断熱容器は、両端開口の筒状胴部と、この胴部の一端の開口部を閉塞する底蓋部と、前記胴部の他端の開口部を閉塞する上蓋部とを備え、
前記筒状胴部は、発泡紙で形成され、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
前記底蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記一端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の底板と、この底板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有し、
前記上蓋部は、断熱性及び緩衝性を有する素材で形成され、前記胴部の前記他端の開口部の端面と合致する大きさに形成した四角形の天板と、この天板を前記胴部の前記開口部に係脱自在に係合する係合手段とを有してなる、
ことを特徴とする、感染性物質の輸送用容器。 - 前記筒状胴部は、第1の筒状胴部と、この筒状胴部内に適合して嵌脱自在に嵌入可能に形成した第2の筒状胴部とで構成され、
前記第1の筒状胴部は、所定の幅及び長さを有し、かつ、所望の肉厚を有する長方形の第1の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成され、
前記第2の筒状胴部は、前記第1の板材より所定の寸法だけ短尺に形成した長方形の第2の板材を備え、この板材の所定部位に幅方向に向けて平行に設けた折り曲げ部に沿って折り曲げると共に前記板材の両端を当接して四角形断面に形成するように構成されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の感染性物質の輸送用容器。 - 前記底蓋部の前記係合手段は、前記底板の一方の面に設けられ、前記筒状胴部の前記一端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部で構成され、
前記上蓋部の前記係合手段は、前記天板の一方の面に設けられ、前記筒状胴部の前記他端の開口部内に適合して係脱自在に係合する係合凸部で構成されている
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の感染性物質の輸送用容器。 - 前記底蓋部及び上蓋部は発泡紙で形成されていることを特徴とする、請求項1又は3に記載の感染性物質の輸送用容器。
- 前記底蓋部及び上蓋部は発泡性合成樹脂で形成されていることを特徴とする、請求項1又は3に記載の感染性物質の輸送用容器。
- 前記底蓋部の底板は前記上蓋部の天板に比べて肉厚に形成されていることを特徴とする、請求項1又は3ないし5のいずれかに記載の感染性物質の輸送用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009004099U JP3153217U (ja) | 2009-06-16 | 2009-06-16 | 感染性物質の輸送用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009004099U JP3153217U (ja) | 2009-06-16 | 2009-06-16 | 感染性物質の輸送用容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3153217U true JP3153217U (ja) | 2009-08-27 |
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Family Applications (1)
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JP2009004099U Expired - Lifetime JP3153217U (ja) | 2009-06-16 | 2009-06-16 | 感染性物質の輸送用容器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3153217U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8167489B2 (en) | 2010-06-25 | 2012-05-01 | Sugiyama-Gen Co., Ltd. | Packaging bag for secondary packaging configured to transport infectious substances |
WO2013002325A1 (ja) * | 2011-06-28 | 2013-01-03 | 株式会社スギヤマゲン | 断熱容器 |
CN106148182A (zh) * | 2016-06-24 | 2016-11-23 | 浙江省疾病预防控制中心 | 一种高级别生物安全运输装置 |
-
2009
- 2009-06-16 JP JP2009004099U patent/JP3153217U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8167489B2 (en) | 2010-06-25 | 2012-05-01 | Sugiyama-Gen Co., Ltd. | Packaging bag for secondary packaging configured to transport infectious substances |
WO2013002325A1 (ja) * | 2011-06-28 | 2013-01-03 | 株式会社スギヤマゲン | 断熱容器 |
JP2013010524A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-01-17 | Sugiyama Gen:Kk | 断熱容器 |
CN106148182A (zh) * | 2016-06-24 | 2016-11-23 | 浙江省疾病预防控制中心 | 一种高级别生物安全运输装置 |
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