JP3152730B2 - 帯域圧縮処理装置 - Google Patents

帯域圧縮処理装置

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JP3152730B2 JP9488692A JP9488692A JP3152730B2 JP 3152730 B2 JP3152730 B2 JP 3152730B2 JP 9488692 A JP9488692 A JP 9488692A JP 9488692 A JP9488692 A JP 9488692A JP 3152730 B2 JP3152730 B2 JP 3152730B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、映像信号等をデジタ
ル信号に変換し、フレーム内符号化処理とフレーム間符
号化処理とを組み合わせた帯域圧縮を行う装置に係り、
この出力信号を例えばテープにヘリカルスキャン方式で
記録しそれを再生する記録再生装置に伝送した際に、特
にその高速再生時に良好な再生画像を容易に得られるよ
うにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、映像信号をデジタル伝送
するにあたっては、可変長符号化方式を利用した伝送方
法や、フレーム内符号化処理とフレーム間符号化処理と
を組み合わせて帯域圧縮を行ない伝送する方法等が検討
されている。このうち、フレーム内符号化処理とフレー
ム間符号化処理とを組み合わせて帯域圧縮を行ない伝送
する技術は、例えば文献 IEEE Trans.on Broadcasting
Vol.36 NO.4 DEC 1990に記載されたWoo Paik:“Digit
al compatible HD-TV Broadcast system”に示されて
いるように帯域圧縮技術であり、以下にその特徴的な部
分を説明する。
【0003】図24において、入力端子11に入力され
た映像信号は、減算回路12と動き評価回路13とにそ
れぞれ供給される。この減算回路12では、後述する減
算処理が行なわれ、その出力は、DCT(離散コサイン
変換)回路14に入力される。DCT回路14は、水平
方向8画素,垂直方向8画素を単位ブロック(8×8画
素=64画素)として取り込み、画素配列を時間軸領域
から周波数領域へ変換した係数を出力する。そして、各
係数は、量子化回路15で量子化される。この場合、量
子化回路15は、10種類あるいは32種類の量子化テ
ーブルを持っており、選択された量子化テーブルに基づ
いて個々の係数が量子化される。なお、量子化回路15
において、量子化テーブルを備えているのは、情報の発
生量と送出量とが一定の範囲以内に収まるようにするた
めである。
【0004】そして、量子化回路15から出力された係
数データは、単位ブロック毎に低域より高域へジグザグ
・スキャンされて取り出された後、可変長符号化回路1
6に入力されて、零係数の続く数(ラン・レングス)と
非零係数とを1組にして可変長符号化される。なお、符
号器は、ハフマン符号等の発生頻度により符号長の異な
る可変長符号器である。そして、可変長符号化されたデ
ータは、FIFO(ファースト・イン・ファースト・ア
ウト)回路17に入力されて規定の速度で読み出された
後、出力端子18を介して図示しない次段のマルチプレ
クサー[制御信号,音声データ,同期データ(SYN
C),後述するNMP等を多重する]に供給され、伝送
路へ送出される。FIFO回路17は、可変長符号化回
路16の出力が可変レートであり、伝送路のレートが固
定レートであるため、この発生符号量と送出符号量の違
いを吸収するバッファの役目をしている。
【0005】また、量子化回路15の出力は、逆量子化
回路19に入力されて逆量子化される。さらに、この逆
量子化回路19の出力は、逆DCT回路20に入力され
て元の信号に戻される。この信号は、加算回路21を介
してフレーム遅延回路22に入力される。フレーム遅延
回路22の出力は、動き補償回路23と前記動き評価回
路13とにそれぞれ供給されている。動き評価回路13
は、入力端子11からの入力信号とフレーム遅延回路2
2の出力信号とを比較し、画像の全体的な動きを検出し
て、動き補償回路23から出力される信号の位相位置を
制御する。静止画の場合は、原画像と1フレーム前の画
像とが一致するように補償される。動き補償回路23の
出力は、スイッチ24を介して減算回路12に供給され
るとともに、スイッチ25を介して加算回路21からフ
レーム遅延回路22に帰還することもできる。
【0006】次に、上記したシステムの基本的な動作を
説明する。このシステムの基本動作としては、フレーム
内符号化処理とフレーム間符号化処理とがある。フレー
ム内符号化処理は以下のように行なわれる。この処理が
行なわれるときは、スイッチ24,25は共にオフであ
る。入力端子11の映像信号は、DCT回路14で時間
軸領域から周波数領域に変換され、量子化回路15にお
いて量子化される。この量子化された信号は、可変長符
号化処理を受けた後、FIFO回路17を介して伝送路
へ出力される。量子化された信号は、逆量子化回路19
及び逆DCT回路20で元の信号に戻され、フレーム遅
延回路22で遅延される。したがって、フレーム内符号
化処理のときは、入力映像信号の情報がそのまま可変長
符号化されているのと等価である。このフレーム内処理
は、入力映像信号のシーン・チェンジ及び所定のブロッ
ク単位で適宜な周期で行われる。周期的フレーム内処理
に関しては後述する。
【0007】次に、フレーム間符号化処理について説明
する。フレーム間符号化処理が実行されるときは、スイ
ッチ24,25が共にオンされる。このため、入力映像
信号と、その1フレーム前の映像信号との差分に相当す
る信号が減算回路12から得られる。この差分信号が、
DCT回路14に入力され、時間軸領域から周波数軸領
域に変換され、次に量子化回路15で量子化されること
になる。またフレーム遅延回路22には、差分信号と映
像信号とが加算回路21で加算されて入力されるから、
差分信号を作成する元となった入力映像信号を予測した
予測映像信号が作成されて入力されることになる。
【0008】図25には、高品位テレビジョン信号のビ
デオ信号が、上記のようにフレーム内処理とフレーム間
処理とを施され、伝送路上に送出された状態のライン信
号を示している。この信号は、伝送路の信号であり、コ
ントロール信号,音声信号,同期信号(SYNC),シ
ステム制御信号,NMP等が多重された状態で示してい
る。図25(a)は、第1ラインの信号を示し、同図
(b)は、第2ライン以降の信号を示している。この映
像信号がフレーム内処理されているものであれば、逆変
換すれば正常な映像信号が得られる。しかし、フレーム
間符号化処理を施されている映像信号の場合は、この信
号を逆変換しても差分信号が再現されるだけである。し
たがって、この差分信号に、1フレーム前に再現してい
る映像信号(または予測映像信号)を加算することによ
って、正常な映像信号が再現できることになる。
【0009】上記のシステムによると、フレーム内処理
された信号は、全情報を可変長符号化しており、次のフ
レーム以後でフレーム間処理された信号は、差分情報を
伝送することになり、帯域圧縮を実現していることにな
る。
【0010】次に、上記の帯域圧縮システムで処理する
画素の集合の定義を説明する。すなわち、 ブロック:水平方向8画素,垂直方向8画素から構成さ
れる64画素の領域のことである。 スーパーブロック:輝度信号の水平方向4ブロック,垂
直方向2ブロックからなる領域のことである。この領域
に、色信号U、Vとしての1ブロックづつが含まれる。
また、動き評価回路13から得られる画像動きベクトル
は、スーパーブロック単位で含まれる。 マクロブロック:水平方向の11のスーパーブロックの
ことである。また、符号が伝送される際には、ブロック
のDCT係数は、零係数の連続数と、非零係数の振幅に
より決められた符号とに変換され、それらが組になって
伝送され、ブロックの最後にはエンド・オブ・ブロック
信号が付加されている。そして、スーパーブロック単位
で行なわれた動き補正の動きベクトルは、マクロブロッ
ク単位で付加されて伝送される。
【0011】図25に示した伝送信号について、以後、
特に関連ある事項について、さらに説明を加える。第1
ラインの同期(SYNC)信号は、デコーダにおいてフ
レームの同期信号を示しており、1フレームにつき1つ
の同期信号を用いてデコーダの全てのタイミング信号が
作りだされる。第1ラインのNMP信号は、この信号の
終りから次のフレームのマクロブロックの初めまでのビ
デオデータ数を示している。これは、フレーム内符号化
処理とフレーム間符号化処理とを適応的に切り換えて符
号を構成しているために、1フレームの符号量がフレー
ム毎に異なることになり、符号の位置が異なってくるた
めである。そこで、1フレームに相当する符号の位置を
NMP信号で示している。
【0012】また、使用者がチャンネルを変えた場合の
対策として、周期的フレーム内処理が行なわれる。すな
わち、この帯域圧縮システムでは、前述したように、水
平方向の11のスーパーブロックをマクロブロックと称
しており、1画面の水平方向には、44スーパーブロッ
クが存在している。つまり、1フレームには、水平方向
に4マクロブロック、垂直方向に60マクロブロックの
合計240マクロブロックが存在することになる。そし
て、この帯域圧縮システムでは、図26(a)〜(h)
及び図27(a)〜(c)に示すように、4つのマクロ
ブロック単位でそれぞれスーパーブロックの縦の一列毎
にリフレッシュが行なわれ、11フレーム周期で全ての
スーパーブロックがリフレッシュされる。すなわち、リ
フレッシュされたスーパーブロックを、図27(d)に
示すように、11フレーム分蓄積することにより全ての
領域においてフレーム内処理が行なわれることになる。
このため、例えばVTR(ビデオ・テープレコーダ)等
の通常再生時には、上記したフレーム内処理が11フレ
ーム周期で行なわれるため、問題なく再生画像を見るこ
とができる。
【0013】なお、上記マクロブロックの先頭には、ヘ
ッドデータが挿入されている。このヘッドデータには、
各スーパーブロックの動きベクトル,フィールド・フレ
ーム判定,PCM/DPCM判定及び量子化レベル等が
まとめて挿入されている。
【0014】ところで、上記した帯域圧縮システムは、
テレビジョン信号の帯域圧縮のためのエンコーダとして
用いられ、受信側ではそのデコーダが用いられる。ここ
で、上記の伝送信号をVTRに記録することを考える。
一般的なVTRは、1フィールドの映像信号を固定長符
号に変換し、一定量の情報量を発生させ、X本(Xは正
の整数)のトラックに記録する方式である。
【0015】一方、上記帯域圧縮システムで得られた伝
送信号をそのまま用いてVTRに記録再生しようとする
と、フレーム内処理及びフレーム間処理した符号にその
まま可変長符号を用いることになるため、周期的にフレ
ーム内処理した符号が記録される位置が固定されず、高
速再生時において、リフレッシュされないブロックが発
生することになる。
【0016】具体的に言えば、図28は、上記のように
可変長符号化された信号を磁気テープ26にヘリカル記
録した場合の、トラックパターンを示している。トラッ
クパターンT1 〜T11において、太線で示す部分がフレ
ームF1 〜F11の切り替わり位置を示している。フレー
ムF1 〜F11の切り替わり位置が揃っていないのは、可
変長符号により記録データが作成されているからであ
る。そして、この磁気テープ26は、VTRで通常再生
した場合には、全てのトラックパターンT1 〜T11が磁
気ヘッドにより順次スキャンされるため、その再生出力
をデコーダに通すことにより、何ら問題なく正常な映像
信号を再生することができる。すなわち、通常再生時に
は、磁気テープ26に記録された、フレーム内処理した
符号とフレーム間処理した符号とを全て再生することが
できるため、全ての符号を用いて画像を構成できるから
である。
【0017】しかしながら、VTRでは、例えば特殊再
生における倍速再生モード等のように、限られたトラッ
クのみを再生する場合がある。このとき、磁気ヘッド
は、トラックをジャンプして記録信号をピックアップす
ることになる。この場合、フレーム内符号化処理された
信号のトラックが次々と再生されれば問題ないが、フレ
ーム間符号化処理されたトラックが再生されると、差分
信号による画像しか得られないことになる。
【0018】図29は、2倍速再生を行なった場合の磁
気ヘッドのトレース軌跡X1 〜X11を示している。図2
9において、フレームF1 〜F24にそれぞれフレーム内
符号化処理された信号が分散されて記録されているた
め、画面内で再生されるフレーム内処理部分の位置は不
定となっている。2倍速再生時に再生することができる
フレーム内処理した信号を、図30(a)〜(h)及び
図31(a)〜(c)に示している。そして、これら1
1フレームを蓄積すると、図31(d)に示すように、
周期的にフレーム内処理を施した符号が存在していな
い、つまり、リフレッシュされたスーパーブロックが存
在しない部分があり、再生画像を構成することができな
い部分が生じることになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
帯域圧縮システムを備えたヘリカルスキャン方式の記録
再生装置では、倍速再生等の高速再生が困難になるとい
う問題を有している。
【0020】そこで、この発明は上記事情を考慮してな
されたもので、高速再生時に良好な再生画像を容易に得
ることができる極めて良好な帯域圧縮処理装置を提供す
ることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明に係る帯域圧縮
処理装置は、1画面の映像信号にa個(aは正の整数)
の画像領域を形成し、この映像信号に対して、フレーム
内の情報を用いてフレーム内符号化処理を施したフレー
ム内処理信号と、フレーム間の差分情報を用いてフレー
ム間符号化処理を施したフレーム間処理信号とを作成
し、フレーム内符号化処理の後はフレーム間符号化処理
を施し、この信号処理方式を入力映像信号の動き評価に
応じて適応的に繰り返す帯域圧縮手段と、fフレーム
(fはf≧2の整数)を周期とし1フレーム毎にa個の
領域のうちb個づつの画像領域の信号に周期的にフレー
ム内符号化処理を施すリフレッシュ符号化処理手段と、
該リフレッシュ符号化処理を施した、リフレッシュブロ
ックの発生符号量を算出する回路と、所定数のリフレッ
シュブロックで所定の最大符号量を越えないように、リ
フレッシュブロックの発生符号量を制御する手段とを備
えるようにしたものである。
【0022】また、この発明に係る帯域圧縮処理装置
は、1画面の映像信号にa個(aは正の整数)の画像領
域を形成し、この映像信号に対して、フレーム内の情報
を用いてフレーム内符号化処理を施したフレーム内処理
信号と、フレーム間の差分情報を用いてフレーム間符号
化処理を施したフレーム間処理信号とを作成し、フレー
ム内符号化処理の後はフレーム間符号化処理を施し、こ
の信号処理方式を入力映像信号の動き評価に応じて適応
的に繰り返す帯域圧縮手段と、fフレーム(fはf≧2
の整数)を周期としa個の画像領域の信号に周期的にフ
レーム内符号化処理を施すリフレッシュ符号化処理手段
とを備え、リフレッシュ符号化処理の発生符号量を算出
する回路と、該リフレッシュ符号化発生符号量算出回路
の出力信号により、リフレッシュ符号化処理の量子化レ
ベルを設定する回路と、リフレッシュ符号化処理を施さ
ない非リフレッシュ符号化処理とリフレッシュ符号化処
理の合計の符号量を算出する符号量算出回路と、該符号
量算出回路の出力信号で非リフレッシュ符号化処理の量
子化レベルを設定する回路を有するようにしたものであ
る。
【0023】
【作用】上記のような構成によれば、高速再生時にフレ
ーム内符号化処理した信号を正確に得られるので、良好
な再生画像を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。この実施例では、11フレーム
で1画面2640個の領域にフレーム内符号化処理が施
されるため、1画面内の領域数a=2640個、フレー
ム内符号化処理周期f=11フレームである。また、こ
こでは、a=2640個の領域は互いに重複していない
例を用いるが、重複していても差し支えない。さらに、
1本のトラックを10分割し、1フレーム分の平均映像
符号を1トラックに記録する場合を説明するため、1ト
ラックの分割数d=10個、1フレーム分の平均映像符
号を記録するトラック数c=1本とする。そこで、記録
媒体領域数d×c×f=10×1×11=110個とな
る。画面領域と記録媒体領域との対応は、等配分する場
合に関して述べる。なお、この発明においては、必ずし
も等配分で入れる必要はない。そこで、1つの記録媒体
領域に入る画面の領域数e=a/d×c×f=2640
/10×1×11=24個となり、e=24個づつをd
×c×f=110個の領域に対応付ける場合を述べる。
【0025】図1において、図24と同一部分には同一
符号を付して示し、従来のシステムと異なる部分を中心
に説明することにする。また、図2には、このシステム
の動作タイミングを示している。ここで、この実施例は
説明を簡単にするためエンコーダ側のブロック図を用い
て説明するが、図25に示した伝送データを受信するデ
コーダ側においても実現することができる。図1に関し
て説明する。入力端子27には、入力映像信号の同期信
号SYNCが供給される。この同期信号SYNCは、S
YNC信号検出回路28に入力されて検出される。SY
NC信号検出回路28は、同期信号SYNCに同期した
SYNCパルスを発生してトラック形成信号発生回路2
9に供給している。なお、デコーダにおいて実現する場
合には、図25に示した伝送データ内の同期信号SYN
Cを検出し、SYNC信号検出回路28に入力すれば良
い。
【0026】図2(a)は、入力映像信号を示してお
り、Yは輝度信号、U,Vは色信号を示し、枠内に記入
してある数字はフレームの番号を示している。図2
(b)は、SYNC信号検出回路28から得られるSY
NCパルスを示し、図2(a)に示した入力映像信号の
フレームの切り替わり点に同期して発生されている。図
2(c)は、トラック形成信号発生回路29から得られ
るトラック形成信号を示している。このトラック形成信
号に付しているA,Bは、Aヘッド及びBヘッドがそれ
ぞれ交互にトラックを形成する期間を指定している。A
ヘッド及びBヘッドは、図1に示すように、回転ドラム
30に180°対向した位置に取り付けられている。こ
こでは、対向してヘッドを1個づつ取り付けた場合を説
明するが、1トラックで記録できる符号量が少ない場合
には、対向してp個(pは正の整数)づつのヘッドを配
置すれば良い。この実施例では、図2(b)に示すSY
NCパルスの発生タイミングと、図2(c)に示すトラ
ック形成信号の切り替わりタイミングとが同期してい
る。図2(d)は、Aヘッド及びBヘッドにより形成さ
れるトラックを示し、枠内に記入してある数字はトラッ
クの番号を示している。
【0027】そして、トラック形成信号発生回路29か
ら出力されるトラック形成信号は、トラック形成制御回
路31に供給される。このトラック形成制御回路31
は、回転ドラム30の回転位相を制御するとともに、A
ヘッド及びBヘッドへの記録信号供給タイミングを制御
している。なお、この実施例では、1フレームの平均符
号発生量と1トラックとが対応するため、回転ドラム3
0の回転数は900rpmとなっている場合を説明す
る。ただし、1フレームの平均発生符号をc回の磁気ヘ
ッドのスキャンでc本(cは正の整数)のトラックに記
録し、回転ドラム30の回転数を1800rpm等異な
る回転数にしてもよい。
【0028】次に、VTRの高速再生を可能とするため
に、この実施例で用いた符号入れ替え方法について説明
する。まず、入力端子32,33に供給された色信号
U,Vをデシメータ34,35に通した各信号と、入力
端子36に供給された輝度信号Yとを、マルチプレクサ
37で結合させたものが、入力映像信号として減算回路
12や動き評価回路13に供給されており、可変長符号
化回路16から帯域圧縮符号化されたビデオ符号が出力
されている。
【0029】ここで、図24に示した従来の帯域圧縮シ
ステムでは、映像信号を可変長符号化して伝送してお
り、図2(i)に示すように、ビデオ符号のフレームの
切り替わり点はフレームによって異なっている。図2
(h)に示したNMP信号は、このビデオ信号のフレー
ムの切り替わり点を示している。従来では、1フレーム
に2640個のスーパーブロックが存在しており、この
2640個のスーパーブロックが図2(h)のNMP信
号で示した1フレーム期間内に入っている。
【0030】また、従来では、1画面上に、水平方向に
4つのマクロブロックが存在しており、このマクロブロ
ックは11スーパーブロックで構成されている。そし
て、1フレーム当たりマイクロブロック内のうち1つの
スーパーブロックは、強制的にフレーム内処理を用いて
いる。また、この強制的にフレーム内処理を用いるシー
ケンスは、図25のシステムコントロール信号内に含ま
れている。ここで、この強制的にフレーム内処理を行な
うスーパーブロックをリフレッシュブロックと称し、さ
らに、強制的にフレーム内処理を行なわなかったスーパ
ーブロックを非リフレッシュブロックと称することにす
る。
【0031】つまり、言葉の定義として、 リフレッシュブロック:マクロブロックのうち1フレー
ム期間に1スーパーブロックづつ強制的にフレーム内処
理を行なうとき、このフレーム内処理を行なったスーパ
ーブロックをリフレッシュブロックと称する。マクロブ
ロックは、11スーパーブロックで構成されるため、1
1フレーム周期で強制的にフレーム内処理が行なわれ
る。 非リフレッシュブロック:上述したリフレッシュブロッ
ク以外のスーパーブロックで、このスーパーブロック内
には画像の内容により、フレーム内処理を行なったブロ
ックとフレーム間処理を行なったブロックとが存在す
る。例えば入力映像信号にシーンチェンジ等が発生した
場合、フレーム内処理が用いられる場合もあるが、これ
も非リフレッシュブロックとする。
【0032】ここで、1フレーム期間には、リフレッシ
ュブロックは240個(=2640÷11)存在してい
る。そこで、従来では、図2(h)に示す1フレーム期
間に同図(g)に示すように240個のリフレッシュブ
ロックが存在する。そして、従来の信号をそのままVT
Rで記録すると、リフレッシュブロックの位置が定まら
なくなり、前述したように高速再生ができなくなる。
【0033】図3(a),(b)は、それぞれフレーム
番号F5 ,F6 の映像信号を示している。同図におい
て、G5 ,G6 で示した部分がリフレッシュブロックを
示し、H5 ,H6 で示した部分が非リフレッシュブロッ
クを示している。そして、以後、フレーム番号,リフレ
ッシュブロック番号及び非リフレッシュブロック番号の
間において、フレーム番号Fn (nは整数)のフレーム
のリフレッシュブロック番号をGn 、非リフレッシュブ
ロック番号をHn とする。
【0034】この発明では、リフレッシュブロックと非
リフレッシュブロックとのトラック上の配置を異なった
ものにしている。
【0035】この実施例では、1トラックを10分割し
て記録する場合を示している。1トラックを10分割し
た場合、高速再生としては10倍速まで再生が可能とな
る。11倍以上の高速再生時には、リフレッシュブロッ
クをすべて再生できなくなるため、図31(d)で示し
た図と同様に、画像を構成できない領域が発生すること
になる。もし、VTRの仕様として、20倍速の高速再
生を実現したい場合には、1トラックを20分割すれば
よい。さらに、速い高速再生を実現したい場合には、リ
フレッシュブロックをトラック上に等間隔に配置すれば
よい。
【0036】図2(e)は、1トラックを10分割する
タイミングパルスを示しており、同図(b),(c)に
示した1トラック期間をほぼ等分に10分割している。
そして、この分割された1期間をセクタと称する。
【0037】つまり、言葉の定義として、 セクタ:1トラック期間をほぼ等分にd(この場合1
0)分割した期間をいう。
【0038】この実施例においては、図2(f)に示す
ように1セクタに24個のリフレッシュブロックを入れ
ている。このようにすれば、1トラックは10セクタか
らなるため、1トラックで240個のリフレッシュブロ
ックが挿入されることになり、映像信号の1フレームの
リフレッシュブロック数と一致している。つまり、1セ
クタに入るリフレッシュブロック数eは、周期的にフレ
ーム内処理が行なわれるスーパーブロック数をbとし、
b個のフレーム内処理信号をc本のトラックに記録した
とすると、e=b/c×d(この場合240/1×10
=24)となっている。
【0039】以上のような符号入れ替えを行なうことに
よって、従来ではNMP信号が示した1フレーム期間に
1フレーム分のリフレッシュブロックが配置されていた
ものを、1トラック期間に1フレーム分のリフレッシュ
ブロックが存在するように配置することができる。
【0040】図4はトラックパターンを示している。す
なわち、磁気テープ26上におけるトラックT1 〜T11
の枠内に記入したG1 〜G11は、前述したリフレッシュ
ブロック番号Gn に対応する。このリフレッシュブロッ
クとトラックTn との関係は、トラックTn 内に番号G
n のリフレッシュブロックが記録されるという関係にな
っている。また、トラックT1 〜T11の枠内に記入した
1 〜H11は、前述した非リフレッシュブロック番号H
n に対応する。この非リフレッシュブロックの切り替わ
り点は、トラックT1 〜T11の枠内に示した太線の部分
となっている。
【0041】図4のトラック38にセクタとトラックと
の関係を示している。トラック38は10分割されd=
10個のセクタに分割される。この1つのセクタには、
e=24個づつのリフレッシュブロックが配置されてい
る。非リフレッシュブロックは、リフレッシュブロック
を配置した間に入れる。
【0042】ここで、トラックT5 ,T6 を例にとって
詳しく説明すると、トラックT5 にはフレームF5 のリ
フレッシュブロックG5 を記録する。また、トラックT
6 にはフレームF6 のリフレッシュブロックG6 を記録
する。このリフレッシュブロックを配置した空き部分に
非リフレッシュブロックを記録する。トラックT5 には
非リフレッシュブロックH5 ,H6 を記録し、トラック
6 には非リフレッシュブロックH6 ,H7 を記録す
る。
【0043】そこで、以上のような記録形態を実現する
ために、再び図1において、可変長符号化回路16から
得られる帯域圧縮符号化されたビデオ符号は、符号入れ
替え回路39に供給される。また、リフレッシュブロッ
ク制御回路40は、前述したリフレッシュブロックの符
号位置信号を発生するもので、この符号位置信号は符号
入れ替え回路39に供給される。この符号入れ替え回路
39は、入力されたビデオ符号と符号位置信号とに基づ
いて、リフレッシュブロックと非リフレッシュブロック
との並べ替えを行なう。
【0044】すなわち、1トラック内に設けた10個の
セクタそれぞれに24個づつのリフレッシュブロックを
挿入する処理が行なわれる。この処理を行なうために
は、一旦、符号を図示しないメモリに記憶し、該メモリ
から符号を読み出す際に、リフレッシュブロックを1セ
クタに24個入るように読み出すことによって実現され
る。
【0045】そして、符号入れ替え回路39の出力は、
インデックス挿入回路41に供給される。このインデッ
クス挿入回路41は、非リフレッシュブロックが一部分
離されて記録されていることを再生時に検出することが
できるように、インデックス信号を各セクタの制御デー
タ部に挿入する。なお、このインデックス信号は、リフ
レッシュブロック制御回路40からの符号位置信号が供
給されるインデックス発生回路42により準備されてい
る。そして、このインデックス挿入回路41の出力が、
マルチプレクサ43を介してAヘッド及びBヘッドに供
給され、磁気テープ26に記録される。
【0046】なお、デコーダにおいて、リフレッシュブ
ロックと非リフレッシュブロックとの入れ替えを行なう
場合には、図25に示したビデオ符号の内部のマクロブ
ロックの先頭に存在するヘッドデータのPCM/DPC
M判定符号及びシステムコントロール信号内に含まれる
リフレッシュシーケンス符号を検出し、リフレッシュブ
ロック制御回路40の出力信号として用いれば良い。
【0047】図5(a),(b)は、2倍速再生時にお
けるヘッドのトレース軌跡X1 〜X11を示している。な
お、各トラックT1 〜T22の枠内には、図4と同様にリ
フレッシュブロックGn 及び非リフレッシュブロックH
n を示している。そして、この図5に示す2倍速再生時
のヘッドトレースにおいて、再生可能なリフレッシュブ
ロックを図6(a)〜(h)及び図7(a)〜(c)に
示している。この図6(a)〜(h)及び図7(a)〜
(c)に示すフレーム1〜11は、図5(b)に示す2
倍速再生時のヘッドトレース軌跡X1 〜X11で再生可能
なリフレッシュブロックを示している。
【0048】例えばフレーム1においては、ヘッドトレ
ースX1 を行なうことにより、画面の上半分にリフレッ
シュブロックG1を表示し、画面の下半分にリフレッシ
ュブロックG2 を表示することが可能となる。同様にフ
レーム2〜11においては、リフレッシュブロックG3
〜G22までを再生することが可能となる。このため、再
生可能なリフレッシュブロックをフレーム1〜11まで
蓄積すると、図7(d)に示すように、全ての画面領域
の符号を再生することができる。
【0049】フレーム間処理した符号及び画像の内容に
応じてフレーム内処理した符号は、周期的にフレーム内
符号化処理を施した符号の間にいれる。そして、これら
の符号は、画像領域と記録媒体領域に対応関係がない。
【0050】なお本発明においては、a個の画像領域と
d×c×f個の記録媒体用領域との対応付けは、1:1
に対応付けても良いし、1:2,2:1の対応付けや、
記録媒体の領域に空白を入れた対応付けなど、どのよう
な対応付けをしても良い。なお、記録媒体としては、磁
気テープ26に限らず、ビデオディスクでも適用可能で
あり、この場合はディスクの1周がテープの1トラック
に相当する。
【0051】VTRのトラック上の所定の領域にリフレ
ッシュブロックを入れることにより高速再生が可能にな
るが、符号量が所定の領域に記録可能な符号量を越える
ことをさける必要がある。
【0052】所定のリフレッシュブロックの符号量が、
記録媒体の所定の領域の記録可能な符号量を越えた場合
には、越えた符号に相当する画面上の位置において、リ
フレッシュが行なわれなくなる。
【0053】これをさけなくても、画像上のある決まっ
た位置からはリフレッシュが行なわれるため、画像の内
容を判断することは可能である可能性は高いが、より確
実に、リフレッシュを行うためにはリフレッシュブロッ
クの発生符号量のコントロールが必要である。
【0054】そこで、リフレッシュブロックの符号量の
コントロールに関して詳細に説明を行なう。
【0055】2次元DCT回路に関して説明する。
【0056】まず、画像を水平・垂直方向ともN画素か
らなる小ブロック(N×N)に分割し、おのおののブロ
ックに2次元DCTを施す。このときのNの大きさは変
換効率から8〜16に設定される。本実施例では、N=
8を用いる。
【0057】2次元DCTの変換係数は式1で、その逆
変換式は式2で与えられる。
【0058】
【数1】 ここで、F(0,0)は直流成分の係数を表し、F
(u,v)はuが大きくなるほど高周波の水平周波数成
分を含み、vが大きくなるほど高周波の垂直周波数成分
を含む。
【0059】先ずF(0,0)の直流成分の係数の性質
を述べる。F(0,0)は画像ブロック内の平均輝度値
を表わす直流成分に対応し、その平均電力は通常他の成
分に比べてかなり大きくなる。
【0060】さらに直流成分を粗く量子化した場合に
は、視覚的に大きな画質劣化に感じられる直交変換特有
の雑音(ブロック歪)が生じる。そこで、F(0,0)
には多くのビット数(通常8ビット以上)を割り当てて
均等量子化する。
【0061】次に直流成分を除く変換係数F(u,v)
の性質を述べる。F(u,v)の平均値は、式1より、
直流成分F(0,0)のそれを除いて“0”となる。
【0062】効率が良い符号化を行うために、画像の小
ブロックに一定のビット数を割り当てて符号化する場
合、低周波成分の変換係数には多くの符号化ビット数を
配分し、逆に高周波成分の変換係数には少ない符号化ビ
ット数を配分して符号化することにより、画質劣化を少
なくし、かつ高圧縮率の符号化ができる。
【0063】画像を水平方向、垂直方向とも8画素から
なる8×8=64画素の小ブロックに変換し、2次元D
CTを施すと、変換された各周波数成分に対する係数は
図8に示すように8×8=64個の2次元の係数とな
る。図8では、左上がDC係数(直流成分)である。そ
れ以外の63個はAC係数(交流成分)であり、右下に
いくほど空間周波数が高くなる。AC成分は2次元的な
広がりをもつために符号化、伝送に際して0〜63の順
番で示すジグザグスキャンにより一次元に変換する。
【0064】ここで、64個のDCTの係数をDCTi
[i=0〜63]で表わすこととする。
【0065】各画素を量子化する際の量子化ビット数
は、画像信号の場合、8ビットで量子化することが多
い。
【0066】この8ビットの画素をDCT変換した出力
のDCTの係数は12ビットで表わされる場合がある。
【0067】次に量子化に関して説明する。
【0068】前述した64個のDCT係数は、各係数こ
どの量子化ステップサイズを定めた量子化テーブルを用
いて、係数位置ごとに異なるステップサイズで線形量子
化される。
【0069】量子化ステップの設定方法は2種類ある
が、基本的には同一手法である。
【0070】第1の手法は、64個のDCT係数ごとに
量子化ステップを定めた量子化テーブルを用い、量子化
テーブルを示すコードを伝送する手法である。
【0071】図9に量子化テーブルの例を示す。同図に
おいてq=0〜q=9は、量子化テーブルを表す量子化
テーブルコードであり、このコードを伝送することによ
り、復号器は逆量子化を行うことができる。
【0072】また、正方形に並んだ64個の数字は量子
化ビット数を示しており、図8に示した64個の2次元
の係数と対応関係がある。例えば、q=0の量子化テー
ブルの左上の7は、DC成分を7ビットで量子化するこ
とを示している。
【0073】以下、各係数に関して同様に、量子化テー
ブルに示されたビット数で量子化する。
【0074】第2の手法は、先ず、64個のDCT係数
に重み付け(Weighting )マトリックスで、各係数に重
みづけをする。
【0075】この後に量子化幅データQS(Quantize-S
cale)を用い、各係数を一律に割り算した後、量子化す
る手法である。伝送する際には、量子化幅データに対応
するコードを送る。また、重み付けマトリックスはディ
フォルト値が決められている。更に、特定種類の重み付
けマトリックスを伝送することもできる。
【0076】なお、例としてMPEG.Iでは、量子化
幅データQSのコードに5ビットが割り当てられてお
り、32種類指定できる。そこでこの値をQSj [j
=0〜31] で表わす。
【0077】ここで、量子化幅データQSj に関して定
義しておく。
【0078】DCTの係数値を最大の量子化ビット数
で、量子化する場合をj=0で表し、QS0 =1 とす
る。
【0079】また、DCTの係数値を伝送しない場合を
j=31で表わし、この時は後述する量子化ビット数を
QL31=0 とする。
【0080】ここでjを量子化レベルと名づける。
【0081】図10に、MPEG.Iで用いられた、輝
度信号の重み付け(Weighting )マトリクスのディフォ
ルト値を示す。
【0082】同図において、8×8の64個の数字は、
図8に示した64個の2次元の係数と対応関係があり、
各DCT係数に対する重み付け値を示している。
【0083】符号器においては、DCTの各係数を対応
する重み付け値および量子化幅データQSで割り算す
る。
【0084】64個のDCTの係数をDCTi [i=0
〜63]で表わし、重み付けマトリックスの各値をWEIG
HTi [i=0〜63]量子化後の各値をQi [i=0〜
63]で表わすと、
【0085】
【数2】 で表わされる。
【0086】また、この時の量子化ビット数は、
【0087】
【数3】 で表わされる。
【0088】例を次に示す。
【0089】MPEG.Iの輝度信号の垂直方向の第1
番目のAC成分は、前述した図8のDCT1 で表わされ
る。
【0090】また、重み付けマトリックスのDCT1
対応する値は、WEIGHT1 =16である。これは、図10
において○印をつけた部分に対応する。また、量子化幅
データQS0 =1の場合は、
【0091】
【数4】 DCTi の係数は12ビットで表わされるため log2
CTi の最大値は12である。この時の量子化ビット数
は、
【0092】
【数5】 となる。
【0093】図11は、QS0 =1の場合の重み付けマ
トリックスを通した後に、必要な最大の量子化ビット数
を表わしている。この図は8×8=64個の量子化ビッ
ト数を表わすマトリックスとなっており、それぞれの数
字は、図8に示したDCT係数のそれぞれの位置に対応
する量子化ビット数を示している。
【0094】図12及び図13は、32種類の量子化幅
データQSj を設定した際の量子化テーブルのうち代表
的な9種類の量子化テーブルを定量的に示したものであ
る。
【0095】量子化テーブルに関する前述した第2の手
法を用いた場合について説明するため、このテーブルは
量子化幅データQSに基づいている。
【0096】ここで、j=31はデータを全く発生させ
ない例であり、全ての係数を0ビットで量子化すること
に相当する。また、j=0は量子化幅データQS0 =1
であるため、重み付けテーブルで量子化することに相当
する。すなわち、この場合は、図11に示した重み付け
テーブルによるビット配分になる。
【0097】図12及び図13において、横軸はDCT
の64個の各係数を示しており、図8に示したジグザグ
スキャンした際の順番と対応している。また、縦軸はD
CTの各係数において、伝送するビット数を示してい
る。
【0098】なお、DCTの係数を量子化する際に、M
SB(Most Significant Bit)からLSB(Least Sign
ificant Bit )が存在している。伝送するビット数を制
限する場合、当然のことながらMSBが優先して伝送さ
れる。
【0099】なお前述したように、DC成分に関しては
量子化ビット数を削減すると、ブロック歪みなどが目立
つためDC成分に関しては別に扱かう。
【0100】MPEG.Iの輝度信号の例の場合は、前
述したようにAC成分の最大値は8ビットとなってい
る。
【0101】図12及び図13に関して、量子化ビット
数と量子化幅データに関して定量的に説明する。
【0102】発生符号量が最大となるのはj=0の場合
であり、jが増加するに従い発生符号量は減少し、j=
31で0となり符号は発生しなくなる。
【0103】この量子化幅データをコントロールするこ
とにより発生する符号量のコントロールが可能である。
【0104】符号量のコントロール手法としては2種類
ある。第1の手法は、前述した様に量子化レベルをコン
トロールする手法である。この場合は、リフレッシュブ
ロックの発生符号量をおさえることになるため、リフレ
ッシュブロック自体の画質は劣化することになる。しか
し、次のフレームではリフレッシュブロックのフレーム
内処理信号と、次フレームの映像信号の差分が送られる
ため、画質は一瞬落ちるだけである。この手法について
後で詳しく説明する。
【0105】第2の手法は、一度量子化した符号を2つ
に分割し、MSBまたは低周波数成分の符号量をVTR
などの記録メディアで高速再生した際に、読み出すこと
が可能な符号量におさえる方法である。
【0106】第1の手法を用いた場合の符号化情報量の
制御に関して次に述べる。
【0107】本実施例の様に、映像信号を可変長符号化
を用いて高能率符号化すると、一般に、その発生情報量
は一定にならない。これは、映像信号の有する情報量が
時間的に変動しているためである。
【0108】一方、固定レートの伝送系を用いる場合に
は、符号化情報量を一定に抑えるための符号化制御が必
要となる。
【0109】固定レート化の一般的手法は、符号化器の
出力にバッファメモリを用意し、このバッファメモリに
可変レートで入力し、出力は固定レートで行なって符号
化情報量を平滑化するものである。バッファメモリ内の
データ量は、入力情報量に応じて変動するため、オーバ
ーフローあるいはアンダーフローを生じる可能性があ
る。これを防ぐためには、オーバーフローあるいはアン
ダーフローとなりそうなときには、それぞれ符号化情報
量を減少あるいは増加させるように、符号化パラメータ
を変化させる。例えば、量子化特性をより粗く、または
細かくしてやれば良い。
【0110】上記バッファメモリの容量は大きいほど平
滑化の効果も高いが、符号化遅延やコスト上の制限があ
る。
【0111】また、比較的小さなバッファメモリの方
が、画像の局所的性質に応じて細かく符号化制御が行な
えるということもあり、1フレーム程度のバッファメモ
リが用いられる場合がある。
【0112】従来例も、同様の符号化情報量の制御をし
ている。図32は、従来例の符号化情報量の制御を示す
図である。同図において、バッファメモリーを構成する
FIFO回路17の占有量を量子化レベル設定回路44
に入力し、これにより量子化回路15の量子化レベルj
を設定することにより、量子化幅データを設定し、DC
T係数の量子化を行なう。
【0113】マクロブロック単位の量子化レベルの設定
は、前述したFIFOの占有率をフィードバックし、設
定する。
【0114】更に、量子化レベルの微調は、スーパーブ
ロック単位に行うことができる。これは、1マクロブロ
ック内で発生した符号量に基づき、発生する符号量を減
少する方向に量子化レベルを設定することができる。こ
れは複雑な映像のシーンチェンジなどの極端な場合に、
バッファのオーバーフローをさけるためにある。
【0115】従来例では、リフレッシュブロックはマク
ロブロックに1つ存在しており、レートバッファの占有
率によりコントロールされているため、リフレッシュブ
ロック単独では符号量のコントロールは行なわれていな
い。
【0116】すなわち、任意にリフレッシュブロックの
符号量が決定されてしまう。
【0117】一方、VTRなどの記録メディアにおい
て、リフレッシュブロックを用いて特殊再生を実現する
場合は、リフレッシュブロックの符号量を所定の符号量
におさえることにより、画面のリフレッシュが一定周期
で確実に行える。
【0118】これに関しては、特願平3−250671
号などに記載してある。
【0119】VTRの特殊再生の手法により、次の2つ
の方法がある。
【0120】第1の方法は、VTRのサーボ方式として
DTFを用いる手法である。1スキャンで形成するP本
のトラックに記録できる最大記録符号量をαとし、1フ
レーム当りc回のヘッドスキャンで、映像信号を記録す
る場合に、1フレームの映像の1/cの領域のリフレッ
シュブロックの最大の符号量を前述したα以下におさえ
ることが必要となる。
【0121】第2の方法としてはDTFを用いない場合
である。DTFを用いない場合、高速再生速度がiの場
合には1スキャンで形成したP本のトラックのうち1/
iの領域をトレースすることになる。
【0122】前述と同様に、1スキャンで形成するP本
のトラックに記録できる最大符号量をαとし、1フレー
ム当りc回のスキャンで映像信号を記録する場合に、1
フレームのリフレッシュブロックの1/c×iの領域の
最大の符号量を前述したα/i以下におさえることが必
要となる。なお、この場合は特殊再生用ヘッドとして極
端にヘッド幅が広いものは用いない場合を示した。
【0123】符号量の制御に関して、具体的に説明す
る。
【0124】先ず、従来例でも用いられている手法に関
して、詳しく説明する。レートバッファを用いる手法で
は、図14に示す様に、エンコーダ及びデコーダに等容
量のレートバッファ(Rate Buffer )を設ける。
【0125】これらのバッファの入出力の符号量および
バッファの占有率に関して、図14を用いて説明する。
図14中符号aはエンコーダのレートバッファbの入力
信号を示している。この信号は、エンコーダの可変長符
号化回路16の出力信号となっている。この信号の特徴
としては、各ブロックは一定の周期で入力されるが、各
ブロックの発生符号は可変長符号となっているため可変
長レートになっている。また、エンコーダのレートバッ
ファの出力信号cは、伝送データになっており固定レー
トで符号が出力される。更に、デコーダのレートバッフ
ァeの入力信号dは、固定レートの符号入力になってお
り、出力信号fは可変レートの符号出力となっている。
【0126】エンコーダ側及びデコーダ側の特性に関し
て、それぞれ図15及び図16を用いて詳しく説明す
る。図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)の
横軸はフレーム番号を示している。ここで、図15
(a)〜(c)及び図16(a),(b)は、入力のフ
レーム番号と同一になっているが、図16(c)のフレ
ーム番号は8フレーム分だけずれている。これは可変長
符号を用いることによるエンコーダおよびデコーダの伝
送符号の遅延時間の変動を吸収するために必要である。
【0127】図15(a)〜(c)及び図16(a)〜
(c)の縦軸は符号量を示している。この例では、レー
トバッファの容量を4Mビット、1フレーム当りの伝送
符号量を0.5Mビット/フレームである場合の例を示
した。なお図15(a)〜(c)はエンコーダ側、図1
6(a)〜(c)はデコーダ側の特性を示している。
【0128】図15(a)は、1フレーム当りの発生符
号量を示している。図中破線は、レートバッファの容量
を参考に示した。可変長符号を用いているため、各フレ
ームの発生符号量はフレームにより異なる。フレーム番
号をFn で表わした。F1 〜F9 には、バッファがオー
バーフローとアンダーフローが生じる場合の符号の発生
例を示した。F1 では、4.5Mビットの符号が発生
し、F2 〜F9 まで発生符号が0とした。
【0129】各フレームの発生符号量の最大値は、バッ
ファ容量と送出符号量の和で決まり、本例の場合はバッ
ファ容量4Mビットであり、1フレーム当りの送出符号
量0.5〔Mビット/フレーム〕であるため、1フレー
ム当りの最大発生可能符号量は4.5Mビットとなる。
20〜F30までは、バッファの占有度により各フレーム
の発生符号量をコントロールした場合の例を示した。
【0130】図15(b)は、エンコーダのバッファの
占有度を示している。この例ではバッファの容量は4M
ビットとしており、バッファの容量を破線で示した。F
1 のフレームで大きな発生符号量が生じているため、F
1 の時点でバッファのオーバーフローが生じている。ま
た、F2 〜F9 まで全く符号を発生させない状態が続い
ているため、F9 の時点でバッファのアンダーフローが
生じている。
【0131】図15(c)は、エンコーダからの伝送符
号量を示している。同図内に斜めに引いた実直線Aは累
積送出符号量を示している。この傾きはフレーム当りの
送出符号量を示している。この例では1フレーム時間当
り0.5Mビット送出している。フレームレートが30
[Hz]の場合には30×0.5[M/Frame ]=15
[Mbps]の送出符号量となる。また、破線はバッフ
ァの最大容量で決まる最大値を示している。
【0132】また、図15(c)内に示した折れ線は、
累積発生符号量を示している。すなわち、図15(a)
の1フレーム当りの発生符号量の積分値になっている。
この累積発生符号量が破線と接した時は、バッファはオ
ーバーフローになっており、実線と接した時はバッファ
はアンダーフローになっている。また、累積発生符号量
と累積送出符号量との間に水平に引いた点線は、発生し
た符号を送出する際のエンコーダバッファでの遅延時間
を示しており、長いものは送出までの時間が長くかかる
ことを示している。
【0133】図16(a)において、実直線Bは累積受
信符号量を示している。この実直線Bは、図15(c)
の実直線Aと同一である。折れ線は画像を出力した際の
各フレームの映出符号量を示している。これは図16
(c)の1フレーム当りの映出符号量を積分した値に相
当する。また、水平に引いた点線は、受信した符号を映
出する際の遅延時間を表わしており、エンコーダにおけ
る遅延時間とデコーダにおける遅延時間の和は全て等し
く、図16(b)に示したバッファ遅延時間(Buffer D
elay)と等しくなる。
【0134】図16(b)は、デコーダのバッファの占
有率を示している。ここで、図15(b)と図16
(b)とを比較する。バッファの遅延時間分だけ、図1
5(b)をシフトすると図15(b)と図16(b)と
は上下方向に反転した関係になっている。すなわち、エ
ンコーダのオーバーフローはデコーダのアンダーフロー
になり、エンコーダのアンダーフローはデコーダのオー
バーフローになる。
【0135】図16(c)は、映出する符号の1フレー
ム当りの映出符号量を示している。図15(a)と図1
6(c)とは、エンコーダおよびデコーダのバッファ遅
延時間分だけ遅延する。
【0136】加入者がチャンネルを変えた場合には、デ
コーダのバッファに必要な符号量だけ符号を蓄積した後
に、映像を出力することが可能である。この蓄積量は、
図16(a)の点線で示した時間だけ受信符号量を蓄積
する値と等しい。この値は、従来例のNMP信号と対応
関係がある。すなわち、デコーダではNMP信号で決定
する時間だけバッファに符号を蓄積した後に、映像を出
力すれば良い。
【0137】図15(a)のF1 に示した様に、最初の
フレームに最大の符号量が発生した場合には、デコーダ
のバッファにおいて最大のバッファ遅延時間が生じる。
この場合には、図16(b)にバッファ遅延と記入した
時間だけ受信符号をバッファに蓄積した後、正常な映像
信号を出力することができる。この場合は、デコーダの
バッファを受信符号で満たした後に正常な映像信号を出
力することになる。
【0138】すなわち、F0 〜F8 まで受信符号を蓄積
し、バッファメモリを満たす初期化状態が終了した後に
正常な映像信号を出力することになる。図16(c)の
1で映出符号を出力した際には、デコーダのバッファ
はアンダーフローになっている。また、更に図16
(c)のF1 〜F9 まで映出符号を出力しない状態が続
いた時、F9 でデコーダのバッファはオーバーフローに
なっている。これはエンコーダのバッファ状態を8フレ
ーム分遅延し、オーバーフロー、アンダーフローを反転
した状態と一致している。
【0139】なお、加入者がチャンネルを変更した場合
に、正常な映像信号を出力するためにはデコーダのバッ
ファをNMP信号に従った時間だけ符号を蓄積する必要
があるが、初期化時にも図16(c)に点線で示したよ
うに不完全な画像を出すことは可能である。
【0140】図17にバッファの占有率と、マクロブロ
ック単位に設定した量子化レベルの増減の関係の例を示
す。バッファの占有率が所定の値にある間は量子化レベ
ルを変更せずに、所定の値を越えた時に量子化レベルの
増減を行なう。図17においては、バッファの占有率が
45〜55%である時は量子化レベルを変化させずに、
この値を越えた時に量子化レベルを変える。これによ
り、バッファのレートコントロールが可能となる。
【0141】量子化レベルはjの値が大きい時に粗く量
子化し発生符号量が少なくなるので、バッファの占有率
が小さい時に量子化レベルを下げる方向に、バッファの
占有率が大きい時に量子化レベルを上げる方向に動作さ
せる。
【0142】図18は本発明の他の実施例を示す図であ
る。同図において従来例と同じ構成部分には同一番号を
付してある。また、本実施例は従来例からの違いをもっ
とも少なくすることを考慮しているため最小限の変更と
なっているが、本発明の主旨を変更しない範囲で、ブロ
ック構成を種々変更できることは言うまでもない。
【0143】本発明の主旨はfフレームを周期に画面の
全領域にフレーム内処理を施すリフレッシュブロックの
発生符号量をVCRなどの記録メディアから決定される
所定の符号量以下におさえることである。
【0144】この主旨を実現するために、本実施例では
リフレッシュブロックの符号量を独立に算出し、この値
を用いてリフレッシュブロックの量子化レベルを設定す
る。構成としては、リフレッシュブロック符号量算出回
路45、リフレッシュブロック量子化レベル設定回路4
6を従来例以外の主要構成として用いた。リフレッシュ
ブロック符号量算出回路45は、所定の期間のリフレッ
シュブロックの符号量を算出する。
【0145】リフレッシュブロックの符号量の算出方法
に関して詳しく説明する。
【0146】先ず、量子化回路15の出力を可変長符号
化回路16に入力する。この回路内部では、先ず、ジグ
ザグスキャン回路16aで図8に示したスキャン方法で
8×8のDCTの係数を読み込み、0係数の連続数と非
零係数の振幅を組みにし、ハフマン符号化回路16bに
入力する。
【0147】また、この0係数の連続数と非零係数の振
幅をブロック符号量算出回路47に入力する。このブロ
ック符号量算出回路47は、図19に示したテーブルを
記憶するROMを用いて、発生した符号量を算出する。
【0148】図19は従来例でも用いられたものである
が、横軸に非零係数の振幅、縦軸に0係数の連続数を示
している。また、枠内の数字は符号のビット数を示して
いる。この符号のビット数を加算することにより、ブロ
ック単位やスーパーブロック単位で発生符号量を算出す
ることができる。また、リフレッシュを行ったスーパー
ブロックすなわちリフレッシュブロックの発生符号量を
ブロック符号量算出回路47から出力し、リフレッシュ
ブロック符号量算出回路45で、このリフレッシュブロ
ックの符号量を順次加算する。この実施例では、テープ
上の1セクタに入れようとする120個のスーパーブロ
ックの期間、加算する。
【0149】VTRのサーボとしてDTFを用いず、1
フレーム当りc=1回のヘッドスキャンで映像信号を記
録し特殊再生速度としてi=2倍速を実現する場合に、
1フレームの映像の1/c×i=1/2の領域ごとのリ
フレッシュブロックの符号量を算出する場合について説
明する。このリフレッシュブロックの符号量を1スキャ
ンで形成するP本のトラックに記録できる最大記録符号
量αである場合に、1フレームの1/2の領域のリフレ
ッシュブロックの符号量をα/c×i=α/2以下にな
る様に、リフレッシュブロック量子化レベル設定回路5
2で量子化レベルを設定する。
【0150】リフレッシュブロック量子化レベル設定回
路46では、リフレッシュブロック累積符号量とバッフ
ァメモリの占有率から決まるマクロブロック量子化レベ
ルとDCT回路14の出力係数を入力し、リフレッシュ
ブロック量子化レベルを出力する。
【0151】先ずリフレッシュブロックの符号量のコン
トロールに関して説明する。
【0152】図20は、詳細は後述するが、リフレッシ
ュブロック符号量算出回路45の出力信号により、量子
化レベルを設定する際の設定方法を示している。この例
では、VTRのヘッドスキャンが1スキャンで、1フレ
ームの映像信号の平均符号量を記録する場合について述
べる。また、特殊再生速度は2倍速を実現する場合を述
べる。実施例では1フレーム当り240個のリフレッシ
ュブロックが存在するため、1セクター当り120個の
リフレッシュブロックを記録する。これに関して、詳し
く説明する。
【0153】図21(a),(b)は、1画面内のリフ
レッシュブロックと、さらにリフレッシュブロックを分
割した際の分割手法を示している。図21(a)内に示
したFn はn番目のフレームの画面を示している。ま
た、Gn はn番目のフレームにおけるリフレッシュブロ
ックを示している。このリフレッシュブロックは240
個存在している。さらに、画面の左側に示したG
n (0)、Gn (1)は、240個のリフレッシュブロ
ックを上下方向に2等分したリフレッシュブロックをそ
れぞれ示している。すなわち、Gn (0)はGn のリフ
レッシュブロックのうち画面の上方に存在する120個
のリフレッシュブロックを示している。Gn (1)は、
画面の下方の領域におけるリフレッシュブロックを示し
ており、120個のリフレッシュブロックが含まれる。
図21(b)には、フレーム番号Fn+1 のリフレッシュ
ブロックを示しており、Gn+1 (0)〜Gn+1 (1)の
定義は、図21(a)と同様である。
【0154】次に、VTRのトラックパターンについて
説明する。図22は、磁気テープ26上のトラックパタ
ーンを示している。T0 〜T11は、回転ヘッド30を用
いて記録したトラックを示している。ここでは、1フレ
ームの平均発生符号量を1トラックに記録する場合を説
明する。すなわち、前述したC=1の場合について説明
する。これは、前記b=240個のリフレッシュブロッ
クを1本のトラックに記録する場合に相当している。つ
まり、フレーム番号Fn のリフレッシュブロックG
n は、トラックTn に記録されることになる。
【0155】この構成において、2倍速の再生を行なう
場合、再生ヘッドは2本のトラックを横切ることにな
る。そこで、1本のトラックを略等分に2分割した1/
2の領域を再生しながら、2本のトラックに跨がって再
生信号を得ることになる。ここで、2分割した1つの部
分をセクタと称すれば、1フレーム当たり1本のトラッ
クを構成しているため図22に示すように2個のセクタ
番号S0 ,S1 を割り当てる。
【0156】なお、一般的には、1本のトラックを略等
分にd分割した領域をセクタと名付けることにする。
【0157】i倍速の高速再生を実現するためには、ヘ
ッドは、i本のトラックを跨がることになるため、1本
のトラックは1/iの領域を再生されることになる。そ
こで、最高の高速再生速度をimax とすると、imax
dの関係に設定する。そして、セクタ名をS0 〜Sd-1
で表わす。
【0158】次に、リフレッシュブロックとセクタの関
係を説明する。フレーム番号nのリフレッシュブロック
n を1本のトラックTn に記録する際に、Gn (0)
…S0 ,Gn (1)…S1 となるように記録する。
【0159】ここで、1セクタ内に入るリフレッシュブ
ロック数を均等に配置したとすると、1セクタに入るリ
フレッシュブロック数は以下のようになる。つまり、1
フレーム当たりのリフレッシュブロック数をb、b個の
リフレッシュブロックを記録するトラック数をc、トラ
ックの分割数をd、1セクタ内に入るリフレッシュブロ
ック数をeとすると、e=b/c×dとなる。すなわち
e=240/1×2=120となる。
【0160】図22において、X0 〜X4 のヘッドトレ
ースが2倍速時のヘッド軌跡を表わしている。すなわ
ち、X0 のヘッドトレースにおいては、トラックT0
セクタS0 (リフレッシュブロックG0 (0))、トラ
ックT1 のセクタS1 (リフレッシュブロックG
1 (1)),トラックT2 のセクタS0 (リフレッシュ
ブロックG2 (0))を再生できることを示している。
【0161】ここで、テープ上の記録媒体のセクタ
0 ,S1 に記録できる記録容量は決まっているので、
この記録容量以内にリフレッシュブロックGn (0),
n (1)の発生符号量をおさえなくてはならない。
【0162】図20において、横軸はリフレッシュブロ
ック番号を示す。本実施例では、2セクタで1フレーム
のリフレッシュブロックを記録するためセクタ0のリフ
レッシュブロック番号とセクタ1のリフレッシュブロッ
ク番号を示した。また、この例では、120リフレッシ
ュブロックで1セクタの記録符号量α/2を越えないよ
うにする。
【0163】図20の縦軸はリフレッシュブロックの符
号量を示している。最大符号量は前述したようにα/2
に設定する。ここでは仮にα/2=250Kビットとす
る。図20(a)中、実線Cはリフレッシュブロックの
目標符号量であり、この線を越えない様に発生符号量を
コントロールする。なお、この実線Cは制御のための一
例であるため、直線である必要もなく、必要であるのは
1セクタ当りの発生符号量をα/2におさえることであ
る。折れ線Dは、リフレッシュブロック累積符号量の変
化の例を示す線である。これはリフレッシュブロック符
号量算出回路45の出力信号を示している。リフレッシ
ュブロック目標符号量(実線C)を越えないように量子
化レベルを決定する。
【0164】図23にマクロブロック量子化レベルと、
リフレッシュブロックの量子化レベルの設定例に関して
述べる。
【0165】図18に示したように、先ずバッファメモ
リからの占有率によりマクロブロックの量子化レベルを
決定する。このマクロブロックの量子化レベルに対し、
量子化レベルを必要に応じて増加させることにより、発
生符号量を減少させる方向にのみ、リフレッシュブロッ
クの量子化レベルを設定する。このマクロブロックの量
子化レベルと、リフレッシュブロックの量子化レベルの
差の量子化レベルを示す量子化レベル補正用レベルは付
加データとして伝送することが可能である。
【0166】図23において横軸はマクロブロックの量
子化レベルj=31〜0を示している。j=31で符号
が発生しない状態、j=0で最大の符号量が発生する状
態を示している。さらに、この下に記入した数字は、量
子化レベル補正用レベルを示すために用いるビット数の
例を示している。
【0167】縦軸は、リフレッシュブロックの量子化レ
ベルj=31〜0を示している。図中の○印はリフレッ
シュブロックとして取り得る量子化レベルを示してい
る。いずれもマクロブロック量子化レベルより符号発生
量が減少する量子化レベルを割り当ててある。
【0168】リフレッシュブロック量子化レベル設定回
路46には、DCT回路14の出力信号を入力している
ため、リフレッシュブロック蓄積符号量と比較すること
により、リフレッシュブロック目標符号量を越えない様
に、量子化テーブルを選ぶことが可能である。
【0169】図20(b)を用いて詳細に説明する。
【0170】図20(b)は、図20(a)の横軸を拡
大した図である。リフレッシュブロック番号80から8
1への量子化レベルの決定の仕方を図20(b)を用い
て説明する。先ず、リフレッシュブロック符号量算出回
路45から、リフレッシュブロック番号80までの符号
量は算出されており、図20(b)のEで示される符号
量になっていたとする。また、目標符号量はリフレッシ
ュブロック番号により決まり、リフレッシュブロック番
号81では図20(b)のFで示される符号量になって
いたとする。
【0171】マクロブロック量子化レベルがj=15で
設定されていたとすると図23に示した量子化レベル関
係がある場合は、リフレッシュブロック量子化レベルと
してはj=15,19,23,27が設定可能である。
【0172】リフレッシュブロック量子化レベル設定回
路46には、DCT回路14の出力信号として映像信号
をDCTした係数の信号が入力されているため、量子化
レベルをj=15,19,23,27に設定した際の発
生符号量を計算できる。この結果がそれぞれG,H,
I,Jで決まったとする。この発生符号量G,H,I,
Jと目標符号量Fとを比較し、Iの符号量となるリフレ
ッシュブロック量子化レベルj=23を選ぶことができ
る。
【0173】この様にリフレッシュブロックの符号量を
制御し、前述した符号入れ替え回路39、インデックス
挿入回路41に入力し記録することにより、高速再生を
行った時に、確実にリフレッシュを行うことが可能とな
る。
【0174】なお、この発明は上記各実施例に限定され
るものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施することができる。
【0175】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
高速再生時に良好な再生画像を容易に得ることができる
極めて良好な帯域圧縮処理装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る帯域圧縮処理装置の一実施例を
示すブロック構成図。
【図2】同実施例の動作を説明するために示すタイミン
グ図。
【図3】同実施例におけるフレーム番号F5 ,F6 のリ
フレッシュブロックと非リフレッシュブロックとの関係
を示す図。
【図4】同実施例におけるトラックパターンを示す図。
【図5】同実施例における2倍速再生時のヘッドトレー
ス軌跡を示す図。
【図6】同実施例におけるフレーム1〜8までの再生可
能なリフレッシュブロックを示す図。
【図7】同実施例におけるフレーム9〜11までの再生
可能なリフレッシュブロック及び11フレーム蓄積した
リフレッシュブロックを示す図。
【図8】DCT係数をジグザグスキャンする際のスキャ
ン順序を示す図。
【図9】量子化テーブルの例を示す図。
【図10】重みづけテーブルの例を示す図。
【図11】同重みづけテーブルをビット数に変換した例
を示す図。
【図12】量子化テーブルによる発生ビット数を示す
図。
【図13】量子化テーブルによる発生ビット数を示す
図。
【図14】レートバッファの構成を示す図。
【図15】エンコーダ側のレートバッファの動作を示す
図。
【図16】デコーダ側のレートバッファの動作を示す
図。
【図17】バッファの占有度と量子化レベルの増減を示
す図。
【図18】この発明の他の実施例を示す図。
【図19】可変長符号化を行った際の発生符号量を示す
図。
【図20】リフレッシュブロックの符号量の制御の動作
を示す図。
【図21】同実施例におけるフレーム番号Fn ,Fn+1
のリフレッシュブロックと非リフレッシュブロックとの
関係を示す図。
【図22】同実施例における2倍速再生時のヘッドトレ
ース軌跡を示す図。
【図23】マクロブロックとリフレッシュブロックの量
子化レベルの例を示す図。
【図24】従来の帯域圧縮システムを示すブロック構成
図。
【図25】同従来システムから送出される信号のフォー
マットを示す図。
【図26】同従来システムにおける通常再生時にフレー
ム1〜8までの再生可能なリフレッシュブロックを示す
図。
【図27】同従来システムにおける通常再生時にフレー
ム9〜11までの再生可能なリフレッシュブロック及び
11フレーム蓄積したリフレッシュブロックを示す図。
【図28】同従来システムにおけるトラックパターンを
示す図。
【図29】同従来システムにおける2倍速再生時のヘッ
ドトレース軌跡を示す図。
【図30】同従来システムにおける2倍速再生時にフレ
ーム1〜8までの再生可能なリフレッシュブロックを示
す図。
【図31】同従来システムにおける2倍速再生時にフレ
ーム9〜11までの再生可能なリフレッシュブロック及
び11フレーム蓄積したリフレッシュブロックを示す
図。
【図32】他の従来例を示す図。
【符号の説明】
11…入力端子、12…減算回路、13…動き評価回
路、14…DCT回路、15…量子化回路、16…可変
長符号化回路、17…FIFO回路、18…出力端子、
19…逆量子化回路、20…逆DCT回路、21…加算
回路、22…フレーム遅延回路、23…動き補償回路、
24,25…スイッチ、26…磁気テープ、27…入力
端子、28…SYNC信号検出回路、29…トラック形
成信号発生回路、30…回転ドラム、31…トラック形
成制御回路、32,33…入力端子、34,35…デシ
メータ、36…入力端子、37…マルチプレクサ、38
…トラック、39…符号入れ替え回路、40…リフレッ
シュブロック制御回路、41…インデックス挿入回路、
42…インデックス発生回路、43…マルチプレクサ、
44…量子化レベル設定回路、45…リフレッシュブロ
ック符号量算出回路、46…リフレッシュブロック量子
化レベル設定回路、47…ブロック符号量算出回路。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1画面の映像信号にa個(aは正の整
    数)の画像領域を形成し、この映像信号に対して、フレ
    ーム内の情報を用いてフレーム内符号化処理を施したフ
    レーム内処理信号と、フレーム間の差分情報を用いてフ
    レーム間符号化処理を施したフレーム間処理信号とを作
    成し、前記フレーム内符号化処理の後は前記フレーム間
    符号化処理を施し、この信号処理方式を入力映像信号の
    動き評価に応じて適応的に繰り返す帯域圧縮手段と、 fフレーム(fはf≧2の整数)を周期とし1フレーム
    毎に前記a個の領域のうちb個づつの画像領域の信号に
    周期的に前記フレーム内符号化処理を施すリフレッシュ
    符号化処理手段と、 該リフレッシュ符号化処理を施した、リフレッシュブロ
    ックの発生符号量を算出する回路と、所定数のリフレッ
    シュブロックで所定の最大符号量を越えないように、リ
    フレッシュブロックの発生符号量を制御する手段とを具
    備したことを特徴とする帯域圧縮処理装置。
  2. 【請求項2】 1画面の映像信号にa個(aは正の整
    数)の画像領域を形成し、この映像信号に対して、フレ
    ーム内の情報を用いてフレーム内符号化処理を施したフ
    レーム内処理信号と、フレーム間の差分情報を用いてフ
    レーム間符号化処理を施したフレーム間処理信号とを作
    成し、前記フレーム内符号化処理の後は前記フレーム間
    符号化処理を施し、この信号処理方式を入力映像信号の
    動き評価に応じて適応的に繰り返す帯域圧縮手段と、 fフレーム(fはf≧2の整数)を周期とし前記a個の
    画像領域の信号に周期的に前記フレーム内符号化処理を
    施すリフレッシュ符号化処理手段とを備え、 前記リフレッシュ符号化処理の発生符号量を算出する回
    路と、該リフレッシュ符号化発生符号量算出回路の出力
    信号により、前記リフレッシュ符号化処理の量子化レベ
    ルを設定する回路と、前記リフレッシュ符号化処理を施
    さない非リフレッシュ符号化処理と前記リフレッシュ符
    号化処理の合計の符号量を算出する符号量算出回路と、
    該符号量算出回路の出力信号で前記非リフレッシュ符号
    化処理の量子化レベルを設定する回路を有したことを特
    徴とする帯域圧縮処理装置。
  3. 【請求項3】 上記のリフレッシュブロックの符号量制
    御手段を有した信号処理手段は、磁気記録再生装置に設
    けられており、前記所定の最大符号量とは、ヘッドの1
    スキャンで形成されるPトラックの記録符号量αである
    ことを特徴とする請求項1記載の帯域圧縮処理装置。
  4. 【請求項4】 高速再生速度をi(iは正の整数)と
    し、高速逆転再生速度をk=2−iとし、1フレーム当
    りの平均符号量をcスキャンで記録する装置において、
    ヘッドの1スキャン当りの記録符号量αに対し、α/c
    ×iの最大符号量以内に、前記b個のうちb/c×i個
    のリフレッシュブロックの発生符号量をおさえることを
    特徴とする請求項1記載の帯域圧縮処理装置。
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