JP3152804B2 - 流体接続構造および該構造を用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

流体接続構造および該構造を用いるインクジェット記録装置

Info

Publication number
JP3152804B2
JP3152804B2 JP16611493A JP16611493A JP3152804B2 JP 3152804 B2 JP3152804 B2 JP 3152804B2 JP 16611493 A JP16611493 A JP 16611493A JP 16611493 A JP16611493 A JP 16611493A JP 3152804 B2 JP3152804 B2 JP 3152804B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
ink
recording
coil spring
connection structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP16611493A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0747685A (ja
Inventor
秀夫 深沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=15825289&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3152804(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP16611493A priority Critical patent/JP3152804B2/ja
Publication of JPH0747685A publication Critical patent/JPH0747685A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3152804B2 publication Critical patent/JP3152804B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、剛性のパイプの外周に
ゴム状弾性体のチューブを差し込む流体接続構造および
該流体接続構造を用いるインクジェット記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。
【0005】上記インクジェット記録装置の記録手段と
して、発熱素子等の電気熱変換体が発生する熱エネルギ
ーによりインクに生じる膜沸騰を利用して、吐出口より
インクを吐出させるものが使用されている。このような
熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェッ
ト式の記録手段(記録ヘッド)は、エッチング、蒸着、
スパッタリング等の半導体製造プロセスを経て、基板上
に製膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板などを
形成することにより、高密度の液路配置(吐出口配置)
を有するものを容易に製造することができ、一層のコン
パクト化を図ることができる。また、IC技術やマイク
ロ加工技術の長所を活用することにより、記録手段の長
尺化や面状化(2次元化)が容易であり、記録手段のフ
ルマルチ化および高密度実装化も容易である。
【0006】一方、液体等の流体を導通させるために管
と管を接続する液体接続構造として、剛性のパイプの外
周にゴム状弾性体のチューブを差し込む構造が使用され
ている。従来のこの種の流体接続構造においては、可撓
性のチューブの弾性力によってパイプの外周面を締め付
けることにより接続部の密閉性を実現したり、可撓性の
チューブの外周をバンド等で締め付けることにより密閉
性を実現するなどの構造が採用されている。このような
液体接続構造は、上記インクジェット記録装置のインク
循環系のチューブ接続構造として使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液体接続構造およびこれを用いるインクジェット記録装
置にあっては、次のような解決すべき課題があった。第
1に、可撓性のチューブの弾性力だけで接続する構造で
は、締め付け力が不足すると接続部が外れ易くなってし
まったり、接続部近傍でチューブを曲げると曲げの復元
力により接続部が外れてしまうなどの不都合があった。
第2に、可撓性のチューブの外周をバンド等で締め付け
て接続する構造では、着脱可能とするための締結手段や
操作用把手などが必要であり、それらのスペース確保の
ために装置自体が大型になったり、長期間の使用により
チューブ自体の内部応力や塑性変形により接続部が外れ
てしまうなどの不都合があった。
【0008】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、簡単かつ省スペー
スの構造で、接続部における流体漏れおよびチューブの
接続外れを確実に防止することができ、可撓性チューブ
の座屈を防止または減少させて流通の信頼性向上を図る
ことができ、外部からの衝撃に対して接続部を保護する
ことができる流体接続構造およびこれを用いるインクジ
ェット記録装置を提供することである。
【0009】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、剛性のパ
イプの外周にゴム状弾性体のチューブを差し込む流体接
続構造において、前記チューブの差し込み部の外周に、
該チューブの抜け止めのためのコイルバネをさらに差し
込むとともに、該コイルバネの内径は、該チューブの自
由状態における外径より大きく、かつ前記パイプに差し
込まれて太くなった該チューブの外径よりも小さい構成
とすることにより、上記目的を達成するものである。
【0010】請求項2および請求項3の発明は、上記構
成に加えて、前記コイルバネは前記チューブと前記パイ
プの差し込み長さよりも長い構成、あるいは前記コイル
バネは前記チューブと前記パイプの差し込み長さと前記
チューブの曲げ部の長さを合計した長さを有する構成と
することにより、一層効率よく、上記目的を達成するも
のである。
【0011】請求項4の発明は、記録手段から被記録材
へインクを吐出して記録を行なうインクジェット記録装
置において、剛性のパイプの外周にゴム状弾性体のチュ
ーブを差し込む流体接続構造がインクの循環系の一部に
使用され、該流体接続構造は、前記チューブの差し込み
部の外周に、該チューブの抜け止めのためのコイルバネ
をさらに差し込むとともに、該コイルバネの内径は、該
チューブの自由状態における外径より大きく、かつ前記
パイプに差し込まれて太くなった該チューブの外径より
も小さい構成とすることにより、上記目的を達成するも
のである。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用するのに好適なインクジェッ
ト記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。図1
において、複数(4個)の記録ヘッド(記録手段)1が
キャリッジ2に搭載されており、該キャリッジ2はガイ
ド軸3およびガイド板4に沿って往復移動可能に案内支
持されている。前記キャリッジ2は、キャリッジモータ
5により、タイミングベルト機構9を介して往復駆動さ
れる。このキャリッジ2の往復移動に同期して記録ヘッ
ド1を記録情報に応じて駆動することにより、被記録材
(記録用紙等)15に画像(文字や記号も含む)が記録
される。
【0013】1行分の記録が終了すると、紙送りローラ
(不図示)および排紙ローラ7によって被記録材15を
1行分だけ紙送りし、停止している被記録材15に対し
てキャリッジ2を移動させながら次の行の記録を行な
う。以下、このような間欠的な紙送り動作と上記記録動
作を交互に繰り返すことにより、被記録材15の全域に
対する記録が行われる。なお、符号6は記録ヘッド1に
対するインクの供給源としてのインクカートリッジ、符
号8は前記排紙ローラ7と協働して被記録材15に搬送
力を付与するための拍車である。前記インクカートリッ
ジ6は、装置本体に設けられたインク供給系ユニット2
0(図3および図4参照)に着脱自在に装着されてい
る。
【0014】前記記録ヘッド1は、熱エネルギーを利用
してインクを吐出するインクジェット記録手段であっ
て、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え
たものである。また、前記記録ヘッド1は、前記電気熱
変換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜
沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を
利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録を行なう
ものである。
【0015】図2は、前記記録手段(記録ヘッド)1の
インク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
図2において、被記録材15と所定の隙間(例えば、約
0.5〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面8
1には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、
共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の
壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するため
の電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されてい
る。本例においては、記録ヘッド1は、前記吐出口82
がキャリッジ2の走査方向と交叉する方向に並ぶような
位置関係で、該キャリッジ2に搭載されている。こうし
て、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱
変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを
膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82
からインクを吐出させる記録ヘッド1が構成されてい
る。
【0016】図1において、記録ヘッド1の移動範囲で
あって記録領域を外れた所定位置には、記録ヘッド1の
インク吐出不良(不吐出を含む)を解消したり正常なイ
ンク吐出を維持するための回復系10が設けられてい
る。この回復系10は、各記録ヘッド1の吐出口面81
を密閉(キャッピング)するためのキャップ11および
該キャップ11の内部に接続された吸引ポンプ(不図
示)などを備えており、記録ヘッド1をキャッピングし
た状態で前記吸引ポンプを作動させて吐出口82に負圧
を作用させることにより、増粘インク、気泡、塵埃等の
異物をインクとともに吸出してこれを排出するように構
成されている。
【0017】図示の例では、4個の記録ヘッド1に対応
して4個のインクカートリッジ6が設けられている。カ
ラー記録の場合、4個の記録ヘッドは、例えばシアン、
マゼンタ、イエロー、ブラックの各色のインクで記録す
るように構成され、4個のインクカートリッジ6のそれ
ぞれには対応する色のインクが貯蔵されている。各イン
クカートリッジ6から各記録ヘッド1に対しては供給チ
ューブ26を介して対応する色のインクが供給される。
このインクの供給は、例えば、ホームポジションで記録
ヘッド1をキャッピングして前記吸引ポンプにより吐出
口82に負圧を作用させることにより、インクカートリ
ッジ6内のインクを前記供給チューブ26を通して記録
ヘッド1内に導入する方法で行われる。このようなイン
ク供給により、記録ヘッド1へのインク充填および記録
時のインク補充(リフィル)が行われる。
【0018】前記回復系10により吐出口82から吸い
出されたインク(廃インク)は、廃インクチューブ31
および廃液ジョイント17を通して、前記インクカート
リッジ6内に設けられた廃インク溜め部へ廃インクとし
て還流される。なお、前記キャップ11に隣接する位置
には、キャリッジ2の動きを利用して、記録ヘッド1の
吐出口面81に付着したインクや塵埃等の異物を拭き取
り除去するためのワイパーブレード12が配設されてい
る。
【0019】図3は前述したインクの循環系の構成を示
す模式図である。図3において、インクカートリッジ6
が装置本体側のインク供給系ユニット20に装着される
と、中空針21が該インクカートリッジ6のゴム栓22
を貫通し、インク袋23内のインクを記録ヘッド1へ供
給し得る状態になる。前記中空針21は、チューブ2
4、圧力センサー25およびチューブ26を通して、キ
ャリッジ2上のサブタンク27に接続されている。前記
圧力センサー25はインクの有無を検知するためのもの
である。前記サブタンク27内のインクは記録ヘッド1
へ供給される。前記インク供給系ユニット20とキャリ
ッジ2とを連結する前記チューブ26の途中には分離可
能な供給ジョイント28が設けられている。
【0020】回復系10の内部には吸引ポンプ30が設
けられ、前記キャップ11の内部はチューブ29を介し
て該ポンプ30の吸引口35に接続されている。該ポン
プ30の排出口36は、廃インクチューブ31、廃液ジ
ョイント17、ドレインチューブ32およびドレインパ
イプ33を介して、インクカートリッジ6内の廃液吸収
体(廃インク溜め)34に接続されている。前記廃液ジ
ョイント17は、前記廃インクチューブ31と前記ドレ
インチューブ32を分離可能に接続するためのものであ
る。さらに、キャリッジ2上の前記サブタンク27は、
吸引チューブ37を通して、前記吸引ポンプ30の第2
の吸引口38に連結されている。
【0021】図3に示したインクの循環系によれば、記
録ヘッド1の吐出口面81をキャッピングして前記吸引
ポンプ30を作動させると、キャップ11を通して記録
ヘッド1からインクを吸引して回復動作を行なうだけで
なく、吸引チューブ37を通してサブタンク27内のイ
ンクを吸引することにより該サブタンク27内のインク
レベル(水位)を一定に保って良好な記録を維持するよ
うに機能する。ポンプ30により吸引されたインクは、
廃インクチューブ31、ドレインチューブ32およびド
レインパイプ33を通してインクカートリッジ6内の廃
液吸収体34へ導かれる。
【0022】図3の構成において、キャリッジ2を記録
領域外の回復位置(通常ホームポジション)まで移動さ
せた後、回復系10の駆動モータ40の駆動力によりキ
ャップ11を前進駆動して記録ヘッド1をキャッピング
し、さらに、前記駆動モータ40の駆動力によりポンプ
30を作動させて負圧を発生させ、この負圧により、吐
出口82のインク吐出不良の回復動作や記録ヘッド1内
へのインク充填などが行われる。
【0023】図4は図3中のインク供給系ユニット20
のインク循環経路およびインクカートリッジ6を分離し
て示す模式的斜視図である。図4において、各インクカ
ートリッジ6がインク供給系ユニット20に装着される
と、該ユニット20側の各中空針21が各インクカート
リッジ6のゴム栓22を貫通し、インク供給が可能な状
態になる。中空針21は、チューブ24、第1のゴムジ
ョイント41、圧力センサー25、第2のゴムジョイン
ト42、前記チューブ26の一部を形成するリンクパイ
プ43を介して、前記供給ジョイント28に接続されて
いる。この供給ジョイント28から先の記録ヘッド1お
よび回復系10へのインク循環は前述の通りである。な
お、前記チューブ26の前記供給ジョイント28と前記
サブタンク27との間の部分は、可撓性のチューブで構
成されている。
【0024】一方、回復系10の吸引ポンプ30から排
出された廃インク(廃液)は、図3に示す廃インクチュ
ーブ31から廃液ジョイント17を通してドレインチュ
ーブ32へ導かれる。このドレインチューブ32は、柔
軟性および弾性を有するシリコンゴム等のゴム状弾性体
の(可撓性の)チューブで形成されている。このゴム状
弾性体のドレインチューブ32の他端は前記ドレインパ
イプ33の外周に差し込んで接続されている。前記ドレ
インパイプ33は、剛性のプラスチックまたは金属など
の剛性のパイプで構成されており、インク供給系ユニッ
ト20に設けられている。そして、この剛性のドレイン
パイプ33の他端は、ユニット20に装着されたインク
カートリッジ6の廃液窓44を通してその内部の前記廃
液吸収体34(図3)に達している。
【0025】そこで、剛性のパイプ(ドレインパイプ)
33の外周にゴム状弾性体のチューブ(ドレインチュー
ブ)32を差し込む接続構造(流体接続構造)は、前記
チューブ32の差し込み部の外周に、該チューブ32の
自由状態における外径より大きく、かつ前記パイプ33
に差し込まれて太くなった該チューブ32の外径よりも
小さい内径を有するコイルバネ45をさらに差し込んだ
構成を有している。このコイルバネ45の材質として
は、バネ用の金属線材あるいは剛性のプラスチックな
ど、コイルバネとして機能するものであれば、任意の材
質を選定することができる。
【0026】図4において、前記ゴム状弾性体のドレイ
ンチューブ32は、装置本体をコンパクトにまとめるた
め、ドレインパイプ33との接続部近傍で図示のように
U字状に曲げて配管されている。前記コイルバネ45の
内径は、前述のごとく、ドレインパイプ33の外周に差
し込まれて弾性変形し外径が大きくなったドレインチュ
ーブ32の外径より小さく設定されている。したがっ
て、このコイルバネ45は、ドレインチューブ32の差
し込み部の外周に差し込むことにより、この部分で締め
付け力を発揮し、該ドレインチューブ32の抜け止めバ
ネとして機能する。
【0027】また、前記コイルバネ45は、ドレインチ
ューブ32とドレインパイプ33との接続部(差し込み
部)および該ドレインチューブ32の曲げ部の範囲で、
該ドレインチューブ32の外周に組み付けられる長さを
有している。このようにコイルバネ45の長さを接続部
近傍の曲げ部まで含む寸法にすることにより、該コイル
バネ45のバネ性を利用してドレインチューブ32の座
屈つぶれを防止することができ、流通(循環)の信頼性
を確保することができる。
【0028】以上説明した実施例によれば、安価なコイ
ルバネ45をチューブ32とパイプ33の差し込み部に
装着するだけで、簡易にチューブとパイプの密着性向上
および抜け防止力向上を図ることができ、低コストで接
続部の信頼性の向上を実現することができる。それによ
り接続部からのインク漏れ(液体漏れ)を防止すること
ができる。さらに、チューブ32の座屈防止を兼ねるこ
とができ、インク流通の信頼性向上だけでなく、更なる
省スペースおよび低コスト化を図ることができる。ま
た、チューブ32に目印等を付けることなく、コイルバ
ネの長さを目安に組み付けることができ、工程改善によ
るコスト削減を図ることもできる。さらに、コイルバネ
45の装着により、外力や衝撃からチューブ32を保護
することもできる。
【0029】なお、前述の実施例では複数本のチューブ
32のそれぞれにコイルバネ45を装着したが、これに
代えて、複数本のチューブを1本のチューブにまとめた
部分でコイルバネ45を装着する構造にしてもよく、さ
らに、複数本のチューブを単一のコイルバネで抜け止め
する構造にしてもよい。また、前述の実施例では、差し
込まれたチューブ32の外径より小さい内径の圧縮式の
コイルバネを使用したが、場合によっては、密着式のコ
イルバネを使用してもよい。
【0030】また、上記実施例では、記録手段を主走査
方向に移動させるシリアル記録方式の場合を例に挙げて
説明したが、本発明は、被記録材の全幅または一部をカ
バーする長さのライン記録手段を用いて副走査のみで記
録するライン記録方式の場合にも、同様に適用すること
ができ、同様の効果を達成し得るものである。また、本
発明は、異なる色で記録する複数の記録手段を用いるカ
ラー記録の場合の他、同一色彩で異なる濃度で記録する
複数の記録手段を用いる階調記録、あるいは1個の記録
手段で記録する単色記録、さらにはこれらを組み合わせ
た記録の場合にも、同様に適用することができ、同様の
効果を達成し得るものである。
【0031】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるから
である。
【0032】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0033】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0034】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0035】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0036】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段や予備的な補助手
段等を付加することは、本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニン
グ手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは
別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
ことも安定した記録を行なうために有効である。
【0037】また、前述のように、搭載される記録ヘッ
ドの種類ないし個数についても、例えば、単色のインク
に対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃
度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられ
るものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置の
記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モード
だけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個
の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色の
複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも一
つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0038】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0039】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0040】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、剛性のパイプの外周にゴム状弾性体
のチューブを差し込む流体接続構造において、前記チュ
ーブの差し込み部の外周に、該チューブの抜け止めのた
めのコイルバネをさらに差し込むとともに、該コイルバ
ネの内径は、該チューブの自由状態における外径より大
きく、かつ前記パイプに差し込まれて太くなった該チュ
ーブの外径よりも小さい構成としたので、簡単かつ省ス
ペースの構造で、接続部における流体漏れおよびチュー
ブの接続外れを確実に防止することができ、液体流通の
信頼性向上を図ることができ、外部からの衝撃に対して
接続部を保護することができる流体接続構造が提供され
る。
【0042】請求項2および請求項3の発明によれば、
上記構成に加えて、前記コイルバネは前記チューブと前
記パイプの差し込み長さよりも長い構成、あるいは前記
コイルバネは前記チューブと前記パイプの差し込み長さ
と前記チューブの曲げ部の長さを合計した長さを有する
構成としたので、簡単かつ省スペースの構造で、接続部
における流体漏れおよびチューブの接続外れを確実に防
止することができ、可撓性チューブの座屈を防止して流
通の信頼性向上を図ることができ、一層効率よく、外部
からの衝撃に対して接続部を保護することができる流体
接続構造が提供される。
【0043】請求項4の発明によれば、記録手段から被
記録材へインクを吐出して記録を行なうインクジェット
記録装置において、剛性のパイプの外周にゴム状弾性体
のチューブを差し込む流体接続構造がインクの循環系の
一部に使用され、該流体接続構造は、前記チューブの差
し込み部の外周に、該チューブの抜け止めのためのコイ
ルバネをさらに差し込むとともに、該コイルバネの内径
は、該チューブの自由状態における外径より大きく、か
つ前記パイプに差し込まれて太くなった該チューブの外
径よりも小さい構成としたので、簡単かつ省スペースの
構造で、接続部におけるインク漏れおよびチューブの接
続外れを確実に防止することができ、インク流通の信頼
性向上を図ることができ、外部からの衝撃に対して接続
部を保護することができるインクの循環系を備えたイン
クジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するのに好適なインクジェット記
録装置を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用するのに好適なインクジェット記
録装置のインク循環系の構成を例示する模式図である。
【図4】本発明による流体接続構造を図3のインク循環
系に適用した実施例を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
1 記録手段(記録ヘッド) 2 キャリッジ 3 ガイド軸 5 キャリッジモータ 6 インクカートリッジ 7 排紙ローラ 10 回復系 11 キャップ 12 ワイパーブレード 15 被記録材 17 廃液ジョイント 20 インク供給系ユニット 21 中空針 22 ゴム栓 23 インク袋 25 圧力センサー 26 供給チューブ 27 サブタンク 28 供給ジョイント 30 吸引ポンプ 31 廃インクチューブ 32 ドレインチューブ 33 ドレインパイプ 34 廃液吸収体 37 吸引チューブ 40 駆動モータ 44 廃液窓 45 コイルバネ 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−169671(JP,A) 特開 昭63−154355(JP,A) 特開 平3−290262(JP,A) 実開 昭61−191588(JP,U) 実開 昭62−154822(JP,U) 実開 平5−444(JP,U) 実開 平2−64041(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剛性のパイプの外周にゴム状弾性体の
    チューブを差し込む流体接続構造において、 前記チューブの差し込み部の外周に、該チューブの抜け
    止めのためのコイルバネをさらに差し込むとともに、 該コイルバネの内径は、該チューブの自由状態における
    外径より大きく、かつ前記パイプに差し込まれて太くな
    った該チューブの外径よりも小さい ことを特徴とする流
    体接続構造。
  2. 【請求項2】 前記コイルバネは前記チューブと前記
    パイプの差し込み長さよりも長いことを特徴とする請求
    項1の流体接続構造。
  3. 【請求項3】 前記コイルバネは前記チューブと前記
    パイプの差し込み長さと前記チューブの曲げ部の長さを
    合計した長さを有することを特徴とする請求項2の流体
    接続構造。
  4. 【請求項4】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    して記録を行なうインクジェット記録装置において、 剛性のパイプの外周にゴム状弾性体のチューブを差し込
    む流体接続構造がインクの循環系の一部に使用され、 該流体接続構造は、前記チューブの差し込み部の外周
    に、該チューブの抜け止めのためのコイルバネをさらに
    差し込むとともに、該コイルバネの内径は、該チューブ
    の自由状態における外径より大きく、かつ前記パイプに
    差し込まれて太くなった該チューブの外径よりも小さい
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項4のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項5のインクジェット記録装置。
JP16611493A 1993-06-11 1993-06-11 流体接続構造および該構造を用いるインクジェット記録装置 Ceased JP3152804B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16611493A JP3152804B2 (ja) 1993-06-11 1993-06-11 流体接続構造および該構造を用いるインクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16611493A JP3152804B2 (ja) 1993-06-11 1993-06-11 流体接続構造および該構造を用いるインクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0747685A JPH0747685A (ja) 1995-02-21
JP3152804B2 true JP3152804B2 (ja) 2001-04-03

Family

ID=15825289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16611493A Ceased JP3152804B2 (ja) 1993-06-11 1993-06-11 流体接続構造および該構造を用いるインクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3152804B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4504730B2 (ja) 2004-04-27 2010-07-14 パナソニック株式会社 インクジェット式記録装置及びインク充填方法
CN106457841B (zh) 2014-06-16 2018-10-09 精工爱普生株式会社 液体供应单元以及液体消耗系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0747685A (ja) 1995-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3122230B2 (ja) インク供給機構
EP0631872B1 (en) Ink jet head, ink jet apparatus and method of recoverably activating in the apparatus
JP3334913B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3234087B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3152804B2 (ja) 流体接続構造および該構造を用いるインクジェット記録装置
JP3100451B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH0820114A (ja) インクジェット記録装置
JP3113123B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH07223321A (ja) インクジェット記録装置
JPH07205438A (ja) インクジェット記録装置
JP3253178B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH0781076A (ja) インクジェット記録装置
JP3003741B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2722289B2 (ja) インクジェット記録装置及び該記録装置用回復装置
JP3559621B2 (ja) インクジェット記録装置、その回復方法及び情報処理システム
JPH0768791A (ja) インクジェット記録装置
JP3048022B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2004090529A (ja) インクジェット記録装置及び該記録装置のクリーニング機構部
JP2847445B2 (ja) 記録装置
JP2003205635A (ja) インクジェット記録装置
JP2821955B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3014270B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH07290716A (ja) インクジェット記録装置
JP3053676B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3011542B2 (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
RVOP Cancellation by post-grant opposition